説明

粉末状入浴剤

【課題】保存時の経時的安定性に優れ、浴湯への溶解時の発音性、発泡性に優れた発泡性入浴剤を提供する。
【解決手段】補助成分としてシリカ粉末及び油性成分を含む入浴剤基剤と、糖類含有固形物の内部に高圧ガスを封入してなるガス含有固形物とを物理的に混合してなる粉末状入浴剤であって、シリカ粉末の吸油量が、180〜390mL/100gであり、かつ、シリカ粉末に対する油性成分の比率(重量比)が、0.8〜10である粉末状入浴剤。入浴剤基剤が含有するシリカ粉末がガス含有固形物の経時安定性を高めるため、ガス含有固形物が経時劣化を抑制して、長期保存後にも十分な発音性、発泡性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴湯に溶解することにより破裂音を発する粉末状入浴剤に関する。
【背景技術】
【0002】
入浴剤として、俗に「発音飴」、「スパークリングキャンディー」と呼ばれる、糖類等からなる水溶性固形物の内部に高圧ガスを封入してなる高圧ガス含有固形物を、炭酸水素ナトリウム等の粉末状の入浴剤基剤に混入してなる発泡性粉末状入浴剤が実用化されている(例えば、特許文献1〜3)。このような発泡性粉末状入浴剤を浴湯に入れると、高圧ガスを封入したガス含有固形物が溶解して内部に封入したガスの圧力によってガス含有固形物の壁面が破壊されてガスが外部へ放出し、この際に破裂音と共に発泡する。さらに吹き出した高圧ガスによって十分な物理的マッサージ効果が期待できる。そのため、入浴時に楽しさや快適さを付与でき、視覚的又は聴覚的にも楽しむことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平3−251525号公報
【特許文献2】特開平2−36115号公報
【特許文献3】特開平2−121917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、粉末状の入浴剤には、粉質がサラサラになりすぎて容器充填の際や容器開封の際に空中に舞い上がる、いわゆる粉舞いの問題がある。粉舞いが起こると容器の外壁が粉で汚れたり、キャップやシール部分に舞った粉が噛み込むため、不良品が発生するというおそれがある。この粉舞いを起こりづらくするために、通常、適度な粘性のある油性成分が添加されている。一方で、添加する油性成分が多すぎると、入浴剤粉末がベタついて塊を形成しやすくなり、容器からの排出の際に、粉末のボタつきが生じ、排出性が悪くなる傾向にある。
そのため、粉末状の入浴剤における油性成分による過度のベタつきを抑制するために、通常、該入浴剤に吸油剤が添加され、粉末の流動性をコントロールしている。
【0005】
一方、上記のような高圧ガス含有固形物を含む発泡性の粉末状入浴剤の場合、製造直後においては製品品質に問題がない場合においても、長期保存すると発泡不良を起こすことが多いという問題がある。
該発泡性の粉末状入浴剤の発泡不良は、入浴剤基剤に含有される油性成分が、高圧ガス含有固形物に作用して、該高圧ガス含有固形物の壁面である糖類含有固形物が溶解し、内部に封入された高圧ガスが洩れだしているためと推測される。しかしながら、単に、吸油剤を多量にいれても長期保存すると発泡不良を起こす場合があり、適切な吸油剤の種類、配合量については未だ詳細が判明していないことが実状である。
【0006】
かかる状況下、本発明の目的は、容器への充填性および容器からの排出性に優れ、かつ、長期保管しても浴湯への溶解時における発泡性に優れた発泡性の粉末状入浴剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決すべく、吸油成分の種類、配合量についてより詳細な検討を行うことにより、特定の吸油量を有するシリカ粉末を、油性成分に対して特定の割合配合することによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
<1> 補助成分としてシリカ粉末及び油性成分を含む入浴剤基剤と、糖類含有固形物の内部に高圧ガスを封入してなるガス含有固形物とを物理的に混合してなる粉末状入浴剤であって、シリカ粉末の吸油量が、180〜390mL/100gであり、かつ、シリカ粉末に対する油性成分の比率(重量比)が、0.8〜10である粉末状入浴剤。
<2> シリカ粉末の吸油量が、230〜340mL/100gであり、かつ、シリカ粉末に対する油性成分の比率(重量比)が、1.0〜3.0である前記<1>記載の粉末状入浴剤。
<3> 前記入浴剤基剤に対するシリカ粉末の含有比率が、0.1〜3重量%である前記<1>または<2>に記載の粉末状入浴剤。
<4> 油性成分が、香料である前記<1>から<3>のいずれかに記載の粉末状入浴剤。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、容器への充填性および容器からの排出性に優れ、かつ、長期保管しても浴湯への溶解時における発泡性に優れた発泡性の粉末状入浴剤が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明は、補助成分としてシリカ粉末及び油性成分を含む入浴剤基剤と、糖類含有固形物の内部に高圧ガスを封入してなるガス含有固形物とを物理的に混合してなる粉末状入浴剤であって、シリカ粉末の吸油量が、180〜390mL/100g(好適には、240〜330mL/100g)であり、かつ、シリカ粉末に対する油性成分の比率(重量比)が、0.8〜10(好適には、1.0〜3.0)であることを特徴とする粉末状入浴剤(以下、「本発明の入浴剤」と称す。)に関するものである。
【0011】
本発明の入浴剤における入浴剤基剤は、基剤主成分と補助成分とからなる。
入浴剤の基剤主成分は、従来公知のものを使用することができ特に限定されないが、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム等の水溶性無機塩が一般的に用いられる。
【0012】
補助成分は、浴湯に芳香や薬効、色彩を付与したり、安定性など入浴剤自体の機能性を向上させたりすること目的に、基剤主成分に配合される成分であり、本発明の入浴剤の必須成分であるシリカ粉末及び油性成分も補助成分に含まれる。
【0013】
本発明において、シリカ粉末とは、二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とするものであればよく、例えば、医薬部外品原料規格に収載されている「無水ケイ酸」を好適に使用することができる。
【0014】
本発明において油性成分としては、入浴剤に使用される従来公知の天然、合成の油性成分を使用することができ、該油性成分を添加することにより、入浴剤粉末の粉舞いが起こりづらくすることができる。特に浴湯に芳香を与えたり、皮膚に保湿成分を与えることができる油性成分が好ましく、特に水分含有量が少ない各種の油性の香料が好適である。
香料として特に限定されないが、具体的には、ハッカ油、ジャスミン油、樟脳油、オリーブ油、ヒノキ油、トウヒ油、リュウ油、ミカン油、オレンジ油、ユズ油、コメハイガ油、ユーカリ油、ショウブ油、ラベンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バラ油、ユーカリ油、レモン油、タイム油、ペパーミント油、セージ油、ベルガモット油、パイン油、ミンク油、鯨油、スクワラン、スクアレン、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネロール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラニオール、フェニルエチルアルコール、ベンジルアセテート、カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、テルペン系化合物等やこれらの混合物が挙げられる。
【0015】
本発明の入浴剤において、入浴剤基剤が補助成分として吸油量180〜390mL/100g(好適には、240〜330mL/100g)のシリカ粉末を、シリカ粉末に対する油性成分の比率(重量比)が、0.8〜10(好適には、1.0〜3.0)となるように含有する。
吸油量が上記範囲のシリカ粉末を、上記含有比率で含有することによって、入浴剤中の油性成分を吸収し、糖類含有固形物の内部に高圧ガスを封入してなるガス含有固形物(以下、単に「ガス含有固形物」と呼ぶ場合がある。)を劣化させることなく、経時的安定性を向上させることができる。
【0016】
シリカ粉末の吸油量が180mL/100g未満であると、ガス含有固形物が経時変化を起こして形状変化や発音不良を起こすという問題があり、390mL/100gを超えると入浴剤の粉質がサラサラになり過ぎて、入浴剤の製造時や使用時に粉舞いが生じるという問題がある。なお、シリカ粉末の吸油量は、JIS K5101−13−2や、ISO 787−5等に規定された方法によって求めることができる。
【0017】
また、上記吸油量を有するシリカ粉末を使用した場合においても、シリカ粉末に対する油性成分の比率(重量比)が0.8未満であると、充填時や入浴剤を使用する時に粉舞いを生じる恐れがあり、3.0を超えると入浴剤粉末の流動性が若干低下し、10を超えると流動性が著しく低下し、粉のボタツキが生じて製造に時間がかかるという問題がある。
【0018】
シリカ粉末の粒径は、通常、0.05〜5μm、好ましくは、0.5〜3μmである。粒径が0.05μmを下回ると入浴剤の製造時や使用時に粉舞いを生じる場合があり、粒径が5μmを超えると入浴剤を使用した際にざらつき感を生じるという問題がある。
【0019】
入浴剤基剤に対するシリカ粉末の含有比率は、同時に添加される油性成分の量によって決定されるが、入浴剤の品質の面からは、入浴剤基剤に対するシリカ粉末の含有比率が、0.1〜3重量%であることが好ましい。シリカ粉末の含有比率が、0.1重量%未満であると、入浴剤粉末の流動性の低下を抑制できないおそれがあり、3重量%を超えると入浴剤を使用した際にシリカ粉末が浴槽の底に沈殿してザラツキを生じる場合がある。
【0020】
また、本発明の入浴剤における入浴剤基剤には、本発明の目的を損なわない範囲で、補助成分として上記シリカ粉末および油性成分以外の成分を含んでいてもよい。
その他の補助成分としては、従来公知のものを使用することができ特に限定されないが、各種生薬、酵素、色素、香料、多価アルコール類、保湿成分等が挙げられ、具体的には、各種糖類、デキストリン、サイクロデキストリン、デンプン類、水溶性高分子、尿素、脱脂粉乳、ホエーパウダー、海藻末、卵白末等が挙げられる。
【0021】
本発明の入浴剤は、上述の入浴剤基剤と、糖類含有固形物の内部に高圧ガスを封入してなるガス含有固形物とを所定の割合で物理的に混合することにより得ることができる。
ガス含有固形物は、俗に発音飴と呼ばれ、その壁面である糖類含有固形物が水(浴湯)に溶解すると、内部に封入したガスの圧力によって糖類含有固形物からなるガス含有固形物の壁面が破壊されてガスが外部へ放出し、この際に破裂音と共に発泡する。
【0022】
ガス含有固形物の壁面となる糖類含有固形物としては、浴湯に溶解するものであればよく、糖類を必須の原料成分とし、該糖類としては、例えば白糖、マルトース、マルチトール、マンニトール、水飴、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ブドウ糖、乳糖、キシリット、キシロース、ガラクトース、ラフィノース、マンノース、還元麦芽糖等を挙げることができ、これらは1種類でも2種類以上を組み合わせて使用してもよい。この中でも、特に好ましくは、白糖、乳糖である。
【0023】
また、糖類含有固形物における前記糖類の他に含有可能な他の原料成分としては、例えばデキストリン、サイクロデキストリン;コーンスターチ、小麦粉等のデンプン類;寒天、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、ペクチン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンイミン、ポリエチレングリコール等の水溶性高分子;酵素;生薬末又はエキス;オイル成分、香料;色素等従来入浴剤基剤の補助成分として用いられる成分を挙げることができ、これらは1種類あるいは2種類以上を使用することができる。この中でも特にデキストリンを含有することが好ましい。
好適な糖類含有固形物の組成は、例えば、白糖3〜55重量部、乳糖15〜55重量部及びデキストリン15〜70重量部である。
【0024】
高圧ガスとしては、人体に対して無害なガスであればよく、空気、酸素、窒素、二酸化炭素(炭酸ガス)などが挙げられ、通常、二酸化炭素である。
【0025】
本発明で用いるガス含有固形物は、公知の方法に従って製造される。すなわち、まず第1段階として、前記原料成分と水とを混合し、加熱し、脱水した後に冷却固化し、粉砕する。次いで第2段階として、得られた粉末を圧力釜等の加圧容器に収容するとともに、酸素、窒素、二酸化炭素、空気等の高圧力ガスを導入して加圧し、且つ加熱した後、加圧状態のまま冷却し、次いで常圧まで減圧し、粉砕し、細粒化する方法により製造する。この際前記第1段階における加熱は、100〜160℃の範囲で行うのが好ましい。一方、前記第2段階における高圧ガスの加圧力は、0.98〜7.84MPa(10〜80kg/cm2)、加熱温度は80〜130℃とするのが好ましい。更に細粒化して得られるガス含有固形物の粒径は、0.05〜12.5mm、特に0.2〜6.0mmとするのが望ましい。
【0026】
このような調製法により得られるガス含有固形物は、原料成分である糖類が粘稠化状態で加圧容器中で加圧力ガスによって加圧されるために、加圧状態において一旦固化した糖類含有固形物中の閉鎖された多孔質内に気泡として高圧力ガスが分散封入される。
【0027】
ガス含有固形物を入浴剤中に含有させる際の含有割合は、入浴剤全量(入浴剤基剤+ガス含有固形物)に対して、ガス含有固形物が5〜40重量%の範囲であることが好ましい。一方、所望の破裂音が得られれば、特に下限については5重量%未満であっても良い。
【0028】
本発明の入浴剤は、入浴剤基剤及びガス含有固形物並び必要に応じて添加する任意成分を混合した粉末状入浴剤としてそのまま使用してもよいし、粉末状入浴剤を打錠して形成した打錠入浴剤として使用してもよい。
【実施例】
【0029】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
【0030】
「実施例1」
白糖30重量部、乳糖30重量部及びデキストリン40重量部を少量の水と共に140〜150℃で加熱溶解した後、冷却固化して粉砕した。次いで得られた粉砕物を圧力釜中に導入し、同時に炭酸ガスを入れ、圧力釜中の圧力を3.92〜5.88MPaに調整し、100℃に加熱した後、加圧状態のまま室温まで冷却した。次に同釜内を常圧まで減圧し、得られた固形物を粉砕して乾燥しながら、破砕片状のガス含有固形物を得た。
次いで、基剤主成分として硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、L−グルタミン酸ナトリウム、補助成分として香料、シリカ及び他の成分を表1に示す割合となるように混合し入浴剤基剤を得た。なお、シリカとしては、無水ケイ酸(吸油量:80mL/100g、平均粒径:2μm)を使用した。また、香料としてオレンジオイル等の天然植物製油と合成香料の混合物を使用した。
得られたガス含有固形物と入浴剤基剤とを表1の割合となるように混合して試験例1の入浴剤を得た。
【0031】
「試験例2〜21
それぞれ表1〜表3に示す吸油量を有する無水ケイ酸(平均粒径:2μm)を使用し、各成分を表1〜表3に示す割合となるように配合した以外は、試験例1を同様にして試験例2〜21の入浴剤を得た。
【0032】
製造した試験例1〜21の入浴剤につき、以下の評価を行った。
【0033】
(1)ガス含有固形物の性状
それぞれの入浴剤を、温度40℃,湿度75%の条件下で30日間保存した後に、目視にてガス含有固形物の性状を確認した。結果を表1〜表3に示す。
(評価基準)
◎:製造直後の入浴剤と同様に、固結したガス含有固形物は発見できなかった。
○:一部のガス含有固形物が固結していたが、全体的には固結していなかった。
×:製造直後の入浴剤と比較すると、明らかにガス含有固形物が固結していることが確認された。
【0034】
(2)容器への充填適性(粉末流動性)
それぞれの入浴剤を容器への充填適性を評価した。結果を表1〜表3に示す。
(評価基準)
◎:充填機から容器に連続的にスムーズに粉が供給される。
○:時々充填機から容器への粉末の供給がスムーズに行かないことがあるが、特に問題ない。
×:充填機から容器に連続的に粉が流れず、充填が難しい。
【0035】
(3)容器への充填適性(粉舞い)
充填機でそれぞれの入浴剤を容器に充填した際の粉の舞い具合を目視で評価した。結果を表1〜表3に示す。
(評価基準)
◎:粉舞いが認められない。
○:若干の粉舞いが認められるが、容器への充填に影響がほぼない。
×:粉舞いにより、容器への充填が困難である。
【0036】
(4)入浴剤使用時の発音
それぞれの入浴剤を浴湯に投入した時の音圧、発音時間を評価した。結果を表1〜表3に示す。
(評価基準)
◎:入浴剤を浴湯に投入した際、ガス含有固形物そのものを浴湯に投入した場合と同等な音圧、発音持続時間で発音する。
○:ガス含有固形物そのものを浴湯に投入した場合に比べて音圧が小さくなり発音持続時間が短くなるが、十分な音圧、発音持続時間を保つ。
×:ほとんど発音しない。
【0037】
(5)入浴剤使用時の使用感
それぞれの入浴剤を浴湯に投入した時の浴湯の色、ざらつき感を評価した。結果を表1〜表3に示す。
(評価基準)
◎:浴湯の透明度がさら湯と比べて遜色なく、浴槽の底がザラザラしない
○:ややお湯の透明度が悪くなり、わずかに浴槽の底がザラザラするが、特に問題ない。
×:お湯がくすんで見えて、浴槽の底がザラザラする
【0038】
【表1】

【0039】
【表2】

【0040】
【表3】

【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の入浴剤は、容器への充填性および容器からの排出性に優れ、かつ、保存時の経時的劣化が少なく、溶解時の発泡性に優れるため、発泡性入浴剤として好適である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
補助成分としてシリカ粉末及び油性成分を含む入浴剤基剤と、糖類含有固形物の内部に高圧ガスを封入してなるガス含有固形物とを物理的に混合してなる粉末状入浴剤であって、
シリカ粉末の吸油量が、180〜390mL/100gであり、かつ、シリカ粉末に対する油性成分の比率(重量比)が、0.8〜10であることを特徴とする粉末状入浴剤。
【請求項2】
シリカ粉末の吸油量が、230〜340mL/100gであり、かつ、シリカ粉末に対する油性成分の比率(重量比)が、1.0〜3.0である請求項1記載の粉末状入浴剤。
【請求項3】
前記入浴剤基剤に対するシリカ粉末の含有比率が、0.1〜3重量%である請求項1または2に記載の粉末状入浴剤。
【請求項4】
油性成分が、香料である請求項1から3のいずれかに記載の粉末状入浴剤。

【公開番号】特開2011−236164(P2011−236164A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−109632(P2010−109632)
【出願日】平成22年5月11日(2010.5.11)
【出願人】(591267785)関西酵素株式会社 (5)
【Fターム(参考)】