説明

紙幣釣銭機

【課題】入金された商品券を一時保留し、顧客からの商品券返却要求に対応できる紙幣釣銭機を提供する。
【解決手段】紙幣釣銭機であって、投入された紙幣及び/又は商品券を1枚ずつ取り込む受入部101と、紙幣及び/又は商品券を払い出す払出部106と、紙幣を金種別に収納し、収納している紙幣を繰り出すことができる複数の収納部104a〜104cと、前記受入部により取り込まれた紙幣を搬送する周回搬送部102a、接続搬送部102bと、前記搬送部に設けられ、紙幣及び/又は商品券の識別計数を行う識別部103と、前記識別部により正常と識別された商品券を一時保留する一時保留部と、入金指示に基づいて、前記一時保留されている商品券に対して所定処理を行い、返却指示に基づいて、前記一時保留されている商品券が前記払出部から払い出されるように制御を行う制御部108と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品券を取り扱うことができる紙幣釣銭機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、小売店等において、商品券を機械処理する装置はレジと離れた後方の出納室等に設置されている。そのため、商品券の機械処理は、顧客に利用された時でなく、営業終了後などにまとめて行われていた。
【0003】
係員が、顧客に利用された商品券を着服することを防止するために、商品券処理モードにおいて機内に取り込んだ商品券を出金リジェクト部に収納し、営業終了後に回収されるまで保管しておく紙幣釣銭機が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
商品券は、種類によって釣銭が出ないものがある。顧客は一旦商品券を出した後に、そのことに気付き、商品券での支払いから現金での支払いへの変更を要求する場合がある。しかし、上述のような従来の紙幣釣銭機は、機内に取り込んだ商品券を一時保留せずに出金リジェクト部へ送り込む。そのため、商品券の取り込み後に、顧客が商品券の利用のキャンセルを望んでも、商品券を返却することが出来ないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−213493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、入金された商品券を一時保留し、顧客からの商品券返却要求に対応できる紙幣釣銭機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様による紙幣釣銭機は、紙幣の入金及び釣銭紙幣の払い出しを行う紙幣釣銭機であって、投入された紙幣及び/又は商品券を1枚ずつ取り込む受入部と、紙幣及び/又は商品券を払い出す払出部と、紙幣を金種別に収納し、収納している紙幣を繰り出すことができる複数の収納部と、前記受入部により取り込まれた紙幣を搬送する搬送部と、前記搬送部に設けられ、紙幣及び/又は商品券の識別計数を行う識別部と、前記識別部により正常と識別された商品券を一時保留する一時保留部と、入金指示に基づいて、前記一時保留されている商品券に対して所定処理を行い、返却指示に基づいて、前記一時保留されている商品券が前記払出部から払い出されるように制御を行う制御部と、を備えるものである。
【0008】
本発明の一態様による紙幣釣銭機においては、前記一時保留部は、前記複数の収納部の一部とされ、収納している紙幣及び/又は商品券を、収納順とは逆順に繰り出すことができることが好ましい。
【0009】
本発明の一態様による紙幣釣銭機においては、前記商品券の一時保留部として使用する収納部に収納されている紙幣の金種は、前記複数の収納部に収納される紙幣の金種の最高額であることが好ましい。
【0010】
本発明の一態様による紙幣釣銭機においては、紙幣及び商品券を回収する回収部をさらに備え、前記所定処理は、前記一時保留部内の商品券を、前記回収部に搬送する回収処理を含むことが好ましい。
【0011】
本発明の一態様による紙幣釣銭機においては、前記所定処理は、前記商品券の無効化処理を含むことが好ましい。
【0012】
本発明の一態様による紙幣釣銭機においては、前記制御部は、前記商品券が前記一時保留部から繰り出される前、前記商品券が前記一時保留部から前記回収部へ搬送されている間、又は前記回収部への前記商品券の収納に伴い、前記無効化処理を施すことが好ましい。
【0013】
本発明の一態様による紙幣釣銭機においては、前記所定処理は、釣銭出金処理を含み、前記制御部は、前記釣銭出金処理後に、前記回収処理又は前記無効化処理を行うことが好ましい。
【0014】
本発明の一態様による紙幣釣銭機においては、前記一時保留部は前記払出部に含まれ、前記払出部は、商品券を前記一時保留部に保留し、保留している商品券を出金口から一纏めにして外部へ払い出すことが好ましい。
【0015】
本発明の一態様による紙幣釣銭機においては、前記制御部は、前記一時保留されていた商品券に対する前記識別部による第1識別結果と、前記入金指示に基づいて前記払出部から払い出された商品券が取り出された後に前記受入部に投入された商品券に対する前記識別部による第2識別結果とを比較し、一致するか否か判定することが好ましい。
【0016】
本発明の一態様による紙幣釣銭機においては、前記払出部からの商品券の払い出しが、前記入金指示に基づく払い出しか、又は前記返却指示に基づく払い出しかを提示する提示部をさらに備えることが好ましい。
【0017】
本発明の一態様による紙幣釣銭機においては、紙幣及び商品券を回収する回収部をさらに備え、前記識別部は、前記入金指示に基づいて前記払出部から払い出された商品券が取り出された後に前記受入部に投入された商品券に無効化処理が施されているか否か検出し、前記制御部は、前記無効化処理が施された商品券を前記回収部に搬送し、前記無効化処理が施されていない商品券を前記払出部へ搬送するように前記搬送部を制御することが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、入金された商品券を一時保留し、顧客からの商品券返却要求に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る紙幣釣銭機の水平断面図である。
【図2】同第1の実施形態に係る紙幣釣銭機の外観斜視図である。
【図3】同第1の実施形態に係る釣銭出金処理を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る釣銭出金処理を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る紙幣釣銭機の水平断面図である。
【図6】同第3の実施形態に係る釣銭出金処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
(第1の実施形態)図1に本発明の第1の実施形態に係る紙幣釣銭機の水平断面図を示し、図2に外観斜視図を示す。紙幣釣銭機は、筐体100と、この筐体100内の略中央部に設けられた環状の周回搬送部102aとを備えている。また、受入部101、紙幣収納繰出部104a、104b、104c、払出部106、リジェクト部107、及び回収カセット111が、周回搬送部102aの外周を取り囲むように配置されている。
【0022】
受入部101、紙幣収納繰出部104a〜104c、払出部106、リジェクト部107、及び回収カセット111と、周回搬送部102aとの間に接続搬送部102bがそれぞれ設けられている。周回搬送部102aには、通過する紙幣や商品券の識別、計数を行う識別部103が設けられている。
【0023】
また、周回搬送部102aと各接続搬送部102bとの間で紙幣や商品券の搬送経路を切り替える経路切替部(図示せず)が周回搬送部102aに沿って配置されている。また、周回搬送部102aと回収カセット111との間の接続搬送部102bには、押印部112が設けられている。
【0024】
識別部103は、受入部101から取り込まれた紙幣の金種、真偽等の識別を行い、金種毎の枚数や金額の計数を行う。また、識別部103は、受入部101から取り込まれた商品券の額面、真偽等の識別を行い、額面毎の枚数や金額の計数を行う。
【0025】
また、識別部103は、商品券に印字された管理番号を読み取り、制御部108に通知する。商品券には1枚毎に固有の管理番号が、OCR(Optical Character Recognition)又はMICR(Magnetic Ink Character Recognition)で印字されている。管理番号は、商品券の発行会社や券種等の情報を示すものとなっている。制御部108は識別部103から通知された管理番号を記憶部109に格納する。
【0026】
識別部103により金種識別が出来なかった紙幣や、偽造紙幣と識別された紙幣などの正常でない紙幣、及び受入部101からの取り込みが上手く行われず、重送、斜行、連鎖等の搬送異常となった搬送異常紙幣は、払出部106に搬送される。同様に、識別部103により正常に識別、計数されなかった商品券も払出部106に搬送される。払出部106は、搬送された紙幣や商品券を保留部106aに一旦保留し、出金口106bから一纏めにして機外へ放出する。
【0027】
識別部103により正常に識別、計数された紙幣は、金種別に紙幣収納部104a〜104c又は回収カセット111に搬送されて収納される。例えば、千円紙幣は紙幣収納繰出部104a、五千円紙幣は紙幣収納繰出部104b、一万円紙幣は紙幣収納繰出部104cに収納され、二千円紙幣は回収カセット111に収納される。
【0028】
紙幣収納操出部104a〜104cは、紙幣の収納、繰り出しを行うことができる。また、紙幣収納操出部104cは、収納紙葉類を収納順とは逆順に繰り出すことができ、例えば、テープと共に紙葉類を巻き取る巻取りローラを有し、巻取りローラの巻き戻しによって紙葉類を繰り出す。本実施形態では、紙幣収納操出部104a〜104cに収納する紙幣のうち、最高額の金種の紙幣を紙幣収納操出部104cに収納する。紙幣収納操出部104a及び104bは、収納紙幣を収納順に繰り出すものでもよいし、収納順とは逆順に繰り出すものでもよい。
【0029】
識別部103により正常に識別、計数された商品券は、紙幣収納操出部104cに搬送され、一時収納される。
【0030】
識別部103による紙幣や商品券の識別、計数結果を、紙幣釣銭機の筐体100の前部上面に設けられた操作表示部115に表示できるようにしてもよい。
【0031】
制御部108はPOSレジスタ200に接続されている。POSレジスタ200は、顧客が購入した商品や顧客が受けるサービスの金額が店員によって手入力されたり、商品に付されたバーコードを読み取ったりすることで、取引金額を特定する。
【0032】
POSレジスタ200は、顧客が支払った現金と商品券の金額を制御部108から受け取る。POSレジスタ200は、これらの金額を加算して、顧客からの預かり金額を特定する。
【0033】
POSレジスタ200は、釣銭機に取り込んだ紙幣と商品券を、顧客からの預かり金として確定する確定指示(入金指示)が入力されると、預かり金額から取引金額を引いた釣銭額を算出し、釣銭紙幣の出金指示を制御部108に出力する。また、POSレジスタ200は、取引金額、預かり金額、釣銭額等をカスタマーディスプレイ210に表示させることができる。
【0034】
POSレジスタ200は、顧客から支払われた現金及び商品券を全て返却する全返却指示、又は顧客から支払われた商品券のみを返却する商品券返却指示を受け付けると、全返却指示又は商品券返却指示を制御部108に出力する。なお、商品券返却指示は全ての商品券を返却する指示でもよいし、返却する商品券の枚数を指定できる指示でもよい。
【0035】
制御部108は、POSレジスタ200から、釣銭紙幣の出金指示、又は紙幣及び/又は商品券の返却指示を受け付けると、受け付けた指示に基づいて各部の制御を行う。なお、返却指示は、操作表示部115を介して、制御部108に与えてもよい。
【0036】
制御部108は、釣銭紙幣の出金指示を受け付けると、紙幣収納操出部104a及び104bから指定金額又は指定金種枚数の紙幣を繰り出し、払出部106から釣銭紙幣を払い出す。なお、紙幣収納操出部104a及び104bから繰り出された紙幣のうち、識別部103で正常に識別された紙幣が払出部106へ搬送され、正常に識別されなかった紙幣はリジェクト部107へ搬送される。
【0037】
釣銭紙幣の払い出し後、制御部108は、紙幣収納操出部104cに一時収納されている商品券を回収カセット111へ搬送させる。押印部112は、回収カセット111に収納される商品券に済印を押印する。これにより商品券の無効化処理を行うことができる。なお、紙幣収納操出部104cに商品券より遅く収納された紙幣も回収カセット111へ搬送される。紙幣収納操出部104cは、収納紙葉類を収納順とは逆順に繰り出すためである。
【0038】
制御部108は、全返却指示を受け付けると、紙幣収納部104cに一時収納されている商品券及び受入部101から取り込んだ紙幣と同じ金額分の紙幣を紙幣収納部104a〜104cから繰り出し、払出部106から払い出す。また、制御部108は、商品券返却指示を受け付けると、紙幣収納部104cに一時収納されている商品券を全て又は指定枚数だけ操り出し、払出部106から払い出す。
【0039】
次に、本実施形態に係る紙幣釣銭機を用いた釣銭出金処理について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。なお、取引金額はあらかじめ求められているものとする。
【0040】
(ステップS101)顧客から支払われた紙幣及び商品券が受入部101に投入される。なお、紙幣及び商品券はまとめて投入してもよいし、別々に投入してもよい。別々に投入する場合は、POSレジスタ200が紙幣釣銭機に対して紙幣処理モードを指定してから紙幣を投入し、その後、POSレジスタ200が商品券処理モードを指定し、商品券を投入するようにしてもよい。
【0041】
(ステップS102)受入部101が紙幣/商品券を1枚ずつ機内へ取り込む。
【0042】
(ステップS103)識別部103が紙幣/商品券の識別、計数を行う。
【0043】
(ステップS104)識別部103が紙幣/商品券を正常に識別できた場合はステップS105に進み、正常に識別できなかった場合はステップS108に進む。
【0044】
(ステップS105)識別部103が紙幣を識別した場合はステップS106に進み、商品券を識別した場合はステップS107に進む。
【0045】
(ステップS106)紙幣が金種に応じて紙幣収納操出部104a〜104c、回収カセット111のいずれかへ搬送され、収納される。紙幣収納操出部104cに収納される紙幣は、紙幣収納操出部104a、104bに収納される紙幣よりも高額金種であり、例えば釣銭紙幣としては使用されない1万円紙幣である。また、回収カセット111へ搬送される紙幣は、釣銭紙幣や両替紙幣として出金されない紙幣、例えば2千円紙幣、が搬送される。
【0046】
(ステップS107)商品券が紙幣収納操出部104cに搬送され、一時保留される。
【0047】
(ステップS108)紙幣/商品券が払出部106へ搬送される。
【0048】
(ステップS109)受入部101に投入された紙幣/商品券が全て取り込まれた場合はステップS110へ進み、受入部101に紙幣/商品券が残っている場合はステップS102に戻る。
【0049】
(ステップS110)受入部101が取り込んだ紙幣と商品券の金額がPOSレジスタ200に入力される。これにより、POSレジスタ200は顧客からの預かり金額を特定する。
【0050】
また、硬貨釣銭機が設けられている場合、顧客から支払われた硬貨の合計金額が硬貨釣銭機により計数され、POSレジスタ200は計数された硬貨の合計金額をさらに加算して預かり金額を算出する。
【0051】
(ステップS111)釣銭機に取り込んだ商品券の種類や額面枚数が、カスタマディスプレイ210に表示される。商品券の種類によっては釣銭を出すことができないものもあるので、取り込んだ商品券による支払いの最終確認を顧客に対して行う。支払いの最終確認ができて、POSレジスタ200に確定指示(入金指示)が入力された場合はステップS112へ進み、入力されない場合はステップS114へ進む。
【0052】
(ステップS112)POSレジスタ200が顧客からの預かり金額から取引金額を引いた釣銭額を算出し、釣銭紙幣の出金指示を制御部108に出力する。制御部108は、出金指示に基づいて釣銭に必要な紙幣を紙幣収納操出部104a、104bから繰り出し、払出部106から払い出す。
【0053】
(ステップS113)紙幣収納操出部104cから商品券が繰り出され、回収カセット111へ搬送され、収納される。この時、押印部112が商品券に済印を押印することで、商品券の無効化処理が行われる。
【0054】
なお、紙幣収納繰出部104cは、収納順と繰り出し順とが逆になるため、ステップS102における取り込みの際に、商品券より後に取り込まれ、紙幣収納繰出部104cに収納された紙幣がある場合、商品券回収の際に商品券だけでなく、その紙幣も回収カセット111に回収される。
【0055】
(ステップS114)顧客が商品券による支払いをキャンセルしたことにより、釣銭機に取り込んだ紙幣と商品券の全てを返却する必要が生じ、POSレジスタ200から全返却指示が入力された場合はステップS115へ進み、入力されていない場合はステップS116へ進む。
【0056】
(ステップS115)受入部101が取り込んだ紙幣及び商品券が全て返却される。具体的には、紙幣収納操出部104a〜104cに搬送され収納されている紙幣/商品券が繰り出され、払出部106へ搬送される。回収カセット111へ搬送された紙幣がある場合は、その紙幣と同額分の紙幣が紙幣収納操出部104a〜104cから繰り出され、払出部106へ搬送される。
【0057】
(ステップS116)顧客が商品券による支払いをキャンセルしたことにより、釣銭機に取り込んだ商品券の全て、又は一部を返却する必要が生じ、POSレジスタ200から商品券返却指示が入力された場合はステップS117へ進み、入力されていない場合はステップS111に戻り、確定指示入力を待つ。
【0058】
(ステップS117)受入部101が取り込んだ商品券が返却される。具体的には、紙幣収納操出部104cに一時保留されている商品券が繰り出され、払出部106に払い出される。商品券返却指示は、紙幣収納操出部104cに一時保留されている商品券を全て返却する指示か、又は、指定枚数の商品券を返却する指示である。商品券返却指示に基づいてPOSレジスタ200で管理している商品券の金額情報が修正される。このとき、払出部106から払い出した商品券情報をPOSレジスタ200に送信し、商品券返却指示により指示した枚数の商品券が払い出されたことを確認するようにしても良い。
【0059】
なお、紙幣収納繰出部104cは、収納順と繰り出し順とが逆になるため、ステップS102における取り込みの際に、商品券より後に取り込まれ、紙幣収納繰出部104cに収納された紙幣がある場合、商品券返却の際に商品券だけでなく、その紙幣も紙幣収納繰出部104cから繰り出される。この紙幣は紙幣収納繰出部104cから繰り出されると、回収カセット111へ搬送される。
【0060】
(ステップS118)紙幣の追加投入がある場合はステップS101に戻る。一方、紙幣の追加投入がない場合はステップS111に戻り、確定指示入力を待つ。紙幣の追加投入は、例えば、ステップS117で返却された商品券の金額分の支払いを現金(紙幣)で行うものである。
【0061】
このように、本実施形態では、紙幣釣銭機内に取り込んで識別した商品券をすぐに回収カセット111へ搬送せず、紙幣収納操出部104cに一時保留する。そのため、顧客から返却要求があった場合に商品券を返却することができる。顧客は一旦商品券を出した後、その商品券が釣銭の出ない種類であることに気付いた場合などに、商品券での支払いから現金での支払いへの変更を要求することがある。本実施形態では、このような顧客からの要求に対応することができる。
【0062】
また、商品券を、紙幣収納操出部104a、104bに収納される紙幣より高額で、釣銭として出金されない金種の紙幣、例えば一万円紙幣、を収納する紙幣収納操出部104cに一時保留することで、商品券を回収カセット111に収納する前に、釣銭の出金を行うことができる。従って、顧客を待たせることなく、速やかに釣銭出金を行うことができる。
【0063】
さらに、本実施形態では、押印部112により商品券に済印を押印することで、商品券の無効化処理を行うことができる。また、この済印の押印は、釣銭出金後に行われる。すなわち、確定指示が入力された商品券について済印を押印するため、顧客へ返却する商品券に済印を押印することはなく、また、使用済みの商品券を区別することができ、商品券管理を確実に行うことができる。
【0064】
上記第1の実施形態では、図1に示すように、押印部112を周回搬送部102aと回収カセット111との間の接続搬送部102bに設けていたが、紙幣収納操出部104cの一部としたり、紙幣収納操出部104cと周回搬送部102aとの間や、周回搬送部102a上に設けて、紙幣収納操出部104cから繰り出される商品券に済印を押印するようにしてもよい。但し、この場合、制御部108は、払出部106から返却する商品券には押印しないように押印部112を制御する。また、押印部112を回収カセット111の一部として設け、商品券への済印の押印は、回収カセット111への取り込みに伴い行われるようにしてもよい。
【0065】
上記第1の実施形態では、済印の押印によって商品券の無効化を行っていたが、商品券に穴を開けることで無効化を行ってもよい。商品券への穴開けは、例えば、回収カセット111への取り込みに伴い行われる。
【0066】
上記第1の実施形態では、紙幣収納操出部104cに商品券を一時保留していたが、商品券の一時保留のための収納操出部を別途設けてもよい。また、ステップS109で、紙幣と商品券を取り込んだ後に、ステップS110で紙幣と商品券の情報をPOSレジスタ200に出力するようにしたが、ステップS111で入金確定の確定指示を入力してから出力するようにしてもよく、このようにした場合は、ステップS117の情報の修正は不要となる。
【0067】
(第2の実施形態)上記第1の実施形態では商品券を紙幣収納操出部104cに一時保留していたが、本実施形態では、払出部106の保留部106aで一時保留する。紙幣釣銭機の構成は上記第1の実施形態と同様であるため、図1を用いて説明を行う。以下では、上記第1の実施形態とは異なる構成について説明する。
【0068】
識別部103は、受入部101から取り込まれた商品券の識別、計数を行う。また、識別部103は、商品券の管理番号を読み取り、制御部108に通知する。制御部108は、通知された管理番号を記憶部109に格納する。識別部103により識別された商品券は全て払出部106へ搬送され、保留部106aに一時保留される。
【0069】
また、上記第1の実施形態では、紙幣収納操出部104cは収納紙幣を収納順とは逆順に繰り出す機構を有していたが、本実施形態ではそのような機構を有していなくてよい。
【0070】
本実施形態では、払出部106には、正常に識別された商品券以外に、正常に識別されなかった紙幣や商品券も搬送される。そのため、制御部108は、正常に識別されなかった商品券があった場合、その旨を操作表示部115に提示したり、音を発して報知したりしてもよい。操作者(店員)は、操作表示部115の提示や、報知音によって、払出部106に正常に識別された商品券と正常に識別されなかった商品券とが混在していることを知ることができる。また、操作表示部115は、何枚目の商品券が正常に識別されなかったかを提示できるようにしてもよいし、正常に識別されなかった商品券であっても、管理番号の少なくとも一部を読み取ることができた場合は、管理番号の一部を提示できるようにしてもよい。これにより、店員は識別エラーの商品券を速やかに特定できる。
【0071】
店員が、POSレジスタ200に商品券の金額及び確定指示を入力すると、釣銭が出金され、払出部106から商品券が払い出される。
【0072】
釣銭出金後、紙幣釣銭機は、取り出された商品券の再投入を待ち受ける状態となる。店員は、取り出した商品券を受入部101に再投入する。再投入された商品券は識別部103により識別された後、回収カセット111へ搬送される。また、回収カセットへ収納される前に押印部112により済印が押印される。制御部108は、受入部101に再投入された商品券の管理番号と、記憶部109に格納されている管理番号とを比較し、不一致の商品券があった場合は払出部106へ搬送する。また、記憶部109に格納されている管理番号と同じ管理番号の商品券が取り込まれていない場合は、その旨を操作表示部115に提示させたり、音を発して報知したりする。
【0073】
本実施形態に係る紙幣釣銭機を用いた釣銭出金処理について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0074】
(ステップS201)顧客から支払われた紙幣及び商品券が受入部101に投入される。
【0075】
(ステップS202)受入部101が紙幣/商品券を1枚ずつ機内へ取り込む。
【0076】
(ステップS203)識別部103が紙幣/商品券の識別、計数を行う。
【0077】
(ステップS204)識別部103が紙幣/商品券を正常に識別できた場合はステップS205に進み、正常に識別できなかった場合はステップS207に進む。
【0078】
(ステップS205)識別部103が紙幣を識別した場合はステップS206に進む。識別部103が商品券を識別した場合は、商品券の管理番号が制御部108に通知され、ステップS207に進む。管理番号は記憶部109に格納される。
【0079】
(ステップS206)紙幣が金種に応じて紙幣収納操出部104a〜104c、回収カセット111のいずれかへ搬送され、収納される。
【0080】
(ステップS207)商品券及び正常に識別されなかった紙幣が払出部106へ搬送され、保留部106aに保留される。なお、正常に識別されなかった商品券が払出部106へ搬送される場合は、その旨が操作表示部115に提示されたり、報知音が発せられたりする。
【0081】
(ステップS208)受入部101に投入された紙幣/商品券が全て取り込まれた場合はステップS209へ進み、受入部101に紙幣/商品券が残っている場合はステップS202に戻る。
【0082】
(ステップS209)受入部101が取り込んだ紙幣と商品券の金額がPOSレジスタ200に出力される。これにより、POSレジスタ200は顧客からの預かり金額を特定する。
【0083】
(ステップS210)POSレジスタ200に確定指示(入金指示)が入力された場合はステップS216へ進み、入力されない場合はステップS211へ進む。
【0084】
(ステップS211)全返却指示が入力された場合はステップS212へ進み、入力されていない場合はステップS213へ進む。
【0085】
(ステップS212)受入部101が取り込んだ紙幣及び商品券が全て返却される。具体的には、紙幣収納操出部104a〜104cに搬送され収納されている紙幣が繰り出され、払出部106へ搬送される。回収カセット111へ搬送された紙幣がある場合は、その紙幣と同額分の紙幣が紙幣収納操出部104a〜104cから繰り出され、払出部106へ搬送される。これら払出部106へ搬送された紙幣と、既に保留部106aに収納されていた商品券とを、出金口106bから機外へ放出する。
【0086】
(ステップS213)顧客が商品券による支払いをキャンセルしたことにより、釣銭機に取り込んだ商品券の全て、又は一部を返却する必要が生じ、POSレジスタ200からの指示により商品券を返却する場合はステップS214へ進み、返却しない場合はステップS210に戻り、確定指示入力を待つ。
【0087】
(ステップS214)顧客からの返却要求に応じて、商品券が返却される。商品券の返却に基づいて、POSレジスタ200に、修正した商品券の金額情報を出力する。また、返却する商品券の管理番号が記憶部109から消去される。
【0088】
(ステップS215)紙幣の追加投入がある場合はステップS201に戻り、追加投入がない場合はステップS210に戻り、確定指示入力を待つ。紙幣の追加投入は、例えば、ステップS214で返却された商品券の金額分の支払いを現金(紙幣)で行うものである。
【0089】
(ステップS216)保留部106aに保留されている紙幣及び商品券が出金口106bから放出され、店員が取り出す。
【0090】
(ステップS217)POSレジスタ200が顧客からの預かり金額から取引金額を引いた釣銭額を算出し、釣銭紙幣の出金指示を制御部108に出力する。制御部108は、出金指示に基づいて釣銭に必要な紙幣を紙幣収納操出部104a〜104cから繰り出し、払出部106から払い出す。釣銭出金後、紙幣釣銭機は商品券の再投入を待ち受ける状態になる。
【0091】
(ステップS218)ステップS216で取り出された商品券が受入部101に再度投入される。
【0092】
(ステップS219)受入部101が商品券を1枚ずつ機内へ取り込む。
【0093】
(ステップS220)識別部103が商品券の識別、計数を行い、管理番号を読み取る。
【0094】
(ステップS221)ステップS219で読み取られた管理番号と、記憶部109に格納されている管理番号とが比較される。一致する場合はステップS222に進み、不一致の場合はステップS223へ進む。
【0095】
(ステップS222)商品券が回収カセット111へ搬送され、収納される(回収処理が行われる)。この時、押印部112が商品券に済印を押印することで、商品券の無効化処理が行われる。
【0096】
(ステップS223)商品券が払出部106へ搬送される。ステップS201〜S209において処理された商品券ではないと判定されるためである。
【0097】
(ステップS224)受入部101に投入された商品券が全て取り込まれた場合はステップS225へ進み、受入部101に商品券が残っている場合はステップS219に戻る。
【0098】
(ステップS225)記憶部109に格納されている管理番号が付された商品券のうち、まだ回収カセット111に収納されていないものがある場合はステップS226へ進み、全て回収カセット111に収納された場合は処理を終了する。
【0099】
(ステップS226)まだ投入されていない商品券があることを、操作表示部115が提示したり、報知音を発したりして、店員に知らせる。
【0100】
このように、本実施形態では、紙幣釣銭機内に取り込んで識別した商品券を払出部106へ搬送し、保留部106aに保留した後、出金口106bから機外へ放出する。そのため、顧客から商品券の返却要求があった場合に、商品券を返却することができる。
【0101】
また、機外へ放出した商品券の管理番号を記憶しておき、再投入された商品券の管理番号と比較し、回収することで、商品券を確実に管理することができる。
【0102】
さらに、押印部112により商品券に済印を押印することで、商品券の無効化処理を行うことができる。なお、ステップS216の商品券の取り出しと、ステップS212の全返却と、ステップS214の商品券の返却とを区別するため、操作表示部115による表示や、報知音により、処理の内容を出力するようにしてもよい。
【0103】
(第3の実施形態)図5に本発明の第3の実施形態に係る紙幣釣銭機の水平断面図を示す。本実施形態は、図1に示す紙幣釣銭機と比較して、押印部112が設けられていない点が異なる。図5において、図1に示す紙幣釣銭機の構成要素と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0104】
本実施形態の紙幣釣銭機の動作は、上記第2の実施形態と比較して、商品券の無効化処理(済印の押印や穴開け)が機外で行われる点と、識別部103が商品券に無効化処理が施されているか否かを検出する点が異なる。例えば、識別部103は商品券の画像を検出するラインセンサを有し、画像を解析して済印や穴の有無を検出する。
【0105】
本実施形態に係る紙幣釣銭機を用いた釣銭出金処理について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。図6におけるステップS301〜S317は図4におけるステップS201〜S217と同様であるため、説明を省略する。
【0106】
(ステップS318)ステップS316で機外に取り出された商品券に対する無効化処理が施される。例えば、店員が取り出した商品券に済印を押印する。
【0107】
(ステップS319)ステップS316で取り出された商品券が受入部101に再度投入される。
【0108】
(ステップS320)受入部101が商品券を1枚ずつ機内へ取り込む。
【0109】
(ステップS321)識別部103が商品券の識別、計数を行い、管理番号を読み取る。また、識別部103は商品券に無効化処理が施されているか否か検出する。
【0110】
(ステップS322)ステップS321で読み取られた管理番号と、記憶部109に格納されている管理番号とが比較される。一致する場合はステップS323に進み、不一致の場合はステップS326へ進む。
【0111】
(ステップS323)商品券に無効化処理が施されている場合はステップS324に進み、施されていない場合はステップS325に進む。
【0112】
(ステップS324)商品券が回収カセット111へ搬送され、収納される。
【0113】
(ステップS325)無効化処理が施されていない商品券が払出部106へ搬送され機外へ放出される。この商品券は機外で無効化処理が施された後、受入部101に再投入される。
【0114】
(ステップS326)商品券が払出部106へ搬送される。ステップS301〜S309において処理された商品券ではないと判定されるためである。
【0115】
(ステップS327)受入部101に投入された商品券が全て取り込まれた場合はステップS328へ進み、受入部101に商品券が残っている場合はステップS320に戻る。
【0116】
(ステップS328)記憶部109に格納されている管理番号が付された商品券のうち、まだ回収カセット111に収納されていないものがある場合はステップS329へ進み、全て回収カセット111に収納された場合は処理を終了する。このとき、店員による無効化処理により管理番号が正しく読み取れないため不一致となる場合がある。これに対処するため、払い出された商品券を目視確認し、強制入金するモードや、入金せずに強制終了するモードを設けても良い。
【0117】
(ステップS329)まだ投入されていない商品券があることを、操作表示部115が提示したり、報知音を発したりして、店員に知らせる。
【0118】
このように、本実施形態では、上記第2の実施形態と同様に、紙幣釣銭機内に取り込んで識別した商品券を払出部106へ搬送し、保留部106aに保留した後、出金口106bから機外へ放出する。そのため、顧客から商品券の返却要求があった場合に、商品券を返却することができる。
【0119】
また、機外へ放出した商品券の管理番号を記憶しておき、再投入された商品券の管理番号と比較し、回収することで、商品券を確実に管理することができる。また、機外で無効化処理を行うため、押印部112を設ける必要が無く、装置サイズを低減できる。また、識別部103が、商品券に無効化処理が施されているか否か確認するため、顧客が使用した商品券に対して確実に無効化処理を施すことができる。
【0120】
上記第3の実施形態では、再投入された商品券は回収カセット111へ搬送され、収納されていたが、払出部106へ搬送してもよい。店員は払出部106から機外へ放出された無効化処理済みの商品券を回収し、別途保管する。なお、無効化処理が施されていない商品券や記憶部109に管理番号が格納されていない商品券も払出部106へ搬送されるため、このような商品券が存在する場合は、その旨を操作表示部115が提示したり、報知音で店員に知らせたりすることが好適である。
【0121】
上記実施形態では、釣銭出金前に紙幣釣銭機へ商品券を投入していたが、釣銭出金前は商品券の合計金額をPOSレジスタ200に手入力し、釣銭出金後に、釣銭機への投入と無効化処理とを行うようにしてもよい。
【0122】
具体的には以下のように釣銭出金処理が行われる。取引金額が求められた後、顧客が紙幣及び商品券を用いて支払いを行う。店員は、紙幣と商品券の合計金額をPOSレジスタ200に手入力する。POSレジスタ200は顧客からの預かり金額を特定し、確定指示の入力に伴い、この預かり金額から取引金額を引いて、釣銭額を算出し、釣銭紙幣の出金指示を紙幣釣銭機へ出力する。また、POSレジスタ200は手入力された商品券の合計金額を紙幣釣銭機に通知する。
【0123】
紙幣釣銭機が出金指示に基づいて釣銭の出金を行った後、店員が手作業で商品券の無効化処理を行い、紙幣釣銭機へ投入する。紙幣釣銭機は、投入された商品券の識別、計数を行い、回収カセットに回収する。この時、紙幣釣銭機は、投入された商品券の合計金額とPOSレジスタ200から通知された合計金額とを比較し、不一致であれば、その旨を操作表示部115が提示したり、報知音で店員に知らせたりする。また、紙幣も釣銭機へ投入され、金種別に収納される。
【0124】
このように、釣銭出金後に、商品券の無効化処理を手作業で行い、紙幣釣銭機の回収カセットに回収することで、上記実施形態における商品券の一時保留機能や、無効化処理機能を紙幣釣銭機に設ける必要がなくなり、紙幣釣銭機のコストを削減できる。または、無効化処理手段としての押印部112のみを設けて、無効化処理は自動的に処理できるが、一時保有機能のみを設けないことで簡素化した装置とすることもできる。
【0125】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0126】
100 筐体
101 受入部
102a 周回搬送部
102b 接続搬送部
103 識別部
104a〜104c 紙幣収納繰出部
106 払出部
107 リジェクト部
108 制御部
109 記憶部
111 回収カセット
112 押印部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙幣の入金及び釣銭紙幣の払い出しを行う紙幣釣銭機であって、
投入された紙幣及び/又は商品券を1枚ずつ取り込む受入部と、
紙幣及び/又は商品券を払い出す払出部と、
紙幣を金種別に収納し、収納している紙幣を繰り出すことができる複数の収納部と、
前記受入部により取り込まれた紙幣を搬送する搬送部と、
前記搬送部に設けられ、紙幣及び/又は商品券の識別計数を行う識別部と、
前記識別部により正常と識別された商品券を一時保留する一時保留部と、
入金指示に基づいて、前記一時保留されている商品券に対して所定処理を行い、返却指示に基づいて、前記一時保留されている商品券が前記払出部から払い出されるように制御を行う制御部と、
を備える紙幣釣銭機。
【請求項2】
前記一時保留部は、前記複数の収納部の一部とされ、収納している紙幣及び/又は商品券を、収納順とは逆順に繰り出すことができることを特徴とする請求項1に記載の紙幣釣銭機。
【請求項3】
前記商品券の一時保留部として使用する収納部に収納されている紙幣の金種は、前記複数の収納部に収納される紙幣の金種の最高額であることを特徴とする請求項2に記載の紙幣釣銭機。
【請求項4】
紙幣及び商品券を回収する回収部をさらに備え、
前記所定処理は、前記一時保留部内の商品券を、前記回収部に搬送する回収処理を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の紙幣釣銭機。
【請求項5】
前記所定処理は、前記商品券の無効化処理を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の紙幣釣銭機。
【請求項6】
前記制御部は、前記商品券が前記一時保留部から繰り出される前、前記商品券が前記一時保留部から前記回収部へ搬送されている間、又は前記回収部への前記商品券の収納に伴い、前記無効化処理を施すことを特徴とする請求項5に記載の紙幣釣銭機。
【請求項7】
前記所定処理は、釣銭出金処理を含み、
前記制御部は、前記釣銭出金処理後に、前記回収処理又は前記無効化処理を行うことを特徴とする請求項4又は5に記載の紙幣釣銭機。
【請求項8】
前記一時保留部は前記払出部に含まれ、前記払出部は、商品券を前記一時保留部に保留し、保留している商品券を出金口から一纏めにして外部へ払い出すことを特徴とする請求項1に記載の紙幣釣銭機。
【請求項9】
前記制御部は、前記一時保留されていた商品券に対する前記識別部による第1識別結果と、前記入金指示に基づいて前記払出部から払い出された商品券が取り出された後に前記受入部に投入された商品券に対する前記識別部による第2識別結果とを比較し、一致するか否か判定することを特徴とする請求項8に記載の紙幣釣銭機。
【請求項10】
前記払出部からの商品券の払い出しが、前記入金指示に基づく払い出しか、又は前記返却指示に基づく払い出しかを提示する提示部をさらに備えることを特徴とする請求項8又は9に記載の紙幣釣銭機。
【請求項11】
紙幣及び商品券を回収する回収部をさらに備え、
前記識別部は、前記入金指示に基づいて前記払出部から払い出された商品券が取り出された後に前記受入部に投入された商品券に無効化処理が施されているか否か検出し、
前記制御部は、前記無効化処理が施された商品券を前記回収部に搬送し、前記無効化処理が施されていない商品券を前記払出部へ搬送するように前記搬送部を制御することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の紙幣釣銭機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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