説明

粒状洗浄剤及び粒状洗浄剤の製造方法

【課題】自動供給装置での供給が可能であり、非イオン界面活性剤と塩素剤との接触による分解を抑制することのできる粒状洗浄剤を提供すること。
【解決手段】液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩、キレート剤及びバインダを含む粒状組成物と、塩素剤とからなる粒状洗浄剤であって、上記バインダには、けい酸ナトリウムが含まれていることを特徴とする粒状洗浄剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒状洗浄剤及び粒状洗浄剤の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動食器洗浄機を用いた食器の洗浄等に使用する洗浄剤として、非イオン界面活性剤等の界面活性剤、塩素剤等を含む洗浄剤が知られている。
このような洗浄剤は、自動供給装置を利用して自動食器洗浄機等に供給することができることも知られている。
【0003】
上記洗浄剤として、例えば、特許文献1には、水酸化ナトリウム等と、オルソケイ酸塩と、トリポリリン酸ナトリウムと、メタケイ酸ナトリウム5水塩とを必須成分とする自動食器洗浄機用の洗浄剤が開示されている。
この特許文献1に記載の洗浄剤は、約1mm程度の粒径を有する各成分の粉末を混合することにより製造されるものであり、粉末状である。
【0004】
一方、洗浄剤の自動供給装置として、特許文献2には、洗浄剤を貯蔵するリザーバーと、リザーバー下部に設けられており、洗浄剤を搬送するスクリューと、搬送した洗浄剤を水と混合することにより洗浄剤水溶液を調製する混合部と、洗浄剤水溶液を自動食器洗浄機に供給する供給部とを備える自動供給装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平09−272896号公報
【特許文献2】特開2002−320584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された粉末状の洗浄剤を、特許文献2に記載された自動供給装置に使用すると、粉末状の洗浄剤では粒径が小さすぎて流動性が低く、リザーバー内で洗浄剤がドーム状の空洞を形成してしまい、その全量がスクリューで搬送されないという供給不良の問題が発生する。特に、ドーム状の空洞を形成した状態で粉末状の洗浄剤が吸水すると、洗浄剤が固まりやすく、この供給不良の問題が顕著となる。
また、粉末の粒径が小さいと、装置に付着しやすくなって供給不良の原因となることが知られていた。さらに、粉末の粒径が小さいと、洗浄剤を取り扱う作業者が、飛び散った粉末によってむせやすいという問題もあった。
【0007】
かかる問題を解決すべく、本発明者らは、リザーバーに定期的に振動を与えることにより粉末状の洗浄剤の固化を防止することを試みたが、振動によって各成分の粉末が粒径に応じて分級されてしまい、均質な洗浄剤を常に供給することが困難であった。
【0008】
また、本発明者らは、粉末状の洗浄剤の各成分の粒径を揃えることにより、各成分の粉末を分級されにくくすることを試みたものの、分級を抑制することは困難であった。
このように、従来の粉末状の洗浄剤では、供給不良を解決することが困難であった。
【0009】
さらに、本発明者らは、非イオン界面活性剤を含む洗浄剤に、漂白成分として粉末状の塩素剤を添加すると、非イオン界面活性剤と塩素剤とが接触することにより成分が分解し、洗浄力が低下することを見出した。
【0010】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、自動供給装置での供給が可能であり、非イオン界面活性剤と塩素剤との接触による分解を抑制することのできる粒状洗浄剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
即ち、本発明の粒状洗浄剤は、液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩、キレート剤及びバインダを含む粒状組成物と、
塩素剤とからなる粒状洗浄剤であって、
上記バインダには、けい酸ナトリウムが含まれていることを特徴とする。
【0012】
本発明の粒状洗浄剤は、粉末状ではない粒状組成物を含んでいるので、流動性に優れている。
また、本発明の粒状洗浄剤には、液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩、キレート剤及びバインダであるけい酸ナトリウムを含む粒状組成物が含有されている。バインダであるけい酸ナトリウムは粘性が充分に高いため、上記粒状組成物では、液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩とキレート剤とを、けい酸ナトリウムでより強固に接着させることができる。
そのため、リザーバー内での貯蔵時、スクリュー搬送時、取り扱い時等において振動が加えられた場合に粒状組成物と塩素剤とが互いに接触して粒状組成物の表面がこすれても、粒状組成物の粉末が発生しにくい。
また、バインダとしてのけい酸ナトリウムは、粒状のオルソけい酸塩とキレート剤の周囲を覆って、ガラス質に近い性質の膜を形成するため、粒状組成物が自動供給装置の壁面に付着しにくくなる。
従って、本発明の粒状洗浄剤は、自動供給装置を使用した場合でも供給不良が発生しにくい。また、粉末が発生しにくいので、粉末の吸引により作業者がむせることが防止される。
【0013】
また、液状の非イオン界面活性剤が粒状のオルソけい酸塩に吸着された状態で粒状組成物内に配合されているので、塩素剤と非イオン界面活性剤との接触を減らして塩素剤や非イオン界面活性剤等の分解を抑制することができる。
従って、本発明の粒状洗浄剤は、長期間に渡って、良好な洗浄力を維持することができる。
【0014】
本発明の粒状洗浄剤において、上記バインダには、けい酸ナトリウム水和物又はけい酸ナトリウム水溶液が含まれていることが望ましい。
【0015】
本発明の粒状洗浄剤において、上記けい酸ナトリウムを構成するNaOとSiOとのモル比は、NaO:SiO=1:0.8〜1:4であることが望ましい。
【0016】
本発明の粒状洗浄剤において、上記粒状組成物の粒径は、0.5〜6.8mmであることが望ましい。
【0017】
本発明の粒状洗浄剤において、上記粒状組成物は、上記液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩と、上記キレート剤と、上記バインダとを含む原料組成物を造粒することにより得られる粒状組成物であることが望ましい。
【0018】
本発明の粒状洗浄剤において、上記非イオン界面活性剤と、上記オルソけい酸塩と、上記キレート剤と、上記バインダとの配合比は、重量比で、1:4〜6:6〜8:1.5〜3.5であることが望ましい。
【0019】
本発明の粒状洗浄剤の製造方法は、液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩と、キレート剤と、バインダとを混合することにより原料組成物を調製する原料組成物調製工程と、
上記原料組成物を造粒することにより粒状組成物を作製する造粒工程と、
上記粒状組成物と塩素剤とを混合する混合工程とを含む粒状洗浄剤の製造方法であって、
上記バインダとして、けい酸ナトリウムが含まれたバインダを使用することを特徴とする。
【0020】
本発明の粒状洗浄剤の製造方法において、上記造粒工程では、上記原料組成物を粒径0.5〜6.8mmに造粒することが望ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明の粒状洗浄剤は、粒状組成物の粉末が発生しにくく、自動供給装置での供給が可能であり、非イオン界面活性剤と塩素剤との接触による分解を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(粒状洗浄剤)
以下、本発明の粒状洗浄剤について、詳しく説明する。
本発明の粒状洗浄剤は、液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩、キレート剤及びバインダを含む粒状組成物と、
塩素剤とからなる粒状洗浄剤であって、
上記バインダには、けい酸ナトリウムが含まれていることを特徴とする。
【0023】
本発明の粒状洗浄剤において液状の非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチル(モノテトラデシル)エーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチル(2−エチル−ヘキシル)エーテル、ポリオキシエチレンアルキエルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ナロー型のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(ジ)スチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンβ−ナフチル(ナフトール)エーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンラノリンアルコールエーテル、ポリオキシエチレンフイトステロール、ポリエチレングリコールモノアルキル脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールジアルキル脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールジ−2−エチルヘキソエート、ポリエチレングリコールモノ樹脂酸エステル、ポリエチレングリコールモノトール油脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールラノリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアセチレニック・グリコールエーテル、ポリオキシエチレングリセリンモノアルキル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミチン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリイソステアリン酸エステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、オキシエチレン鎖・オキシプロピレン鎖ブロックポリマー、オキシエチレン鎖・オキシプロピレン鎖ブロックポリマー、オキシエチレン鎖・オキシプロピレン鎖ブロックポリマー、オキシエチレン鎖・オキシプロピレン鎖ランダムポリマー、オキシプロピレン鎖・オキシエチレン鎖付加アルキルエーテル、オキシエチレン鎖・オキシプロピレン鎖付加アルキルエーテル、エチレンジアミン−ポリオキシプロピレン鎖・ポリオキシエチレン鎖ブロック、エチレンジアミン−ポリオキシエチレン鎖・ポリオキシプロピレン鎖ブロック、ソルビタンエステル、グリセライド(グリセリン(モノ、ジ)脂肪酸エステル)、ポリグリセリンのアルキル脂肪酸(モノ、ポリ)エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、有機酸モノグリセリド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、アルキルポリグルコシド、レシチンなどが挙げられる。
なお、これらの中では、10〜40℃の温度範囲で液状である非イオン界面活性剤を使用してもよい。なお、10〜40℃は、後に説明する造粒工程で一般的にとり得る温度範囲である。
【0024】
粒状組成物に含まれる液状の非イオン界面活性剤の配合量は、0.5〜10重量%であることが望ましい。
粒状組成物に含まれる液状の非イオン界面活性剤の配合量が0.5重量%未満であると、液状の非イオン界面活性剤の配合量が少なすぎて、洗浄力が低下することがあり、10重量%を超えると、液状の非イオン界面活性剤の量が多すぎるため、粒状組成物からしみ出して粒状組成物同士を接着してしまい、粒状洗浄剤の流動性が低下することがある。また、非イオン界面活性剤が塩素剤と接触することにより、塩素剤を分解してしまうことがある。
【0025】
粒状のオルソけい酸塩を構成するオルソけい酸塩としては、例えば、オルソけい酸のアルカリ金属塩等を挙げることができる。オルソけい酸のアルカリ金属塩としては、オルソけい酸ナトリウム、オルソけい酸カリウム、オルソけい酸リチウム等を挙げることができる。
【0026】
粒状のオルソけい酸塩の粒径は、例えば、0.3〜3.0mmであってもよい。
液状の非イオン界面活性剤を良好に吸着することができるので、粒状組成物が優れた流動性を有するからである。
これに対して、粒状のオルソけい酸塩の粒径が0.3mm未満であると、粒径が小さすぎて液状の非イオン界面活性剤が吸着されにくいことがあり、粒状のオルソけい酸塩の粒径が3.0mmを超えると、これを用いた粒状組成物の粒径が6.8mmを超えることがあり、粒状組成物の粒径が6.8mmを超えると、粒径が大きすぎて各成分が均一に分散しにくくなり、粒状組成物(粒状洗浄剤)の流動性が低くなることがある。
【0027】
本明細書において、粒子の「粒径」は、以下のように定める。
まず、粒子を目開きの小さい篩(例えば0.5mm)にかける。
そして、篩上に残った粒子を目開きの大きい篩(例えば6.8mm)にかける。
そして、篩を通過した粒子について、その粒径を「0.5〜6.8mm」という幅を持って表記する。
【0028】
粒状組成物に含まれる粒状のオルソけい酸塩の配合量は、20〜50重量%であることが望ましい。
粒状組成物に含まれる粒状のオルソけい酸塩の配合量が20重量%未満であると、液状の非イオン界面活性剤をあまり吸着させることができないので、非イオン性界面活性剤の配合量が少なくなって洗浄力が低くなることがある。また、粒状組成物に含まれる粒状のオルソけい酸塩の配合量が50重量%を超えると、他の成分の配合量が少なくなり、洗浄力が低下することがある。
【0029】
キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸塩や、ニトリロ三酢酸塩等のアミノ酢酸型キレート剤、クエン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム等のヒドロキシカルボン酸等、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸・マレイン酸コポリマーのナトリウム塩を挙げることができる。
【0030】
粒状組成物に含まれるキレート剤の配合量は、20〜50重量%であることが望ましい。
粒状組成物に含まれるキレート剤の配合量が20重量%未満であると、キレート剤の配合量が少なすぎて、洗浄水中に含まれる金属イオンのキレート効果が低くなることがある。また、粒状組成物に含まれるキレート剤の配合量が50重量%を超えると、アルカリ成分の配合量が少なくなり、洗浄力が低下することがある。
【0031】
バインダには、分子式NaO・nSiO・xHOで表されるけい酸ナトリウムが含まれている。
nは、0.8〜4であることが望ましい。即ち、けい酸ナトリウムを構成するNaOとSiOとのモル比は、NaO:SiO=1:0.8〜1:4であることが望ましい。また、nは、1であること、即ち、メタけい酸ナトリウムであることがより望ましい。
メタけい酸ナトリウムは、オルソけい酸ナトリウム等の、シリカ分が少ないけい酸ナトリウムに比較して粘性が充分に高いので、液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩とキレート剤とを、極めて強固に接着することができる。
そのため、上述した本発明の作用効果をより好適に享受することができる。
【0032】
また、バインダには、けい酸ナトリウム水和物又はけい酸ナトリウム水溶液が含まれていることが望ましい。
上記バインダに、けい酸ナトリウム水和物又はけい酸ナトリウム水溶液が含まれていると、液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩とキレート剤とを、けい酸ナトリウムでさらに強固に接着することができるので、粒状組成物と塩素剤とが互いに接触して粒状組成物の表面がこすれても、粒状組成物の粉末がより発生しにくい。
けい酸ナトリウム水和物としては、例えば、メタけい酸ナトリウム5水和物、メタけい酸ナトリウム9水和物等が挙げられる。
また、けい酸ナトリウム水溶液の濃度は、6.0〜50.0重量%であることが望ましい。
【0033】
上記バインダとしては、けい酸ナトリウムとともに、けい酸カリウムを使用してもよい。
けい酸カリウムを使用しても、本発明の効果を好適に享受することができる。
【0034】
けい酸ナトリウムを含むバインダの配合量は、5.0〜25重量%であることが望ましい。
けい酸ナトリウムを含むバインダの配合量が5.0重量%未満であると、バインダが少なすぎるので、液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩とキレート剤とがそれほど強く接着しない場合がある。また、粒状組成物に含まれるけい酸ナトリウムを含むバインダの配合量が25重量%を超えると、他の成分の配合量が少なくなるので、洗浄力が低下することがある。
【0035】
また、粒状組成物の粒径は、0.5〜6.8mmであることが望ましい。
上記粒状組成物の粒径は、0.5〜6.8mmであると、適度な大きさの粒径を有しており、塩素剤と非イオン界面活性剤との接触をより減らして塩素剤や非イオン界面活性剤等の分解をより確実に抑制することができる。従って、かかる粒状組成物を含む粒状洗浄剤は、より長期間に渡って、より良好な洗浄力を維持することができる。また、粒状組成物の粒径が大きすぎることもなく、各成分を均一に分散させることができるし、粒状組成物が良好な流動性を有するので、粒状洗浄剤の供給不良が起こりにくい。
また、粒状組成物の粒径が6.8mm以下であると、粒状組成物がすみやかに水に溶解するので、洗浄剤として好適に使用することができる。
これに対して、粒状組成物の粒径が0.5mm未満であると、粒径が小さすぎて塩素剤と非イオン界面活性剤との接触が増加し、塩素剤や非イオン界面活性剤等が分解しやすくなることがある。また、粒状組成物が装置に付着しやすくなる。
また、粒状組成物の粒径が6.8mmを超えると、粒径が大きすぎて各成分が均一に分散しにくくなり、粒状組成物の流動性が低くなることがある。
また、粒状組成物の粒径は、0.8〜5.6mmであることがより望ましい。粒状組成物の粒径が0.8〜5.6mmであると塩素剤と非イオン界面活性剤との接触がより生じにくくなり、また、粒状組成物の流動性が極めて高くなる。
また、粒状組成物の粒径が0.8mm以上であると、篩を用いて粒状組成物の粒径を調整する際の作業性が高く、量産性に優れる。
また、粒状組成物の粒径が5.6mm以下であると、粒状組成物がよりすみやかに水に溶解するので、洗浄剤としてより好適に使用することができる。
粒状組成物の粒径は、粒状のオルソけい酸塩の粒径と同様にして定めることができる。
【0036】
粒状組成物は、液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩と、キレート剤と、バインダとを含む原料組成物を造粒することにより得られる粒状組成物であることが望ましい。
造粒することにより得られた粒状組成物では、液状の非イオン界面活性剤が粒状のオルソけい酸塩に吸着されている。さらに、けい酸ナトリウムを含むバインダにより、この粒状のオルソけい酸塩の表面には、キレート剤がコーティングされていると考えられる。
それゆえ、粒状組成物が良好な流動性を有するので、粒状洗浄剤の供給不良が起こりにくい。
なお、造粒する方法については、本発明の粒状洗浄剤の製造方法の説明で後述することとする。
【0037】
液状の非イオン界面活性剤と、オルソけい酸塩と、キレート剤と、バインダとの配合比は、重量比で、1:4〜6:6〜8:1.5〜3.5であることが望ましい。
粒状組成物における各成分の配合比が上記重量比であると、各成分がバランスよく配合されているので、液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩とキレート剤とを、より強固に接着することができる。また、かかる粒状組成物が含まれた粒状洗浄剤は、洗浄力により優れる。
【0038】
粒状洗浄剤中の粒状組成物の配合量は、70〜99.5重量%であることが望ましい。
粒状洗浄剤中の粒状組成物の配合量が70〜99.5重量%であると、高い洗浄力を発揮することができる。
一方、粒状洗浄剤中の粒状組成物の配合量が70重量%未満であると、洗浄力が低下することがあり、99.5重量%を超えると、塩素剤が少なすぎて漂白効果が低くなることがある。
粒状洗浄剤に含まれる粒状組成物の配合量は、80〜99.5重量%であることがより望ましく、85〜95重量%であることがさらに望ましい。
【0039】
本発明の粒状洗浄剤においては、粒状組成物にリン酸塩がさらに含まれていてもよい。
リン酸塩は比較的容易に吸湿することにより粘性を帯びるため、リン酸塩が粒状組成物に含まれていると、液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩とキレート剤とが、けい酸ナトリウムを含むバインダとリン酸塩とでより強固に接着する。従って、このような粒状洗浄剤では、粒状組成物の粉末がより発生しにくい。また、リン酸塩が含まれている粒状洗浄剤は、洗浄力がより高い。
【0040】
リン酸塩としては、例えば、例えば、トリポリリン酸ソーダ、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩などが挙げられる。
【0041】
粒状組成物にリン酸塩が含まれる場合、リン酸塩の含有量は、20〜50重量%であることが望ましい。より良好な洗浄力を発揮することができるからである。
一方、粒状組成物に含まれるリン酸塩の含有量が50重量%より多いと、非イオン界面活性剤及、キレート剤及びバインダの配合量が少なくなり、洗浄力が低下する。また、バインダの配合量が少なくなり、液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩とキレート剤とが、けい酸ナトリウムを含むバインダとリン酸塩とでそれほど強く接着しない。
また、粒状組成物に含まれるリン酸塩の含有量が20重量%より少ないと、リン酸塩の含有量が少なすぎて、リン酸塩を加えた効果が充分に得られないことがある。
【0042】
本発明の粒状洗浄剤において、粒状組成物には、さらに、水溶性高分子、硫酸塩、炭酸塩等が含まれていてもよい。これらの成分のうち、少なくとも一種類以上が含まれていることが望ましい。
水溶性高分子としては、例えば、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイン酸共重合体の塩、スチレン−マレイン酸共重合体の塩、エチレン−マレイン酸共重合体の塩、メチルビニルエーテル−マレイン酸共重合体の塩等の高分子カルボン酸塩等が挙げられる。
硫酸塩としては、無水硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、無水硫酸マグネシウム等が挙げられる。
【0043】
粒状組成物中に水溶性高分子、硫酸塩、炭酸塩等が含まれる場合、粒状組成物中に配合される水溶性高分子の配合量は、粒状組成物全体の0.5〜5重量%であることが望ましく、硫酸塩の配合量は、粒状組成物全体の1〜15重量%であることが望ましく、炭酸塩の配合量は、粒状組成物全体の0.5〜5重量%であることが望ましい。
【0044】
本発明の粒状洗浄剤に含まれる塩素剤としては、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸ナトリウム、トリクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、等が挙げられる。
粒状洗浄剤全体に占める塩素剤の配合比は、0.5〜10重量%であることが望ましい。塩素剤による漂白効果を充分に発揮することができるからである。
一方、塩素剤の配合比が、0.5重量%未満であると、塩素剤が少なすぎて、漂白効果が低くなることがある。また、塩素剤の配合比が、10重量%を超えても漂白効果がそれほど向上しない。
【0045】
本発明の粒状洗浄剤では、初期有効塩素量に占める、60℃の恒温槽内で1週間放置後の有効塩素量の割合が70%以上であることが好ましく、80重量%以上であることがより好ましい。塩素安定性が70%未満の場合、非イオン性界面活性剤及び塩素剤が分解して、洗浄力が低下することがある。
【0046】
(粒状洗浄剤の製造方法)
次に、本発明の粒状洗浄剤の製造方法について説明する。
【0047】
本発明の粒状洗浄剤の製造方法は、液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩と、キレート剤と、バインダとを混合することにより原料組成物を調製する原料組成物調製工程と、
上記原料組成物を造粒することにより粒状組成物を作製する造粒工程と、
上記粒状組成物と塩素剤とを混合する混合工程とを含む粒状洗浄剤の製造方法であって、
上記バインダとして、けい酸ナトリウムが含まれたバインダを使用することを特徴とする。
【0048】
(1)原料組成物調製工程
粒状のオルソけい酸塩を所定量はかりとり、混合機に投入する。
次に、液状の非イオン性界面活性剤を所定量はかりとり、混合機に投入し、所定の時間攪拌する。これにより、液状の非イオン界面活性剤を粒状のオルソけい酸塩に吸着させる。
キレート剤とバインダとをそれぞれ所定量はかりとり、この混合機に投入し、混合する。
以上の操作により、原料組成物を調製する。
【0049】
(2)造粒工程
工程(1)で作製した原料組成物を造粒機に投入し、原料組成物が所定の粒径に成長するまで造粒することにより、粒状組成物を作製する。
造粒時間、造粒機の回転数等を調整することによって、粒状組成物の粒径を所望の範囲に調整することができる。
【0050】
(3)混合工程
工程(2)で作製した粒状組成物と、所定量の塩素剤とを混合機に投入し、常温下で均一に混合することにより、本発明の粒状洗浄剤を製造する。
【0051】
上記工程(1)では混合機を使用し、上記工程(2)では造粒機を使用したが、一の装置で混合機と造粒機の機能を併せ持つ造粒混合機を使用してもよい。
この場合、混合機で作製した原料組成物を造粒機に移しかえることなく、そのまま造粒することができるため、工程の省略化を図り、製造コストを低減させることができる点で有利である。
造粒混合機としては、例えば、アーステクニカ社製のハイスピードミキサー、マツボー社製のレーディゲミキサー、三井鉱山社製のヘンシェルミキサー等を挙げることができる。
【実施例】
【0052】
以下に本発明をより具体的に説明する実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0053】
(実施例1)
粒状のオルソけい酸塩として、粒状のオルソけい酸ナトリウム(粒径:0.5〜2.0mm)を100重量部はかりとり、攪拌造粒機(ハイスピードミキサー、株式会社アーステクニカ製)に投入した。
液状の非イオン界面活性剤として、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(プルラファック(登録商標)LF900、BASFジャパン株式会社製)を21重量部はかりとり、攪拌造粒機に投入した。
攪拌造粒機を300rpmの条件で約3分間運転することにより、粒状のオルソけい酸ナトリウムに液状の非イオン界面活性剤を吸着させた。
【0054】
キレート剤としてポリアクリル酸(ソカラン(登録商標)PA40パウダー、BASFジャパン株式会社製)を16重量部と、ニトリロ三酢酸三ナトリウム(クレワット(登録商標)C3、ナガセケムテックス株式会社製)を150重量部と、バインダとしてけい酸ナトリウム水溶液(NaO:SiO=1:1.75、濃度:12.5重量%、大阪硅曹株式会社製)を48重量部と、無水けい酸ナトリウム(青島東岳ケイ酸ナトリウム有限公司製)を50重量部とを上記攪拌造粒機に投入した。
【0055】
そして、攪拌造粒機を100rpmの条件で約13分間運転し、粒状組成物を作製した。
【0056】
(造粒率の測定)
作製した粒状組成物について、造粒率を算出した。
なお、本明細書の実施例及び比較例における造粒率は、作製した粒状組成物の全重量に対する、0.5〜6.8mmの粒径を有する粒状組成物の重量の割合(%)として表す。
具体的には、以下の方法で算出した。
まず、作製した粒状組成物を目開き0.5mmの篩にかけた。
続いて、篩に残った粒状組成物を、さらに目開き6.8mmの篩にかけた。
篩上に残った粒状組成物の総重量(g)を、目開き0.5mmの篩にかける前の粒状組成物の総重量(g)で除し、100を乗じて、造粒率(%)を算出した。
本実施例における造粒率は90%であった。
すなわち、実施例1において作製した粒状組成物は、0.5〜6.8mmの粒径を有する粒状組成物を90重量%の割合で含み、0.5mm未満の粒径又は6.8mmを超える粒径を有する粒状組成物を10重量%の割合で含んでいた。
【0057】
実施例1において作製した粒状組成物950重量部と、粒状の塩素剤(ネオクロール60G、四国化成工業株式会社製)50重量部とを混合機に投入し、常温下、10rpmの条件で約10分間運転して混合することにより、本実施例の粒状洗浄剤を製造した。
【0058】
(比較例1)
けい酸ナトリウム水溶液の代わりに水をバインダとして使用したこと以外は、実施例1と同様にして粒状組成物を製造した。
実施例1と同様にして、目開き0.5mmの篩及び目開き6.8mmの篩を用いて粒状組成物の造粒率を算出したところ、造粒率は80%であった。
すなわち、比較例1において作製した粒状組成物は、0.5〜6.8mmの粒径を有する粒状組成物を80重量%の割合で含み、0.5mm未満の粒径又は6.8mmを超える粒径を有する粒状組成物を20重量%の割合で含んでいた。
続いて、塩素剤との混合を実施例1と同様にして行って粒状洗浄剤を製造した。
【0059】
(比較例2)
実施例1において使用した粒状洗浄剤の製造に使用した材料、すなわち、粒状のオルソけい酸ナトリウム、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル、ポリアクリル酸、ニトリロ三酢酸三ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、けい酸ナトリウム水溶液、無水けい酸ナトリウム、粒状の塩素剤を、実施例1において使用した配合量で全て混合して、攪拌造粒機を100rpmの条件で約13分間運転し、粒状組成物を作製した。
この粒状組成物には塩素剤が混合されているので、粒状洗浄剤とみなすことができる。
【0060】
実施例1と同様にして、目開き0.5mmの篩及び目開き6.8mmの篩を用いて粒状組成物の造粒率を算出したところ、造粒率は85%であった。
すなわち、比較例2において作製した粒状組成物は、0.5〜6.8mmの粒径を有する粒状組成物を80重量%の割合で含み、0.5mm未満の粒径又は6.8mmを超える粒径を有する粒状組成物を15重量%の割合で含んでいた。
【0061】
(比較例3)
バインダとしてのけい酸ナトリウム水溶液を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして粒状洗浄剤を製造した。
攪拌造粒機から取り出した組成物は、殆どが粉末であり、殆ど造粒されていなかった。この場合、造粒組成物は製造できなかったと判断した。
比較例3では、造粒組成物が製造できなかったため、他の特性については評価しなかった。
【0062】
(供給安定性の評価)
実施例1、比較例1及び2で製造した粒状洗浄剤を用いて、供給安定性を以下のようにして評価した。
【0063】
(i)評価方法
25℃、湿度70%の恒温槽内にセットされた供給装置A、及び、35℃、湿度70%の恒温槽内にセットされた供給装置Bに、それぞれ粒状洗浄剤を投入した。
その後、供給装置A及びBを一カ月間センサーで自動制御しながら断続的に運転した。
粒状洗浄剤の供給安定性を次のように評価した。
(ii)評価基準
◎:供給装置A及びBのいずれにおいても、湿気による粒状洗浄剤の固結がなく、順調に粒状洗浄剤が供給された。
○:供給装置A及びBの少なくとも一方において、搬出歯車や内部壁面への湿気による粒状洗浄剤の固結が認められたが、順調に粒状洗浄剤が供給された。
なお、供給装置A及びBとしては、株式会社ニイタカ製、ジャストセット1501を使用した。
【0064】
(洗浄性)
下記の条件下で、自動食器洗浄機(ホシザキ電機株式会社製、WF−650UF)を用いて、被洗浄物としてのガラスコップ7個を洗浄した。
洗浄後の各ガラスコップを乾燥させた後に、洗い上がりの外観を観察した。
(i)洗浄条件
粒状洗浄剤の濃度:0.08重量%
水の総硬度:50ppm
被洗浄物:内壁に汚垢(卵、牛乳、油脂混合物)を所定量塗り付け、乾燥させたガラスコップ。
洗浄条件:粒状洗浄剤を溶かした60℃の洗浄水で60秒間洗浄を行い、その後、80℃のすすぎ水ですすぎを15秒行う。
(ii)評価基準
◎:ウォータースポットが全くみられない。
○:ウォータースポットが2〜3個みられる。
【0065】
(塩素安定性)
(i)測定方法
60℃の恒温槽内に一週間放置された粒状洗浄剤中に含まれる有効塩素量の初期有効塩素量(一週間放置前の有効塩素量)に対する割合を算出し、算出結果を以下の基準で評価した。
なお、有効塩素量の測定は、次のようにして行った。
まず、粒状洗浄剤を1g採取し、ヨウ化カリウム0.2gを加え、氷酢酸を10ml加えた。
その後、でん粉溶液を指示薬としてN/10チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し、溶液が無色になった点を終点とした。
そして、次式により、有効塩素量としての有効塩素濃度(%)を計算した。
有効塩素濃度(%)=滴定量(ml)×0.3546/粒状洗浄剤の重量(g)
(ii)評価基準
◎:一週間後の有効塩素量の初期有効塩素量に対する割合が95%以上
×:一週間後の有効塩素量の初期有効塩素量に対する割合が50%未満
【0066】
各実施例及び比較例におけるバインダの種類、造粒率、供給安定性、洗浄性、塩素安定性について、表1にまとめて示した。
また、塩素剤を他の成分と混合して造粒した比較例2では、「塩素剤」の欄を「造粒配合」と示し、塩素剤以外の成分を造粒して粒状組成物を作製し、その後に塩素剤を混合した他の実施例及び比較例では、「塩素剤」の欄を「別配合」と示した。
【0067】
【表1】

【0068】
実施例1では、バインダとしてケイ酸ナトリウムが用いられており、造粒率が90%と高くなっていた。一方、バインダとして水を用いた比較例1では造粒率が80%と低くなっており、また、バインダを用いなかった比較例3では、造粒組成物が製造できなかった。
【0069】
実施例1では供給安定性が良好であり、供給装置内における粒状組成物の固結が認められなかった。理由としては、造粒率が高いために、粒径の小さい粉末の割合が低いこと、及び、バインダとしてのけい酸ナトリウムが粒状のオルソけい酸塩とキレート剤の周囲を覆って、ガラス質に近い性質の膜を形成するために、粒径の小さい粉末が存在したとしても自動供給装置の壁面に付着しにくくなることが挙げられる。
【0070】
一方、比較例1では供給安定性に劣り、供給装置内における粒状組成物の固結が認められた。理由としては、造粒率が実施例1と比較して低いために、粒径の小さい粉末の割合が高いこと、及び、その粒径の小さい粉末が自動供給装置の壁面に付着しやすいことが挙げられる。
【0071】
実施例1では、塩素剤を粒状組成物と別配合にしているため、非イオン界面活性剤と塩素剤との接触による分解が防止されて、塩素安定性に優れていた。
塩素安定性に優れるため、洗浄性も高くなっていた。
一方、比較例2では、塩素剤と非イオン性界面活性剤を混合させて造粒を行ったため、非イオン界面活性剤と塩素剤との接触による分解が生じ、塩素安定性が劣っていた。
また、塩素安定性に劣ることに起因して、洗浄性も低くなっていた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩、キレート剤及びバインダを含む粒状組成物と、
塩素剤とからなる粒状洗浄剤であって、
前記バインダには、けい酸ナトリウムが含まれていることを特徴とする粒状洗浄剤。
【請求項2】
前記バインダには、けい酸ナトリウム水和物又はけい酸ナトリウム水溶液が含まれている請求項1に記載の粒状洗浄剤。
【請求項3】
前記けい酸ナトリウムを構成するNaOとSiOとのモル比は、NaO:SiO=1:0.8〜1:4である請求項1又は2に記載の粒状洗浄剤。
【請求項4】
前記粒状組成物の粒径は、0.5〜6.8mmである請求項1〜3のいずれかに記載の粒状洗浄剤。
【請求項5】
前記粒状組成物は、前記液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩と、前記キレート剤と、前記バインダとを含む原料組成物を造粒することにより得られる粒状組成物である請求項1〜4のいずれかに記載の粒状洗浄剤。
【請求項6】
前記非イオン界面活性剤と、前記オルソけい酸塩と、前記キレート剤と、前記バインダとの配合比は、重量比で、1:4〜6:6〜8:1.5〜3.5である請求項1〜5のいずれかに記載の粒状洗浄剤。
【請求項7】
液状の非イオン界面活性剤が吸着された粒状のオルソけい酸塩と、キレート剤と、バインダとを混合することにより原料組成物を調製する原料組成物調製工程と、
前記原料組成物を造粒することにより粒状組成物を作製する造粒工程と、
前記粒状組成物と塩素剤とを混合する混合工程とを含む粒状洗浄剤の製造方法であって、
前記バインダとして、けい酸ナトリウムが含まれたバインダを使用することを特徴とする粒状洗浄剤の製造方法。
【請求項8】
前記造粒工程では、前記原料組成物を粒径0.5〜6.8mmに造粒する請求項7に記載の粒状洗浄剤の製造方法。

【公開番号】特開2012−111797(P2012−111797A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−259330(P2010−259330)
【出願日】平成22年11月19日(2010.11.19)
【出願人】(000190736)株式会社ニイタカ (33)
【Fターム(参考)】