説明

管理装置、表示システム及びプログラム

【課題】互いに関連する情報を、複数の表示装置の位置関係に応じて表示する。
【解決手段】大版表示端末100の表示面におかれた小版表示端末200には、メールの内容が表示される。そして、大版表示端末100においては、小版表示端末200の位置を基準として、各々の関連ドキュメントに対応する画像がその小版表示端末200の周りに配置されている。ここで、利用者が、或る関連ドキュメントの内容を詳細に閲覧したいと希望した場合、大版表示端末100の表示部150に表示された関連図において、その関連ドキュメントに対応する画像が表示された箇所に小版表示端末200′を置けばよい。サーバ装置300は、その関連ドキュメントの位置に小版表示端末200′が置かれたことを特定し、その関連ドキュメントを小版表示端末200′に送信する。小版表示端末200′は、サーバ装置300から受信した関連ドキュメントを表示部250に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、表示システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
文書を利用するときに、その文書に関連する文書も併せて利用したい場合がある。例えば、利用対象となる文書が電子メールであった場合に、その電子メールに関連する文書として、その電子メールに添付された添付ファイルや、その電子メールの本文に記述されたリンクに格納されていた文書や、その電子メールに対する返信メールなどがある。特許文献1には、検索対象となるデータファイルに関連するデータファイルをも検索する技術が開示されている。また、特許文献2には、基準となるドキュメントに関連するドキュメントを表示装置に表示する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2005−202937号公報
【特許文献2】特開2005−267219号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、互いに関連する情報を、複数の表示装置の位置関係に応じて表示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に係る発明は、互いに関連する各々の情報の一部または各々の当該情報に割り当てられた識別子の表示位置を指定するデータである関連図データを、表示面を有する第1の表示装置に送信する関連図データ送信手段と、前記関連図データによって指定された表示位置に前記情報の一部または前記識別子を表示した前記第1の表示装置の表示面において、当該第1の表示装置とは異なる第2の表示装置が置かれた位置を取得する取得手段と、前記関連図データによって指定された前記情報の一部または前記識別子の表示位置のうち、前記取得手段によって取得された位置に対応する表示位置を特定する位置特定手段と、前記位置特定手段によって特定された表示位置にその一部または識別子が表示されている情報を、前記第2の表示装置に送信する情報送信手段とを備えることを特徴とする管理装置を提供する。
【0005】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の構成において、前記関連図データには、前記各々の情報間の関連性の種別を識別する画像を表すデータが含まれていることを特徴とする。
【0006】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の構成において、前記第1の表示装置の表示面は、前記第2の表示装置の表示面よりも大きいことを特徴とする。
【0007】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成において、前記関連図データによって指定された表示位置に前記情報の一部または前記識別子を表示した前記第1の表示装置の表示面において、前記第2の表示装置が置かれた位置に応じて異なる処理を実行する処理実行手段を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項5に係る発明は、第1の表示装置と、第2の表示装置と、当該第1の表示装置及び当該第2の表示装置と通信を行う管理装置とを備え、前記管理装置は、お互いに関連する各々の情報の一部または各々の当該情報に割り当てられた識別子の表示位置を指定するデータである関連図データを、表示面を有する第1の表示装置に送信する関連図データ送信手段と、前記関連図データによって指定された表示位置に前記情報の一部または前記識別子を表示した前記第1の表示装置の表示面において、当該第1の表示装置とは異なる第2の表示装置が置かれた位置を取得する取得手段と、前記関連図データによって指定された前記情報の一部または前記識別子の表示位置のうち、前記取得手段によって取得された位置に対応する表示位置を特定する位置特定手段と、前記位置特定手段によって特定された表示位置にその一部または識別子が表示されている情報を、前記第2の表示装置に送信する情報送信手段とを備え、前記第1の表示装置は、表示面を有する第1の表示手段と、前記第1の表示手段において、前記管理装置の前記関連図データ送信手段によって送信されてくる関連図データによって指定された表示位置に、前記情報の一部または前記識別子を表示させる第1の表示制御手段と、前記情報の一部または前記識別子が表示された前記表示面において前記第2の表示装置が置かれた位置を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された位置を、前記管理装置の前記取得手段に通知する通知手段とを備え、前記第2の表示装置は、表示面を有する第2の表示手段と、前記第2の表示手段において、前記管理装置の前記情報送信手段によって送信されてくる情報を表示する第2の表示制御手段を備えることを特徴とする表示システムを提供する。
【0009】
請求項6に係る発明は、コンピュータを、お互いに関連する各々の情報の一部または各々の当該情報に割り当てられた識別子の表示位置を指定するデータである関連図データを、表示面を有する第1の表示装置に送信する関連図データ送信手段と、前記関連図データによって指定された表示位置に前記情報の一部または前記識別子を表示した前記第1の表示装置の表示面において、当該第1の表示装置とは異なる第2の表示装置が置かれた位置を取得する取得手段と、前記関連図データによって指定された前記情報の一部または前記識別子の表示位置のうち、前記取得手段によって取得された位置に対応する表示位置を特定する位置特定手段と、前記位置特定手段によって特定された表示位置にその一部または識別子が表示されている情報を、前記第2の表示装置に送信する情報送信手段として機能させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明によれば、互いに関連する情報を、複数の表示装置の位置関係に応じて表示することができる。
請求項2に係る発明によれば、各々の情報間の関連性の種別を識別する画像を視認することができる。
請求項3に係る発明によれば、関連図データに応じた画像が、第2の表示装置の表示面よりも大きい第1の表示装置の表示面に表示され、その画像を視認しやすくなる。
請求項4に係る発明によれば、第2の表示装置が置く位置によって処理を指示することができる。
請求項5に係る発明によれば、互いに関連する情報を、複数の表示装置の位置関係に応じて表示することができる。
請求項6に係る発明によれば、互いに関連する情報を、複数の表示装置の位置関係に応じて表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
<第1実施形態>
<構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る表示システム1の全体構成を示すブロック図である。
表示システム1は、管理装置としてのサーバ装置300と、このサーバ装置300に無線または有線の通信回線で接続された1以上の大版表示端末100、100′と、このサーバ装置300に無線または有線の通信回線で接続された1以上の数の小版表示端末200、200′とを備えている。サーバ装置300は、インターネットやLAN等のネットワークに接続されており、このネットワークを介して、メールサーバ装置などの他のサーバ装置と接続されている。小版表示端末200、200は、利用者が携帯し得る程度の大きさの第2の表示装置の一例である。大版表示端末100、100′は、小版表示端末200、200の表示面よりも大きな表示面を有する第1の表示装置の一例である。この大版表示端末100、100′も、利用者によって携帯し得る程度の大きさであることが望ましいが、それは必須ではない。
なお、大版表示端末100、100′は、いずれも同一の構成及び動作であるので、以下の説明において両者を区別しない場合には、単に「大版表示端末100」と言う。同様に、小版表示端末200、200′も同一の構成及び動作であるので、以下の説明において両者を区別しない場合には、「小版表示端末200」と言う。
【0012】
図2は、大版表示端末100の構成を示すブロック図である。
制御部110は、例えばCPU(Central Processing Unit)とROMやRAMなどのメモリとを備えた制御手段の一例であり、大版表示端末100の各部を制御する。この制御部110は、表示部150を制御して画像を表示させる第1の表示制御手段の一例として機能する。通信部120は、通信回路や通信インタフェースなどからなり、無線又は有線によってサーバ装置300と通信を行う通信手段の一例である。記憶部130は、例えばEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)或いはハードディスクなどの記憶手段の一例であり、大版表示端末100に割り当てられた識別情報であるメディアIDを記憶している。表示部150は、例えばコレステリック液晶表示素子などから構成された表示面と、その液晶表示素子を駆動する駆動回路とを有する表示手段の一例である。
【0013】
操作部160は、複数のキーなどの操作子を備えた操作手段の一例であり、利用者の操作に応じた信号を制御部110に供給する。検出部140は、表示部150の表示面において縦横に配列された複数のコイル状アンテナを備えており、その表示面に置かれた小版表示端末200に内蔵されたICタグから各種情報を読み取る読取手段の一例として機能する。また、検出部140は、ICタグから情報を読み取ったコイル状アンテナの表示面上の位置を特定して、その表示面における小版表示端末200の位置を検出する位置検出手段の一例として機能する。
【0014】
図3は、小版表示端末200の構成を示すブロック図である。
制御部210は、例えばCPUとROMやRAMなどのメモリとを備えた制御手段の一例であり、小版表示端末200の各部を制御する。この制御部210は、表示部250を制御して画像を表示させる第2の表示制御手段の一例として機能する。通信部220は、通信回路や通信インタフェースなどからなり、無線又は有線によってサーバ装置300と通信を行う通信手段の一例である。記憶部230は、例えばEEPROMやSRAM或いはハードディスクなどの記憶手段の一例である。ICタグ240は、小版表示端末200に割り当てられた識別情報であるメディアIDを記憶した記憶手段の一例である。表示部250は、例えばコレステリック液晶などから構成された表示面や駆動回路を有する表示手段の一例である。操作部260は、複数のキーなどの操作子を備えた操作手段の一例であり、利用者の操作に応じた信号を制御部210に供給する。
【0015】
図4は、サーバ装置300の構成を示すブロック図である。
制御部310は、例えばCPUとROMやRAMなどのメモリとを備えた制御手段の一例であり、サーバ装置300の各部を制御する。第1通信部320は、通信回路や通信インタフェースなどからなり、無線又は有線によって大版表示端末100や小版表示端末200と通信を行う通信手段の一例である。第2通信部321は、通信回路や通信インタフェースなどからなり、ネットワークを介して他のサーバ装置と通信を行う通信手段の一例である。記憶部330は、例えばハードディスクなどの記憶手段の一例であり、制御部310が実行するコンピュータプログラムのほか、大版表示端末100や小版表示端末200において画像を表示するための情報を格納する。この情報には、例えば電子メールの本文や、その電子メールに添付された添付ファイルや、その電子メールの本文に記述されたリンクに格納されていた各種の文書など、大版表示端末100や小版表示端末200に表示可能な情報が含まれる。以下では、これらの情報を「ドキュメント」という。また、電子メールのことを単に「メール」という。
【0016】
記憶部330は、上記のようなドキュメントのほか、大版表示端末100及び小版表示端末200を管理するためのメディアID対応表331と、複数のドキュメントの対応関係を管理するためのドキュメントID対応表332とを記憶している。
図5は、メディアID対応表331の内容の一例を示す図である。
このメディアID対応表331には、小版表示端末200のメディアIDと、その小版表示端末200の利用者の氏名または小版表示端末200が利用される場所との対応関係が記述されている。図5の例でいえば、メディアID「S101」の小版表示端末200の利用者は「佐藤次郎」である。また、メディアID「S999」の小版表示端末200は「ホール」で利用されるものである。
【0017】
図6は、ドキュメントID対応表332の内容の一例を示す図である。
ドキュメントID対応表332には、ドキュメントIDと、そのドキュメントのファイル名と、そのドキュメントに関連する関連ドキュメントのドキュメントIDと、その関連ドキュメントの関連種別とが記述されている。ここで「関連ドキュメント」とは、例えば「電子メールの本文」というドキュメントに対して、そのメールに添付されたファイル(以下、「添付ファイル」という)、そのメール本文に記述されたリンクに格納されていたドキュメント(以下、参照ドキュメントという)や、そのメールに対して返信されたメール(以下、返信メールという)や、そのメールが或るメールに対する返信メールであったときの、その或るメール(以下、返信元メールという)などである。図6における関連種別「添付」とは、メールに添付された添付ファイルであることを意味し、関連種別「参照」とは、メール本文に記述されたリンクに格納されていた参照ドキュメントであることを意味し、関連種別「返信メール」とは、メールへの返信メールであることを意味し、関連種別「返信元メール」とは、そのメールの返信元メールであることを意味している。
【0018】
図6の例で説明すると、例えばドキュメントID「ML002」のドキュメントは、ファイル名「BBBB.TXT」のドキュメントであり、このドキュメントに対しては、返信元メールとしての関連ドキュメント(関連ドキュメントID:ML001)と、添付ファイルとしての関連ドキュメント(関連ドキュメントID:PD001)と、添付ファイルとしての関連ドキュメント(関連ドキュメントID:PD002)と、参照ドキュメントとしての関連ドキュメント(関連ドキュメントID:LK045)」という4つの関連ドキュメントが存在している。なお、各ドキュメントについて必ず1以上の関連ドキュメントが存在するというわけではなく、例えばドキュメントID「ML003」のドキュメントには、関連ドキュメントは無い。
【0019】
<動作>
図7は、第1実施形態における動作の一例を示すシーケンス図である。また、図8〜図10は、大版表示端末100及び小版表示端末200に表示される画像の例を示す図である。
図7において、サーバ装置300は、メールサーバ装置から小版表示端末200の利用者宛に送信されてくるメールを第2通信部321によって受信し、記憶部330に記憶する(ステップS1)。このメールは、メール本文以外に3つの添付ファイルによって構成されており、また、このメール本文には、2つの参照ドキュメントへのリンクであるURL(Uniform Resource Locator)が記述されているものとする。サーバ装置300の制御部310は、受信したメールやその添付ファイルを記憶部330に記憶すると共に、これらのそれぞれに新たなドキュメントIDを付与し、「ドキュメントID」や「関連ドキュメントID」としてドキュメントID対応表332に登録する。また、サーバ装置300の制御部310は、メール本文に記述されているリンクを辿り、第2通信部321によってインターネットを経由して参照ドキュメントの格納場所にアクセスし、その参照ドキュメントを取得する。そして、サーバ装置300の制御部310は、これらの参照ドキュメントを記憶部330に記憶すると共に、これらに新たなドキュメントIDを付与し、「関連ドキュメントID」としてドキュメントID対応表332に登録する。
【0020】
次に、サーバ装置300の制御部310は、メディアID対応表331を検索して、メールの宛先の利用者(または利用場所)の小版表示端末200のメディアIDを特定する(ステップS2)。そして、サーバ装置300の制御部310は、特定したメディアIDの小版表示端末200に対して、第1通信部320から、メールとそのメールのドキュメントIDとを送信する(ステップS3)。小版表示端末200の制御部210は、サーバ装置300から受信したメールとドキュメントIDを記憶部230に記憶してから、メールを表示部250に表示する(ステップS4)。このとき、記憶部230に記憶されたドキュメントIDは、制御部210によってICタグ240にも書き込まれる。
【0021】
このとき、利用者がこのメールの関連図を見たいと希望した場合には、小版表示端末200を大版表示端末100の表示面の上に置けばよい。ここで、「関連図」とは、受信したドキュメントと、そのドキュメントに関連する関連ドキュメントとを網羅した一覧のことであり、ドキュメントと関連ドキュメントとの相互の関係を視覚的に分かりやすく表した図である。小版表示端末200が大版表示端末100の上に置かれると、小版表示端末200に内蔵されたICタグ240から、メディアIDとドキュメントIDが大版表示端末100の検出部140によって読み取られる(ステップS5)。このとき、大版表示端末100の検出部140は、表示面において小版表示端末200が置かれた位置を検出し、その位置を表す位置情報を生成する(ステップS6)。そして、大版表示端末100の制御部110は、サーバ装置300に対して、上述した小版表示端末200のメディアID、ドキュメントID及び位置情報を、記憶部130に記憶されている自身のメディアIDとともに、通信部120から送信する。(ステップS7)。つまり、制御部210は、検出部140によって検出された位置をサーバ装置300に通知する通知手段の一例として機能する。
【0022】
サーバ装置300の制御部310は、第1通信部320によって受信したドキュメントIDで、ドキュメントID対応表332を検索して、関連ドキュメントとして3つの添付ファイルと2つの参照ドキュメントがあることを特定し、さらに、第1通信部320によって受信した位置情報を用いて関連図を作成する(ステップS8)。具体的には、サーバ装置300の制御部310は、受信した位置情報が表す位置を基準とし、所定のレイアウト決定アルゴリズムに基づいて、大版表示端末100の表示面における各関連ドキュメントの表示位置を決める。そして、制御部310は、ドキュメントID対応表332の「関連種別」などを参照しながら、上記表示位置を指定するデータである関連図データを作成し、ステップS7にて第1通信部320によって受信した大版表示端末100のメディアIDと対応付けて記憶部330に記憶する。そして、サーバ装置300の制御部310は、大版表示端末100のメディアIDを宛先として、その関連図データを送信する(ステップS9)。つまり、制御部310は、各関連ドキュメントの表示位置を指定する関連図データを大版表示端末100に送信する関連図データ送信手段の一例として機能する。大版表示端末100の制御部110は、サーバ装置300から受信した関連図データに基づいて、関連図を表示部150に表示する(ステップS10)。
【0023】
図8は、このときの大版表示端末100及び小版表示端末200に表示されている画像を示す図である。大版表示端末100の表示面に置かれた小版表示端末200は、ステップS3にて受信したメールの内容が表示された状態である。そして、大版表示端末100には、小版表示端末200の位置を基準として、各々の関連ドキュメントに対応する画像が、その小版表示端末200の周りに配置されている。図8においては、各々の関連ドキュメントに対応する画像として、「添付ファイル」とか「参照ドキュメント」というように、関連ドキュメントの種別を表記しているが、実際には、それら添付ファイルや参照ドキュメントの先頭部分の内容の画像が表示されている。よって、利用者は、関連ドキュメントの一部については閲覧し得るが、その全てを図8の表示時点で閲覧することはできない。また、小版表示端末200に表示されている画像であるメールと、各々の関連ドキュメント(「添付ファイル」、「参照ドキュメント」)との関係が、矢印画像で結ばれている。利用者は、この矢印画像の矢印の向きなどを見てドキュメント間の相互の関係を知る。つまり、この矢印画像は、各々のドキュメント間の関連性の種別を識別する画像の一例である。
【0024】
ここで、利用者が、添付ファイル3の内容を詳細に閲覧したいと希望した場合、大版表示端末100の表示部150に表示された関連図において、添付ファイル3に対応する画像が表示された位置に小版表示端末200′を置けばよい。
図9は、このときの大版表示端末100及び小版表示端末200に表示されている画像を示す図である。図示の通り、この時点では、小版表示端末200′は、大版表示端末100の表示面に置かれただけの状態であり、その小版表示端末200′の表示面には、なにも表示されていない。この状態で、小版表示端末200′に内蔵されたICタグ240から、そのメディアIDが大版表示端末100の検出部140によって読み取られる(図7のステップS11)。このとき、大版表示端末100の検出部140は、大版表示端末100の表示面において小版表示端末200′が置かれた位置を検出し、その位置を表す位置情報を生成する(ステップS12)。そして、大版表示端末100の制御部110は、サーバ装置300に対して、上述した小版表示端末200′のメディアID及び位置情報を、自身のメディアIDとともに通信部120から送信する。(ステップS13)。
【0025】
サーバ装置300の制御部310は、第1通信部320によって受信した大版表示端末100のメディアIDに基づいて記憶部330を検索して、大版表示端末100に表示されている関連図の関連図データを特定する(ステップS14)。そして、サーバ装置300の制御部310は、ステップS13にて取得した位置情報に基づき、関連図データによって指定された各関連ドキュメントの表示位置のうち、どの表示位置に小版表示端末200′が置かれたのかを特定する。つまり、制御部310は、関連図が表示された大版表示端末100の表示面において、小版表示端末200が置かれた位置を取得する取得手段の一例として機能する、。また、制御部310は、関連図データによって指定された各関連ドキュメントの表示位置のうち、取得された上記位置に対応する表示位置を特定する位置特定手段の一例として機能する。
【0026】
ここでは、「添付ファイル3」の位置に置かれたことが特定されるから、サーバ装置300の制御部310は、その「添付ファイル3」のドキュメントIDに基づいて、記憶部330から該当する関連ドキュメントを読み出し(ステップS15)、ステップS13にて受信した小版表示端末200′のメディアIDを宛先として、第1通信部320からその関連ドキュメントを送信する(ステップS16)。つまり、制御部310は、特定された表示位置にその一部が表示されている情報を、小版表示端末200に送信する情報送信手段の一例として機能する。
【0027】
小版表示端末200′の制御部210は、サーバ装置300から受信した関連ドキュメントである「添付ファイル3」を表示部250に表示する(ステップS17)。
図10は、このときの大版表示端末100及び小版表示端末200に表示されている画像を示す図である。図示の通り、小版表示端末200′には、「添付ファイル3」のドキュメントの内容が表示されている。この状態で、利用者が操作部260を用いて画像のスクロール操作などを行うと、添付ファイル3の内容が順次表示されることになる。利用者は、それを見て添付ファイル3の内容を確認する。
【0028】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態に係る表示システムの構成は、第1実施形態の図1〜6と同じである。
この第2実施形態では、大版表示端末100の表示面のどの位置に小版表示端末200を置くと、どのような種類の関連図が作成されるかが予め決まっている。つまり、大版表示端末100の表示面において、小版表示端末200が置かれた位置に応じて異なる処理を実行するというものである。
【0029】
図11は、大版表示端末100の表示面上の各位置と、関連図の種類との関係を示す図である。図11において、大版表示端末100の表示面において、例えば「返信メール」と表記された位置A1は、返信メールを基準としてその返信メールの関連ドキュメントを網羅した関連図を表示することを表示システムに指示するための位置である。また、「返信元メール」と表記された位置A2は、返信元メールを基準としてその返信元メールの関連ドキュメントを網羅した関連図を表示することを表示システムに指示するための位置である。「添付ファイル」と表記された位置A3は、添付ファイルを基準としてその添付ファイルの関連ドキュメントを網羅した関連図を表示することを表示システムに指示するための位置である。サーバ装置300の記憶部330には、図11に示したような、表示面における各位置と処理内容との対応関係が記憶されている。
【0030】
図12は、第2実施形態における動作の一例を示すシーケンス図である。
図12において、図7と同じ処理には同じ符号を付している。よって、図7と同じ処理であるステップS1〜S10までの説明は省略する。
ステップS10において、大版表示端末100及び小版表示端末200には、図13に示すような画像が表示されている。ここでは、図8と同じく、小版表示端末200に表示されているメールを基準とした関連図が、大版表示端末100に表示されている。ここで、利用者が、小版表示端末200に表示されているメールに対する返信メールを基準とした関連図を閲覧することを希望した場合を想定する。この場合、利用者は、図11に示した大版表示端末100の右上の「返信メール」の位置の上に小版表示端末200を置けばよい。
【0031】
小版表示端末200が大版表示端末100の上に置かれると、小版表示端末200に内蔵されたICタグ240から、メディアIDとドキュメントIDが大版表示端末100の検出部140によって読み取られる(ステップS21)。このとき、大版表示端末100の検出部140は、表示面において小版表示端末200が置かれた位置を検出し、その位置を表す位置情報を生成する(ステップS22)。そして、大版表示端末100の制御部110は、サーバ装置300に対して、上述した小版表示端末200のメディアID、ドキュメントID及び位置情報を、記憶部130に記憶されている自身のメディアIDとともに、通信部120から送信する。(ステップS23)。
【0032】
サーバ装置300の制御部310は、第1通信部320によって受信した位置情報に基づき、小版表示端末200が大版表示端末100の表示面の位置A1〜A3のうちのどこに置かれたのかを特定する。ここでは、「返信メール」に対応する位置A1に置かれているから、制御部310は、第1通信部320によって受信したドキュメントIDに基づいてドキュメントID対応表を検索して、小版表示端末200に表示されているメールに対する返信メールのドキュメントIDを検索する。そして、制御部310は、その返信メールのドキュメントIDに基づいて、ドキュメントID対応表332の「関連種別」などを参照しながら、上記返信メールを基準とした関連図を表す関連図データを作成する。そして、制御部310は、ステップS7にて第1通信部320によって受信した大版表示端末100のメディアIDと対応付けて、その関連図データを記憶部330に記憶する(ステップS24)。そして、サーバ装置300の制御部310は、大版表示端末100のメディアIDを宛先として、その関連図データを送信する(ステップS25)。大版表示端末100の制御部110は、サーバ装置300から受信した関連図データに基づいて、関連図を表示部150に表示する(ステップS26)。
【0033】
図14は、このときの大版表示端末100及び小版表示端末200に表示されている画像を示す図である。図示の通り、小版表示端末200には、メールの内容が表示されたままであるが、大版表示端末100には、そのメールに対する返信メールを基準とした関連図を表す関連図が表示されている。利用者は、それを見て返信メールに関連する関連ドキュメントの存在と各ドキュメント間の関係を確認する。
【0034】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態に係る表示システムの構成は、第1実施形態の図1〜6と同じである。
この第3実施形態では、大版表示端末100の表示面にて小版表示端末200が置かれる位置によって、表示システムに対する処理の指示が決まる。つまり、第2実施形態と同じく、大版表示端末100の表示面において、小版表示端末200が置かれた位置に応じて異なる処理を実行するというものである。
【0035】
図15は、大版表示端末100の表示面上の各位置に割り当てられた識別情報を例示した図である。そして、図16は、大版表示端末100の表示面上の各位置に割り当てられた識別情報と、表示システムに対する処理の指示の内容との関係を示す図である。図16において、例えば大版表示端末100の表示面における位置a1に小版表示端末200を置くと、そのときに小版表示端末200に表示されている画像を大版表示端末100において拡大表示するよう、表示システムに指示することになる。また、大版表示端末100の表示面における位置a3に小版表示端末200を置くと、そのときに小版表示端末200に表示されている画像の履歴を大版表示端末100において表示するよう、表示システムに指示することになる。また、大版表示端末100の表示面における位置b4に小版表示端末200を置くと、そのときに大版表示端末100に表示されている関連図を大版表示端末100の記憶部130に記憶するよう、表示システムに指示することになる。また、大版表示端末100の表示面における位置c4に小版表示端末200を置くと、そのときに大版表示端末100に表示されている関連図を消去するよう、表示システムに指示することになる。サーバ装置300の記憶部330には、図16に示したような、表示面における各位置と処理内容との対応関係が記憶されている。
【0036】
図17は、第3実施形態における動作の一例を示すシーケンス図である。
図17において、図7と同じ処理には同じ符号を付している。よって、図7と同じ処理であるステップS1〜S10までの説明は省略する。
ステップS10にて図8のような関連図が表示されている状態で、利用者が、小版表示端末200に表示されているメールの内容を拡大した画像を見たい場合、大版表示端末100の表示面の位置a1に小版表示端末200を置く。小版表示端末200が大版表示端末100の上に置かれると、小版表示端末200′に内蔵されたICタグ240から、メディアIDが大版表示端末100の検出部140によって読み取られる(ステップS31)。このとき、大版表示端末100の検出部140は、小版表示端末200が置かれた位置を検出し、その位置を表す位置情報を生成する(ステップS32)。そして、大版表示端末100の制御部110は、サーバ装置300に対して、上述した小版表示端末200のメディアID及び位置情報を、自身のメディアIDとともに通信部120から送信する。(ステップS33)。
【0037】
サーバ装置300の制御部310は、第1通信部320によって受信したメディアIDと位置情報から、大版表示端末100の表示面のどの位置に小版表示端末200が置かれたのかを特定する。この場合は、表示面において「拡大表示」に対応する位置a1に置かれたことを特定する。サーバ装置300の制御部310は、特定された位置に対応する処理内容に従う。つまり、制御部310は、受信したドキュメントIDが割り当てられているメールを記憶部330にて検索し、それを拡大した画像を表す表示データを作成し(ステップS34)、第1通信部320から大版表示端末100に送信する(ステップS35)。大版表示端末100の制御部110は、サーバ装置300から受信した表示データに基づいた画像を表示部150に表示する(ステップS36)。利用者は、小版表示端末200の表示内容を拡大したものを大版表示端末100にて閲覧する。このとき、図8に示した小版表示端末200が、大版表示端末100に表示された画像の視認の邪魔になるようであれば、利用者はその小版表示端末200を大版表示端末100の表示面から離せばよい。
【0038】
なお、上記の動作は、「拡大表示」の例であったので、サーバ装置300の制御部310は、受信したメディアIDの小版表示端末200に表示されているメールを拡大した画像を表す表示データを作成して大版表示端末100に送信し、大版表示端末100の制御部110は、この表示データに基づいた画像を表示部150に表示していた。ただし、この処理の内容は、小版表示端末200が置かれた位置に応じて異なる。例えば、小版表示端末200が置かれた位置が位置b4であれば、サーバ装置300の制御部310は、ステップS34乃至S35にて、関連図データを記憶部130に記憶するよう大版表示端末100に指示し、ステップS36にて、大版表示端末100の制御部110は、その指示に応じて関連図データを記憶部130に記憶する。また、小版表示端末200が置かれた位置が位置c4であれば、サーバ装置300の制御部310は、ステップS34乃至S35にて、関連図を表示部150から消去するよう大版表示端末100に指示し、ステップS36にて、大版表示端末100の制御部110は、その指示に応じて関連図を表示部150から消去する。
【0039】
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
第4実施形態は、サーバ装置300によって作成された関連図の表示サイズが、大版表示端末100の表示面のサイズよりも大きい場合の例である。
第4実施形態に係る表示システムの構成は、第1実施形態の図1〜6と同じである。
図18は、第4実施形態における動作の一例を示すシーケンス図である。また、図19は、大版表示端末100及び小版表示端末200、200′、200′′に表示される画像の例を示す図である。
図18において、図7と同じ処理には同じ符号を付している。よって、図7と同じ処理であるステップS1〜S8までの説明は省略する。
【0040】
図18において、サーバ装置300の制御部310は、ステップS8にて関連図を作成したあと、その関連図が大版表示端末100に表示されたときに要する表示領域の大きさを計算によって求める。そして、制御部310は、予め記憶部330に記憶されている大版表示端末100の表示面の表示領域の大きさ(閾値)を超えるか否かを判断する(ステップS41)。超えない場合には(ステップS41;NO)、制御部310は、図7のステップS9以降の処理に移行する。一方、超えた場合には(ステップS41;YES)、制御部310は、第1実施形態のときとは異なるレイアウト決定アルゴリズムに従って、関連図データを再作成する(ステップS42)。つまり、サーバ装置300の制御部310は、大版表示端末100の表示面における各関連ドキュメントの配置を決め、この配置に従って関連図を表す関連図データを作成し、第1通信部320によって受信した大版表示端末100のメディアIDと対応付けて記憶部330に記憶する。そして、サーバ装置300の制御部310は、ステップS7にて送信されてきた大版表示端末100のメディアIDを宛先として、その関連図データを送信する(ステップS43)。大版表示端末100の制御部110は、サーバ装置300から受信した関連図データに基づいて、関連図を表示部150に表示する(ステップS44)。
【0041】
図19は、このときの大版表示端末100及び小版表示端末200に表示されている画像を示す図である。
大版表示端末100の表示面に置かれている小版表示端末200には、メールの内容が表示されている。一方、大版表示端末100にもメールの内容が表示されており、さらに、大版表示端末100の表示面の端部には、関連ドキュメントが存在することを示す画像D1〜D5が表示されている。この画像D1〜D5には、関連ドキュメントである例えば2つの添付ファイル及び3つの参照ドキュメントの各々に割り当てられた番号1〜5がそれぞれ含まれている。
【0042】
番号1,2の画像D1,D2は、添付ファイルに割り当てられたものであり、番号3,4,5の画像D3,D4,D5は、参照ドキュメントに割り当てられたものである。画像D3,D4,D5の位置は、それぞれに対応する参照ドキュメントへのリンクが記述されている位置に応じた位置となっている。例えば画像D3の位置から図中左方向に進むと,その画像D3のに対応する参照ドキュメントへのリンクが記述されていることになる。一方、番号1,2の画像D1,D2は、メール全体に添付された添付ファイルに割り当てられたものであるから、画像D3,D4,D5とは異なり、メール中の位置とは特に関連していない。なお、大版表示端末100にはメールの内容が表示されているから、小版表示端末200が、大版表示端末100に表示されたメールの内容の視認の邪魔になるような場合には、利用者は小版表示端末200を大版表示端末100の表示面から離せばよい。
【0043】
ここで、利用者が関連ドキュメント1を見たいと希望した場合には、小版表示端末200′を、図19で示すところの画像D1の位置に置く。そうすると、小版表示端末200′に内蔵されたICタグ240から、メディアIDが大版表示端末100の検出部140によって読み取られる(図18のステップS45)。このとき、大版表示端末100の検出部140は、小版表示端末200′が置かれた位置を検出し、その位置を表す位置情報を生成する(ステップS46)。そして、大版表示端末100の制御部110は、サーバ装置300に対して、上述した小版表示端末200′のメディアID及び位置情報を、自身のメディアIDとともに通信部120から送信する。(ステップS47)。
【0044】
サーバ装置300の制御部310は、第1通信部320によって受信した大版表示端末100のメディアIDに基づいて記憶部330を検索して、大版表示端末100に表示されている関連図の関連図データを特定する(ステップS48)。そして、サーバ装置300の制御部310は、ステップS47にて受信した位置情報に基づき、大版表示端末100が表示している関連図のどの位置に小版表示端末200′が置かれたのかを特定する。ここでは、関連ドキュメント4の位置に置かれたことが特定されるから、サーバ装置300の制御部310は、その関連ドキュメント4のドキュメントIDに基づいて、記憶部330から該当する関連ドキュメントを読み出し(ステップS49)、ステップS47にて受信した小版表示端末200′のメディアIDを宛先として、第1通信部320から送信する(ステップS50)。小版表示端末200′の制御部210は、サーバ装置300から受信した関連ドキュメントである関連ドキュメント4を表示部250に表示する(ステップS51)。
【0045】
図20は、上記と同様の手順で小版表示端末200,200′,200′′が順次、大版表示端末100に置かれたときに、これら小版表示端末200,200′,200′′に表示される画像を示す図である。図示の通り、小版表示端末200,200′,200′′には、関連ドキュメントの内容がそれぞれ表示されており、この状態で、利用者が各小版表示端末200,200′,200′′の操作部260を用いて画像のスクロール操作などを行うと、各関連ドキュメントの内容が順次表示されることになる。
【0046】
<変形例>
上記実施形態を次のように変形してもよい。また、以下の各変形例を互いに組み合わせて実施してもよい。
<変形例1>
第1〜第4実施形態の説明で示した関連図のレイアウトは例示に過ぎない、関連図は、或る情報に関連する関連情報の存在と、これらの情報間の関係とが分かるものであればよい。
また、第1〜第4実施形態の大版表示端末100及び小版表示端末200は、コレステリック液晶表示素子を用いた表示手段を備えた表示装置であったが、表示手段の構成はこれに限らない。
また、第1〜第4実施形態では、大版表示端末100及び小版表示端末200のそれぞれが個別にサーバ装置と通信を行うことが可能であったが、大版表示端末100及び小版表示端末200の通信手段はこれに限らない。例えば小版表示端末200が大版表示端末100を介してサーバ装置と通信を行うとか、大版表示端末100が小版表示端末200を介してサーバ装置と通信を行うというように、別の装置を介してサーバ装置と通信を行うような形態でもよい。本発明においては、このように別の装置を介してサーバ装置と通信を行う形態であっても、大版表示端末100及び小版表示端末200はサーバ装置と通信を行う手段を有しているものとする。
【0047】
<変形例2>
第3実施形態において、図17のステップS31〜S36の動作に関しては、次のようにしてもよい。表示面における各位置と処理内容との対応関係(図16)は、サーバ装置300の記憶部330に記憶されているのではなく、大版表示端末100の記憶部130に記憶されている。そして、大版表示端末100の制御部110は、検出部140が小版表示端末200の置かれた位置を表す位置情報を生成すると、表示面のどの位置に小版表示端末200が置かれたのかを特定する。次いで、サーバ装置300の制御部310は、特定された位置に対応する処理内容を特定し、特定した処理内容を、小版表示端末200のメディアID、ドキュメントID及び位置情報、及び、記憶部130に記憶されている自身のメディアIDとともに、通信部120から送信する。サーバ装置300の制御部310は、上記処理内容に従い、例えば、受信したメディアIDの小版表示端末200に表示されているメールを記憶部330にて検索し、それを拡大した画像を表す表示データを作成し、第1通信部320から大版表示端末100に送信する。大版表示端末100の制御部110は、サーバ装置300から受信した表示データに基づいた画像を表示部150に表示する。
【0048】
<変形例3>
第4実施形態の動作説明では、3つの小版表示端末200、200′、200′′を用いて、それぞれに関連ドキュメント1、4、5を表示したが、1つの小版表示端末200を用いて、時系列的に、最初は「1」の印の上に置いて関連ドキュメント1を表示し、次に「4」の印の上に置いて関連ドキュメント4を表示し、最後に「5」の印の上に置いて関連ドキュメント5を表示するという手順でもよい。
【0049】
<変形例4>
図8の説明において、関連図には、添付ファイルや参照ドキュメントなどの関連ドキュメントの先頭部分の内容の画像が表示されていると説明したが、関連ドキュメントに割り当てられた何らかの識別子が表示されるものであってもよい。関連ドキュメントの識別子とは、前述したドキュメントIDでもよいし、例えば「添付ファイル1」、「添付ファイル2」・・・とか、「参照ドキュメント1」、「参照ドキュメント2」・・・というものであってもよい。つまり、関連図は、互いに関連する各々の情報の一部または各々の当該情報に割り当てられた識別子が配置されたものであればよく、関連図データは、互いに関連する各々の情報の一部または各々の当該情報に割り当てられた識別子が表示されるの表示位置を指定するデータであればよい。
【0050】
<変形例5>
第1の表示装置である大版表示端末100の表示面は、第2の表示装置である小版表示端末200の表示面よりも大きいものであったが、両者の大小関係は必ずしもそうである必要はなく、両者が同じでもよい。また、場合によっては、大版表示端末100の表示面は、第2の表示装置である小版表示端末200の表示面よりも小さくてもよい。
【0051】
<変形例6>
制御部110、210,310のCPUがそれぞれ実行するプログラムは、磁気テープ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光記録媒体、光磁気記録媒体、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、RAMなどの記録媒体に記録した状態で提供し得る。また、図7,12,16,17に示した各処理は、制御部110、210,310のCPU以外の構成、例えば専用のプロセッサなどが行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】第1実施形態に係る全体構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る大版表示端末の構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態に係る小版表示端末の構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態に係るサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態に係るメディアID対応表の内容の一例を示す図である。
【図6】第1実施形態に係るドキュメントID対応表の構成例を示す図である。
【図7】第1実施形態に係るシーケンス図である。
【図8】第1実施形態において表示される画像の例を示す図である。
【図9】第1実施形態において表示される画像の例を示す図である。
【図10】第1実施形態において表示される画像の例を示す図である。
【図11】第2実施形態における大版表示端末の表示面の位置と、関連ドキュメントとの対応関係を示す図である。
【図12】第2実施形態に係わるシーケンス図である。
【図13】第2実施形態に係るシーケンス図である。
【図14】第2実施形態において表示される画像の例を示す図である。
【図15】第3実施形態において、大版表示端末100の表示面上の各位置に割り当てられた識別情報を例示した図である。
【図16】第3実施形態における大版表示端末の表示面の位置と、処理の内容との対応関係を示す図である。
【図17】第3実施形態に係わるシーケンス図である。
【図18】第4実施形態に係わるシーケンス図である。
【図19】第4実施形態において表示される画像の例を示す図である。
【図20】第4実施形態において表示される画像の例を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
1…表示システム、100…大版表示端末、200…小版表示端末、300…サーバ装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに関連する各々の情報の一部または各々の当該情報に割り当てられた識別子の表示位置を指定するデータである関連図データを、表示面を有する第1の表示装置に送信する関連図データ送信手段と、
前記関連図データによって指定された表示位置に前記情報の一部または前記識別子を表示した前記第1の表示装置の表示面において、当該第1の表示装置とは異なる第2の表示装置が置かれた位置を取得する取得手段と、
前記関連図データによって指定された前記情報の一部または前記識別子の表示位置のうち、前記取得手段によって取得された位置に対応する表示位置を特定する位置特定手段と、
前記位置特定手段によって特定された表示位置にその一部または識別子が表示されている情報を、前記第2の表示装置に送信する情報送信手段と
を備えることを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記関連図データには、前記各々の情報間の関連性の種別を識別する画像を表すデータが含まれている
ことを特徴とする請求項1記載の管理装置。
【請求項3】
前記第1の表示装置の表示面は、前記第2の表示装置の表示面よりも大きい
ことを特徴とする請求項1または2記載の管理装置。
【請求項4】
前記関連図データによって指定された表示位置に前記情報の一部または前記識別子を表示した前記第1の表示装置の表示面において、前記第2の表示装置が置かれた位置に応じて異なる処理を実行する処理実行手段を備える
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項5】
第1の表示装置と、第2の表示装置と、当該第1の表示装置及び当該第2の表示装置と通信を行う管理装置とを備え、
前記管理装置は、
お互いに関連する各々の情報の一部または各々の当該情報に割り当てられた識別子の表示位置を指定するデータである関連図データを、表示面を有する第1の表示装置に送信する関連図データ送信手段と、
前記関連図データによって指定された表示位置に前記情報の一部または前記識別子を表示した前記第1の表示装置の表示面において、当該第1の表示装置とは異なる第2の表示装置が置かれた位置を取得する取得手段と、
前記関連図データによって指定された前記情報の一部または前記識別子の表示位置のうち、前記取得手段によって取得された位置に対応する表示位置を特定する位置特定手段と、
前記位置特定手段によって特定された表示位置にその一部または識別子が表示されている情報を、前記第2の表示装置に送信する情報送信手段とを備え、
前記第1の表示装置は、
表示面を有する第1の表示手段と、
前記第1の表示手段において、前記管理装置の前記関連図データ送信手段によって送信されてくる関連図データによって指定された表示位置に、前記情報の一部または前記識別子を表示させる第1の表示制御手段と、
前記情報の一部または前記識別子が表示された前記表示面において前記第2の表示装置が置かれた位置を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された位置を、前記管理装置の前記取得手段に通知する通知手段とを備え、
前記第2の表示装置は、
表示面を有する第2の表示手段と、
前記第2の表示手段において、前記管理装置の前記情報送信手段によって送信されてくる情報を表示する第2の表示制御手段を備える
ことを特徴とする表示システム。
【請求項6】
コンピュータを、
お互いに関連する各々の情報の一部または各々の当該情報に割り当てられた識別子の表示位置を指定するデータである関連図データを、表示面を有する第1の表示装置に送信する関連図データ送信手段と、
前記関連図データによって指定された表示位置に前記情報の一部または前記識別子を表示した前記第1の表示装置の表示面において、当該第1の表示装置とは異なる第2の表示装置が置かれた位置を取得する取得手段と、
前記関連図データによって指定された前記情報の一部または前記識別子の表示位置のうち、前記取得手段によって取得された位置に対応する表示位置を特定する位置特定手段と、
前記位置特定手段によって特定された表示位置にその一部または識別子が表示されている情報を、前記第2の表示装置に送信する情報送信手段と
して機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−108305(P2010−108305A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−280381(P2008−280381)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】