説明

粗目メッシュ材料、およびその粗目メッシュ材料から作製した袋

粗目メッシュ材料は、互いに交差するフィラメント(1、2、3、4、11、12、15、16)を含む。そのフィラメントのうちの少なくともいくつかは、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの接着部分は、交点で他のフィラメントに熱接着される。その材料を不織布とすることができる。その不織布は、少なくとも2つの層の横糸フィラメント(1、2、11、12)を含み、その層の片側または両側に縦糸フィラメント(3,4、15、16)層を隣接して配置することができる。他の粗目メッシュ材料と比較すると、本明細書に開示した粗目メッシュ材料は、高強度、軽量、高い寸法安定性、および開口度のうちの一部または全部の優れた組合せを有する。Lシーム袋(20)、ピロー包装(FFS)袋(1020)、および複合基材の袋(2,020)を含む、その材料から少なくとも一部を作製できる物品も本明細書に開示している。それらの袋を作製する方法も開示している。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
この本出願は35U.S.C.第119(e)条の下で以下の米国仮特許出願に基づく利益を主張するものであり、それらの文献は全てその全体が参照により本明細書に援用される。
・米国仮特許出願第61/250,299号(2009年10月9日出願、発明の名称「Open Mesh Non−Woven Fabric」)、
・米国仮特許出願第61/303,290号(2010年2月10日出願、発明の名称「Open Mesh Non−Woven Fabric」)、
・米国仮特許出願第61/305,003号(2010年2月16日出願、発明の名称「Multi−Substrate Bag and Method of its Production」)、および
・米国仮特許出願第61/326,069号(2010年4月20日出願、発明の名称「Multi−Substrate Bag and Method of its Production」)。
【技術分野】
【0002】
本発明は、粗目メッシュ材料に関し、より詳細には、フィラメントから形成された粗目メッシュ材料に関し、そのフィラメントの少なくともいくつかは、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着可能な複合フィラメントである。本発明は、さらに、そのような材料から作製された様々なタイプの袋およびそれらの袋の作製方法に関する。
【背景技術】
【0003】
合成粗目メッシュ材料は、袋、シルトフェンス、および他のバリア、ベイルラップ、ならびにスクリーンを含む多種多様の用途で用いられている。これらの材料は、粗目メッシュパターンによって形成される。従来のメッシュ材料は、フィラメント同士をそれらの交点で接着することなく、一緒に織ったり編んだりした、互いに交わる糸またはフィラメントの形態をとる。より最近では、直交ラミネートした合成フィルムが用いられており、そのフィルムは、織ったり編んだりするのではなく、熱接着することによって、スリット加工および2軸延伸加工したシートの隣接層同士を互いに固着している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の粗目メッシュ材料の多くは寸法安定性がない。すなわち、それらは簡単に伸び、そのため、袋などの用途で使用されるときに、袋内の物体の重量によって望ましくなく伸びたり膨らんだりする。これらの材料はさらに、比較的弱い傾向にある。他の材料は良好な寸法安定性または強度をもたらすが、単位面積ベースで比較的重い。こうした従来技術の材料はまた、製造するのが比較的高い。材料特性の予期される変動の限界のせいでこれらの用途の範囲も限られている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、粗目メッシュ材料が、互いに交差するフィラメントを含み、そのフィラメントの少なくともいくつかは、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの接着部分は、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着される。粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量は30g/m2未満である。他の実施形態では、粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量は25g/m2未満、20g/m2未満、さらには15g/m2未満である。
【0006】
粗目メッシュ材料は、マシン方向およびクロスマシン方向に延在することができ、強度質量比は、マシン方向およびクロスマシン方向の少なくとも一方において少なくとも2.67N/(g/m2)とすることができる。ここで強度はASTM規格D5034に従って測定している。他の実施形態では、強度質量比は、3.30N/(g/m2)、さらには4.45N/(g/m2)を超えることができる。
【0007】
粗目メッシュ材料の伸び率は、マシン方向およびクロスマシン方向の少なくとも一方において約50%以下とすることができる。ここで伸び率はASTM規格D5034に従って測定している。他の実施形態では、破断伸度は40%以下または30%以下とすることができる。
【0008】
粗目メッシュ材料は、単位面積当たりの質量20g/m2未満、破裂強度少なくとも80kPaとすることができる。ここで破裂強度はASTM規格D3786に従って測定している。他の実施形態では、破裂強度は、100kPa、さらには150kPaを超えることができる。
【0009】
粗目メッシュ材料の引裂き強度は交点において10N超とすることができ、ここでは引裂き強度は材料の破断力によって示される。他の実施形態では、引裂き強度を15N超、さらには20N超とすることができる。
【0010】
粗目メッシュ材料の所望の特徴は、単位面積当たりの重量、強度質量比、伸び率などの点では、材料の最終使用意図に応じて異なることがあるが、本開示の材料は、寸法安定性を良好に維持しながら、単位面積当たりの質量が小さく、強度質量比が高い。このように材料の単位面積当たりの質量が低く強度質量比が高いことにより、この製品はより少ない原料しか必要とせず、より小さい体積にしかならないので、青果袋など、その材料から作製された製品の製造、搬送、および配設に関連する二酸化炭素排出量が削減される。したがって、生産および出荷のために、従来の材料から作製された製品よりも少ないエネルギーしか必要としない。
【0011】
一構成では、材料は不織布であり、その不織布は横糸フィラメントの少なくとも2つの層を含み、それらの層の一方または両方の側面に縦糸フィラメント層を隣接して配置することができる。横糸フィラメントは、互いに鋭角に交わって、概してダイヤモンド形のパターンが形成される。縦糸フィラメントは、交わるフィラメントに対して鋭角に延在し、互いに対して平行に延在し、マシン方向に平行に延在することができる。縦糸フィラメントは、および場合によっては横糸フィラメントも、熱接着可能な複合フィラメントである。追加の縦糸層および/または横糸層、引き紐または他の閉鎖機構、ラベルなどの構造物、ならびに/あるいは1つまたは複数のラミネートシートまたは補強シートなど、追加の層を、布の一方または両方の面に設けることができる。この構成の変更形態では、縦糸フィラメントの両方の層をなくして、互いに交わる横糸フィラメントから布を形成することもできる。
【0012】
シルトフェンス、軽量バリア、ならびに青果物および他の物体を保持する袋を含む多くの物品を、少なくとも部分的にこれらの布から作製することができる。こうした袋には、Lシーム袋(L−seam bag)、ピロー包装(FFS)袋、およびHALF AND HALF(登録商標)袋などの複合基材の袋が含まれる。
【0013】
Lシーム袋の場合は、上記で説明した特徴のうちの少なくともいくつかを有する粗目メッシュ材料を、閉鎖端と、開口端と、その袋の側部の少なくとも1つの側部継ぎ目と、その袋の閉鎖端の継ぎ目とを含むように形成することもできる。縫合することによってその側部継ぎ目および端部継ぎ目を形成して、「L−シーム袋」を生産することができる。開口端はテクスチャ加工部分を含むことができる。そのテクスチャ加工部分は、存在する場合は、バンドを含むことができ、そのバンドは、布のうちの開口端の周りに配設された部分またはテクスチャ加工フィラメントに接着される。
【0014】
上記で論じたLシーム袋の特徴のうちのいくつかまたは全てを有するLシーム袋は、複数の袋がスタック状に積み上げられ267kNの力を受けるときにそのスタックが袋を少なくとも25枚/cm含むように、十分に薄く、圧縮可能とすることができる。他の実施形態では、スタックは袋を30枚超/cm、さらには35枚超/cm含む。
【0015】
本発明の別の態様は、いわゆるピロー包装袋にある。この態様による袋は、第1および第2の対向する面を有し、その面はそれぞれ、少なくとも部分的にシート材料のストリップから、少なくとも部分的に粗目メッシュ材料から形成される。シート材料は、例えば、フィルム材料とすることができ、そのフィルム材料は、少なくとも部分的に熱可塑性のフィルムから作製され、袋の少なくとも一方の端部から長さ方向に延在する。端部継ぎ目が袋の一方の端部を越えて延在し、その端部継ぎ目により、シート材料の第1のストリップおよび第2のストリップを、それらの間の粗目メッシュ材料の少なくとも1つの層と接合する。端部継ぎ目は、強度が少なくとも2.5Nのシールから形成される。
【0016】
本発明の別の態様によれば、上側端部および下側端部を有するピロー包装袋が提供され、少なくとも下側端部が閉鎖されている。物体を含む内部体積を画定するように、本体が上側端部と下側端部との間を延在する。充填袋の本体は、その長さの少なくとも大部分に沿って断面形状が少なくとも概して多角形である。本体は、対向する少なくとも2つの面を有し、それらの面は、単位面積当たりの質量が30g/m2以下の粗目メッシュ材料から形成される。袋の初期高さは、下側端部がシールされた後であり、本体が形成された後であるが袋に物体を入れる前であり、上側端部をシールする前に、下側端部から上側端部を測定される。さらに、袋の最終高さは、物体を袋に入れた後に、袋を水平面に置き、上からの支持がない状態にした後で測定される。袋の最終高さは初期高さの少なくとも35%である。
【0017】
本発明のさらに別の態様によれば、ピロー包装袋などの袋の端部継ぎ目を形成する方法が提供される。その方法は、温度149℃未満、ドウェル時間0.5秒未満の熱および圧力で袋の対向する面を一緒に押圧するステップと、継ぎ目強度が少なくとも2.5Nの継ぎ目を作り出すステップとを含む。その袋は、少なくとも2層のシート材料と、シート材料の層の間に配設された少なくとも1層の粗目メッシュ材料とを含む。継ぎ目をフィンシールから形成することができる。
【0018】
本発明のさらに別の態様によれば、複合基材の袋は、少なくとも大部分が合成粗目メッシュ材料のストリップから形成された第1の側壁と、少なくとも大部分がシート材料から形成された第2の側壁とを有する。第1および第2の側壁の対向する側方縁部は、垂直の継ぎ目において互いに熱接着され、粗目メッシュ材料のストリップの下側縁部は、フィルム材料に熱接着されて、下側の水平継ぎ目が形成される。シート材料の補強ストリップは、袋の第1の側壁の上側縁部に沿って延在することができる。
【0019】
粗目メッシュ材料は、クロスマシン方向およびマシン方向に延在することができ、単位面積当たりの質量を30g/m2以下、強度質量比を少なくとも2.67N/(g/m2)とすることができる。
【0020】
強度質量比が上昇し、結果として生じる袋の質量が低減されると、複合基材の袋の二酸化炭素排出量も削減される。その複合基材の袋は、やはり、比較的薄く、圧縮可能であり、非常に多くの袋を所与の体積に格納および輸送することが可能になる。実際に、袋は、複数の袋がスタック状に積み上げられ圧縮力27.1Nを受けるときに、そのスタックが少なくとも36.5枚/cmを含むのに十分に薄く、圧縮可能である。
【0021】
フィルムストリップとメッシュストリップとの間の重なった領域の表面積が増大するように複合基材の袋のメッシュストリップを構成することによって、継ぎ目強度を改善することができる。表面積の増大は、継ぎ目の粗目メッシュ布に追加の糸またはフィラメントを設け、したがって、接着に利用できる表面積を増大させることによって実現することができる。
【0022】
本発明のこれらのおよび他の特性および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面から当業者に明らかになるであろう。しかし、詳細な説明および特定の例は、本発明の好ましい実施形態を示すが、限定ではなく例示によって与えられていることを理解されたい。本発明の精神から逸脱することなく本発明の範囲内で多くの変更および改変を行うことができ、本発明はこうした改変形態の全てを含む。
【0023】
本発明の好ましい例示的実施形態を添付の図面に示す。それらの図面では、同様の参照番号は図面全体を通して同様の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1の好ましい実施形態に従って構築された粗目メッシュ材料の部分平面図である。
【図2】概して図1の線II−IIに沿った断面立面図である。
【図3】概して図1の線III−IIIに沿った側面立面図である。
【図4】本発明の第2の好ましい実施形態に従って構築された粗目メッシュ材料の上面図である。
【図4A】図4に例示した材料の変更形態を形成する粗目メッシュ材料の上面図である。
【図5】図4の布に使用されたフィラメントの断面端面図である。
【図6】図4に例示した布の部分詳細図である。
【図7】概して図6の線VII−VIIに沿った材料の断面図である。
【図8】少なくとも部分的に粗目メッシュ材料から作製された第1の袋の斜視図である。
【図9】図8の袋のテクスチャ加工部分の部分斜視図である。
【図10】図8の袋と共に使用するのに適したテクスチャ加工部分の代替的実施形態の正面図である。
【図11】図8の袋と共に使用するのに適したテクスチャ加工部分の代替的実施形態の正面図である。
【図12】袋の代替的実施形態の斜視図である。
【図13】袋の代替的実施形態の斜視図である。
【図14】図13の袋と共に使用するのに適切なストランドの代替的実施形態の正面図である。
【図15】図13の袋と共に使用するのに適切な複数のストランドの代替的実施形態の正面図である。
【図16】一部が粗目メッシュ材料から作製された複合基材のピロー包装袋の斜視図である。
【図17】図16の袋の正面立面図である。
【図18】図16の袋の右側立面図である。
【図19】概して図17の線19−19に沿った袋の断面図である。
【図20】概して図17の線20−20に沿った袋の断面図である。
【図21】概して図18の線21−21に沿った袋の断面図である。
【図22】図16〜図21の袋を作製するために使用できる縦ピロー包装機のやや概略的な側面立面図である。
【図23】図22の縦ピロー包装機の部分詳細斜視図である。
【図24】図22および図23のピロー包装機を使用して図16〜図21の袋を形成できる基材の斜視図である。
【図25】本発明の別の実施形態に従って構築されたピロー包装袋の斜視図である。
【図26】図25の袋に加工できる基材の斜視図である。
【図27】充填された従来技術の2つの袋の隣で、面の上に置いた図16〜図21の袋を示す側面立面図である。
【図28】本発明の別の実施形態に従って構築された複合基材の袋の斜視図である。
【図29】図28の袋の正面立面図である。
【図30】図28の袋の背面立面図である。
【図31】概して図28の線31−31に沿った側面断面図である。
【図31A】図28〜図31の袋の代替的構造体の側面断面図である。
【図31B】図28〜図31の袋の別の代替的構造体の側面立面図である。
【図31C】図28〜図31の袋の別の代替的構造体の側面立面図である。
【図32】概して図29の線32−32に沿った上面図である。
【図33】図28〜図31の袋の上側部分を示す部分斜視図である。
【図34】図29の部分正面立面図である。
【図35】図28〜図31の袋の分解斜視図である。
【図36】本発明のさらに別の実施形態に従って構築された袋の背面立面図である。
【図37】図36の部分正面立面図である。
【図38】本発明のさらに別の実施形態に従って構築された袋の正面立面図である。
【図39】図38の部分正面立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、粗目メッシュ材料のいくつかの非限定的な実施形態を説明し、その後に、様々なスタイルの袋の形態のこうした材料の適用例を説明する。
【0026】
<1.粗目メッシュ材料>
上記に示したように、本開示に従って構築された粗目メッシュ材料はフィラメントを含み、それらのフィラメントは、互いに交差し、それらの交点のうちの少なくともいくつかにおいて熱接着されて、軽量で強度があり寸法が安定した粗目メッシュ材料が形成される。可能な材料には、フィラメント同士が互いに上下に織り合わさって交差する織布と、一方のフィラメントのループを他方のフィラメントの周りに掛け合うことでフィラメント同士が交差するニット地と、互いに交わるように一方のフィラメントを他方のフィラメント上に積層することでフィラメント同士が交差する不織布とが含まれるが、それらに限定されるものではない。本明細書の「Intersect(交差する)」とは、交差するフィラメントが互いに平行でなく、1つまたは複数の位置で互いに接触することを意味する。フィラメントの少なくともいくつかを、他のフィラメントに交差させることなく、それら他のフィラメントに接触させ、さらには接着させることもできる。しかし、フィラメントを、交差および/または接着させることなく、他のフィラメントに接触させることもできる。例えば、以下に図1〜図3に関連して説明する「stacked(積み重ねた)」縦糸フィラメントと同様に、フィラメントのいくつかを、他のフィラメントに交差させながら、さらに他のフィラメントと共線にし、その上に敷設させることもできる。その実施形態では、上層の縦糸フィラメントは、横糸フィラメントと交差しながら、下にある下層の縦糸フィラメントと共線であり、その上部に敷設される。さらに、フィラメントの少なくともいくつかは、以下に図1〜図3に関連して説明する横糸フィラメントと同様に、それらの交点において互いに熱接着されることなく、互いに交差することもできる。
【0027】
本明細書で用いる用語「filamentフィラメント」は、ストランド状の材料を意味すると理解すべきであり、「tape(テープ)」、「ribbon(リボン)」、「yarn(ヤーン)」、または「thread(糸)」と同義と見なすべきである。基準座標系を設けるために、用語「warp filamant(縦糸フィラメント)」および「weft filament(横糸フィラメント)」を用いて、交わるフィラメントを説明する。典型的には、縦糸フィラメントは少なくとも概して「マシン方向」に延在するが、必ずしもそうであるとは限らない。別段の指定がない限り、これらの用語は単に基準座標系として用いられるだけであり、その材料を任意の特定の様式で作製すること、または任意の所望の配向を有することが必要とされるわけではないことを理解されたい。「above(上方)」および「below(下方)」など、方向に関する他の用語も、基準座標系として用いられており、限定するものと解釈すべきではない。
【0028】
フィラメントの一部または全部は複合フィラメントである。本明細書で用いる用語「composite filament(複合フィラメント)」は、融点の高い「キャリア」部分と、比較的融点の低い「接着」部分とを有する複合材料から作製されたフィラメントを指す。好ましくは、キャリア部分はまた、接着部分よりも密度が高いが、必ずしもそうであるとは限らない。キャリア部分はフィラメントの構造用構成要素を形成する。これらの複合フィラメントを、低融点材料と高融点材料とのブレンドから形成されたモノレイヤ材料など、様々な材料から形成することができる。材料の層をラミネートしたもの、または材料の層を共押し出ししたものから作製することもできる。共押し出しした材料から形成された複合フィラメントを、例えば、いわゆるシースコア型の材料から形成することができる。シースコア型の材料は、比較的融点の高いコアが、少なくとも1つの層の比較的融点の低いシースに囲繞されている。各シース内には単一のコアを設けることができる。あるいは、各シース内に複数のコアを封入することができる。封入されたコアは、互いに離間してもよく、横に並べることによってまたは編組するかもしくは別法で絡み合わせることによって、互いに接触してもよい。あるいは、共押し出しされる材料は、比較的融点の高い層の片面または両面に融点の低い層を配設して形成することもできる。本明細書で用いる用語「melting point(融点)」は、その材料が別の材料との接着を開始できる温度を意味する。
【0029】
複合フィラメントは、(i)モノレイヤもしくはモノフィラメントに材料をブレンドする、(ii)材料をラミネートする、または(iii)材料を共押し出しすることによって形成することもできる。低融点材料および高融点材料を一定の順に多数並べることでこれらの複合フィラメントを形成することもできる。材料の可能な組合せには、キャリア部分として高密度ポリエチレン(HDPE)または中密度ポリエチレン(MDPE)、および接着部分として低密度ポリエチレン(LDPE)および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が含まれる。これらの材料は、単独で、または他の材料とブレンドしてもしくは別法で組み合わせて用いることができる。材料の他の可能な組合せには、1つまたは複数のキャリア部分および接着部分としてヒートシール可能なポリプロピレンの使用が含まれる。さらに、一方または両方の部分の全てまたは一部に他の材料(例えば、セルロース材料またはデンプン材料など、生物分解性の材料)を用いることができる。(1つまたは複数の)接着部分の材料は、(1つまたは複数の)キャリア部分の材料よりも、融点が低いか、または低い温度で接着を開始する。(1つまたは複数の)接着部分が(1つまたは複数の)キャリア部分の寸法上および構造上の完全性にあまり影響を及ぼすことなく隣接するフィラメントに十分に接着される温度まで、結果として生じる複合フィラメントを加熱することができる。
【0030】
次に図1〜図3を参照すると、上記で説明したタイプのフィラメントを交差させることで形成された粗目メッシュ材料の第1の実施形態が例示されている。この実施形態の材料は、不織布であり、その不織布は、相互に交わる2つの群から形成されており、その群は、細長い横糸フィラメント1、2と、それらの横糸フィラメント1、2をそれぞれ挟む下側の縦糸層3および上側の縦糸層4からなる。縦糸層3および4は、各縦糸フィラメント5および6からそれぞれ形成される。横糸フィラメント1および2は、互いに鋭角に交わって、概してダイヤモンド形のパターンが形成される。縦糸フィラメント5および6は、それらの互いに交わるフィラメントに対して鋭角に、かつ互いに平行に延在する。縦糸フィラメント5および6は、例示の実施形態ではマシン方向に延在するが、他の方向に延在することもできる。
【0031】
本実施形態では、この布の横糸フィラメント1、2は複合フィラメントではない。したがって、横糸フィラメント1、2は、仮に接着できたとしても、比較的小さい範囲でしか互いに接着することができない。横糸フィラメント1、2は、下側および上側のカバー層または縦糸層3、4の助けによって互いの位置に固定されており、その縦糸層3、4はそれぞれ、互いに離間した平行の細長い複数の縦糸フィラメント5および6からそれぞれ形成されている。図1に示すように、下側の縦糸層3のフィラメント5および上側の縦糸層4のフィラメント6は互いに一列に配設され、そのため、交わる点の領域では横糸フィラメント1、2を互いに接合する必要なしに、相互に接続された層状のストリップ5と6との間に横糸フィラメント1、2を固定する。それらの層は、敷設プロセスの後にまたはその間に熱接着され一緒に押圧されて、その交点おいて一緒に溶融し、したがって、布が形成される。
【0032】
上記に言及したように、この実施形態の粗目メッシュ材料は不織布であり、その不織布は、相互に交わる小さいフィラメントをそれぞれ、それ自体の平面に敷設することで形成されており、フィラメントのループを掛け合ったニット地またはフィラメントを織り合わせた織布の形態をとるのではない。その結果、縦糸フィラメントと横糸フィラメントとが交わる領域では、布の構造上の完全性を損なう、ループを掛け合うかまたは織り合わせた合流点が生じないという利点を有する単純な構築状態が得られる。ループを掛け合うかまたは織り合わせた交差部では、フィラメントは、互いに交わり、そのためフィラメントにより平面が変化する。ループを掛け合うかまたは織り合わせた合流点におけるこうしたフィラメントの平面の変化により、ニット地または織布にストレス点が作り出される。この実施形態の粗目メッシュ布では、縦糸フィラメントおよび横糸フィラメントは単に互いに水平に敷設されているだけであり、厚さを非常に薄く10μmと35μmの間にすることができるので、ストレス点が生じないようにされており、したがって、例えば、布の限界の伸張強度が最大になる。縦糸フィラメント間に横糸フィラメントの互いの位置を固定すると、2つの縦糸層が互いに対して確実にヒートシール接続され、挿入される横糸層に対して縦糸層が確実にヒートシール接続される。したがって、横糸フィラメントおよび縦糸フィラメントは、変位不能にきつく束ねられる。布を熱処理することで、粗目メッシュ布が残りの非常に少ない収縮および/または伸長しか受けないことも確実になる。
【0033】
縦糸3、4フィラメントにより横糸フィラメント1、2の位置を熱接着によってその交点の適位置に確実に固定可能にするために、縦糸層3、4のフィラメントは、上記で論じたような複合フィラメントである。複合フィラメントは、少なくとも一部分が他の部分よりも融点の高い材料から形成される限り、上記で説明した材料の任意の組合せから形成することができる。例示の実施形態では、縦糸層3および4のフィラメント5および6は、共押し出ししたフィルム材料から形成された複合フィラメントであり、そのフィルム材料は、比較的伸張強度および融点の高いキャリア層と、キャリア層のうちの少なくとも横糸フィラメント1、2に面する面にある比較的融点の低い接着層とを有する。この実施形態の縦糸層3および4の複合フィラメントのキャリア層および接着層は、それぞれHDPEまたはMDPEおよびLDPEまたはLLDPEから構成される。この実施形態の横糸フィラメント1および2は、強度が比較的高く、融点が縦糸層フィラメントの接着層よりも高い材料から作製される。HDPEが今のところ好ましいが、ヒートシール可能なポリプロピレンなど、他の材料を利用することができる。横糸フィラメントの高密度材料は、LLDPEなどの低融点材料で被覆して、交点における縦糸層フィラメントとの接着を強化することができるが、必ずしもそうであるとは限らない。
【0034】
個々のフィラメントの所望の寸法は、フィラメントの組成および粗目メッシュ材料の使用意図を含む、いくつかの要因に応じて大きく異なることがある。縦糸フィラメントおよび横糸フィラメントは、例えば、厚さ40〜200ミクロン、より典型的には60〜150ミクロンとすることができる。例示の実施形態の横糸フィラメントは、縦糸フィラメントよりもずっと幅が広いが、所望の場合は、同じ幅またはほぼ同じ幅のフィラメントを全ての層に使用することもできる。さらに、横糸フィラメントの幅を縦糸フィラメントの幅よりも狭くすることもできる。
【0035】
粗目メッシュ材料の所望の特徴は、単位面積当たりの質量、強度質量比、伸び率などの点では、材料の最終使用意図に応じて異なることがあるが、本開示の材料は、寸法安定性を良好に維持しながら、単位面積当たりの質量が小さく、強度質量比が高い。このように材料の単位面積当たりの質量が低く強度質量比が高いことにより、この製品はより少ない原料しか必要とせず、より小さい体積にしかならないので、青果袋など、その材料から作製された製品の製造、搬送、および配設に関連する二酸化炭素排出量が削減される。したがって、生産および出荷のために、従来の材料から作製された製品よりも少ないエネルギーしか必要としない。
【0036】
一例は、ナッツ、オレンジ、ポテト、たまねぎ、海産食品(エビ、ゴカイ、またはクラムなど)、新聞紙、球根、乾燥豆、および包装した飴などの物体を格納するのに用いられる家庭用または「消費者」用の袋の用途である。これらの袋および他の袋を用いて、それらの物体を格納し、店頭に陳列する。これらの袋の少なくとも一部を形成するのに用いられる粗目メッシュ材料は、好ましくは、単位面積当たりの質量が30g/m2未満、より好ましくは約25g/m2以下、さらには、より好ましくは約15g/m2から約20g/m2の範囲である。マシン方向およびクロスマシン方向の少なくとも一方の強度質量比は、好ましくは、約2.67N/(g/m2)以上、より好ましくは約3.50N/(g/m2)以上、さらには、より好ましくは約4.45N/(g/m2)以上であり、強度はASTM D 5034に従って測定している。寸法安定性の測定のときは、材料は、好ましくは、マシン方向およびクロスマシン方向の少なくとも一方の伸び率が約50%以下、より好ましくは約40%以下、さらには、より好ましくは約30%以下であり、伸度はASTM D 5034に従って測定している。
【0037】
この点について首尾よく試験した粗目メッシュ材料(本明細書で以下に「材料1」とする)は、i)厚さ50ミクロンのHDPE製中心層を、その上面および下面の両方の厚さ15ミクロンのLLDPE層と共押し出ししてそれぞれ作製した複合縦糸フィラメントと、ii)HDPE100%の横糸フィラメントとから形成した不織布である。破断強度および破断伸度を判定するためにASTM D 5034の試験方法を用いて、布を、対向するジョーの間にクランプ留めしその破断点まで伸ばし、その間に布の伸度および加えた力を測定した。布が引き裂かれ布に加えた力が最大に達し次いで少なくとも20%だけ低下したときに、布が「破断」したとみなした。次いで、加えた最大の力を「破断力」として記録した。試験を、統計的に有意の数の布試料に関してマシン方向およびクロスマシン方向の両方で繰り返した。試験によれば、マシン方向において、布は単位面積当たりの質量20g/m2、強度92.6N、強度重量比4.63N/(g/m2)であった。「材料1」布はさらに、クロスマシン方向において、強度41.8N、強度質量比2.09N/(g/m2)であった。伸び率は、マシン方向で約42%、クロスマシン方向で約33%であった。
【0038】
この実施形態の不織布の積層構造のフィラメントを一緒に熱接着した後には、結果として生じた粗目メッシュ布は、寸法的に安定し、残りの収縮および伸長が非常に小さくなり、同一または同様の布、フィルムなど、同様のメルトインデックス特性を有する材料と一緒に熱接着することができる。単位面積をベースにした布の密度は、各層の個々のフィラメントの密度および幅と、各層3および4の平行な縦糸フィラメント5と6との間の隙間と、横糸フィラメント1および2のピッチまたは勾配とを含むいくつかの要因によって判定される。メッシュの開口度は、横糸フィラメントのピッチが増大するにつれて、かつ/または縦糸フィラメントおよび/もしくは横糸フィラメントの間隔が増大するにつれて、上昇する。メッシュの開口度が上昇すると、メッシュの密度が低下する。所与の組成および所与の寸法のフィラメントの場合は、マシン方向における布の寸法安定性および強度は、縦糸フィラメント間の間隔に少なくとも概して比例し、マシン方向に対する横糸フィラメントの勾配またはピッチに少なくとも概して比例する。他方で、クロスマシン方向における布の寸法安定性および強度は、様々な層の交差部における接着部の強度に概して比例し、マシン方向に対する横糸フィラメントの勾配またはピッチに反比例する。
【0039】
次に図4〜図7を参照すると、本開示に従って生産された粗目メッシュ材料の第2の実施形態が例示されている。この実施形態の材料は、第1の実施形態の材料のように、不織布であり、その不織布は、相互に交わる2つの群から形成されており、その群は、横糸フィラメント11、12と、それらの横糸フィラメント11、12を熱接着して互いの位置に固定する下側のおよび上側のカバー層または縦糸層13、14からなる。横糸フィラメント11および12は、互いに鋭角に交わって、ダイヤモンド形のパターンが形成される。縦糸層13または14はそれぞれ、互いに離間した平行の複数のフィラメント15または16から形成される。縦糸層のフィラメント15および16は、第1の実施形態に関連して上記で論じたような複合フィラメントである。
【0040】
この実施形態の布は、横糸フィラメント11および12も複合フィラメントであるという点で第1の実施形態の布とは異なる。例示の実施形態の全ての複合フィラメント11、12、15、および16が、同じ複合材料から作製されているが、横糸層のフィラメント11および12を、縦糸層13、14の一方または縦糸層13、14の両方のフィラメント15、16とは異なる複合材料から作製することもできると理解されたい。例示の複合フィラメントは、積層した共押し出し材料から形成されるが、例えば、ブレンド材料、ラミネート材料、または編組もしくは絡み合わせた材料から形成することもできる。
【0041】
この実施形態の例示の複合フィラメント11、12、15、16はそれぞれ、図5に概略的に例示した3層の共押し出しした材料から構成される。その材料は、比較的融点の高い中心キャリア層18を有し、そのキャリア層18は、比較的融点の低い材料の上側接着層19と下側接着層21とに挟まれている。キャリア部分が(1つまたは複数の)接着部分よりも融点の高い材料から形成される限り、層18、19、および21を、上記で説明した材料の任意の組合せから形成することができる。
【0042】
この実施形態の複合横糸フィラメント11、12は、両方の縦糸フィラメント15、16に、さらにそれらの交点において互いに積極的に接着される。こうした構成の結果、全ての布層のフィラメントは、図7に概略的に例示するように、接着層材料を融解および再硬化させることによって全ての交点において互いに束ねられる。クロスマシン方向の布強度が主に接着部の全体的な強度に依存するので、横糸フィラメントを横糸フィラメントに積極的に接着すると、(フィラメントの厚さ、フィラメントの密度、フィラメントの組成などを含む布の他の全ての特徴が同一であると仮定すると、)横糸フィラメントが複合材料から作製されていない材料の強度よりもクロスマシン方向の材料強度が高くなる。
【0043】
この点について首尾よく試験した一材料(本明細書で以下に「材料2」とする)は、縦糸および横糸の複合フィラメントの両方が、厚さ50ミクロンのHDPE製中心層をその上面および下面の両方の厚さ15ミクロンのLLDPE層と共押し出しして形成されている。材料2の単位面積当たりの質量は20g/m2であった。マシン方向において、強度89.8N、強度質量比4.49N/(g/m2)であった。材料2はさらに、クロスマシン方向において、強度59.6N、強度質量比2.98N/(g/m2)であった。伸び率は、マシン方向で約40%、クロスマシン方向で約27%であった。
【0044】
図4〜図7に例示した布は、やはり、下側の縦糸層フィラメント15が上側の縦糸層フィラメント16からずれているという点で、図1〜図3に例示した布と異なる。この構成により、任意の所与の交点において接着に利用可能な材料が少なくても、布の所与の面積に接着のための交点が多く設けられる。勿論、第1の実施形態に関連して上記で論じたように、下側の縦糸フィラメント15を上側の縦糸フィラメント16と位置合わせすることもできる。
【0045】
一方の層、場合によっては両方の層13および14の縦糸フィラメントの少なくともいくつかは、線形ではなく非線形に延在することもできる。この代替形態の一例を図4Aに例示する。その図では、上側の縦糸層13のフィラメント16’のいくつかが概して正弦波形に配設されている。他の繰返しの波形または繰り返しでない波形も可能である。例えば、フィラメント16’’のうちの1つが、図では、隣接する非線形フィラメント16’に対して180度ずれた正弦波形になっている。これらの変更形態および他の変更形態を、同じまたは異なる布に設けることもできる。
【0046】
本開示の精神から逸脱することなく本明細書に開示した粗目メッシュ材料に、多くの変更および改変を行うこともできる。例えば、上記に簡潔に述べたように、図1〜図3の不織布または図4〜図7の不織布の縦糸層の一方または両方をなくして、2層または3層の布を生産することもできる。さらに、縦糸層の一方もしくは両方の外部および/もしくは内部、またはさらには横糸層に、1つまたは複数の補助的な材料または層を設けることができる。例えば、ラベルなどの構造物、1つもしくは複数のラミネートシートもしくは補強シート、または1つもしくは複数の追加の縦糸層を、縦糸層の一方または両方の表面に設けることもできる。さらに引き紐などの閉じ具を横糸層に設けることもできる。さらに、主に不織布に注目して論じているが、この開示は、互いに交差するフィラメントの少なくともいくつかが交点の少なくともいくつかにおいて互いに熱接着された、織布またはニット地にも応用される。この開示の範囲内に包含される粗目メッシュ材料を、本明細書で以下に、それらの材料の短い呼称として「ultra−mesh material(ウルトラメッシュ材料)」と称する。
【0047】
<粗目メッシュ材料の特徴>
上記に開示したタイプの粗目メッシュ材料の特定の例を試験した。4つの試料を試験し、以下のように分類した。
試料1:上記に概して図4および図5〜図7に例示したタイプの不織布から形成したウルトラメッシュ材料。その布は、共押し出ししたフィラメントから作った2つの縦糸層で、高密度ポリエチレン(HDPE)製の2つの横糸層を挟んだものから構成した。横糸フィラメントは、クロスマシン方向に対して約30度の先端角度α(αを以下に図34、図37、および図39に示す)で延在させた。したがって、個々のフィラメントはそれぞれ、クロスマシン方向に対して角度15度で延在した。横糸フィラメントはそれぞれ、厚さ50ミクロンのHDPE層を直鎖状低密度ポリエチレンLLDPE製の厚さ15ミクロンの2つの層の間に挿入した、厚さ80ミクロンの3層のリボンから形成した。そのリボンを、6:1の比で延伸して、布に組み込むフィラメントを形成した。その後、その複合フィラメントを厚さ約0.03mm、幅約1.2mmにした。各層の縦糸フィラメントは8mm間隔にした。布は、下層の縦糸フィラメントが上層の縦糸フィラメント間のほぼ中間に離間して交互になった布であり、布内の縦糸フィラメントの間隔が約4mmになった。横糸層フィラメントはそれぞれ、厚さ約0.04mm、幅約1.5mmにした。
試料2:クロスマシン方向に対する横糸フィラメントの先端角度が約36度であることを除いて、試料1と同一のウルトラメッシュ材料。
試料3:クロスマシン方向に対する横糸フィラメントの先端角度が約40度であることを除いて、試料1と同一のウルトラメッシュ材料。
試料4:クロスマシン方向に対する横糸フィラメントの先端角度が約46度であることを除いて、試料1と同一のウルトラメッシュ材料。
【0048】
試験結果を以下に表1にまとめている。
【0049】
【表1】

【0050】
摩擦係数試験は、ASTM規格ASTM D 1894に従って行った。摩擦係数は、底面をスポンジゴムで被覆したスレッドを、試験する材料を載せた平坦な面上で摺動させることによって測定した。
【0051】
「スタック性能」についてもウルトラメッシュ材料を試験した。本明細書で用いる「スタック性能」は、所与の高さのスタックが所与の力を受けるときにそのスタックに含まれる材料ストリップの数を指す。スタックは、別々のストリップを互いの上部に積み重ねた線形でもよく、これは典型的には物体を箱または他の容器に格納するときと同様である。あるいは、スタックは管状でもよく、これは、典型的には材料をそれ自体の周りに巻いてロールを形成するときと同様である。線形であるが、連続するシートをいわゆるZ折りパターンに折り畳んで形成することもできる。スタック性能は多くの材料にとって重要な特徴である。というのは、他にも理由はあるが、少なくとも一部がそれから作製された材料または製品を輸送および格納しなければならないからである。他の全てが同じなら、所与の深さのスタックにより多くの材料または製品を収容して、所与の体積に輸送および格納できる材料または製品の数を増やし、したがって、輸送コストの点から、格納空間を削減し、さらに材料または製品の二酸化炭素排出量を削減することが望ましい。
【0052】
この試験では、ウルトラメッシュ材料の250枚のストリップをスタックに敷設し、そのスタックの初期高さを測定した。ウルトラメッシュ材料は、袋に使用するのに非常に適しており、本明細書で参照する試験の多くを受けたタイプのものにした。簡潔にするために、それを本明細書では「ウルトラメッシュA」材料と呼ぶ。ウルトラメッシュA材料は、概して図1〜図3に例示したタイプの不織布である。その布は、密度が20g/m2であり、共押し出ししたフィラメントの2つの縦糸層で高密度ポリエチレン(HDPE)製の2つの横糸層を挟んだものから構成される。縦糸フィラメントはマシン方向に平行に延在する。横糸フィラメントは、クロスマシン方向に対して先端角度約36度で延在する。横糸フィラメントはそれぞれ、厚さ50ミクロンのHDPE層を直鎖状低密度ポリエチレンLLDPE製の厚さ15ミクロンの2つの層の間に挿入した、厚さ80ミクロンの3層リボンから形成されている。そのリボンを、6:1の比で延伸して、布に組み込むフィラメントを形成した。その後、複合フィラメントを厚さ約0.03mm、幅約1.2mmにした。各層の縦糸フィラメントは8mm間隔である。横糸層フィラメントはそれぞれ、厚さ約0.02mm、幅約1.5mmである。
【0053】
次いで、27.1Nの力を、スタックの長さに沿って各スタックに一様に加え、再度高さを測定した。27.1Nの力は、典型的には箱詰めしたときの物体のスタックに加えられる圧縮力に匹敵するように設計した。次いで、合計42.3Nの力を、各スタックの長さに沿って一様に加え、再度高さを測定した。これらの試験結果を以下に表2にまとめている。
【0054】
【表2】

【0055】
交差するフィラメントまたは交差する他の構造物から形成した材料の別の重要な特性は、交点の接着部によって材料に加えられる強度である。「接着強度試験」を行って、交点におけるウルトラメッシュA材料の伸張強度または引裂き強度を測定し、実測した強度を、スリット加工および延伸加工した、布を形成するフィルムを直交にラミネートさせて接着した層の間の強度と比較した。そのフィルムは、商標名「CLAF(登録商標)」で市販されている。CLAF(登録商標)はENOS ANCI,Incの登録商標である。これらの材料、すなわち、
・MSグレードのCLAF(登録商標)、
・SグレードのCLAF(登録商標)、および
・上記で説明したウルトラメッシュA
を試験した。
【0056】
各試験では、試験する材料の幅5.1cm、長さ20.3cmの矩形ストリップを用意した。試料のクロスマシン部分が試料の長さ方向に延在し、マシン部分が幅方向に延びていた。したがって、試験したウルトラメッシュA材料の試料は、縦糸フィラメントが試料の幅方向に延在した。試験する各試料を、垂直に離間した2つのジョーの間に置いた。縦糸構造を均等に離間した6個のフックに引っ掛けることによって、試験するストリップの上側端部を上側ジョーに取り付けた。それらのフックは、上側ジョーから下方向に延在し、材料の水平に延在する部分を引っ掛けた。ウルトラメッシュA材料の場合は、フックを縦糸フィラメントのうちの一方に係合させた。ストリップの下側端部を、下側ジョーにクランプ留めして、上側ジョーおよび下側ジョーとのストリップの垂直の位置合わせを維持しながら、材料が上側のフックシステムおよび下側ジョーの両方に確実に固着するようにした。ここで、次に、試料に加えられている力を測定しながら、ジョーを速度30.5cm/分で引き離した。「材料1」の議論に関連して上記で説明したように計算した「破断力」すなわち試料に加えられる最大の力を、交点における引裂き強度の測定値として、または単純に「接着強度」として記録した。試験した各材料につき一連の10個の試料に関して試験を繰り返した。次いで、以下に表3に反映するように各材料について破断力および標準偏差を記録した。
【0057】
【表3】

【0058】
表3によれば、平均して、ウルトラメッシュA材料の伸張強度または引裂き強度は、縦糸フィラメントと横糸フィラメントとの交点において、材料破断力で測定して、10N超、15N超、さらには20N超であることが確認された。ウルトラメッシュ材料AがCLAF(登録商標)材料よりも軽量であり、開口度が高いにもかかわらず、結果として生じる引裂き強度は、試験したCLAF(登録商標)材料が示す強度の2倍を軽く上回っている。本明細書で説明する他のウルトラメッシュ材料の場合も同等の結果が得られると考えられる。
【0059】
材料1、材料2、およびウルトラメッシュAを含む上記で説明した特定のウルトラメッシュ材料、ならびに本開示の範囲内に包含される他の多くの布および他の粗目メッシュ材料を、任意の様々な加工作業によって、袋、シルトフェンス、ベイルラップ、またはスクリーンなど、多種多用の任意の物品に加工することもできる。熱の印加、折畳み、縫合、粘着剤の使用、またはそれらの任意の組合せによって継ぎ目を形成することによって、こうした加工を実行することもできる。次にこうした3つの適用例を説明する。
【0060】
<2.Lシーム袋>
簡潔にするためにやはり「ウルトラメッシュ材料」と称される、本開示による粗目メッシュ材料は、垂直の縁部継ぎ目を設けるように材料をそれ自体に折り畳み、布の側部および底部の縁部を縫合することで、いわゆるLシーム袋に加工することができる。結果として生じる袋は、開口した上部、折り目から形成された一縁部、ならびに継ぎ目から形成された第2の縁部および底部を有する。これらの継ぎ目は、典型的には、縫合することによって形成されるが、考えられるところでは、熱接着、粘着剤の使用、またはこれら3つ全てのうちのいずれかもしくは全ての、場合によっては他の技法を加えた、何らかの組合せによって形成することもできる。布の縦糸層は、好ましくは、袋に沿って水平に延在して、側部継ぎ目の強度を最大にする。
【0061】
次に図8を参照すると、Lシーム袋20が、第1の端部22と、反対側に配設された第2の端部24とを含む。袋20はさらに側部継ぎ目26を含み、その継ぎ目26は、第1の端部22と第2の端部24との間を延在する。袋は、粗目メッシュ材料、好ましくは、上記で説明した不織布のうちの1つ、または同様の特徴を有する布もしくは他の粗目メッシュ材料から形成される。
【0062】
図8に示した配向では、袋20の第1の端部22は底端部であり、袋20の第2の端部24は上端部である。底端部22は閉鎖端であり、上端部24は開口端である。しかし、上端部は、充填した後で、任意の適切な技法で閉鎖することもできる。
【0063】
図示の実施形態では、袋20は、袋20が内部空隙28を含むように、材料を折り畳み(すなわち、材料自体の上に折り曲げ)、その側部の縁部および底部の縁部において材料を縫合することによって形成される。側部継ぎ目および底部継ぎ目を縫合した袋は、一般に、L−シーム袋と呼ばれる。
【0064】
この実施形態の袋20の側部継ぎ目26は、材料を折り畳んだ後で、材料の対向する側部を一緒に縫い付けるかまたは縫合することによって形成される。側部継ぎ目26の反対側の側部30は、材料をそれ自体の上に折り曲げて形成した、折り目または折り曲げ部である。底端部22は継ぎ目32を含み、その継ぎ目32は、材料を折り畳んだ後で、材料の縁部の第1の部分を縁部の重なった部分に縫合することによって形成される。
【0065】
図示の実施形態では、袋20の材料は不織布であり、その不織布は、縦糸フィラメント15、16(図1〜図3)が袋20の底端部22の継ぎ目32に概して平行になるように配向されている。図示の配向では、縦糸フィラメント15、16は、側部継ぎ目26の強度が最大になるように袋20に沿って水平に延在する。
【0066】
次に図8および図9を参照して、袋20の上端部24を説明する。上端部24は縁部34を含む。縁部34は開口部36を画定し、その開口部36によって内部空隙28にアクセスする。
【0067】
上端部24はさらに、縁部34に隣接して配設されたテクスチャ加工部分38を含む。テクスチャ加工部分38は、袋20の布のテクスチャとは異なるテクスチャを与えるように適合されている。袋20のテクスチャ加工部分38のこうした独特のテクスチャにより、取扱者が袋20の上端部24を感触または手触りによって識別することができる。
【0068】
テクスチャ加工部分38はフィラメント40を含む。一実施形態では、フィラメント40の外径は、約0.1mmから約1mmの範囲にある。別の実施形態では、フィラメント40の外径は、約0.1mmから約0.5mmの範囲にある。別の実施形態では、フィラメント40の外径は、約0.2mmから約0.3mmの範囲にある。図8および図9に示す実施形態では、テクスチャ加工部分38は、フィラメント40を複数含む。フィラメント40は、袋20の布の外面のうちの上端部24の縁部34に隣接した部分に配設される。図示の実施形態では、フィラメント40は、布と絡み合ったり織り合わされたりしないように、袋20の布の外面に配設される。フィラメント40は袋20の上端部34に沿って連続して延在する。
【0069】
図8および図9に示す実施形態では、フィラメント40は、袋20の布の縦糸フィラメント15、16に概して平行になるように配向されている。別の実施形態では、フィラメント40は、袋20内で概して水平である。別の実施形態では、フィラメント40は、上端部24の開口部36が配設された平面に概して平行である。
【0070】
一実施形態では、フィラメント40は、高密度ポリエチレン(HDPE)材料から製造されたモノフィラメントである。別の実施形態では、フィラメント40は、キャリア部分および接着部分を有する、共押し出ししたフィラメントである。キャリア部分は、高密度ポリエチレン(HDPE)または中密度ポリエチレン(MDPE)を含む材料から製造することができ、接着部分は、低密度ポリエチレン(LDPE)または直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含む材料から製造することができる。
【0071】
一実施形態では、テクスチャ加工部分38はバンド42を含み、そのバンド42は、上端部24の縁部34に隣接した位置で袋20の上端部24の周りを延在する。バンド42は細いストリップ状の材料である。ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、被覆したポリエステルなどを含む熱可塑性材料から、バンド42を製造することができる。一実施形態では、バンド42の材料は厚さ約25ミクロンである。一実施形態では、バンド42の熱可塑性材料は透明または半透明である。別の実施形態では、バンド42の熱可塑性材料は不透明である。
【0072】
バンド42は幅Wを画定する。一実施形態では、バンド42の幅は約50.8mm以下である。別の実施形態では、バンド42の幅Wは約38.1mm以下である。別の実施形態では、幅Wは約25.4mmである。
【0073】
別の実施形態では、バンド42はフィラメント40なしで使用される。この実施形態では、バンド42の内面46は、縦糸層14および横糸フィラメント11、12に接着されている。
【0074】
バンド42は、外面44と、反対側に配設された内面46とを含む。図8および図9に示した実施形態では、内面46は、縦糸層14、横糸フィラメント11、12、およびフィラメント40に接着されている。一実施形態では、バンド42の内面46は接着部分を含み、その接着部分は、熱および圧力の印加によって、縦糸層14、横糸フィラメント11、12、およびフィラメント40に付着するように適合されている。
【0075】
次に図10を参照すると、袋20のテクスチャ加工部分138の代替的実施形態が示されている。テクスチャ加工部分138は、バンド42およびフィラメント140を含み、袋20の上端部24の縁部34に隣接して配設されている。本実施形態では、フィラメント140は、フィラメント140の一部分が縦糸フィラメント16とバンド42との間に配設されるように、縦糸層14の1ほんの縦糸フィラメント16の外面に配設されている。
【0076】
フィラメント140は、非線形の波形(例えば、正方形、三角形、鋸歯状、正弦波など)パターンで配設される。フィラメント140の波形パターンは、概して変動するパターンである。フィラメント140の変動パターンは、複数の山148aおよび複数の谷148bを画定する。図示の実施形態では、変動パターンは概して正弦波である。
【0077】
次に図11を参照すると、袋20のテクスチャ加工部分238の代替的実施形態が示されている。袋20のテクスチャ加工部分238はフィラメント240を複数含む。複数のフィラメントは、第1のフィラメント240aおよび第2のフィラメント240bを含む。第1のフィラメント240aは、第1の非線形波形パターンに配設され、第2のフィラメント240bは、第2の非線形波形パターンに配設される。図示の実施形態では、第1および第2の波形パターンは概して正弦波である。第2の波形パターンは第1の波形パターンからずれている。例えば、図示の実施形態では、第1の波形パターンと第2の波形パターンは互いに180度位相がずれている。
【0078】
やはり図8を参照すると、袋20はラベル50を含む。ラベル50は、袋20の少なくとも一部分に沿って延在する。図示の実施形態では、ラベル50は袋20の底端部22と上端部24と間に配設されている。
【0079】
ラベル50は、外面52と、反対側に配設された内面とを含む。外面52は、袋20の内部空隙28に配設された内容物についての情報(例えば、製造者、重量、原料、日付、栄養情報など)に関連する印(例えば、色、数、文字、シンボルなど)を含むように適合されている。
【0080】
ラベル50の内面を粘着剤なしの面にすることができる。用語「adhesive−free(粘着剤なし)」とは、内面が、塗布された粘着剤または粘着剤コーティングを含まないことを意味すると理解されよう。ラベル50の内面は、熱および圧力の印加によって、袋20の布の複合フィラメントに貼付される。一実施形態では、ラベル50の内面は、袋20の縦糸層14に貼付される。別の実施形態では、ラベル50の内面は、袋20の縦糸層および横糸層に貼付される。
【0081】
次に図12を参照すると、本開示の粗目メッシュ材料から構築された袋320の代替的実施形態が示されている。袋320は、底端部322と、反対側に配設された上端部324と、底端部322と上端部324との間で延在する側部継ぎ目326とを含む。
【0082】
底端部322は閉鎖端であり、上端部324は開口している。上端部324は開口部336を画定し、その開口部336によって袋320の内部空隙328にアクセスする。
【0083】
この実施形態の袋320はさらに閉鎖部材360を含む。閉鎖部材360は、開口部336を選択的に閉じて袋320の内部空隙328へのアクセスを防止またはブロックするように適合されている。一実施形態では、閉鎖部材360は、縦編みの布である。別の実施形態では、閉鎖部材360は不織布である。閉鎖部材360を、ポリエチレン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、ナイロン、ポリエステルなどの熱可塑性材料から製造することができる。
【0084】
閉鎖部材360は袋320の上端部324に配設される。閉鎖部材360は、横糸フィラメント11、12が閉鎖部材360に沿って摺動できるように、横糸フィラメント11と12との間で拘束されないように配設される。図示の実施形態では、閉鎖部材360は、袋320の縦糸フィラメント16に概して平行になるように、横糸フィラメント11と12との間に配設される。閉鎖部材360は、横糸フィラメント11と12との間に捕捉され、側部継ぎ目326において袋320に固着する。
【0085】
上端部324の開口部336を閉じるには、閉鎖部材360を上端部324から概して外側の方向に引っ張る。閉鎖部材360を引っ張ると、横糸フィラメント11、12が閉鎖部材360に沿って袋320の布の他の横糸フィラメント11、12に向かって摺動し、一緒に束になる。横糸フィラメント11、12が閉鎖部材360に沿って摺動すると、開口部336のサイズが小さくなる。横糸フィラメント11、12が一緒に束になっているときに、閉鎖部材360を結んで、上端部324を閉位置(すなわち、開口部336が閉じているときの位置)に固着させることができる。
【0086】
次に図13を参照すると、本開示の布から構築された袋520の代替的実施形態が示されている。袋520は、底端部522と、反対側に配設された上端部524と、底端部522と上端部524との間で延在する側部継ぎ目526とを含む。
【0087】
底端部522は閉鎖端であり、上端部524は開口端である。底端部522は継ぎ目532を含み、その継ぎ目532は、布を折り畳んだ後で、布の縁部の第1の部分を縁部の重なった部分に縫合することによって形成される。上端部524は開口部536を画定し、その開口部536によって袋520の内部空隙528にアクセスする。
【0088】
袋520はストランド570を複数含む。それらの複数のストランド570は、袋520の重量をあまり増加させることなく、袋520のフープ強度を増大させるように適合される。
【0089】
複数のストランド570は、布の縦糸フィラメント16に概して平行になるように袋520内に配設される。一実施形態では、ストランド570は縦糸フィラメント16に隣接して配設される。別の実施形態では、ストランド570は、互いに隣接する縦糸フィラメント16間に配設される。別の実施形態では、ストランド570は縦糸フィラメント16上に配設される。一実施形態では、ストランド570はそれぞれ端部分572を有し、その端部分572は、袋520の側部継ぎ目526において固着する。
【0090】
ストランド570の伸張強度は、縦糸フィラメント16の伸張強度以上である。ストランド570を様々な材料から製造することができる。一実施形態では、ストランド570はそれぞれ、ポリエステル材料などの不織材料または熱可塑性材料である。別の実施形態では、ストランド570はそれぞれ、底端部522において側部継ぎ目526および継ぎ目532に固着するのに使用される糸から作製することができる。
【0091】
ストランド570は、袋520の軸方向距離Dに沿って飛び飛びに配設される。一実施形態では、ストランド570間の間隔は固定されている(すなわち、ストランド570間の間隔は互いに等しい)。別の実施形態では、ストランド570間の間隔は、ストランド間の間隔が不等になるように、異なる。
【0092】
一実施形態では、ストランド570がそこに配設される軸方向距離Dは、袋520の長さL(すなわち、底端部522から上端部524まで)に等しい。別の実施形態では、ストランド570は、軸方向距離Dが袋520の長さL未満になるように、袋520の特定の用途に応じて長さLに沿って局部化することができる。一実施形態では、ストランド570は、袋520の底端部522から測定して軸方向距離Dが0.5L以下になるように袋520の下側半分に配設される。別の実施形態では、ストランド570は、袋520の底端部522から測定して軸方向距離Dが0.33L以下になるように袋520の下側の3分の1に配設される。別の実施形態では、ストランド570は、袋520の底端部522から測定して軸方向距離Dが0.25L以下になるように袋520の下側の4分の1に配設される。
【0093】
次に図14および図15を参照すると、袋520の場合のストランド570の代替的実施形態が示されている。この代替的実施形態では、ストランド570は、波形パターン(例えば、正方形、三角形、鋸歯状、正弦曲線など)を形成するように縦糸フィラメント16上に配設される。図14に示す実施形態では、波形パターンは概して正弦波の形状である。
【0094】
図15に示す実施形態では、複数のストランド570が、各縦糸フィラメント16上に配設されている。複数のストランド570は、第1のストランド570aおよび第2のストランド570bを含む。第1のストランド570aは第1の波形パターンで配設され、第2のストランド570bは第2の波形パターンで配設される。図示の実施形態では、第1および第2の波形パターンは、概して正弦波である。第2の波形パターンは、第1の波形パターンからずれている。例えば、図示の実施形態では、第1の波形パターンと第2の波形パターンは、互いに180度位相がずれている。
【0095】
本開示に従って構築されたLシーム袋(簡潔にするために本明細書では「新型」Lシーム袋と称する)は、ウルトラメッシュ材料から形成されているので従来技術のL−シーム袋と比較して優れたスタック性能を有する。従来、L−シーム袋は、数千枚の袋が撚糸および/またはシュリンク包装を用いて、一緒に圧縮され束ねられた「ベイル」で輸送および格納されている。ベイルはそれぞれ、典型的には、同数の袋を隣同士に配置した4または5のスタックを収容する。次いで、束ねられたベイルを、パレット上に積み重ね、最終高さが典型的には約50インチ(127cm)になるまで圧縮し、パレット全体をシュリンク包装する。次いで、いくつかのパレットを輸送のためにトラックに載せる。
【0096】
このベイル/パレットプロセスを用いて、上記に説明したウルトラメッシュA材料から作製した新型Lシーム袋のスタック性能を、従来のラッシェルニットのL−シーム袋と対照して試験した。各スタイルの袋につき2つのサイズ、つまり10ポンド袋および5ポンド袋を試験した。袋のサイズは、包装業界では、意図した体積ベースまたは重量ベースの容量の関数を基準にすることが多いことを現時点で留意されたい。したがって、10ポンド袋は実用容量が10ポンド(4.5kg)になるように設計された袋であり、5ポンド袋は実用容量が5ポンド(2.7kg)になるように設計された袋であり、以下同様である。
【0097】
袋は、60,000ポンド(267kN)の力でベイル包装し、上記で説明した技法を用いてパレット上に積み重ねた。その試験結果を以下に表4にまとめている。
【0098】
【表4】

【0099】
改善は大幅である。
【0100】
上記の表4から分かるように、3,000枚の10ポンドラッシェルニットのLシーム袋を、ベイル包装プロセス中に高さ14インチ(35.6cm)まで圧縮し、その結果、積み重ねた袋に267kNの力を加えたときに43.7枚/cmのスタックを形成した。したがって、各ベイルには3,000枚の袋が収容された。比較すると、4,000枚の新型10ポンドウルトラメッシュのLシーム袋を、ベイル包装プロセス中に高さ9インチ(22.3cm)まで圧縮し、その結果、積み重ねた袋に267kNの力を加えたときに21.1枚/cmのスタックを形成した。したがって、これらの試験により、本開示に従って構築されたLシーム袋のスタックに267kNの力を加えることで、25枚超/cm、30枚超/cm、さらには35枚超/cmを有するスタックが形成されることが確認された。
【0101】
ラッシェルニットのL−シーム袋のベイルと比べて、新型メッシュ袋のベイルの高さが低減したことにより、パレット上により多くのベイルを格納することが可能になった。輸送および格納のために、パレットおよびそれに格納する物体の所望の最大高さは、典型的には、約50インチ(127cm)であると考えられる。10ポンドラッシェルニットのL−シーム袋のベイルは、典型的には、パレット上に4層積み重ねられ、1層につき2つのベイルが収容される。ウルトラメッシュA材料から作製された新型10ポンドLシーム袋のベイル高さを低減したことにより、最終高さが本質的に同じになるまで、パレット上にさらに2段のベイルを積み重ねることができる。したがって、従来のラッシェルニット10ポンドL−シーム袋を8ベイルしか保持できないのとは対照的に、同じパレットで新型10ポンドLシーム袋を12ベイル保持することができる。その結果、従来技術のラッシェルニット10ポンドL−シーム袋を24,000枚しか格納できないのと比較して、パレット上に新型10ポンド袋を48,000枚格納することができる。所与の体積で、袋を50パーセント多く輸送および格納することができる。輸送および格納の空間要件は大幅に削減され、さらに、袋の二酸化炭素排出量が削減される。表4により、ウルトラメッシュ5ポンドL−シーム袋についても同様の改善が得られると確認される。
【0102】
<3.ピロー包装袋>
本明細書で説明するウルトラメッシュ材料、またはウルトラメッシュ材料の特徴のうち少なくともいくつかを有する他の材料を使用して、複合基材の袋を作製することもでき、その複合基材の袋は、少なくとも1つの熱接着された継ぎ目を有する、シート部分および粗目メッシュ部分を両方有する。次に、4パネル型縦ピロー包装(VFFS)袋の形態をとるピロー包装(FFS)袋の実施形態を説明するが、本明細書で論じる概念のうちの少なくとも多くを、他の縦ピロー包装袋、横ピロー包装(HFFS)袋、および袋のメッシュ部分とフィルム部分とを一緒にシールする少なくとも1つの熱接着された端部継ぎ目を有する任意の他の複合基材のFFS袋にも適用可能である。
【0103】
まず図16〜図21、具体的には図16〜図18を参照すると、FFS袋1,020の第1の実施形態が、いわゆる4パネル型VFFS袋から構成されており、そのVFFS袋は、正面1,022、背面1,024、左面1,026、および右面1,028、ならびに上側端部1,030および下側端部1,032を有する。その袋は、青果物または他の食物製品などの物体で充填されている。本明細書で用いる用語「filled(充填)」は、袋の内部体積全てが物体に占められることを意味しない。実際は、商用では、袋は、典型的には、その袋の定格重量まで格納する物体で「充填」されるが、物体が袋の内部体積の70%未満、多くの場合に50%未満を占める。これらの袋に格納できる物体は、例えば、ナッツ、オレンジ、ポテト、たまねぎ、海産食品(エビ、ゴカイ、またはクラムなど)、新聞紙、球根、乾燥豆、または包装した飴などでよい。
【0104】
袋1,020は、物で充填されているときは、上側端部1,030および下側端部1,032の畳んだ部分を除いてその長さの大部分に沿って概して正方形であり、その畳んだ部分では、対向する正面1,022および背面1,024が互いにシールされ、それらの間に左面1,026および右面1,028の端部が挟まれている。袋1,020を矩形または別の多角形断面形状にすることもでき、袋1,020は本明細書で論じる特徴の全てではないが多くを有することもできる。左面1,026および右面1,028は、ガセット状の粗目メッシュ材料1,100から形成される。正面1,022および背面1,024の各外面の少なくとも1つの端部が、少なくとも部分的にシート材料1,102から形成される。そのシート材料1,102は、袋のシールした端部から袋の長さ方向に延在する。正面および背面のうちの一方の両端または両方の両端を、シート材料から作製することができる。例示の実施形態では、シート材料は、正面および背面の全長にわたって延在する。例示の実施形態の袋1,020では、背面1,024は全体がシート材料1,102から形成され、袋1,020の正面1,022は、粗目メッシュ材料1,100をシート材料1,102に重ね合わせたものから形成される。
【0105】
図20および図21を参照すると、袋1,020の正面1,022のシート材料1,102は、好ましくは、正面1,022の幅全体にわたって延在するが、所望の場合は、幅全体よりも短い範囲を延在することができる。そのシート材料1,102は、下にあるメッシュ布1,100に、その縁部において継ぎ目1,034、1,036によってヒートシールされる。その継ぎ目1,034、1,036は、幅約1/4インチ(0.64cm)から3/8インチ(0.95cm)である。袋1,020の背面1,024は、その角に垂直に延在する2つの継ぎ目1,038、1,040を有し、その角では、フィルム材料1,102が粗目メッシュ布1,100の縁部に重なる。継ぎ目1,038、1,040の両方がオーバーラップ継ぎ目から構成される。少なくとも下側端部1,032は、場合によっては縫合するかまたは留めることによって、しかしより好ましくは熱接着することによって閉鎖されている。例示の実施形態では、袋1,020の上側端部1,030および下側端部1,032の両方が熱接着された継ぎ目によって閉鎖されている。それらの継ぎ目は、フィン継ぎ目またはピール継ぎ目1,042、1,044の形態をとることができ、それらは、やはり以下に論じるように2つのシールバーを一緒に押圧することによって形成される。あるいは、オーバーラップ継ぎ目など、他の継ぎ目によって形成することもできる。上側の継ぎ目1,042および下側の継ぎ目1,044の長さLは、典型的には、約3/8インチ(0.95cm)から1/2インチ(1.27cm)である。例示の袋1,020は、1から3ポンドの格納容量を有し、幅約4インチ(10.2cm)、高さ10インチ(25.4cm)である。しかし、本明細書で論じる概念は、形状が異なる大型の袋にも小型の袋にも同様に適用可能である。
【0106】
シート材料1,102は、それ自体および他の材料に熱接着するできる任意のシート材料でよい。好ましくはその外層に証印を受容可能である。全体または一部が合成樹脂フィルム材料から作製された材料でも十分である。こうした材料の1つがいわゆるPETラミネートであり、比較的融点の低い直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)材料の比較的厚い層の上に、印刷面として働く比較的融点の高いポリエステル材料の薄い層をラミネートしている。LLDPE材料は、熱接着プロセス中に融解して、フィルム材料を隣接する材料にシールする。好ましい一材料は厚さ約3ミル(0.076mm)である。しかし、以下により詳細に論じるように、異なる厚さの他の材料を首尾よく試験した。他のシート材料を使用することもできる。
【0107】
粗目メッシュ材料1,100は、ウルトラメッシュタイプのものであり、したがって、いくつかの交差するフィラメントから形成され、そのうちの少なくともいくつかは、高融点の「キャリア」部分および比較的低い融点の「接着」部分を有する複合材料から形成された複合フィラメントである。上記に図1〜図7に関連して概略的に説明した不織布の1つの形態をとることができる。
【0108】
次に、図22および図23を参照すると、袋1,020を縦ピロー包装機1,050で製造することができる。その縦ピロー包装機1,050により、粗目メッシュ布1,100のロール1,060およびシート材料1,102のロール1,062から製品充填袋が形成されている。包装機1,050は、フレーム1,052、基材形成ステーション1,054、製品ディスペンサ1,056、およびピロー包装部1,058を含む。基材形成ステーション1,054は、メッシュのロール1,060およびフィルムのロール1,062から複合基材1,200の連続するストリップを形成する。ピロー包装部1,058は、製品ディスペンサ1,056から製品を受け取り、同時に、基材1,200から袋1,020を形成し、それらの袋1,020を製品で充填し、ピロー包装した袋1,020の端部をシールする。
【0109】
基材形成ステーション1,054は、粗目メッシュ布1,100用の第1の繰出しロール1,060およびフィルム1,102用の第2の繰出しロール1,062を含む。粗目メッシュ布1,100は、好ましくは、縦糸フィラメントがストリップの長さ方向またはマシン方向に延在した連続ストリップ1,202の状態でロールに巻かれている。縦糸フィラメントは、最後に、完成した袋内で垂直に延在することができる。第2の繰出しロール1,062はPETラミネートフィルム材料のロールを支持し、そのフィルム材料には、隣接する2つの繰返しパターンのプリント証印が、横に並べて互いに位置合わせして配置して印刷されている。繰出しロール1,062の下流にスリッタ1,064が設けられ、そのスリッタ1,064は、フィルム1,102をスリット加工して2つの証印担持ストリップまたはプリントバンド1,066、1,068にするように動作可能である。ガイドローラおよびガイドバーのシステムは、プリントバンド1,066、1,068および粗目メッシュ布1,100の連続ストリップ1,202を基材形成装置1,070中に案内する。基材形成装置1,070では、第1のプリントバンド1,068の縁部はメッシュストリップ1,202の縁部に熱接着され、もう一方のプリントバンド1,066は、第1のプリントバンド1,068から離間してメッシュストリップ1,202の外面に熱接着される。これらのプリントバンド1,066、1,068のセグメントは、最後に、それぞれ完成した袋の背面および正面を形成する。熱接着は、好ましくは、概して当技術分野で知られた加熱バー1,072およびプラテン1,074のシステムによって実行される。証印担持フィルムをスリット加工して2つのプリントバンドにし、そのプリントバンドを基材に熱接着する適切なシステムが、例えば、Winieckeに付与された国際公開第WO99/58323号から知られている。
【0110】
結果として生じる基材1,200を図24に例示する。その基材1,200はメッシュ布1,202の連続ストリップを含み、そのストリップは、メッシュストリップ1,202の第1の縁部1,204と第2の縁部1,206との間のほぼ中間の外面上に一方のプリントバンド1,066が重なっている。プリントバンド1,066は、プリントバンド1,066の縁部に平行に走るオーバーラップ継ぎ目1,208および1,210においてメッシュストリップ1,202に熱接着される。もう一方のバンド1,068の第1の縁部1,212が、オーバーラップ継ぎ目1,214を介してメッシュストリップ1,202の第2の縁部1,206に熱接着される。その後基材1,200から袋を形成するときは、第1のプリントバンド1,066のセグメントが袋の正面の外面を形成し、第2のプリントバンド1,068のセグメントが袋の背面を形成し、第1のプリントバンド1,066と第2のプリントバンド1,068との間のメッシュ部分1,216のセグメントが、袋の右の側壁を形成し、第1のプリントバンド1,066の左側に対するメッシュ部分1,218のセグメントが袋の左の側壁を形成する。
【0111】
基材1,200を縦ピロー包装機1,050で形成する必要がないことに留意されたい。その代わりに、縦ピロー包装機1,050と同じ位置または全く別の位置にある、別個の加工設備によって形成することもできる。任意選択で離れた位置で基材を形成することにより、袋製造者には異なるタイプの材料の複数のロールを購入し取り扱う必要がないという選択肢が与えられることになる。包装機が基材形成ステーションを必要としなくなるので、縦ピロー包装機の購入および運転に関係する資本の支出を低減することにもなる。
【0112】
やはり図22を参照すると、製品ディスペンサ1,056は、コンピュータ軽量装置(図示せず)によって計量された製品を、包装機1,050の動作サイクルの適時に供給するように働く。この機能を実行できる適切なコンピュータ軽量装置が、米国特許第4,538,693号および第4,901,807号に示されている。その文献は参照により本明細書に援用される。
【0113】
図22および図23を参照すると、ピロー包装部1,050が、正方形の垂直フォーミングチューブ1,080を含み、そのフォーミングチューブ1,080は、ディスペンサ1,056から供給される製品が垂直のフォーミングチューブ1,080の内部で受け取られるように、フレーム1,052のうちのディスペンサ1,056のすぐ下の部分に設置される。フレーム1,052のうちの垂直フォーミングチューブ1,080に隣接するが上側端部から離間した位置にフォーミングショルダ1,082が固着する。他の多角形フォーミングチューブ、またはさらには円形もしくは卵形のチューブを、正方形フォーミングチューブの代わりに使用することもできる。フォーミングショルダ1,082により、基材1,200がフォーミングチューブ1,080の周りに方向付けされて概して正方形のチューブ構造を形成し、プリントバンド1,068の外側縁部は、メッシュ布ストリップ1,202の対向する縁部の外面に重なる。垂直のフォーミングチューブ1,080の上側端部に隣接して垂直のシーリングバー1,084が支持される。垂直のシールバー1,084は、完成形の袋の正面の角において、プリントバンド1,068のうちのメッシュ布ストリップ1,202の外側縁部に重なった縁部をそれに熱接着して、垂直のオーバーラップ継ぎ目を形成し、したがって、概してチューブ状のスリーブ1,087が形成される。シールバー1,084の下方で、垂直のフォーミングチューブ1,080の両側に1対の前進ベルト1,086、1,088が配置されている。ベルト1,086、1,088は、スリーブ1,087をチューブ1,080に沿って下方向に袋1,020の長さ1つ分だけ間欠送りして、対応する量の基材1,200を前進させ、フォーミングショルダ1,082と接触させ、別の袋1,020の形成が可能になるように選択的に制御される。
【0114】
チューブ1,080の下方に端部シール/切断デバイス1,090が位置している。デバイス1,090は、対向する1対のヒートシールバー1,092、1,094を含み、それらのシールバーは、充填された袋内の製品の高さの上方でスリーブ1,087を水平に圧縮してフィンシールを形成するように、互いに向かって選択的に移動可能である。そのフィンシールにより、製品を収容する袋1,020の横方向上部継ぎ目1,042と、物体で充填される次の袋1,020の横方向底部継ぎ目1,044とが形成される。継ぎ目は、概して図23から分かるように、第1のプリントストリップ1,066と第2のプリントストリップ1,068とを互いにかつメッシュストリップ1,202の介入層に接着するように、様々な材料の接着層を加熱することによって形成される。デバイス1,090はブレード(図示せず)も含み、そのブレード(図示せず)は、ピロー包装された袋1,020を基材スリーブ1,087の残りの部分から切断し、そのため、ピロー包装された袋1,020が下方向にコンベヤ1,051上に落ちる。そのコンベヤは、ピロー包装された袋1,020を包装機1,050から離れる方に運ぶ。
【0115】
チューブ1,080の排出開口部の下かつシール/切断デバイス1,090のすぐ上に、左右のガセット付与ブレード1,096、1,098が設けられる。それらのブレードは、シールバー1,092、1,094が閉じる直前に、正面1,022および背面1,024の縁部間で袋1,020の左面1,026および右面1,028の中心を折り畳み、したがって、袋1,020の側部にガセットが形成されるように、空気圧シリンダ1,097および1,099などのアクチュエータによって駆動する。ブレード1,096、1,098は、加熱/シール動作中にその位置に保持され、シール/切断デバイス1,090のシールバーと共に後退する。ガセットの奥行きは、ガセット付与ブレード1,096、1,098のストロークに応じて変わる。例示の実施形態では、ガセットは、図20の底面図から分かるように、袋1,020の中心までまたは中心近くまで延在する。
【0116】
完成した袋1,020の粗目メッシュ材料1,100を形成するウルトラメッシュ材料の比較的軽量で目の粗い性質がフィラメントの組成とあいまって、縦ピロー包装機1,050は、以前から知られている他の粗目メッシュ材料を有する複合基材の材料で可能な速度よりも、ずっと速い速度で上部および底部の優れた継ぎ目を生成することが可能である。その継ぎ目の性質は図19を参照すると理解することができる。様々な層の低密度材料は、ヒートシールプロセス中に融解し、高密度フィラメント間およびその周りを流れる。それにより、低密度材料によって粗目メッシュ材料層のフィラメントのキャリア部分を少なくとも部分的に封入することになる。重要なことに、メッシュ層1,026および1,028の開口部を通して、外側フィルム層1,022および1,025の大部分をフィルム間接着させることも可能になる。ウルトラメッシュ材料1,100はまた、他のいくつかの粗目メッシュ材料と比較すると動摩擦係数が比較的低く、メッシュ材料を含む基材をずらさずに高速で包装機1,050を通して引く能力が強化されている。試験によれば、従来技術の袋の継ぎ目強度よりもずっと優れた継ぎ目強度を有する複合基材のVFFS袋を、1分当たり25枚、さらには1分当たり50枚、またはそれを越える速度で製造することができる。基材の粗目メッシュ材料としてMSグレードのCLAF(登録商標)を用いる同等の複合基材のVFFS袋は、1分当たり約15〜22枚以下の速度で製造することができる。これらの結論を確認する試験を以下に詳細に示す。
【0117】
やはり図16〜図18および図27を参照すると、このようにピロー包装された袋1,020は見た目が良い。というのは、正面1,022のフィルムストリップが、ウルトラメッシュ材料から形成された比較的薄く軽量の下にある粗目メッシュ層1,100の上で非常に滑らかに配置されているからである。さらに、下にある粗目メッシュ材料1,100は、従来のメッシュのニット地および押し出しメッシュ布よりも寸法安定性が高い。袋に使用する従来のメッシュのニット地および押し出しメッシュ布とは異なり、粗目メッシュ材料1,100の安定性が多角形袋の側部ガセットが袋の長手方向中心線の近くを延在する袋の形状とあいまって、袋内の物体が袋の形状に拘束される。したがって、袋1,020は、物体で充填された後にその正方形、矩形、または他の多角形の形状を保持する。ガセットの所望の程度は、例えば、袋のサイズに応じて変わることがある。概略的に言うと、より大きい袋の寸法安定性を実現するには浅いガセットが必要である。袋1,020は、直立に立ち、その形状を概して保持することもできる。
【0118】
本明細書で論じるように構築されたピロー包装袋の優れた寸法安定性により、開示した袋が、製品で充填したときにも非常に良好にその所望の高さおよび断面形状を保持することが可能になる。メッシュ材料として「ウルトラメッシュA」材料を用いて図16〜図21に関連して上記で論じたように構築された袋1,020が、ピロー包装され、テーブルなどの平坦な面に配置された後の状態を示す。試験によれば、その袋は、定格重量まで物体で充填され平坦な面に配置されるときに、その初期高さを大部分保持する。本明細書で定義する初期高さHIは、ピロー包装プロセス中に袋が物体で充填される直前に測定した、袋の底面から、袋をシールした後の上側の内面を形成する位置までの垂直距離である。その高さを、測定することもでき、物体を袋に導入する前に、袋の底部から充填チューブ(図22および図23参照)の底端部までの距離を測定することによって、ピロー包装プロセス中に妥当な正確性のレベルで少なくとも推定することもできる。本明細書で定義する最終高さHFは、袋を形成し、物体で充填し、上からまたは横から支持されることなく表面に配置した後の、袋の底面から袋内の物体の上部までの垂直距離である。製品よりも上方の袋の内部領域は事実上使わないので、この最終高さを袋の最終有効高さとみなすこともできる。試験により、袋1,020の最終高さHF1が最低で初期高さの35%であることが分かった。実際に、最終高さHF1は、袋の初期高さHIの50%超、さらには60%超であることが分かっている。
【0119】
こうした優れた寸法安定性の有益な効果を、図27を参照すると理解することができる。図では、袋1,020は、従来技術のピロー包装袋1,021および1,023と並べて示している。袋1,021は、Badalona、SpainのGIRO GH S.A.から商標名GIRO(登録商標)で市販されている、チューブ状ネットの合成メッシュニット地から作製されている。袋1,023は、Conwed Global Netting Solutions、Minneapolis、MNから商標名VEXAR(登録商標)で市販されている、押し出しネット布から形成した。図27に、袋1,021の高さHFおよび1,023の高さHFが、本開示に従って生産した袋の最終高さHFよりもずっと小さいことを示す。袋1,021および1,023は、大きく「slump(スランプ低下)」したが、本開示に従って構築された袋は垂直にスランプ低下しなかった。
【0120】
図27に視覚的に示す高さ保持特徴を、新しい袋の試料について数値的に計算および記録した。GIRO(登録商標)およびVEXAR(登録商標)材料の両方から作製した袋は、クレメンタインオレンジを収容する2ポンド袋にした。新しい袋は、図16〜図21に関連して本明細書で論じるように構築し、その粗目メッシュ材料として「ウルトラメッシュA」材料を有する3ポンド袋にした。各袋について、初期高さHIおよび最終高さHFを測定および記録し、高さ保持率(HF/HI)×100を計算および記録した。新型袋と従来技術袋との間の定格容量および格納する物体の性質の差は、高さ保持率に大きく影響するとは考えられなかった。その結果を以下に表5に示す。様々な袋が、袋に含まれるメッシュ材料によって識別される。
【0121】
【表5】

【0122】
表5に記録した測定値により、ウルトラメッシュ材料を用いて構築した複合基材の袋は、従来技術の丸編みニットおよび押し出しネット袋よりも高さ保持率が大幅に改善されていることが確認された。
【0123】
袋1,020の寸法安定性は、その高い外周安定性の影響も受けている。本明細書で用いる「Perimetric stability(外周安定性)」は、充填され、支持されずに、すなわち、別法で上または横から支持されることなしに、表面上に配置された後に、袋の長さの少なくとも大部分に沿って一様の断面形状および一様の周長値を維持する袋の能力を指す。この外周安定性は「スランプ低下」の別の基準である。任意のVFFS袋は、初期直径DIと、袋がそれから形成されるチューブの周長と本質的に一致する、結果として生じる初期周長とを有し、その直径DIは、袋の長さの少なくとも大部分に沿って比較的一定である。外周安定性の高い袋はスランプ低下が小さく、したがって、最終最大直径DFが袋の初期最大直径に比較的近い。その初期最大直径は、VFFS包装機のフォーミングチューブの直径と同じであると仮定することができる。これはウルトラメッシュA材料を使用して構築された袋1,020の場合と同様であり、DF/DI×100は、少なくとも70%、さらには90%、さらにはそれを超える。対照的に、DF/DI×100は、従来技術のGIRO(登録商標)丸編みニット材料およびVEXAR(登録商標)押し出しネット材料から作製された従来技術の袋については、典型的には50%未満である。
【0124】
ウルトラメッシュ材料により、さらに、袋に格納する商品の通気が優れたものになる。袋1,020の継ぎ目強度が優れていることで、より大きいおよび/またはより高い容量の袋を生産することが可能になる。継ぎ目を迅速に形成し包装機を通して基材を引き出す能力により、袋を高速でピロー包装することが可能になる。
【0125】
代替形態の袋の構成1,220が図25に示されている。袋1,220は、粗目メッシュ布に熱可塑性のフィルムストリップを重ねるのとは反対に、正面1,222が熱可塑性のフィルムストリップ1,202のみから形成されることを除いて、全ての点で、図16〜図21の袋1,020と同一である。図25の切り欠き部分1,223に留意されたい。図26に示すその袋を作成する基材1,300は、ウルトラメッシュ材料製の離間した2つのストリップ1,316および1,318から構成され、そのストリップ1,316および1,318は、2つのプリントバンド1,266、1,268によって互いにリンクされている。プリントバンド1,266は、離間した2つのストリップ1,316と1,318との間の隙間を跨いでいる。再度図25を参照すると、背面1,224ならびにガセット付きの左面1,226および右面1,228は、第1の実施形態の袋1,020の対応する面1,024、1,026、および1,028と同一である。上部継ぎ目1,242および底部継ぎ目1,244の対向する端部のシールも、その長さの少なくとも大部分に沿って第1の実施形態の袋と同一である。
【0126】
図25の袋1,220は水平に離間した指穴1,250、1,252も有し、それらの穴を通して指を入れることによって少なくとも部分的に袋を支持することが可能である。それらの指穴1,250、1,252は、袋の上部近くで、離間した2つの継ぎ目1,242と1,242’との間を、袋を正面から背面に貫通して形成される。ピロー包装機1,050のシール/切断デバイス1,090に設置されたパンチ、もしくは別法でそれと組み合わせて動作するパンチによって、または全く他の設備によって、袋を貫通してそれらの穴1,250、1,252を打ち抜くことができる。打ち抜いた穴から全ての材料を取り除くことによって生じる素材片またはプラグを扱う必要をなくすために、好ましくはフラップを残すようにそれらの穴を打ち抜く。所望の場合は、図16〜図21の袋1,020を、指穴を有するように形成することもできる。
【0127】
<実施例>
上記で説明した基材を使用して実現した優れた継ぎ目強度を、袋上のフィン継ぎ目から形成された端部シールを再現するように設計した数通りの試験によって確認した。別段の指定がない限り、試験した材料を、1インチ(2.54cm)幅のストリップから構成した。そのストリップは積層した布からなり、上記に説明したPETフィルム材料製の対向する第1および第2の外層と、ガセット付き4パネル型袋の端部のガセット付き領域に相当する「ウルトラメッシュ材料」製の4つの介入層から構成した。ウルトラメッシュ材料の組成は試験に応じて変更した。次いで、これらの材料ストリップを、縦ピロー包装機のシールバーをシミュレートするように設計した、加熱した2つのバーの間に、特定の期間または「ドウェル時間」にわたってクランプ圧力700〜710kPaでクランプ留めした。ドウェル時間は試験に応じて変更した。その後、接合した材料を継ぎ目が破損するまで上下に引っ張ることによって継ぎ目を引き裂き、加えた最大の力、および力を最初に加えた後でその力に達するのに必要な時間を測定および記録した。これらの各試験シリーズおよびそれから引き出される結論を次に説明する。
【0128】
試験シリーズ1−共押し出し/HDPEメッシュ、10mm
このシリーズの試験では、上記に図4〜図7に概略的に例示したタイプの不織布の形態のウルトラメッシュ材料を有する基材を試験した。その布は、密度が20g/m2であり、共押し出ししたフィラメントの2つの縦糸層で高密度ポリエチレン(HDPE)製の2つの横糸層を挟んだものから構成した。縦糸フィラメントは、マシン方向に平行に延在させた。横糸フィラメントは、クロスマシン方向に対して先端角度約40度で延在させた。したがって、各フィラメントは、クロスマシン方向に対して角度約20度で延在した。横糸フィラメントはそれぞれ、厚さ50ミクロンのHDPE層を直鎖状低密度ポリエチレンLLDPE製の厚さ15ミクロンの2つの層の間に挿入した、厚さ80ミクロンの3層リボンから形成した。そのリボンを、6:1の比で延伸して、布に組み込むフィラメントを形成した。その後、その複合フィラメントを厚さ約0.03mm、幅約1.5mmにした。各層の縦糸フィラメントは10mm間隔にした。布は、下層の縦糸フィラメントが上層の縦糸フィラメント間のほぼ中間に離間して交互になった布であり、布内の縦糸フィラメントの間隔が約5mmになった。横糸層フィラメントはそれぞれ、厚さ約0.04mm、幅約1.5mmにした。以下の表6にまとめた条件下で3つの試料を試験した。
【0129】
【表6】

【0130】
このシリーズの試験により、袋のメッシュ部分としてウルトラメッシュ材料を有する基材にとって許容できるシールを形成するのに必要な熱およびドウェル時間の動作条件下で袋を形成すると、非常に強度のあるシールが生産されたことが明らかになっている。継ぎ目の形成測度の基準として働く最大の力に達するのに必要な時間は、非常に素晴らしかった。予期せぬことに、3番目の試験の間に、ドウェル時間を0.25秒にまで短縮すると、実際に、より強度のある8.0Nのシールが生産されることが分かった。
【0131】
試験シリーズ2−共押し出し/共押し出しのスタック、8mm
試験シリーズ2の基材の粗目メッシュ材料は、構造が図1〜図3に示すものと同様にした。その粗目メッシュ材料を、ウルトラメッシュ材料から構成し、位置合わせしたかまたは「積み重ねた」2つの縦糸フィラメントで、互いに交わる横糸フィラメントを挟んだものから形成した。縦糸フィラメントおよび横糸フィラメントは両方とも、試験シリーズ1に関連して上記で説明したタイプの共押し出しした3層フィラメントにした。縦糸フィラメントは、互いに8mm間隔にした。試験結果を以下に表7にまとめる。
【0132】
【表7】

【0133】
これらの試験により、試験シリーズ1で確認したものと同程度の優秀なフィン継ぎ目強度が、さらに短いドウェル時間および低い温度で得られたことが明らかになっている。ほんの0.10秒程度のドウェル時間でこのような高い強度の継ぎ目を生産できることにより、1分当たり50枚を超える測度で、上記に説明した包装機で縦ピロー包装袋を簡単に生産することが可能になる。
【0134】
試験シリーズ3−共押し出し/HDPEメッシュ。10mm
試験シリーズ3では、試験シリーズ1で試験した同じウルトラメッシュ材料を、低い温度および短いドウェル時間で試験した。結果を表8にまとめる。
【0135】
【表8】

【0136】
予期せぬことに、6.0Nを超える破損力を有する非常に強度のあるフィンシールが、ほんの0.10秒のドウェル時間、132℃程度の低温で生じたことが確認された。継ぎ目強度の大幅な低下が温度130℃未満でのみ示された。
【0137】
試験シリーズ4−予め貼り付けた共押し出し/HDPEメッシュ、10mm
このシリーズの試験で試験した基材は、基材が厚さ3.0ミル(0.076mm)の3.0PETラミネート材料に「予め貼り付けた」ことを除いて、上記の試験シリーズ1および3で試験したウルトラメッシュ材料と同一にした。すなわち、上記で説明した縦ピロー包装機で使用される加工設備ではなく別個の加工設備を用いて、フィルム材料のストリップをウルトラメッシュ材料に取り付けた。試験結果を以下に表9にまとめる。
【0138】
【表9】

【0139】
これらの試験により、試験シリーズ1および3に関連して上記で論じたものと同程度の袋生産速度で、予め貼り付けた基材の場合に上記で論じたものと同程度の継ぎ目強度を得ることができることが確認された。
【0140】
<4.複合基材の袋>
上記に示したように、本明細書で説明する粗目メッシュ材料を用いて、フィルム部分および粗目メッシュ部分の両方を有する複合基材の袋のメッシュ部分を作製することができる。「複合基材の袋」は、対向する第1の側壁および第2の側壁を有する袋であり、一方の側壁の少なくとも大部分が粗目メッシュ材料から作製され、もう一方の側壁の少なくとも大部分がシート材料から作製されている。第1の側壁と第2の側壁とを互いに直接シールすることもでき、第1の側壁と第2の側壁との間の隙間にまたがる追加の側壁によって相互接続することもできる。
【0141】
次に、図28〜図35を、具体的には最初に図28〜図30を参照すると、部分的に粗目メッシュ材料から構築された袋2,020が、正面2,022および背面2,024と、左縁部2,026および右縁部2,028と、上側端部2,030および下側端部2,032とを有する袋から構成されている。側部の縁部2,026と2,028とをつなぐ面が、接着されたフィン継ぎ目から形成されるが、オーバーラップ継ぎ目または他の継ぎ目から形成することもできる。袋2,020の第1の側壁2,022の少なくとも大部分は、粗目メッシュ材料のストリップ2,034から形成される。側部継ぎ目2,026、2,028の上側縁部を補強するために、第1の側壁2,022の上側縁部に補強ストリップ2,036を設けることができ、それにより、袋の充填動作中および後続の出荷中の継ぎ目2,026、2,028の分裂が阻止される。
【0142】
次に図28〜図30を参照すると、例示の実施形態の第2の側壁2,024は、全体がシート材料から形成される。あるいは、袋の第2の側壁内に上側端部2,030と下側端部2,032との間にメッシュストリップを設けることもできる。さらに別の代替形態として、第2の側壁2,024の底部分全体を、第1の側壁2,022と同じ粗目メッシュ材料または異なる粗目メッシュ材料から形成することもでき、上側部分をシート材料から形成することもできる。この場合は、第1の側壁および第2の側壁は、少なくとも概して同じ構造のものとすることができる。所望の場合は、第2の側壁2,024の構造にかかわらず、通気孔または換気孔2,025をシート材料に形成することができる。
【0143】
上記のセクション1で説明したタイプの1つまたは複数のウルトラメッシュ材料はこのメッシュ材料に非常に適している。そのウルトラメッシュ材料には、図1〜図7に例示した1つまたは複数の材料が含まれるがそれらに限定されるものではない。
【0144】
第2の側壁2,024を形成するフィルムストリップは、フィルム材料などのシート材料から形成される。こうしたフィルム材料の1つは、少なくとも部分的にポリエチレンまたはポリプロピレンなどの合成樹脂フィルム材料から形成され、その合成樹脂フィルム材料の多くのタイプは市販されている。一例は、共押し出しした3層フィルムであり、その3層フィルムは、LLDPEから形成された外層と、LLDPEブレンドから形成された中心層と、高品質LLDPEから形成された内層とを有する。フィルムは、現行の袋作製設備を用いて加工して簡単に袋にすることができ、現行の袋充填機によって良好に取り扱うことができる。これは、やはり食品への直接接触に関するFDA規定に準拠している。所望に応じて色づけまたは着色することもでき、その外面に印刷証印を受容することができる。別の例のフィルムは、EVA添加剤を有する2.25ミル(0.057mm)のLDPEである。
【0145】
フィルムの厚さは、フィルムの使用が意図された袋のサイズを含む、フィルムのタイプおよび意図する用途に応じて変更される。上記で説明したタイプの3層共押し出しフィルムに関しては、フィルムは、典型的には、5ポンド袋の場合は厚さ約1.35ミル(0.034mm)から1.5ミル(0.38mm)であり、10ポンド袋の場合は約1.65ミル(0.042mm)から約1.75ミル(0.44mm)である。
【0146】
側壁2,022、2,024の特定の水平および垂直の寸法ならびにその厚さは、典型的には、自動製品包装機によって袋内に包装される製品の予期される重量およびサイズに応じて決定される。当技術分野では、袋の「サイズ」は概してポンド単位の格納容量を基準とすることに留意されたい。したがって、所与のスタイルの「5ポンド袋」は、5ポンド(2.27kg)の特定の物体または特定のタイプの物体を保持するようにサイズ設定された袋である。以下の表により、様々な袋サイズの場合の例示的な寸法が与えられる。
青果物重量 袋の壁の寸法
2ポンド(0.91kg) 10インチ(25.4cm)×16インチ(40.6cm)
3ポンド(1.4kg) 10インチ(25.4cm)×16インチ(40.6cm)
4ポンド(1.8kg) 10インチ(25.4cm)×18インチ(45.7cm)
5ポンド(2.3kg) 10インチ(25.4cm)×18インチ(45.7cm)
10ポンド(4.5kg) 11.5インチ(26.7cm)×23インチ(58.4cm)
【0147】
垂直の側部継ぎ目2,026、2,028は、垂直の側部継ぎ目に沿った、袋2,020にとって望ましい保持強度に応じてどんな所望の幅であってもよい。3/8インチ(0.95cm)から5/8インチ(1.59cm)程度の幅が典型的である。継ぎ目2,028における側壁2,022と2,024との接合は、任意の数の現行の袋作製機を使用して、熱、粘着剤、シーラントなど、任意の適切な接着法またはシーリング法によって行うことができる。熱接着が好ましい。
【0148】
図31および図35を参照すると、フィルム側壁2,024の底部は、メッシュ側壁2,022の底部を越えて延在してフラップ2,046を形成する。そのフラップ2,046は、メッシュ側壁2,022の外面上に折り返されており、メッシュストリップ2,034の底縁部と袋2,020の底部2,032との間に小さい隙間2,048が形成される。フラップ2,046は、メッシュストリップ2,034に熱接着されて、下側に水平に延在するオーバーラップ継ぎ目2,050が形成される。その結果、袋2,020内部の底部2,032は、継ぎ目からではなく、フィルムの側壁2,024内の折り目によって形成される。フラップ2,046の長さおよびメッシュストリップ2,034に重なる範囲は、意図する用途および製造者の好みに応じて変えることができる。例示の実施形態では、袋2,022の底部の縁部2,032からフラップ2,046上部までのフラップ2,046の長さは、約3.5インチ(8.9cm)である。メッシュストリップに約1.25インチ(3.2cm)重なる。
【0149】
あるいは、メッシュストリップ2,234は、図31Bから分かるように袋2,220のほぼ底部まで延在することもでき、図31に例示したよりも袋2,220の正面のさらに上に延在することもできる。図31Bの実施形態の袋2,220は、そうでなければ図28〜図31および図32〜図35の袋と同一である。したがって、この実施形態の要素は、図28〜図31および図32〜図35の実施形態の要素と同じ参照番号を100ずつ増加させた番号が指定される。様々な実施形態の対応する部分を指定するために全体を通して同じ増分法を用いている。
【0150】
少なくとも袋の末端の底部が折り畳んだ樹脂フィルムポーチから形成されることにより、袋中に落下する物品は、比較的弱い継ぎ目と反対に、比較的強度のある折り目に衝突するので、袋2,020は大幅に強化され、袋充填動作および後続の出荷中に破損する可能性が大幅に低減される。しかし、この特定の底部構成は重要ではない。例えば、例えば、米国特許第3,554,368号に開示されたタイプのより従来の面一タイプの継ぎ目、または例えば、米国特許第3,123,279号に開示されたタイプのビードタイプの継ぎ目を利用することもできる。
【0151】
袋2,020を市販の自動青果袋充填設備の案内ピンに掛けることができるように、一方の側壁の伸長部分に案内孔2,040を形成することができる。その市販の自動青果袋充填設備は、例えば、Ag−Pak,Inc.of Gasport、NYまたはVolm Companies of Antigo、WIから入手可能である。案内孔2,040は、青果物または別の製品で充填されるときに袋2,020を自動青果物包装機につるすことができるように、案内ピンと協働するように配置すべきである。案内孔2,040のサイズ、位置、および数は、袋がそれを用いて使用される特定の袋充填機の性質に基づいている。典型的な案内孔は直径が約5/8インチ(1.6cm)である。袋の案内孔担持面の反対側の面は、袋が充填されているときは外を向いているので、通常、袋の正面と考えられる。メッシュ側壁2,022が袋2,020の正面を形成する例示の実施形態では、案内孔2,040は、フィルム側壁2,024のうちの補強ストリップ2,036の上部よりも上に延在する部分2,039に形成される(図28、図29、および図35参照)。その部分2,039は、別個のストリップからまたはフィルム側壁2,024の残りの部分と一体に形成することもできる。あるいは、図31Aを参照すると、案内孔2,140を、補強ストリップ2,136に形成することもでき、その場合は、補強ストリップ2,136は、好ましくは、袋2,120のフィルム側壁2,124の上部よりも上に延在することになる。
【0152】
やはり図28〜図30の袋を参照すると、袋2,020が充填されたときに、充填機の案内ピンから袋2,020を取り外すのを助けるように、案内孔2,040の上方にスリットまたはリーダ2,042を切り込むことができる。
【0153】
袋2,020が手作業かまたは案内ピンのない袋詰め設備によって充填される場合は、案内孔2,040を全くなくすこともできる。案内孔を有する代わりに、またはそれに加えて、図31Cから分かるように、袋2,320の上部に、ドロースリーブ2,360、2,362を形成することもできる。その実施形態のドロースリーブ2,360および2,362はそれぞれ、背面側壁2,324と同等の合成樹脂フィルムから形成される。そのスリーブを、それぞれ壁2,324および補強ストリップ2,336のフィルムストリップと一体に形成することもでき、またはそれらのストリップの上側端部に熱接着または別法で貼付することもできる。ドロースリーブ2,360、2,362はそれぞれ、関連する樹脂ストリップの伸長部を下方向外側に折って折り目を形成することによって形成される。ドローテープまたはドローバンド2,364、2,366が、各ドロースリーブ2,360、2,362内に保持される。各ドローバンド2,364、2,366の端部分は、関連するスリーブ2,360、2,362内に接着またはシールされる。ドロースリーブ2,360、2,362の中心部分で、切り欠きまたは開口部(図示せず)を介してドローバンド2,364、2,366にアクセスし、それらを引っ張って袋2,320をその上部で閉じることができる。
【0154】
補強ストリップ2,036を任意の数のシート材料から形成することができる。補強ストリップ2,036は、好ましくは、背面側壁2,024と同じ材料から形成される。図28、図29、図31、図33、および図35を参照すると、補強ストリップ2,036の水平方向長さは、袋2,020の幅、垂直方向の幅W、上縁部、底縁部、および1対の側方縁部に等しい。補強ストリップ2,036は、上側の水平継ぎ目2,060を介して補強ストリップ2,036をメッシュストリップ2,034に接合可能にするのに十分に袋のメッシュストリップ2,034の上側縁部の外面に重なり、その上側の水平継ぎ目2,060は、補強ストリップの上縁部よりも十分に下に配置されるがメッシュストリップ2,034の上側縁部の非常に近くに配置される。(あるいは、補強ストリップ2,036を壁2,022と2,024との間に配置することもでき、その場合は、メッシュストリップ2,034の内面に係合することになる。)重なり部分の垂直方向の幅は、補強ストリップ2,036とメッシュ側壁2,022との間に適切な接着部を形成可能にするのに必要な幅よりも長い必要はない。継ぎ目は、典型的には、1/2インチ(1.27cm)から3/8インチ(1.0cm)程度の幅なので、重なり部分の幅は、3/8インチ(1.0cm)から1/2インチ(1.3cm)を大幅に超える必要はない。しかし、本開示の範囲から逸脱することなしに重なり部分の幅を非常に大きくできることにも留意されたい。重なり部分の幅が大きいと、袋のメッシュ面の上側部分への証印の印刷が可能になる。5ポンドの青果袋の例示の実施形態では、補強ストリップ2,036は、メッシュストリップ2,034から上に約5と1/2インチ(14.0cm)延在する。補強ストリップ2,036の底部と折り目2,046の上部の間の、メッシュストリップ2,034の露出された長さは、約8インチ(20.3cm)である。
【0155】
やはり図28〜図31および図32〜図35の、具体的には図34の、袋の図面を参照すると、袋2,020に用いた粗目メッシュ材料は、図4〜図7関連して上記で説明した共押し出しした材料の横糸層および縦糸層の両方から形成されている。横糸フィラメントは、垂直方向またはクロスマシン方向に対する先端角度αが約25度〜35度、またはより典型的には約30度で互いに交わる。したがって、個々のフィラメントはそれぞれ、クロスマシン方向に対して約7.5度〜10度の鋭角で延在する。そのパターンの各ダイヤモンドは、幅「W」が約38から42mm、より典型的には、約40mmであり、高さ「H」が約16から18mm、より典型的には、約17mmである。縦糸フィラメントは、上記で説明したような「交互」の構成のものであり、各層のフィラメントが互いに約8mm間隔であり、そのため、布の奥行きを通して見たときにフィラメント間の間隔が約4mmになる。
【0156】
次に図36および図37を参照すると、図28〜図31および図35に関連して上記で説明した粗目メッシュ材料と概して同じ代替形態の粗目メッシュ布を用いて構築された袋2,420が示されている。互いに交わる横糸フィラメントによって形成された高さH、幅W、先端角度αのダイヤモンドは、図34に関連して開示したものと同じである。布の交互の縦糸層は、布の奥行きを通してみたときに、ストリップの長さの大部分を通して約4mm間隔である。しかし、追加のフィラメントまたは糸が、メッシュストリップ2,434の下側の継ぎ目2,450および上側の水平継ぎ目2,460に設けられ、それらの継ぎ目では、メッシュストリップ2,434は、それぞれフィルム側壁および補強ストリップ2,436のフラップに重なり、シールされる。これらの領域では、縦糸フィラメントの数は2倍であり、そのため、互いに隣接するフィラメント間の間隔が、メッシュ布ストリップ2,434の奥行きを通してみたときに、約4mmから約2mmに低減され、接着に利用可能な表面積が増大し、メッシュストリップ2,434の上部および底部における継ぎ目の強度が強化される。
【0157】
上記にウルトラメッシュ材料の論議に関連して言及したように、互いに交わる横糸フィラメントによって形成されたダイヤモンドの角度および寸法を、所望の用途に応じて最適化することができる。このことを強調するために、図38および図39に袋2,520の別の代替的構造を例示している。袋2,520は、粗目メッシュ布ストリップ2,534の横糸フィラメントが、マシン方向に対してより浅い角度で延在することを除いて、(継ぎ目2,550および2,560の領域に追加の縦糸フィラメントを設けることを含めて)図36および図37の袋2,420と同一である。そのようにより浅い角度で延在することにより、継ぎ目強度が弱くなる可能性はあるが、わずかにより目の粗いメッシュ構造になり視認性および通気性が改善される。横糸フィラメントは、垂直方向またはクロスマシン方向に対して約40度〜50度、より典型的には、約46度の先端角度で互いに交わる。したがって、個々のフィラメントはそれぞれ、クロスマシン方向に対して20度〜25度の角度で延在する。そのパターンの各ダイヤモンドは、幅が約38から42mm、より典型的には、約40mmであり、高さが約11から13mm、より典型的には、約12mmである。
【0158】
<実験データ>
複合基材の袋のいくつかの変更形態またはスタイルを、様々な特徴に関して構築し、それらを試験した。その袋にいくつかの異なる試験を行い、同じ試験を受けた従来技術の袋と比較した。試験手順および試験結果を次に詳細に述べる。
【0159】
<1.落下試験>
落下試験の目的は、袋を所与の高さから数回落下させることによってその袋の継ぎ目強度を判定することである。袋はそれぞれ、全ての継ぎ目が全く破損せずに最大回数(試験機に用られる手順では25回)の落下に耐える場合に試験に合格したとみなされる。袋を定格重量までボールで充填し、20インチ(50.8cm)の高さから落下させた。袋は、落下後にいずれかの継ぎ目が1インチ(2.5cm)超の長さまで引き裂かれるかまたは決裂した場合に破損したとみなした。その袋スタイルが継ぎ目の破損なしに耐えた平均落下回数に応じて各袋スタイルにA〜Fのグレードを与えた。平均でほぼ25回の落下に耐えた袋スタイルにグレード「A」を与え、最初の4回以内の落下で破損した袋スタイルにグレード「F」を与えた。グレードC〜Dをこれらの両極の2つの間に連続的に割り当てた。
【0160】
<2.剥離試験>
剥離試験は、継ぎ目強度を試験するより主観的な別の方法である。統計的に有意の数の各袋スタイルのメッシュ材料料およびフィルム材料を概して直角以上の角度だけ手動で引き離すことによって、各タイプの継ぎ目(側部継ぎ目、上側の水平継ぎ目、および下側の水平継ぎ目)を試験した。粗目メッシュ材料がシートから比較的簡単に剥離した場合は、袋が剥離試験を通らなかったと考えた。継ぎ目を引き離すことができる容易さを、A〜Fベースで格付けした。
【0161】
<3.引っ張り試験>
引っ張り試験を用いて、同じ平面内の反対の方向に粗目メッシュ材料およびシート材料の両方を互いから手動で引き離すことによって、袋の上側の水平オーバーラップ継ぎ目および下側の水平オーバーラップ継ぎ目を試験した。粗目メッシュ材料が比較的簡単にシート材料から向きを変える場合は、その袋が引っ張り試験を通らなかったと考えた。各袋スタイルに関して継ぎ目を引き裂くことができる平均の容易さをA〜Fベースで格付けした。
【0162】
以下の袋スタイルを試験した。
【0163】
袋スタイルA:10ポンド、HDPE/共押し出し、先端角度46度の複合基材の袋
このシリーズでは、図28〜図31および図32〜図35に関連して上記で説明したように構築した袋を試験した。袋は、5ポンド(2.2kg)の物体を格納するように寸法設定した。メッシュストリップの粗目メッシュ材料は、概して上記に図1〜図3に例示したタイプの不織布の形態のウルトラメッシュ材料であり、単位面積当たりの質量が17g/m2であり、共押し出ししたフィラメントの2つの縦糸層で、高密度ポリエチレン(HDPE)製の2つの横糸層を挟んだものから構成した。横糸フィラメントによって形成されたダイヤモンドは、垂直方向またはクロスマシン方向に対して先端角度約46度で延在させた。横糸フィラメントはそれぞれ、厚さ50ミクロンのHDPE層を直鎖状低密度ポリエチレンLLDPE製の厚さ15ミクロンの2つの層の間に挿入した、厚さ80ミクロンの3層のリボンから形成した。そのリボンを、6:1の比で延伸して、布に組み込むフィラメントを形成した。その後、その複合フィラメントを厚さ約0.03mm、幅約1.2mmにした。各層の縦糸フィラメントは8mm間隔にした。布は、下層の縦糸フィラメントが上層の縦糸フィラメント間のほぼ中間に離間した、交互になった布であり、布内の縦糸フィラメントの間隔が約4mmになった。横糸層フィラメントはそれぞれ、厚さ約0.04mm、幅約1.5mmにした。
【0164】
袋のシートセクションを作製するのに使用したフィルムは、図28〜図31および図32〜図35に関連して上記で説明したタイプの共押し出しした複数層フィルムにした。そのフィルムは厚さ1.75ミル(0.044mm)にした。
【0165】
袋スタイルB:5ポンド、HDPE/共押し出し、先端角度46度、追加のフィラメントを有する複合基材の袋
このスタイルの袋は、図35および図36に関連して上記で論じたような上側および下側の水平継ぎ目の領域のウルトラメッシュ材料に縦糸フィラメントが含まれることを除いて、スタイルAと同一にした。慣習と同様に、袋のシート面および補強ストリップのフィルム材料は、厚さ1.35ミル(0.034mm)の小さい袋の対応するフィルムセクションよりも薄くした。
【0166】
袋スタイルC:10b、HDPE/共押し出し、先端角度46度、追加のフィラメントを有する複合基材の袋
このスタイルの袋は、スタイルBと同一であるが、10ポンド(4.5kg)の物体を保持するように設計したより大きい袋である。
【0167】
袋スタイルD:5ポンド、HDPE/共押し出し、先端角度34度の複合基材の袋
このスタイルの袋は、ウルトラメッシュ材料の互いに交わる横糸フィラメントによって形成された「ダイヤモンド」の先端角度がクロスマシン方向に対して34度であったことを除いて、スタイルAと同一にした。メッシュ布の単位面積当たりの質量は20g/m2にした。メッシュ布の縦糸フィラメントは、メッシュストリップの長さ全体を通して一様の間隔のものにした。
【0168】
袋スタイルE:5ポンド、HDPE/共押し出し、先端角度34度、追加のフィラメントを有する複合基材の袋
このスタイルの袋は、図37および図38に関連して上記で論じたような上側および下側の水平継ぎ目において粗目メッシュ布に追加の縦糸フィラメントが含まれたことを除いて、スタイルDと同一にした(すなわち、ウルトラメッシュ材料の互いに交わる横糸フィラメントによって形成された「ダイヤモンド」の先端角度が、クロスマシン方向に対して34度であった)。ウルトラメッシュ材料の単位面積当たりの質量は20g/m2にした。
【0169】
袋スタイルF:10ポンド、HDPE/共押し出し、先端角度34度、追加のフィラメントを有する複合基材の袋
この複合基材の袋スタイルは、フィルムセクションのより厚いフィルムで構築した、より大きい袋であり、10ポンド(4.5kg)の物体を保持するように設計したことを除いて、袋スタイルEと同一にした。
【0170】
袋スタイルG:5ポンド、共押し出し/共押し出し、先端角度34度の複合基材の袋
この袋は、複合基材の袋のウルトラメッシュ材料の縦糸フィラメントおよび横糸フィラメントの両方を、図4〜図7に関連して上記で説明したような共押し出しした複数層材料から形成したことを除いて、上記の袋スタイルAと同一にした。縦糸フィラメントおよび横糸フィラメントの両方を、袋スタイルDに関連して上記で説明したタイプの共押し出しした3層フィラメントにした。ウルトラメッシュ材料の単位面積当たりの質量は19.5g/m2にした。縦糸フィラメントは、布の奥行きを通して見たときにメッシュストリップの長さ全体に沿って互いに4mm間隔にした。
【0171】
これらの全ての袋の剥離試験、引っ張り試験、および落下試験を以下に表10にまとめている。
【0172】
【表10】

【0173】
試験により、列挙した全ての袋について許容できる継ぎ目特性が得られたことが確認された。袋スタイルB、C、E、およびFの場合に特に良好な結果が得られた。それらの全てがウルトラメッシュ材料の上側および下側の水平継ぎ目の領域に追加の縦糸フィラメントを有していた。全体的に最良の結果は、袋スタイルEおよびFで実現されたと思われ、図36および図37に関して上記で論じたように、袋スタイルEおよびFの両方の粗目メッシュ材料が、上側および下側の水平継ぎ目に追加の縦糸フィラメントを有し、互いに交わる横糸フィラメントの先端角度が34度であった。
【0174】
伸張試験結果
継ぎ目強度をより定量化できる試験を得るために、伸張テスタにおいて様々な袋スタイルの継ぎ目も試験した。伸張テスタを3インチ離間した2つのジョーから構成した。試験する各袋を切断して、それぞれ上側の水平継ぎ目と、下側の水平継ぎ目と、側部継ぎ目の一方とを含む、2インチ幅のストリップ3本にした。各試験において、ストリップの1つをその対向する端部においてジョーにクランプ止めした。次いで、ジョーを一定の速度24インチ/分(61cm/分)で引き裂いた。これは、過酷な充填プロセス中に袋に加えられる応力に匹敵する。継ぎ目が破損するまで袋への負荷をモニタリングしながらジョーを引き離した。継ぎ目の破損を、加えた負荷の20%の低下と定義した。継ぎ目の破損前に加えた最大の力を記録した。
【0175】
これらの試験の結果を以下に表11にまとめている。
【0176】
【表11】

【0177】
表11に示した袋スタイルが、表10にまとめた対応する袋スタイルに全て厳密に同一であるとは限らないことに留意されたい。例えば、「HDPE/共押し出し、先端角度46度、追加の縦糸フィラメントを有する」(袋スタイルB1)に分類した袋スタイルのウルトラメッシュ材料では、袋スタイルBに関連して上記で説明したような「交互の構成」ではなく、下側の水平継ぎ目において追加の縦糸フィラメントを残りのフィラメントと共に「積み重ねた」構成に設置した。同様に、「HDPE/共押し出し、先端角度34度、追加の縦糸フィラメントを有する」(袋スタイルE)に分類した袋のウルトラメッシュ材料追加の縦糸フィラメントでは、袋スタイルEに関連して上記で説明したような「交互の構成」ではなく、下側の水平継ぎ目において追加の縦糸フィラメントを残りのフィラメントと共に「積み重ねた」構成に設置した。
【0178】
伸張試験を落下試験、剥離試験、および引っ張り試験と十分に関係付けて、全ての「新しい袋」の上側および下側の水平継ぎ目ならびに側部継ぎ目が初期の目的を十分に超える強度があることを確認した。しかも、全ての新しい袋が、本明細書で説明するウルトラメッシュ材料の高い寸法安定性、低い質量、および高い強度質量比の組合せから生じる利益に恵まれている。これらの利益には、二酸化炭素排出量の削減、格納および輸送のための体積の削減、および通気性および視認性の強化が含まれる。
【0179】
ストリップ2,034のウルトラメッシュ材料によってもたらされたより高い寸法安定性は、より高い強度質量比とあいまって、製造時および原料の消費時の両方において袋の二酸化炭素排出量を大幅に削減しながら、従来の複合基材の袋と同程度、さらにはそれよりも優れた継ぎ目強度を有する袋を形成する可能性の一因となる。これにより、袋の重量および体積も低減される。重量が低減されると、輸送コストが削減され、さらに、袋の二酸化炭素排出量が削減される。
【0180】
試験により、体積が低減すると、同等の従来技術の袋よりもずっと多くの複合基材の袋を所与の体積に格納し、輸送することが可能になることを確認した。試験により、本開示に従って構築した5ポンド「新型」袋を、粗目メッシュ材料としてMSグレードのCLAF(登録商標)を用いたことを除いてそれらの袋と同一の5ポンド袋と比較した。一方で、新型袋には袋のメッシュ部分として「ウルトラメッシュA」材料を用いた。袋の各タイプの3つの束を試験した。各束に250枚収容した。各試験において、スタックの初期の高さまたは未圧縮の高さを測定した。次いで、スタックの長さに沿って一様に27.1Nの力を各スタックに加え、その高さを再度測定した。27.1Nの力は、箱にいれたときに1束の袋に典型的に加えられる圧縮力に匹敵するように設計したものである。次いで、42.3Nの合計の力を各束の長さに沿って一様に加え、その高さを再度測定した。次いで、両方の袋スタイルに関して3回の試験の平均を計算し、それを記録した。これらの試験の結果を以下に表12にまとめている。
【0181】
【表12】

【0182】
表12により、箱を充填するときに典型的に袋に加えられる大きさの力を用いて圧縮すると、粗目メッシュ材料としてMSグレードのCLAF(登録商標)を用いて構築した同等の従来技術の袋よりも約10%〜40%多くの新型の袋を所与の体積に格納および輸送できることが確認された。複合基材の袋は、典型的には、各箱に4束収容する複数の箱に入れて輸送される。この開示に従って生産した袋のスタック性能が改善されたことにより、各箱に5束目の袋を追加することが可能になり、輸送コストおよび袋の二酸化炭素排出量が削減される。
【0183】
さらに、メッシュ布の比較的目の粗い性質により、格納した物体の通気性および視認性が大幅に改善される。
【0184】
本発明の精神から逸脱することなしに、本明細書に開示した基材、袋、ならびに生産システムおよび生産プロセスに多くの変更および改変を行うこともできる。上記から明らかでない限り、これらの変更形態の範囲は添付の請求項から明らかになるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに鋭角に交わるフィラメントから形成された第1層および第2層と、
前記第1層および前記第2層の外側にそれぞれ配設された第3層および第4層であって、少なくとも概してマシン方向に互いに平行に延在するフィラメントからそれぞれ形成された第3層および第4層と
を備え、
少なくとも前記第3層および前記第4層のフィラメントが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、それぞれの前記接着部分が、少なくとも1つの他の層のフィラメントに熱接着され、
この布の単位面積当たりの質量が30g/m2未満、破断伸度が約50%以下であり、破断伸度がASTM規格D5034に従って測定される、粗目メッシュの不織布。
【請求項2】
マシン方向およびクロスマシン方向に延在する粗目メッシュ材料であって、互いに交差するフィラメントを備え、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、この粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が30g/m2未満、強度質量比が前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも2.67N/(g/m2)であり、強度がASTM規格D5034に従って測定される、粗目メッシュ材料。
【請求項3】
単位面積当たりの質量が20g/m2未満である、請求項2に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項4】
単位面積当たりの質量が15g/m2以下である、請求項2に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項5】
強度質量比が少なくとも3.30N/(g/m2)である、請求項2に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項6】
強度質量比が少なくとも4.45N/(g/m2)である、請求項2に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項7】
前記粗目メッシュ材料が不織布であり、前記フィラメントが、第1層および第2層の横糸フィラメントを含み、前記第1層の横糸フィラメントと前記第2層の横糸フィラメントとが、前記クロスマシン方向を基準に互いに鋭角に交わる、請求項2に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項8】
前記フィラメントが、第3層および第4層の縦糸フィラメントを含み、前記第3層および前記第4層の縦糸フィラメントが、前記マシン方向に延在し、前記第1層および前記第2層の外側にそれぞれ配設され、前記第3層および前記第4層の各フィラメントが、前記マシン方向において少なくとも概して互いに平行に延在する、請求項7に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項9】
前記第3層のフィラメントのうちの少なくともいくつかが、前記第4層の対応するフィラメントと積み重ねられるように配置される、請求項8に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項10】
前記第3層のフィラメントのうちのいくつかが、前記第4層の対応するフィラメントと交互に配置される、請求項8に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項11】
前記鋭角が20度と70度との間にある、請求項8に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項12】
前記鋭角が30度と50度との間にある、請求項8に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項13】
前記第3層および前記第4層のうちの少なくとも一方のフィラメントが、前記布の長さ全体に沿って互いに比較的均等に離間している、請求項8に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項14】
前記第3層および前記第4層のうちの少なくとも一方のフィラメントが、前記布のある区分では前記布の別の区分よりも互いに近くに離間している、請求項8に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項15】
前記フィラメントが、前記マシン方向に延在する第3層および第4層の縦糸フィラメントを含み、前記第3層および前記第4層のうちの少なくとも一方のフィラメントのうちの少なくともいくつかが、非線形である、請求項7に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項16】
前記粗目メッシュ材料のストリップがスタックを形成するように互いの上に敷設され、前記スタックが27.1Nの圧縮力を受けるときに、前記スタックが前記ストリップを少なくとも160枚/cm含む、請求項2に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項17】
前記粗目メッシュ材料のストリップがスタックを形成するように互いの上に敷設され、前記スタックが27.1Nの圧縮力を受けるときに、前記スタックが前記ストリップを少なくとも170枚/cm含む、請求項16に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項18】
単位面積当たりの質量が20g/m2未満、破裂強度が少なくとも80kPaであり、破裂強度がASTM規格D3786に従って測定される、請求項2に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項19】
破裂強度が少なくとも100kPaである、請求項18に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項20】
少なくとも部分的に請求項2に記載の前記粗目メッシュ材料から作製される袋。
【請求項21】
閉鎖端と、開口端と、前記袋の側部の少なくとも1つの側部継ぎ目と、前記袋の前記閉鎖端の継ぎ目とを有する、請求項20に記載の袋。
【請求項22】
対向する第1の面および第2の面を有するピロー包装袋であり、前記各面が、前記袋の少なくとも一方の端部から長さ方向に延在するシート材料のストリップから少なくとも部分的に形成され、前記袋の少なくとも一部分が、前記粗目メッシュ材料のストリップ間に位置し、端部継ぎ目が、前記袋の一方の端部を越えて延在し、前記第1のストリップおよび前記第2のストリップをそれらの間の少なくとも1つの層の前記粗目メッシュ材料と接合させ、強度が少なくとも2.5Nのシールから形成される、請求項20に記載の袋。
【請求項23】
前記袋が、対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、前記第1の側壁の少なくとも大部分が前記粗目メッシュ材料のストリップから形成され、前記第2の側壁の少なくとも大部分がシート材料から形成され、
前記第1の側壁および前記第2の側壁の対向する側方縁部が、垂直の継ぎ目において互いに熱接着され、
前記粗目メッシュ材料のストリップの下側縁部が、前記シート材料に熱接着されて、下側の水平継ぎ目が形成される、請求項20に記載の袋。
【請求項24】
互いに交差するフィラメントを備え、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、この粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が20g/m2未満、破裂強度が少なくとも80kPaであり、破裂強度がASTM規格D3786に従って測定される、粗目メッシュ材料。
【請求項25】
破裂強度が少なくとも100kPaである、請求項24に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項26】
破裂強度が少なくとも120kPaである、請求項24に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項27】
マシン方向およびクロスマシン方向に延在する不織布であり、前記布の単位面積当たりの質量が30g/m2未満、強度質量比が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも2.67N/(g/m2)である、請求項24に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項28】
前記フィラメントが、前記マシン方向を基準に互いに鋭角に交わる横糸フィラメントから形成された第1層および第2層を含む、請求項27に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項29】
前記フィラメントが、第3層および第4層の縦糸フィラメントを含み、前記第3層および前記第4層の縦糸フィラメントが、前記マシン方向に延在し、前記第1層および前記第2層の外側にそれぞれ配設され、前記第3層および前記第4層の各フィラメントが、前記マシン方向において少なくとも概して互いに平行に延在する、請求項28に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項30】
少なくとも一部分が請求項24に記載の前記粗目メッシュ材料から作製された袋。
【請求項31】
互いに交差するフィラメントを備え、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、この粗目メッシュ材料がマシン方向およびクロスマシン方向に延在し、この粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が30g/m2未満、破断伸度が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において約50%以下であり、破断伸度がASTM規格D5034に従って測定される、粗目メッシュ材料。
【請求項32】
破断伸度が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において約40%以下である、請求項31に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項33】
破断伸度が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において約30%以下である、請求項31に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項34】
互いに交差するフィラメントを備え、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、この粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が30g/m2未満、引裂き強度が前記交点において10Nを超え、引裂き強度が材料破断力で測定される、粗目メッシュ材料。
【請求項35】
引裂き強度が、前記交点において15N超である、請求項34に記載の粗目メッシュ材料。
【請求項36】
少なくとも1つの閉鎖端ならびに少なくとも第1の側壁および第2の側壁を有する袋であって、この袋の少なくとも一部分が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在する粗目メッシュ材料から作製され、前記粗目メッシュ材料が、互いに交差するフィラメントを備え、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が、30g/m2未満、強度質量比が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも2.67N/(g/m2)であり、強度がASTM規格D5034に従って測定される、袋。
【請求項37】
前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が25g/m2以下である、請求項36に記載の袋。
【請求項38】
前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が20g/m2以下である、請求項36に記載の袋。
【請求項39】
前記粗目メッシュ材料の強度質量比が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも3.30N/(g/m2)である、請求項36に記載の袋。
【請求項40】
前記粗目メッシュ材料の強度質量比が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも4.45N/(g/m2)である、請求項36に記載の袋。
【請求項41】
前記粗目メッシュ材料が、閉鎖端と、開口端と、前記袋の側部の少なくとも1つの側部継ぎ目と、前記袋の前記閉鎖端の継ぎ目とを含むように形成される、請求項36に記載の袋。
【請求項42】
前記袋の前記開口端が、前記開口端の周りに配設されたテクスチャ加工部分を含む、請求項41に記載の袋。
【請求項43】
前記粗目メッシュ材料が不織布であり、前記フィラメントが、前記クロスマシン方向を基準に互いに鋭角に交わる第1層の横糸フィラメントおよび第2層の横糸フィラメントと、前記マシン方向に延在し前記第1層および前記第2層の外側にそれぞれ配設された第3層および第4層の縦糸フィラメントとを含み、前記第3層および前記第4層それぞれの各フィラメントが、前記マシン方向において少なくとも概して互いに平行に延在し、前記粗目メッシュ材料の前記第3層および前記第4層のうちの少なくとも一方のフィラメントが、前記袋の中心部分よりも前記袋の閉鎖端付近において互いにより近くに離間している、請求項41に記載の袋。
【請求項44】
複数の前記袋がスタック状に積み上げられ267kNの力を受けるときに、前記スタックが前記袋を少なくとも25枚/cmを含むように、前記袋が、十分に薄く、圧縮可能である、請求項41に記載の袋。
【請求項45】
前記袋が、対向する第1の面および第2の面を有し、前記各面が、前記袋の少なくとも一方の端部から前記袋の長さ方向に延在するシート材料のストリップから少なくとも部分的に形成され、前記袋の少なくとも一部分が、前記シート材料のストリップ間に位置し、前記粗目メッシュ材料から形成され、前記袋が端部継ぎ目を有し、前記端部継ぎ目が、前記袋の一方の端部を越えて延在し、前記第1のストリップおよび前記第2のストリップをそれらの間の少なくとも1つの層の前記粗目メッシュ材料に接合させ、前記継ぎ目が、シールから形成され、少なくとも2.5Nの強度を有する、請求項36に記載の袋。
【請求項46】
前記端部継ぎ目の強度が少なくとも4.0Nである、請求項45に記載の袋。
【請求項47】
前記端部継ぎ目の強度が少なくとも6.0Nである、請求項45に記載の袋。
【請求項48】
前記端部継ぎ目が下側の端部継ぎ目であり、前記下側の端部継ぎ目の上方に位置する上側の端部継ぎ目をさらに備え、前記第1のストリップと前記第2のストリップを接合し、前記上側の端部継ぎ目が、強度が少なくとも2.5Nのシールから形成される、請求項45に記載の袋。
【請求項49】
前記袋が、対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、前記第1の側壁の少なくとも大部分が前記粗目メッシュ材料のストリップから形成され、前記第2の側壁の少なくとも大部分がシート材料から形成され、
前記第1の側壁および前記第2の側壁の対向する側方縁部が、垂直の継ぎ目において互いに熱接着され、
前記粗目メッシュ材料のストリップの下側縁部が、前記シート材料に熱接着されて、前記下側の端部継ぎ目が形成され、
前記袋が、補強ストリップをさらに備え、前記補強ストリップが、シート材料から形成され、前記袋の第1の側壁の上側縁部に沿って延在する、請求項36に記載の袋。
【請求項50】
複数の前記袋がスタック状に積み上げられ圧縮力27.1Nを受けるときに、前記スタックが前記袋を少なくとも36.5枚/cmを含むように、前記袋が、十分に薄く、圧縮可能である、請求項49に記載の袋。
【請求項51】
前記粗目メッシュ材料の破断伸度が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において約50%以下であり、伸度がASTM規格D5036に従って測定される、請求項36に記載の袋。
【請求項52】
少なくとも1つの閉鎖端ならびに少なくとも第1の側壁および第2の側壁を有し、少なくとも一部分が粗目メッシュ材料から作製される、袋であって、
前記粗目メッシュ材料が、互いに交差するフィラメントを備え、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が30g/m2未満、破裂強度が少なくとも80kPaであり、破裂強度がASTM規格D3786に従って測定される、袋。
【請求項53】
前記粗目メッシュ材料が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在し、前記粗目メッシュ材料の強度質量比が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも2.67N/(g/m2)である、請求項52に記載の袋。
【請求項54】
前記粗目メッシュ材料が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在し、前記粗目メッシュ材料の破断伸度が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において約50%以下であり、伸度がASTM規格D5034に従って測定される、請求項52に記載の袋。
【請求項55】
少なくとも一部分が粗目メッシュ材料から作製された袋であって、前記粗目メッシュ材料が、互いに交差するフィラメントを備え、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、前記粗目メッシュ材料が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在し、前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が30g/m2未満、破断伸度が前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において約50%以下であり、破断伸度がASTM規格D5034に従って測定される、袋。
【請求項56】
粗目メッシュ材料を備える袋であって、前記粗目メッシュ材料が、閉鎖端と、開口端と、前記袋の側部の少なくとも1つの側部継ぎ目と、前記袋の前記閉鎖端の継ぎ目とを含むように形成され、前記粗目メッシュ材料が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在し、互いに交差するフィラメントを備え、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が30g/m2未満、強度質量比が前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも2.67N/(g/m2)であり、強度がASTM規格D5034に従って測定される、袋。
【請求項57】
前記袋の粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が25g/m2以下である、請求項56に記載の袋。
【請求項58】
前記袋の粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が20g/m2以下である、請求項56に記載の袋。
【請求項59】
前記粗目メッシュ材料の強度質量比が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも3.30N/(g/m2)である、請求項56に記載の袋。
【請求項60】
前記粗目メッシュ材料の強度質量比が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において、少なくとも4.45N/(g/m2)である、請求項56に記載の袋。
【請求項61】
前記袋の開口端がテクスチャ加工部分を含む、請求項56に記載の袋。
【請求項62】
前記テクスチャ加工部分が、前記粗目メッシュ材料に接着されたバンドを含む、請求項61に記載の袋。
【請求項63】
前記テクスチャ加工部分が、前記開口端の周りに配設されたテクスチャ加工用フィラメントを含む、請求項61に記載の袋。
【請求項64】
前記テクスチャ加工用フィラメントが、非線形の波形パターンで配設される、請求項63に記載の袋。
【請求項65】
前記粗目メッシュ材料が不織布であり、前記フィラメントが、前記マシン方向を基準に互いに鋭角に交わる横糸フィラメントから形成された第1層および第2層と、前記マシン方向に延在し前記第1層および前記第2層の外側にそれぞれ配設された第3層および第4層の縦糸フィラメントとを含み、前記第3層および前記第4層の各フィラメントが、前記マシン方向において少なくとも概して互いに平行に延在する、請求項56に記載の袋。
【請求項66】
粗目メッシュ材料を備える袋であって、前記粗目メッシュ材料が、閉鎖端と、開口端と、前記袋の側部の少なくとも1つの側部継ぎ目と、前記袋の前記閉鎖端の継ぎ目とを含むように形成され、複数の前記袋がスタック状に積み上げられ267kNの力を受けるときに、前記スタックが前記袋を少なくとも25枚/cmを含むように、前記袋が、十分に薄く、圧縮可能である、袋。
【請求項67】
複数の前記袋がスタック状に積み上げられ267kNの力を受けるときに、前記スタックが前記袋を少なくとも30枚/cmを含む、請求項66に記載の袋。
【請求項68】
粗目メッシュ材料を備える袋であって、前記粗目メッシュ材料が、閉鎖端と、開口端と、前記袋の側部の少なくとも1つの側部継ぎ目と、前記袋の前記閉鎖端の継ぎ目とを含むように形成され、前記粗目メッシュ材料が、互いに交差するフィラメントから形成され、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が20g/m2未満で、破裂強度が少なくとも80kPaであり、破裂強度がASTM規格D3786に従って測定される、袋。
【請求項69】
前記粗目メッシュ材料の破裂強度が少なくとも120kPaである、請求項68に記載の袋。
【請求項70】
前記粗目メッシュ材料が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在し、前記粗目メッシュ材料の強度質量比が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも2.67N/(g/m2)である、請求項68に記載の袋。
【請求項71】
粗目メッシュ材料を備える袋であって、前記粗目メッシュ材料が、閉鎖端と、開口端と、前記袋の側部の少なくとも1つの側部継ぎ目と、前記袋の前記閉鎖端の継ぎ目とを含むように形成され、前記粗目メッシュ材料が、互いに交差するフィラメントを備え、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、前記粗目メッシュ材料がマシン方向およびクロスマシン方向に延在し、前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が30g/m2未満、破断伸度が前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において約50%以下であり、破断伸度がASTM規格D5034に従って測定される、袋。
【請求項72】
対向する第1の面および第2の面であって、前記各面が、この袋の少なくとも1つの端部から長さ方向に延在するシート材料のストリップから少なくとも部分的に形成され、この袋の少なくとも一部分が、前記シート材料のストリップ間に位置し、単位面積当たりの質量が30g/m2以下の粗目メッシュ材料から形成される、第1および第2の対向する側面と、
この袋の一方の端部を越えて延在し、前記第1のストリップおよび前記第2のストリップをそれらの間の少なくとも1つの層の前記粗目メッシュ材料と接合させる端部継ぎ目であって、強度が少なくとも2.5Nのシールから形成され、強度がASTM規格D5034に従って測定される、端部継ぎ目と
を備える、袋。
【請求項73】
前記継ぎ目の強度が少なくとも4.0Nである、請求項72に記載の袋。
【請求項74】
前記継ぎ目の強度が少なくとも6.0Nである、請求項72に記載の袋。
【請求項75】
前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が25g/m2以下である、請求項72に記載の袋。
【請求項76】
前記粗目メッシュ材料が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在し、強度質量比が前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも3.30N/(g/m2)である、請求項72に記載の袋。
【請求項77】
前記端部継ぎ目が、第1の下側の継ぎ目を備え、さらに第2の上側の端部継ぎ目を備え、前記第2の端部継ぎ目が、前記袋の上側端部を越えて延在し、前記第1のストリップおよび前記第2のストリップを一緒に接合し、前記第2の端部継ぎ目が、強度が少なくとも2.5Nのシールから形成される、請求項72に記載の袋。
【請求項78】
第1の端部継ぎ目と第2の端部継ぎ目との間を前記袋の長さで延在する垂直の継ぎ目をさらに備え、前記垂直の継ぎ目がオーバーラップシールから形成される、請求項77に記載の袋。
【請求項79】
前記袋がガセット付きの袋であり、前記第1の面および前記第2の面が、前記粗目メッシュ材料によって形成された第3のガセット面および第4のガセット面によって互いから離れている、請求項77に記載の袋。
【請求項80】
前記袋の断面形状が、充填後は、その長さの少なくとも大部分に沿って少なくとも概して多角形である、請求項79に記載の袋。
【請求項81】
前記第1の面の少なくとも大部分が、前記シート材料の第1のストリップから形成され、前記袋の第2の面の少なくとも大部分が、前記粗目メッシュ材料から形成され、前記粗目メッシュ材料の上に載せられ前記粗目メッシュ材料に熱接着されたシート材料の第2のストリップを有する、請求項79に記載の袋。
【請求項82】
前記粗目メッシュ材料が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在する不織布であり、
前記粗目メッシュ材料が、
前記マシン方向を基準に互いに鋭角に交わるフィラメントから形成された第1層および第2層と、
前記第1層および前記第2層の外側にそれぞれ配設された第3層および第4層であって、前記マシン方向において少なくとも概して互いに平行に延在するフィラメントからそれぞれ形成された第3層および第4層とを備え、
少なくとも前記第3層および前記第4層のフィラメントが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、前記各接着部分が、少なくとも1つの他の層のフィラメントに熱接着され、前記布の強度質量比が前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも2.67N/(g/m2)であり、強度がASTM規格D5034に従って測定される、請求項72に記載の袋。
【請求項83】
前記布の前記第3層および前記第4層の各フィラメントが、前記布のストリップの長さ全体に沿って互いから比較的均等に離間する、請求項82に記載の袋。
【請求項84】
前記布の前記第3層および前記第4層のうちの少なくとも一方のフィラメントが、前記端部継ぎ目内では、前記布のうちの前記端部継ぎ目から離間した部分よりも互いに近くに離間している、請求項83に記載の袋。
【請求項85】
前記シート材料がフィルム材料である、請求項72に記載の袋。
【請求項86】
前記端部継ぎ目がフィンシールから形成される、請求項72に記載の袋。
【請求項87】
上側端部と、
反対側に配設された下側端部と
を備える充填袋であって、
少なくとも前記下側端部が閉鎖されており、
前記充填袋がさらに
物体を含む内部体積を画定するように前記上側端部と前記下側端部との間を延在する本体であって、その長さの少なくとも大部分に沿った断面形状が少なくとも概して多角形であり、単位面積当たりの質量が30g/m2以下の粗目メッシュ材料から形成された少なくとも2つの対向する側面を有する、本体を備え、
前記充填袋が、前記下側端部から前記上側端部までを測定した初期高さを有し、前記初期高さが、前記下側端部がシールされた後であり、前記本体が形成された後であるが前記物体を前記袋に入れる前に、測定され、
前記充填袋が、前記下側端部から前記袋内の物体の上側の高さまでを測定した最終高さを有し、前記最終高さが、前記初期高さの少なくとも35%であり、前記物体を前記袋に入れた後に、前記袋を水平面に置き、上からの指示がない状態にした後で測定される、充填袋。
【請求項88】
前記袋の最終高さが前記初期高さの少なくとも50%である、請求項87に記載の充填袋。
【請求項89】
前記袋の最終高さが前記初期高さの少なくとも60%である、請求項88に記載の充填袋。
【請求項90】
青果物で充填される、請求項87に記載の充填袋。
【請求項91】
前記物体が前記袋の内部容量の少なくとも50%を占める、請求項87に記載の充填袋。
【請求項92】
断面形状が少なくともその長さの大部分に沿って少なくとも事実上矩形であり、少なくとも事実上矩形の底部を有する、請求項87に記載の充填袋。
【請求項93】
前記粗目メッシュ材料が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在し、前記粗目メッシュ材料の強度質量比が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも2.67N/(g/m2)である、請求項87に記載の充填袋。
【請求項94】
対向する第1の面および第2の面を備える袋であって、前記各面が、前記袋の少なくとも一方の端部から前記袋の長さ方向に延在するシート材料の第1および第2のストリップから少なくとも部分的に形成され、前記袋の少なくとも一部分が、前記シート材料のストリップ間に位置し、粗目メッシュ材料から形成され、前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が20g/m2以下、破裂強度が少なくとも80kPaであり、破裂強度がASTM規格D3786に従って測定され、
前記袋がさらに、端部継ぎ目を備え、前記端部継ぎ目が、前記袋の一方の端部を越えて延在し、前記第1のストリップおよび前記第2のストリップをそれらの間の前記粗目メッシュ材料の少なくとも1つの層と接合させる、袋。
【請求項95】
前記端部継ぎ目が、強度が少なくとも2.5Nのシールから形成される、請求項94に記載の袋。
【請求項96】
前記端部継ぎ目がフィンシールである、請求項95に記載の袋。
【請求項97】
前記粗目メッシュ材料が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在し、前記粗目メッシュ材料の強度質量比が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向の少なくとも一方において少なくとも2.67N/(g/m2)である、請求項94に記載の袋。
【請求項98】
袋に端部継ぎ目を形成する方法であって、温度149℃未満、ドウェル時間0.5秒未満の熱および圧力で前記袋の対向する面を一緒に押圧するステップと、継ぎ目強度が少なくとも2.5Nの継ぎ目を作り出すステップとを含み、前記袋が、少なくとも2層のシート材料および少なくとも1層の粗目メッシュ材料を含む、方法。
【請求項99】
前記押圧するステップがドウェル時間0.25秒未満で行われる、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記押圧するステップがドウェル時間0.1秒以下で行われる、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
シールされた下側端部と、開口した上側端部と、内部体積を画定するように前記下側端部と前記上側端部との間を延在する本体とを有する袋を形成するステップであって、前記本体が、対抗する面を少なくとも2つ有し、前記面が、単位面積当たりの質量30g/m2以下の粗目メッシュ材料から形成され、前記袋の初期高さが前記上側端部と前記下側端部との間である、形成するステップと、
前記袋を物体で充填するステップと、
次に、
前記袋を水平面に配置し、前記袋を上から支持しない状態にするステップであって、その際、前記袋の最終高さが、前記下側端部と前記袋内の物体の上側の高さとの間であり、前記初期高さの少なくとも35%である、ステップと
を含む、方法。
【請求項102】
前記袋の最終高さが前記初期高さの少なくとも50%である、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記袋の最終高さが前記初期高さの少なくとも60%である、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
前記粗目メッシュ材料が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在し、前記粗目メッシュ材料の強度質量比が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも2.67N/(g/m2)である、請求項101に記載の方法。
【請求項105】
前記充填するステップが、前記物体が前記袋の内部体積の少なくとも50%を占める高さまで前記袋を充填するステップを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項106】
前記物体が青果物である、請求項101に記載の方法。
【請求項107】
対向する第1の面および第2の面を備える袋であって、前記各面が、前記袋の少なくとも1つの端部から前記袋の長さ方向に延在するシート材料のストリップから少なくとも部分的に形成され、前記袋の少なくとも一部分が、前記シート材料のストリップ間に位置し、粗目メッシュ材料から形成され、互いに交差するフィラメントを備え、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、前記粗目メッシュ材料がマシン方向およびクロスマシン方向に延在し、前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が30g/m2未満、破断伸度が前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において約50%以下であり、破断伸度がASTM規格D5034に従って測定される、第1および第2の対向する側面と、
袋の一方の端部を越えて延在し、前記第1のストリップおよび前記第2のストリップをそれらの間の前記粗目メッシュ材料の少なくとも1つの層と接合させる、端部継ぎ目と
を備える、袋。
【請求項108】
対向する第1の側壁および第2の側壁を備える袋であって、前記第1の側壁の少なくとも大部分が、粗目メッシュ材料のストリップから形成され、前記第2の側壁の少なくとも大部分が、シート材料から形成され、
前記第1の側壁および前記第2の側壁の対向する側方縁部が、垂直の継ぎ目において互いに熱接着され、
前記粗目メッシュ材料のストリップの下側縁部が、前記シート材料に熱接着されて、下側の水平の端部継ぎ目が形成され、前記粗目メッシュ材料が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在し、互いに交差するフィラメントから形成され、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が30g/m2以下、強度質量比が前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも2.67N/(g/m2)であり、強度がASTM規格D5034に従って測定される、袋。
【請求項109】
前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が25g/m2以下である、請求項108に記載の袋。
【請求項110】
前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が20g/m2以下である、請求項109に記載の袋。
【請求項111】
前記継ぎ目のうちの粗目メッシュ材料の前記ストリップが前記シート材料にそれに沿ってシールされた部分では、伸張強度が少なくとも20Nである、請求項108に記載の袋。
【請求項112】
前記粗目メッシュ材料の強度質量比が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも3.30N/(g/m2)である、請求項108に記載の袋。
【請求項113】
前記粗目メッシュ材料が、不織布であり、互いに交わるフィラメントの少なくとも4つの層を有し、前記層が、前記マシン方向を基準に互いに鋭角に交わる少なくとも第1層および第2層の横糸フィラメントと、前記マシン方向に延在し前記第1層および前記第2層の両側にそれぞれ配設された第3層および第4層の縦糸フィラメントとを含み、前記第3層および前記第4層のフィラメントが、前記袋を越えて水平に延在し、前記垂直方向において互いにから離間した、請求項108に記載の袋。
【請求項114】
前記鋭角が20度と70度との間にある、請求項113に記載の袋。
【請求項115】
前記鋭角が30度と50度との間にある、請求項114に記載の袋。
【請求項116】
前記布の前記第3層および前記第4層の各フィラメントが、前記ストリップ状の布の長さ全体に沿って互いに比較的均等に離間する、請求項113に記載の袋。
【請求項117】
前記布の前記第3層および前記第4層の少なくとも一方のフィラメントが、継ぎ目内では、前記ストリップ状の布のうちのその継ぎ目から離間した部分よりも互いに近くに離間している、請求項113に記載の袋。
【請求項118】
複数の前記袋がスタック状に積み上げられ圧縮力27.1Nを受けるときに、前記スタックが前記袋を少なくとも36.5枚/cmを含むように、前記袋が、十分に薄く、圧縮可能である、請求項108に記載の袋。
【請求項119】
前記シート材料がフィルム材料である、請求項108に記載の袋。
【請求項120】
前記袋の第1の側壁の上側縁部に沿って延在し前記袋の第2の側壁に熱接着された補強ストリップをさらに備え、前記補強ストリップがシート材料から形成される、請求項108に記載の袋。
【請求項121】
対向する第1の側壁および第2の側壁を備える袋であって、前記第1の側壁の少なくとも大部分が、粗目メッシュ材料のストリップから形成され、前記第2の側壁の少なくとも大部分が、シート材料から形成され、
前記第1の側壁および前記第2の側壁の対向する側方縁部が、垂直の継ぎ目において互いに熱接着され、
前記粗目メッシュ材料のストリップの下側縁部が、前記シート材料に熱接着されて、下側の水平の端部継ぎ目が形成され、
前記粗目メッシュ材料が、互いに交差するフィラメントから形成され、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が20g/m2未満、破裂強度が少なくとも80kPaであり、破裂強度がASTM規格D3786に従って測定される、袋。
【請求項122】
前記粗目メッシュ材料の破裂強度が少なくとも120kPaである、請求項121に記載の袋。
【請求項123】
前記粗目メッシュ材料が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在し、前記粗目メッシュ材料の強度質量比が、前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において少なくとも2.67N/(g/m2)である、請求項121に記載の袋。
【請求項124】
対向する第1の側壁および第2の側壁を備える袋であって、前記第1の側壁の少なくとも大部分が、粗目メッシュ材料のストリップから形成され、前記第2の側壁の少なくとも大部分が、シート材料から形成され、
前記第1の側壁および前記第2の側壁の対向する側方縁部が、垂直の継ぎ目において互いに熱接着され、
前記粗目メッシュ材料のストリップの下側縁部が、前記シート材料に熱接着されて、下側の水平
の端部継ぎ目が形成され、
複数の前記袋がスタック状に積み上げられ圧縮力27.1Nを受けるときに、前記スタックが前記袋を少なくとも36.5枚/cmを含むように、前記袋が、十分に薄く、圧縮可能である、袋。
【請求項125】
複数の前記袋がスタック状に積み上げられ圧縮力27.1Nを受けるときに、前記スタックが前記袋を少なくとも38.5枚/cmを含む、請求項124に記載の袋。
【請求項126】
対向する第1の側壁および第2の側壁を備える袋であって、前記第1の側壁の少なくとも大部分が、粗目メッシュ材料のストリップから形成され、前記第2の側壁の少なくとも大部分が、シート材料から形成され、
前記第1の側壁および前記第2の側壁の対向する側方縁部が、垂直の継ぎ目において互いに熱接着され、
前記粗目メッシュ材料のストリップの下側縁部が、前記シート材料に熱接着されて、下側の水平の端部継ぎ目が形成され、前記粗目メッシュ材料が、マシン方向およびクロスマシン方向に延在し、互いに交差するフィラメントから形成され、前記フィラメントのうちの少なくともいくつかが、比較的融点の高いキャリア部分と比較的融点の低い接着部分とを有する複合フィラメントであり、各複合フィラメントの前記接着部分が、少なくともいくつかの交点において他のフィラメントに熱接着され、前記粗目メッシュ材料の単位面積当たりの質量が30g/m2以下、破断伸度が前記マシン方向および前記クロスマシン方向のうちの少なくとも一方において約50%以下であり、破断伸度がASTM規格D5034に従って測定される、袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4A】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図31A】
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【図31B】
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【図31C】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【公表番号】特表2013−507535(P2013−507535A)
【公表日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−533310(P2012−533310)
【出願日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際出願番号】PCT/US2010/051765
【国際公開番号】WO2011/044324
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(312011877)エックスメッシュ テクノロジー ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】