説明

紙容器

【課題】ユーザによってのみ簡単に剥離可能な剥離片付きの紙容器を提供する。
【解決手段】、容器10は、筒状の胴部2を有し、当該胴部2の頂部が、向かい合う一対の妻壁形成壁26a、28aを内側に折り畳み、向かい合う他方の一対の切妻屋根形成壁27a、29aを重ね合わせて切妻屋根型に形成された紙容器において、前記妻壁形成壁28aに外側からハーフカットにより剥離可能な剥離片35を形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙製の容器に関し、特に、剥離片付き紙容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からゲーベルトップ型の紙容器の頂部表面に剥離片を設けた紙容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような紙容器では、剥離片が応募券として用いられる。また、特許文献1に開示された紙容器は、剥離片の剥離終了側に剥離方向の広幅の切り込みが設けられており、当該カット部をきれいに剥離することが可能になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平3−27953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示される紙容器の剥離片は、容器本体の表面に露出して形成されているため、外部と接触し易く、例えば、紙容器へ内容物を充填する工程や充填後の製品流通工程において、外部との接触により擦れて剥離片が剥がれる可能性があるとともに、紙容器が店頭等に陳列された際にいたずら等により当該剥離片が剥離される可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、このような問題等に鑑みてなされたものであり、剥離片が外部から接触しにくく、いたずら又は外部からの接触等による剥離片の剥離を防止することができる剥離片付きの紙容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は上記課題を解決するため、次のような構成を採用する。
【0007】
なお、図面の参照符号を括弧付きで付するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0008】
すなわち、請求項1に係る発明は、筒状の胴部(2)を有し、当該胴部の頂部が、向かい合う一対の妻壁形成壁(26a、28a)を内側に折り畳み、向かい合う他方の一対の切妻屋根形成壁(27a、29a)を重ね合わせて切妻屋根型に形成された紙容器において、前記妻壁形成壁に外側からハーフカットにより剥離可能な剥離片(35)を形成したことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の紙容器において、前記剥離片の剥離開始端が、前記妻壁形成壁と前記切妻屋根形成壁との折込線上、若しくは前記折込線を越えて前記切妻屋根形成壁側に設けられていることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載の紙容器において、前記剥離片の剥離開始端が、前記妻壁形成壁を内側に折り畳むための折込線上、若しくは前記折込線を越えて設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、剥離片が外部から接触しにくく、いたずら又は外部からの接触等による剥離片の剥離を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の容器の外観を示す斜視図である。
【図2】容器の展開図である。
【図3】容器を構成するシートの断面図である。
【図4】第1の実施形態における剥離片の取付例を示し、図4(a)は本実施形態の剥離片の取付実施例1を示す図2のA部分拡大図、図4(b)は剥離片の他の取付実施例2を示す図2のA部分拡大図、図4(c)は剥離片の他の取付実施例3を示す図2のA部分拡大図、図4(d)は剥離片の他の取付実施例4を示す図2のA部分拡大図である。
【図5】第2の実施形態における剥離片の取付例を示し、図5(a)は本実施形態の剥離片の取付実施例1を示す図2のA部分拡大図、図5(b)は剥離片の他の取付実施例2を示す図2のA部分拡大図、図5(c)は剥離片の他の取付実施例3を示す図2のA部分拡大図である。
【図6】第3の実施形態における剥離片の取付例を示し、図6(a)は本実施形態の剥離片の取付実施例1を示す図2のA部分拡大図、図6(b)は剥離片の他の取付実施例2を示す図2のA部分拡大図、図6(c)は剥離片の他の取付実施例3を示す図2のA部分拡大図、図6(d)は剥離片の他の取付実施例4を示す図2のA部分拡大図、図6(e)は剥離片の他の取付実施例5を示す図2のA部分拡大図、図6(f)は剥離片の他の取付実施例6を示す図2のA部分拡大図、図6(g)は剥離片の他の取付実施例7を示す図2のA部分拡大図、図6(h)は剥離片の他の取付実施例8を示す図2のA部分拡大図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に本発明を実施するための第1〜第3の実施の形態について説明する。
【0014】
―第1の実施の形態−
本実施形態の容器10は、紙を主体とするシートによって作られ、図1に示すように、四角筒形の胴部2を有する。図1及び図2に示すように、胴部2の下端は4枚の下端壁38、39によって閉じられ、上端は向かい合う一対の妻壁形成壁26a、28aを内側に折畳み、向かい合う他方の一対の切妻屋根形成壁27a、29aの上端部をシールして頂部が切妻屋根型(ゲーベルトップ型)に形成される。この容器10の開封は、切妻屋根形成壁27a、29aの一端側を折込線L45に沿ってそれぞれ外側に開いてシールを剥がし、妻壁形成壁28aを外側に折り返すことにより行われる。
【0015】
妻壁形成壁26a、28aは、図2に示すように、二等辺三角形で構成される底面部70と、直角三角形で構成される左右上面部71、72と、を有している。
【0016】
そして、一方の妻壁形成壁28aの底面部70には、図1に示すように、剥離可能に形成された矩形状の剥離片35を有している。この剥離片35は販売広告用の応募券やクーポン券として機能し、ユーザーによって剥離される。
【0017】
剥離片35は、密封状態において、妻壁形成壁28aが内側に折り畳まれているために接触しにくい位置に配置される。よって、店頭などに容器を陳列した際の顧客による剥離片35の剥離(いたずら)や容器搬送時等において外部との接触による剥離片35の剥離を防止することが可能である。
【0018】
この容器2は、具体的には、図2に示すような展開カートン20を組み立てることにより形成される。展開カートン20は、紙を主体とするシート21を打ち抜くことにより形成される。シート21は、図3に示すように、紙層25、表面層22、裏面層24が積層された構造となっている。また、シート21の表面には、所望の内容が印刷される。
【0019】
シート21において、紙層25は主強度材であり、具体的には、ミルク原紙、及び純白ロール紙、クラフト紙、板紙、コート紙、加工紙等の各種紙材を用いることができる。なお、紙層25はこれらの紙材を複数積層したものであっても良い。
【0020】
また、紙層25に用いる紙材の坪量や厚みは特に限定しないが、坪量は主に80〜600g/m2であり、特に100〜450g/m2のものを用いることが好ましく、厚みは主に110〜860μmであり、特に140〜640μmのものを用いることが好ましい。
【0021】
一方、表面層22、裏面層24は、具体的には、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂を用いることができ、PEには高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)等を用いることができる。
【0022】
また、表面層22、裏面層24は、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、及びアルミ箔等の金属シート、アルミ蒸着PET等の金属や酸化物の蒸着シート、等を複数積層したものであっても良い。
【0023】
なお、表面層22、裏面層24に用いる材料の厚みは特に限定しないが、厚みは主に10〜120μmであり、特に表面層22は10〜20μm、裏面層24は30〜60μmのものを用いることが好ましい。
【0024】
展開カートン20は、図2に示すように、破線で示す縦折れ線L11〜L13を介して連設される第一の胴壁26、第二の胴壁27、第三の胴壁28、及び第四の胴壁29を有する。第四の胴壁29には、縦折れ線L14を介して糊付け片30が連設され、第一の胴壁26の端部に当該糊付け片30がシールされる。そして、この各胴壁26〜29及び糊付け片30が縦折れ線L11〜L14で折られ糊付け片30が第一の胴壁26の端部にシールされることで図1に示す容器10の胴部2が形成される。
【0025】
また、容器10の胴部2を形成する胴壁26〜29の内、向かい合って配置される一方の第1及び第3の胴壁26、28の上部には、頂部横折線L21、L23を介して妻壁形成壁26a、28aが連設されているとともに、更にこの一対の妻壁形成壁26a、28aの上部にはシール横折線L31、L33を介して第1の上部シール片31が其々連設されている。
【0026】
また、妻壁形成壁26a、28aには、その下端辺(頂部横折線L21、L23)両隅部のそれぞれと上端辺(シール横折線L31、L33)の中点とを結ぶように折込線L41、L42が設けられており、妻壁形成壁26a、28aは、この折込線L41、L42が谷折りされることにより内側に折り畳まれる。
【0027】
一方で、容器10の胴部2を形成する胴壁26〜29の内、向かい合って配置される他方の第2及び第4の胴壁27、29の上部には、頂部横折線L22、L24を介して切妻屋根形成壁27a、29aが連設されているとともに、更にこの切妻屋根形成壁27a、29aの上部には、シール横折線L32、L34を介して第2の上部シール片32が連設されている。
【0028】
また、この切妻屋根形成壁27a、29aには、下端辺(頂部横折線L22、L24)の一方の隅部から上端辺(シール横折線L32、L34)の中点方向(斜め上方)に折込線L45が設けられ、開封時には、当該切妻屋根形成壁27a、29aの一部が当該折込線L45が谷折りされて折り開かれる。
【0029】
当該容器10は、当該頂部横折線L21、L23が山折りされるとともに当該折込線L41、L42が谷折りされて妻壁形成壁26a、28aが容器内側へと折り畳まれ、第1の上部シール片31が中央で折り畳まれてその外側左右が重なりあってシールされるとともに、一対の切妻屋根形成壁27a、29aが頂部横折線L22、L24で山折りされ、第2の上部シール片32の上側が互いにシールされることによって容器10の頂部が密封され、且つ切妻屋根型に形成される。なお、当該シールはシート21の表裏面が熱可塑性樹脂層の場合、熱溶着にて実施されるが、接着剤等の別の手段を用いて実施しても構わない。
【0030】
また、一方の妻壁形成壁28aには、剥離片35が形成される。剥離片35は、図2及び図4(a)に示すように、矩形状に形成され、剥離片35を剥離するときにユーザが掴む剥離開始部分を示す剥離開始辺35aと、その他の辺で構成される。剥離片35は、その周縁に厚さ方向に所定の深さだけ切り込み37が入れられて形成される。この切り込み37の深さtは、図3に示すように、表面層22を超えて紙層25に達する程度である。この切り込み37は、剥離開始辺35aは実線で形成され、その他の辺はミシン目(破線又は点線)状に形成される。このようにして形成された剥離片35は、ユーザによって、実線で形成された剥離開始部分が摘まれて、その他の辺を剥がすことにより紙層25の一部の表面のみがきれいに剥ぎ取られるようにして剥離される。
【0031】
また、本実施形態の剥離片35は、図2に示すように、剥離開始辺35aが内側方向に配置され、妻壁形成壁28aの底面部70に設けられる。このように本実施形態の剥離片35は、剥離開始部分が、妻壁形成壁28aが折畳まれることによって形成される窪み部の内側に設けられているため、未開封の状態では、剥離開始部分を容易に摘むことができず、いたずらにより剥離片35が剥離されることを防止することができる。また、充填ラインや輸送等において、剥離片35が外部と接触することがないため、擦れや剥がれを防止することができる。
【0032】
なお、本実施形態の剥離片35は、妻壁形成壁28aの底面部70に設けられているが、図4(b)に示すように、妻壁形成壁28aの左上面部71、若しくは図示しないが、妻壁形成壁28aの右上面部72に設けられても本実施形態の剥離片35と同様な効果を奏する。また、図4(c)に示すように、底面部70と左上面部71との境界となる折込線L41に剥離開始辺35aが沿うようにして、左上面部71に剥離片35を設けてもよく、更には、図4(d)に示すように、折込線L41に剥離開始辺35aが沿うようにして、底面部70に剥離片35を設けてもよい。
【0033】
また、第一〜第四の胴壁26〜29の下部には、底部横折線L51〜L54を介して第1及び第2の下端壁38、39が其々連設されている。また、第2の下端壁39には、その上端辺(底部横折線L52、L54)両隅部のそれぞれと下端辺の中点とを結ぶように折込線L61、L62が設けられており、第2の下端壁39は、底部横折線L52、L54が山折りされこの折込線L61、L62が谷折りされることにより内側に折り畳まれる。また、第1の下端壁38が底部横折線L51、L53で山折りされ、重ねあわされて所定の位置でシールされることによって容器10の底部が密閉される。
【0034】
―第2の実施の形態−
本実施形態は、特に、ユーザーによる剥離し易さを考慮して、剥離片35を配置した点で第1の実施の形態と異なる。なお、容器10の構成については、第1の実施の形態と同様であるので、その説明は省略するものとする。
【0035】
本実施形態において、剥離片35は、図5(a)〜図5(c)に示すように、剥離開始辺35aが外側方向に配置されるように設けられる。具体的に剥離片35は、図5(a)に示すように、妻壁形成壁28aの左上面部71に設けられ、剥離開始辺35aが、左上面部71と隣接する切妻屋根形成壁27aとの境界であって、開封時に山折される折込線L81上に配置される。
【0036】
また、剥離片35は、上述した実施形態に限られず、図5(b)に示すように、妻壁形成壁28aの左上面部71に設けられ、剥離開始辺35aが、左上面部71と隣接する切妻屋根形成壁27aとの境界(折込線L81)を越えて切妻屋根形成壁27a側に配置されても良い。
【0037】
さらに、剥離片35は、図5(c)に示すように、妻壁形成壁28aの左上面部71に設け、剥離開始部分を剥離片の二辺35a、35aとし、当該二辺が左上面部71と隣接する切妻屋根形成壁27aとの境界(折込線L81)を越えて切妻屋根形成壁27a側に配置されるようにしても良い。
【0038】
このように本実施形態の剥離片35は、剥離開始部分が、剥離片35が配置されている面と隣接する面との境界(折込線L81上)、又は隣接する面側の外部に露出した位置に配置されているため、剥離開始端が摘みやすく剥離片35を容易に剥離可能である。また、未開封の状態では、妻壁形成壁26aが折込線L41、L42を介して内側に折り込まれているため、最後まで剥離片35を剥がすことができず、いたずらにより剥離片35が剥離されることを防止することができる。
【0039】
―第3の実施の形態−
本実施形態は、特に、ユーザーによる剥離し易さと、いたずら防止とを考慮して、剥離片を配置した点で第1又は第2の実施の形態と異なる。なお、容器10の構成については、第1の実施の形態と同様であるので、その説明は省略するものとする。
【0040】
本実施形態において、剥離片35は、剥離開始部分が折込線L41又はL42近傍に配置されるようにして妻壁形成壁28aに設けられる。具体的に剥離片35は、図6(a)に示すように、剥離開始辺35aとして機能する半円部と、直線部を有するかまぼこ型の形状であって、妻壁形成壁28aの底面部70に設けられ、剥離開始辺(半円部)35aの一部が、折込線L41及びL42上に接するように配置される。
【0041】
また、剥離片35は、上述した実施形態に限られず、図6(b)に示すように、矩形状であって、妻壁形成壁28aの底面部70に設けられ、剥離開始辺35aが、折込線L41を超えて左上面部71側に配置されても良く、図6(c)に示すように、剥離片35が、妻壁形成壁28aの左上面部71に設けられ、剥離開始辺35aが、折込線L41を超えて底面部70側に配置されても良い。
【0042】
さらに、剥離片35は、図6(d)に示すように、剥離開始辺35aが折込線L41上に配置されて、妻壁形成壁28aの底面部70に設けられても良く、図6(e)に示すように、剥離開始辺35aが折込線L41上に配置されて、妻壁形成壁28aの左上面部71に設けられても良い。
【0043】
さらにまた、剥離片35は、図6(f)に示すように、妻壁形成壁28aの底面部70に設け、剥離開始部分を剥離片の二辺35a、35aとし、当該二辺が底面部70と隣接する左上面部71との境界(折込線L41)を越えて左上面部71側に配置されるようにしても良く、図6(g)に示すように、妻壁形成壁28aの左上面部71に設け、剥離開始部分を剥離片の二辺35a、35aとし、当該二辺が左上面部71と隣接する底面部70との境界(折込線L41)を越えて底面部70側に配置されるようにしても良い。なお、切り込み37は、当該二辺のうち、折込線L41を超えた部分のみを実線で形成することが好ましい。
【0044】
また、さらに、剥離片35は、図6(h)は、妻壁形成壁28aの底面部70に設けられ、剥離開始辺(半円部)35aの一部が、折込線L41及びL42上に接するように配置され、切り込み37は、剥離開始辺のみを実線で形成するようにしても良い。
【0045】
このように本実施形態の剥離片35は、開封によって山折される折込線L41(又はL42)上、又はこの折込線L41を超えるようにして剥離開始部分が配置されており、折込線L45が設けられている切妻屋根形成壁27a、29aの一端側をそれぞれ外側に開いた後、妻壁形成壁28aを外側に折り返して容器10を開封させると、折込線L41、L42が山折線となり剥離開始端が摘みやすくなるため、剥離片35を容易に剥離することができる。
【0046】
上述したように、この容器10は、妻壁形成壁28aに剥離片35が設けられているため、容器の充填ライン及び店頭等への陳列時においては、外部から隠れるように配置されている。よって、充填ラインにおいて、外部との接触による剥がれや陳列時におけるいたずらが効果的に防止される。
【0047】
また、図4(c)、図4(d)、及び図6(b)〜図6(h)に示すように、剥離片35の剥離開始辺35aが折込線L41近傍に設けられており、残りの辺がミシン目で形成されている場合、開封しない限りは剥離片35を剥離できない(剥離開始辺35aを摘むことができない)ため、いたずら防止に対して非常に効果が高い。
【0048】
また、図5(c)、図6(f)、及び図6(g)に示すように、剥離片35の剥離開始辺35a、35aの角部が折込線L41に重なるときは、角部を爪で引っ掛けて剥がすことができるため、最も剥離片35を剥がし易くできる。
【0049】
なお、本発明は、上述した実施の形態及び実施例に限定されることなく種々の形態にて実施可能である。例えば、本実施形態の容器10に設けられる剥離片35は、容器10が開封される側の妻壁形成壁28aに設けられているが、反対側の妻壁形成壁26aに設けても構わない。また、剥離片35は、前記矩形、かまぼこ形状に限定されるものではなく、円形等、様々な形態としても構わない。また、剥離開始辺35a以外の一辺/二辺/三辺を実線としてもよい。また、第1の実施の形態および第3の実施の形態においては、剥離開始辺35aをどの辺としてもよい。
【符号の説明】
【0050】
2…胴部
10…容器
26a、28a…妻壁形成壁
27a、29a…切妻屋根形成壁
35…剥離片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の胴部を有し、当該胴部の頂部が、向かい合う一対の妻壁形成壁を内側に折り畳み、向かい合う他方の一対の切妻屋根形成壁を重ね合わせて切妻屋根型に形成された紙容器において、
前記妻壁形成壁に外側からハーフカットにより剥離可能な剥離片を形成したことを特徴とする紙容器。
【請求項2】
前記剥離片の剥離開始端が、前記妻壁形成壁と前記切妻屋根形成壁との折込線上、若しくは前記折込線を越えて前記切妻屋根形成壁側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の紙容器。
【請求項3】
前記剥離片の剥離開始端が、前記妻壁形成壁を内側に折り畳むための折込線上、若しくは前記折込線を越えて設けられていることを特徴とする請求項1に記載の紙容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−121618(P2012−121618A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275626(P2010−275626)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】