説明

粉末状脱色補助剤組成物および該組成物を含有した毛髪脱色剤

【課題】 混合使用時に均一混合が容易であり、発泡や発熱を効果的に抑制することができる粉末状脱色補助剤組成物及び該粉末状脱色補助剤組成物を含有する毛髪脱色剤を提供することにある。
【解決手段】 好ましくは20〜90重量%の過硫酸塩と、好ましくは5〜20重量%の塩化ナトリウムとを含有する粉末状脱色補助剤組成物及び該粉末状脱色補助剤組成物を含有する毛髪脱色剤とする。該粉末状脱色補助剤組成物には、ケイ酸ナトリウムを含有することができ、ケイ酸ナトリウムと塩化ナトリウムとの重量含有比(ケイ酸ナトリウム:塩化ナトリウム)が、1:2〜1:7とするのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末状脱色補助剤組成物および該脱色補助剤組成物を含有した毛髪脱色剤に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪脱色剤は、一般に、使用時に過酸化水素とアルカリ剤を混合させ、過酸化水素の分解により生じた酸素により、毛髪中のメラニン色素を酸化分解することによって毛髪を脱色する。また、短時間で優れた脱色力を発揮させるために、毛髪脱色剤に脱色補助剤として過硫酸塩が併用された毛髪脱色剤も知られている。このような、過硫酸塩が併用された毛髪脱色剤としては、過硫酸塩を含有する粉末状の第1剤と、過酸化水素を含有する液状又はクリーム状の第2剤とからなる二剤式の毛髪脱色剤や、アルカリ剤を含有する液状又はクリーム状の第1剤、過酸化水素を含有する液状又はクリーム状の第2剤、及び過硫酸塩を含有する粉末状の第3剤とからなる三剤式の毛髪脱色剤がある。
【0003】
(1)過硫酸塩を含有する粉末状の剤は、製造作業時や混合使用時に粉末の飛散の問題がある。(2)また、過硫酸塩は凝集しやすく、保存中に吸湿してケーキングを起こしたり、ダマが生じたりする問題もある。(3)更には、脱色補助剤を併用した毛髪脱色剤は、酸化剤の分解反応を加速させるために、混合使用時に激しく発泡や発熱が生じる問題がある。
【0004】
上記(1)や(2)の問題を解決するために、酸化剤と、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸マグネシウムなどの分散剤を配合した粉末脱色・脱染剤組成物(特許文献1及び特許文献2参照)や、過硫酸塩とステアリン酸金属塩を含有した粉末状脱色、脱染剤組成物(特許文献3参照)などが提案されている。また、上記(3)の問題をも解決するものとして、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを配合した毛髪脱色剤が提案されている(特許文献4参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平11−246371号公報
【特許文献2】特開2002−97123号公報
【特許文献3】特開2004−35501号公報
【特許文献4】特開2002−154940号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ステアリン酸カルシウムやメタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどを配合して粉末状の剤とすると、剤の分散性や流動性を向上させることができるものの、用時混合時に水に対する溶解性が低いことから、均一混合し難く、ままこの原因となり、依然として混合時の発泡や発熱の問題があった。そこで、本発明者らが鋭意研究を行った結果、脱色補助剤である過硫酸塩に塩化ナトリウムを添加して粉末状脱染、脱色剤組成物とすると、分散性や流動性を維持しつつ、水に対する溶解性をも向上することができ、その結果、毛髪脱色剤としての混合使用時に均一混合が容易であり、発泡や発熱を効果的に抑制することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明は、
〔1〕 過硫酸塩と塩化ナトリウムとを含有することを特徴とする粉末状脱色補助剤組成物、
〔2〕 20〜90重量%の過硫酸塩と、5〜20重量%の塩化ナトリウムとを含有することを特徴とする粉末状脱色補助剤組成物、
〔3〕 ケイ酸ナトリウムを含有することを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の粉末状脱色補助剤組成物、
〔4〕 ケイ酸ナトリウムと塩化ナトリウムとの重量含有比(ケイ酸ナトリウム:塩化ナトリウム)が、1:2〜1:7であることを特徴とする前記〔3〕に記載の粉末状脱色補助剤組成物、
〔5〕 前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の粉末状脱色補助剤組成物を含有することを特徴とする毛髪脱色剤、
〔6〕 前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の粉末状脱色補助剤組成物を含有する第1剤と、過酸化水素を含有する第2剤とからなることを特徴とする毛髪脱色剤、
〔7〕 アルカリ剤を含有する第1剤と、過酸化水素を含有する第2剤と、前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の粉末状脱色補助剤組成物を含有する第3剤とからなることを特徴とする毛髪脱色剤、
〔8〕 糖アルコール、デキストリン及びエデト酸塩の群からなる1種以上を含有しないことを特徴とする前記〔5〕〜〔7〕のいずれかに記載の毛髪脱色剤、並びに
〔9〕 アプリケータ内で混合調合される前記〔5〕〜〔8〕のいずれかに記載の毛髪脱色剤、
に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の粉末状脱色補助剤組成物によれば、過硫酸塩に塩化ナトリウムを添加しているものであることから、分散性や流動性を維持しつつ、水に対する溶解性をも向上することができる。
また、本発明の粉末状脱色補助剤組成物を含有して毛髪脱色剤とすると、該粉末状脱色補助剤組成物の水に対する溶解性が良好なことから、アルカリ剤や過酸化水素を含有する液状乃至はクリーム状の剤との混合使用時に均一混合が容易であり、激しい発泡や発熱を効果的に抑制することができる。
更に、本発明の毛髪脱色剤に糖アルコール、デキストリン及びエデト酸塩の群からなる1種以上を含有しないことにより、混合使用時の発泡や発熱をより効果的に抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明に係る粉末状脱色補助剤組成物には、必須成分として、過硫酸塩と塩化ナトリウムを含有する。かかる構成を有することで、分散性や流動性を維持しつつ、水に対する溶解性をも向上することができる。
【0010】
用いられる過硫酸塩としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等を例示することができる。その含有量は、本発明の効果を発揮すれば特に限定されないが、粉末状脱色補助剤組成物中20〜90重量%とするのが好ましく、30〜80重量%とするのがより好ましい。20重量%未満の含有量では、十分な毛髪脱色力を有することができないために、また、90重量%を超えて含有した場合、混合操作中に過剰な発熱、発泡が生ずるおそれがあるために、いずれの場合にも好ましくない。
【0011】
塩化ナトリウムの含有量は、本発明の効果を発揮すれば特に限定されないが、好ましくは、粉末状脱色補助剤組成物中5〜20重量%であり、5〜15重量%とするのがより好ましい。5重量%未満の含有量では、十分な分散性や流動性を得ることができないために、また、20重量%を超えて含有すると、頭髪への塗布時にざらつきを感じるうえ、仕上がり後の風合いに劣ることがあるため、いずれの場合にも好ましくない。
【0012】
また、粉末状脱色補助剤組成物の流動性、脱染・脱色力をより向上させるために、ケイ酸ナトリウムを更に含有させることができる。ケイ酸ナトリウムの含有量は特に限定されないが、好ましくは、粉末状脱色補助剤組成物中1〜15重量%であり、1〜10重量%とするのがより好ましい。1重量%未満の含有量では、十分な分散性、流動性を得ることができないために、また、15重量%を超えて含有すると、酸化剤の分解を促進し過ぎ、過剰な発泡や発熱を生じる場合があるため、いずれの場合にも好ましくない。
【0013】
尚、本発明の粉末状脱色補助剤組成物の水に対する溶解性を良好にし、後述するアルカリ剤や過酸化水素を含有する剤との混合性を良好にするためには、ケイ酸ナトリウムと塩化ナトリウムとの含有比が、重量比(ケイ酸ナトリウム:塩化ナトリウム)で1:2〜1:7であることが好ましく、1:2〜1:5であることがより好ましい。塩化ナトリウムの含有比が、ケイ酸ナトリウム1重量部に対して2重量部未満の場合、流動性に劣り充填不良が発生しやすくなるために、また、塩化ナトリウムの含有比が7重量部を超える場合には、分散性の低下により、頭髪への塗布時にざらつきを感じるため、いずれの場合にも好ましくない。
【0014】
次に、本発明に係る粉末状脱色補助剤組成物は、脱染、脱色補助剤として用いられることから、粉末状脱色補助剤組成物と過酸化水素を含有する剤とを用時に混合する必要がある。このような毛髪脱色剤の形態としては、前記粉末状脱色補助剤組成物を含有する脱染、脱色補助剤を第1剤とし、過酸化水素を含有する剤を第2剤とする二剤式の毛髪脱色剤が挙げられる。また、アルカリ剤を含有する剤を第1剤とし、過酸化水素を含有する剤を第2剤とし、前記粉末状脱色補助剤組成物を含有する剤を第3剤とする三剤式の毛髪脱色剤も挙げられる。
【0015】
上記二剤式又は三剤式いずれの形態で使用する場合でも、脱染、脱色力を促進させるためにアルカリ剤を含有することができる。含有するアルカリ剤は、いずれの場合も、第1剤に配合すればよい。
【0016】
二剤式の形態で用いる場合、用いられるアルカリ剤は、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸アンモニウム、メタケイ酸ナトリウム等を例示することができ、脱色効果の観点からメタケイ酸ナトリウムを用いるのが好ましい。
【0017】
アルカリ剤の含有量は特に限定されないが、第1剤中4〜30重量%とすると良く、10〜25重量%とするのが好ましい。含有量が4重量%未満の場合、毛髪の脱色効果に劣るために、また、30重量%を超えて含有すると、第2剤との混合時に発泡や発熱が激しく生じる場合があるために、いずれの場合にも好ましくない。
【0018】
尚、脱染、脱色補助剤中には、脱色効果を損なわない範囲で、界面活性剤、水溶性高分子等を目的に応じて適宜配合することができる。
【0019】
第2剤には、過酸化水素が必須の成分として含有される。用いられる過酸化水素は、通常、過酸化水素水が用いられる。過酸化水素含有量は、第2剤中0.1〜10重量%とするのが好ましく、1〜6重量%とするのがより好ましい。0.1重量%未満の含有量では、毛髪の脱色効果に劣るために、また、10重量%を超えて含有しても、それ以上の効果が望めないばかりか、皮膚刺激等の安全性に問題が生ずるために、いずれの場合にも好ましくない。
【0020】
尚、第2剤中には、脱色効果を損なわない範囲で、水溶性高分子、多価アルコール、シリコーン類、界面活性剤、保湿剤、過酸化水素の安定剤、有機酸又は無機酸、pH調整剤、水等を目的に応じて適宜配合することができる。
【0021】
二剤式の毛髪脱色剤とする場合は、第1剤を粉末状とし、第2剤を液状乃至はクリーム状とすることが好ましく、使用時に各剤を均一に混合して使用される。混合は、第1剤中に第2剤を、また、第2剤中に第1剤を投入すれば良いが、通常、40〜100重量部の第2剤が充填されたアプリケータ内に20〜60重量部の第1剤を投入し密閉して振とうすることにより均一に混合される。
【0022】
次に、三剤式の形態で用いる場合、第1剤に配合されるアルカリ剤としては、例えば、アンモニア、イソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム等を挙げることができる。
【0023】
その含有量は特に限定されないが、第1剤中2〜15重量%とするのが好ましく、5〜15重量%とするのが好ましい。含有量が2重量%未満の場合、充分な脱色効果が得られず、また、15重量%を超えて含有すると、混合操作中の異常な発泡や発熱、皮膚刺激や毛髪損傷が生ずる場合があるために、いずれの場合にも好ましくはない。
【0024】
尚、第1剤中には、脱色効果を損なわない範囲で、油性成分、界面活性剤、シリコーン類、多価アルコール、水溶性高分子、保湿剤、動物及び植物エキス、香料、水等を目的に応じて適宜配合することができる。
【0025】
第2剤に用いられる過酸化水素は、二剤式の形態で用いられる第2剤と同じものを用いれば良い。また、第3剤には、二剤式の形態で用いられる第1剤と同じものであっても良い。
【0026】
このような三剤式の毛髪脱色剤は、第1剤及び第2剤を液状乃至はクリーム状とし、第3剤を粉末状とすることが好ましく、使用時に各剤を均一に混合して使用される。混合は、第1剤中に第2剤を、また、第2剤中に第1剤を投入し、その間又はその後に第3剤を混合すれば良い。通常、8〜20重量部の第2剤が充填されたアプリケータ内に1〜6重量部の第3剤を投入したのち、4〜12重量部の第1剤を加えて密閉して振とうすることにより均一に混合される。
【0027】
ところで、過硫酸塩を含有する毛髪脱色剤には、粉末状の剤の流動性を向上させるために、ソルビット等の糖アルコールやデキストリンなどが配合される場合がある。また、残存する微量金属による過硫酸塩の分解等の触媒作用を防止する目的でエデト酸塩等の金属イオン封鎖剤が配合される場合もある。しかし、これら成分を毛髪脱色剤中に存在させると、各剤の混合時に激しい発泡や発熱の原因となる場合があることが判明した。このことから、混合時の激しい発泡や発熱を更に防止する観点から、毛髪脱色剤中のいずれの剤においても、糖アルコール、デキストリン及びエデト酸塩の1種以上が含有されていない毛髪脱色剤とするのが好ましく、糖アルコール、デキストリン及びエデト酸塩のいずれもが含有されていない毛髪脱色剤とするのがより好ましい。
【実施例】
【0028】
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。尚、配合量は特記しない限り、重量%である。
【0029】
(試験例1;流動性)
表1に記した組成に従い、各化合物をボールミルを用いて粉砕後、8.6メッシュ(目開き2.00mm)のふるいに通した後、全量20gづつに小分け充填して粉末状脱色補助剤組成物を調製した。充填時の流動性について、下記評価基準に従って評価した。結果を表1に記す。
<評価基準>
○:流動性が良い
×:流動性に劣る
【0030】
【表1】

【0031】
表1の結果から、過硫酸塩に塩化ナトリウムを添加して粉末状脱色補助剤組成物とすると、充填時の流動性に優れることが分かる。
【0032】
(試験例2;混合性)
下記組成により調製した液状の第2剤10重量部をアプリケータ内に充填し、表2に記した組成の各粉末状の第3剤4重量部を加えて振とうし、クリーム状の第1剤5重量部を投入し、混合性について下記評価基準に従って目視で評価した。結果を表2に記す。
<評価基準>
○:20回以内の振とうで第3剤が均一に溶解混合する
△:21回以上40回以内の振とうで第3剤が均一に溶解混合する
×:40回以内の振とうでは第3剤が均一に溶解混合しない
【0033】
(試験例3;発泡・発熱性)
試験例2の混合操作時における発泡の程度および発熱の程度について、下記評価基準に従って目視で評価した。結果を表2に記す。
<発泡の評価基準>
○:殆ど発泡しない
△:やや発泡する
×:激しく発泡する
<発熱の評価基準>
○:系の温度は40℃以下である
△:系の温度は40℃超〜60℃に上昇した
×:系の温度は60℃超に上昇した
【0034】
<第1剤>
アンモニア水(28%) 10.0
セタノール 5.0
ポリオキシエチレンセチルエーテル(40E.O.) 4.5
ポリオキシエチレンセチルエーテル(2E.O.) 2.0
プロピレングリコール 3.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 7.0
エデト酸二ナトリウム 1.0
精製水 残 余
合 計 100.0
【0035】
<第2剤>
過酸化水素(35%) 17.0
フェナセチン 1.0
リン酸 0.5
精製水 残 余
合 計 100.0
【0036】
【表2】

【0037】
表2の結果から、本発明の毛髪脱色剤は、混合使用時に均一混合が容易であり、激しい発泡や発熱を効果的に抑制することができることが分かる。
【0038】
実施例5
<第1剤:クリーム状>
流動パラフィン 2.0
ステアリルアルコール 7.0
ポリオキシエチレンステアリルエーテル 4.0
プロピレングリコール 8.0
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 3.0
アスコルビン酸ナトリウム 1.0
エデト酸二ナトリウム 0.5
高重合シリコーン 3.0
アンモニア水(28%) 6.0
香料 適 量
精製水 残 余
合 計 100.0
<第2剤:液状>
プロピレングリコール 7.0
フェナセチン 0.5
リン酸 1.0
過酸化水素(35%) 17.0
精製水 残 余
合 計 100.0
<第3剤:粉末状>
過硫酸カリウム 45.0
過硫酸アンモニウム 10.0
メタケイ酸ナトリウム 10.0
ケイ酸ナトリウム 3.0
塩化ナトリウム 10.0
ステアリン酸マグネシウム 7.0
無水ケイ酸 15.0
合 計 100.0
【0039】
アプリケータ内に充填した第2剤10重量部中に第3剤4重量部を加えて、第1剤5重量部を投入して混合性を確認した結果、20回以内の振とうで均一に混合された。また、混合操作時に発泡や発熱は殆ど無かった。
【0040】
実施例6
<第1剤:粉末状>
過硫酸カリウム 30.0
過硫酸ナトリウム 15.0
過硫酸アンモニウム 15.0
メタケイ酸ナトリウム 12.0
炭酸マグネシウム 8.0
ケイ酸ナトリウム 5.0
塩化ナトリウム 12.0
無水ケイ酸 2.5
群青 0.5
合 計 100.0
<第2剤:クリーム状>
セタノール 10.0
ポリオキシエチレンオレイルエーテル 5.0
ステアリルアルコール 4.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 7.0
グリセリン 9.0
クエン酸 1.0
フェナセチン 0.5
過酸化水素 9.0
精製水 残 余
合 計 100.0
【0041】
アプリケータ内に充填した第2剤6重量部中に第1剤1重量部を加えて混合性を確認した結果、20回以内の振とうで均一に混合された。また、混合操作時に発泡や発熱は殆ど無かった。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の粉末状脱色補助剤組成物は、分散性や流動性が良く、水に対する溶解性にも優れるものであるから、毛髪脱色剤に好適に使用することができる。また、本発明の毛髪脱色剤は、混合使用時に均一混合が容易であり、激しい発泡や発熱を効果的に抑制することができるものであるから、脱色補助剤として過硫酸塩を用いた二剤式又は三剤式の毛髪脱色剤に好適に使用することができる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
過硫酸塩と塩化ナトリウムとを含有することを特徴とする粉末状脱色補助剤組成物。
【請求項2】
20〜90重量%の過硫酸塩と、5〜20重量%の塩化ナトリウムとを含有することを特徴とする粉末状脱色補助剤組成物。
【請求項3】
ケイ酸ナトリウムを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の粉末状脱色補助剤組成物。
【請求項4】
ケイ酸ナトリウムと塩化ナトリウムとの重量含有比(ケイ酸ナトリウム:塩化ナトリウム)が、1:2〜1:7であることを特徴とする請求項3に記載の粉末状脱色補助剤組成物。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の粉末状脱色補助剤組成物を含有することを特徴とする毛髪脱色剤。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれかに記載の粉末状脱色補助剤組成物を含有する第1剤と、過酸化水素を含有する第2剤とからなることを特徴とする毛髪脱色剤。
【請求項7】
アルカリ剤を含有する第1剤と、過酸化水素を含有する第2剤と、請求項1〜4のいずれかに記載の粉末状脱色補助剤組成物を含有する第3剤とからなることを特徴とする毛髪脱色剤。
【請求項8】
糖アルコール、デキストリン及びエデト酸塩の群からなる1種以上を含有しないことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の毛髪脱色剤。
【請求項9】
アプリケータ内で混合調合される請求項5〜8のいずれかに記載の毛髪脱色剤。

【公開番号】特開2006−225354(P2006−225354A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−43857(P2005−43857)
【出願日】平成17年2月21日(2005.2.21)
【出願人】(390011442)株式会社マンダム (305)
【Fターム(参考)】