説明

簡易筒型空気フィルター

【課題】小型で必要なときに素早く使用できる防塵・防毒装置が必要である。
【解決手段】空気の汚い場所で使用者が「咥え口(1)」を口に咥えて息を吸うと汚染された外気は「フィルター(4)」でろ過された後「咥え口空気流通穴(2)」からクリーンで安全な空気として使用者に供給される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は口に咥えるタイプの小型な簡易筒型空気フィルターである。
【背景技術】
【0002】
有害な粉塵が発生する作業現場では作業者が健康を損なうのを防止する為に口や鼻を覆うマスクを使用する。しかし一時的に粉塵が発生する場合や一時的に作業エリアを通過する場合、時間が経ってから通過する場合にマスクを装着することは法的、時間的、労力的、外見的、コスト的、集団行動の調和、メガネが曇る等負担が大きい為にマスクを使用しないことが多いのが現状である。そのような場合は直接的又は間接的に少量被爆している。このような被爆者は防護マスクをしていない為少量であっても健康に対して潜在的に大きな被害を受けている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
小型で常に身に付けられ必要な時に素早く口にくわえられること。
【課題を解決しようとする手段】
【0004】
フィルター素材を筒状にして口に咥えることで全体のサイズが小型化してポケットに入れて持ち運んだり、紐で首に引っ掛けたりする。
【発明の効果】
【0005】
1−有害物質による潜在的な被爆者を減少させることができる。
2−自身の健康を守ることで国の保険財政改善に貢献する。
3−自身の健康を守ることで他人に対する思いやり、仕事に対する誇りが持て国の発展に貢献する。
4−交換フィルターが小さいのでゴミ問題、環境問題に貢献できる。
5−メガネが曇らないので拭く手間が省ける。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
フィルター素材をスティク状にして口に咥えることでコンパクト収納、防塵効果がある。
【実施例1】
【0007】
本発明は鼻と口を覆うマスクに代わる口に咥えるタイプの空気フィルターである。多くの実施例が予想できるが最もシンプルで基本的な実施例を解説する。
【0008】
図1記載の図は本発明を実施するにあたり最も実用的な構造である。口で咥える部品の「咥え口1」、「フィルター素材4」と図2記載の「空洞体6」である。「空洞体6」は円筒状の物体で表面に多数の穴「本体空気流通穴−7」があり「フィルター素材4」でクリーンになった空気がこの穴を通る。この「空洞体6」は「咥え口空気流通穴2」と中で繋がっており「フィルター素材4」でろ過したクリーンな空気を肺に吸い込むことができる。
【0009】
図1、図2、図4記載の「フィルター素材4」は不織紙を使用しているが、ガーゼ、スポンジ、不織布、グラスウール、活性炭等の市販のフィルター素材を用途に応じて適量を切り取り装着する。又「フィルター素材4、12,21」をオイルや水で湿らせて使用してもよい。
【0010】
図1、図2記載の「咥え口1」と「空洞体6」を繋ぐ役目をしているのが「チューブ3」である。この「チューブ3」を「空洞体6」に永久固定せず、チューブの弾力性と収縮性を活かして取り外し可能にすると「空洞体6」の内部清掃や内設型フィルターを交換(フィルター交換機構)できる。
【0011】
図1、図2記載の「留め輪5」は「フィルター素材4」を「空洞体6」の外壁に保持するための部品である。図では「留め輪5」としてテープを使用しているが、使用後ゴミになるので再利用可能なC型に切り取ったポリカーボネートやゴムリング等を使用してもよい。
【0012】
図2記載の「糸通し穴8」は本装置に糸を通して首からぶら下げる為の穴である。これにより使用者はホイッスルを吹く感覚で素早く本装置を口に咥えることができる。
【0013】
図1、図2に記載した基本型では「空洞体6」、「咥え口1」、「チューブ3」をそれぞれ個別に作成してから繋ぎ合わせている。しかしこれらを一体として作成する方法もある。又「空洞体6」は円筒型に限らず、中が空洞の物であれば球形、四角柱、オカリナ型等でもよいが口に咥えるときに邪魔にならない型でなくてはならない。
【実施例2】
【0014】
図3記載の「構築穴型空洞体10」はメッシュタイプ又は棒状部材で構築された「構築型空気流通穴11」を持つタイプのである。試作段階では単純な穴を羅列した方が作成は簡単であるが、量産段階ではこのようにした方が空気の流通量が増える。又金網のようなメッシュ部材を取り付けてもよい。
【実施例3】
【0015】
図4は「内設フィルター素材12」が「空洞体6」に内設されたタイプである。これの利点は本装置をポケット等に入れたときにポケットの汚れが直接フィルター素材に付着するのを防げる。又「内設フィルター素材12」が内に収まっているのでフィルター性能を強化(大きくなってかさばる)しても小型化を維持できる。「密閉パッキン13」は「内設フィルター素材12」と「空洞体6」の隙間から空気が漏れてろ過されてない空気が口に入るのを防ぐ為に配置している。「内設フィルター素材12」は「咥え口1」に内設してもよい。
【実施例4】
【0016】
図5はホイッスル型フィルター装置である。これは空気を吸うときには防塵効果があり空気を排出するときには音が鳴る装置である。排気で音を出したくないときは鼻から息を出すと音が鳴らない。
【0017】
図6は図5記載のホイッスル型フィルター装置の上面、側面の断面図である。図中の▲1▼▲2▼▲3▼は空気の流れを示してしる。「音源穴16」から入った外気は「吸気流路18」に配置した「フィルター素材21」の中を通過してクリーンになり使用者の口の中に流れ込む。
このとき「排気流路17」から外気が口に入らないようにする為に「排気流路弁19」を配置している。使用者が吐き出す排気は「排気流路17」を通り「音源穴16」から抜けていく。このとき「音源穴16」に設けた音が鳴る角度で配置された突起にぶつかり音が鳴る。排気が「フィルター素材21」を通過しないようにする為に「吸気流路弁20」を配置した。図6では「フィルター素材21」や「排気流路弁19」、「吸気流路弁20」が「ホイッスル型咥え口14」に内蔵されているが「ホイッスル部15」に内蔵してもよい。
【実施例5】
【0018】
本装置を多機能ヘルメット(特許4034723,特許4034717,US7389546)のホイッスルの代わりに取り付けるとフリーハンドで本装置を口に咥えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0019】
有害物質や粉塵を吸い込むことを防止又は軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】簡易筒型フィルター−基本型の斜面図
【図2】簡易筒型フィルター−基本型の分解側面図
【図3】空洞体−構築型空気流通穴の斜面図
【図4】簡易筒型フィルター−内設型の分解側面図
【図5】ホイッスル型フィルター装置の斜面図
【図6】ホイッスル型フィルター装置の咥え部の上面、側面の断面図
【符号の説明】
【0021】
1 咥え口
2 咥え口空気流通穴
3 接続チューブ
4 着脱可能なフィルター素材
5 留め輪
6 空洞体
7 本体空気流通穴
8 糸通し穴
9 空洞
10 構築穴型空洞体
11 構築型空気流通穴
12 内設フィルター素材
13 密閉パッキン
14 ホイッスル型咥え口
15 ホイッスル部
16 音源穴
17 排気流路
18 吸気流路
19 排気流路弁
20 吸気流路弁
21 フィルター素材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部に外壁と内部に空洞を持つ空洞体と、前記空洞体に設けた前記空洞体の外部と前記空洞体の内部空洞を繋ぐ1つ以上の本体空気流通穴と、前記空洞体に設けた使用者が口で咥えることが可能な形状の咥え口と、前記咥え口に設けた前記使用者の口内空間と前記空洞体の内部空洞を繋ぐ咥え口空気流通穴と、から成る本体部と、前記本体部に設けた前記本体空気流通穴から前記咥え口空気流通穴を通り前記使用者の口内へ流入する空気をろ過する着脱可能なフィルター素材、を具備していることを特徴とする簡易筒型空気フィルター。
【請求項2】
外部に外壁と内部に空洞を持つ空洞体と、前記空洞体に設けた前記空洞体の外部と前記空洞体の内部空洞を繋ぐ1つ以上の本体空気流通穴と、前記空洞体に設けた使用者が口で咥えることが可能な形状の咥え口と、前記咥え口に設けた前記使用者の口内空間と前記空洞体の内部空洞を繋ぐ咥え口空気流通穴と、から成る本体部と、前記空洞体に外設した着脱可能なフィルター素材、を具備していることを特徴とする簡易筒型空気フィルター。
【請求項3】
外部に外壁と内部に空洞を持つ空洞体と、前記空洞体に設けた前記空洞体の外部と前記空洞体の内部空洞を繋ぐ1つ以上の本体空気流通穴と、前記空洞体に設けた使用者が口で咥えることが可能な形状の咥え口と、前記咥え口に設けた前記使用者の口内空間と前記空洞体の内部空洞を繋ぐ咥え口空気流通穴と、から成る本体部と、前記本体部に内設した着脱可能なフィルター素材と、前記本体部に設けた前記着脱可能なフィルター素材を出し入れ可能なフィルター交換機構、を具備していることを特徴とする簡易筒型空気フィルター。
【請求項4】
請求項3記載の簡易筒型空気フィルターにおいて前記フィルタ交換機構は前記咥え口と前記空洞体を着脱可能に構成されていることを特徴とする簡易筒型空気フィルター。
【請求項5】
外部に外壁と内部に空洞を持つ空洞体と、前記空洞体に設けた前記空洞体外部と前記空洞体の内部空洞を繋ぎかつ空気の流れで音が発生する形状の音源穴と、前記空洞体に設けた使用者が口で咥えることが可能な形状の咥え口と、前記咥え口に設けた前記使用者の口内空間と前記空洞体の内部空洞を繋ぐ咥え口空気流通穴と、から成る本体部と、前記本体部に内設した前記音源穴からの吸気が流通する吸気流路と、前記吸気流路に設けた着脱可能なフィルター素材と、前記本体部に内設した前記使用者の口からの排気が流通する排気流路と、前記吸気と前記排気を前記吸気流路と前記排気流路に分別する為の空気弁、を具備していることを特徴とする簡易筒型空気フィルター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−120853(P2011−120853A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−299332(P2009−299332)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【出願人】(503410362)
【Fターム(参考)】