精算装置及びPOSシステム
【課題】顧客が受け取る小銭を増やすことなく釣銭を払い出すことができる精算装置及びPOSシステムを提供する。
【解決手段】購入商品の買上金額を特定し、精算する精算装置において、会計用POSレジスタ30は、投入された貨幣を計数し、購入商品の買上金額に基づいて、釣銭を払い出す釣銭釣札機310と、計数に基づく預り金額、及び購入商品の買上金額を表示する表示部305と、精算を実行する指示を受け付ける支払い宣言キーを有する操作部306と、現金による預り金額が、買上金額以上であり、かつ、支払い宣言キーによる指示を受け付けた場合、預り金額と買上金額とに基づいて、釣銭を算出し、算出した釣銭を釣銭釣札機310に払い出させるCPU301と、を備える。
【解決手段】購入商品の買上金額を特定し、精算する精算装置において、会計用POSレジスタ30は、投入された貨幣を計数し、購入商品の買上金額に基づいて、釣銭を払い出す釣銭釣札機310と、計数に基づく預り金額、及び購入商品の買上金額を表示する表示部305と、精算を実行する指示を受け付ける支払い宣言キーを有する操作部306と、現金による預り金額が、買上金額以上であり、かつ、支払い宣言キーによる指示を受け付けた場合、預り金額と買上金額とに基づいて、釣銭を算出し、算出した釣銭を釣銭釣札機310に払い出させるCPU301と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作を案内する精算装置及びPOSシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現金、プリペイド、又はクレジットなど、支払い方法を利用客(顧客)に選択させることができる自動決済機(精算装置)が、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−217095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された精算装置は、現金での支払いの際、精算装置に投入された預り金額が買上金額以上であれば、直ちに釣銭を払い出していた。このため、顧客は、商品の購入金額と自身が装置に投入した預り金額とを確認する機会がなく、釣銭が払い出されてしまうので、商品の買上金額との関係で前記預り金額が切りのよい釣銭を払い出せないような金額である場合、特許文献1に開示された精算装置は、顧客が受け取る小銭を増やしてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、顧客が装置に投入した金額を顧客自身が確認してから精算することができる精算装置及びPOSシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、購入商品の買上金額を特定し、精算する精算装置において、投入された貨幣を計数し、前記買上金額に基づいて、釣銭を払い出す釣銭釣札機と、前記計数に基づく預り金額、及び前記購入商品の買上金額を表示する表示部と、精算を実行する指示を受け付ける支払い宣言キーと、現金による前記預り金額が前記買上金額以上であり、かつ、前記支払い宣言キーによる指示を受け付けた場合、前記預り金額と前記買上金額とに基づいて、前記釣銭を算出し、算出した前記釣銭を前記釣銭釣札機に払い出させる制御部と、を備えることを特徴とする精算装置である。
これにより、顧客は、装置に投入した預り金額と、買上金額とを表示部にて確認した後に、精算を実行する指示を出すことができるので、例えば、預り金額をさらに増やし、釣銭を切りのよい額にすることができる。このため、精算装置及びPOSシステムは、顧客が受け取る小銭を増やすことなく釣銭を払い出すことができる。
【0007】
また、本発明は、前記買上金額を支払う支払い方法として、現金又は現金以外による支払い方法を選択させる選択キーと、前記現金以外による支払いの際、精算する精算部と、を備え、前記制御部は、前記選択キーにより前記現金による支払いが選択された場合のみ実行するよう制御することを特徴とする精算装置である。
これにより、現金での支払いが選択された場合にのみ、預り金額が買上金額以上で、且つ、支払い宣言キーが押されると精算されるようになるので、確実に預り金額と買上金額とを確認した上で精算することが可能になる。また、現金以外の例えば電子マネーでの精算の場合には、電子マネー媒体を読み取る読取部により該媒体が読み取られると精算されるので、迅速な精算が可能になる。
【0008】
また、本発明は、前記支払い宣言キーを画面に表示する表示部を備え、前記制御部は、前記預り金額が前記買上金額以上である場合、前記支払い宣言キーを前記画面に表示させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の精算装置である。
これにより、預り金額が買上金額以上の場合にのみ、支払い宣言キーが表示されるようになるので、預り金額が買上金額未満である状態で、例えば、前記支払い宣言キーが押下されることがないので、操作に不慣れな顧客が該キーを誤って選択することで、支払い操作が混乱してしまうことを防ぐことができる。
【0009】
また、本発明は、前記支払い宣言キーが、レシートの発行を開始させることを特徴とする精算装置である。これにより、精算の実行の指示とレシートの発行の指示とを兼ねた支払い宣言キーを顧客が操作するだけで、釣銭がある場合には釣銭の払い出しとレシートの発行とがなされるので、精算装置の操作性を向上させることができる。
【0010】
また、本発明は、前記支払い宣言キーが、現金による支払いが選択された場合のみ表示されることを特徴とする精算装置である。これにより、現金での精算以外の例えば電子マネー又はクレジットでの精算の際には、支払い宣言キーが表示されないので、例えば電子マネーであれば、読取部にて電子マネー媒体に記憶された情報が読み取られ、精算部により精算されるようになるので、精算装置は迅速に精算をすることができる。
【0011】
また、本発明は、顧客が購入する商品に付されたコード情報に基づいて、前記商品の買上金額を精算する際に読み取られる精算用コードを媒体に出力する商品登録装置と、該媒体から前記コード情報を読み取る読取部を有し、該コード情報に基づいて精算する精算装置と、を備えることを特徴とするPOSシステムである。
これにより、商品登録装置で登録された商品のコード情報が、精算用コードとして媒体に出力され、顧客が該精算用コードを精算装置に読ませることで精算されるようになるので、簡単な操作で、顧客自身に精算させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、精算装置及びPOSシステムは、預り金額が買上金額以上であり、かつ、精算を実行する指示を受け付けた場合に、釣銭を払い出す。これにより、顧客は、装置に投入した預り金額と、買上金額とを表示部にて確認した後に、精算を実行する指示を出すことができるので、例えば、預り金額をさらに増やし、釣銭を切りのよい額にすることができる。このため、精算装置及びPOSシステムは、顧客が受け取る小銭を増やすことなく釣銭を払い出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】一実施形態における、POSシステムにおける会計処置の流れを示すイメージ図である。
【図2】一実施形態における、POSシステムの構成図である。
【図3】一実施形態における、登録用POSレジスタの構成を示すブロック図である。
【図4】一実施形態における、精算用レシートの印刷の例である。
【図5】一実施形態における、会計用POSレジスタの構成を示すブロック図である。
【図6】一実施形態における、会計用POSレジスタに対して行う操作の状態毎に記憶された動画ファイルの例を示す表である。
【図7】一実施形態における会計用POSレジスタの動作を示すフローチャートである。
【図8】一実施形態における、初期画面の例である。
【図9】一実施形態における、支払い方法を選択させるための画面の例である。
【図10】一実施形態における、預り金額を表示する画面の例である。
【図11】一実施形態における、不足金額を表示する画面の例である。
【図12】一実施形態における、釣銭額を表示する画面の例である。
【図13】一実施形態における、レシートを発行する際に表示する画面の例である。
【図14】一実施形態における、電子マネーの残高を表示する処理画面の例である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、一実施形態における、POS(Point Of Sales)システムにおける会計処置の流れを示すイメージ図である。まず、登録用POSレジスタ(商品登録装置)20は、顧客が購入する商品に付されたバーコードを、店員の操作によりスキャンして商品登録する。
【0015】
顧客が購入する全ての商品のバーコードについて商品登録が完了した場合、登録用POSレジスタ20は、2次元コード(会計データ)を、印刷媒体(レシート用紙)である精算用レシート40に印刷し、精算用レシート40を顧客に発行する。ここで、2次元コードとは、顧客が購入する全ての商品の買上内容(購入情報)と、買上金額(購入金額)を示すコードである。
【0016】
精算用レシート40を受け取った顧客は、会計用POSレジスタ(精算装置)30に移動し、該会計用POSレジスタ30が備えるスキャナ部を用いて、精算用レシート40に印刷された2次元コードを読み取らせ、その顧客自身が、会計用POSレジスタ30の操作キーを操作することで、買上金額を精算する。
【0017】
これにより、店員は、商品登録を行うが、買上金額の精算を行わないので、効率よく短時間に会計処理を行うことができる。また、顧客が購入する商品の登録については店員が行うので、店員は、商品登録の改ざんが起こらないよう、セキュリティ面における監視役としての役割も果たすことができる。
【0018】
なお、精算用レシート40を発行する登録用POSレジスタ20の設置台数と、商品の買上金額の精算を行う会計用POSレジスタ30の設置台数とを、同数にする必要はない。例えば、2次元コードに基づいて会計を行うため、会計用POSレジスタ30における処理時間は短いので、会計用POSレジスタ30の設置台数は少なくてもよい。
【0019】
これにより、会計用POSレジスタ30の設置台数を削減して、会計用POSレジスタ30が設置される面積を削減すれば、削減した面積を売り場面積として有効活用させることができる。また、仮に、登録用POSレジスタ20及び会計用POSレジスタ30の少なくとも一方の台数が削減された場合でも、従来のPOSシステムと比べると、会計処理にかかる時間は大幅に短縮されるので、会計処理を待つ顧客の待ち行列を解消させることができる。
【0020】
次に、POSシステムの各構成について説明する。
図2は、一実施形態における、POSシステムの構成図である。図2に示すように、POSシステムは、ストアコントローラ10と、N台(Nは1以上の整数)の登録用POSレジスタ20と、M台(Mは1以上の整数)の会計用POSレジスタ(精算装置)30とを含んで構成される。
【0021】
ストアコントローラ10は、POSシステムを制御するコンピュータであり、商品マスタなどの種々の情報を管理する。ストアコントローラ10は、各登録用POSレジスタ20及び各会計用POSレジスタ30に、最新の商品マスタを適宜送信する。ここで、商品マスタとは、各商品の商品識別情報、商品名称、及び販売価格などの商品情報を格納したファイルであって、適宜更新される。
【0022】
登録用POSレジスタ20には、ストアコントローラ10に接続されていない登録用POSレジスタ20と、LAN(Local Area Network)11を介してストアコントローラ10に接続されている登録用POSレジスタ20とが存在してよい。例えば、最新の商品マスタをCD−ROMなどの記憶媒体を介して登録用POSレジスタ20に記憶させるなどすれば、登録用POSレジスタ20は、ストアコントローラ10に必ずしも接続されていなくてよい。
【0023】
登録用POSレジスタ20には、顧客が購入する商品に付されたバーコード(商品コード)を店員の操作により読み取るスキャナが接続されている。登録用POSレジスタ20は、顧客が購入する商品の全ての買上情報をコード(精算用コード)に変換して、変換したコードを精算用レシート40(媒体)に印刷(出力)する。ここで、精算用レシート40に印刷されるコードは、2次元コード(例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標))である。また、媒体とは、IC(Integrated Circuit)カードであってもよい。また、精算用レシート40に印刷されるコードは、3次元コードであってもよい。
【0024】
図3は、一実施形態における、登録用POSレジスタ20の構成を示すブロック図である。登録用POSレジスタ20は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM202と、RAM203と、スキャナ部204と、表示部(店員用)205と、表示部(客用)205aと、操作部206と、通信部207と、ブザー208と、レシート印刷部209と、ハードディスク(記憶部)210とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0025】
ROM202は、読み出し専用メモリであり、プログラムを予め記憶する。
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、登録用POSレジスタ20の動作を制御する。
【0026】
スキャナ部204は、商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
RAM203は、随時読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、スキャナ部204によって読み取られたバーコードに基づく商品情報などを記憶する。また、例えば、RAM203は、操作キーが操作された履歴を記憶してもよい。
【0027】
表示部(店員用)205及び表示部(客用)205aは、種々の情報を表示する。例えば、表示部(店員用)205及び表示部(客用)205aは、商品マスタから取得した情報(例えば、商品の名称、価格等)を表示する。また、表示部(店員用)205は、タッチパネル(例えば、液晶タッチパネル)であり、店員に対する種々の情報を表示する。さらに、表示部(店員用)205は、画面内の領域に表示された操作キー(プリセットボタン)が操作されることにより、予め設定登録された商品情報(商品コード等)について、操作入力を受け付ける。
【0028】
操作部206は、登録用POSレジスタ20を動作させるための各種の操作キー(小計キー、現計キー、置数キー、訂正キー、プリセットキー、数字キー、及び品券キー等)を備える。例えば、操作部206は、店員が操作キー(プリセットキー)を操作することにより、そのプリセットキーに対応づけて予め設定登録されている商品情報(商品コード等)について、操作入力を受け付ける。また、例えば、操作部206は、品券キーが操作されることにより、その品券キーに対応づけて予め設定登録されている品券の種別について、操作入力を受け付ける。
【0029】
通信部207は、LAN11を介して、他の装置と通信する。なお、例えば、最新の商品マスタをCD−ROMなどの記憶媒体を介してRAM203に記憶させるなどすれば、通信部207は、ストアコントローラ10に必ずしも接続されていなくてよい。
ブザー208は、店員が操作を確認することが必要な場合などに、ブザー音を発生させる。
【0030】
レシート印刷部209は、2次元コードを精算用レシート40に印刷する。図4には、一実施形態における、精算用レシート40の印刷の例が示されている。精算用レシート40には、例えば、印刷日時(“印刷日2010年5月06日 14時30分50秒”)と、買い物カゴを識別する識別番号(“買い物カゴNo.126”)と、商品の購入数(“お買上点数 2点”)と、二次元コードであるQRコード(登録商標)とが印刷されている。
【0031】
なお、登録用POSレジスタ20は、商品登録において品券情報を読み込んだ場合、その品券に関する情報(例えば、品券の種別、品券の金額)を、精算用レシート40に印字してもよい。また、この場合、登録用POSレジスタ20のRAM203(図3を参照)は、品券情報の定形文を、品券の種別ごとに記憶してもよい。また、登録用POSレジスタ20の印刷部209(図3を参照)は、品券の金額を示す情報が付加された定形文を、品券の種別ごとに精算用レシート40に印刷してもよい。
【0032】
ハードディスク210は、2次元コードが精算用レシート40に印刷された際、RAM203が一時的に記憶している買上情報を記憶する。
【0033】
図2に戻り、POSシステムの各構成の説明を続ける。登録用POSレジスタ20と同様に、会計用POSレジスタ30にも、ストアコントローラ10に接続されていない会計用POSレジスタ20と、LAN11を介してストアコントローラ10に接続されている会計用POSレジスタ30とが存在してよい。
【0034】
会計用POSレジスタ30には、精算用レシート40(図4を参照)に印刷されたコード(精算用コード)を読み取るスキャナが接続されている。会計用POSレジスタ30は、顧客の操作により、精算用レシート40に印刷された2次元コードをスキャナで読み取り、さらに、操作キーを介した操作入力に応じて、商品の買上金額の精算を行なう。
【0035】
図5は、一実施形態における、会計用POSレジスタの構成を示すブロック図である。会計用POSレジスタ30は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、スキャナ部304と、表示部305と、操作部306と、通信部307と、ブザー308と、印刷部309と、釣銭釣札機310と、クレジットカード読取部317と、電子マネー読取部318とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0036】
スキャナ部304は、精算用レシート40に印刷された2次元コード、又は商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
【0037】
RAM303は、随時読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM303は、ストアコントローラ10から取得した商品価格及び商品名称等を記憶する商品マスタ(商品ファイル)、及びスキャナ部304によって読み取られた2次元コード又はバーコードによって示される商品の買上情報などを記憶する。
【0038】
ROM302は、読み出し専用メモリであり、プログラムを予め記憶する。また、ROM302は、顧客が行うべき次の操作を案内するガイダンスを表示させる動画ファイルを、顧客が会計用POSレジスタ30に対して行った操作をCPU301が判定した判定結果毎に予め記憶する。
【0039】
クレジットカード読取部317は、クレジットカードに記憶されている情報を磁気等により読み取り、読み取った情報をCPU301に出力する。
【0040】
電子マネー読取部318は、電子マネーカード(媒体)に記憶されている金額情報を超広帯域無線により読み取り、読み取った金額情報をCPU301に出力する。
【0041】
図6には、一実施形態における、会計用POSレジスタ30に対して行う操作の状態毎に記憶された動画ファイルの例が示されている。ここで、例えば、会計用POSレジスタ30に投入された貨幣に応じた預り金額が「0」である状態には、動画ファイル「1111.mpg」が対応付けられている。また、預り金額が買上金額より少ない状態には、動画ファイル「2222.mpg」が対応付けられている。また、預り金額が買上金額以上である状態には、ファイル「3333.mpg」が対応付けられている。また、印刷部309が精算用レシート40を発行する状態には、動画ファイル「nnnn.mpg」が対応付けられている。
【0042】
図5に戻り、会計用POSレジスタの構成の説明を続ける。釣銭釣札機310は、レシート排出口311と、硬貨投入口312及び紙幣投入口313(以下、「現金投入口」という)と、硬貨払出口314及び紙幣払出口315(以下、「現金払出口」という)とを備える。
【0043】
釣銭釣札機310は、現金投入口に現金が投入された場合、投入された現金の種別及び枚数をCPU301に出力する。また、釣銭釣札機310は、CPU301からの制御に応じて、釣銭及び釣札を現金払出口から払い出し、会計済みレシートをレシート排出口311から排出する。一方、現金以外の貨幣を受け付けた場合、例えば、電子マネー(電子貨幣)を受け付けた場合、CPU301は、電子マネー読取部318が読み取った電子マネーカード(媒体)に記憶されている金額情報から、買上金額と等しい額の金額情報を差し引く。
【0044】
また、釣銭釣札機310は、発光部316a及び316bを現金投入口の近傍に備える。同様に、釣銭釣札機310は、発光部316c及び316dを現金払出口の近傍に備える。ここで、発光部316a〜316dは、操作を案内するガイダンス(ここでは、現金投入口及び現金払出口の位置を示すガイダンス)として発光(例えば、点滅)する光源である。発光部316a〜316dは、例えば、LED(Light Emitting Diode)であってもよい。
【0045】
表示部305は、CPU301の判定に基づき、会計用POSレジスタ30に対する操作に応じて、種々の情報を画面に表示する。ここで、例えば、表示部305は、操作を案内するガイダンスである動画を画面に表示する。また、例えば、表示部305は、精算を実行させる指示を受け付ける操作キー「レシート発行」を、CPU301による制御に応じて画面に表示する。ここで、表示部305は、現金により精算する場合であって、顧客が釣銭釣札機310に投入した現金の預り金額が買上金額以上となった場合にのみ、操作キー「レシート発行」を画面に表示する。また、例えば、表示部305は、商品の買上内容、順番情報、及び買上金額を画面に表示する。また、例えば、表示部305は、顧客が現金投入口に投入した現金に応じた預り金額を、画面に表示する。
【0046】
また、操作キー「レシート発行」が押下されたことで、精算を実行させる指示を受け付けた場合、表示部305は、精算を実行させる指示をCPU301に出力する。また、表示部305は、支払い方法を顧客に選択させるための操作キー「現金」、「クレジット」、及び「電子マネー」を画面に表示する。これらの操作キーのいずれかが押下された場合、表示部305は、押下された操作キーに対応する支払い方法を示す情報を、CPU301に出力する。
【0047】
CPU301は、中央演算処理装置であり、ROM302に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、会計用POSレジスタ30の動作を制御する。また、CPU301は、スキャナ部304で読み取られたコード情報に基づき、顧客が購入する買上商品の情報を取得し、買上商品の情報に基づいて、RAM303を参照し、買上金額を算出する。また、CPU301は、商品の買上内容及び買上金額を表示部305の画面に表示させる。また、CPU301は、預り金額が買上金額以上である場合、操作キー「レシート発行」を、表示部305の画面に表示させる。これにより、預り金額が買上金額未満である場合は、「レシート発行」キーが表示されないので、操作に不慣れな顧客が、誤って「レシート発行」キーを押下して、混乱してしまうことを防ぐことができる。
【0048】
CPU301は、買上金額を精算するために顧客が会計用POSレジスタ30に対して行った操作を判定する。例えば、CPU301は、支払い方法を示す情報を、表示部305又は操作部306から取得し、支払い方法を示す情報に基づいて、顧客が現金により支払いをするか否か(支払い方法)を判定する。ここで、支払い方法を示す情報が「現金」を示す場合、CPU301は、顧客が現金により支払いをする、と判定する。
【0049】
支払い方法を示す情報が現金を示す場合、CPU301は、現金投入口に投入された現金の種別及び枚数を、釣銭釣札機310から取得する。さらに、CPU301は、現金の種別及び枚数に基づいて、預り金額を算出し、算出した預り金額を表示部305の画面に表示させる。
【0050】
CPU301は、顧客が行うべき次の操作を案内するガイダンスを表示させる動画ファイルを、顧客が会計用POSレジスタ30に対して行う操作に応じてROM302から取得し、取得した動画ファイルを再生して、表示部305の画面に表示させる。
【0051】
また、CPU301は、顧客が会計用POSレジスタ30に現金を投入した際、買上金額、預り金額、及び、買上金額と預り金額との差額(おつり又は不足金額)の少なくとも1つを、表示部305の画面に表示させる。さらに、CPU301は、顧客が会計用POSレジスタ30に現金を投入する際、釣銭釣札機310の発光部316a及び316bを発光(例えば、点滅)させる。
【0052】
また、CPU301は、精算を実行させる指示が表示部305又は操作部306から入力された場合、精算を実行させるため、釣銭釣札機310を制御し、会計済みレシートを釣銭釣札機310のレシート排出口311から排出させる。また、預り金額が買上金額より多い場合、CPU301は、預り金額と買上金額との差額(おつり)を算出し、釣銭釣札機310の現金払出口から、現金を差額に応じて払い出させる。さらに、CPU301は、現金を払い出す際、釣銭釣札機310の発光部316c及び316dを発光(例えば、点滅)させる。
【0053】
一方、支払い方法を示す情報が現金以外を示す場合、CPU301は、選択された支払い方法、例えば、電子マネー、クレジットに応じて、精算するよう制御する。
【0054】
操作部306は、会計用POSレジスタ30を動作させるための各種の操作キー(訂正キー及びプリセットキー等)を備える。操作部306は、表示部305の画面に表示されてもよい。例えば、操作部206は、精算を実行させる指示を受け付け、精算を実行させる指示をCPU301に出力する。また、例えば、操作部206は、支払い方法を指示する操作入力を受け付け、支払い方法を示す情報をCPU301に出力する。また、例えば、操作部206は、操作キー(訂正キー)が操作されることにより、操作入力の訂正を受け付ける。
【0055】
通信部307は、LAN11を介して、他の装置と通信する。例えば、ストアコントローラ10と接続して、ストアコントローラ10から最新の商品マスタを取得する。なお、例えば、CD−ROMなどの記憶媒体を介してRAM303に最新の商品マスタを記憶させるなどすれば、通信部307は、ストアコントローラ10に必ずしも接続されていなくてよい。
【0056】
ブザー308は、エラー等が発生した場合、エラーを報知するブザー音を発生させる。また、ブザー308は、CPU301からの制御に応じて、音声ガイダンスを出力してもよい。
印刷部309は、会計(商品の買上金額の精算)が終了した場合、顧客が持ち帰る会計済みレシートを印刷して発行する。
【0057】
次に、会計用POSレジスタ30の動作手順を説明する。
図7は、一実施形態における、会計用POSレジスタ30の動作を示すフローチャートである。スキャナ部304は、精算用レシート40に印刷された2次元コードを光学的に読み取り、買上情報をCPU301に出力する。ここで、表示部305は、初期画面を表示する(ステップS1)。図8には、一実施形態における、初期画面の例が示されている。初期画面には、文字列「お会計券を読ませるとスタートします」等が表示される。
【0058】
図7に戻り、動作手順の説明を続ける。CPU301は、読み取られた2次元コードが示す買上情報と、RAM303が記憶する商品ファイルとに基づいて、買上金額を算出し、算出した買上金額を表示部305の画面に表示させる。また、CPU301は、支払い方法を選択させるための画面を、表示部305に表示させる(ステップS2)。図9には、一実施形態における、支払い方法を選択させるための画面の例が示されている。支払い方法を選択させるための画面には、買上金額、操作キー「現金」、「クレジット」、及び「電子マネーA」〜「電子マネーD」等が表示される。
【0059】
図7に戻り、動作手順の説明を続ける。顧客が操作キーを押下したことにより、CPU301は、支払い方法を示す情報を表示部305又は操作部306から取得したとする。そして、CPU301は、支払い方法を示す情報に基づいて、顧客が現金により支払いをするか否かを判断する(ステップS3)。顧客が現金により支払いをするとCPU301が判断した場合(ステップS3でYESの場合)、CPU301は、ステップS4に移行する。一方、顧客が現金以外により支払いをするとCPU301が判定した場合(ステップS3でNOの場合)、CPU301は、ステップS12に移行する。
【0060】
顧客が現金により支払いをするとCPU301が判断した場合(ステップS3でYESの場合)、CPU301は、表示部305を制御し、買上金額を表示するとともに、預り金額欄を点滅させる。ここで、預り金額が「0」であるため、CPU301は、操作を案内するガイダンスを表示させる動画ファイルのうち、「預り金額=0」に対応する動画ファイル「1111.mpg」を取得し、この動画ファイルを再生して、表示部305の画面に表示させる(ステップS4)。
【0061】
図10には、一実施形態における、預り金額を表示する画面の例が示されている。「預り金額=0」に対応する動画ファイル「1111.mpg」を再生した動画(図10において、左側に表示された画像)により、硬貨投入口312の位置を示すガイダンス「硬貨」、及び紙幣投入口313の位置を示すガイダンス「紙幣」が点滅する画像が表示される。また、同様に、模擬紙幣が紙幣投入口313に投入される画像が表示される。これにより、顧客は、紙幣投入口313の位置を容易に把握することができる。
【0062】
なお、画面に表示された操作キー「お買上内容確認」が押下された場合、CPU301は、買上内容及び買上金額に基づいて、買上内容の明細を表示部305の画面に表示させてもよい。
【0063】
図7に戻り、動作手順の説明を続ける。釣銭釣札機310は、現金投入口に現金が投入されたか否かを判断する(ステップS5)。現金が投入されていない場合(ステップS5でNOの場合)、釣銭釣札機310は、ステップS4に戻る。
【0064】
一方、現金が投入された場合(ステップS5でYESの場合)、釣銭釣札機310は、現金投入口に投入された現金の種別及び枚数を、CPU301に出力する。そして、CPU301は、現金の種別及び枚数に基づいて預り金額を算出し、預り金額を表示部305の画面に表示させる。また、CPU301は、買上金額と預り金額との差額(不足金額)を算出し、預り金額が買上金額以上であるか否か、すなわち、預り金額が不足しているか否かを判断する(ステップS6)。
【0065】
預り金額が不足している場合(ステップS6でYESの場合)、CPU301は、表示部305を制御し、買上金額、預り金額、及び不足金額を表示させるとともに、不足金額欄を点滅させる。また、預り金額が買上金額未満であるため、CPU301は、操作を案内するガイダンスを表示させる動画ファイルのうち、「預り金額<買上金額」に対応する動画ファイル「2222.mpg」を取得し、この動画ファイルを再生して、表示部305の画面に表示させる。さらに、CPU301は、釣銭釣札機310の発光部316a及び316bを発光(例えば、点滅)させ、ステップS5に移行する(ステップS7)。
【0066】
図11には、一実施形態における、不足金額を表示する画面の例が示されている。「預り金額<買上金額」に対応する動画ファイル「2222.mpg」を再生した動画(図11において、左側に表示された画像)には、硬貨投入口312の位置を示すガイダンス「硬貨」、及び紙幣投入口313の位置を示すガイダンス「紙幣」が点滅する画像が表示される。また、同様に、模擬紙幣が紙幣投入口313に投入される画像が表示される。また、同様に、発光部316a及び316bが発光(例えば、点滅)する画像が表示される。
【0067】
図7に戻り、動作手順の説明を続ける。預り金額が不足していない場合(ステップS6でNOの場合)、CPU301は、表示部305を制御し、買上金額、預り金額、及び釣銭額(おつり)を表示させるとともに、釣銭額欄を点滅させる。
【0068】
また、預り金額が買上金額以上であるため、CPU301は、操作を案内するガイダンスを表示させる動画ファイルのうち、「預り金額≧買上金額」に対応する動画ファイル「3333.mpg」を取得し、この動画ファイルを再生して、表示部305の画面に表示させる。また、CPU301は、表示部305を制御し、操作キー「レシート発行」を表示させる(ステップS8)。
【0069】
図12には、一実施形態における、釣銭額を表示する画面の例が示されている。CPU301は、表示部305を制御し、操作キー「レシート発行」の位置を示すガイダンス「矢印」及び「おしてね!」を点滅させる。また、動画ファイル「3333.mpg」を再生した動画(図12において、左側に表示された画像)には、操作キー「レシート発行」の位置を示すガイダンス「レシート発行」キーが点滅する画像が表示される。この「レシート発行」キーは、精算の実行を宣言するキーである。
【0070】
図7に戻り、動作手順の説明を続ける。釣銭釣札機310は、現金投入口に現金が投入されたか否かを判定する(ステップS9)。現金が投入された場合(ステップS9でYESの場合)、釣銭釣札機310は、現金投入口に投入された現金の種別及び枚数を、CPU301に出力する。そして、CPU301は、現金投入口に投入された現金の種別及び枚数に基づいて、預り金額を算出し、預り金額を表示部305の画面に表示させて、ステップS8に移行する。
【0071】
一方、現金が投入されていない場合(ステップS9でNOの場合)、CPU301は、操作キー「レシート発行」が押下されるまで待つ(ステップS10)。そして、操作キー「レシート発行」が押下された場合、CPU301は、操作を案内するガイダンスを表示させる動画ファイルのうち、「レシート発行」に対応する動画ファイル「nnnn.mpg」を取得し、この動画ファイルを再生して、表示部305の画面に表示させる。また、CPU301は、初期画面(図8を参照)を表示させるための操作キー「おわる」を、表示部305の画面に表示させる。
【0072】
また、CPU301は、精算処理を実行する。例えば、CPU301は、釣銭釣札機310の発光部316c及び316dを発光(例えば、点滅)させる。また、CPU301は、預り金額と買上金額との差額(おつり)を算出し、釣銭釣札機310の現金払出口から、現金を差額に応じて払い出させる。また、CPU301は、釣銭釣札機310を制御し、会計済みレシートをレシート排出口から排出させる(ステップS11)。
【0073】
図13には、一実施形態における、レシートを発行する際に表示する画面の例が示されている。「レシート発行」に対応する動画ファイル「nnnn.mpg」を再生した動画(図13において、左側に表示された画像)により、硬貨払出口314の位置を示すガイダンス「硬貨」、及び紙幣払出口315の位置を示すガイダンス「紙幣」が点滅する画像が表示される。また、同様に、会計済みレシートがレシート排出口から排出される画像が表示される。また、同様に、発光部316c及び316dが発光(例えば、点滅)する画像が表示される。また、同様に、操作を案内するキャラクター像が表示されてもよい。
【0074】
なお、操作キー「おわる」が押下されていない場合でも、所定時間が経過した後に、表示部305は、初期画面(図8を参照)を表示する。
【0075】
図7に戻り、動作手順の説明を続ける。ステップS3において、顧客が現金以外により支払いをするとCPU301が判断した場合(ステップS3でNOの場合)、CPU301は、その支払い方法に対応する処理画面を、表示部305の画面に表示させる。そして、CPU301は、選択された支払い方法を示す情報に基づいて、精算を実行する。例えば、いずれかの電子マネーが選択された場合、CPU301(精算部)は、電子マネー読取部318(図5を参照)により読み取られた金額情報と、ステップS2において特定された買上情報とに基づいて精算するよう、電子マネー読取部318を制御する(ステップS12)。
【0076】
図14には、一実施形態における、電子マネーの残高を表示する処理画面の例が示されている。顧客が電子マネー(電子貨幣)の残高を確認するための操作キー「電子マネー確認」が押下された場合、電子マネーの残高を確認させるための処理画面が表示される。また、買上金額及び残高などが表示される。
【0077】
以上のように、購入商品の買上金額を特定し、精算する精算装置において、会計用POSレジスタ30(精算装置)は、投入された貨幣を計数し、購入商品の買上金額に基づいて、釣銭を払い出す釣銭釣札機310と、計数に基づく預り金額、及び購入商品の買上金額を表示する表示部305と、精算を実行する指示を受け付ける支払い宣言キーを有する操作部306と、現金による預り金額が買上金額以上であり、かつ、支払い宣言キーによる指示を受け付けた場合、預り金額と買上金額とに基づいて、釣銭を算出し、算出した釣銭を釣銭釣札機310に払い出させるCPU301と、を備える。
【0078】
これにより、顧客は、装置に投入した預り金額と、買上金額とを表示部にて確認した後に、精算を実行する指示を出すことができるので、例えば、預り金額をさらに増やし、釣銭を切りのよい額にすることができる。このため、精算装置及びPOSシステムは、顧客が受け取る小銭を増やすことなく釣銭を払い出すことができる。
【0079】
また、会計用POSレジスタ30は、買上金額を支払う支払い方法として、現金又は現金以外による支払い方法を選択させる操作部306と、現金以外による支払いの際、精算するCPU301と、を備え、CPU301は、操作部306により現金による支払いが選択された場合のみ実行するよう制御する。
【0080】
これにより、現金での支払いが選択された場合にのみ、預り金額が買上金額以上で、且つ、支払い宣言キーが押されると精算されるようになるので、確実に預り金額と買上金額とを確認した上で精算することが可能になる。また、現金以外の例えば電子マネーでの精算の場合には、電子マネー媒体を読み取る読取部により該媒体が読み取られると精算されるので、迅速な精算が可能になる。
【0081】
また、会計用POSレジスタ30は、支払い宣言キーを画面に表示する表示部305を備え、CPU301は、預り金額が買上金額以上である場合、支払い宣言キーを画面に表示させる。
これにより、預り金額が買上金額以上の場合にのみ、支払い宣言キーが表示されるようになるので、預り金額が買上金額未満である状態で、例えば、前記支払い宣言キーが押下されることがないので、操作に不慣れな顧客が該キーを誤って選択することで、支払い操作が混乱してしまうことを防ぐことができる。
【0082】
また、支払い宣言キーは、レシートの発行を開始させる。これにより、精算の実行の指示とレシートの発行の指示とを兼ねた支払い宣言キーを顧客が操作するだけで、釣銭がある場合には釣銭の払い出しとレシートの発行とがなされるので、精算装置の操作性を向上させることができる。
【0083】
また、支払い宣言キーは、現金による支払いが選択された場合のみ表示される。これにより、現金での精算以外の例えば電子マネー又はクレジットでの精算の際には、支払い宣言キーが表示されないので、例えば電子マネーであれば、読取部にて電子マネー媒体に記憶された情報が読み取られ、精算部により精算されるようになるので、精算装置は迅速に精算をすることができる。
【0084】
また、POSシステムは、顧客が購入する商品に付されたコード情報に基づいて、商品の買上金額を精算する際に読み取られる精算用コードを媒体に出力する登録用POSレジスタ20と、該媒体からコード情報を読み取る電子マネー読取部318を有し、該コード情報に基づいて精算する会計用POSレジスタ30と、を備える。
これにより、商品登録装置で登録された商品のコード情報が、精算用コードとして媒体に出力され、顧客が該精算用コードを精算装置に読ませることで精算されるようになるので、簡単な操作で、顧客自身に精算させることができる。
【0085】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0086】
例えば、各登録用POSレジスタ20と、各会計用POSレジスタ30とは、LAN11を介して接続されていなくてもよい。また、LAN接続の形態は、有線又は無線のいずれの形態であってもよい。
【0087】
なお、以上に説明した精算装置及びPOSシステムを実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0088】
10…ストアコントローラ、11…LAN、20…登録用POSレジスタ、30…会計用POSレジスタ、40…精算用レシート、201…CPU、202…ROM、203…RAM、204…スキャナ部、205…表示部(店員用)、205a…表示部(客用)、206…操作部、207…通信部、208…ブザー、209…レシート印刷部、210…ハードディスク、301…CPU、302…ROM、303…RAM、304…スキャナ部、305…表示部、306…操作部、307…通信部、308…ブザー、309…印刷部、310…釣銭釣札機、311…レシート排出口、312…硬貨投入口、313…紙幣投入口、314…硬貨払出口、315…紙幣払出口、316…発光部、317…クレジットカード読取部、318…電子マネー読取部
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作を案内する精算装置及びPOSシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現金、プリペイド、又はクレジットなど、支払い方法を利用客(顧客)に選択させることができる自動決済機(精算装置)が、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−217095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された精算装置は、現金での支払いの際、精算装置に投入された預り金額が買上金額以上であれば、直ちに釣銭を払い出していた。このため、顧客は、商品の購入金額と自身が装置に投入した預り金額とを確認する機会がなく、釣銭が払い出されてしまうので、商品の買上金額との関係で前記預り金額が切りのよい釣銭を払い出せないような金額である場合、特許文献1に開示された精算装置は、顧客が受け取る小銭を増やしてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、顧客が装置に投入した金額を顧客自身が確認してから精算することができる精算装置及びPOSシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、購入商品の買上金額を特定し、精算する精算装置において、投入された貨幣を計数し、前記買上金額に基づいて、釣銭を払い出す釣銭釣札機と、前記計数に基づく預り金額、及び前記購入商品の買上金額を表示する表示部と、精算を実行する指示を受け付ける支払い宣言キーと、現金による前記預り金額が前記買上金額以上であり、かつ、前記支払い宣言キーによる指示を受け付けた場合、前記預り金額と前記買上金額とに基づいて、前記釣銭を算出し、算出した前記釣銭を前記釣銭釣札機に払い出させる制御部と、を備えることを特徴とする精算装置である。
これにより、顧客は、装置に投入した預り金額と、買上金額とを表示部にて確認した後に、精算を実行する指示を出すことができるので、例えば、預り金額をさらに増やし、釣銭を切りのよい額にすることができる。このため、精算装置及びPOSシステムは、顧客が受け取る小銭を増やすことなく釣銭を払い出すことができる。
【0007】
また、本発明は、前記買上金額を支払う支払い方法として、現金又は現金以外による支払い方法を選択させる選択キーと、前記現金以外による支払いの際、精算する精算部と、を備え、前記制御部は、前記選択キーにより前記現金による支払いが選択された場合のみ実行するよう制御することを特徴とする精算装置である。
これにより、現金での支払いが選択された場合にのみ、預り金額が買上金額以上で、且つ、支払い宣言キーが押されると精算されるようになるので、確実に預り金額と買上金額とを確認した上で精算することが可能になる。また、現金以外の例えば電子マネーでの精算の場合には、電子マネー媒体を読み取る読取部により該媒体が読み取られると精算されるので、迅速な精算が可能になる。
【0008】
また、本発明は、前記支払い宣言キーを画面に表示する表示部を備え、前記制御部は、前記預り金額が前記買上金額以上である場合、前記支払い宣言キーを前記画面に表示させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の精算装置である。
これにより、預り金額が買上金額以上の場合にのみ、支払い宣言キーが表示されるようになるので、預り金額が買上金額未満である状態で、例えば、前記支払い宣言キーが押下されることがないので、操作に不慣れな顧客が該キーを誤って選択することで、支払い操作が混乱してしまうことを防ぐことができる。
【0009】
また、本発明は、前記支払い宣言キーが、レシートの発行を開始させることを特徴とする精算装置である。これにより、精算の実行の指示とレシートの発行の指示とを兼ねた支払い宣言キーを顧客が操作するだけで、釣銭がある場合には釣銭の払い出しとレシートの発行とがなされるので、精算装置の操作性を向上させることができる。
【0010】
また、本発明は、前記支払い宣言キーが、現金による支払いが選択された場合のみ表示されることを特徴とする精算装置である。これにより、現金での精算以外の例えば電子マネー又はクレジットでの精算の際には、支払い宣言キーが表示されないので、例えば電子マネーであれば、読取部にて電子マネー媒体に記憶された情報が読み取られ、精算部により精算されるようになるので、精算装置は迅速に精算をすることができる。
【0011】
また、本発明は、顧客が購入する商品に付されたコード情報に基づいて、前記商品の買上金額を精算する際に読み取られる精算用コードを媒体に出力する商品登録装置と、該媒体から前記コード情報を読み取る読取部を有し、該コード情報に基づいて精算する精算装置と、を備えることを特徴とするPOSシステムである。
これにより、商品登録装置で登録された商品のコード情報が、精算用コードとして媒体に出力され、顧客が該精算用コードを精算装置に読ませることで精算されるようになるので、簡単な操作で、顧客自身に精算させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、精算装置及びPOSシステムは、預り金額が買上金額以上であり、かつ、精算を実行する指示を受け付けた場合に、釣銭を払い出す。これにより、顧客は、装置に投入した預り金額と、買上金額とを表示部にて確認した後に、精算を実行する指示を出すことができるので、例えば、預り金額をさらに増やし、釣銭を切りのよい額にすることができる。このため、精算装置及びPOSシステムは、顧客が受け取る小銭を増やすことなく釣銭を払い出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】一実施形態における、POSシステムにおける会計処置の流れを示すイメージ図である。
【図2】一実施形態における、POSシステムの構成図である。
【図3】一実施形態における、登録用POSレジスタの構成を示すブロック図である。
【図4】一実施形態における、精算用レシートの印刷の例である。
【図5】一実施形態における、会計用POSレジスタの構成を示すブロック図である。
【図6】一実施形態における、会計用POSレジスタに対して行う操作の状態毎に記憶された動画ファイルの例を示す表である。
【図7】一実施形態における会計用POSレジスタの動作を示すフローチャートである。
【図8】一実施形態における、初期画面の例である。
【図9】一実施形態における、支払い方法を選択させるための画面の例である。
【図10】一実施形態における、預り金額を表示する画面の例である。
【図11】一実施形態における、不足金額を表示する画面の例である。
【図12】一実施形態における、釣銭額を表示する画面の例である。
【図13】一実施形態における、レシートを発行する際に表示する画面の例である。
【図14】一実施形態における、電子マネーの残高を表示する処理画面の例である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、一実施形態における、POS(Point Of Sales)システムにおける会計処置の流れを示すイメージ図である。まず、登録用POSレジスタ(商品登録装置)20は、顧客が購入する商品に付されたバーコードを、店員の操作によりスキャンして商品登録する。
【0015】
顧客が購入する全ての商品のバーコードについて商品登録が完了した場合、登録用POSレジスタ20は、2次元コード(会計データ)を、印刷媒体(レシート用紙)である精算用レシート40に印刷し、精算用レシート40を顧客に発行する。ここで、2次元コードとは、顧客が購入する全ての商品の買上内容(購入情報)と、買上金額(購入金額)を示すコードである。
【0016】
精算用レシート40を受け取った顧客は、会計用POSレジスタ(精算装置)30に移動し、該会計用POSレジスタ30が備えるスキャナ部を用いて、精算用レシート40に印刷された2次元コードを読み取らせ、その顧客自身が、会計用POSレジスタ30の操作キーを操作することで、買上金額を精算する。
【0017】
これにより、店員は、商品登録を行うが、買上金額の精算を行わないので、効率よく短時間に会計処理を行うことができる。また、顧客が購入する商品の登録については店員が行うので、店員は、商品登録の改ざんが起こらないよう、セキュリティ面における監視役としての役割も果たすことができる。
【0018】
なお、精算用レシート40を発行する登録用POSレジスタ20の設置台数と、商品の買上金額の精算を行う会計用POSレジスタ30の設置台数とを、同数にする必要はない。例えば、2次元コードに基づいて会計を行うため、会計用POSレジスタ30における処理時間は短いので、会計用POSレジスタ30の設置台数は少なくてもよい。
【0019】
これにより、会計用POSレジスタ30の設置台数を削減して、会計用POSレジスタ30が設置される面積を削減すれば、削減した面積を売り場面積として有効活用させることができる。また、仮に、登録用POSレジスタ20及び会計用POSレジスタ30の少なくとも一方の台数が削減された場合でも、従来のPOSシステムと比べると、会計処理にかかる時間は大幅に短縮されるので、会計処理を待つ顧客の待ち行列を解消させることができる。
【0020】
次に、POSシステムの各構成について説明する。
図2は、一実施形態における、POSシステムの構成図である。図2に示すように、POSシステムは、ストアコントローラ10と、N台(Nは1以上の整数)の登録用POSレジスタ20と、M台(Mは1以上の整数)の会計用POSレジスタ(精算装置)30とを含んで構成される。
【0021】
ストアコントローラ10は、POSシステムを制御するコンピュータであり、商品マスタなどの種々の情報を管理する。ストアコントローラ10は、各登録用POSレジスタ20及び各会計用POSレジスタ30に、最新の商品マスタを適宜送信する。ここで、商品マスタとは、各商品の商品識別情報、商品名称、及び販売価格などの商品情報を格納したファイルであって、適宜更新される。
【0022】
登録用POSレジスタ20には、ストアコントローラ10に接続されていない登録用POSレジスタ20と、LAN(Local Area Network)11を介してストアコントローラ10に接続されている登録用POSレジスタ20とが存在してよい。例えば、最新の商品マスタをCD−ROMなどの記憶媒体を介して登録用POSレジスタ20に記憶させるなどすれば、登録用POSレジスタ20は、ストアコントローラ10に必ずしも接続されていなくてよい。
【0023】
登録用POSレジスタ20には、顧客が購入する商品に付されたバーコード(商品コード)を店員の操作により読み取るスキャナが接続されている。登録用POSレジスタ20は、顧客が購入する商品の全ての買上情報をコード(精算用コード)に変換して、変換したコードを精算用レシート40(媒体)に印刷(出力)する。ここで、精算用レシート40に印刷されるコードは、2次元コード(例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標))である。また、媒体とは、IC(Integrated Circuit)カードであってもよい。また、精算用レシート40に印刷されるコードは、3次元コードであってもよい。
【0024】
図3は、一実施形態における、登録用POSレジスタ20の構成を示すブロック図である。登録用POSレジスタ20は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM202と、RAM203と、スキャナ部204と、表示部(店員用)205と、表示部(客用)205aと、操作部206と、通信部207と、ブザー208と、レシート印刷部209と、ハードディスク(記憶部)210とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0025】
ROM202は、読み出し専用メモリであり、プログラムを予め記憶する。
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、登録用POSレジスタ20の動作を制御する。
【0026】
スキャナ部204は、商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
RAM203は、随時読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、スキャナ部204によって読み取られたバーコードに基づく商品情報などを記憶する。また、例えば、RAM203は、操作キーが操作された履歴を記憶してもよい。
【0027】
表示部(店員用)205及び表示部(客用)205aは、種々の情報を表示する。例えば、表示部(店員用)205及び表示部(客用)205aは、商品マスタから取得した情報(例えば、商品の名称、価格等)を表示する。また、表示部(店員用)205は、タッチパネル(例えば、液晶タッチパネル)であり、店員に対する種々の情報を表示する。さらに、表示部(店員用)205は、画面内の領域に表示された操作キー(プリセットボタン)が操作されることにより、予め設定登録された商品情報(商品コード等)について、操作入力を受け付ける。
【0028】
操作部206は、登録用POSレジスタ20を動作させるための各種の操作キー(小計キー、現計キー、置数キー、訂正キー、プリセットキー、数字キー、及び品券キー等)を備える。例えば、操作部206は、店員が操作キー(プリセットキー)を操作することにより、そのプリセットキーに対応づけて予め設定登録されている商品情報(商品コード等)について、操作入力を受け付ける。また、例えば、操作部206は、品券キーが操作されることにより、その品券キーに対応づけて予め設定登録されている品券の種別について、操作入力を受け付ける。
【0029】
通信部207は、LAN11を介して、他の装置と通信する。なお、例えば、最新の商品マスタをCD−ROMなどの記憶媒体を介してRAM203に記憶させるなどすれば、通信部207は、ストアコントローラ10に必ずしも接続されていなくてよい。
ブザー208は、店員が操作を確認することが必要な場合などに、ブザー音を発生させる。
【0030】
レシート印刷部209は、2次元コードを精算用レシート40に印刷する。図4には、一実施形態における、精算用レシート40の印刷の例が示されている。精算用レシート40には、例えば、印刷日時(“印刷日2010年5月06日 14時30分50秒”)と、買い物カゴを識別する識別番号(“買い物カゴNo.126”)と、商品の購入数(“お買上点数 2点”)と、二次元コードであるQRコード(登録商標)とが印刷されている。
【0031】
なお、登録用POSレジスタ20は、商品登録において品券情報を読み込んだ場合、その品券に関する情報(例えば、品券の種別、品券の金額)を、精算用レシート40に印字してもよい。また、この場合、登録用POSレジスタ20のRAM203(図3を参照)は、品券情報の定形文を、品券の種別ごとに記憶してもよい。また、登録用POSレジスタ20の印刷部209(図3を参照)は、品券の金額を示す情報が付加された定形文を、品券の種別ごとに精算用レシート40に印刷してもよい。
【0032】
ハードディスク210は、2次元コードが精算用レシート40に印刷された際、RAM203が一時的に記憶している買上情報を記憶する。
【0033】
図2に戻り、POSシステムの各構成の説明を続ける。登録用POSレジスタ20と同様に、会計用POSレジスタ30にも、ストアコントローラ10に接続されていない会計用POSレジスタ20と、LAN11を介してストアコントローラ10に接続されている会計用POSレジスタ30とが存在してよい。
【0034】
会計用POSレジスタ30には、精算用レシート40(図4を参照)に印刷されたコード(精算用コード)を読み取るスキャナが接続されている。会計用POSレジスタ30は、顧客の操作により、精算用レシート40に印刷された2次元コードをスキャナで読み取り、さらに、操作キーを介した操作入力に応じて、商品の買上金額の精算を行なう。
【0035】
図5は、一実施形態における、会計用POSレジスタの構成を示すブロック図である。会計用POSレジスタ30は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、スキャナ部304と、表示部305と、操作部306と、通信部307と、ブザー308と、印刷部309と、釣銭釣札機310と、クレジットカード読取部317と、電子マネー読取部318とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0036】
スキャナ部304は、精算用レシート40に印刷された2次元コード、又は商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
【0037】
RAM303は、随時読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM303は、ストアコントローラ10から取得した商品価格及び商品名称等を記憶する商品マスタ(商品ファイル)、及びスキャナ部304によって読み取られた2次元コード又はバーコードによって示される商品の買上情報などを記憶する。
【0038】
ROM302は、読み出し専用メモリであり、プログラムを予め記憶する。また、ROM302は、顧客が行うべき次の操作を案内するガイダンスを表示させる動画ファイルを、顧客が会計用POSレジスタ30に対して行った操作をCPU301が判定した判定結果毎に予め記憶する。
【0039】
クレジットカード読取部317は、クレジットカードに記憶されている情報を磁気等により読み取り、読み取った情報をCPU301に出力する。
【0040】
電子マネー読取部318は、電子マネーカード(媒体)に記憶されている金額情報を超広帯域無線により読み取り、読み取った金額情報をCPU301に出力する。
【0041】
図6には、一実施形態における、会計用POSレジスタ30に対して行う操作の状態毎に記憶された動画ファイルの例が示されている。ここで、例えば、会計用POSレジスタ30に投入された貨幣に応じた預り金額が「0」である状態には、動画ファイル「1111.mpg」が対応付けられている。また、預り金額が買上金額より少ない状態には、動画ファイル「2222.mpg」が対応付けられている。また、預り金額が買上金額以上である状態には、ファイル「3333.mpg」が対応付けられている。また、印刷部309が精算用レシート40を発行する状態には、動画ファイル「nnnn.mpg」が対応付けられている。
【0042】
図5に戻り、会計用POSレジスタの構成の説明を続ける。釣銭釣札機310は、レシート排出口311と、硬貨投入口312及び紙幣投入口313(以下、「現金投入口」という)と、硬貨払出口314及び紙幣払出口315(以下、「現金払出口」という)とを備える。
【0043】
釣銭釣札機310は、現金投入口に現金が投入された場合、投入された現金の種別及び枚数をCPU301に出力する。また、釣銭釣札機310は、CPU301からの制御に応じて、釣銭及び釣札を現金払出口から払い出し、会計済みレシートをレシート排出口311から排出する。一方、現金以外の貨幣を受け付けた場合、例えば、電子マネー(電子貨幣)を受け付けた場合、CPU301は、電子マネー読取部318が読み取った電子マネーカード(媒体)に記憶されている金額情報から、買上金額と等しい額の金額情報を差し引く。
【0044】
また、釣銭釣札機310は、発光部316a及び316bを現金投入口の近傍に備える。同様に、釣銭釣札機310は、発光部316c及び316dを現金払出口の近傍に備える。ここで、発光部316a〜316dは、操作を案内するガイダンス(ここでは、現金投入口及び現金払出口の位置を示すガイダンス)として発光(例えば、点滅)する光源である。発光部316a〜316dは、例えば、LED(Light Emitting Diode)であってもよい。
【0045】
表示部305は、CPU301の判定に基づき、会計用POSレジスタ30に対する操作に応じて、種々の情報を画面に表示する。ここで、例えば、表示部305は、操作を案内するガイダンスである動画を画面に表示する。また、例えば、表示部305は、精算を実行させる指示を受け付ける操作キー「レシート発行」を、CPU301による制御に応じて画面に表示する。ここで、表示部305は、現金により精算する場合であって、顧客が釣銭釣札機310に投入した現金の預り金額が買上金額以上となった場合にのみ、操作キー「レシート発行」を画面に表示する。また、例えば、表示部305は、商品の買上内容、順番情報、及び買上金額を画面に表示する。また、例えば、表示部305は、顧客が現金投入口に投入した現金に応じた預り金額を、画面に表示する。
【0046】
また、操作キー「レシート発行」が押下されたことで、精算を実行させる指示を受け付けた場合、表示部305は、精算を実行させる指示をCPU301に出力する。また、表示部305は、支払い方法を顧客に選択させるための操作キー「現金」、「クレジット」、及び「電子マネー」を画面に表示する。これらの操作キーのいずれかが押下された場合、表示部305は、押下された操作キーに対応する支払い方法を示す情報を、CPU301に出力する。
【0047】
CPU301は、中央演算処理装置であり、ROM302に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、会計用POSレジスタ30の動作を制御する。また、CPU301は、スキャナ部304で読み取られたコード情報に基づき、顧客が購入する買上商品の情報を取得し、買上商品の情報に基づいて、RAM303を参照し、買上金額を算出する。また、CPU301は、商品の買上内容及び買上金額を表示部305の画面に表示させる。また、CPU301は、預り金額が買上金額以上である場合、操作キー「レシート発行」を、表示部305の画面に表示させる。これにより、預り金額が買上金額未満である場合は、「レシート発行」キーが表示されないので、操作に不慣れな顧客が、誤って「レシート発行」キーを押下して、混乱してしまうことを防ぐことができる。
【0048】
CPU301は、買上金額を精算するために顧客が会計用POSレジスタ30に対して行った操作を判定する。例えば、CPU301は、支払い方法を示す情報を、表示部305又は操作部306から取得し、支払い方法を示す情報に基づいて、顧客が現金により支払いをするか否か(支払い方法)を判定する。ここで、支払い方法を示す情報が「現金」を示す場合、CPU301は、顧客が現金により支払いをする、と判定する。
【0049】
支払い方法を示す情報が現金を示す場合、CPU301は、現金投入口に投入された現金の種別及び枚数を、釣銭釣札機310から取得する。さらに、CPU301は、現金の種別及び枚数に基づいて、預り金額を算出し、算出した預り金額を表示部305の画面に表示させる。
【0050】
CPU301は、顧客が行うべき次の操作を案内するガイダンスを表示させる動画ファイルを、顧客が会計用POSレジスタ30に対して行う操作に応じてROM302から取得し、取得した動画ファイルを再生して、表示部305の画面に表示させる。
【0051】
また、CPU301は、顧客が会計用POSレジスタ30に現金を投入した際、買上金額、預り金額、及び、買上金額と預り金額との差額(おつり又は不足金額)の少なくとも1つを、表示部305の画面に表示させる。さらに、CPU301は、顧客が会計用POSレジスタ30に現金を投入する際、釣銭釣札機310の発光部316a及び316bを発光(例えば、点滅)させる。
【0052】
また、CPU301は、精算を実行させる指示が表示部305又は操作部306から入力された場合、精算を実行させるため、釣銭釣札機310を制御し、会計済みレシートを釣銭釣札機310のレシート排出口311から排出させる。また、預り金額が買上金額より多い場合、CPU301は、預り金額と買上金額との差額(おつり)を算出し、釣銭釣札機310の現金払出口から、現金を差額に応じて払い出させる。さらに、CPU301は、現金を払い出す際、釣銭釣札機310の発光部316c及び316dを発光(例えば、点滅)させる。
【0053】
一方、支払い方法を示す情報が現金以外を示す場合、CPU301は、選択された支払い方法、例えば、電子マネー、クレジットに応じて、精算するよう制御する。
【0054】
操作部306は、会計用POSレジスタ30を動作させるための各種の操作キー(訂正キー及びプリセットキー等)を備える。操作部306は、表示部305の画面に表示されてもよい。例えば、操作部206は、精算を実行させる指示を受け付け、精算を実行させる指示をCPU301に出力する。また、例えば、操作部206は、支払い方法を指示する操作入力を受け付け、支払い方法を示す情報をCPU301に出力する。また、例えば、操作部206は、操作キー(訂正キー)が操作されることにより、操作入力の訂正を受け付ける。
【0055】
通信部307は、LAN11を介して、他の装置と通信する。例えば、ストアコントローラ10と接続して、ストアコントローラ10から最新の商品マスタを取得する。なお、例えば、CD−ROMなどの記憶媒体を介してRAM303に最新の商品マスタを記憶させるなどすれば、通信部307は、ストアコントローラ10に必ずしも接続されていなくてよい。
【0056】
ブザー308は、エラー等が発生した場合、エラーを報知するブザー音を発生させる。また、ブザー308は、CPU301からの制御に応じて、音声ガイダンスを出力してもよい。
印刷部309は、会計(商品の買上金額の精算)が終了した場合、顧客が持ち帰る会計済みレシートを印刷して発行する。
【0057】
次に、会計用POSレジスタ30の動作手順を説明する。
図7は、一実施形態における、会計用POSレジスタ30の動作を示すフローチャートである。スキャナ部304は、精算用レシート40に印刷された2次元コードを光学的に読み取り、買上情報をCPU301に出力する。ここで、表示部305は、初期画面を表示する(ステップS1)。図8には、一実施形態における、初期画面の例が示されている。初期画面には、文字列「お会計券を読ませるとスタートします」等が表示される。
【0058】
図7に戻り、動作手順の説明を続ける。CPU301は、読み取られた2次元コードが示す買上情報と、RAM303が記憶する商品ファイルとに基づいて、買上金額を算出し、算出した買上金額を表示部305の画面に表示させる。また、CPU301は、支払い方法を選択させるための画面を、表示部305に表示させる(ステップS2)。図9には、一実施形態における、支払い方法を選択させるための画面の例が示されている。支払い方法を選択させるための画面には、買上金額、操作キー「現金」、「クレジット」、及び「電子マネーA」〜「電子マネーD」等が表示される。
【0059】
図7に戻り、動作手順の説明を続ける。顧客が操作キーを押下したことにより、CPU301は、支払い方法を示す情報を表示部305又は操作部306から取得したとする。そして、CPU301は、支払い方法を示す情報に基づいて、顧客が現金により支払いをするか否かを判断する(ステップS3)。顧客が現金により支払いをするとCPU301が判断した場合(ステップS3でYESの場合)、CPU301は、ステップS4に移行する。一方、顧客が現金以外により支払いをするとCPU301が判定した場合(ステップS3でNOの場合)、CPU301は、ステップS12に移行する。
【0060】
顧客が現金により支払いをするとCPU301が判断した場合(ステップS3でYESの場合)、CPU301は、表示部305を制御し、買上金額を表示するとともに、預り金額欄を点滅させる。ここで、預り金額が「0」であるため、CPU301は、操作を案内するガイダンスを表示させる動画ファイルのうち、「預り金額=0」に対応する動画ファイル「1111.mpg」を取得し、この動画ファイルを再生して、表示部305の画面に表示させる(ステップS4)。
【0061】
図10には、一実施形態における、預り金額を表示する画面の例が示されている。「預り金額=0」に対応する動画ファイル「1111.mpg」を再生した動画(図10において、左側に表示された画像)により、硬貨投入口312の位置を示すガイダンス「硬貨」、及び紙幣投入口313の位置を示すガイダンス「紙幣」が点滅する画像が表示される。また、同様に、模擬紙幣が紙幣投入口313に投入される画像が表示される。これにより、顧客は、紙幣投入口313の位置を容易に把握することができる。
【0062】
なお、画面に表示された操作キー「お買上内容確認」が押下された場合、CPU301は、買上内容及び買上金額に基づいて、買上内容の明細を表示部305の画面に表示させてもよい。
【0063】
図7に戻り、動作手順の説明を続ける。釣銭釣札機310は、現金投入口に現金が投入されたか否かを判断する(ステップS5)。現金が投入されていない場合(ステップS5でNOの場合)、釣銭釣札機310は、ステップS4に戻る。
【0064】
一方、現金が投入された場合(ステップS5でYESの場合)、釣銭釣札機310は、現金投入口に投入された現金の種別及び枚数を、CPU301に出力する。そして、CPU301は、現金の種別及び枚数に基づいて預り金額を算出し、預り金額を表示部305の画面に表示させる。また、CPU301は、買上金額と預り金額との差額(不足金額)を算出し、預り金額が買上金額以上であるか否か、すなわち、預り金額が不足しているか否かを判断する(ステップS6)。
【0065】
預り金額が不足している場合(ステップS6でYESの場合)、CPU301は、表示部305を制御し、買上金額、預り金額、及び不足金額を表示させるとともに、不足金額欄を点滅させる。また、預り金額が買上金額未満であるため、CPU301は、操作を案内するガイダンスを表示させる動画ファイルのうち、「預り金額<買上金額」に対応する動画ファイル「2222.mpg」を取得し、この動画ファイルを再生して、表示部305の画面に表示させる。さらに、CPU301は、釣銭釣札機310の発光部316a及び316bを発光(例えば、点滅)させ、ステップS5に移行する(ステップS7)。
【0066】
図11には、一実施形態における、不足金額を表示する画面の例が示されている。「預り金額<買上金額」に対応する動画ファイル「2222.mpg」を再生した動画(図11において、左側に表示された画像)には、硬貨投入口312の位置を示すガイダンス「硬貨」、及び紙幣投入口313の位置を示すガイダンス「紙幣」が点滅する画像が表示される。また、同様に、模擬紙幣が紙幣投入口313に投入される画像が表示される。また、同様に、発光部316a及び316bが発光(例えば、点滅)する画像が表示される。
【0067】
図7に戻り、動作手順の説明を続ける。預り金額が不足していない場合(ステップS6でNOの場合)、CPU301は、表示部305を制御し、買上金額、預り金額、及び釣銭額(おつり)を表示させるとともに、釣銭額欄を点滅させる。
【0068】
また、預り金額が買上金額以上であるため、CPU301は、操作を案内するガイダンスを表示させる動画ファイルのうち、「預り金額≧買上金額」に対応する動画ファイル「3333.mpg」を取得し、この動画ファイルを再生して、表示部305の画面に表示させる。また、CPU301は、表示部305を制御し、操作キー「レシート発行」を表示させる(ステップS8)。
【0069】
図12には、一実施形態における、釣銭額を表示する画面の例が示されている。CPU301は、表示部305を制御し、操作キー「レシート発行」の位置を示すガイダンス「矢印」及び「おしてね!」を点滅させる。また、動画ファイル「3333.mpg」を再生した動画(図12において、左側に表示された画像)には、操作キー「レシート発行」の位置を示すガイダンス「レシート発行」キーが点滅する画像が表示される。この「レシート発行」キーは、精算の実行を宣言するキーである。
【0070】
図7に戻り、動作手順の説明を続ける。釣銭釣札機310は、現金投入口に現金が投入されたか否かを判定する(ステップS9)。現金が投入された場合(ステップS9でYESの場合)、釣銭釣札機310は、現金投入口に投入された現金の種別及び枚数を、CPU301に出力する。そして、CPU301は、現金投入口に投入された現金の種別及び枚数に基づいて、預り金額を算出し、預り金額を表示部305の画面に表示させて、ステップS8に移行する。
【0071】
一方、現金が投入されていない場合(ステップS9でNOの場合)、CPU301は、操作キー「レシート発行」が押下されるまで待つ(ステップS10)。そして、操作キー「レシート発行」が押下された場合、CPU301は、操作を案内するガイダンスを表示させる動画ファイルのうち、「レシート発行」に対応する動画ファイル「nnnn.mpg」を取得し、この動画ファイルを再生して、表示部305の画面に表示させる。また、CPU301は、初期画面(図8を参照)を表示させるための操作キー「おわる」を、表示部305の画面に表示させる。
【0072】
また、CPU301は、精算処理を実行する。例えば、CPU301は、釣銭釣札機310の発光部316c及び316dを発光(例えば、点滅)させる。また、CPU301は、預り金額と買上金額との差額(おつり)を算出し、釣銭釣札機310の現金払出口から、現金を差額に応じて払い出させる。また、CPU301は、釣銭釣札機310を制御し、会計済みレシートをレシート排出口から排出させる(ステップS11)。
【0073】
図13には、一実施形態における、レシートを発行する際に表示する画面の例が示されている。「レシート発行」に対応する動画ファイル「nnnn.mpg」を再生した動画(図13において、左側に表示された画像)により、硬貨払出口314の位置を示すガイダンス「硬貨」、及び紙幣払出口315の位置を示すガイダンス「紙幣」が点滅する画像が表示される。また、同様に、会計済みレシートがレシート排出口から排出される画像が表示される。また、同様に、発光部316c及び316dが発光(例えば、点滅)する画像が表示される。また、同様に、操作を案内するキャラクター像が表示されてもよい。
【0074】
なお、操作キー「おわる」が押下されていない場合でも、所定時間が経過した後に、表示部305は、初期画面(図8を参照)を表示する。
【0075】
図7に戻り、動作手順の説明を続ける。ステップS3において、顧客が現金以外により支払いをするとCPU301が判断した場合(ステップS3でNOの場合)、CPU301は、その支払い方法に対応する処理画面を、表示部305の画面に表示させる。そして、CPU301は、選択された支払い方法を示す情報に基づいて、精算を実行する。例えば、いずれかの電子マネーが選択された場合、CPU301(精算部)は、電子マネー読取部318(図5を参照)により読み取られた金額情報と、ステップS2において特定された買上情報とに基づいて精算するよう、電子マネー読取部318を制御する(ステップS12)。
【0076】
図14には、一実施形態における、電子マネーの残高を表示する処理画面の例が示されている。顧客が電子マネー(電子貨幣)の残高を確認するための操作キー「電子マネー確認」が押下された場合、電子マネーの残高を確認させるための処理画面が表示される。また、買上金額及び残高などが表示される。
【0077】
以上のように、購入商品の買上金額を特定し、精算する精算装置において、会計用POSレジスタ30(精算装置)は、投入された貨幣を計数し、購入商品の買上金額に基づいて、釣銭を払い出す釣銭釣札機310と、計数に基づく預り金額、及び購入商品の買上金額を表示する表示部305と、精算を実行する指示を受け付ける支払い宣言キーを有する操作部306と、現金による預り金額が買上金額以上であり、かつ、支払い宣言キーによる指示を受け付けた場合、預り金額と買上金額とに基づいて、釣銭を算出し、算出した釣銭を釣銭釣札機310に払い出させるCPU301と、を備える。
【0078】
これにより、顧客は、装置に投入した預り金額と、買上金額とを表示部にて確認した後に、精算を実行する指示を出すことができるので、例えば、預り金額をさらに増やし、釣銭を切りのよい額にすることができる。このため、精算装置及びPOSシステムは、顧客が受け取る小銭を増やすことなく釣銭を払い出すことができる。
【0079】
また、会計用POSレジスタ30は、買上金額を支払う支払い方法として、現金又は現金以外による支払い方法を選択させる操作部306と、現金以外による支払いの際、精算するCPU301と、を備え、CPU301は、操作部306により現金による支払いが選択された場合のみ実行するよう制御する。
【0080】
これにより、現金での支払いが選択された場合にのみ、預り金額が買上金額以上で、且つ、支払い宣言キーが押されると精算されるようになるので、確実に預り金額と買上金額とを確認した上で精算することが可能になる。また、現金以外の例えば電子マネーでの精算の場合には、電子マネー媒体を読み取る読取部により該媒体が読み取られると精算されるので、迅速な精算が可能になる。
【0081】
また、会計用POSレジスタ30は、支払い宣言キーを画面に表示する表示部305を備え、CPU301は、預り金額が買上金額以上である場合、支払い宣言キーを画面に表示させる。
これにより、預り金額が買上金額以上の場合にのみ、支払い宣言キーが表示されるようになるので、預り金額が買上金額未満である状態で、例えば、前記支払い宣言キーが押下されることがないので、操作に不慣れな顧客が該キーを誤って選択することで、支払い操作が混乱してしまうことを防ぐことができる。
【0082】
また、支払い宣言キーは、レシートの発行を開始させる。これにより、精算の実行の指示とレシートの発行の指示とを兼ねた支払い宣言キーを顧客が操作するだけで、釣銭がある場合には釣銭の払い出しとレシートの発行とがなされるので、精算装置の操作性を向上させることができる。
【0083】
また、支払い宣言キーは、現金による支払いが選択された場合のみ表示される。これにより、現金での精算以外の例えば電子マネー又はクレジットでの精算の際には、支払い宣言キーが表示されないので、例えば電子マネーであれば、読取部にて電子マネー媒体に記憶された情報が読み取られ、精算部により精算されるようになるので、精算装置は迅速に精算をすることができる。
【0084】
また、POSシステムは、顧客が購入する商品に付されたコード情報に基づいて、商品の買上金額を精算する際に読み取られる精算用コードを媒体に出力する登録用POSレジスタ20と、該媒体からコード情報を読み取る電子マネー読取部318を有し、該コード情報に基づいて精算する会計用POSレジスタ30と、を備える。
これにより、商品登録装置で登録された商品のコード情報が、精算用コードとして媒体に出力され、顧客が該精算用コードを精算装置に読ませることで精算されるようになるので、簡単な操作で、顧客自身に精算させることができる。
【0085】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0086】
例えば、各登録用POSレジスタ20と、各会計用POSレジスタ30とは、LAN11を介して接続されていなくてもよい。また、LAN接続の形態は、有線又は無線のいずれの形態であってもよい。
【0087】
なお、以上に説明した精算装置及びPOSシステムを実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0088】
10…ストアコントローラ、11…LAN、20…登録用POSレジスタ、30…会計用POSレジスタ、40…精算用レシート、201…CPU、202…ROM、203…RAM、204…スキャナ部、205…表示部(店員用)、205a…表示部(客用)、206…操作部、207…通信部、208…ブザー、209…レシート印刷部、210…ハードディスク、301…CPU、302…ROM、303…RAM、304…スキャナ部、305…表示部、306…操作部、307…通信部、308…ブザー、309…印刷部、310…釣銭釣札機、311…レシート排出口、312…硬貨投入口、313…紙幣投入口、314…硬貨払出口、315…紙幣払出口、316…発光部、317…クレジットカード読取部、318…電子マネー読取部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入商品の買上金額を特定し、精算する精算装置において、
投入された貨幣を計数し、前記買上金額に基づいて、釣銭を払い出す釣銭釣札機と、
前記計数に基づく預り金額、及び前記購入商品の買上金額を表示する表示部と、
精算を実行する指示を受け付ける支払い宣言キーと、
現金による前記預り金額が前記買上金額以上であり、かつ、前記支払い宣言キーによる指示を受け付けた場合、前記預り金額と前記買上金額とに基づいて、前記釣銭を算出し、算出した前記釣銭を前記釣銭釣札機に払い出させる制御部と、
を備えることを特徴とする精算装置。
【請求項2】
前記買上金額を支払う支払い方法として、現金又は現金以外による支払い方法を選択させる選択キーと、
前記現金以外による支払いの際、精算する精算部と、
を備え、
前記制御部は、前記選択キーにより前記現金による支払いが選択された場合のみ実行するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の精算装置。
【請求項3】
前記支払い宣言キーを画面に表示する表示部
を備え、
前記制御部は、前記預り金額が前記買上金額以上である場合、前記支払い宣言キーを前記画面に表示させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の精算装置。
【請求項4】
前記支払い宣言キーは、レシートの発行を開始させることを特徴とする請求項1に記載の精算装置
【請求項5】
前記支払い宣言キーは、現金による支払いが選択された場合のみ表示されることを特徴とする請求項3に記載の精算装置。
【請求項6】
顧客が購入する商品に付されたコード情報に基づいて、前記商品の買上金額を精算する際に読み取られる精算用コードを媒体に出力する商品登録装置と、
該媒体から前記コード情報を読み取る読取部を有し、該コード情報に基づいて精算する請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の精算装置と、
を備えることを特徴とするPOSシステム。
【請求項1】
購入商品の買上金額を特定し、精算する精算装置において、
投入された貨幣を計数し、前記買上金額に基づいて、釣銭を払い出す釣銭釣札機と、
前記計数に基づく預り金額、及び前記購入商品の買上金額を表示する表示部と、
精算を実行する指示を受け付ける支払い宣言キーと、
現金による前記預り金額が前記買上金額以上であり、かつ、前記支払い宣言キーによる指示を受け付けた場合、前記預り金額と前記買上金額とに基づいて、前記釣銭を算出し、算出した前記釣銭を前記釣銭釣札機に払い出させる制御部と、
を備えることを特徴とする精算装置。
【請求項2】
前記買上金額を支払う支払い方法として、現金又は現金以外による支払い方法を選択させる選択キーと、
前記現金以外による支払いの際、精算する精算部と、
を備え、
前記制御部は、前記選択キーにより前記現金による支払いが選択された場合のみ実行するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の精算装置。
【請求項3】
前記支払い宣言キーを画面に表示する表示部
を備え、
前記制御部は、前記預り金額が前記買上金額以上である場合、前記支払い宣言キーを前記画面に表示させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の精算装置。
【請求項4】
前記支払い宣言キーは、レシートの発行を開始させることを特徴とする請求項1に記載の精算装置
【請求項5】
前記支払い宣言キーは、現金による支払いが選択された場合のみ表示されることを特徴とする請求項3に記載の精算装置。
【請求項6】
顧客が購入する商品に付されたコード情報に基づいて、前記商品の買上金額を精算する際に読み取られる精算用コードを媒体に出力する商品登録装置と、
該媒体から前記コード情報を読み取る読取部を有し、該コード情報に基づいて精算する請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の精算装置と、
を備えることを特徴とするPOSシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−3561(P2012−3561A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−138763(P2010−138763)
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
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