説明

粘性材塗布装置

【課題】ノズルの吐出端部からの粘性材の吐出による塗布作業において、ノズルによる粘性材の吐出を停止した場合、ノズルの吐出端部に残留している粘性材の残滓を、より残量なく除去できるようにする。
【解決手段】粘性材塗布装置において、支持体8,9にそれぞれ両端支持された一対の可撓性長尺体10,11を設け、一方の長尺体10を屈曲させる。平面視で、一方の長尺体10の屈曲部と他方の長尺体11とを互いに交差させると共に上下に重ね合わせることにより、両長尺体10,11によって環状部21を形成可能とする。環状部21内に、その上方から軸心23縦向きにした粘性材2吐出用のノズル4の吐出端部3側を挿入A、抜出B可能とする。水平方向での両長尺体10,11の互いの離反Cにより、環状部21が、ノズル4の吐出端部3側の外周面に対し弾性的に圧接すると共にこのノズル4の軸方向で相対的に摺動可能となるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノズルの吐出端部から所望部位に向かって粘性材を吐出して塗布する塗布作業において、粘性材の吐出を停止した場合に、上記ノズルの吐出端部に残留している粘性材の残滓を残量なく除去できるようにするための粘性材塗布装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記粘性材塗布装置には、従来、下記特許文献1に示されるものがある。この公報のものによれば、粘性材塗布装置は、自動車の車体構成部品などの所望部位に向かって吐出端部から粘性材を吐出可能とするノズルを備えている。このノズルはロボットアームに取り付けられていて、上記所望部位に向かって粘性材を吐出できるよう位置変更や姿勢変更が可能とされている。また、引張力が与えられた状態で固定側部材に両端支持されたピアノ線が設けられている。
【0003】
そして、上記した所望部位に粘性材を塗布する塗布作業時には、上記ノズルの吐出端部から所望部位に向かって粘性材が吐出され、この粘性材が上記所望部位に塗布されるようになっている。
【0004】
上記塗布作業において、ノズルの吐出端部からの粘性材の吐出を停止した場合、通常、上記ノズルの吐出端部には、粘性材の残滓が少し垂れ下がるように残留しがちとなる。この場合、上記ノズルの吐出端部に粘性材の残滓が残留したままで、次の所望部位に向かって粘性材の吐出を再開したとすると、この粘性材による所望の塗布が上記残滓により阻害されるおそれがある。そこで、上記ノズルの吐出端部からの粘性材の吐出を停止した場合には、上記ノズルがその径方向の一方向に向かって移動させられ、この移動の途中で、このノズルの吐出端部に残留した粘性材の残滓が、上記ピアノ線により掻き取られて除去されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実公平2−15586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記した粘性材の残滓の除去のために、上記したようにノズルをその径方向の一方向に移動させて、残滓をピアノ線で掻き取らせる場合、上記ノズルの吐出端部から垂れ下がった残滓は、上記ピアノ線からの外力で上記一方向とは反対方向に屈曲して、上記外力を逸らせるよう変形しがちとなる。このため、上記のようなピアノ線では、ノズルの吐出端部から粘性材の残滓を残量なく除去することは、困難になるおそれがある。
【0007】
そこで、上記した粘性材の残滓の除去を、より残量なくするために、上記ノズルを上記一方向と、その反対方向とに繰り返し往復移動させて、上記粘性材の残滓を上記ピアノ線に繰り返し掻き取らせるようにすることが考えられる。しかし、これでは、上記ノズルの吐出端部からの残滓の除去が煩雑となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、ノズルの吐出端部から所望部位に向かって粘性材を吐出し、この粘性材を所望部位に塗布する塗布作業において、上記ノズルによる粘性材の吐出を停止した場合、このノズルの吐出端部に残留している粘性材の残滓を、より残量なく除去できるようにし、かつ、この残滓の除去が容易かつ迅速に達成できるようにすることである。
【0009】
請求項1の発明は、所望部位に向かって吐出端部3から粘性材2を吐出可能とするノズル4を備えた粘性材塗布装置において、
支持体8,9にそれぞれ両端支持された一対の可撓性長尺体10,11を設け、これら長尺体10,11の少なくともいずれか一方の長尺体10(長尺体11)を水平方向で他方の長尺体11(長尺体10)側に向かって屈曲させ、平面視(図1(a))で、上記一方の長尺体10の屈曲部と他方の長尺体11とを互いに交差させると共に上下に重ね合わせることにより、これら両長尺体10,11によって環状部21を形成可能とし、この環状部21内に、その上方から軸心23縦向きにした上記ノズル4の吐出端部3側を挿入A、抜出B可能とし、水平方向での上記両長尺体10,11の互いの離反Cにより、上記環状部21が、上記ノズル4の吐出端部3側の外周面に対し弾性的に圧接すると共にこのノズル4の軸方向で相対的に摺動可能となるようにしたことを特徴とする粘性材塗布装置である。
【0010】
なお、この項において、上記各用語に付記した符号や図面番号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
【発明の効果】
【0011】
本発明による効果は、次の如くである。
【0012】
請求項1の発明は、所望部位に向かって吐出端部から粘性材を吐出可能とするノズルを備えた粘性材塗布装置において、
支持体にそれぞれ両端支持された一対の可撓性長尺体を設け、これら長尺体の少なくともいずれか一方の長尺体を水平方向で他方の長尺体側に向かって屈曲させ、平面視で、上記一方の長尺体の屈曲部と他方の長尺体とを互いに交差させると共に上下に重ね合わせることにより、これら両長尺体によって環状部を形成可能とし、この環状部内に、その上方から軸心縦向きにした上記ノズルの吐出端部側を挿入、抜出可能とし、水平方向での上記両長尺体の互いの離反により、上記環状部が、上記ノズルの吐出端部側の外周面に対し弾性的に圧接すると共にこのノズルの軸方向で相対的に摺動可能となるようにしている。
【0013】
このため、上記ノズルの吐出端部から所望部位に向かって粘性材を吐出することにより、この粘性材を所望部位に塗布する塗布作業において、上記ノズルの吐出端部からの粘性材の吐出を停止した場合には、上記ノズルの吐出端部に残留している粘性材の残滓は、次のようにして除去可能とされる。
【0014】
即ち、まず、上記両長尺体により形成された環状部の上方に、ノズルを軸心縦向きとして位置させ、次に、このノズルの吐出端部側を上記環状部内に挿入させる。次に、この状態から、水平方向で上記両長尺体を互いに離反させて、上記環状部を縮小させ、この環状部を上記ノズルの吐出端部側の外周面に弾性的に圧接させる。
【0015】
次に、上記状態から、上記ノズルを上昇させるなどして、このノズルの軸方向でこのノズルと環状部とを相対的に摺動させ、この環状部からノズルを抜出させる。
【0016】
上記の場合、ノズルと環状部との相対的な摺動時には、上記ノズルの吐出端部側の外周面に付着している粘性材の残滓は、上記環状部により掻き取られて除去される。
【0017】
上記相対移動が進行して、ノズルの吐出端部が環状部内から抜出されれば、その瞬間、上記ノズルの外周面に上記各長尺体を弾性的に圧接させていた弾性力により、上記環状部を形成していた前、後長尺体の各部分が上記ノズルの吐出端部の下面近傍を通って前後方向で互いに離反する。すると、上記環状部が消失し、この際、上記各長尺体の各部分が、上記ノズルの吐出端部に残留している粘性材の残滓の基部を前後から挟むよう切断して、この残滓が上記ノズルの吐出端部から除去される。
【0018】
よって、上記したように、ノズルの吐出端部に残留している粘性材の残滓は上記各長尺体の各部分により前後から挟まれて切断されるため、前記従来の技術のように粘性材の残滓が、その除去時の外力を逸らすよう変形する、ということが防止されて、上記ノズルの吐出端部に残留している粘性材の残滓は、より残量なく除去される。また、上記したように、粘性材の残滓は、その除去時の外力による変形が防止されて、この残滓の除去は一工程で達成可能なため、この残滓の除去は容易かつ迅速に達成できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】平面図で、(a)は粘性材の残滓の除去前の図、(b)は粘性材の残滓の除去時の作用説明図である。
【図2】側面図で、(a)は図1(a)のものの側面図、(b)は図1(b)中実線のものの側面図、(c)は図1(b)中二点鎖線のものの側面図である。
【図3】図1(a)で示したものの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の粘性材塗布装置に関し、ノズルの吐出端部から所望部位に向かって粘性材を吐出し、この粘性材を所望部位に塗布する塗布作業において、上記ノズルによる粘性材の吐出を停止した場合、このノズルの吐出端部に残留している粘性材の残滓を、より残量なく除去できるようにし、かつ、この残滓の除去が容易かつ迅速に達成できるようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための形態は、次の如くである。
【0021】
即ち、粘性材塗布装置は、所望部位に向かって吐出端部から粘性材を吐出可能とするノズルを備える。支持体にそれぞれ両端支持された一対の可撓性長尺体が設けられる。これら長尺体の少なくともいずれか一方の長尺体を水平方向で他方の長尺体側に向かって屈曲させ、平面視で、上記一方の長尺体の屈曲部と他方の長尺体とを互いに交差させると共に上下に重ね合わせることにより、これら両長尺体によって環状部が形成可能とされている。この環状部内に、その上方から軸心縦向きにした上記ノズルの吐出端部側が挿入、抜出可能とされる。水平方向での上記両長尺体の互いの離反により、上記環状部が、上記ノズルの吐出端部側の外周面に対し弾性的に圧接すると共にこのノズルの軸方向で相対的に摺動可能とされている。
【実施例】
【0022】
本発明をより詳細に説明するために、その実施例を添付の図に従って説明する。
【0023】
図1(a)、図2(a)、および図3において、図中符号1は、粘性材塗布装置である。また、説明の便宜上、矢印Frの方向を水平かつ前方とし、下記する左右とは、上記前方に向かっての方向をいうものとする。
【0024】
上記粘性材塗布装置1は、粘性材2を、所望部位に向かって吐出端部3から吐出可能とする円形パイプ形状のノズル4を備えている。
【0025】
ここで、例えば、自動車の車体にはフロントウィンドが設けられ、このフロントウィンドは、車体に形成されたウィンド開口とこのウィンド開口を閉じるウィンドガラスと、上記ウィンド開口の開口縁部に上記ウィンドガラスの外縁部を接着させる接着性シーラーとを備えている。この場合、上記ウィンド開口の開口縁部は前記所望部位に相当し、上記シーラーは前記粘性材2に相当する。なお,この粘性材2は、接着材(剤)や塗装材(剤)であってもよい。
【0026】
上記ノズル4は、不図示のロボットアームに取り付けられていて、上記所望部位に向かって粘性材2を吐出できるよう位置変更や姿勢変更が自由に可能とされている。そして、上記した所望部位に粘性材2を塗布する塗布作業時には、上記ノズル4の吐出端部3から所望部位に向かって粘性材2が吐出され、この粘性材2が上記所望部位に塗布されるようになっている。
【0027】
一方、上記塗布作業の途中などにおいて、ノズル4の吐出端部3からの粘性材2の吐出を中断など停止した場合、上記ノズル4の吐出端部3には粘性材2の残滓2aが少し垂れ下がるように残留することがある。そこで、上記粘性材塗布装置1には、上記ノズル4の吐出端部3から粘性材2の残滓2aを除去する除去装置7が設けられている。
【0028】
上記除去装置7は、それぞれ左右に延び、前後に離れて位置する前後一対の支持体8,9と、それぞれ左右に延び、これら各支持体8,9にそれぞれ両端支持された前後一対の可撓性長尺体10,11とを備えている。上記前側の支持体8は固定側部材13に支持されている。上記後側の支持体9は空気圧シリンダ14の伸長、収縮動作によって前後に移動可能とされている。
【0029】
上記前側の長尺体10は、ワイヤ16とコイルばね17とを連結することにより構成され、上記後側の長尺体11は他のワイヤ18のみで構成されている。上記前側の長尺体10のワイヤ16の長手方向中途部は、水平方向で上記後側の長尺体11側である後方に向かって屈曲させられている。また、上記後側の長尺体11のワイヤ18の長手方向の中途部は、水平方向で上記前側の長尺体10側である前方に向かって屈曲させられている。
【0030】
平面視(図1(a))で、上記前、後各ワイヤ16,18の屈曲部が互いに交差させられると共に、上下に重ね合わされている。そして,これら両ワイヤ16,18の各中途部により円形状の環状部21が形成されている。この環状部21内に対し、図2中実線の上方位置から軸心23縦向きにしたノズル4の吐出端部3側が、図2(a)中一点鎖線のように挿入A可能とされ、かつ、上記図2(a)中実線のように抜出B可能とされている。
【0031】
また、上記シリンダ14を収縮動作させれば、上記後側の支持体9と、これに連動する上記後側の長尺体11とが共に後方移動して、上記前側の支持体8と長尺体10とから後方に離反Cする。一方、上記シリンダ14を伸長動作させれば、上記両長尺体10,11は互いに接近して、図1(a)の元の状態に戻る。
【0032】
次に、上記ノズル4の吐出端部3から所望部位に向かって粘性材2を吐出することにより、この粘性材2を所望部位に塗布する塗布作業において、その途中などで、上記ノズル4の吐出端部3からの粘性材2の吐出を中断など停止した場合に、上記ノズル4の吐出端部3に残留している粘性材2の残滓2aを、上記除去装置7により除去する作用につき説明する。
【0033】
まず、図1(a)、図2(a)中実線、および図3で示すように、上記両長尺体10,11により形成された環状部21の上方に、ノズル4を軸心23縦向きとして位置させる。次に、図2中一点鎖線で示すように、上記ノズル4を下降させて、このノズル4の吐出端部3側を上記環状部21内に挿入Aさせる。
【0034】
次に、上記状態から、図1(b)中実線、および図2(b)で示すように、上記ノズル4を後方移動させると共に上記シリンダ14を収縮動作させることにより、水平方向で上記両長尺体10,11を互いに離反Cさせて、上記環状部21を縮小させる。そして、上記シリンダ14の空気圧とコイルばね17との各弾性力とにより、上記環状部21を上記ノズル4の吐出端部3側の外周面の周方向の全体にわたり弾性的に圧接させる。
【0035】
次に、上記状態から、図1(b)中二点鎖線、および図2(c)で示すように、上記ノズル4を上昇させて、このノズル4の軸方向でこのノズル4と環状部21とを相対的に摺動させ、この環状部21からノズル4を抜出Bさせる。
【0036】
上記の場合、ノズル4と環状部21との相対的な摺動時には、上記環状部21に対し上記ノズル4の吐出端部3側の外周面が上方に向かって摺動し、このため、このノズル4の吐出端部3側の外周面に付着している粘性材2の残滓2aは、上記環状部21により掻き取られて除去される。
【0037】
上記ノズル4が更に上昇することにより上記相対摺動が進行して、このノズル4の吐出端部3側が上記環状部21内から抜出Bされれば、その瞬間、上記ノズル4の外周面に上記各長尺体10を弾性的に圧接させていた上記シリンダ14の空気圧とコイルばね17との各弾性力により、上記環状部21を形成していた前、後長尺体10,11の各部分が上記ノズル4の吐出端部3の下面近傍を通って前後方向で互いに離反Cする。すると、上記環状部21が消失し、この際、上記各長尺体10,11の各部分が、上記ノズル4の吐出端部3に残留している粘性材2の残滓2aの基部を前後から挟むよう切断して、この残滓2aが上記ノズル4の吐出端部3から除去される。
【0038】
よって、上記したように、ノズル4の吐出端部3に残留している粘性材2の残滓2aは上記各長尺体10,11の各部分により前後から挟まれて切断されるため、前記従来の技術のように上記粘性材2の残滓2aがその除去時の外力を逸らすよう変形する、ということが防止されて、上記ノズル4の吐出端部3に残留している粘性材2の残滓2aは、より残量なく除去される。また、上記したように粘性材2の残滓2aは、その除去時の外力による変形が防止されて、この残滓2aの除去は一工程で達成されるため、この残滓2aの除去は容易かつ迅速に達成できる。
【0039】
また、上記各長尺体10,11は、これら自体がそれぞれフッ素樹脂製とされている。
【0040】
このため、上記ノズル4の吐出端部3から粘性材2の残滓2aを除去する時、この粘性材2の一部が上記各長尺体10,11に付着したとしても、上記樹脂の特性により、上記残滓2aは上記各長尺体10,11から容易に離脱させられる。よって、上記粘性材2の一部が上記各長尺体10,11に付着して蓄積したり、この付着が長時間継続することにより固化したりすることが防止されることから、上記粘性材2の残滓2aの除去時に、上記各長尺体10,11を頻繁に清掃することはしないで足り、この結果、上記除去装置7(粘性材塗布装置1)の保守、点検作業が容易にできる。
【0041】
なお、以上は図示の例によるが、上記各長尺体10,11のうち、いずれか一方の長尺体10(もしくは長尺体11)のみを屈曲させ、他方の長尺体11(もしくは長尺体10)は屈曲させないで、直線形状のままにしてもよい。また、上記両長尺体10,11の重ね合わせは、図例とは上下が逆であってもよい。
【0042】
また、上記各長尺体10,11にそれぞれコイルばね17を設けてもよく、各長尺体10,11の両端部にそれぞれコイルばね17を設けてもよい。また、上記コイルばね17に代え、もしくは、これと共に上記支持体8と固定側部材13との間にばねを介設し、および/もしくは上記支持体9とシリンダ14との間にばねを介設してもよい。また、上記各長尺体10,11は、それ自体に全体的に弾性を有する紐状体であってもよく、金属製ワイヤであってもよい。また、上記各長尺体10,11は、表面にフッ素樹脂コーティングしたものであってもよい。
【0043】
また、上記環状部21内へのノズル4の吐出端部3側の挿入A、抜出Bは、上記ノズル4の下降、上昇と共に、もしくは、これに代えて上記環状部21を上昇、下降させることにより達成してもよい。また、上記ノズル4の吐出端部3側の外周面に環状部21が圧接した状態で、この環状部21内から、上記ノズル4を上昇させて、その吐出端部3を抜出Bさせるとき、このノズル4の吐出端部3に上記環状部21が連動しないように、この環状部21の上昇を阻止するストッパを設けてもよい。
【符号の説明】
【0044】
1 粘性材塗布装置
2 粘性材
2a 残滓
3 吐出端部
4 ノズル
7 除去装置
8 支持体
9 支持体
10 長尺体
11 長尺体
13 固定側部材
14 シリンダ
16 ワイヤ
17 コイルばね
18 ワイヤ
21 環状部
23 軸心
A 挿入
B 抜出
C 離反

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所望部位に向かって吐出端部から粘性材を吐出可能とするノズルを備えた粘性材塗布装置において、
支持体にそれぞれ両端支持された一対の可撓性長尺体を設け、これら長尺体の少なくともいずれか一方の長尺体を水平方向で他方の長尺体側に向かって屈曲させ、平面視で、上記一方の長尺体の屈曲部と他方の長尺体とを互いに交差させると共に上下に重ね合わせることにより、これら両長尺体によって環状部を形成可能とし、この環状部内に、その上方から軸心縦向きにした上記ノズルの吐出端部側を挿入、抜出可能とし、水平方向での上記両長尺体の互いの離反により、上記環状部が、上記ノズルの吐出端部側の外周面に対し弾性的に圧接すると共にこのノズルの軸方向で相対的に摺動可能となるようにしたことを特徴とする粘性材塗布装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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