説明

箸ホルダー

【課題】 箸の上部を取り付ける従来技術の箸ホルダーにおいて箸を押え付ける弾性体は、2本の箸の外側から箸を挟む構成になっており、金属製の弾性体の場合には特に小児等が使用した時に箸先を持って広げて遊び、該弾性体を変形させてしまう課題があった。
【解決手段】 箸ホルダーの2本の箸の内側から弾性体4が箸を押し広げる構成として弾性体4が変形しない構造にし、2枚の板の間に箸を挟み、箸と2枚の板の間に発生する隙間の増大を制限する隙間制限機構5を具備する構成とすることにより、市販の箸を装着した状態では箸の補助具となり、従来に比べ精度良く箸先が揃い合わさる箸ホルダーとした。障害を持った人達や小児が本箸ホルダーを外食時に持ってゆけば、割り箸などを装着でき、使い勝手が良く、分解できるので清潔に保つことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通常の箸を普通に使うことが困難な人が普通に箸を使えるようにする目的で、一般に市販されている箸や割り箸などを取り付けて使う箸ホルダーと言う自助具に関する物である。リューマチ等の病気を患って指先の動きが悪くなった方や利き手の骨折などで箸が急に使えなくなった方が普通の箸を使って利き手でない方の手でも食事が取れるようにするための自助具で、また、脳梗塞等で利き手に障害が発生した方が手の機能障害を治療するため機能回復訓練用に市販の箸をセットして使う箸ホルダーで、更に、箸を上手に使えない幼児や外国人などが同様に箸ホルダーに装着した箸をピンセットのように摘まんで食事が取れるようにするための訓練用としても利用できる自助具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、通常の箸を使うことが困難な人用に、箸の上部で連結して可動するヒンジ部と摺動部を有する特殊箸で2本の箸が連結された障害者専用箸の補助具や自助具として市販されているものがある。また他の一例として、食事用自助装具(自助具)は、特殊箸の上部において1本の箸を2枚のガイド板の間に2本のネジで固定し、他の1本の箸は、ネジ1本をヒンジとして使い、2本の箸の間にバネを挟んで箸先を広げる特殊な箸(例えば、特許文献1参照)がある。また、2本の普通の箸を装着する自助具としての箸ホルダーは、箸の太さが大きく異なる割り箸でも関係なく使用でき、また、一般の市販の箸でも使用できる補助具(自助具)(例えば、特許文献2参照)として開示し、実用上では充分に機能するが、指先の障害で箸を握る力加減の調整が難しくなった障害者や箸の使い方が分からない人には、特許文献2の該箸ホルダーに箸を装着した状態において、箸を2枚の平らな板の間に弾性体の挟む力で常時は押し付けているが、次のような箸の握り方をした場合、つまり人差し指から小指の4本の指の付け根近傍で該箸ホルダーにセットされた片方の箸を握ると下向きの捩じり力が働き、他方の箸を親指の付け根の内側で握る使い方をすると他方の箸には上向きの捩じり力が働き、箸ホルダーに装着した箸には上下に別な方向の捻り力が加わり、該箸ホルダーでは弾性体が伸び、箸と2枚の板との間に隙間が発生し、箸が平行に回動せず箸先が揃わなくなることが発生していたため、改善策として、特願2010−181634において箸と2枚の板との間に隙間が発生しない隙間制限機構を構成し改善した箸ホルダーを既に本出願人が出願している。以上のこれら先願の箸ホルダーは、箸の外側から内向きに弾性体が作用する構成となっている。これらの箸ホルダーは、箸を取り外して洗うことが出来、箸ホルダーも内部まで清潔に洗うことが出来るが、従来の特開平9−122187の食事用自助装具では、平らな板と箸は、ネジで止められており、箸を容易に取り外すことが不可能であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−122187号公報(特許請求の範囲の欄、発明の詳細な説明の欄、及び図1〜図11を参照)
【特許文献2】特開2009−254806号公報(特許請求の範囲の欄、発明の詳細な説明の欄、及び図1〜図26を参照)
【特許文献3】特願2010−181634(未公開)(特許請求の範囲の欄、発明の詳細な説明の欄、及び図1〜図13を参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、先願の特開2009−254806号公報及び特願2010−181634の箸ホルダーにおいては、箸先を広げるための構成が2本の箸の外側から弾性体の力で内側に引き寄せる機構を具備する箸ホルダーで、特願2010−181634の箸ホルダーは、箸と2枚の平らな面との間の隙間の発生量を制限する隙間制限機構付の箸ホルダーであり、これらの箸ホルダーにおいては、箸が常に平行面内で滑動する箸ホルダーである。しかし、特許文献3(未公開)に示された弾性体は、輪ゴムや合成ゴム製品を使わずに金属バネとの組み合わせで箸ホルダーを構成することが可能であることを説明しており、本願の第16図〜図19に図示した通り、金属バネによって箸の外側から内側に箸を引き寄せる構成とした箸ホルダーでは、箸を挿入する際に箸で弾性体を内側から外側へ押し広げて箸を装着する必要があり、特に金属バネの場合には装着時に金属バネの弾性限界を超えて変形させてしまう可能性があった。
また同時に、これらの先願の箸ホルダーにおいては、一般に市販されている箸や割り箸などを挿入する際には、2枚の平らな面を有する板の間を片側ずつ押し広げて箸を装着する必要があった。
箸の太さが異なる割り箸や更に太い一般の市販の箸が装着できる隙間制限機構付きの箸ホルダーにおいて、可撓性のある弾性体が箸ホルダーの内部に納まって、箸を内側から開く方向に力を働かせ、箸の装着時に金属バネなどで弾性限界を超えることがなく、尚且つ、より箸の着脱性を改良した箸ホルダーが必要であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、箸ホルダーにセットする箸と箸ホルダーにおいて、上記課題を解決するための本発明の第1の発明は、請求項1に記載された通り一般に市販されていて通常の割り箸などでもセットして使用できる箸ホルダーであり、次のようなものである。
少なくとも片面が平らな面を有する2枚の板の平らな面で2本の箸の上部近傍を挟む箸ホルダーにおいて、該2枚の板の双方の間に板の位置合わせ機構を具備し、該2枚の板の何れか一方の板に1個または複数個の雌ネジ等を形成し、他方の板の相対する位置において板の外側から2枚の板と挟まれる箸との間の隙間の発生量を箸の太さに合わせて調整し制限できる雄ネジが通る孔を形成し、該雄ネジ等を使って2枚の板の平らな面で箸を締め合わせ隙間を調整して箸が滑動できる程度の僅かな隙間に制限する隙間制限機構を具備し、該2枚の板の一方の平らな面に弾性体を装着するための弾性体取り付け部を形成し、該2枚の一方又は双方の平らな面に垂直な箸当り面を有する箸開き角度用ストッパーを形成し、弾性体取り付け部と箸開き角度用ストッパーの立ち上がり寸法の高さを挿入し挟まれる箸の手元側の部分の太さと同等またはそれ以下になる平らな面間での立ち上げ寸法で形成し、弾性体取り付け部に2本の箸の内側より箸先を広げる作用をする弾性体を装着し、該弾性体が該箸を箸開き角度用ストッパーの箸当り面に押し当てる構成とした箸ホルダーである。
【0006】
尚、該2枚の板の隙間を制限する隙間制限機構については、箸の太さが変わってもネジなどの機構を使用することで隙間を任意に調整できる利点があるが、箸の太さが常に一定の専用箸を使用する場合には、ネジによる調整機構を持たない一定隙間制限機構、例えば、C型の挟み金具等と一方の板に穴を形成し、他方の板には該穴に組み合わさる凸部を具備する箸ホルダーとすることも可能であり、本発明の請求の範囲内であることは言うまでもない。また、ネジに代わるテーパー状の隙間制限機構でも太さの異なる箸に同様に使えることは、言うまでもない。また、該C型の挟み金具等は、より強い弾性体で構成しても良いことは言うまでもない。
更に、隙間制限機構のネジ部と雌ネジ部によって2枚の板が互いに相対する位置関係を保つ働きをしており、C型の挟み金具やテーパー状の隙間制限機構等を使用する際には2枚の板の間で嵌り込む構成が必要であることは、言うまでもない。
また、一方の板の雌ネジの代わりに雄ネジの貫通する孔を形成し、他方の板にも相対する位置において雄ネジの貫通する孔を形成し、それらの貫通する孔に頭付の雄ネジを通し、雄ネジの先端側に装着したナット等によって該2枚の板の外側から隙間を制限する隙間制限機構としても同様の隙間制限機構とすることができることは、本発明の請求の範囲内であることは言うまでもない。
更に、箸に接触しない平らな面の外側の表面には、凹凸のあるキャラクターや平板状のキャラクター、及び、宣伝用ラベル等を一体または別体で取り付けた箸ホルダーとすることにより、幼児や子供や外国人向けなどに適した箸ホルダーに仕上げることが可能で、本発明の範囲であることは言うまでもない。
更に、2枚の板の材質については、合成樹脂や金属やセラミックなど限定する物でなく平らな面や立ち上げ部などを形成できる物なら何を使っても良いが、食品安全上から人体に影響を及ぼさない材料を使うのが良い。また、平らな面については、平らな面の外周側の部分で箸が滑動する平らな面を構成していれば、その内側の平面には、凹みがあっても良いことは言うまでもない。
箸の開き角度は、幼児用や大人用等の使用目的に合わせて決め、左右両側で対称になる方法で図面化したが、目的に合わせて箸ホルダーの形状と共に非対称であっても良い。
また、箸開き角度用ストッパーの箸当り面については、図面上では、平面状に表示しているが、例えば、箸開き角度用ストッパーの両側に片側で2個の円柱状の箸当り部を箸当り面の代わりに立ち上げても同じ働きをすることは、言うまでもない。更にその形状は、円柱のほかにも四角や三角など何を使っても同様の作用をするものであれば良く、形状を特定する物ではない。
【0007】
上記課題を解決するために、箸ホルダーにセットする箸と箸ホルダーにおいて、上記課題を解決するための本発明の第2の発明は、請求項2に記載された通り一般に市販されていて通常の割り箸などでもセットして使用できる箸ホルダーであり、次のようなものである。
請求項1における箸ホルダーの2枚の板の平らな面の箸先側端部において、箸を装着する部位として該2枚の板の平らな面が内側から外側に向かって開く方向に傾斜する傾斜平面または傾斜曲面を形成し該箸ホルダーの箸挿入口を形成し構成とした箸ホルダーである。
尚、該2枚の板の箸先側端部において、内側から外側に向かって開く方向に傾斜する傾斜平面または傾斜曲面を2枚の板の双方に形成して該箸ホルダーに箸挿入口を構成した図面を表示しているが、片方のみの板に傾斜平面または傾斜曲面を形成しても良いことは言う迄もない。
また、箸ホルダーの前方又は後方の片方の端部を指先などで強く摘んで他端が開く場合には、箸挿入口を形成しなくても良いが、箸挿入口があれば指先で摘む操作が必要でない。
【0008】
上記課題を解決するために、箸ホルダーにセットする箸と箸ホルダーにおいて、上記課題を解決するための本発明の第3の発明は、特許請求項3に記載された通り一般に市販されていて通常の割り箸などでもセットして使用できる箸ホルダーであり、次のようなものである。
請求項1または請求項2における箸ホルダーの2枚の板の平らな面で2本の箸の上部近傍を挟む2枚の板と、該板の一方の板における該箸の頭部側になる端部又は箸先側の端部近傍の中央部付近に立ち上げ部を該板に形成し、他方の板において該立ち上げ部に嵌合する位置に切り欠きや凹部等を形成し、該立ち上げ部と隙間制限機構との間で該2枚の板の位置合わせ機構を具備する構成とした箸ホルダーである。
この立ち上げ部を形成することにより、隙間制限機構は1個の構成で位置合わせ機構を具備することができる効果がある。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る箸ホルダーにセットする箸によって、上記説明のような構成を有するので、以下に記載する効果を奏する。
(1)本発明の箸ホルダーの構成によって弾性体の伸縮力と隙間制限機構によって、不自由な手で箸を握っても箸先は一定の方向に挟み込まれて動き、箸先も揃うため小さな物でも摘み易くなる効果がある。
(2)第2の本発明の構成によって装着する箸の着脱が容易になり、常に同じ箸を使用する場合には、隙間制限機構のネジなどの調整を殆んどすることなく使用することも可能である。
(3)第3の本発明の構成によって挿入された箸の頭部が当る端部で広い幅の立ち上がり部を形成した場合には、箸が立ち上がり部に押し当てられて箸先が揃う働きがあり、また、2枚の板の位置合わせ機構を隙間制限機構と立ち上がり部で構成できる。
(4)本発明の箸ホルダーは、隙間制限機構のネジを取り外して分解掃除ができ、内部まで清潔にすることができる。
(5)本発明の箸ホルダーは、「平面上の直線は、必ず交差する」と言う原理を子供に教育するのに使うことができる。
平らな面を有する2枚の板と直線状の2本の箸が上記の原理に当る。
(6)一般に市販されている細い割り箸や日頃使い慣れている箸なども本発明の箸ホルダーを装着して使うことができる。
しかし、箸先の合わせや曲り方向を調整する動作は必要である。
(7)健常者と一緒に外出した場合、本発明の箸ホルダーのみを携帯しての外食も一般の割り箸でも食事ができ、旅行時にも嵩張らないために、箸ホルダーのみ持参できる効果がある。
(8)箸を使ったことの無い外国人や箸を上手に使えない子供達にも本発明の箸ホルダーでは、上手に箸を使うことができ、箸の使い方の訓練用にも使える。また、上板や下板の表面にキャラクターやラベルなどを貼り付けることや一体に形成して可愛くもできる。
(9)箸ホルダーの平板部に手を怪我した人達がかかる病院名を表示したラベルなどを貼って宣伝することも可能で、安価に出来るのでこれらの人が容易に病院からも購入し活用できるなど効果が期待できる。
(10)特に幼児や障害児に一般に市販されている専用の箸の自助具では、2本の箸を広げて遊ぶことがあって、箸の連結部に内装されている弾性体が変形したり破損する場合があるが、先願の箸ホルダーに輪ゴムなどを使った場合には、箸が外れることがあっても破損することはない。
しかし、先願の箸ホルダーでは金属バネの場合には、変形する可能性があるが、本願の箸ホルダーでは、弾性体が破損することがなく、箸が抜け出すか又は割り箸などが折れる可能性があるが、折れた場合には他の割り箸などに取り替えれば元通りに使える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施例の隙間制限機構付の箸ホルダー(1)を示す拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図、(d)は側面図である。
【図2】図1における下板の拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図、(d)は側面図である。
【図3】図1における弾性体の拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図、(d)は側面図である。
【図4】図1における下板に弾性体を組み込んだ状態を示す正面図で拡大図である。
【図5】図1における上板の拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図、(d)は側面図である。
【図6】図1におけるネジの拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は底面図である。
【図7】本発明の実施例におけるワッシャーの拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は上面図である。
【図8】本発明の第2及び第3の実施例の箸ホルダーに箸を装着した状態を図示したイメージ図である。図中の(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図9】図8における下板の拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は側面図である。
【図10】図8における弾性体の拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は側面図である。
【図11】図8における上板の拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は側面図である。
【図12】本発明の第2及び第3の実施例の箸ホルダーを図示した斜視図でイメージ図である。
【図13】図12における下板の拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図、(d)は側面図である。
【図14】図12における弾性体の拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図、(d)は側面図である。
【図15】図12における上板の拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図、(d)は側面図である。
【図16】先願の箸ホルダーで弾性体(バネ)が箸ホルダーに装着された状態を示す斜視図である。
【図17】図16における下板の拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は側面図である。
【図18】図16における弾性体の拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は側面図である。
【図19】図16における上板の拡大図である。図中の(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
少なくとも片面が平らな面を有する2枚の板の平らな面で2本の箸の上部近傍を挟む箸ホルダーにおいて、該2枚の板の双方の間に板の位置合わせ機構を具備し、該2枚の板の何れか一方の板に1個または複数個の雌ネジ等を形成し、他方の板の相対する位置において板の外側から2枚の板と挟まれる箸との間の隙間の発生量を箸の太さに合わせて調整し制限できる雄ネジが通る孔を形成し、該雄ネジ等を使って2枚の板の平らな面で箸を締め合わせ隙間を調整して箸が滑動できる程度の僅かな隙間に制限する隙間制限機構を具備し、該2枚の板の一方の平らな面に弾性体を装着するための弾性体取り付け部を形成し、該2枚の一方又は双方の平らな面に垂直な箸当り面を有する箸開き角度用ストッパーを形成し、弾性体取り付け部と箸開き角度用ストッパーの立ち上がり寸法の高さを挿入し挟まれる箸の手元側の部分の太さと同等またはそれ以下になる平らな面間での立ち上げ寸法で形成し、弾性体取り付け部に2本の箸の内側より箸先を広げる作用をする弾性体を装着し、該弾性体が該箸を箸開き角度用ストッパーの箸当り面に押し当てる構成にした箸ホルダー。さらに、該箸ホルダーの2枚の板の平らな面の箸先側端部において、相対する位置で装着する箸の着脱を容易にする目的で、内側から外側に向かって開く方向に傾斜する傾斜平面または傾斜曲面を形成して該箸ホルダーに箸挿入口を構成した箸ホルダーとし、該箸ホルダーの2枚の板の平らな面の箸先側端部において、箸を装着する部位として該2枚の板の平らな面が内側から外側に向かって開く方向に傾斜する傾斜平面または傾斜曲面を形成し該箸ホルダーの箸挿入口を形成し構成し、該箸ホルダーの2枚の板の平らな面で2本の箸の上部近傍を挟む2枚の板と、該板の一方の板における該箸の頭部側になる端部又は箸先側の端部近傍の中央部付近に立ち上げ部を該板に形成し、他方の板において、該立ち上げ部に嵌合する位置に切り欠きや凹部等を形成し、該立ち上げ部と隙間制限機構との間で該2枚の板の位置合わせ機構を具備する構成とした箸ホルダーとするのが良い。
【0012】
尚、箸や箸ホルダーに使用する材料は、合成樹脂や、鉄、アルミニューム等の金属材料、及び、木材や竹材や陶器などで作ることも可能で、また、それらを組み合わせて作ることが可能であることは、言うまでもない。
また、1個または複数個の隙間制限機構の構造についてもネジとナットやワッシャーなどの組み合わせや、2枚の板の下側の板の両端面部において一体にC型やコの字状のフレームを取り付け、上のフレームからネジ等によって上側の板を押さえる方向の隙間制限機構を付けることも可能で、夫々の専用の箸の太さに合わせた固定型の隙間制限機構や装着する箸の異なる太さに応じ僅かな隙間に調整できるテーパー式のものなどでも隙間制限機構を構成できることについては、本発明の範内であることは、言うまでもない。
また、箸挿入口は、上板または下板の何れか片方に形成しても良く、傾斜平面や傾斜曲面の他に円弧状の曲面などでも形成可能で、形状については、図面に表示した形状に特定する物ではないことは言うまでもない。
更に、立ち上げ部の働きは、箸の頭部を押し当てて箸先を揃える役目をしているために箸の挟まれた頭部が動く範囲より広い幅で立ち上げ部を形成するのが良いが、2枚の板が互いにずれることがない形状の噛み合わせ部を形成出来れば立ち上げ部の幅が狭い物であっても良いことは、言うまでもない。また、立ち上げ部の幅が狭い物の場合、箸をリバーシブルに逆方向に挿入できる箸ホルダーとすることが可能となる。
【実施例】
【0013】
以下、本発明の一実施例を添付の図面で詳細に説明する。
図1は、本発明の第1及び第2の発明の一実施例を示す箸ホルダー(1)の拡大図で、(a)が正面図、(b)が上面図、(c)が底面図、(d)が右側面図である。
(a)の正面図は、上側が上板2で、左右で略対称の中心線部に2箇所の隙間制限機構を構成した箸ホルダー1の正面から見た図面である。ネジ5は、隙間制限機構の一部で、2個の隙間制限機構によって2枚の板の双方の間に板の位置合わせ機構を具備した一例を図示した物である。(b)の上面図は、該箸ホルダー1の上面から見た図面で、上板2と下板3の間に箸の太さより等しいか少し少ない厚さの弾性体4を挟み、隙間制限機構用のネジ5と下板3に形成した雌ネジ17(図示せず)をネジ5の雄ネジ29によって組み込まれている状態を示す上面図である。
また、上面図(図1(b))の両端側に夫々の上板2と下板3の箸挿入口7と箸挿入口8及び箸挿入口10と箸挿入口11が開口している。(c)の底面図は、該箸ホルダー1の底面から見た図面で、下板3に取り付けられた弾性体4の下側が見え、下板3に形成した箸開き角度用ストッパー12と箸開き角度用ストッパー14の立ち上げ部が下板3の両側に見える図面である。(d)の右側面図は、隙間制限機構によって上板2と下板3の間に弾性体4を挟持し、上板2と下板3に形成した箸挿入口7と箸挿入口8の傾斜面が双方の板の平らな面より外側に傾斜する状態を示す側面図である。
なお、箸挿入口7及び箸挿入口8は、箸の取り外し時には効用がなく、箸を挿入する際に2枚の平らな面を箸の頭部が押し広げて箸を挿入させる場合においてのみ挿入を容易にする効用がある。しかし、箸の頭部に平らな面を押し広げる目的で先端が細くなった箸や薄くなった一部の割箸などを本発明の箸ホルダーに装着して使用する場合には、これらの挿入口がなくても良いことは、言うまでもなく、該箸挿入口7及び箸挿入口8がない箸ホルダーが本発明の第1の発明の一実施例となる。
尚、これらの図面は、三角法で記し、夫々の部位に符号を表記し、部品の形状や部位を図示した。従って各図面での詳細な説明は、一部を省略する。
また、実際の箸ホルダーでは、板の角や端部に丸みを持たせて作成するのが良いが、図面上で分かり易くする目的で一部の丸みを省略した。
【0014】
図2は、図1に示す下板3の拡大図で、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図、(d)は右側面図である。下板3の図2(a)の正面図は、下板3の平らな面9に垂直な箸当り面13を形成した箸開き角度用ストッパー12が立ち上がり、下側端部に略垂直に立ち上げ、対称の位置において箸の開き角度を一定にする箸開き角度用ストッパー12、14を2箇所に形成し、箸の押し付けられる箸当り面13と箸当り面15を略垂直に形成し、弾性体取り付け部16と弾性体取り付け部18を2箇所に形成し、弾性体取り付け部16と18の略中央部に隙間制限機構用の雌ネジ17を夫々に形成し、平らな面9の上部の両側に箸挿入口7を傾斜面で形成した正面図である。箸開き角度用ストッパー12と箸開き角度用ストッパー14、及び、弾性体取り付け部16と弾性体取り付け部18の夫々の平らな面9からの立ち上がり寸法は、箸の頭部の厚さに等しいか少し小さい寸法で立ち上げるのが良い。一般の割り箸の厚さは、薄い物で約4mmであるために4mmより少し小さい寸法で立ち上げるのが良い。
尚、背面図は、図2(a)と線対称で略同じ図面となるので省略する。左側面図は、図2(b)と線対称で略同じ図面となるので省略する。
また、これらの図面は、三角法で記し、夫々の部位に符号を表記し、部品の形状や部位を図示した。従って各図面での詳細な説明は、一部を省略する。
【0015】
図3は、図1に示す箸ホルダー(1)に組み込まれる弾性体4の拡大図で、前述と同様に(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図、(d)は右側面図である。弾性体4は、板状の合成ゴムなどで両側に対称に箸当り部21と箸当り部22を形成し、中心線上の上下の端部に取付孔19及び取付孔20を形成し、弾性体4の弾性力を調整する抜き孔23を形成した弾性体4の一例を示す図面である。弾性体4の厚さは、一般の割り箸の厚さの薄い物に合わせて4mmより少し小さい寸法の厚さとするのが良い。また、弾性体4の形状を図示した物に限定する物ではなく、同様の働きをするものであれば形状や材質など限定する物でない事は、言うまでもない。
尚、背面図は、図3(a)と線対称で略同じ図面となるので省略する。左側面図は、図3(b)と線対称で略同じ図面となるので省略する。
【0016】
図4は、図2に示した下板3に、図3に示した弾性体4を組み付けた状態を示す拡大正面図である。この物は、弾性体取り付け部16と弾性体取り付け部18に弾性体4の取り付け孔19と取り付け孔20を対応させて装着し、組み立てた一例を示す。箸開き角度用ストッパー12の垂直面の箸当り面13の略中央部において装着される箸は、弾性体4の箸当り部21が該箸を箸当り面21に押し付け、他方の箸開き角度用ストッパー14の垂直面の箸当り面15の略中央部において装着される箸は、弾性体4の箸当り部22が該箸を箸当り面15に押し付けて2本の該箸の箸先が開く作用をする。
しかし、図示したものの如く弾性体4の下板3への取り付け方を規定する物ではなく、孔に嵌め合わせて組み立てる一例を示したものであり、他に弾性体を下板に直接に接着などで固定しても同様の働きをすることは言うまでもなく、弾性体の形状や取り付け方法については、装着された箸を箸当り面13と箸当り面15に押し付けられる物であれば良く、下板3に一体または別体で形成できるなど形状や製法を特定する物ではないことは、言うまでもない。
尚、図4の上面図と底面図と側面図は上記の説明により省略する。
【0017】
図5は、図1に示した箸ホルダー(1)の上板2の拡大図面で、前述と同様に(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図、(d)は右側面図である。
下板3の隙間制限機構用の雌ネジ17に対応する位置において、孔25とネジ頭当り部24及び孔27とネジ頭当り部26を上板2の平らな面18の反対側の面(上板2の外側の面)に形成し、箸挿入口8と箸挿入口11を平らな面6側に形成した一例を示す。ネジ頭当り部24及びネジ頭当り部26については、図面では円錐状の形状を図示したが、装着する箸がテーパー状や太さが箸先に向けて細くなった場合に、ネジ5の頭部の下側で上板2を均等に押し付けられる形状あれば良く、形状を規定する物ではないことは、言うまでもない。
また、図2に示した下板3に形成した箸開き角度用ストッパー12、14の立ち上がり寸法を約半分にし、上板2の相対する位置において、箸開き角度用ストッパー12、14を約半分の立ち上がり寸法で形成し、2枚の板の双方に半分の高さの該ストッパーを構成する箸ホルダーとすることも可能であり、本発明の範囲内であることは言うまでもない。
尚、これらの図面は、三角法で記し、夫々の部位に符号を表記し、部品の形状や部位を図示した。従って各図面での詳細な説明は、一部を省略する。
【0018】
図6は、図1に示す隙間制限機構に使用したネジ5の拡大図で、前述と同様に(a)は正面図、(b)は底面図ある。頭部28には、手で回し易いようにひだを図示しているが、特別にひだがなくても良いことは、言うまでもない。
また、ネジ5の頭部28の首下には上板2にネジ5を取り付ける際に上板2に装着したネジ5が容易に外せないように雄ネジ29にネジ首部30を形成し、ネジ首部30に図7に示すワッシャーを挿入する方法の一例として図示した。
ネジ5を幼児などが取り外して口に入れ、誤って飲み込まないように工夫をするための一例を示す物である。ネジ5が容易に上板2から外せない方法については、ワッシャーの他にも割りピンの挿入など対策方法があるが、必要に応じた対策方法をとればネジ首部30を形成しなくても良いことは言うまでもない。
尚、図6のネジ5の上面図と側面図は、省略する。
【0019】
図7は、図6に示したネジ5のねじ首部30に嵌り込むC型ワッシャー31の図面で、前述と同様に(a)は正面図、(b)は上面図ある。
ネジ5を誤って飲み込むことの危険性がない場合には、C型ワッシャー31の組み付けを必要としないことは、言うまでもない。
また、ネジ5の雄ネジ29を通す上板2に形成した孔25の孔径を雄ネジ29の直径より若干小さく形成して機械的に強力な力で孔25に雄ネジ29を貫通させ、幼児等がネジ5を外せなくすることによりC型のワッシャー31を使用しないことも可能であることは言うまでもない。
【0020】
図8は、本発明の第3の発明の一実施例を示す箸ホルダー(2)に一般の箸43を装着した一例のイメージ図で、前述と同様に(a)が正面図、(b)が側面図である。(a)の正面図は、箸ホルダー(2)32に箸43を装着し、金属製の弾性体(バネ)42を使用した場合の一例で、上板34を仮に内部が透けて見える透明樹脂で作成した場合で、箸ホルダー(2)32の中が見える状態の一例を示した正面図で、その中央部に隙間制限機構用のネジ5、及び、上側に下板33の端部において立ち上げ部40を形成した下板33の一部が見えている状態を示す箸ホルダー(2)の正面から見た正面図である。(b)は、その側面図である。箸43は、箸の上部を立ち上げ部40に押し当て、弾性体(バネ)取り付け部41に装着した弾性体(バネ)42の箸押し付け部54によって下板33に左右略対称に形成した箸開き角度用ストッパー35の箸当り面36の間に挟まれて、該箸43を装着した状態を図示したものである。
下板33に形成した前立ち上げ部39は、上板34の横ずれ防止のガイドと弾性体(バネ)42の先端部のカバーの役目をさせた一例を図示したが、その位置や形状や方法を規定する物ではない。単に弾性体(バネ)42の先端カバーのみの役目としても良く、その場合には、立ち上げ寸法を箸開き角度用ストッパー35と同じ立ち上げ寸法にして上板34の切り欠き部44のないものでも良いことは、言うまでもない。該立ち上げ部40と隙間制限機構のネジ5との間で該2枚の板の位置合わせ機構を具備する構成とした一実施例を図示した物である。
尚、底面図と上面図は、省略する。
また、これらの図面は、三角法で記し、夫々の部位に符号を表記し、部品の形状や部位を図示した。従って各図面での詳細な説明は、一部を省略する。
更に、左右略対称に部位を形成した一例では、符号を同じもので表記した。
また、箸の挿入時には、箸の上端部を下板33の立ち上げ部40に押し当てることで箸先が揃い、小さな食材でも箸先に挟みやすくなる効果がある。
【0021】
図9は、図8に示す一実施例の箸ホルダー(2)の下板33の拡大図で、前述と同様に(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は右側面図である。
図11で後述する上板34を下板33に組み合わせた時に、上板34の孔46に相対する下板33の位置において、雌ネジ51を形成し、下板33の平らな面50の図面の下側端部近傍において立ち上げ部40と、図面の上側において前立ち上げ部39を形成し、左右の両側に箸開き角度用ストッパー35を形成し平らな面50に垂直に箸当り面36を形成し、立ち上げ部40の略中央部において弾性体挿入溝52を持たせて弾性体(バネ)取り付け部41を形成し、平らな面50の上側の先端部の2箇所に箸挿入口37を上板34の箸挿入口38と相対する位置に形成し、箸開き角度用ストッパー35と弾性体(バネ)取り付け部41の立ち上げ寸法は、平らな面50からの夫々の立ち上がり寸法が箸の頭部の厚さに等しいか少し少ない寸法で立ち上げる。一般の割り箸の厚さは、薄い物で約4mmであるために4mmより少し小さい寸法で立ち上げるのが良い。図面上では、雌ネジ51も平らな面48から同じ立ち上げ寸法で立ち上げた状態を図示しているが、低く立ち上げても良いことは、言うまでもない。
また、立ち上げ寸法を細い箸の太さより大きくした場合には、これらの立ち上げ部の相対する位置において、上板に凹みや孔や切り欠き等を設けて幅広のピンセット状の箸が装着できる箸ホルダーとすることも可能であり、本発明の範囲内であることは言うまでもない。
尚、これらの図面は、三角法で記し、夫々の部位に符号を表記し、部品の形状や部位を図示した。従って各図面での詳細な説明は、一部を省略する。
【0022】
図10は、図8に示す一実施例の箸ホルダー(2)の弾性体(バネ)42の拡大図で、前述と同様に(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は右側面図である。
弾性体(バネ)42の略中央に取り付け部55を形成し、箸押し付け部54と箸ガイド部53を形成した弾性体(バネ)42の形状の一例を図示したものである。
弾性体(バネ)42の断面形状は、矩形で、金属の板バネを想定して図面化しているが、断面形状は、円形や楕円形、または、菱型などの形状、及び、材質を特定する物ではなく、箸を押し付けることが出来る形状や材質の物なら何を使っても良いことは、言うまでもない。また、バネ42の形状も図示の如く直線的に形成しないで、箸の挿入性を考慮して曲線的に形成しても良いことは、言うまでもない。また、バネ42の先端部にカバーを付けた物やバネ全体を合成樹脂の皮膜で覆うことで端部の安全性を高めることも場合によっては必要であることは言うまでもない。図面としては省略する。
尚、これらの図面は、三角法で記し、夫々の部位に符号を表記し、部品の形状や部位を図示した。従って各図面での詳細な説明は、一部を省略する。
【0023】
図11は、図8に示す一実施例の箸ホルダー(2)の上板34の拡大図で、前述と同様に(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は右側面図である。
上板34の略中央部に円弧状のネジ頭当り部45とその中央部に孔46を形成し、平らな面48の側から箸挿入口38を先端側の2箇所に形成し、切り欠き部44を形成し、ネジ5を上板34に挿入した後にネジ5が容易に抜け出さないようにC型ワッシャー31を取り付けた際にC型ワッシャー31が嵌り込む凹部47を形成した一例の上板34の図面である。
尚、これらの図面は、三角法で記し、夫々の部位に符号を表記し、部品の形状や部位を図示した。従って各図面での詳細な説明は、一部を省略する。
【0024】
図12は、本発明の第2及び第3の発明の一実施例を示す箸ホルダー(3)の斜視図で拡大図である。
箸ホルダー(3)の構成は、箸ホルダー(2)と殆んど同じであるが、弾性体(バネ)72(図示せず)の取り付け位置と方向が逆方向になって、下板61の箸先側に弾性体(バネ)取り付け部69(図示せず)を形成し、該弾性体(バネ)取り付け部69に弾性体取り付け溝70(図示せず)を形成し、該溝70に該弾性体(バネ)72を取り付ける構成にした一例である。
また、該箸ホルダー(3)60を正面から見た概観は、丸みを持たせているが、形状については、限定する物ではない。例えば、角型でも作ることが出来、前述の箸ホルダー(2)や箸ホルダー(1)と類似の外観形状でも作れることは、言うまでもない。
下板61の立ち上げ部63を形成し、上板62に形成した切り欠き部65に該立ち上げ部63を嵌め合わせ、ネジ5で上板62と下板61の間に弾性体(バネ)72(図示せず)を所定の位置に取り付けられ組み立てられ、下板61に箸挿入口64を形成された状態を表す斜視図である。
尚、本箸ホルダー(3)は、箸の挿入方向を逆方向に装着できる物であり、リバーシブルに使える箸ホルダーでもある。
また、箸の手元側の先端部を細くした箸を使用する場合には、箸挿入口64を形成しない箸ホルダー(3)を作ることも可能で、この場合には、本発明の第2の発明の箸ホルダー(3)となる。
【0025】
図13は、第12図に示す箸ホルダー(3)の下板61の拡大図で、前述と同様に(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図、(d)は右側面図である。
図15で後述する上板62を下板61に組み合わせた時に、上板62の孔76に相対する下板61の位置において、雌ネジ71を形成し、下板61の平らな面66の図面の下側端部近傍において立ち上げ部63と、図面の上側において弾性体取り付け部69を形成し、弾性体取り付け部69には弾性体取り付け溝70を形成し、左右の両側に箸開き角度用ストッパー67を形成し平らな面66に垂直に箸当り面68を形成し、平らな面66の上側の先端部の2箇所に曲面状の箸挿入口64を上板62の箸挿入口78と相対する位置に形成し、箸開き角度用ストッパー67と弾性体取り付け部69の立ち上げ寸法は、平らな面66からの夫々の立ち上がり寸法が箸の頭部の厚さに等しいか少し小さい寸法で立ち上げる。一般の割り箸の厚さは、薄い物で約4mmであるために4mmより少し小さい寸法で立ち上げるのが良い。図面上では、雌ネジ71は、平らな面66から同じ立ち上げ寸法の無い状態を図示しているが、低く立ち上げても良いことは、言うまでもない。
尚、これらの図面は、三角法で記し、夫々の部位に符号を表記し、部品の形状や部位を図示した。従って各図面での詳細な説明は、一部を省略する。
【0026】
図14は、第12図に示す一実施例の箸ホルダー(3)の弾性体(バネ)72の拡大図で、前述と同様に(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図、(d)は右側面図である。
弾性体(バネ)72の略中央に取り付け部73を形成し、箸押し付け部74を曲線状に形成した弾性体(バネ)72の形状の一例を図示したものである。取り付け部73の形状は、図13に図示した弾性体取り付け溝70に挿着できる形状に合わせて取り付け部73を形成する。また、弾性体(バネ)72を取り付けた後には、弾性体(バネ)72が容易に外れない工夫として接着剤や樹脂の溶融変形などの手段の外に弾性体を少し変形させて弾性体取り付け溝70に嵌合させる方法もあり、取り付け方について規定する物ではない。
弾性体(バネ)72の断面形状は、前述と同様に矩形で、金属の板バネを想定して図面化しているが、断面形状は、円形や楕円形、または、菱型などの形状、及び、材質を特定する物ではなく、箸を押し付けることが出来る形状や材質の物なら何を使っても良いことは、言うまでもない。また、バネ72の形状も図示の如く直線的に形成しないで、箸の挿入性を考慮して曲線的に形成しても良いことは、言うまでもない。また、バネ72の先端部にカバーを付けた物やバネ72全体を合成樹脂の皮膜で覆うことで端部の安全性を高めることも場合によっては必要であることは言うまでもない。図面としては省略する。
尚、これらの図面は、三角法で記し、夫々の部位に符号を表記し、部品の形状や部位を図示した。従って各図面での詳細な説明は、一部を省略する。
【0027】
図15は、第12図に示す一実施例の箸ホルダー(3)の上板62の拡大図で、前述と同様に(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図、(d)は右側面図である。
上板62の略中央部に円弧状のネジ頭当り部75とその中央部に孔76を形成し、平らな面77の側から箸挿入口78を先端側の2箇所に形成し、図面上の下側端部の略中央部に切り欠き部65を形成した一例の上板62の図面である。
尚、これらの図面は、三角法で記し、夫々の部位に符号を表記し、部品の形状や部位を図示した。従って各図面での詳細な説明は、一部を省略する。
【0028】
図16は、先願の隙間制限機構の付いた箸ホルダーの一実施例の斜視図で拡大図である。
先願の隙間制限機構の付いた箸ホルダー80の構成は、下板81の箸先側に支点ストッパー83を形成し、箸の開き角度を決めるストッパー87(図示せず)を形成し、該弾性体(バネ)取り付け部90(図示せず)に弾性体取り付け溝91(図示せず)を立ち上げ部89の間に形成し、該溝91に該弾性体(バネ)85を取り付ける構成にした箸ホルダーで、2本の箸の外側から弾性体(バネ)85が支点ストッパー83とストッパー87に該箸を押し付ける構成の箸ホルダーの斜視図である。
下板81に立ち上げ部89を形成し、上板82に形成した立ち上げ部用切欠97(図示せず)に該立ち上げ部89を嵌め合わせ、ネジ5で上板82と下板81の間に弾性体(バネ)85を所定の位置に取り付けられ組み立てられ、下板81に箸挿入口84を形成された状態を表す斜視図である。
【0029】
図17は、図16に示す箸ホルダーの下板61の拡大図で、前述と同様に(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は右側面図である。
図19で後述する上板82を下板81に組み合わせた時に、上板82の孔94に相対する下板81の位置において、雌ネジ88を形成し、下板81の平らな面86の図面の下側端部近傍において立ち上げ部89と、図面の上側において支点ストッパー83を形成し、該立ち上げ部89と弾性体取り付け部90の間に弾性体取り付け溝91を形成し、装着する2本の箸の開き角度用を決めるストッパー87を形成し、これらは平らな面86に略垂直に形成し、平らな面86の上側の先端部の2箇所に平面状の箸挿入口84を上板82の箸挿入口96と相対する位置に形成し、箸の開き角度を決めるストッパー87と弾性体取り付け部90の立ち上げ寸法は、平らな面86からの夫々の立ち上がり寸法が箸の頭部の厚さに等しいか少し小さい寸法で立ち上げる。一般の割り箸の厚さは、少ない物で約4mmであるために4mmより少し小さい寸法で立ち上げる。
【0030】
図18は、図16に示す箸ホルダーの弾性体(バネ)85の拡大図で、前述と同様に(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は右側面図である。
弾性体(バネ)85の略中央に取り付け部99を形成し、箸押し付け部100を曲線状に形成した弾性体(バネ)85の形状の一例を図示したものである。取り付け部99の形状は、図17に図示した弾性体取り付け溝91に挿着できる形状に合わせて取り付け部99を形成する。
【0031】
図19は、図16に示す箸ホルダーの上板82の拡大図で、前述と同様に(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は右側面図である。
上板82の略中央部に円弧状のネジ頭当り部93とその中央部に孔94を形成し、平らな面92の側から箸挿入口96を先端側の2箇所に形成し、図面上の下側端部の略中央部に切り欠き部97と上側端部の略中央部に支点ストッパー用切欠98を形成し、平らな面92において孔94の部分に凹部95を形成した一例の上板82の図面である。
尚、これらの図面は、三角法で記し、夫々の部位に符号を表記し、部品の形状や部位を図示した。従って各図面での詳細な説明は、一部を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0032】
箸だけでなく、物品を挟み付けてA地点からB地点に移動することのできる各種器具にも利用することができる。
【符号の説明】
【0033】
1・・・・箸ホルダー(1)
2・・・・上板
3・・・・下板
4・・・・弾性体
5・・・・ネジ
6・・・・平らな面
7・・・・箸挿入口
8・・・・箸挿入口
9・・・・平らな面
10・・・・箸挿入口
11・・・・箸挿入口
12・・・・箸開き角度用ストッパー
13・・・・箸当り面
14・・・・箸開き角度用ストッパー
15・・・・箸当り面
16・・・・弾性体取り付け部
17・・・・雌ネジ
18・・・・弾性体取り付け部
19・・・・取付孔
20・・・・取付孔
21・・・・箸当り部
22・・・・箸当り部
23・・・・抜き孔
24・・・・ネジ頭当り部
25・・・・孔
26・・・・ネジ頭当り部
27・・・・孔
28・・・・頭部
29・・・・雄ネジ
30・・・・ネジ首部
31・・・・C型ワッシャー
32・・・・箸ホルダー(2)
33・・・・下板
34・・・・上板
35・・・・箸開き角度用ストッパー
36・・・・箸当り面
37・・・・箸挿入口
38・・・・箸挿入口
39・・・・前立ち上げ部
40・・・・立て上げ部
41・・・・弾性体(バネ)取り付け部
42・・・・弾性体(バネ)
43・・・・箸
44・・・・切り欠き部
45・・・・ネジ頭当り部
46・・・・孔
47・・・・凹部
48・・・・平らな面
50・・・・平らな面
51・・・・雌ネジ
52・・・・弾性体挿入溝
53・・・・箸ガイド部
54・・・・箸押し付け部
55・・・・取り付け部
60・・・・箸ホルダー(3)
61・・・・下板
62・・・・上板
63・・・・立ち上げ部
64・・・・箸挿入口
65・・・・切り欠き部
66・・・・平らな面
67・・・・箸開き角度用ストッパー
68・・・・箸当り面
69・・・・弾性体(バネ)取り付け部
70・・・・弾性体取り付け溝
71・・・・雌ネジ
72・・・・弾性体(バネ)
73・・・・取り付け部
74・・・・箸押し付け部
75・・・・ネジ頭当り面
76・・・・孔
77・・・・平らな面
78・・・・箸挿入口
80・・・・箸ホルダー
81・・・・下板
82・・・・上板
83・・・・支点ストッパー
84・・・・箸挿入口
85・・・・弾性体(バネ)
86・・・・平らな面
87・・・・ストッパー
88・・・・雌ネジ
89・・・・立ち上げ部
90・・・・弾性体(バネ)取り付け部
91・・・・弾性体取り付け溝
92・・・・平らな面
93・・・・ネジ頭当り部
94・・・・孔
95・・・・凹部
96・・・・箸挿入口
97・・・・切り欠き部
98・・・・支点ストッパー用切り欠き
99・・・・取り付け部
100・・・・箸押し付け部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも片面が平らな面を有する2枚の板の平らな面で2本の箸の上部近傍を挟む箸ホルダーにおいて、該2枚の板の双方の間に板の位置合わせ機構を具備し、該2枚の板の何れか一方の板に1個または複数個の雌ネジ等を形成し、他方の板の相対する位置において板の外側から2枚の板と挟まれる箸との間の隙間の発生量を箸の太さに合わせて調整し制限できる雄ネジが通る孔を形成し、該雄ネジ等を使って2枚の板の平らな面で箸を締め合わせ隙間を調整して箸が滑動できる程度の僅かな隙間に制限する隙間制限機構を具備し、該2枚の板の一方の平らな面に弾性体を装着するための弾性体取り付け部を形成し、該2枚の一方又は双方の平らな面に垂直な箸当り面を有する箸開き角度用ストッパーを形成し、弾性体取り付け部と箸開き角度用ストッパーの立ち上がり寸法の高さを挿入し挟まれる箸の手元側の部分の太さと同等またはそれ以下になる平らな面間での立ち上げ寸法で形成し、弾性体取り付け部に2本の箸の内側より箸先を広げる作用をする弾性体を装着し、該弾性体が該箸を箸開き角度用ストッパーの箸当り面に押し当てる構成としたことを特徴とする箸ホルダー。
【請求項2】
箸ホルダーの2枚の板の平らな面の箸先側端部において、箸を装着する部位として該2枚の板の平らな面が内側から外側に向かって開く方向に傾斜する傾斜平面または傾斜曲面を形成し該箸ホルダーの箸挿入口を形成し構成したことを特徴とする請求項1に記載の箸ホルダー。
【請求項3】
箸ホルダーの2枚の板の平らな面で2本の箸の上部近傍を挟む2枚の板と、該板の一方の板における該箸の頭部側になる端部又は箸先側の端部近傍の中央部付近に立ち上げ部を該板に形成し、他方の板において、該立ち上げ部に嵌合する位置に切り欠きや凹部等を形成し、該立ち上げ部と隙間制限機構との間で該2枚の板の位置合わせ機構を具備する構成としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の箸ホルダー。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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