説明

管理システム及び管理方法並びに制御プログラム

【課題】ネットワークやサーバの障害が発生した場合であっても、管理装置と被管理装置との通信を確保する。
【解決手段】管理装置と被管理装置とが少なくとも1つの通信方式で通信可能に接続され、初期状態で双方向通信に設定されている管理システムにおいて、前記被管理装置は、前記管理装置からの要求を受信できない場合は、片方向通信に変更して、予め定めたタイミングで予め定めた内容の送信データを前記管理装置に送信し、その後、前記要求を受信できた場合は、双方向通信に変更して、前記要求に対する応答を前記管理装置に送信する制御を行い、前記管理装置は、前記被管理装置に前記要求を送信できない場合、又は、前記被管理装置から前記要求に対する応答を受信できない場合は、前記要求の送信を中止し、その後、前記要求に対する応答を受信できた場合は、前記要求の送信を再開する制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム及び管理方法並びに制御プログラムに関し、特に、管理装置と被管理装置とが双方向及び片方向で通信可能な管理システム及び該管理システムにおける管理方法並びに管理装置及び被管理装置で動作する制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機能やファクシミリ機能、プリンタ機能、スキャナ機能などを備える複写機や複合機(MFP:Multi Function Peripheral)など(以下、これらを総称して画像形成装置と呼ぶ。)が普及している。この画像形成装置は稼働率が高く消耗部品も多く、定期的に保守、点検を行う必要があることから、画像形成装置と管理装置とを通信ネットワークを介して接続し、管理装置は、画像形成装置から印刷枚数や使用頻度、メンテナンス履歴、各種部品の交換履歴などの管理情報を取得し、その管理情報に基づいて画像形成装置の管理を行っている。
【0003】
画像形成装置から管理情報を取得する方法として、従来は、画像形成装置と管理装置とを電話回線網を介して接続し、管理装置からの電話に対して、画像形成装置が自身の状態を通知する方法(以下、電話回線方式と呼ぶ。)が用いられていた。しかしながら、この方法では、電話回線網としてISDN(Integrated Services Digital Network)などを用いなければならず、汎用性に欠けるという問題があった。
【0004】
そこで、画像形成装置と管理装置とをインターネットなどの通信ネットワークを介して接続し、管理装置からの電子メールに対して、画像形成装置が自身の状態を記載した電子メールを作成して管理装置に返信する方法(以下、電子メール方式と呼ぶ。)が利用されるようになってきている。
【0005】
また、WebDAV(Distributed Authoring and Versioning protocol for the WWW)サーバなどのHTTP(Hypertext Transfer Protocol)サーバを利用して、管理装置及び画像形成装置の各々からデータの書き込み/読み取りを行う方式(以下、HTTP方式と呼ぶ。)も利用されるようになってきている。
【0006】
このような様々な方式で通信を行う管理システムの通信制御に関して、例えば、下記特許文献1には、ネットワークを構成する機器、利用者の状態や機器の外部の環境情報を取得し、取得した情報に対応して、情報通知の中止、情報の通知先・範囲の変更、通知情報の優先度の変更、設定・通知内容の変更を行う方法が開示されている。
【0007】
また、下記特許文献2には、どの通信手順を利用できるかどうかと通信コストを重視するか送信確実性を重視するかによって定められた通信手順の優先順位により通信経路やプロトコルを選択する方法が開示されている。
【0008】
【特許文献1】特開2001−145173号公報
【特許文献2】特開2005−45416号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
通常の管理システムにおいては、管理装置(ホスト)から要求を送信し、画像形成装置(デバイス)が要求に対して応答することで成り立つ双方向通信が利用されている。一方、電子メール方式やHTTP方式などのネットワーク環境に依存した通信方式を利用する場合は、セキュリティーポリシーやPOP(Post Office Protocol)サーバの有無によっては、画像形成装置(デバイス)がデータを送信するのみの片方向通信が利用される場合もある。
【0010】
ここで、双方向/片方向、疎結合/密結合などの通信形態によって、管理装置(ホスト)との初期シーケンスが変わるため、ユーザが予め設定すべきパラメータ、例えば、ネットワークパラメータ(POPサーバ設定やアカウント情報)、データを暗号化するかしないか(双方向通信の場合はホスト側から指示、片方向通信の場合はデバイス側で指定)などが異なってしまう。
【0011】
これらの設定すべきパラメータがすべて事前に分かっており、将来変更されないのであればさほど問題ではないが、セキュリティーポリシーの変更やサーバ障害が発生した場合に、受信エラーが発生すると、必要最低限のデータすら送れないという問題が発生する。
【0012】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、初期状態で双方向通信に設定されている管理システムにおいて、ネットワークやサーバの障害が発生した場合であっても、管理装置と被管理装置との通信を確保することができる管理システム及び管理方法並びに制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明は、管理装置と被管理装置とが少なくとも1つの通信方式で通信可能に接続され、前記通信方式は、前記管理装置と前記被管理装置とが互いに通信可能な双方向通信と、前記被管理装置から前記管理装置にのみ通信可能な片方向通信と、に設定可能であり、初期状態で前記双方向通信に設定されている管理システムにおいて、前記被管理装置は、前記管理装置からの要求を受信できない場合は、前記双方向通信から前記片方向通信に変更して、予め定めたタイミングで予め定めた内容の送信データを前記管理装置に送信し、その後、前記要求を受信できた場合は、前記片方向通信から前記双方向通信に変更して、前記要求に対する応答を前記管理装置に送信する制御を行い、前記管理装置は、前記被管理装置に前記要求を送信できない場合、又は、前記被管理装置から前記要求に対する応答を受信できない場合は、前記要求の送信を中止し、その後、前記要求に対する応答を受信できた場合は、前記要求の送信を再開する制御を行うものである。
【0014】
本発明においては、前記被管理装置は、前記送信データに、前記双方向通信から前記片方向通信に変更したことを示す第1の切り替え情報を付加して送信すると共に、前記要求に対する応答に、前記片方向通信から前記双方向通信に変更したことを示す第2の切り替え情報を付加して送信し、前記管理装置は、前記送信データに前記第1の切り替え情報が付加されている場合は、前記要求の送信を中止し、前記要求に対する応答に前記第2の切り替え情報が付加されている場合は、前記要求の送信を再開する構成とすることができる。
【0015】
また、本発明においては、前記被管理装置は、前記管理装置に前記送信データ又は前記要求に対する応答を送信できない場合は、他の通信方式を用いて、当該他の通信方式での接続を確立するためのセットアップデータを前記管理装置に送信する構成とすることもできる。
【0016】
また、本発明は、管理装置と被管理装置とが少なくとも1つの通信方式で通信可能に接続され、前記通信方式は、前記管理装置と前記被管理装置とが互いに通信可能な双方向通信と、前記被管理装置から前記管理装置にのみ通信可能な片方向通信と、に設定可能であり、初期状態で前記双方向通信に設定されている管理システムにおける管理方法であって、前記被管理装置は、前記管理装置からの要求を受信できない場合は、前記双方向通信から前記片方向通信に変更して、予め定めたタイミングで予め定めた内容の送信データを前記管理装置に送信し、前記管理装置は、前記被管理装置に前記要求を送信できない場合、又は、前記被管理装置から前記要求に対する応答を受信できない場合は、前記要求の送信を中止する第1の処理を実行し、前記被管理装置は、前記片方向通信に変更した後に前記要求を受信できた場合は、前記片方向通信から前記双方向通信に変更して、前記要求に対する応答を前記管理装置に送信し、前記管理装置は、前記要求に対する応答を受信できた場合は、前記要求の送信を再開する第2の処理を実行するものである。
【0017】
また、本発明は、管理装置に少なくとも1つの通信方式で通信可能に接続された被管理装置で動作する制御プログラムであって、コンピュータを、前記管理装置と前記被管理装置とが互いに通信可能な双方向通信に設定されている状態において、前記管理装置からの要求を受信できない場合は、前記双方向通信から、前記被管理装置から前記管理装置にのみ通信可能な片方向通信に変更して、予め定めたタイミングで予め定めた内容の送信データを前記管理装置に送信し、その後、前記要求を受信できた場合は、前記片方向通信から前記双方向通信に変更して、前記要求に対する応答を前記管理装置に送信する制御部として機能させるものである。
【0018】
また、本発明は、被管理装置に少なくとも1つの通信方式で通信可能に接続された管理装置で動作する制御プログラムであって、コンピュータを、前記管理装置と前記被管理装置とが互いに通信可能な双方向通信に設定されている状態において、前記被管理装置に要求を送信できない場合、又は、前記被管理装置から前記要求に対する応答を受信できない場合は、前記双方向通信から、前記被管理装置から前記管理装置にのみ通信可能な片方向通信に変更されたと判断して、前記要求の送信を中止し、その後、前記要求に対する応答を受信できた場合は、前記片方向通信から前記双方向通信に変更されたと判断して、前記要求の送信を再開する制御部として機能させるものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明の管理システム及び管理方法並びに制御プログラムによれば、初期状態で双方向通信に設定されている管理システムにおいて、ネットワークやサーバの障害が発生した場合であっても、管理装置と被管理装置との通信を確保することができる。
【0020】
その理由は、被管理装置(デバイス)は、管理装置(ホスト)からの要求を受信できない場合は、片方向通信に変更して所定のタイミングでデータを送信し、その後、要求を受信できた場合は、双方向通信に変更して要求に対する応答を送信する制御を行うからである。
【0021】
また、管理装置(ホスト)は、被管理装置(デバイス)に要求を送信できない場合、又は、被管理装置(デバイス)から要求に対する応答を受信できない場合は、片方向通信に変更されたと判断して要求の送信を中止し、その後、要求に対する応答を受信できた場合は、双方向通信に変更されたと判断して要求の送信を再開する制御を行うからである。
【0022】
また、被管理装置(デバイス)から管理装置(ホスト)にデータや応答を送信できない場合は、他の通信方式に切り替えて、その通信方式での通信を確立するためのセットアップデータを送信する制御を行うからである。
【0023】
これにより、ネットワークやサーバの障害が発生しているにもかかわらず、ホストが要求を送り続けたり、デバイスがホストからの要求を待ち続ける状態になることがなく、速やかに片方向通信に切り替えて管理システムを正常に機能させることができる。
【0024】
また、ネットワークやサーバの障害が復旧しているにもかかわらず、ホストがデバイスに要求を送らなかったり、デバイスがホストからの要求に応答しない状態になることがなく、速やかに双方向通信に戻して管理システムを正常に機能させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
背景技術で示したように、管理装置(ホスト)と被管理装置(デバイス)とが電子メール方式やHTTP方式で通信する管理システムでは、通常、ホストから要求を送り、デバイスがその要求に対して応答する双方向通信が行われるが、ネットワーク環境が変化した場合は、デバイスからホストへの片方向通信に切り替えなければならない場合が生じる。
【0026】
しかしながら、通信形態を双方向/片方向に切り替えるためにはネットワークパラメータの設定を変更する必要があり、このネットワークパラメータはセキュリティーポリシーの変更などによって変化するため、通信形態を手動で切り替えなければならない。そのため、通信形態を切り替えるまでの間、デバイスからホストに必要な情報が送信されず、ホストがデバイスを管理できないという問題があった。
【0027】
そこで、本発明では、初期状態で双方向通信に設定されている管理システムにおいて、被管理装置(デバイス)では、管理装置(ホスト)からの要求を監視し、要求を受信できない場合は、ホスト→デバイス間のネットワークに異常が発生したと判断して、デバイス→ホストの片方向通信に変更して定期的にデバイスの状態を通知する。また、その後、ホストからの要求を受信できた場合は、ホスト→デバイス間のネットワークの異常が解消したと判断して双方向通信に変更して要求に対する応答を送信する。
【0028】
また、管理装置(ホスト)では、被管理装置(デバイス)に要求を送信できない場合、又は、被管理装置(デバイス)から要求に対する応答を受信できない場合は、デバイス→ホストの片方向通信に変更されたと判断して、要求の送信を中止する。また、その後、要求に対する応答を受信できた場合は、双方向通信に変更されたと判断して要求の送信を再開する。
【0029】
また、ある通信方式で片方向通信もできない場合は、他の通信方式で通信を試行し、通信が可能であれば、その通信方式での通信を確立するためのセットアップデータを送信する。
【0030】
このような制御を行うことによって、初期通信確立後にネットワークやサーバに異常が発生した場合であっても、ホストはデバイスを管理するために必要な情報を収集することができ、管理システムを正常に動作させることができる。
【実施例】
【0031】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る管理システム及び管理方法並びに制御プログラムについて、図1乃至図9を参照して説明する。図1は、本実施例の管理システムの構成を模式的に示す図であり、図2は、画像形成装置の構成を示すブロック図、図3は、管理装置の構成を示すブロック図である。また、図4乃至図9は、本実施例の管理システムの動作を示すフローチャート図である。
【0032】
図1に示すように、本実施例の管理システムは、管理対象となる1又は複数の画像形成装置10と、その1又は複数の画像形成装置10を管理する1又は複数の管理装置20と、がLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの通信ネットワークで接続され、更に、通信ネットワーク上に、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバ及びPOPサーバ又はIMAP(Internet Message Access Protocol)サーバなどのメールサーバ30と、WebDAVサーバなどのHTTPサーバ40とが接続されている。
【0033】
なお、図1では、画像形成装置10と管理装置20とが電子メール方式とHTTP方式の2つの通信方式で通信可能な構成を示しているが、これらは、双方向通信と片方向通信とが切り替え可能な少なくとも1つの通信方式で通信可能であればよい。また、通信方式は、電子メール方式とHTTP方式に限らず、例えば、電話回線方式や、HTTPにSSL(Secure Socket Layer)によるデータの暗号化機能を付加したプロトコルであるHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Security)を用いる方式、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)ネットワークでファイルを転送するときに使用されるプロトコルであるFTP(File Transfer Protocol)を用いる方式などとしてもよい。以下、各装置の具体的な構成について説明する。
【0034】
[画像形成装置]
画像形成装置10は、図2に示すように、制御部11と、スキャナ部12と、画像処理部13と、プリンタ部14と、第1の通信制御部15aと、第2の通信制御部15bと、記憶部16と、表示・操作部17などを備えている。
【0035】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などにより構成される。CPUは、表示・操作部17の操作により、ROMに記憶されている各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って、画像形成装置10の各部の動作を制御すると共に、各部の状態を管理する。
【0036】
また、制御部11は、管理装置20からの要求を監視し、所定期間内に要求を受信できない場合は、通信ネットワークやメールサーバ30、HTTPサーバ40に異常が発生したと判断し、双方向通信から片方向通信に変更して、画像形成装置10から一方的にデータを送信し、片方向通信に変更した後、管理装置20からの要求を受信できた場合は、通信ネットワークやメールサーバ30、HTTPサーバ40の異常が解消したと判断し、片方向通信から双方向通信に変更して、要求に対する応答を送信する制御を実行する。この制御はハードウェアの機能で実現してもよいし、コンピュータに上記制御を実行させる制御プログラムとして構成し、該制御プログラムを制御部11上で動作させる構成としてもよい。
【0037】
スキャナ部12は、原稿に記録された情報を読み取るものであり、原稿を走査する光源と、原稿で反射された光を電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Devices)と、電気信号をA/D変換するA/D変換器等により構成される。
【0038】
画像処理部13は、スキャナ部12で読み取った画像(以下、スキャン画像と呼ぶ。)に対して、拡大/縮小、回転、周波数変換、RGBデータからYMCKデータへの色変換、階調補正等の各種画像処理を行う。
【0039】
プリンタ部14は、転写紙に印刷する画像を形成する画像形成部、形成した画像を転写紙に転写する転写部、転写した画像を定着させる定着部、転写紙を搬送する搬送部、画像形成部や転写部、定着部をクリーニングするクリーニング部などを備え、電子写真方式により、入力されたデータに基づいて、転写紙上に画像を形成して出力する。また、各サイズの転写紙の印刷枚数をカウントするカウンタを備え、全印刷枚数やサイズ毎の印刷枚数などの管理情報を制御部11に送信する。
【0040】
第1の通信制御部15aは、外部のメールサーバ30(SMTPサーバ)に対して電子メールを送信すると共に、メールサーバ30(POPサーバ)から電子メールを受信する制御を行う。また、送信メールや受信メールの振り分け処理などを行うメールマネージャとしても機能する。
【0041】
第2の通信制御部15bは、外部のHTTPサーバ40(WebDAVサーバ)にデータを書き込んだり、HTTPサーバ40(WebDAVサーバ)からデータを読み取る制御を行い、HTTPクライアントとして機能する。
【0042】
記憶部16は、フラッシュメモリやハードディスク等により構成され、各種データや設定条件等を記憶する。本実施例では、特に、全印刷枚数やサイズ毎の印刷枚数、装置全体や各部分の使用頻度、メンテナンス履歴、部品の交換履歴などの管理情報を記憶する。
【0043】
表示・操作部17は、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(electroluminescence)表示装置上に、透明電極が格子状に配置された感圧式の操作部(タッチパネル)を設けて構成され、手指やタッチペン等で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として制御部11に出力する。
【0044】
[管理装置]
管理装置20は、図3に示すように、制御部21と、記憶部22と、第1の通信制御部23aと、第2の通信制御部23bと、表示部24と、操作部25などを備えている。
【0045】
制御部21は、CPU、ROM、RAMなどにより構成される。CPUは、操作部25の操作により、ROMに記憶されている各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って、管理装置20の各部の動作を制御すると共に、画像形成装置10の状態を管理する。
【0046】
また、制御部21は、画像形成装置10から要求に対する応答を受信できない場合、又は、要求を送信できない場合は、双方向通信から片方向通信に変更されたと判断して、要求の送信を中止し、片方向通信に変更された後、要求に対する応答を受信できた場合は、片方向通信から双方向通信に変更されたと判断して、要求の送信を再開する制御を実行する。この制御はハードウェアの機能で実現してもよいし、コンピュータに上記制御を実行させる制御プログラムとして構成し、該制御プログラムを制御部21上で動作させる構成としてもよい。
【0047】
記憶部22は、フラッシュメモリやハードディスク等により構成され、各種データを記憶する。本実施例では、特に、要求に対する応答として各々の画像形成装置10から取得した情報(例えば、個別のカウンタ情報、ファームウェアの書き換えイベント)と片方向通信で画像形成装置10から通知された情報(全体のカウンタ情報、JAM情報、サービスコールの回数、トレイ情報)などの管理情報を記憶する。
【0048】
第1の通信制御部23aは、外部のメールサーバ30(SMTPサーバ)に対して電子メールを送信すると共に、メールサーバ30(POPサーバ)から電子メールを受信する制御を行う。また、送信メールや受信メールの振り分け処理などを行うメールマネージャとしても機能する。
【0049】
第2の通信制御部23bは、外部のHTTPサーバ40(WebDAVサーバ)にデータを書き込んだり、HTTPサーバ40(WebDAVサーバ)からデータを読み取る制御を行い、HTTPクライアントとして機能する。
【0050】
表示部24は、液晶表示装置や有機EL表示装置等からなり、制御部21からの表示信号に従って画面上に各種管理画面などを表示する。また、操作部25は、キーボードやマウス等からなり、各々の画像形成装置に適用する通信方式の選択などの操作を行う。
【0051】
なお、図2及び図3は一例であり、管理装置20と画像形成装置10とが双方向及び片方向で通信可能な限りにおいて、その構成は適宜変更可能である。
【0052】
上記構成の管理システムにおける、初期通信、通常通信、リカバリー、通信方式の切り替えの各動作を順に説明する。なお、以下では、電子メール方式を前提にして説明するが、HTTP方式や他の通信方式においてもその考え方は同様である。
【0053】
[初期通信]
初期通信では、画像形成装置10は、通信を確立するためのセットアップメールに対する管理装置20からの応答メールの受信に成功したら双方向通信の設定を完了し、応答メールの受信に失敗したら通信形態を切り替えて片方向通信に変更する。なお、通常通信では、接続エラーやメール着信なしなど、サーバやネットワーク障害と思われるもののみ切り替え対象とするが、初期通信では、パラメータ入力ミスの可能性が大きいため、すべてのエラーを対話形式で確認してから通信方式の変更を行う。
【0054】
以下、初期通信時の画像形成装置10の動作シーケンスについて、図4のフローチャート図を参照して具体的に説明する。
【0055】
S101にて、画像形成装置10の制御部11は、予め定められたセットアップメールを作成し、第1の通信制御部15aを用いて管理装置20に送信する。送信に失敗した場合は、S107で表示・操作部17にエラー表示を行ってセットアップ失敗を通知する。一方、送信に成功した場合はS102に進む。
【0056】
S102にて、制御部11は、メールの受信処理を行う。POPサーバとの通信に成功した場合(メールがない場合を含む。)はS103に進む。一方、通信系エラー(接続エラーや認証エラー)が発生した場合はS105に進む。
【0057】
S103にて、制御部11は、管理装置20からの応答メールがあるかどうかを確認する。応答メールがある場合は、双方向通信が可能であるため、S108でセットアップを完了する。一方、応答メールがない場合は、S104でタイムアウトするまでメール受信動作を繰り返す。
【0058】
S105にて、メールの受信処理において通信系エラーが発生した場合、及び、S104でタイムアウトになった場合は、初期通信に限り、制御部11は、双方向通信のセットアップに失敗した旨を通知し、片方向通信に切り替えてよいかをユーザに問い合わせる。ユーザが片方向通信への切り替えを許可した場合は、S106で片方向通信に変更する。一方、ユーザが片方向通信への切り替えを拒否した場合は、S107で表示・操作部17にエラー表示を行ってセットアップ失敗を通知する。
【0059】
一方、管理装置20では、画像形成装置10からのセットアップメールを受信すると、制御部21は、応答メールを作成し、第1の通信制御部23aを用いて画像形成装置10に送信する。
【0060】
[通常通信]
通常通信では、セキュリティーポリシーの変更やサーバ障害によって受信ができなくなった場合に、通信形態を片方向通信に切り替える。なお、双方向通信では、データ送信のトリガと内容は管理装置20が指示するが、片方向通信ではその情報が得られないため、データ送信周期(30分毎、1時間毎、6時間毎など)、データ送信タイミング(ジョブ終了時、サービスコール時、JAM発生時、電源オフ時など)、送信内容(カウンタ、ステータスなど)、データの暗号化の有無などの情報を予め画像形成装置10側に設定しておく。また、片方向通信に切り替わった後、POPサーバが復旧していないかを確認するために、データ送受信時に受信試行を行い、復旧していれば双方向通信に戻す。この自動切り替えは、管理装置20にも適用可能である。
【0061】
以下、双方向通信から片方向通信に切り替える場合の画像形成装置10の動作シーケンスについて、図5のフローチャート図を参照して具体的に説明する。
【0062】
S201にて、画像形成装置10の制御部11は、POPサーバと通信を行い、管理装置20からの要求を受信し、要求の受信に成功した場合は、双方向通信が正常であるため、通信形態の切り替えは行わずに処理を終了する。一方、要求の受信に失敗した場合は、S202に進む。
【0063】
S202にて、制御部11は、双方向通信から片方向通信への切り替えが可能であるかを判断する。例えば、接続エラー(POPサーバ〜画像形成装置10間のエラー)の場合は画像形成装置10からのデータ送信はできるため、切り替え可能であると判断し、S203に進む。一方、認証エラーの場合は画像形成装置10からのデータ送信もできないため、切り替え不可と判断し、S205で表示・操作部17に通信エラー表示を行い、通信形態の切り替えは行わずに終了する。
【0064】
S203にて、制御部11は、通信形態を双方向通信から片方向通信に変更する。具体的には、管理装置20からの要求に対して応答するのではなく、予め定めたデータ送信タイミングで予め定めた内容の情報を定期的に送信できるように、内部的な動作切り替えを行う。
【0065】
S204にて、制御部11は、通信形態が片方向通信に変更された旨を通知する通信形態切り替え情報を送信データに付加し、片方向通信の送信タイミングで管理装置20に送信する。データ送信に成功した場合は、片方向通信が可能であるため、処理を終了する。一方、データ送信に失敗した場合は、片方向通信も不可能であるため、S205で表示・操作部17に通信エラー表示を行って終了する。
【0066】
一方、管理装置20では、制御部21は、画像形成装置10からの送信データに付加されている通信形態切り替え情報に基づいて通信形態を判断し、片方向通信に変更されている場合は、以降の要求を中止する。
【0067】
次に、片方向通信から双方向通信に切り替える場合の画像形成装置10の動作シーケンスについて、図6のフローチャート図を参照して具体的に説明する。
【0068】
S301にて、画像形成装置10の制御部11は、POPサーバが復旧していないかを確認するために、所定のタイミング(例えば、片方向通信の送信タイミング)で受信試行を行う。受信できた場合は、S302に進む。一方、受信できない場合は、双方向通信に戻すことができないため、通信形態の切り替えは行わずに処理を終了する。
【0069】
S302にて、制御部11は、POPサーバが復旧したと判断して、通信形態を片方向通信から双方向通信に変更する。具体的には、管理装置20からの要求に対して応答するように、内部的な動作切り替えを行う。
【0070】
S303にて、制御部11は、管理装置20に通信形態が双方向通信に変更された旨を通知する通信形態切り替え情報を要求に対する応答に付加し、管理装置20に返信する。返信に成功した場合は、双方向通信が可能であるため、処理を終了する。一方、返信に失敗した場合は、S304で表示・操作部17に通信エラー表示を行って終了する。
【0071】
一方、管理装置20では、制御部21は、画像形成装置10からの応答に付加されている通信形態切り替え情報に基づいて通信形態を判断し、双方向通信に変更されている場合は、中止していた要求を次から再開する。
【0072】
[ホストのリカバリー]
メールサーバ30〜画像形成装置10間の通信エラーではなく、管理装置20〜メールサーバ30間の通信エラーの場合は、受信のみの対応となる。管理装置20は画像形成装置10からの応答を受信してイベントが完了となる双方向シーケンスを破棄し、画像形成装置10からの定期送信や緊急発信のみを受け付ける管理装置版の片方向通信に切り替わる。画像形成装置10は一定期間(例えば1日)が経っても管理装置20からの要求がない場合は、自動的に片方向通信に切り替え、要求を待たずに定期送信を行うようになる。
【0073】
以下、管理装置20側の動作シーケンスについて、図7のフローチャート図を参照して具体的に説明する。
【0074】
S401にて、管理装置20の制御部21は、画像形成装置10からの応答を監視し、応答を受信した場合は、応答の内容に基づいて次の要求を作成し、S402に進む。一方、応答を受信できない場合は、画像形成装置10の管理ができないため、処理を終了する。
【0075】
S402にて、制御部21は、作成した要求を送信する。送信に成功した場合は、S403でその要求に対する応答を待ち、S401で応答を受信する。一方、要求の送信に失敗した場合は、S404に進む。
【0076】
S404にて、制御部21は、要求の送信処理を中止し、その要求に対する応答を待たないで、画像形成装置10からの定期送信データだけを処理するように切り替える。
【0077】
次に、画像形成装置10側の動作シーケンスについて、図8のフローチャート図を参照して具体的に説明する。
【0078】
S501にて、画像形成装置10の制御部11は、管理装置20からの要求を監視し、要求を受信した場合は、双方向通信が正常に行われているため、処理を終了する。一方、要求を受信できない場合は、S502で設定間隔が経過するまでS503でリトライを行う。そして、S502で設定間隔が経過しても要求を受信しない場合やPOPサーバ上に要求メールがない場合は、タイムアウトになってS504に進む。
【0079】
S504にて、制御部11は、通信形態を双方向通信から片方向通信に変更する。
【0080】
S505にて、制御部11は、通信形態が片方向通信に変更された旨を通知する通信形態切り替え情報を送信データに付加し、片方向通信の送信タイミングでデータ送信を行う。データ送信に成功した場合は、片方向通信が可能であるため、処理を終了する。一方、データ送信に失敗した場合は、片方向通信も不可能であるため、S506で表示・操作部17に通信エラー表示を行って終了する。
【0081】
[通信方式の自動切り換え]
通信エラーが発生した場合は片方向通信でも通信ができないため、通信方式を切り替える。例えば、電子メール方式が通信エラーであれば他の通信方式(例えば、HTTP方式)に切り替える。このとき管理装置20は以前の通信方式を記憶しているために、画像形成装置10で通信方式を切り替えても管理装置20はその通信方式を拒否してしまう。そこで、通信方式を切り替える場合は、初期通信を自動的にやり直す仕組みが入り、その後、通信エラーで送信できなかった情報を再送信する。
【0082】
以下、画像形成装置10側の動作シーケンスについて、図9のフローチャート図を参照して具体的に説明する。
【0083】
S601にて、画像形成装置10の制御部11は、電子メール方式で通信を試み、通信に失敗したら、S602のHTTP方式で通信を試み、通信に失敗したら、さらに、S603の電話回線方式等の他の通信方式を試行する。すべての通信方式で通信できない場合は、S605で表示・操作部17に通信エラー表示を行って終了する。
【0084】
S604にて、いずれかの通信方式で通信に成功した場合は、そのままセットアップデータを送信し初期通信をやり直す。
【0085】
このように、初期状態で双方向通信に設定されている管理システムにおいて、画像形成装置10は、管理装置20からの要求を受信できない場合は片方向通信に切り替え、その後、管理装置20からの要求を受信できた場合は双方向通信に戻す制御を行い、管理装置20は、画像形成装置10から要求に対する応答を受信できない場合、又は、画像形成装置10に要求を送信できない場合は片方向通信に切り替わったと判断して要求の送信を中止し、その後、要求に対する応答を受信できた場合は双方向通信に戻ったと判断して要求の送信を再開する制御を行うことにより、初期通信確立後にネットワークやサーバに異常が発生した場合であっても、管理装置20は画像形成装置10を管理するために必要な情報を収集することができ、管理システムを正常に動作させることができる。
【0086】
なお、上記実施例では、画像形成装置10を被管理装置とする場合を示したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、管理装置20で管理可能な任意の装置に対して同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、管理装置と被管理装置とが双方向及び片方向で通信可能な管理システム及び該管理システムにおける管理方法並びに管理装置又は被管理装置で動作する制御プログラムに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の一実施例に係る管理システムの構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例に係る管理装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例に係る画像形成装置の動作(初期通信時の動作)を示すフローチャート図である。
【図5】本発明の一実施例に係る画像形成装置の動作(通常通信時の双方向から片方向への切り替え動作)を示すフローチャート図である。
【図6】本発明の一実施例に係る画像形成装置の動作(通常通信時の片方向から双方向への切り替え動作)を示すフローチャート図である。
【図7】本発明の一実施例に係る管理装置のリカバリー動作を示すフローチャート図である。
【図8】本発明の一実施例に係る画像形成装置のリカバリー動作を示すフローチャート図である。
【図9】本発明の一実施例に係る画像形成装置の動作(通信方式の切り替え動作)を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0089】
10 画像形成装置
11 制御部
12 スキャナ部
13 画像処理部
14 プリンタ部
15a 第1の通信制御部
15b 第2の通信制御部
16 記憶部
17 表示・操作部
20 管理装置
21 制御部
22 記憶部
23a 第1の通信制御部
23b 第2の通信制御部
24 表示部
25 操作部
30 メールサーバ
40 HTTPサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理装置と被管理装置とが少なくとも1つの通信方式で通信可能に接続され、
前記通信方式は、前記管理装置と前記被管理装置とが互いに通信可能な双方向通信と、前記被管理装置から前記管理装置にのみ通信可能な片方向通信と、に設定可能であり、初期状態で前記双方向通信に設定されている管理システムにおいて、
前記被管理装置は、前記管理装置からの要求を受信できない場合は、前記双方向通信から前記片方向通信に変更して、予め定めたタイミングで予め定めた内容の送信データを前記管理装置に送信し、その後、前記要求を受信できた場合は、前記片方向通信から前記双方向通信に変更して、前記要求に対する応答を前記管理装置に送信する制御を行い、
前記管理装置は、前記被管理装置に前記要求を送信できない場合、又は、前記被管理装置から前記要求に対する応答を受信できない場合は、前記要求の送信を中止し、その後、前記要求に対する応答を受信できた場合は、前記要求の送信を再開する制御を行う、ことを特徴とする管理システム。
【請求項2】
前記被管理装置は、前記送信データに、前記双方向通信から前記片方向通信に変更したことを示す第1の切り替え情報を付加して送信すると共に、前記要求に対する応答に、前記片方向通信から前記双方向通信に変更したことを示す第2の切り替え情報を付加して送信し、
前記管理装置は、前記送信データに前記第1の切り替え情報が付加されている場合は、前記要求の送信を中止し、前記要求に対する応答に前記第2の切り替え情報が付加されている場合は、前記要求の送信を再開する、ことを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記被管理装置は、前記管理装置に前記送信データ又は前記要求に対する応答を送信できない場合は、他の通信方式を用いて、当該他の通信方式での接続を確立するためのセットアップデータを前記管理装置に送信する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の管理システム。
【請求項4】
管理装置と被管理装置とが少なくとも1つの通信方式で通信可能に接続され、
前記通信方式は、前記管理装置と前記被管理装置とが互いに通信可能な双方向通信と、前記被管理装置から前記管理装置にのみ通信可能な片方向通信と、に設定可能であり、初期状態で前記双方向通信に設定されている管理システムにおける管理方法であって、
前記被管理装置は、前記管理装置からの要求を受信できない場合は、前記双方向通信から前記片方向通信に変更して、予め定めたタイミングで予め定めた内容の送信データを前記管理装置に送信し、前記管理装置は、前記被管理装置に前記要求を送信できない場合、又は、前記被管理装置から前記要求に対する応答を受信できない場合は、前記要求の送信を中止する第1の処理を実行し、
前記被管理装置は、前記片方向通信に変更した後に前記要求を受信できた場合は、前記片方向通信から前記双方向通信に変更して、前記要求に対する応答を前記管理装置に送信し、前記管理装置は、前記要求に対する応答を受信できた場合は、前記要求の送信を再開する第2の処理を実行する、ことを特徴とする管理方法。
【請求項5】
前記第1の処理では、前記被管理装置は、前記送信データに、前記双方向通信から前記片方向通信に変更したことを示す第1の切り替え情報を付加して送信し、前記管理装置は、前記送信データに前記第1の切り替え情報が付加されている場合は、前記要求の送信を中止し、
前記第2の処理では、前記被管理装置は、前記要求に対する応答に、前記片方向通信から前記双方向通信に変更したことを示す第2の切り替え情報を付加して送信し、前記管理装置は、前記要求に対する応答に前記第2の切り替え情報が付加されている場合は、前記要求の送信を再開する、ことを特徴とする請求項4に記載の管理方法。
【請求項6】
前記被管理装置は、前記第1の処理で前記管理装置に前記送信データを送信できない場合、又は、前記第2の処理で前記管理装置に前記要求に対する応答を送信できない場合は、他の通信方式を用いて、当該他の通信方式での接続を確立するためのセットアップデータを前記管理装置に送信する、ことを特徴とする請求項4又は5に記載の管理方法。
【請求項7】
管理装置に少なくとも1つの通信方式で通信可能に接続された被管理装置で動作する制御プログラムであって、
コンピュータを、
前記管理装置と前記被管理装置とが互いに通信可能な双方向通信に設定されている状態において、前記管理装置からの要求を受信できない場合は、前記双方向通信から、前記被管理装置から前記管理装置にのみ通信可能な片方向通信に変更して、予め定めたタイミングで予め定めた内容の送信データを前記管理装置に送信し、その後、前記要求を受信できた場合は、前記片方向通信から前記双方向通信に変更して、前記要求に対する応答を前記管理装置に送信する制御部として機能させる、ことを特徴とする制御プログラム。
【請求項8】
前記制御部は、前記送信データに、前記双方向通信から前記片方向通信に変更したことを示す第1の切り替え情報を付加して送信すると共に、前記要求に対する応答に、前記片方向通信から前記双方向通信に変更したことを示す第2の切り替え情報を付加して送信する、ことを特徴とする請求項7に記載の制御プログラム。
【請求項9】
前記制御部は、前記管理装置に前記送信データ又は前記要求に対する応答を送信できない場合は、他の通信方式を用いて、当該他の通信方式での接続を確立するためのセットアップデータを前記管理装置に送信する、ことを特徴とする請求項7又は8に記載の制御プログラム。
【請求項10】
被管理装置に少なくとも1つの通信方式で通信可能に接続された管理装置で動作する制御プログラムであって、
コンピュータを、
前記管理装置と前記被管理装置とが互いに通信可能な双方向通信に設定されている状態において、前記被管理装置に要求を送信できない場合、又は、前記被管理装置から前記要求に対する応答を受信できない場合は、前記双方向通信から、前記被管理装置から前記管理装置にのみ通信可能な片方向通信に変更されたと判断して、前記要求の送信を中止し、その後、前記要求に対する応答を受信できた場合は、前記片方向通信から前記双方向通信に変更されたと判断して、前記要求の送信を再開する制御部として機能させる、ことを特徴とする制御プログラム。
【請求項11】
前記制御部は、前記被管理装置から送信される情報に、前記双方向通信から前記片方向通信に変更したことを示す第1の切り替え情報が付加されている場合は、前記要求の送信を中止し、前記情報に、前記片方向通信から前記双方向通信に変更したことを示す第2の切り替え情報が付加されている場合は、前記要求の送信を再開する、ことを特徴とする請求項10に記載の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−92296(P2010−92296A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−262111(P2008−262111)
【出願日】平成20年10月8日(2008.10.8)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】