説明

【課題】 箱の改ざん防止機能の向上を図ること。
【解決手段】 外側蓋片21に連設される差込舌片40が外側蓋片21の外縁に連設される連設部41の側から先端側に向けて狭幅をなす先細り状とされ、連設部41の長さよりロック部42の長さを大きくし、内側蓋片23に設けられる差込スリット50が概ね湾曲状をなすもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品を個別に収容し店頭に陳列等される箱であって、改ざん防止機能付きの箱に関する。
【背景技術】
【0002】
改ざん防止機能付きの箱として、特許文献1、2に記載の如く、複数枚の側板が連設されて胴部を形成し、1つの側板の一端部に連設される内側蓋片の上に、該1つの側板に相対する側板の一端部に連設される外側蓋片が重ねられて蓋部を形成し、内側蓋片に差込スリットを設けるとともに、外側蓋片の外縁に連設部を介して差込舌片を連設し、閉蓋時に、外側蓋片の差込舌片が内側蓋片の差込スリットのスリット形状に倣う変形を付与されて該差込スリットに挿嵌後、その変形を復元され、該差込舌片の該差込スリット内に位置する連設部の側傍のロック部を内側蓋片の内面に抜出不能にロックされるものがある。この箱の開封時には、外側蓋片を破ったり、外側蓋片を破らない場合には外側蓋片と差込舌片の連設部を破断することになるから、これらの破損の痕跡により開封されたことがわかり、改ざん防止できる。
【0003】
尚、特許文献1に記載の箱では、外側蓋フラップ16の差込片20が上述した外側蓋片の差込舌片に相当し、内側蓋フラップ17の差込口22が上述した内側蓋片の差込スリットに相当する。
【0004】
また、特許文献2に記載の箱では、側面板131の突出係止片133が上述した外側蓋片の差込舌片に相当し、側面折込板151の係止用スリットcが上述した内側蓋片の差込スリットに相当する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-168732
【特許文献2】特開2007-091282
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2に記載の箱には以下の問題点がある。
(1)内側蓋片の差込スリットが複数の直線状スリット部を連結した概ねコの字状をなす。このため、外側蓋辺の差込舌片は、内側蓋片の差込スリットに挿嵌されるとき、差込スリットの相交差する直線状スリット部が互いに形成する角部に倣うように、強制的な折れ変形を付与されるものになる。即ち、差込舌片を差込スリットのスリット形状に自然に倣うようにスムースに曲げ変形させて挿嵌することができない。このため、差込舌片に付与された上述の変形をその挿嵌後に十分に復元できず、差込舌片のロック部によるロック機能を十分に果たすことができないおそれがある。
【0007】
(2)外側蓋片に設けられる差込スリットが、連設部の長さよりロック部の長さを小さくしている。即ち、内側蓋片の内面に抜出不能にロックされるロック部の長さが小さめになる分、ロック部が外れ易く、外側蓋片の差込スリットから抜出易くなるし、連設部の長さが大きめになる分、連設部が破断し難くなる。このことは、外側蓋片と差込舌片の連設部を破断させずに、差込舌片のロック部を内側蓋片の差込スリットから抜出易くし、外側蓋辺の破損、もしくは外側蓋片と差込舌片の連設部の破損の痕跡を残すことなく開封し得るおそれがあることを意味する。
【0008】
本発明の課題は、箱において、外側蓋片の差込舌片を内側蓋片の差込スリットのスリット形状に自然に倣うようにスムースに曲げ変形させて挿嵌し、挿嵌後にはその変形を十分に復元して差込舌片のロック部によるロック機能を十分に果たすことができるようにするとともに、差込舌片のロック部が外れにくく、連設部が破断し易くして改ざん防止機能の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、複数枚の側板が連設されて胴部を形成し、1つの側板の一端部に連設される内側蓋片の上に、該1つの側板に相対する側板の一端部に連設される外側蓋片が重ねられて蓋部を形成し、内側蓋片に差込スリットを設けるとともに、外側蓋片の外縁に連設部を介して差込舌片を連設し、閉蓋時に、外側蓋片の差込舌片が内側蓋片の差込スリットのスリット形状に倣う変形を付与されて該差込スリットに挿嵌後、その変形を復元され、該差込舌片の該差込スリット内に位置する連設部の側傍のロック部を内側蓋片の内面に抜出不能にロックされる箱であって、差込舌片が外側蓋片の外縁に連設される連設部の側から先端側に向けて狭幅をなす先細り状とされ、連設部の長さよりロック部の長さを大きくし、差込スリットが概ね湾曲状をなすようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、箱において、外側蓋片の差込舌片を内側蓋片の差込スリットのスリット形状に自然に倣うようにスムースに曲げ変形させて挿嵌し、挿嵌後にはその変形を十分に復元して差込舌片のロック部によるロック機能を十分に果たすことができるようにするとともに、差込舌片のロック部が外れにくく、連設部が破断し易くして改ざん防止機能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は実施例1の箱を示す斜視図である。
【図2】図2は箱のブランクシートを示す展開図である。
【図3】図3は箱の閉蓋手順を示す斜視図である。
【図4】図4は箱の各部の形状を示す模式図である。
【図5】図5は実施例2の箱を示す斜視図である。
【図6】図6は箱のブランクシートを示す展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、本発明を具体的に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
【0013】
(実施例1)(図1〜図4)
図1に示す実施例1の箱1は、図2に示す厚紙等の1枚のブランクシートを打ち抜いた平板状の箱形成シート2により形成される。
【0014】
箱形成シート2は、4枚の側板11〜14が一体に連設し、箱1の組立状態で、側板14の内側に糊付けされる糊付片15が、側板11の側方に連設して形成される。糊付片15、側板11、12、13、14は、各々折れ罫線15A、11A、12A、13Aで区切られている。本実施例1は、4枚の側板が連設されたものであるが、それ以外の枚数で複数枚が連設されていても良い。
【0015】
側板11の一端部には外側蓋片21が連設され、外側蓋片21は側板11と折り罫線21Aで区切られている。
【0016】
側板12の一端部にはフラップ片22が連設され、フラップ片22は側板12と折り罫線22Aで区切られている。
【0017】
側板13の一端部には内側蓋片23が連設され、内側蓋片23は側板13と折り罫線23Aで区切られている。
【0018】
側板14の一端部にはフラップ片24が連設され、フラップ片24は側板14と折り罫線24Aで区切られている。
【0019】
側板11の他端部には底片31が連設され、底片31は側板11と折り罫線31Aで区切られている。
【0020】
側板12の他端部には底片32が連設され、底片32は側板12と折り罫線32Aで区切られている。
【0021】
側板13の他端部には底片33が連設され、底片33は側板13と折り罫線33Aで区切られている。
【0022】
側板14の他端部には底片34が連設され、底片34は側板14と折り罫線34Aで区切られている。
【0023】
更に、箱形成シート2にあっては、外側蓋片21の折り罫線21Aに相対する外縁に接続される連設部41を介して差込舌片40を連設している。また、内側蓋片23に後述する如くの概ね湾曲状をなす差込スリット50を設けている。
【0024】
次に、箱1の組立方法について説明する。尚、ここでは図2が箱形成シート2の表側を見たものであり、図1において紙面表側が凸になる折り方を正折りと称する。糊付片15の表面に糊を塗布し、側板14の裏面に糊付片15を貼付けて、箱1の胴部10を形成する。各底片31〜34は、胴部10の内部に折込まれ、かつ互いに貼り合わされて組上がり底部30を形成し、図3(A)に示す箱1が組立てられる。
【0025】
詳細には、まず商品を箱1に包装する工場等において、折り罫線11A〜13A、15Aを各々90度になるように正折りし、糊付片15を側板14の裏側に貼付て、箱1の胴部10を四角形に形成する。また、組上がり底部30は、各底片31〜34を互いに張り合わせて組み上げた閉鎖状態にある。次に、商品を、閉鎖されていない胴部10の一端部から挿入する。その後、図3(B)に示す如く、フラップ片22、24を各々折り罫線22A、24Aで90度に正折りし、内側蓋片23を折り罫線23Aで90度正折りしてフラップ片22、24の上に重ねる。更に、図3(C)に示す如く、外側蓋片21を折り罫線21Aで90度正折りして内側蓋片23、フラップ片22、24の上に重ねて閉蓋し、蓋部20を形成する。
【0026】
外側蓋片21を内側蓋片23に重ねて行なう上述の閉蓋時には、外側蓋片21の平板状差込舌片40が、内側蓋片23の差込スリット50のスリット形状に倣うような湾曲様の変形を付与されて該差込スリット50に挿嵌後、その変形が復元されて平板状をなす。そして、差込舌片40の差込スリット50内に位置する連設部41の側傍の平板状の外縁からなる直線状ロック部42が内側蓋片23の内面に抜出不能に当接し、外側蓋片21の自由な開放をロックする。
【0027】
従って、この箱1を開封し、中に収容してある商品を取り出すときには、外側蓋片21を引き上げると、外側蓋片21に連設されている差込舌片40のロック部42が内側蓋片23の内面に当接ロックされていて差込スリット50から抜出できず、連設部41が破断して外側蓋片21を開蓋可能にする。連設部41の破断によって、外側蓋片21から差込舌片40が切離されることになり、開封した痕跡が確実に残り、改ざん防止できる。
【0028】
しかるに、箱1にあっては、外側蓋片21の差込舌片40と、内側蓋片23の差込スリット50を以下の如くに構成している。
【0029】
差込舌片40は、図4(A)に示す如く、外側蓋片21の外縁に接続される連設部41の側から先端側に向けて徐々に狭幅をなす先細り状とされる。差込舌片40は、自由状態で平板状をなし、外側蓋片21の外縁から垂直方向に連設部41が連なり、該連設部41の両側に直線状外縁からなるロック部42を形成し、各ロック部42の外側端から該差込舌片40の先端側に向かう側縁部43を備え、両側の側縁部43を該差込舌片40の先端側でつなぐ先端部44を備える。側縁部43は緩やかな湾曲状をなして差込舌片40の先端に向けて延びて先端部44につながり、先端部44は外側蓋片21の折り罫線21Aと平行な方向で、略直線状もしくは湾曲状をなしている。また、直線状のロック部42は、連設部41が連なる外側蓋片21の折り罫線21Aと対向する外縁となす角度αにより傾斜している。
【0030】
外側蓋片21の外縁に沿う方向で、差込舌片40の両側の側縁部43が互いになす間隔が、該差込舌片40の先端側に向けて上述の如くに狭幅をなすように変化する。このとき、差込舌片40は、外側蓋片21の外縁に沿う方向において、連設部41の長さ(幅方向の長さ)Aより両側の各ロック部42の長さB(連設部41からロック部外外側端までの、外側蓋片21の外縁と平行方向長さ)を大きくしている(A<B)。また、本実施例の差込舌片40は、連設部41の幅方向中央部と先端部44の幅方向中央部を通る中心線に関して線対称形状をなしている。
【0031】
差込スリット50は、図4(B)に示す如く、概ね湾曲状をなす。差込スリット50は、例えばU字状をなし、U字の中央に位置する中央スリット部51と、U字の両側をなすサイドスリット部52とを滑らかに接続して形成される。中央スリット部51は、差込舌片40の先端部44の差込を開始しやすくするために、内側蓋片23の折り罫線23Aに沿う方向に直線状とすることが好ましく、サイドスリット部52と角度βをなすように接続している。ここで、中央スリット部51のスリット長さをX、両側の各サイドスリット部52のスリット長さ(距離)をYとするとき、差込舌片40が差込スリット50に挿嵌できる条件として、A+2B<X+2Yが必要になる。このような外側蓋片21の差込舌片40と内側蓋片23の差込スリット50を備える箱1によれば、以下の作用効果を奏する。
【0032】
(a)内側蓋片23の差込スリット50が概ね湾曲状をなす。外側蓋片21の差込舌片40は、内側蓋片23の差込スリット50に挿嵌されるとき、湾曲状のスリット形状に自然に倣うスムースな曲げ変形を付与されて挿嵌される。このため、差込舌片40に付与された上述の曲げ変形はその挿嵌後に十分に平板状に復元でき、平板状に復元した差込舌片の直線状ロック部によるロック機能を十分に果たすことができる。
【0033】
(b)外側蓋片21に設けられる差込舌片40が、連設部41の長さAよりロック部42の長さBを大きくしている。内側蓋片23の内面に抜出不能に当接してロックされるロック部42の長さBが大きめになる分、ロック部42を外れ難くし、内側蓋片23の差込スリット50から抜出し難くなるし、連設部41の長さAが小さめになる分、連設部41が破断し易くなる。このことは、外側蓋片21と差込舌片40の連設部41とを破断させずに、差込舌片40のロック部42を内側蓋片23の差込スリット50から抜出して開封することが極めて困難になることを意味する。
【0034】
更に、図4(A)、(B)に示す如く、差込舌片40の先端部44は直線状をなし、一方差込スリット50は、差込舌片40の直線状先端部44が容易に挿入可能となる範囲に、中央スリット部51を略直線状に備えることが好ましい。このとき、先端部44の長さをC、中央スリット部51の長さをXとするとき、C<Xである。
【0035】
即ち、先細り状差込舌片40の先端部44が直線状をなすことにより、差込舌片40を差込スリット50に挿入開始するときに、差込舌片40の先端部44の折損を回避して挿嵌性を向上する。
【0036】
また、差込スリット50が差込舌片40の直線状先端部44を挿入可能にする直線状の中央スリット部51を備えることにより、差込舌片40を差込スリット50に挿入開始するときに、差込舌片40の先端部44を差込スリット50のスリット形状に倣う曲げ変形を伴うことなく、そのまま挿嵌でき、挿嵌性を向上する。更に、挿入しやすさの観点から、先端部44の形状は、側縁部43から滑らかにつながる湾曲形状にすることで、側縁部43との境界部での折損をなくすることができる。
【0037】
更に、差込スリット50に挿嵌後に平板状に復元した差込舌片40の直線状の連設部41(長さA)が差込スリット50の直線状の中央スリット部51(長さX)に納まるためには、図4(A)、(B)に示す如く、A<Xが必要になる。
【0038】
差込舌片40の両側の側縁部43が該差込舌片40の中心線に沿う方向に対してなす角度θは、図4(A)に示す如く、ロック部42の側でより小さく、先端部44の側でより大きくなるように変化することが、差込舌片40の差込スリット50に対するスムースな挿嵌性を確保する上で好ましい。
【0039】
差込舌片40の両側のロック部42が外側蓋片21の折り罫線21Aに沿う方向に対してなす角度αは、図4(A)に示す如く、ロック部42が内側蓋片23の内面に強く当接し、差込舌片40の抜出不能性を確保する上で、0度<α≦10度とすることが好ましい。
【0040】
また、差込スリット50の両側のサイドスリット部52が内側蓋片23の折り罫線23Aに沿う方向に対してなす角度βは、図4(B)に示す如く、差込スリット50に挿嵌後の差込舌片40のロック部42がそのサイドスリット部52に導入されにくくし、差込舌片40の抜出不能性を確保する上で、20度≦β≦90度とすることが好ましい。
【0041】
更に、箱1において、フラップ片22、24は、外側蓋片21の差込舌片40を内側蓋片23の差込スリット50に挿嵌するときに、内側蓋片23をフラップ片22、24によって支持し、その挿嵌性を向上することに寄与する。
【0042】
また、フラップ片22、24には、外側蓋片21の差込舌片40が内側蓋片23の差込スリット50のスリット形状に倣う曲げ変形を付与されて該差込スリット50に挿嵌後、その曲げ変形を復元するときに描く軌跡Kに干渉しない切欠部60を、図4(C)に示す如く、フラップ片22、24の外縁に備えることが好ましい。差込スリット50に挿嵌後の差込舌片40がフラップ片22、24の外縁に邪魔されずに上述の曲げ変形を復元でき、差込舌片40のロック部42によるロック機能を確実に果たすことができる。
【0043】
箱1にあっては、底部30が、前述の如く、各底片31〜34を貼り合わせた組上がり底部とされている。従って、箱1の底部30を開封するときには、組上がり底部を構成している各底片31〜34の貼り合わせを剥離する必要があり、この剥離の痕跡を残すものになる。そのような剥離の痕跡を残さずにきれいに開封した底部30から手等を差し入れることにより、蓋部20に形成されている差込舌片40と差込スリット50とのロックを解除し、その後底部30を再びきれいに閉じる改ざん操作を許さないものである。
【0044】
(実施例2)(図5、図6)
実施例2の箱100が、実施例1の箱1と異なる点は、実施例1の箱1の外側蓋片21に、折り罫線21Aに沿う幅方向の全域に渡る開封用ジッパー70を付加したことにある。
【0045】
実施例2の箱100にあっては、箱100の開封時に、必ずしも差込舌片40の連設部41を破断させずに、外側蓋片21のジッパー70を切り開いて外側蓋片21を開放することもできる。外側蓋片21のジッパー70による破損により、開封した痕跡が確実に残り、改ざん防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明によれば、箱において、外側蓋片の差込舌片を内側蓋片の差込スリットのスリット形状に自然に倣うようにスムースに曲げ変形させて挿嵌し、挿嵌後にはその変形を十分に復元して差込舌片のロック部によるロック機能を十分に果たすことができるようにするとともに、差込舌片のロック部が外れにくく、連設部が破断し易くして改ざん防止機能の向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0047】
1、100 箱
10 胴部
11〜14 側板
20 蓋部
21 外側蓋片
22 フラップ片
23 内側蓋片
24 フラップ片
30 組上がり底部
31〜34 底片
40 差込舌片
41 連設部
42 ロック部
43 側縁部
44 先端部
50 差込スリット
51 中央スリット部
52 サイドスリット部
60 切欠部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の側板が連設されて胴部を形成し、
1つの側板の一端部に連設される内側蓋片の上に、該1つの側板に相対する側板の一端部に連設される外側蓋片が重ねられて蓋部を形成し、
内側蓋片に差込スリットを設けるとともに、外側蓋片の外縁に連設部を介して差込舌片を連設し、
閉蓋時に、外側蓋片の差込舌片が内側蓋片の差込スリットのスリット形状に倣う変形を付与されて該差込スリットに挿嵌後、その変形を復元され、該差込舌片の該差込スリット内に位置する連設部の側傍のロック部を内側蓋片の内面に抜出不能にロックされる箱であって、
差込舌片が外側蓋片の外縁に連設される連設部の側から先端側に向けて狭幅をなす先細り状とされ、連設部の長さよりロック部の長さを大きくし、
差込スリットが概ね湾曲状をなす箱。
【請求項2】
前記差込舌片の先端部が直線状をなし、前記差込スリットが上記差込舌片の直線状先端部を挿入可能にする直線状スリット部を備える請求項1に記載の箱。
【請求項3】
前記蓋部を形成する内側蓋片の内側に、他の側板の一端部に連設されるフラップ片が折込まれ、
外側蓋片の差込舌片が内側蓋片の差込スリットのスリット形状に倣う変形を付与されて該差込スリットに挿嵌後、その変形を復元するときに描く軌跡に干渉しない切欠部を該フラップ片の外縁に備えてなる請求項1又は2に記載の箱。
【請求項4】
前記胴部を形成する複数枚の側板のうちの少なくとも一部の側板の他端部に連設される床片を組合せて底部を形成してなり、
底部が各底片を貼り合せた組上がり底部とされてなる請求項1〜3のいずれかに記載の箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−121611(P2011−121611A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−280892(P2009−280892)
【出願日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】