管継ぎ手装置及びその製造方法
【課題】金属管1の一端部に,円筒形の継ぎ手部材3を被せて固着し,この継ぎ手部材を,相手の管部材2に接続する構成にした管継ぎ手装置において,その製造コスト及び漏れ発生の低減と,電気的腐食の発生を防止する。
【解決手段】前記継ぎ手部材3を,硬質合成樹脂製にして,この継ぎ手部材を,前記金属管1の一端部における外周面に一体に成形する。
【解決手段】前記継ぎ手部材3を,硬質合成樹脂製にして,この継ぎ手部材を,前記金属管1の一端部における外周面に一体に成形する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,各種の流体を輸送する銅管等の金属管を,各種機器における流体用ソケット管や各種の配管等といった相手の管部材に対して着脱可能に接続するための管継ぎ手装置と,その製造方法とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来,この銅管等の金属管における管継ぎ手装置は,例えば,特許文献1等に記載されているように,前記金属管の一端部に,円筒形の継ぎ手部材を被せて固着し,この継ぎ手部材を,例えば,その外周溝にシール用リングを嵌めた状態で,相手の管部材内に差し込むことで接続するという構成にしている。
【0003】
この場合,先行技術としての特許文献1の図9,図10,図11及び図12には,前記継ぎ手部材を,黄銅又は青銅等の金属製にして,この継ぎ手部材を前記金属管に,蝋付け又は溶接にて固着するか,前記金属管の管広げにて固着することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−332059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし,この先行技術のように,金属管の先端に固着する継ぎ手部材を金属製とすることは,製造コストが大幅にアップするばかりか,重量も大幅に増加することになるし,更には,材質によっては,金属管と継ぎ手部材との間に電気的腐食が発生するという問題があった。
【0006】
これに加えて,前記継ぎ手部材の蝋付け又は溶接による固着は,製造コストの更なるアップを招来するという問題があり,また,前記継ぎ手部材の管広げによる固着は,金属管の継ぎ手部材との間から流体の漏れが発生するおそれが大きいという問題があった。
【0007】
本発明は,これらの問題を解消した管継ぎ手装置と,その製造方法とを提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この技術的課題を達成するため本発明の管継ぎ手装置は請求項1に記載したように,
「金属管の一端部に,円筒形の継ぎ手部材を被せて固着し,この継ぎ手部材を,相手の管部材に接続する構成にした管継ぎ手装置において,
前記継ぎ手部材を,硬質合成樹脂製にして,この継ぎ手部材を,前記金属管の一端部における外周面に一体に成形する構成にした。」
ことを特徴としている。
【0009】
また,本発明の管継ぎ手装置は請求項2に記載したように,
「前記請求項1の記載において,前記金属管の一端部における先端開口部を,外向きラッパ状に拡管して成る拡管部に形成して,この拡管部のうち少なくとも外周の部分を,前記継ぎ手部材に埋設する構成にした。」
ことを特徴としている。
【0010】
次に,本発明の製造方法は請求項5に記載したように,
「金属管の一端部を,当該金属管の軸線に沿って二分割した一対の金型にて挟み付けて,この一対の金型の合わせ面に円筒形継ぎ手部材の成形用キャビティを形成する工程と,前記金属管の一端部の内部に,インナー金型を挿入する工程とを備え,更に,前記した工程に次いで,前記成形用キャビティ内に,硬質合成樹脂を充填する工程を備えている。」
ことを特徴としている。
【0011】
また,本発明の製造方法は請求項6に記載したように,
「金属管の一端部における先端開口部を,外向きラッパ状に拡管して成る拡管部に形成する工程と,前記金属管の一端部を,当該金属管の軸線に沿って二分割した一対の金型にて挟み付けて,この一対の金型の合わせ面に円筒形継ぎ手部材の成形用キャビティを形成する工程と,前記金属管の一端部の内部に,インナー金型を,当該インナー金型の途中部分に設けた段付き部が前記拡管部のうち内周の部分に接当するように挿入する工程とを備え,更に,前記した工程に次いで,前記成形用キャビティ内に,硬質合成樹脂を充填する工程を備えている。」
ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1及び5によると,金属管の一端部に被せて固着する継ぎ手部材を,硬質合成樹脂製にしたことにより,前記した先行技術の場合よりも大幅に軽量化でき,しかも,前記硬質合成樹脂製の継ぎ手部材を,前記金属管の一端部における外周面に対して一体に成形したことにより,前記継ぎ手部材の金属管への固着に要する手数を省略できるから,前記継ぎ手部材が硬質合成樹脂製であることと相俟って製造コストを大幅に低減できるし,前記継ぎ手部材が硬質合成樹脂製であることにより,継ぎ手部材と金属管との間に電気的腐食が発生することを回避できる。
【0013】
その上,前記継ぎ手部材が金属管の一端部における外周面に対する一体の成形であることにより,流体の漏れを確実に阻止できる状態で強固に固着することができる。
【0014】
特に,請求項5によると,前記継ぎ手部材を金属管の外周面に一体成形する際に,金属管が内向きに凹み変形することを,当該金属管の内部に挿入したインナー金型によって確実に阻止ことができる。
【0015】
次に,請求項2及び6によると,金属管の一端部における先端開口部に形成した拡管部のうち少なくとも外周の部分を,前記硬質合成樹脂製の継ぎ手部材に埋設することにより,前記継ぎ手部材の前記金属管に対する固着強度を,一層にアップすることができるとともに,流体の漏れを更に確実に阻止することができる。
【0016】
その上,前記金属管における拡管部のうち少なくとも外周の部分が継ぎ手部材に埋設される構成であることにより,前記拡管部のうち内周の部分は,金属管及び継ぎ手部材の内部に露出している。
【0017】
そこで,前記継ぎ手部材を金属管の外周面に一体成形するとき,請求項6に記載したように,前記金属管の内部に挿入するインナー金型に設けた段付き部を,前記拡管部のうち内周の部分に接当することにより,前記継ぎ手部材に対する成形用キャビティの前記金属管内への連通を完全に遮断できるから,前記インサート成形の際に,前記金属管及び継ぎ手部材の内部に合成樹脂が垂れ込むのを確実に阻止することができる。
【0018】
そして,請求項3及び4によると,前記継ぎ手部材を補強することができるととともに,前記継ぎ手部材の金属管に対する固着強度及び漏れ阻止をより向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明における第1の実施の形態を示す縦断正面図である。
【図2】図1のII−II視断面図である。
【図3】図1のIII −III 視断面図である。
【図4】分解した状態を示す縦断正面図である。
【図5】図4のV−V視拡大断面図である。
【図6】本発明における第2の実施の形態を示す縦断正面図である。
【図7】本発明における第3の実施の形態を示す縦断正面図である。
【図8】第1の製造工程を示す図である。
【図9】第2の製造工程を示す図である。
【図10】第3の製造工程を示す図である。
【図11】第4の製造工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下,本発明の実施の形態を,図面について説明する。
【0021】
図1〜図5は,第1の実施の形態を示している。
【0022】
これらの図において,符号1は,銅管等の金属管を,符号2は,前記金属管1を接続する相手の管部材を各々示す。
【0023】
前記相手の管部材1としては,例えば,各種機器における流体用ソケット管や各種の配管を列挙できる。
【0024】
前記金属管1の一端部には,ポリカーボネート,ポリフェニレンスルフィド(PPS),ポリエチレンテレフタレート(PET)又はナイロン等のように耐熱性を有する硬質合成樹脂にて円筒形に形成した継ぎ手部材3を被せて固着し,この継ぎ手部材3を,その外周溝3aにシール用リング4を嵌めた状態で前記相手の管部材2内に着脱自在に差し込むことにより,前記金属管1を,前記相手の管部材2に着脱可能に接続するという構成にしている。
【0025】
なお,前記相手の管部材2に差し込まれた継ぎ手部材3は,例えば,前記相手の管部材2へのボルト締結によって抜け不能に保持されるか,或いは,図示したように,着脱可能な構成のグリップ部材5によって,相手の管部材2に抜け不能に保持される。
【0026】
このグリップ部材5は,ばね鋼板等の弾性金属板をコ字状に曲げ加工することによって,左右の弾性片5aを形成し,この両弾性片5aには,前記相手の管部材2に一体に設けたフランジ部6にこれを円周の部分的に囲うように係合する大径係合部5a′と,前記継ぎ手部材3に一体に設けたフランジ部7にこれを円周の部分的に囲うように係合する小径係合部5a″とを形成することにより,前記継ぎ手部材3を前記相手の管部材2に対して抜け不能に保持するという構成であり,前記グリップ部材5の前記相手の管部材2及び継ぎ手部材3への嵌め込み及び取り外しは,図3に二点鎖線で示すように,軸線に対して横方向から行なうように構成している。
【0027】
なお,このグリップ部材5としては,図示の構成に限らず,他の構成にしたグリップ部材を使用することができる。
【0028】
そして,前記硬質合成樹脂製の継ぎ手部材3は,前記金属管1の一端部における外周面に,以下に詳しく述べるように,一体に成形(インサート成形)するという構成になっている。
【0029】
この継ぎ手部材3の前記金属管1に対する一体の成形により,軽量にできるとともに,固着に要する手数を省略できるし,前記金属管1と継ぎ手部材3との間における流体の漏れを阻止できる。
【0030】
前記継ぎ手部材3の金属管1に対する一体成形に際しては,これに先立って,前記金属管1の一端部における先端開口部を,外向きラッパ状に拡管して成る拡管部8に形成し,この拡管部8のうち少なくとも外周の部分を,前記継ぎ手部材3に埋設する一方,前記拡管部8のうち内周の部分を,前記金属管1の内部及び前記継ぎ手部材3の内部に露出するという構成にしている。
【0031】
このように,前記金属管1の一端部における先端開口部を,外向きラッパ状に拡管して成る拡管部8に形成し,この拡管部8のうち少なくとも外周の部分を,前記継ぎ手部材3に埋設することにより,前記継ぎ手部材3の前記金属管1に対する固着の強度を,一層にアップできるとともに,流体の漏れを更に確実に阻止できる。
【0032】
この場合,図示した実施の形態においては,前記拡管部8のうち外周の部分には,図5に示すように,複数の切欠溝8aを設けることによって,前記金属管1に対する固着の強度を更に向上するという構成にしている。
【0033】
また,前記継ぎ手部材3の金属管1に対する一体成形に先立っては,前記金属管1の一端部における外周面に,ホットメルト接着剤等のように,金属管1と継ぎ手部材3との両方に対して接着性を有する適宜の接着剤を予め塗布しておき,この後において,前記継ぎ手部材3の一体成形を行なうことにより,前記金属管1に対する固着の強度アップと,一層の漏れ阻止を図ることができる。
【0034】
更にまた,図示した実施の形態においては,前記金属管1の一端部における外側のうち前記継ぎ手部材3の部分に,金属製のリング体9を被嵌して,このリング体9を,前記継ぎ手部材3におけるフランジ部7の箇所といった適宜の箇所に,ホットメルト接着剤等の適宜の接着剤にて仮に固着しておき,この状態で,前記継ぎ手部材3を,このリング体9が当該継ぎ手部材3の内部に埋設するように,前記金属管1に対して一体に成形するという構成にしている。勿論,このリング体9にも,ホットメルト接着剤等の適宜の接着剤を塗布することができる。
【0035】
これにより,前記継ぎ手部材3を,これに埋設される前記リング体9にて補強することができるとともに,前記継ぎ手部材3のうちフランジ部7の部分を,前記リング体9にて補強することができ,更に,前記金属管1に対する継ぎ手部材3の固着強度のアップと,一層の漏れ阻止を図ることができる。
【0036】
この場合,前記リング体9の金属管1への固着に際しては,接着剤による仮固定に代えて,図6に示す第2の実施の形態のように,金属管1のうち前記リング体9が嵌まる部分を拡管加工するという方法を採用することができる。
【0037】
なお,前記リング体9と,金属製にすることに限らず,前記継ぎ手部材3を構成する合成樹脂よりも高い機械的強度を有するものであれば,合成樹脂製にすることができる。
【0038】
前記拡管加工した部分を符号10で示しており,この拡管加工によるリング体9の固着によって,補強の効果,固着の強度及び漏れ阻止を向上できる。
【0039】
次に,図7は,第3の実施の形態を示している。
【0040】
この第3の実施の形態は,金属管1の外側にリング体9を設けることに代えて,前記金属管1における外側のうち前記継ぎ手部材3の部分に,瘤状の膨らみ部11を設けて,前記継ぎ手部材3を,この膨らみ部11が当該継ぎ手部材3の内部に埋設するように,前記金属管1に対して一体に成形するという構成にしている。勿論,このリング体9にも,ホットメルト接着剤等の適宜の接着剤を塗布することができる。
【0041】
この第3の実施の形態によると,前記継ぎ手部材3の補強にリング体9を使用しないので,部品点数を低減できるとともに,前記継ぎ手部材3の金属管1への固着強度及び漏れ阻止を一層に向上できる。
【0042】
そして,図8〜図11は,前記した構成の管継ぎ手装置を製造する方法を示している。
【0043】
先ず,図8に示すように,前記金属管1の一端部における先端開口部を拡管部8に形成する。また,前記金属管1の一端部における外周面には,前記したように,適宜の接着剤を予め塗布するか,接着剤の塗布に代えてリング体9を固着するか,接着剤の塗布に加えてリング体9を固着する。或いは,前記図7に示すように瘤状の膨らみ部11を形成する。
【0044】
ちなみに,前記拡管部8の形成には,例えば,円錐形にしたポンチを,回転しながら,又は回転することなく,前記金属管1における先端開口部に押し込むという方法を採用することができる。また,前記瘤状の膨らみ部11は,金属管1をその軸線方向に圧縮変形することによって形成することができる。
【0045】
次いで,図9に示すように,前記金属管1を,当該金属管1の軸線に沿って二分割した一対の金型A,Bにて挟み付けることにより,前記一対の金型A,Bの合わせ面に,前記継ぎ手部材3の成形用キャビティCを形成する。
【0046】
次いで,図10に示すように,前記金属管1の内部に,インナー金型Dを,当該インナー金型Dの外周面が金属管1の内周面に接するように挿入する。
【0047】
なお,別の実施の形態においては,前記金属管1に対するインナー金型Dの挿入を先に行い,その後において,一対の金型A,Bによる金属管1の挟み付けを行なうようにすることができる。
【0048】
これにより,前記成形用キャビティCを密閉することができる一方,前記金属管1をその内部から支持することができるから,この状態で,前記成形用キャビティC内に,図11に示すように,硬質合成樹脂を溶融した状態で注入することにより,前記金属管1の一端部における外周面に,前記した構成の継ぎ手部材3を,前記金属管1における内向きへの凹み変形を防止しながら,一体に成形することができる。
【0049】
この場合,図示した実施の形態においては,前記インナー金型Dにおける途中部分に,金属管1内に嵌まる直径d1からこれよりも大きい直径d2にした段付き部D1を設けて,前記インナー金型Dを前記金属管1内に挿入したときに,前記段付き部D1が,前記金属管1における拡管部8のうち少なくとも内周の部分に対して押圧・接当するように構成している一方,前記拡管部8のうち少なくとも外周の部分が,前記成形用キャビティC内内に突出するという構成にしている。
【0050】
この段付き部D1の前記拡管部8の内周の部分への押圧・接当により,前記継ぎ手部材3に対する成形用キャビティCの前記金属管1内への連通を完全に遮断できるから,前記継ぎ手部材3の金属管1に対する一体成形の際に,前記金属管1内及び前記継ぎ手部材3内に合成樹脂が垂れ込むのを確実に阻止できるし,また,前記拡管部8のうち少なくとも外周の部分を,前記継ぎ手部材3に確実に埋設することができる。
【0051】
なお,前記した各実施の形態は,そのいずれも,金属管1に一体成形した継ぎ手部材3を,相手の管部材2に差し込んで接続するという構成にした場合であったが,本発明は,これに限らず,前記金属管に一体成形した継ぎ手部材を,相手の管部材にねじ込むことによって接続したり,或いは,相手の管部材にボルト又は袋ナットによる締結にて接続したりする場合にも適用できることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0052】
1 金属管
2 相手の管部材
3 継ぎ手部材
3a 継ぎ手部材の外周溝
4 シール用リング
5 グリップ部材
6 相手管部材のフランジ部
7 継ぎ手部材のフランジ部 8 金属管の拡管部
9 リング体
11 瘤状の膨らみ部
A,B 金型
C 成形用キャビティ
D インナー金型
D1 インナー金型の段付き部
【技術分野】
【0001】
本発明は,各種の流体を輸送する銅管等の金属管を,各種機器における流体用ソケット管や各種の配管等といった相手の管部材に対して着脱可能に接続するための管継ぎ手装置と,その製造方法とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来,この銅管等の金属管における管継ぎ手装置は,例えば,特許文献1等に記載されているように,前記金属管の一端部に,円筒形の継ぎ手部材を被せて固着し,この継ぎ手部材を,例えば,その外周溝にシール用リングを嵌めた状態で,相手の管部材内に差し込むことで接続するという構成にしている。
【0003】
この場合,先行技術としての特許文献1の図9,図10,図11及び図12には,前記継ぎ手部材を,黄銅又は青銅等の金属製にして,この継ぎ手部材を前記金属管に,蝋付け又は溶接にて固着するか,前記金属管の管広げにて固着することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−332059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし,この先行技術のように,金属管の先端に固着する継ぎ手部材を金属製とすることは,製造コストが大幅にアップするばかりか,重量も大幅に増加することになるし,更には,材質によっては,金属管と継ぎ手部材との間に電気的腐食が発生するという問題があった。
【0006】
これに加えて,前記継ぎ手部材の蝋付け又は溶接による固着は,製造コストの更なるアップを招来するという問題があり,また,前記継ぎ手部材の管広げによる固着は,金属管の継ぎ手部材との間から流体の漏れが発生するおそれが大きいという問題があった。
【0007】
本発明は,これらの問題を解消した管継ぎ手装置と,その製造方法とを提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この技術的課題を達成するため本発明の管継ぎ手装置は請求項1に記載したように,
「金属管の一端部に,円筒形の継ぎ手部材を被せて固着し,この継ぎ手部材を,相手の管部材に接続する構成にした管継ぎ手装置において,
前記継ぎ手部材を,硬質合成樹脂製にして,この継ぎ手部材を,前記金属管の一端部における外周面に一体に成形する構成にした。」
ことを特徴としている。
【0009】
また,本発明の管継ぎ手装置は請求項2に記載したように,
「前記請求項1の記載において,前記金属管の一端部における先端開口部を,外向きラッパ状に拡管して成る拡管部に形成して,この拡管部のうち少なくとも外周の部分を,前記継ぎ手部材に埋設する構成にした。」
ことを特徴としている。
【0010】
次に,本発明の製造方法は請求項5に記載したように,
「金属管の一端部を,当該金属管の軸線に沿って二分割した一対の金型にて挟み付けて,この一対の金型の合わせ面に円筒形継ぎ手部材の成形用キャビティを形成する工程と,前記金属管の一端部の内部に,インナー金型を挿入する工程とを備え,更に,前記した工程に次いで,前記成形用キャビティ内に,硬質合成樹脂を充填する工程を備えている。」
ことを特徴としている。
【0011】
また,本発明の製造方法は請求項6に記載したように,
「金属管の一端部における先端開口部を,外向きラッパ状に拡管して成る拡管部に形成する工程と,前記金属管の一端部を,当該金属管の軸線に沿って二分割した一対の金型にて挟み付けて,この一対の金型の合わせ面に円筒形継ぎ手部材の成形用キャビティを形成する工程と,前記金属管の一端部の内部に,インナー金型を,当該インナー金型の途中部分に設けた段付き部が前記拡管部のうち内周の部分に接当するように挿入する工程とを備え,更に,前記した工程に次いで,前記成形用キャビティ内に,硬質合成樹脂を充填する工程を備えている。」
ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1及び5によると,金属管の一端部に被せて固着する継ぎ手部材を,硬質合成樹脂製にしたことにより,前記した先行技術の場合よりも大幅に軽量化でき,しかも,前記硬質合成樹脂製の継ぎ手部材を,前記金属管の一端部における外周面に対して一体に成形したことにより,前記継ぎ手部材の金属管への固着に要する手数を省略できるから,前記継ぎ手部材が硬質合成樹脂製であることと相俟って製造コストを大幅に低減できるし,前記継ぎ手部材が硬質合成樹脂製であることにより,継ぎ手部材と金属管との間に電気的腐食が発生することを回避できる。
【0013】
その上,前記継ぎ手部材が金属管の一端部における外周面に対する一体の成形であることにより,流体の漏れを確実に阻止できる状態で強固に固着することができる。
【0014】
特に,請求項5によると,前記継ぎ手部材を金属管の外周面に一体成形する際に,金属管が内向きに凹み変形することを,当該金属管の内部に挿入したインナー金型によって確実に阻止ことができる。
【0015】
次に,請求項2及び6によると,金属管の一端部における先端開口部に形成した拡管部のうち少なくとも外周の部分を,前記硬質合成樹脂製の継ぎ手部材に埋設することにより,前記継ぎ手部材の前記金属管に対する固着強度を,一層にアップすることができるとともに,流体の漏れを更に確実に阻止することができる。
【0016】
その上,前記金属管における拡管部のうち少なくとも外周の部分が継ぎ手部材に埋設される構成であることにより,前記拡管部のうち内周の部分は,金属管及び継ぎ手部材の内部に露出している。
【0017】
そこで,前記継ぎ手部材を金属管の外周面に一体成形するとき,請求項6に記載したように,前記金属管の内部に挿入するインナー金型に設けた段付き部を,前記拡管部のうち内周の部分に接当することにより,前記継ぎ手部材に対する成形用キャビティの前記金属管内への連通を完全に遮断できるから,前記インサート成形の際に,前記金属管及び継ぎ手部材の内部に合成樹脂が垂れ込むのを確実に阻止することができる。
【0018】
そして,請求項3及び4によると,前記継ぎ手部材を補強することができるととともに,前記継ぎ手部材の金属管に対する固着強度及び漏れ阻止をより向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明における第1の実施の形態を示す縦断正面図である。
【図2】図1のII−II視断面図である。
【図3】図1のIII −III 視断面図である。
【図4】分解した状態を示す縦断正面図である。
【図5】図4のV−V視拡大断面図である。
【図6】本発明における第2の実施の形態を示す縦断正面図である。
【図7】本発明における第3の実施の形態を示す縦断正面図である。
【図8】第1の製造工程を示す図である。
【図9】第2の製造工程を示す図である。
【図10】第3の製造工程を示す図である。
【図11】第4の製造工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下,本発明の実施の形態を,図面について説明する。
【0021】
図1〜図5は,第1の実施の形態を示している。
【0022】
これらの図において,符号1は,銅管等の金属管を,符号2は,前記金属管1を接続する相手の管部材を各々示す。
【0023】
前記相手の管部材1としては,例えば,各種機器における流体用ソケット管や各種の配管を列挙できる。
【0024】
前記金属管1の一端部には,ポリカーボネート,ポリフェニレンスルフィド(PPS),ポリエチレンテレフタレート(PET)又はナイロン等のように耐熱性を有する硬質合成樹脂にて円筒形に形成した継ぎ手部材3を被せて固着し,この継ぎ手部材3を,その外周溝3aにシール用リング4を嵌めた状態で前記相手の管部材2内に着脱自在に差し込むことにより,前記金属管1を,前記相手の管部材2に着脱可能に接続するという構成にしている。
【0025】
なお,前記相手の管部材2に差し込まれた継ぎ手部材3は,例えば,前記相手の管部材2へのボルト締結によって抜け不能に保持されるか,或いは,図示したように,着脱可能な構成のグリップ部材5によって,相手の管部材2に抜け不能に保持される。
【0026】
このグリップ部材5は,ばね鋼板等の弾性金属板をコ字状に曲げ加工することによって,左右の弾性片5aを形成し,この両弾性片5aには,前記相手の管部材2に一体に設けたフランジ部6にこれを円周の部分的に囲うように係合する大径係合部5a′と,前記継ぎ手部材3に一体に設けたフランジ部7にこれを円周の部分的に囲うように係合する小径係合部5a″とを形成することにより,前記継ぎ手部材3を前記相手の管部材2に対して抜け不能に保持するという構成であり,前記グリップ部材5の前記相手の管部材2及び継ぎ手部材3への嵌め込み及び取り外しは,図3に二点鎖線で示すように,軸線に対して横方向から行なうように構成している。
【0027】
なお,このグリップ部材5としては,図示の構成に限らず,他の構成にしたグリップ部材を使用することができる。
【0028】
そして,前記硬質合成樹脂製の継ぎ手部材3は,前記金属管1の一端部における外周面に,以下に詳しく述べるように,一体に成形(インサート成形)するという構成になっている。
【0029】
この継ぎ手部材3の前記金属管1に対する一体の成形により,軽量にできるとともに,固着に要する手数を省略できるし,前記金属管1と継ぎ手部材3との間における流体の漏れを阻止できる。
【0030】
前記継ぎ手部材3の金属管1に対する一体成形に際しては,これに先立って,前記金属管1の一端部における先端開口部を,外向きラッパ状に拡管して成る拡管部8に形成し,この拡管部8のうち少なくとも外周の部分を,前記継ぎ手部材3に埋設する一方,前記拡管部8のうち内周の部分を,前記金属管1の内部及び前記継ぎ手部材3の内部に露出するという構成にしている。
【0031】
このように,前記金属管1の一端部における先端開口部を,外向きラッパ状に拡管して成る拡管部8に形成し,この拡管部8のうち少なくとも外周の部分を,前記継ぎ手部材3に埋設することにより,前記継ぎ手部材3の前記金属管1に対する固着の強度を,一層にアップできるとともに,流体の漏れを更に確実に阻止できる。
【0032】
この場合,図示した実施の形態においては,前記拡管部8のうち外周の部分には,図5に示すように,複数の切欠溝8aを設けることによって,前記金属管1に対する固着の強度を更に向上するという構成にしている。
【0033】
また,前記継ぎ手部材3の金属管1に対する一体成形に先立っては,前記金属管1の一端部における外周面に,ホットメルト接着剤等のように,金属管1と継ぎ手部材3との両方に対して接着性を有する適宜の接着剤を予め塗布しておき,この後において,前記継ぎ手部材3の一体成形を行なうことにより,前記金属管1に対する固着の強度アップと,一層の漏れ阻止を図ることができる。
【0034】
更にまた,図示した実施の形態においては,前記金属管1の一端部における外側のうち前記継ぎ手部材3の部分に,金属製のリング体9を被嵌して,このリング体9を,前記継ぎ手部材3におけるフランジ部7の箇所といった適宜の箇所に,ホットメルト接着剤等の適宜の接着剤にて仮に固着しておき,この状態で,前記継ぎ手部材3を,このリング体9が当該継ぎ手部材3の内部に埋設するように,前記金属管1に対して一体に成形するという構成にしている。勿論,このリング体9にも,ホットメルト接着剤等の適宜の接着剤を塗布することができる。
【0035】
これにより,前記継ぎ手部材3を,これに埋設される前記リング体9にて補強することができるとともに,前記継ぎ手部材3のうちフランジ部7の部分を,前記リング体9にて補強することができ,更に,前記金属管1に対する継ぎ手部材3の固着強度のアップと,一層の漏れ阻止を図ることができる。
【0036】
この場合,前記リング体9の金属管1への固着に際しては,接着剤による仮固定に代えて,図6に示す第2の実施の形態のように,金属管1のうち前記リング体9が嵌まる部分を拡管加工するという方法を採用することができる。
【0037】
なお,前記リング体9と,金属製にすることに限らず,前記継ぎ手部材3を構成する合成樹脂よりも高い機械的強度を有するものであれば,合成樹脂製にすることができる。
【0038】
前記拡管加工した部分を符号10で示しており,この拡管加工によるリング体9の固着によって,補強の効果,固着の強度及び漏れ阻止を向上できる。
【0039】
次に,図7は,第3の実施の形態を示している。
【0040】
この第3の実施の形態は,金属管1の外側にリング体9を設けることに代えて,前記金属管1における外側のうち前記継ぎ手部材3の部分に,瘤状の膨らみ部11を設けて,前記継ぎ手部材3を,この膨らみ部11が当該継ぎ手部材3の内部に埋設するように,前記金属管1に対して一体に成形するという構成にしている。勿論,このリング体9にも,ホットメルト接着剤等の適宜の接着剤を塗布することができる。
【0041】
この第3の実施の形態によると,前記継ぎ手部材3の補強にリング体9を使用しないので,部品点数を低減できるとともに,前記継ぎ手部材3の金属管1への固着強度及び漏れ阻止を一層に向上できる。
【0042】
そして,図8〜図11は,前記した構成の管継ぎ手装置を製造する方法を示している。
【0043】
先ず,図8に示すように,前記金属管1の一端部における先端開口部を拡管部8に形成する。また,前記金属管1の一端部における外周面には,前記したように,適宜の接着剤を予め塗布するか,接着剤の塗布に代えてリング体9を固着するか,接着剤の塗布に加えてリング体9を固着する。或いは,前記図7に示すように瘤状の膨らみ部11を形成する。
【0044】
ちなみに,前記拡管部8の形成には,例えば,円錐形にしたポンチを,回転しながら,又は回転することなく,前記金属管1における先端開口部に押し込むという方法を採用することができる。また,前記瘤状の膨らみ部11は,金属管1をその軸線方向に圧縮変形することによって形成することができる。
【0045】
次いで,図9に示すように,前記金属管1を,当該金属管1の軸線に沿って二分割した一対の金型A,Bにて挟み付けることにより,前記一対の金型A,Bの合わせ面に,前記継ぎ手部材3の成形用キャビティCを形成する。
【0046】
次いで,図10に示すように,前記金属管1の内部に,インナー金型Dを,当該インナー金型Dの外周面が金属管1の内周面に接するように挿入する。
【0047】
なお,別の実施の形態においては,前記金属管1に対するインナー金型Dの挿入を先に行い,その後において,一対の金型A,Bによる金属管1の挟み付けを行なうようにすることができる。
【0048】
これにより,前記成形用キャビティCを密閉することができる一方,前記金属管1をその内部から支持することができるから,この状態で,前記成形用キャビティC内に,図11に示すように,硬質合成樹脂を溶融した状態で注入することにより,前記金属管1の一端部における外周面に,前記した構成の継ぎ手部材3を,前記金属管1における内向きへの凹み変形を防止しながら,一体に成形することができる。
【0049】
この場合,図示した実施の形態においては,前記インナー金型Dにおける途中部分に,金属管1内に嵌まる直径d1からこれよりも大きい直径d2にした段付き部D1を設けて,前記インナー金型Dを前記金属管1内に挿入したときに,前記段付き部D1が,前記金属管1における拡管部8のうち少なくとも内周の部分に対して押圧・接当するように構成している一方,前記拡管部8のうち少なくとも外周の部分が,前記成形用キャビティC内内に突出するという構成にしている。
【0050】
この段付き部D1の前記拡管部8の内周の部分への押圧・接当により,前記継ぎ手部材3に対する成形用キャビティCの前記金属管1内への連通を完全に遮断できるから,前記継ぎ手部材3の金属管1に対する一体成形の際に,前記金属管1内及び前記継ぎ手部材3内に合成樹脂が垂れ込むのを確実に阻止できるし,また,前記拡管部8のうち少なくとも外周の部分を,前記継ぎ手部材3に確実に埋設することができる。
【0051】
なお,前記した各実施の形態は,そのいずれも,金属管1に一体成形した継ぎ手部材3を,相手の管部材2に差し込んで接続するという構成にした場合であったが,本発明は,これに限らず,前記金属管に一体成形した継ぎ手部材を,相手の管部材にねじ込むことによって接続したり,或いは,相手の管部材にボルト又は袋ナットによる締結にて接続したりする場合にも適用できることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0052】
1 金属管
2 相手の管部材
3 継ぎ手部材
3a 継ぎ手部材の外周溝
4 シール用リング
5 グリップ部材
6 相手管部材のフランジ部
7 継ぎ手部材のフランジ部 8 金属管の拡管部
9 リング体
11 瘤状の膨らみ部
A,B 金型
C 成形用キャビティ
D インナー金型
D1 インナー金型の段付き部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属管の一端部に,円筒形の継ぎ手部材を被せて固着し,この継ぎ手部材を,相手の管部材に接続する構成にした管継ぎ手装置において,
前記継ぎ手部材を,硬質合成樹脂製にして,この継ぎ手部材を,前記金属管の一端部における外周面に一体に成形する構成にしたことを特徴とする管継ぎ手装置。
【請求項2】
前記請求項1の記載において,前記金属管の一端部における先端開口部を,外向きラッパ状に拡管して成る拡管部に形成して,この拡管部のうち少なくとも外周の部分を,前記継ぎ手部材に埋設する構成にしたことを特徴とする管継ぎ手装置。
【請求項3】
前記請求項1又は2の記載において,前記金属管における外側のうち前記継ぎ手部材の部分に,前記継ぎ手部材に埋設されるリング体を設けたことを特徴とする管継ぎ手装置。
【請求項4】
前記請求項1又は2の記載において,前記金属管のうち前記継ぎ手部材の部分に,前記継ぎ手部材に埋設される瘤状の膨らみ部を設けたことを特徴とする管継ぎ手装置。
【請求項5】
金属管の一端部を,当該金属管の軸線に沿って二分割した一対の金型にて挟み付けて,この一対の金型の合わせ面に円筒形継ぎ手部材の成形用キャビティを形成する工程と,前記金属管の一端部の内部に,インナー金型を挿入する工程とを備え,更に,前記した工程に次いで,前記成形用キャビティ内に,硬質合成樹脂を充填する工程を備えていることを特徴とする管継ぎ手装置の製造方法。
【請求項6】
金属管の一端部における先端開口部を,外向きラッパ状に拡管して成る拡管部に形成する工程と,前記金属管の一端部を,当該金属管の軸線に沿って二分割した一対の金型にて挟み付けて,この一対の金型の合わせ面に円筒形継ぎ手部材の成形用キャビティを形成する工程と,前記金属管の一端部の内部に,インナー金型を,当該インナー金型の途中部分に設けた段付き部が前記拡管部のうち内周の部分に接当するように挿入する工程とを備え,更に,前記した工程に次いで,前記成形用キャビティ内に,硬質合成樹脂を充填する工程を備えていることを特徴とする管継ぎ手装置の製造方法。
【請求項1】
金属管の一端部に,円筒形の継ぎ手部材を被せて固着し,この継ぎ手部材を,相手の管部材に接続する構成にした管継ぎ手装置において,
前記継ぎ手部材を,硬質合成樹脂製にして,この継ぎ手部材を,前記金属管の一端部における外周面に一体に成形する構成にしたことを特徴とする管継ぎ手装置。
【請求項2】
前記請求項1の記載において,前記金属管の一端部における先端開口部を,外向きラッパ状に拡管して成る拡管部に形成して,この拡管部のうち少なくとも外周の部分を,前記継ぎ手部材に埋設する構成にしたことを特徴とする管継ぎ手装置。
【請求項3】
前記請求項1又は2の記載において,前記金属管における外側のうち前記継ぎ手部材の部分に,前記継ぎ手部材に埋設されるリング体を設けたことを特徴とする管継ぎ手装置。
【請求項4】
前記請求項1又は2の記載において,前記金属管のうち前記継ぎ手部材の部分に,前記継ぎ手部材に埋設される瘤状の膨らみ部を設けたことを特徴とする管継ぎ手装置。
【請求項5】
金属管の一端部を,当該金属管の軸線に沿って二分割した一対の金型にて挟み付けて,この一対の金型の合わせ面に円筒形継ぎ手部材の成形用キャビティを形成する工程と,前記金属管の一端部の内部に,インナー金型を挿入する工程とを備え,更に,前記した工程に次いで,前記成形用キャビティ内に,硬質合成樹脂を充填する工程を備えていることを特徴とする管継ぎ手装置の製造方法。
【請求項6】
金属管の一端部における先端開口部を,外向きラッパ状に拡管して成る拡管部に形成する工程と,前記金属管の一端部を,当該金属管の軸線に沿って二分割した一対の金型にて挟み付けて,この一対の金型の合わせ面に円筒形継ぎ手部材の成形用キャビティを形成する工程と,前記金属管の一端部の内部に,インナー金型を,当該インナー金型の途中部分に設けた段付き部が前記拡管部のうち内周の部分に接当するように挿入する工程とを備え,更に,前記した工程に次いで,前記成形用キャビティ内に,硬質合成樹脂を充填する工程を備えていることを特徴とする管継ぎ手装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−107683(P2012−107683A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−256144(P2010−256144)
【出願日】平成22年11月16日(2010.11.16)
【出願人】(510303866)坂本精器株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月16日(2010.11.16)
【出願人】(510303866)坂本精器株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
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