説明

管補修方法

【課題】作業が容易で重労働とならず、高価で嵩の高い機械が不要で、軽量な資材を用いて良好な性能をもつライニング層を形成できる管補修方法の提供を課題とする。
【解決手段】緊張状態に配置された内張用チューブ4と管1との間隙Sに充填材3を注入してライニング層Lを形成する管補修方法であって、内張用チューブ4として軟質のチューブを用い、チューブ支持具100として支持リング体10と胴パッド体20と補強バー30を用い、先ずリングセグメント11から支持リング体10を組み立て、該支持リング体10を内張用チューブ4の両口縁部に挿着し、次に胴パッド体20の各パッドセグメント21を内張用チューブ4の胴部内面に裏当てし、補強バー30をパッドセグメント21の背後から押し当てながら支持リング体10間に差し渡して固定する。得られた緊張状態の内張用チューブ4を管1の内周面から一定の間隙Sをもって配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は管補修方法に関し、より詳しくは下水管をはじめとして、上水道管、農業用水管、その他の用途に使用する管の補修方法に関する。また材料的には鉄筋コンコリート製の管をはじめとして、その他のコンクリート製の管、鉄管等の金属製管が補修の対象となる。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下水道に用いられる下水管のうち、本管等に用いられる比較的内径の大きい下水管は、鉄筋コンクリート製等のコンクリート製下水管が用いられる場合が多い。コンクリート製下水管の場合、経年変化や地震等による負荷を原因としてクラックが入り、漏水を起こす問題が生じ易い。
埋設状態にある下水管を補修する方法として、従来、下水管の内周面にライニング層を形成する補修方法がある。
このライニング層を形成する補修方法として、合成樹脂等からなるシートやチューブを下水管の内周面から少しの間隙を介して配置させ、その間隙に充填材を注入することで、前記シートやチューブを最内層としたライニング層を下水管内周面に形成するようにした補修方法が従来提供されている(これを充填材注入式補修方法と称する。)。
前記充填材注入式補修方法では、前記シートやチューブとからなるライニング最内層を下水管の内周面から浮かした状態で且つ皺や弛みがないように緊張した状態に保持する必要がある。
【0003】
充填材注入式補修方法において、ライニング最内層を下水管内に保持する方法として、筒状体を複数の円弧状片に分割したような円弧状分割片を用い、この各円弧状分割片の1つ1つの外面にライニング用のシート断片を取り付け、この円弧状分割片を相互に連結具で連結して筒状体にすると共に、各シート断片の全ての継ぎ目を溶接し、この筒状体を中子として下水管の中に配置するようにした方法がある。
しかし多数の円弧状分割片を用いるこの方法では、多数の円弧状分割片を連結するのに手間がかかる上に、更に多数のシート断片の継ぎ目を1つ1つ溶接するのに手間がかかるという大きな問題があった。加えて、強度の問題から各円弧状分割片を金属製とする必要から重量が非常に重くなり、下水管内における取り扱いや運搬上の大きな問題があった。
【0004】
また充填材注入式補修方法として、チューブを埋設管内に連続して供給してゆく方法を採用するものがある。例えば特開平9−292054号公報に開示の既設埋設管の補修方法(下記特許文献1)、特開2002−144428号公報に開示の地中管補修方法(下記特許文献2)である。
また充填材注入式補修方法として、帯状板を埋設管内に連続して螺旋状に供給してゆく工法を採用するものがある。例えば特開平11−256668号公報に開示の下水管の内面ライニング法(下記特許文献3)である。
その他、マンホール(縦方向管)の充填材注入式の補修方法として、筒状のマンホール補修材を積み重ねてゆく方法を採用するものがある。例えば特開平9−13410号公報に開示のマンホールの補修方法である(下記特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−292054号公報
【特許文献2】特開2002−144428号公報
【特許文献3】特開平11−256668号公報
【特許文献4】特開平9−13410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1、2に示す、チューブを埋設管内に連続して供給してゆく方法の充填材注入式補修方法では、チューブの内部に流体を供給して内部から加圧する方式をとっている。しかしこのような方式をとる場合、作業中において、チューブの全側周域において均一な間隙を埋設管の内側に安定して保つことが必ずしも容易ではない。また充填材を流入する際にも、チューブの全域で注入された充填材に抗して充填材の厚みが均一になるように確保することも決して容易ではない。更にチューブ内に高圧の流体を密閉した状態に保持することも現実問題として決して容易ではない。
上記特許文献3に示す、帯状板を埋設管内に連続して螺旋状に供給してゆく方法の充填材注入式補修方法では、螺旋状の帯状板の継ぎ目を全て溶接して管にするのに手間がかかる問題がある他、均質な寸法の管にするための螺旋形製管機を管内の備えなければならない問題がある。
上記特許文献4に示す、筒状のマンホール補修材を積み重ねてゆく方法の充填材注入式補修方法では、形状の定まった筒状体の場合、これをマンホールにその開口から垂直方向に積み重ねて行くのは可能であるものの、この筒状体をマンホールを介して水平方向に埋設された下水管に搬入していくのは、実際上において困難である。特に下水管の内径に近い外径を持つ筒状体の場合、これを外部から下水管の所定の位置まで長々と運び込むことは、多大な手間と労力がかかってしまう。
【0007】
そこで本発明は上記従来の埋設下水管等の管の補修方法における問題を解消し、管内への資材の運び込み作業や管内での補修作業が容易で重労働とならず、また高価で嵩の高い機械を用いることなく、軽量な資材を用いて良好で安定した性能をもつライニング層を形成することができる管補修方法の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する本発明の管補修方法は、管の内周面に対して一定の間隙をもって、内張用チューブを緊張状態にして配置し、該緊張状態の内張用チューブと前記管との前記間隙に充填材を注入することで、前記管の内周面に前記内張用チューブを用いたライニング層を形成するようにした管補修方法であって、
前記内張用チューブとして所定の長さからなる軟質のチューブを用い、
前記内張用チューブをその内側から緊張状態に支持するためのチューブ支持具として、複数のリングセグメントから分解自在に組み立てられる支持リング体と、前記内張用チューブの胴部内面に沿った外側曲面を備えた複数のパッドセグメントからなる胴パッド体と、該胴パッド体と前記支持リング体とを補強するための補強バーとを用い、
前記管内若しくはその近傍に前記内張用チューブと前記チューブ支持具とを搬入し、前記リングセグメントを組み立てて支持リング体とし、この支持リング体を少なくとも前記内張用チューブの両口縁部の内側に挿着することで、前記内張用チューブの両口縁部を内側から緊張状態に支持し、前記胴パッド体の各パッドセグメントを前記挿着された支持リング体間の前記内張用チューブの胴部内面に裏当てし、前記補強バーを前記各パッドセグメントの背後から押し当てた状態で前記支持リング体間に差し渡して固定することで、前記内張用チューブ全体を緊張状態に補強し、得られた緊張状態の内張用チューブを、管の内周面に対して一定の間隙をもって配置するようにしたことを第1の特徴としている。
また本発明の管補修方法は、上記第1の特徴に加えて、支持リング体はそのリング径を調節自在に構成していることを第2の特徴としている。
また本発明の管補修方法は、上記第1の特徴又は第2の特徴に加えて、支持リング体は金属製のものを用いることを第3の特徴としている。
また本発明の管補修方法は、上記第1〜第3の特徴の何れかに加えて、支持リング体を内張用チューブの中途位置の内側にも挿着することを第4の特徴としている。
また本発明の管補修方法は、上記第1〜第4の特徴の何れかに加えて、胴パッド体は、樹脂製のものを用いることを第5の特徴としている。
また本発明の管補修方法は、上記第5の特徴に加えて、胴パッド体は、硬質の発泡樹脂であることを第6の特徴としている。
また本発明の管補修方法は、上記第1〜第6の特徴の何れかに加えて、管は鉄筋コンクリート製であり、充填材はモルタルであり、内張用チューブは樹脂製であることを第7の特徴としている。
また本発明の管補修方法は、上記第1〜第7の特徴の何れかに加えて、内張用チューブと管との間隙に網状の補強材を予め取り付けておき、充填材を前記間隙に注入することで、充填材と補強材とが複合するようにしたことを第8の特徴としている。
また本発明の管補修方法は、上記第8の特徴に加えて、補強材は高張力炭素繊維からなる補強材であることを第9の特徴としている。
また本発明の管補修方法は、上記第1〜第9の特徴の何れかに加えて、内張用チューブを最内層としたライニング層で管内を順次、一定距離ずつライニングしてゆくと共に、ライニング層の継ぎ目において内張用チューブが連続するように相互に溶接することを第10の特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の管補修方法によれば、管のライニング層となる内張用チューブとして所定の長さからなる軟質のチューブを用いることで、この内張用チューブを縮小した状態で容易に、例えばマンホール等を経て埋設された管のある作業場まで運び込むことができる。またこの内張用チューブを緊張状態に支持するためのチューブ支持具も、それぞれ分割されたリングセグメントやパッドセグメント、補強バーとして、その長さや嵩を小さくして容易に地下等の作業場まで運び込むことができる。
また前記内張用チューブを緊張状態にする作業は、リングセグメントを組み立ててなる支持リング体を少なくとも内張用チューブの両口縁部の内側にそれぞれ挿着し、胴パッド体の各パッドセグメントを前記支持リング体が挿着された内張用チューブの胴部内面に裏当てし、補強バーで前記各パッドセグメントの背後から押し当てた状態にして前記支持リング体間に差し渡し、補強して固定する作業であるので、従来の多数の円弧状分割片を1つ1つ連結してゆく作業に比べて、十分に少ない部品を用いて、短い作業時間で、作業を完了することが可能となる。よって長時間、重労働の補修作業から解放される。勿論、各パッドセグメント同士を隣接同士で個々に連結する必要もない。
勿論、内張用チューブを用いことで、多数のシート断片を用いる場合に比べて、ライニング層の継ぎ目の密閉に要する作業を十分に軽減し、時間短縮することができる。
また内張用チューブはチューブ支持具によって緊張状態に保持されているので、流体圧でチューブを緊張状態に膨らます従来方式のものと比べて、緊張状態の内張用チューブの所定位置への安定した位置決め、管との正確な間隙寸法の保持、注入される充填材の厚みの均一性の確保を得ることができる。
また補修作業に大掛かりな機械装置、高圧流体等を用いることによる作業の問題も生じない。
【0010】
請求項2に記載の管補修方法によれば、上記請求項1に記載の構成による作用効果に加えて、支持リング体はそのリング径を調節自在に構成しているので、支持リング体を内張用チューブの内側に挿着する際には、リング径を多少小さくすることで、容易に内張用チューブの内側に挿着することができ、しかも内張用チューブを挿着することで、内張用チューブを萎んだ状態から容易に膨らんだ状態にすることができるので、胴パッド体の各パッドセグメントによる内張用チューブの胴部内面への裏当て作業を容易に且つ正確に行うことができる。そして支持リング体の径を調節することで、内張用チューブの寸法を所定の寸法へと容易に、正確に緊張させることができる。また加えて、内張用チューブの両口縁部の寸法を所定の寸法に正確に調整できるので、隣接する内張チューブとの継ぎ目を溶着等により連続させる場合にも、継ぎ目における寸法を正確に一致させて、良好なる連続封止が可能となる。
【0011】
請求項3に記載の管補修方法によれば、上記請求項1又は2に記載の構成による作用効果に加えて、支持リング体は金属製のものを用いることにより、破壊強度が大きく且つリング寸法の調節が容易な支持リング体を軽量にて得ることができる。
請求項4に記載の管補修方法によれば、上記請求項1〜3の何れかに記載の構成による作用効果に加えて、支持リング体を内張用チューブの中途位置の内側にも挿着することにより、内張用チューブの長さを長くした場合においても、内張用チューブの両口縁部に挿着された支持リング体と相俟って、またそれらの各支持リング体間の内張用チューブの胴部内面に裏当てされる胴パッド体、及び支持リング体間に差し渡されて固定される補強バーと相俟って、緊張状態に支持された内張用チューブを確実に且つ安定して得ることができる。
【0012】
請求項5に記載の管補修方法によれば、上記請求項1〜4の何れかに記載の構成による作用効果に加えて、胴パッド体は、樹脂製のものを用いることにより、内張用チューブの大半を占める胴部を支持する支持具として、金属と比べて軽量なものとすることができ、重労働を軽減することができ、作業時間を促進することができる。
請求項6に記載の管補修方法によれば、上記請求項5に記載の構成による作用効果に加えて、胴パッド体は、硬質の発泡樹脂であることにより、十分に軽量で、しかも充填材流入の際の圧力等によっても凹んだり変形したりすることのない胴パッド体を提供することができる。
【0013】
請求項7に記載の管補修方法によれば、上記請求項1〜6の何れかに記載の構成による作用効果に加えて、管は鉄筋コンクリート製であり、充填材はモルタルであり、内張用チューブは樹脂製であることにより、現に鉄筋コンクリート製の管の内周面にモルタルを介して樹脂製のライニングを施すことができる。
【0014】
請求項8に記載の管補修方法によれば、上記請求項1〜7の何れかに記載の構成による作用効果に加えて、内張用チューブと管との間隙に網状の補強材を予め取り付けておき、充填材を前記間隙に注入することで、充填材と補強材とが複合するようにしたことにより、管のライニング層の強度の補強を行うことができる
請求項9に記載の管補修方法によれば、上記請求項8に記載の構成による作用効果に加えて、補強材は高張力炭素繊維からなる補強材であることにより、軽量な材料を用いてライニング層の補強を十分に行うことができる。
【0015】
請求項10に記載の管補修方法によれば、上記請求項1〜9の何れかに記載の構成による作用効果に加えて、内張用チューブを最内層としたライニング層で管内を順次、一定距離ずつライニングしてゆくと共に、ライニング層の継ぎ目において内張用チューブが連続するように相互に溶接することとしているので、長い管であっても、一定距離ずつバッチ方式で順次ライニングして行くことで、確実にライニングによる補修を行っていくことができる。この場合、一定距離ずつとは、内張用チューブの長さの1乃至倍数に相当する距離である。即ち、ライニング作業は内張用チューブ1個毎に充填材を注入してライニング層を形成してもよいし、チューブ支持具で緊張状態にした内張用チューブを複数個、管内に配置すると共に、各内張用チューブの継ぎ目を溶接により連続させた状態にして、充填材を注入してライニング層を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る管補修方法を概略説明する下水管の縦断面図である。
【図2】本発明の管補修方法の対象となる下水管の例を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る管補修方法より得られる下水管のライニング層を説明する下水管の断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る管補修方法を概略説明する下水管の一部断面斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る管補修方法に用いる内張用チューブ、チューブ支持具を説明する図で、(A)は支持リング体と胴パッド体の概略正面図、(B)は内張用チューブと一対の支持リング体と2つの胴パッド体の概略側面図である。
【図6】内張用チューブの斜視図である。
【図7】(A)はチューブ支持具を構成する支持リング体の斜視図、(B)は支持リング体を構成するリングセグメントの斜視図である。
【図8】チューブ支持具を構成する胴パッド体の斜視図である。
【図9】チューブ支持具を構成する補強バーの斜視図である。
【図10】本発明の実施形態に係る管補修方法において、内張用チューブに支持リング体を挿着する作業を説明する斜視図である。
【図11】本発明の実施形態に係る管補修方法において、内張用チューブに一対の支持リング体を挿着した状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の実施形態に係る管補修方法において、内張用チューブに胴パッド体を裏当てする作業を説明する斜視図である。
【図13】本発明の実施形態に係る管補修方法において、内張用チューブに胴パッド体を裏当てする作業を説明する斜視図である。
【図14】本発明の実施形態に係る管補修方法において、チューブ支持具の取り付けが完了し、内張用チューブがチューブ支持具によって緊張状態に支持された状態を示す斜視図である。
【図15】本発明の実施形態に係る管補修方法において、チューブ支持具によって緊張状態に支持された内張用チューブを下水管内に配置する作業を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態に係る管補修方法を図面も参照して以下に説明する。
先ず図1〜図4を参照して、地中等に埋設された下水管1の補修は、マンホールH等から補修用材や補修機材等を下水管1内に搬入し、下水管1内での作業員による補修作業によって行われる。
一般に下水管の種類は鉄筋コンクリート製の他、金属製のものもあるが、下水本管等の大径管は鉄筋コンクリート製が多く用いられている。本発明の実施形態に係る管補修方法が対象とする下水管1は鉄筋コンクリート製である。図2に鉄筋コンクリート製の下水管1を示す。図2では2個の単位下水管1a、1aが連結された状態を示している。このような単位下水管1aが多数連結されることで、長く延長された下水管1が構成される。なお図1に示す下水管1においては、単位下水管1aの継ぎ目は示していない。
【0018】
下水管1の補修は、その内面を洗浄し、またひび割れ等の欠損を補修した後に、内周面にライニング層Lを形成することによって行う。ライニング層Lの形成は所定の範囲ずつ、例えば数メートルから数十メートルの単位でライニング層Lを順次形成してゆく。また隣り合うマンホールH間が比較的短距離の場合には、そのマンホール間のライニングを一度に行うことになる。
【0019】
図3を参照して、前記ライニング層Lは、本実施形態では、補強材2と充填材3と内張用チューブ4とで構成されている。
図4も参照して、ライニング層Lの形成は、下水管1の内周面に網状の補強材2を取り付け、内張用チューブ4を、下水管1との間に一定の間隙S(図1、3参照)をもって、緊張状態に配置し、充填材3を、図示しない注入ホース等を用いて、前記間隙Sに注入することで行う。充填材3が固まることで、前記内張用チューブ4を最内層とすると共に、補強材2で複合、強化されたライニング層Lが下水管1の内周面に形成される。
図1においては、ライニング層Lの積層構造の説明として、下水管1内のP領域では、網状の補強材2だけが下水管1の内周面に取り付けられており、未だライニング層Lが得られていない状態が示されている。またQ領域では、内張用チューブ4を最内層とし、その外側に補強材2と注入済みの充填材3が存在してなるライニング層Lが既に形成されている状態が示されている。またマンホールHの近くの下水管1内に、内張用チューブ4を緊張状態に取り付けた中子Nが、スペーサ5によって下水管1の内周面に一定の間隙Sをもって配置されている状態が示されている。
【0020】
前記補強材2は、例えば高張力炭素繊維からなる網状体を用いることができる。この網状体を下水管1の内周面に沿って全面に取り付ける。取り付けは網状体の適当箇所を金具で下水管1の内周面に固定することで行うことができる。勿論、補強材2の材質は前記高張力炭素繊維に限定されるものではない。軽量で補強に適した網状のものであればよい。
前記充填材3は、例えば鉄筋コンクリート製の下水管1に対して、モルタルを用いることができる。特性としては高強度、無収縮、ノンブリージング、高流動のものがよい。充填材3の材質としては前記モルタルに限定されるものではない。注入性、硬化性、下水管1や内張用チューブ4との密着性、強度、非収縮性のよい材料を選ぶことができる。
【0021】
前記内張用チューブ4は、軟質のチューブを用いる。軟質とすることで、チューブの径が下水管1の径に近い大きな径である場合においても、チューブを小さく萎んだ状態(縮小した状態)にすることで、容易にマンホールH内や下水管1内へ運び込むことができる。この軟質のチューブの材質としては、例えば高密度ポリエチレン製のものを用いることができる。勿論、他のポリエチレン製や他の樹脂製の材料を選ぶことも可能である。材質としては、軟質で強度が高く、容易に破損しないもの、水や湿気、モルタルやコンクリートに対して耐性のある材料がよい。
本実施形態では、内張用チューブ4は3mm厚の高密度ポリエチレンを用いている。
【0022】
前記内張用チューブ4は、軟質であるので、そのままでは下水管1内の所定位置に緊張した状態で配置することができないし、勿論、充填材3注入の際には緊張状態を維持することも不可能である。
本発明では、内張用チューブ4を緊張状態に確実に支持する方策として、内張用チューブ4をチューブ支持具100で内側から支持した中子Nを形成し、この中子Nを下水管1内に配置する方法を採用している。
【0023】
図5〜図9を参照して、チューブ支持具100は、支持リング体10と、胴パッド体20と、補強バー30とで構成している。
本実施形態では、図5を参照して、1つの内張用チューブ4、例えば長さ1200mm程度の比較的短い内張用チューブ4に対して適用されるチューブ支持具100の1セットは、1対の支持リング体10、10と、2つの胴パッド体20、20と、図5には図示しない4本の補強バー30(図9参照)で構成することができる。
前記支持リング体10は、1つの内張用チューブ4の両口縁部には必ず装着することから、一対は必要であるが、長い寸法の内張用チューブ4を用いる場合には、3個以上として、内張用チューブ4の途中位置にも適当な間隔で挿着するようにしてもよい。
前記胴パッド体20は2つを用いているが、内張用チューブ4の長さによっては、1つにしてもよく、また3つ以上としてもよい。
前記補強バー30は、支持リング体10、10間に差し渡されて固定されることで、支持リング体10、10を相互に連結状態に補強して固定すると共に、前記胴パッド体20の背後から押し当たり、圧力を加えながら胴パッド体20の取り付け状態を補強するものである。補強バー30は、必ずしも4本である必要はない。但し、各胴パッド体20の周方向の分割数に対応する本数を最低数本として用いるのが、補強上好ましいといえる。
【0024】
内張用チューブ4は、図6を参照して、既述したように、軟質、即ち適当に変形できるもので、下水管1内で容易に腐食や破損しない材質、例えば樹脂製のチューブを用いる。この内張用チューブ4は、本実施形態では3mm厚の高密度ポリエチレンチューブを用いて構成している。
内張用チューブ4の外周面には多数の突起4aが千鳥状に設けられている。外周面に突起4aを形成することで、充填材3と内張用チューブ4との結合状態を向上させることができる。
内張用チューブ4は、例えばシート状のものを丸めて、長手方向に溶接してなる継ぎ目4bがあるチューブとして形成することができる。
【0025】
前記チューブ支持具100を構成する支持リング体10は、適当な弾性と高強度を備えた材質のものが好ましいが、金属製、例えばステンレス鋼製等の鋼製のものを用いることができる。この支持リング体10は、図7を参照して、断面をコ字状としたリング体からなる。
支持リング体10は、分解及び組立が自在にできるように、複数のリングセグメント11から構成されている。本実施形態では支持リング体10を3分割した3つのリングセグメント11で構成している。
各リングセグメント11には、その端部にリングセグメント11同士を連結するための連結用部11aが設けられている。この連結用部11aで、ボルト、ナットその他の連結具によりリングセグメント同士を相互に連結することで、簡単に支持リング体10を組み立てることができる。
支持リング体10は、その一箇所が開放されており、その開放部15に支持リング体10のリング径を調節するための径調節手段12が設けられている。この径調節手段12は、例えば拡径ボルト12aと一対の平行板部12bとから構成することができる。拡径ボルト12aを一方の平行板部12b(の螺子穴)に螺合し、他方の平行板部12bに押し当てることで、開放部15の寸法を適当に変更し、支持リング体10のリング径を調節することができる。勿論、径調節手段12は他の周知の手段を用いてもよい。径調節手段12によって、前記開放部15の開放寸法を調節することで、支持リング体10のリング径を調節することができる。
支持リング体10の両側面(図7における上面と下面に相当)には複数の連結穴13が設けられている。この連結穴13は、支持リング体10同士をその側面で相互に連結させる際に、ボルト・ナット等の連結具を通して締め付けるための穴である。連結穴13の数は特に限定されるものではない。
支持リング体10の内周側には、補強バー30を接面状態に固定するためのマウント部14が設けられている。マウント部14には、ボルト・ナット等の固定具を通して締め付けるための締め付け穴14aが設けられている。マウント部14は、本実施形態では、胴パッド体20の周方向の分割数に合わせて、支持リング体10の周方向に4箇所、略90度の角度毎に設けている。勿論、マウント部14は4箇所に限定されるものではない。
【0026】
前記チューブ支持具100を構成する胴パッド体20は、充填材3を充填した際に容易に凹んだりしない強度の高いもので、且つ作業上において軽量のものが好ましい。このような軽量で強度の高い材料として発泡系の樹脂を用いることができる。実施形態では硬質発泡樹脂である硬質発泡スチロールを用いて構成している。
胴パッド体20は、図8を参照して、分割された複数のパッドセグメント21の組み合わせからなる。各パッドセグメント21は、前記内張用チューブ4の胴部内面に沿った外側曲面を持つ弧状のブロックからなり、これらを組み合わせることでリング形状の胴パッド体20となる。
胴パッド体20の厚みは、前記支持リング体10の厚みよりも少し厚くし、前記補強バー30が支持リング体10、10間に差し渡されて固定された際に、補強バー30が前記胴パッド体20(パッドセグメント21)に対して、背後から押し当たって圧力がかかるようにしている。これによってパッドセグメント21が補強され、且つ十分な圧力をもって内張用チューブ4を内側から外側へ向けて緊張させることができる。これにより、充填材3が注入された際の注入圧に屈して内張用チューブ4が内側に凹むような不都合を、より確実に防止することが可能となる。
本実施形態では、1つの内張用チューブ4(1200mm程度)に対して2つの胴パッド体20(各幅500mm程度)を用い、各胴パッド体20は周方向に4分割された4個のパッドセグメント21で構成するようにしている。
そして前記4個のパッドセグメント21のうち2個ずつが、段付き合わせ面21aで相互に組み合わされ、上半パッド体20aと下半パッド体20bとになるように構成されている。下半パッド体20bは内張用チューブ4の下半内周面に沿ってあてがわれ、上半パッド体20aは内張用チューブ4の上半内周面に沿ってあてがわれることになる。
なお、胴パッド体20の周方向における各パッドセグメント21の合わせ目付近の内面を一定幅で帯状に平坦面21bとして、その平坦面21bに補強バー30が幅全体で接面できるようにしている。
【0027】
前記チューブ支持具100を構成する補強バー30は金属製、例えば鋼製とされている。この補強バー30は、図9を参照して、断面がコ字状の細長い板体からなる。
各補強バー30の長さ方向の寸法は、内張用チューブ4に挿着された支持リング体10、10間に差し渡して丁度固定することができる寸法とする。また各補強バー30の幅寸法は、前記内張用チューブ4の胴部内面に裏当てされた各パッドセグメント21の合わせ目の上に一定の幅で押し当たることができる寸法とすることができる。
各補強バー30の両端近くには、前記支持リング体10のマウント部14の締め付け穴14aに対応する締め付け長穴30aが設けられている。
本実施形態では、補強バー30の本数は、前記胴パッド体20の周方向の分割数である4に合わせて、上下用に2本、左右用に2本の計4本としている。
前記左右用の2本の補強バー30には、その板側面の中央部に長手方向に延長された押圧強化部31を設けている。押圧強化部13は板側面から山状に突出して構成されている。
前記左右用の2本の補強バー30は、前記胴パッド体20の上半パッド体20aと下半パッド体20bとの合わせ目に押し当てられる。このとき前記押圧強化部13が前記上半パッド体20aと下半パッド体20bとの合わせ目に押し入ることで、上半パッド体20aと下半パッド体20bの各パッドセグメント21を周方向にも押圧し、各パッドセグメント21の周方向における組み合わせ強度を補強することができる。
【0028】
次に図10〜図15を参照して、前記内張用チューブ4と、チューブ支持具100(支持リング体10、胴パッド体20、補強バー30)とによる前記中子Nの組立を説明する。
具体例として、例えば内張用チューブ4として長さ1220mm、管径900mm、厚み3mmのポリエチレンチューブを用いた場合を説明する。またこれに合わせて、幅100mm、外径900mm弱(拡径ボルト12aで900mmに拡張できる)で、3分割のリングセグメント11からなる支持リング体10と、硬質発泡スチロール製で、幅500mm、外径900mm、4分割のパッドセグメント21からなり、上半パッド体20aと下半パッド体20bとの間に30mm程度の間隙(前記補強バー30の押圧強化部31が圧入される間隙)ができるようにした胴パッド体20と、長さ1200mm弱、締め付け長穴31間の距離略1100mmとした上下用と左右用の4本からなる補強バー30とを用いた場合を説明する。
【0029】
まず軟質の内張用チューブ4を小さくして、またチューブ支持具100である支持リング体10、胴パッド体20、補強バー30をリングセグメント11やパッドセグメント21に分解した状態にして、埋設下水管1内若しくはその近傍に搬入する。本具体例では対象となる下水管1の内径が1000mm程度で、作業者が下水管1内で中子Nを組み立てるのは窮屈であることから、組立作業は下水管1の近傍であるマンホールHの下の空間を利用して行うことになる。但し、もっと内径の大きな下水管1を対象とする場合は、下水管1内で中子Nの組立作業を行うことができる。
【0030】
(支持リング体10の取り付け−図10、図11参照)
搬入したリングセグメント11をその連結用部11aで相互に連結して支持リング体10を組み立てる。この支持リング体10を一対用意し、広げた内張用チューブ4の両側の口縁部に挿着する。挿入が終わると、支持リング体10の径調節手段12の拡径ボルト12aを回して拡径し、挿着された両支持リング体10、10のリング径を内張用チューブ4が丁度張った状態(900mm)に調節する。なお支持リング体10を挿着する際には、支持リング体10の開放部15の位置を内張用チューブ4の継ぎ目4bの位置に合わせることで、両支持リング体10、10の挿着姿勢を一致させることができ、後に行われる補強バー30の取付作業等の際に、位置合わせが容易となる。勿論、両支持リング体10の挿着姿勢に関しては、別に目印を設けて行うこともできる。
【0031】
(胴パッド体20、補強バー30の取り付け−図12、13参照)
図11に示すように、内張用チューブ4への支持リング体10の挿着が完了すると、胴パッド体20を取り付ける。
胴パッド体20の取り付けは、先ず下半パッド体20bを2つ用いて、内張用チューブ4の下半部内面に裏当てを行う。裏当ては、段付き合わせ面21aが最低位置になるようにして、その最低位置を合わせ目として両側にパッドセグメント21、21が配置されるように行う。内張用チューブ4の軸方向に2つの下半パッド体20b、20bが裏当て配置されることで、内張用チューブ4の下半部への裏当てが済む。
内張用チューブ4の胴部下半部が計4個のパッドセグメント21で裏当てされると、その時点で、先ず1本の補強バー30(押圧強化部31の無いもの)を用いて、最低位置にある前記パッドセグメント21の段付き合わせ面21aを背後(上)から押えて仮固定(図13参照)する。仮固定は、補強バー30を挿着状態の一対の支持リング体10、10間に差し渡し、マウント部14の位置で、該マウント部14の締め付け穴14aと補強バー30の締め付け長穴30aを位置合わせして、ボルト・ナット等の固定具により軽く締めて行う。
次に内張用チューブ4の胴部上半部内面を2つ上半パッド体20aで裏当てする。先ず2つのパッドセグメント21を用いて、段付き合わせ面21aが最高位置となるようにして組み合わせ、これを内張用チューブ4の上半部の内面に裏当てする。次に残る2つのパッドセグメント21、21を用いて、同様に段付き合わせ面21aが最高位置となるようにして組み合わせ、これを内張用チューブ4の上半部の残る内面に裏当てする。
次に1本の補強バー30(押圧強化部31の無いもの)を用いて、この補強バー30を、前記裏当てされたパッドセグメント21の前記最高位置にある段付き合わせ面21aを背後(下)から押えながら、両支持リング体10間に差渡し、マウント部14の位置で締め付け穴14aと補強バー30の締め付け長穴30aを位置合わせして仮固定する。
また残る2本の補強バー30(押圧強化部31の有るもの)を用いて、内張用チューブ4の内部の両側部にある上半パッド体20aと下半パッド体20bとの継ぎ目(略30mmの間隙が生じる)上を押えながら、両支持リング体10、10間に差渡し、同様に仮固定する。このとき補強バー30の押圧強化部31が前記上半パッド体20aと下半パッド体20bとの継ぎ目の間隙に押し入り、各パッドセグメント21を周方向にも押圧して、周方向における組み合わせ強度を補強する。
その後、各補強バー30をバランスよく本締めし、緊張された内張用チューブ4の直径を測り、丁度900mmになっていることを確認して、完成とする。これによりチューブ支持具100によって内張用チューブ4が内側から緊張状態に支持された状態の中子Nが完成する(図14参照)。
【0032】
図15を参照して、前記得られた中子Nを下水管1内の所定のライニング位置まで運ぶ。その後、スペーサ5を用いて下水管1の内周面に対して所定の間隙Sが均一にできるように位置決めする。勿論、前記中子Nの設置に際しては、先立って補強材2を下水管1の内周に取り付けておく。
必要に応じて、複数の中子Nを隣接状態に配置し、且つ中子N間で内張用チューブ4、4同士を溶接して、内張用チューブ4が長く連続して配置されるようにしてもよい。このとき中子N同士も前記支持リング体10の連結穴13を用いて相互に結合させておくことができる。
中子Nと下水管1との間隙Sに充填材3を充填し、固まるのを待つ。その後、支持リング体10、胴パッド体20、補強バー30を取り外すことで、内張用チューブ4を最内層としたライニング層Lが下水管1内周面に完成する。
既に完成しているライニング層Lと後から完成したライニング層Lとは、隣接する内張用チューブ4を相互に溶接することで、連続したライニング層Lとすることができる。
前記、充填材3の注入に関しては、注入口と空気抜き口を両側に設け、地上等に設置した充填材3の供給装置からポンプ等により、マンホールH等を通して注入ホースを延長して、注入を行うことができる。
【0033】
なお、上記の実施形態の説明では、埋設された下水管についての管補修方法を説明したが、下水管は必ずしも地下に埋設されたものである必要はなく、露出状態に配設されたものや、その他の状況にある下水管も本発明の管補修方法の範囲に含むものである。また下水管の材質は必ずしも鉄筋コンクリート製である必要はない。その他のコンクリート製管、鉄管等の金属製の管も本発明の管補修方法の範囲に含む。更に本発明の管補修方法は下水管に限らず、上水道管、農業用水管、その他の用途に用いる管もまた本発明の範囲に含む。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の管補修方法は、管の補修における作業の重労働化を軽減し、重機の搬入等の必要もなく、工事期間も短く、良好で仕上がりのよいライニング層を形成することができる補修法として、産業上の利用可能性が高い。
【符号の説明】
【0035】
1 下水管
1a 単位下水管
2 補強材
3 充填材
4 内張用チューブ
4a 突起
4b 継ぎ目
5 スペーサ
10 支持リング体
11 リングセグメント
11a 連結用部
12 径調節手段
12a 拡張ボルト
12b 平行板部
13 連結穴
14 マウント部
14a 締め付け穴
15 開放部
20 胴パッド体
20a 上半パッド体
20b 下半パッド体
21 パッドセグメント
21a 段付き合わせ面
21b 平坦面
30 補強バー
30a 締め付け長穴
31 押圧強化部
H マンホール
L ライニング層
N 中子
P 領域
Q 領域
S 間隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管の内周面に対して一定の間隙をもって、内張用チューブを緊張状態にして配置し、該緊張状態の内張用チューブと前記管との前記間隙に充填材を注入することで、前記管の内周面に前記内張用チューブを用いたライニング層を形成するようにした管補修方法であって、
前記内張用チューブとして所定の長さからなる軟質のチューブを用い、
前記内張用チューブをその内側から緊張状態に支持するためのチューブ支持具として、複数のリングセグメントから分解自在に組み立てられる支持リング体と、前記内張用チューブの胴部内面に沿った外側曲面を備えた複数のパッドセグメントからなる胴パッド体と、該胴パッド体と前記支持リング体とを補強するための補強バーとを用い、
前記管内若しくはその近傍に前記内張用チューブと前記チューブ支持具とを搬入し、前記リングセグメントを組み立てて支持リング体とし、この支持リング体を少なくとも前記内張用チューブの両口縁部の内側に挿着することで、前記内張用チューブの両口縁部を内側から緊張状態に支持し、前記胴パッド体の各パッドセグメントを前記挿着された支持リング体間の前記内張用チューブの胴部内面に裏当てし、前記補強バーを前記各パッドセグメントの背後から押し当てた状態で前記支持リング体間に差し渡して固定することで、前記内張用チューブ全体を緊張状態に補強し、得られた緊張状態の内張用チューブを、管の内周面に対して一定の間隙をもって配置するようにしたことを特徴とする管補修方法。
【請求項2】
支持リング体はそのリング径を調節自在に構成していることを特徴とする請求項1に記載の管補修方法。
【請求項3】
支持リング体は金属製のものを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の管補修方法。
【請求項4】
支持リング体を内張用チューブの中途位置の内側にも挿着することを特徴する請求項1〜3の何れかに記載の管補修方法。
【請求項5】
胴パッド体は、樹脂製のものを用いることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の管補修方法。
【請求項6】
胴パッド体は、硬質の発泡樹脂であることを特徴とする請求項5に記載の管補修方法。
【請求項7】
管は鉄筋コンクリート製であり、充填材はモルタルであり、内張用チューブは樹脂製であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の管補修方法。
【請求項8】
内張用チューブと管との間隙に網状の補強材を予め取り付けておき、充填材を前記間隙に注入することで、充填材と補強材とが複合するようにしたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の管補修方法。
【請求項9】
補強材は高張力炭素繊維からなる補強材であることを特徴とする請求項8に記載の管補修方法。
【請求項10】
内張用チューブを最内層としたライニング層で管内を順次、一定距離ずつライニングしてゆくと共に、ライニング層の継ぎ目において内張用チューブが連続するように相互に溶接することを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の管補修方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−12850(P2012−12850A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−150982(P2010−150982)
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【特許番号】特許第4719303号(P4719303)
【特許公報発行日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【出願人】(505102360)エフアールピーサポートサービス株式会社 (3)
【出願人】(510183291)株式会社オクムラ道路 (1)
【出願人】(510183316)大幸道路管理株式会社 (1)
【出願人】(502120608)藤野興業株式会社 (2)
【出願人】(510183408)株式会社ヨシダ (1)
【Fターム(参考)】