説明

紐製品に処理剤を均等に塗布する方法および装置

【課題】染色装置で紐製品に処理剤を均等に塗布する方法および装置を提供する。
【解決手段】エンドレスの紐製品4が閉じた容器内1で、気体状の搬送媒体が供給されるベンチュリ搬送ノズルシステム6によって循環させられる。このとき、紐製品と接触することなく、紐製品とは分離された空間に蓄えられた液体状の処理剤が紐製品に作用する。処理剤は、時間依存的に制御される単位時間あたりの処理剤量で、この空間から通過中の紐製品へ塗布される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紐製品に処理剤を均等に塗布する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ノズル式の後染め機械は閉じた容器と搬送ノズルシステムとを有しており、この搬送ノズルシステムによって、外部駆動される巻取機で補助されながら、エンドレスの紐製品が容器の中で所定の循環方向へ循環させられる。紐製品を駆動するために処理染液が、または空気力学原理に基づいて作動する機械の場合には気体流、空気流、蒸気流、もしくは蒸気と空気の混合流である搬送媒体流が、搬送ノズルに供給される。このような種類の染色機では、処理染液は搬送ノズルの領域で通過中のエンドレスの紐製品に作用させられる。余って流れ出た処理染液は容器に捕集され、染液循環ポンプで再循環させられる。
【0003】
上に挙げたいずれの染色機でも、製品に塗布されるべき処理剤(化学薬品および/または着色剤)は、まず染色装置の外部にある調製容器が充填され、そこで場合により混合が行われ、必要な場合には一定の温度にされてから、添加剤ポンプによって染色機の染液循環に投入される。このとき処理剤は追加補充されていくのが普通であり、すなわち、湿式処理の進行中の特定の時点で、調製容器の中に含まれる量の処理剤が、特に搬送ノズルの領域で細かい噴霧となって注入されて、紐製品に塗布される。
【0004】
処理過程を詳しく観察してみると、処理剤濃度は紐製品の循環が進むごとに高くなっていくが、それと同時に、紐製品の先頭部では紐製品の終端部よりも処理剤濃度が低くなっていることがわかる。たとえば5回の紐製品循環にわたって処理剤が追加補充されると、5回目の紐製品循環のときには紐製品の終端部のところで、生じるべき平衡濃度に相当するよりも高い処理剤濃度が生じる可能性さえある。その場合、さらに数回の紐製品循環を経た後で初めて平衡濃度が実現される。
【0005】
しかしながら、特に染色のための処理剤による紐製品の処理については、紐製品の長さ全体にわたってできるだけ均等な処理剤分布ないし着色剤分布が行われることが重要な前提条件となる。その場合に限り、できるだけ均等な着色すなわちむらのない着色が達成されるのである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって本発明の課題は、湿式処理機械で循環させられる紐製品に対する、ほぼ均等な処理剤分布が得られるような方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するために、本発明による方法は請求項1の構成要件を有している。
【0008】
この新規の方法では、エンドレスの紐製品が閉じた容器内で、気体状の搬送媒体が供給されるベンチュリ搬送ノズルによって循環させられる。紐製品の循環運動は気体状の搬送媒体によってのみ維持され、染液によっては維持されない。最初に、処理剤が紐製品と接触することなく、紐製品から分離された空間に蓄えられる。この空間は、容器内で染液溜めを形成する、たとえば蓄積された紐製品の下方に位置する空間である。必要なすべての化学薬品、着色剤等は、容器のこのような染液溜めに投入される。この空間に含まれる液体の処理剤、すなわち処理染液は、たとえば処理剤注入循環路の相応の回路を介して、製品と接触することなく、事前設定された温度にして混合することができる。あるいはこの空間は容器の範囲外に、たとえば独自の容器に設けられていてもよい。
【0009】
これに続く処理ステップでは、未使用の処理染液の形態で存在している処理剤が、時間に依存して制御される単位時間あたりの処理量で、紐製品における処理剤の実質的に均等な分布が生じるように、通過中の紐製品に塗布される。
【0010】
紐製品への処理剤の塗布は、1回または複数回の紐製品循環にわたって行うことができる。製品進行方向で見て搬送ノズルの前および/または搬送ノズルの後で、搬送ノズルへの処理剤注入を相応にインテリジェント制御することにより、非常に少数回の紐製品循環(ほぼ2回から3回の紐製品循環)で、あるいはすでにただ1回の紐製品循環で、紐製品の長さ全体にわたる均等な処理剤塗布を実現することができる。
【0011】
紐製品がそのつど循環している間の処理剤塗布の時間的推移を計算モデルで事前に計算しておくことができ、この計算モデルに応じて制御しながら紐製品への処理剤塗布が行われる。紐製品への処理剤塗布の計算モデルによる事前計算は、紐製品および/または搬送ノズルおよび搬送媒体供給の、製品固有のデータ、設計固有のデータ、および処理固有のデータに基づいて行われる。これらのデータは、計算モデルでプログラミングされたコンピュータに操作員が入力することができ、あるいは相応のセンサによって機械で自動的に検出することができる。コンピュータのプログラムは、相応のパラメータや計算モデルを知ったうえで、紐製品の長さ全体にわたる処理剤の最善の分布をできるだけ少ない紐製品循環で実現する、通過中の紐製品への処理剤の時間依存的な塗布を自動的に計算する。
【0012】
この新規の方法の利点は、一つには、紐製品全体への処理剤の迅速かつ均等な分配が実現され、それによってむらのない染色のための前提条件が整うという点にある。そのうえ、冒頭に述べた公知の方法の場合よりもはるかに少ない回数の紐製品循環中に処理剤塗布が行われるので、処理時間が大幅に短縮される。
【0013】
本発明の発展例は従属請求項の対象となっており、また、添付の図面に示されている本発明の方法の実施例についての以下の説明からも明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1から図3に模式的に示す高温(HT)後染め機械は、耐圧性の円筒形の容器1を有しており、蓋2で閉止可能な操作開口部3がその内部に通じており、この操作開口部を通して紐製品4を中へ入れることができる。紐製品4は外部駆動される巻取機5を介してベンチュリ搬送ノズル6へ導入され、ベンチュリ搬送ノズルの後にはカトリング装置7が続いている。カトリング装置7は、搬送ノズル6から出てくる紐製品4を折り畳まれた状態で蓄積部8に一時保管し、そこからエンドレスの紐製品が巻取機5によって再び引き出される。巻取機5と搬送ノズル6は、容器1と液密に結合されたハウジング部分9に格納されている。紐製品4は操作開口部3から中へ入れられた後、その端部のところでエンドレスの製品ループに結び合わされている。
【0015】
搬送ノズル6には、通過中の紐製品4を矢印10で図示する循環方向で循環運動させる気体状の搬送媒体流が供給される。搬送媒体は本例では空気または蒸気と空気の混合物であり、送風機11および吸込配管12によって容器1から吸い出され、圧力配管13を介して搬送ノズル6へ送出される。
【0016】
容器1には、染液ストレーナ15を含む染液溜め14が下側に配置されている。染液溜め14は染液循環ポンプ17の吸込配管16と接続されており、この染液循環ポンプの圧力配管18は熱交換器19を含んでおり、制御弁20を介して搬送ノズル6に連通している。染液循環ポンプ17は、容器1からその染液溜めを介して吸引された染液を搬送ノズル6および容器1を介して循環させることを可能にする。熱交換器19および染液循環ポンプ17と並列に、止め弁23を含み、染液溜め14を熱交換器に後続する圧力配管21と接続するバイパス配管22が通っている。
【0017】
最後に、処理剤ポンプ25および連絡配管26を介して染液循環ポンプ17の吸込配管16に送り込むことができる化学的な処理剤(化学薬品、着色剤)を水溶液、エマルジョン、または分散液の中に含んでいる調製容器24がさらに設けられている。
【0018】
以上に説明した空気力学の原理に基づいて作動する後染め機械は、それ自体としては公知である。循環している紐製品4に処理剤を均等に塗布するために、本発明によれば次のように手順が進められる:
【0019】
調製容器24の中で、そのつどの湿式処理工程のために必要なすべての添加剤(化学薬品、着色剤など)を含む液体状の処理剤を作る。容器1は空である。紐製品4は停止していてよく、あるいは送風機11から送出される搬送媒体流によって駆動されながら循環していてよい。
【0020】
図1に示す第1の処理ステップでは、調製容器24の中で調製されたすべての添加剤を含む処理剤が、処理剤ポンプ25によって容器1の染液溜め14に投入される。染液循環ポンプ17は停止しており、止め弁28は開いている。染液溜め14への処理剤の投入が、紐製品4と接触することなく行われるのは明らかであり、染液溜め14に含まれる処理剤(図1に黒色で示す)は蓄積部8の下方にとどまっており、したがって紐製品4とは接触しない。
【0021】
処理剤を染液溜め14へ投入した後、図2に黒色で示す循環路に染液循環ポンプ17によって処理剤が循環させられ、その際に混合されると同時に、熱交換器19で所望の温度にされる。循環路は、図面からわかるように、染液循環ポンプ17および熱交換器19のほか、バイパス配管22と染液溜め14を含んでいる。止め弁23,28は開いている。処理剤ポンプ25は停止しており、圧力側で止め弁27により遮断されている。循環経路で循環する処理剤は、まだ紐製品4とは接触していない。
【0022】
第3の処理ステップで止め弁23が閉じられ、その間に染液循環ポンプ15が混合された処理剤を染液溜め14から吸引し、圧力配管21を介して搬送ノズル6へ送出し、搬送ノズルの中で処理剤が紐製品4に塗布される。流出する余った処理剤は染液溜め14に到達し、再び染液循環ポンプ15によって吸引される。
【0023】
通過中の紐製品への処理剤の塗布は、染液循環ポンプ15、および/または圧力配管21の制御弁20、および/または送風機11、または圧力配管13のスロットルバルブ30に介入するコンピュータ29によって制御される。コンピュータ29は、紐製品4ないし搬送ノズル6の製品固有のデータおよび/または設計固有のデータおよび/または処理固有のデータに基づいて算出された計算モデルでプログラミングされている。製品固有のデータとは、特に紐製品4の重量、物質、組成である。これらに基づいて、1メートルあたりの紐製品が何リットルの液体を吸収できるかが算定される。実際に吸収される液体の量を紐製品の重量に対する比率で表すと、特徴的なデータの一つである、いわゆる含浸率が得られる。設計固有のデータとは特に搬送ノズル6の寸法であり、たとえばノズル直径、ノズル長さ、環状間隙の寸法などである。処理固有のデータとは、特に紐製品4の循環速度、処理剤の温度、製品に対する処理剤の親和性、搬送ノズル6へ入るときの紐製品の水分含有量などに関するものである。
【0024】
搬送ノズル6の中を通過している紐製品4に塗布される単位時間あたりの処理剤量は、紐製品4における処理剤の実質的に均等な分布が生じるようにコンピュータ29で制御される。コンピュータ29のプログラミングに応じて、および操作員が入力するデータに応じて、通過中の紐製品4における処理剤の最適化された分布が得られる。処理剤の塗布は、1回または複数回の紐製品循環にわたって行うことができる。
【0025】
図4は、本発明による方法を明示するための実施例を示している。紐製品4における処理剤(着色剤)塗布量が1リットルあたりのグラム数で、紐製品の長さに対して図示されている。図4で前提としている実施例では、未使用の処理剤が染液溜め14から紐製品循環に塗布される(循環1)。1回目の紐製品循環では、紐の先頭部と紐の終端部との間の濃度差が比較的大きいことがわかる。すでに2回目の紐製品循環で、紐の先頭部と紐の終端部との間の濃度差ははるかに小さくなっており、その結果、このときすでに非常に良好な処理剤塗布の均等化が紐の長さ全体にわたって達成されている。3回目の紐製品循環(破線)では、紐製品におけるほぼ均等な処理剤分布がその長さ全体にわたって得られている。2回目と3回目の紐製品循環では、それぞれ前回の循環のときに紐製品4から滴下して染液溜め14で捕集された処理剤が、まだ染液溜め14の中にある残留処理剤とともに紐製品4へ塗布されている。
【0026】
図4の実施例では3回目の循環で初めて達成されるような、紐製品で希望される均等な処理剤分布がすでにただ1回の紐製品循環で達成されるように、通過中の紐製品4に単位時間あたりに塗布される処理剤量を時間依存的に調量するようにコンピュータ29をプログラミングすることも、原則として可能であることが実験で示されている。
【0027】
この新規の方法と従来技術を比較してみるために、図5には、現在通常用いられている方法を適用して通過中の紐製品4に処理剤(着色剤)を塗布した様子を表す、図4に対応するグラフが示されている。この公知の方式では、調製容器24で調製された処理剤が、処理剤ポンプにより、符号30で示す調量スロットルを介して染液循環ポンプ17の吸込配管16に導入され、それにより、事前設定された時点で、調製容器24に含まれる処理剤量が染色機の注入回路へ投入されるようになっている。図5から見てとれるように、紐製品4における処理剤濃度は紐製品循環を経るたびごとに上昇しているが、紐の先頭部における処理剤濃度は紐の終端部よりも低くなっている。5回目の紐製品循環では、成立する平衡濃度よりも高い処理剤濃度が紐の終端部のところで生じている。この実施例では、7回目の紐製品循環の後で初めて平衡濃度が達成される(循環7)。
【0028】
本発明の新規な方法では、紐製品4の循環速度も同じくコンピュータ29によって、紐製品4への処理剤の塗布中に変更することができる。あるいは、循環速度を一定に保つこともできる。処理剤を塗布するには、実際の実験で判明しているように、紐製品を少数回だけ循環させるだけで十分である。通常、これは5回の循環よりも明らかに少ない。あるいは、すでに述べたようにコンピュータ29を相応にプログラミングすれば、ただ1回の循環中に処理剤を紐製品へ塗布することもできる。
【0029】
上に説明した実施例では、処理剤は前述したやり方で搬送ノズル6へ注入され(図3)、それによって紐製品4へ塗布される。あるいはその代替または追加として、この新規の方法は、搬送ノズル6よりも前および/または後の紐製品の進行経路で、処理剤が紐製品4に塗布されるように実施することもできる。その様子が図1に模式的に一例として図示されている。たとえば圧力配管21から分岐した処理剤配管31が巻取機5の上方でハウジング9に連通しており、この処理剤配管には、コンピュータ29で制御することができる制御弁32がある。それにより、搬送ノズル6に入る紐製品はすでに処理剤が付着していることになる。
【0030】
配管31は、必ずしも巻取機5の上の領域で連通している必要はない。そのつどの所与の条件に応じて、配管31の連通部は巻取機5とベンチュリ搬送ノズル6のノズル間隙との間のどこかに位置することができる。そのほか、配管31の連通部が、蓄積部8と巻取機5の間にある紐製品4の(垂直方向の)進行経路領域に位置しており、紐製品4が巻取機5に達する前に、すでに処理剤が紐製品に塗布される実施形態も考えられる。図1では、同じくコンピュータ29で制御することができる制御弁32aが設けられた圧力配管31aを表す一点鎖線で、この変形例が図示されている。
【0031】
さらに、紐製品4への処理剤塗布のために、紐製品の進行経路で搬送ノズル6よりも後方で連通する圧力配管33が設けられていてもよく、この圧力配管はたとえば圧力配管21から分岐しており、コンピュータ29で制御される制御弁34を含んでいる。このようにして、代替的または追加的に、搬送ノズル6の後方で処理剤を紐製品4に塗布することが可能である。
【0032】
コンピュータ29で制御される紐製品4への処理剤塗布は、通過中の紐製品4に対する処理剤塗布について特徴的な、方法の進行中に得られるデータに依存して制御することもできる。このようなデータがコンピュータ29により制御プログラムの基礎となる計算モデルを利用するときに、その制御プログラムの一環として処理される。この目的のために、図3に符号35および36で図示している適当なセンサ手段が設けられており、そのうちセンサ手段35は紐製品4を直接的に監視し、センサ手段36は処理剤を監視する。監視される特性量は、たとえば処理剤のpH値や着色剤含有量(希釈)、あるいは光学式またはその他のセンサで検出される紐製品の特性であってよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】添加剤容器から染色機の染液溜めへ処理剤を送り込むときの状態を図示する、空気力学の原理に基づく後染め機械を示す模式的な断面図である。
【図2】処理剤の混合と温度調節を行うときの状態を図示する、図1の後染め機械を示す同様に簡略化した図面である。
【図3】処理剤をベンチュリ搬送ノズルへ注入するときの状態を図示する、図1の後染め機械を示す同様に簡略化した図面である。
【図4】図1から図3の後染め機械で本発明の方法を適用したときの紐製品への着色剤塗布を示すグラフである。
【図5】公知の方法を適用したときの紐製品への着色剤塗布を示す、図4に呼応するグラフである。
【符号の説明】
【0034】
1 閉じた容器
6 ベンチュリ搬送ノズルシステム
4 紐製品
14 空間
17 処理剤塗布装置(循環装置)
19 熱交換器
20,21 処理剤塗布装置
23 循環装置
29 制御手段
31,32 処理剤塗布装置
31a、32a 処理剤塗布装置
33 センサ手段
34 処理剤塗布装置
36 センサ手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
染色装置で紐製品に処理剤を均等に塗布する方法であって、
エンドレスの紐製品を閉じた容器内で、気体状の搬送媒体が供給されるベンチュリ搬送ノズルによって循環させ、
液体状の処理剤を紐製品に作用させる、そのような形式の方法において、
処理剤が、紐製品と接触することなく、紐製品とは分離された空間に蓄えられ、時間依存的に制御される単位時間あたりの処理剤量で、処理剤がこの空間から通過中の紐製品へ塗布されることを特徴とする方法。
【請求項2】
紐製品に塗布される単位時間あたりの処理剤量が、紐製品の循環速度に依存して制御されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
紐製品への処理剤の塗布中に紐製品循環速度が一定に維持されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
紐製品への処理剤の塗布中に紐製品循環速度が変更されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
紐製品の5回よりも少ない循環中に処理剤が紐製品へ塗布されることを特徴とする、請求項1〜4の内の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
ただ1回の循環中に処理剤が紐製品へ塗布されることを特徴とする、請求項1〜4の内の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
処理剤が前記容器の空間内で循環することを特徴とする、請求項1〜6の内の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
処理剤が紐製品への塗布前に事前設定された温度にされることを特徴とする、請求項1〜7の内の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
処理剤が分離された前記空間からポンプ手段によって、紐製品進行方向で見て搬送ノズルの前、内部、または後で紐製品に塗布され、もしくは搬送媒体流の中へ送出されることを特徴とする、請求項1〜8の内の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
紐製品に塗布される単位時間あたりの処理剤量の制御が、ポンプ手段の制御および/またはこれに付属するバルブ手段の制御によって行われることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記容器の中で処理剤溜めを形成する、蓄積された紐製品の下方に位置する空間に処理剤が蓄えられることを特徴とする、請求項1〜10の内の何れか1項に記載の方法。
【請求項12】
紐製品への処理剤塗布のときに流れ出る余った処理剤が、分離された前記空間に戻されることを特徴とする、請求項1〜11の内の何れか1項に記載の方法。
【請求項13】
紐製品への処理剤塗布の時間的推移が計算モデルで事前計算され、紐製品への処理剤塗布はこの計算モデルに従って制御されながら行われることを特徴とする、請求項1〜12の内の何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記計算モデルの事前計算が、紐製品の製品固有のデータおよび処理固有のデータ、および/または搬送ノズルおよび搬送媒体供給の設計固有のデータに基づいて行われることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
紐製品への処理剤塗布が、方法の進行中にセンサ手段によって得られた製品固有のデータおよび/または処理固有のデータに依存して制御もしくは調節されることを特徴とする、請求項1〜14の内の何れか1項に記載の方法。
【請求項16】
閉じた容器(1)と、気体状の搬送媒体が供給される、前記容器(1)に付属するベンチュリ搬送ノズルシステム(6)と、前記搬送ノズルシステム(6)によって前記容器(1)内で循環させられながら通過する紐製品(4)に液体状の処理剤を塗布する装置とを備える、請求項1〜15の内の何れか1項に記載の方法を実施する装置において、
紐製品から分離された、処理剤を収容するための空間(14)と、前記空間(14)に含まれる処理剤を紐製品(4)と接触させることなく循環させる装置(17,23)とを有しており、時間依存的に制御される単位時間あたりの処理剤量で、処理剤を前記空間(14)から通過中の紐製品(4)へ塗布するための制御手段(29)が設けられていることを特徴とする装置。
【請求項17】
処理剤の循環装置が熱交換器(19)を含んでいることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
処理剤を塗布する装置(31,32;31a、32a;20,21;33,34;17)を、搬送ノズルシステム(6)の前、内部、または後の紐製品経路に有しており、もしくは搬送媒体経路に有していることを特徴とする、請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
方法の進行中における紐製品への処理剤塗布について特徴的なデータを制御手段(29)へ入力する、紐製品(4)および/または処理剤を監視するセンサ手段(33,36)を有しており、前記制御手段(29)はこれらのデータをプログラムに従って処理するようにセットアップされていることを特徴とする、請求項16〜18の内の何れか1項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−207042(P2006−207042A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−17118(P2005−17118)
【出願日】平成17年1月25日(2005.1.25)
【出願人】(505030270)ゼン・マシーネン・(ビー・ブイ・アイ)・リミテッド (5)
【Fターム(参考)】