説明

箸セット

【課題】箸に直接手を触れずに、箸を延ばしたり縮めたりでき、かつ、箸を安定的に使用できる箸セットを提供する。
【解決手段】箸セットは、基端部2aと、接続・分離できる先端部2dとをそれぞれ有する一膳の箸2と、箸を内部に収納するケースとからなり、ケースは、基端部を収納する基端部ケース11と、先端部を収納する先端部ケース12とを有し、ケースは、基端部ケースと先端部ケースとが近接し、基端部と先端部とが接続される第1の姿勢と、基端部ケースと先端部ケースとが離反し、基端部と先端部とが分離される第2の姿勢と、第2の姿勢から、基端部ケースと先端部ケースとが折り畳まれて重合し折り畳まれる第3の姿勢をとり得るように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用感及び便宜性に優れた箸セットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯用の箸セットには、例えば、持参した、あるいは購入した弁当とともに使用されることもあるし、飲食店に持参されて使用されるなど、様々な用途がある。使い捨ての箸の使用をやめ、資源を有効利用しようとする昨今の機運から子供、女性のみならず、男性もマイ箸として、このような箸セットを使用する人が増えつつある。
【0003】
箸は、特に弁当箱と共に運ばれるときには、一般に弁当箱の寸法よりも長くなることが多く、箸セットは、そのままでは、弁当箱よりも外側にはみ出してしまいがちである。この点を考慮し、例えば、特許文献1(特開2008−99857号公報)が提案するように、折りたたみ式の箸も提案されている。
【0004】
これらの箸は、ケースに収納されているときには、ケースから取り出して、手で箸を持ち、折り畳まれた箸を延ばして使用されることになる。ところが、このようにすると、箸が清潔に保たれているとしても、手で箸を持つときに、箸が汚れてしまい、清潔感が低下するおそれがある。
【0005】
逆に、箸を使用して食事を済ませた後、箸が食べ物や調味料などにより汚れているとき、汚れた箸を手で操作しなければならず、不快感を禁じ得ないことがある。
【0006】
理想的には、箸を延ばしたり、縮めたりする際に、一切手が直接箸に触れない状態で行えるようにすればよいのであるが、このような用途に適した箸セットは知られていない。また、折り畳み式の箸は、使用時に曲がるなど不都合を生じやすいので、より安定した使用感が得られる箸セットが求められている。
【特許文献1】特開2008−99857号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、箸に直接手を触れずに、箸を延ばしたり縮めたりでき、かつ、箸を安定的に使用できる箸セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明に係る箸セットは、基端部と、基端部と長手方向に沿って接続・分離できるように形成される先端部とをそれぞれ有する一膳の箸と、箸を内部に収納するケースとからなる箸セットであって、ケースは、基端部を収納する基端部ケースと、先端部を収納する先端部ケースとを有し、ケースは、基端部ケースと先端部ケースとが近接し、ケース内において基端部と先端部とが接続される第1の姿勢と、基端部ケースと先端部ケースとが離反し、ケース内において基端部と先端部とが分離される第2の姿勢と、第2の姿勢から、基端部ケースと先端部ケースとが折り畳まれて重合し、折り畳まれた基端部ケースが基端部を保持すると共に、折り畳まれた先端部ケースが先端部を保持する第3の姿勢をとり得るように形成されている。
【0009】
この構成において、ケースは、第1の姿勢と、第2の姿勢と、第3の姿勢との間で姿勢を変更できるが、いずれの変更も、一膳の箸がケースの内部に収納されたままの状態で実施できる。
【0010】
したがって、箸が清潔に保たれているときには、箸の清潔感を何ら阻害することなく、箸を延ばして分離することもできるし、箸を近接させて接続することもできるし、はたまた、箸を折り畳んでコンパクトにまとめることができる。
【0011】
同様に、箸が汚れてしまっても、一旦箸をケース内に収納すれば、使用者は、上記と同様に箸に一切手を触れることなく、箸を取り扱うことができる。
【0012】
よって、従来技術に比べて、使用感や清潔感が大幅に向上する。
【0013】
第2の発明に係る箸セットでは、第1の発明に加え、基端部ケース及び先端部ケースのそれぞれ一端部は、軸支ピンによって回動可能に枢支されるとともに、軸支ピンは、ケースに設けられた長孔に係合し、軸支ピンが長孔内を移動することにより、ケースは、第1の姿勢と第2の姿勢の間において姿勢を変更する。
【0014】
この構成により、シンプルな機構を用いて、ケースを第1の姿勢と第2の姿勢の間で操作することができる。
【0015】
第3の発明に係る箸セットでは、第1の発明に加え、基端部ケース及び先端部ケースのそれぞれ一端部は、軸支ピンによって回動可能に枢支され、軸支ピンを中心として、基端部ケースと先端部ケースとが相対的に折り畳まれたり、折り畳みを解除されることにより、ケースは、第2の姿勢と第3の姿勢との間において姿勢を変更する。
【0016】
この構成により、シンプルな機構を用いて、ケースを第2の姿勢と第3の姿勢の間で操作することができる。
【0017】
第4の発明に係る箸セットでは、第1の発明に加え、基端部はくびれ部を有し、基端部ケースは、基端部のくびれ部に係合する係合爪を有すると共に、先端部はくびれ部を有し、先端部ケースは、先端部のくびれ部に係合する係合爪を有する。
【0018】
この構成により、箸の基端部のくびれ部及び箸の先端部のくびれ部がそれぞれの係合爪に係合することにより、箸の基端部を基端部ケースと一体的に移送させ、及び、箸の先端部を先端部ケースと一体的に移送させることができる。
【0019】
第5の発明に係る箸セットでは、第1の発明に加え、基端部ケース及び先端部ケースは、それぞれ収納される箸の基端部と先端部とを押さえる押さえ凸部を有する。
【0020】
この構成により、押さえ凸部が箸の基端部と先端部とをそれぞれ押さえることにより、箸の先端部と基端部とが、ケース内でばたつかないように保持することができる。
【0021】
第6の発明に係る箸セットでは、第1の発明に加え、第3の姿勢をケースがとるときにケースの端部を覆うふたをさらに備える。
【0022】
この構成により、ふたを閉じれば、ケースの閉鎖性を高めて、清潔感を一層向上させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、箸が清潔であろうが汚れてしまっていようが、箸に直接手を触れず、箸をケースと一体的に延ばしたり縮めたり、はたまた折り畳んだりできるため、清潔感及び使用感を大幅に向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
図1(a)は、本発明の一実施の形態に一膳の箸の斜視図(分離状態)、図1(b)は、同一膳の箸の斜視図(接続状態)である。
【0026】
この箸セットは、一膳の箸1、2と、これらの箸1、2を取り出し可能に内部に収納するケース10とからなる。
【0027】
図1(a)に示すように、これらの箸1、2は、それぞれ基端部1a、2aと、先端部1d、2dとに分離できるように形成される。
【0028】
基端部1a、2aは、主に手で把持される部分であって、最も後部に近い箇所が一部内部にえぐられており、くびれ部1b、2bが形成される。また、くびれ部1b、2bの反対側は円筒状に形成され筒部1c、2cとなっている。
【0029】
一方、先端部1d、2dは、食材に接する部分であって、その最も基端部側は細く円筒状に削られた小径部1f、2fとなっており、図1(b)に示すように、先端部1d、2dを基端部1a、2a側にスライドすると、小径部1f、2fを筒部1c、2cに挿入し、先端部1d、2dを基端部1a、2aと接続できるようになっている。
【0030】
逆に、図1(b)の状態から図1(a)の状態となるように、先端部1d、2dを基端部1a、2aから離反するように相対的に移動させると、先端部1d、2dと基端部1a、2aとを分離することができる。
【0031】
このような接続・分離は、使用者が手を箸1、2に直接触れて行うこともできるが、後述するところから明かなように本形態の箸セットによると、箸1、2をケース10に入れたまま、使用者がケース10を操作することにより(言い換えれば、箸1、2に直接手を触れずに)、基端部1a、2aと先端部1d、2dとを接続・分離することができる。
【0032】
ここで、箸1、2は、通常木材を主材とするが、もちろんこれに変えて適宜樹脂等により構成しても良い。
【0033】
さらには、木材を使用しながら、漆塗りにより仕上げることも好ましく、この場合には、高級感を呈することができる。
【0034】
さて、先端部1d、2dにおいて、小径部1f、2fよりも先端側には、基端部1a、2aのくびれ部1b、2bと同様なくびれ部1e、2eが形成される。
【0035】
図2は、本発明の一実施の形態におけるケースの斜視図である。図2は、ケース10が最も伸ばされて直線状になった第2の姿勢における状態を示し、ケース10の内側(箸1、2を収納する側)は上を向いている。
【0036】
図2に示すように、このケース10は、基端部1a、2aを収納する基端部ケース11と、先端部1d、2dを収納する先端部ケース12とを主たる部分とする。
【0037】
なお、ふた26は、ピン27により、基端部ケース11と先端部ケース12との接合部分に設けられ、適宜、この接合部分付近の開口部を封鎖できるようになっている。
【0038】
ケース10は、軽量で柔らかめの樹脂等により好適に構成できる。もちろん、ケース10を透明あるいは半透明として、内部の箸1、2が視認できるようにしても良いし、ケース10を着色して内部が見えないようにしても良い。
【0039】
基端部ケース11は、やや幅が狭い内側ケース13と、この内側ケース13に外側から接する外側ケース14とを有する。
【0040】
内側ケース13は、主として基端部1a、2aを位置決めする部分であり、くびれ部1b、2bに対応する位置において、係合爪17が内側に向けて凸設され、係合爪17がくびれ部1b、2bに係合すると、基端部1a、2aは、その軸方向において位置決めされ、基端部ケース11に対して移動できなくなる。
【0041】
なお、内側ケース13の一部は円弧状に切り欠かれ指かけ凹部15となっている。
【0042】
また、内側ケース13から水平内向きに押え凸部16が設けられ、基端部1a、2aの側面が押え凸部16により押さえられることにより、基端部1a、2aは、その軸方向に直交する方向に位置決めされ、基端部ケース11に対して移動できなくなる。
【0043】
要するに、基端部1a、2aを基端部ケース11内に収納すると、押え凸部16による押えと係合爪17とくびれ部1b、2bとによる係合により、基端部1a、2aは、基端部ケース11と一体的に保持される。
【0044】
なお、上記押えと係合を解けば、基端部ケース11から基端部1a、2aを取り出すことができる。
【0045】
また、先端部ケース12は、やや幅が狭い内側ケース21と、この内側ケース21に外側から接する外側ケース25とを有する。
【0046】
内側ケース21は、主として先端部1d、2dを位置決めする部分であり、くびれ部1e、2eに対応する位置において、係合爪22が内側に向けて凸設され、係合爪22がくびれ部1e、2eに係合すると、先端部1d、2dは、その軸方向において位置決めされ、先端部ケース12に対して移動できなくなる。
【0047】
また、内側ケース21から水平内向きに押え凸部23が設けられ、先端部1d、2dの側面が押え凸部23により押さえられることにより、先端部1d、2dは、その軸方向に直交する方向に位置決めされ、先端部ケース25に対して移動できなくなる。
【0048】
要するに、先端部1d、2dを先端部ケース12内に収納すると、押え凸部23による押えと係合爪22とくびれ部1e、2eとによる係合により、先端部1d、2dは、先端部ケース12と一体的に保持される。
【0049】
なお、上記押えと係合を解けば、先端部ケース12から先端部1d、2dを取り出すことができる。
【0050】
さて、次に基端部ケース11と先端部ケース12の接合部分について説明する。ここで、基端部ケース11の外側ケース14は、先端部ケース12の内側ケース21よりもやや幅広であり、外側ケース14の端部は、内側ケース21の端部の外側からスライド自在に重合する。
【0051】
また、外側ケース14の両側面には、長孔18が開けてあり、長孔18の両端部は、円状に広く開けられ、基端部側の端部は第1円孔18aとなり、先端部側の端部は第2円孔18bとなっている。
【0052】
そして、長孔18あるいは両円孔18a、18bのいずれかにおいて、軸支ピン24がスライド自在に貫通(幅方向)する。
【0053】
軸支ピン24の位置及び軸支ピン24を中心として、基端部ケース11と先端部ケース12とがなす角度により、基端部ケース11と先端部ケース12とは、さまざまな姿勢を取りうる。
【0054】
ここで、上述したように、ケース10に箸1、2を収納すると、基端部1a、2aは、基端部ケース11と一体的になり、先端部1d、2dは、先端部ケース12と一体となるのであるから、基端部ケース11と先端部ケース12とは、さまざまな姿勢を取りと、基端部1a、2aと先端部1d、2dもそれと同様にさまざまな姿勢を取ることになる。
【0055】
ここで、図3は、本発明の一実施の形態におけるケースと箸の側面図(第2の姿勢)である。なお、図3以降では、箸とケースとが重なり合って見づらくなるのを避けるため、箸とケースとを分けて図示してあるが、実際には、ケースを動かす際、箸はケース内に収納されている状態にある。
【0056】
さて、図2及び図3では、軸支ピン24が第2円孔18b内にあり、基端部ケース11と先端部ケース12とが最も直線的に引き延ばされた姿勢(第2の姿勢)にある。なお、図2以降では、箸2のみを図示してあるが、箸1も箸2と並行で同様の状態にある。
【0057】
このとき、図3に示すように、ケース10内の基端部2a及び先端部2dは、係合爪17、22により位置決めされており、最も離れた状態にある。より詳しくは、小径部2fは、筒部2cとは接しておらず、これらの部材の間には隙間が空いている。
【0058】
したがって、ケース10を第2の姿勢とすれば、ケース10から基端部2aと先端部2dとを分離した状態で取り出したり、あるいは、新たに基端部2aと先端部2dとを分離した状態でケース10に収納することができる。
【0059】
ここで、ケース10を第2の姿勢とするには、使用者はケース10を、基端部ケース11と先端部ケース12とを離れる方向に引けば足りるのであって、この際使用者の手は、ケース10内の箸1、2には触れない。
【0060】
一方、図2、図3の状態から、基端部ケース11と先端部ケース12とが互いに接近する方向にスライドさせると、図4に示すように、軸支ピン24が第2円孔18bを出て長孔18を通り、第1円孔18aまで至ることになる。
【0061】
ここで、図4は、本発明の一実施の形態におけるケースと箸の側面図(第1の姿勢)である。
【0062】
この際においても、基端部2aは基端部ケース11と一体的であり、先端部2dは先端部ケース12と一体的であるから、小径部2fと筒部2cとは、互いに近接(矢印参照)し、ついには接続された状態となる。
【0063】
したがって、ケース10を第1の姿勢とすれば、ケース10から基端部2aと先端部2dとが接続された状態で取り出したり、あるいは、新たに基端部2aと先端部2dとを接続された状態でケース10に収納することができる。
【0064】
ここで、ケース10を第1の姿勢とするには、使用者はケース10を、基端部ケース11と先端部ケース12とを互いに接近する方向に押せば足りるのであって、この際使用者の手は、ケース10内の箸1、2には触れない。
【0065】
さらに、図5、図6に示すように、第2の姿勢からケース10を折りたたむと、第3の姿勢とすることができる。この姿勢変更の際にも、利用者は、ケース10の基端部ケース11と先端部ケース12とがなす角を変更すれば足りるのであって、この際使用者の手は、ケース10内の箸1、2には触れない。
【0066】
ここで、図5は、本発明の一実施の形態におけるケースと箸の側面図(第1の姿勢と第3の姿勢の中間姿勢)、図6は、同ケースと箸の側面図(第3の姿勢)である。
【0067】
図2、図3に示す第2の姿勢から、軸支ピン24を中心として、基端部ケース11と先端部ケース12とを互いに近づくように折り曲げると、図5に示すように、基端部ケース11と先端部ケース12とがほぼ直交する状態を経て、ついには、図6に示すように、基端部ケース11と先端部ケース12とが、互いに重なり合うに至る。
【0068】
このとき、基端部ケース11の外側ケース14とが重なり合い、また、先端部ケース12の外側ケース25と基端部ケース11の内側ケース13とが重なり合う。
【0069】
さらに、基端部ケース11と先端部ケース12のそれぞれの外側ケース14、25の端面である傾斜面14a、25aも互いに重なり、ケース10は、図6に示すように、全体として箱状となる。
【0070】
図6に示す状態では、ケース10の右端面は封鎖されておらず開口部となっているが、ふた26を用いて、この開口部を封鎖することができる。
【0071】
以上の説明により、本形態によれば、ケース10に触れるだけで(つまり箸1、2に触れずに)箸1、2を、接続したり分離したりできるし、さらに、分離した状態から折りたたむことができる点が、容易に理解されよう。折りたためば、長手方法の寸法が小さくなるから、持ち運びが容易になる。
【0072】
なお、折りたたんだ後は、指かけ凹部15に指をかければ、容易に再びケース10を開くこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】(a)本発明の一実施の形態に一膳の箸の斜視図(分離状態) (b)本発明の一実施の形態に一膳の箸の斜視図(接続状態)
【図2】本発明の一実施の形態におけるケースの斜視図(第2の姿勢)
【図3】本発明の一実施の形態におけるケースと箸の側面図(第2の姿勢)
【図4】本発明の一実施の形態におけるケースと箸の側面図(第1の姿勢)
【図5】本発明の一実施の形態におけるケースと箸の側面図(第1の姿勢と第3の姿勢の中間姿勢)
【図6】本発明の一実施の形態におけるケースと箸の側面図(第3の姿勢)
【符号の説明】
【0074】
1、2 箸
1a、2a 基端部
1b、2b、1e、2e くびれ部
1c、2c 筒部
1d、2d 先端部
1f、2f 小径部
10 ケース
11 基端部ケース
12 先端部ケース
13、21 内側ケース
14、25 外側ケース
14a、25a 傾斜面
15 指かけ凹部
16、23 押さえ凸部
17、22 係合爪
18 長孔
18a 第1円孔
18b 第2円孔
24 軸支ピン
26 ふた
27 ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端部と、前記基端部と長手方向に沿って接続・分離できるように形成される先端部とをそれぞれ有する一膳の箸と、
前記箸を内部に収納するケースとからなる箸セットであって、
前記ケースは、
前記基端部を収納する基端部ケースと、
前記先端部を収納する先端部ケースとを有し、
前記ケースは、
前記基端部ケースと前記先端部ケースとが近接し、前記ケース内において前記基端部と前記先端部とが接続される第1の姿勢と、
前記基端部ケースと前記先端部ケースとが離反し、前記ケース内において前記基端部と前記先端部とが分離される第2の姿勢と、
前記第2の姿勢から、前記基端部ケースと前記先端部ケースとが折り畳まれて重合し、折り畳まれた前記基端部ケースが前記基端部を保持すると共に、折り畳まれた前記先端部ケースが前記先端部を保持する第3の姿勢をとり得るように形成されていることを特徴とする箸セット。
【請求項2】
前記基端部ケース及び前記先端部ケースのそれぞれ一端部は、軸支ピンによって回動可能に枢支されるとともに、前記軸支ピンは、前記ケースに設けられた長孔に係合し、前記軸支ピンが前記長孔内を移動することにより、前記ケースは、前記第1の姿勢と前記第2の姿勢の間において姿勢を変更する請求項1記載の箸セット。
【請求項3】
前記基端部ケース及び前記先端部ケースのそれぞれ一端部は、軸支ピンによって回動可能に枢支され、前記前記軸支ピンを中心として、前記基端部ケースと前記先端部ケースとが相対的に折り畳まれたり、折り畳みを解除されることにより、前記ケースは、前記第2の姿勢と前記第3の姿勢との間において姿勢を変更する請求項1記載の箸セット。
【請求項4】
前記基端部はくびれ部を有し、前記基端部ケースは、前記基端部の前記くびれ部に係合する係合爪を有すると共に、前記先端部はくびれ部を有し、前記先端部ケースは、前記先端部の前記くびれ部に係合する係合爪を有する請求項1記載の箸セット。
【請求項5】
前記基端部ケース及び前記先端部ケースは、それぞれ収納される前記箸の前記基端部と前記先端部とを押さえる押さえ凸部を有する請求項1記載の箸セット。
【請求項6】
前記第3の姿勢を前記ケースがとるときに前記ケースの端部を覆うふたをさらに備える請求項1から5のいずれかに記載の箸セット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−111111(P2013−111111A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257666(P2011−257666)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(507207502)
【出願人】(511286757)有限会社 佐竹辰五郎商店 (1)
【Fターム(参考)】