説明

紙葉類の供給装置、紙葉類の供給方法、及び、区分装置

【課題】作業性を向上させるとともに、処理速度の向上を図ることの可能な紙葉類の供給装置、紙葉類の供給方法、及び、区分装置の提供を目的とする。
【解決手段】供給装置1は、平ベルト2などを有する第一の移送手段と、タイミングベルト3などを有する第二の移送手段と、支持板4などを有する支持手段と、端部検出センサ5と、有無検出センサ6と、立位状態検出センサ8と、制御手段と、吸着移送手段7と、送風手段などを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙葉類の供給装置、紙葉類の供給方法、及び、区分装置に関する。
【背景技術】
【0002】
葉書、封書、雑誌、カタログ、書籍等の紙葉類は、郵便やメール便で配達される。効率よく配達するためには、配達地域などに応じて、紙葉類を区分けする必要がある。
このため、大量の紙葉類を自動的に選別区分けする、様々な区分装置が実用化されている。また、区分装置は、紙葉類の大きさなどに応じて、様々な紙葉類の供給装置(適宜、供給装置と略称する。)を有している。
【0003】
たとえば、紙葉類が封書などの郵便物である場合、立位状態で重ねて集積された複数の郵便物を、1通ずつ供給する供給装置が用いられる。
この供給装置は、一通送り精度などを向上させる目的で、様々な紙葉類の供給装置が開発されている。
次に、本発明に関連する紙葉類の供給装置について、図面を参照して説明する。なお、この紙葉類の供給装置(適宜、郵便物の分離供給装置と呼称する。)は、特許文献1にて開示された技術である。
【0004】
図10は、本発明に関連する紙葉類の供給装置の概略正面図を示している。
また、図11は、本発明に関連する紙葉類の供給装置の、供給中の状態を説明するための概略正面図を示している。
図10、11において、郵便物の分離供給装置200は、供給ガイド(主搬送手段)201、フォーク(主搬送手段)204、螺旋ローラ(端縁搬送手段)207、螺旋ローラ(側縁搬送手段)208、反射型光電センサ(第2の側縁検出センサ)213、反射型光電センサ(第2の端縁検出センサ)214、反射型光電センサ(側縁検出センサ)215、反射型光電センサ(端縁検出センサ)216及び吸着移送手段7などを備えている。
【0005】
主搬送手段は、平板状の供給ガイド201及び上下方向に二列に配置された複数のフォーク204など(フォーク送り機構)を有している。供給ガイド201は、ほぼ水平の載置面と、この載置面から垂直に立設された垂直面を有している。また、フォーク204は、チェーン(図示せず)に等間隔に取り付けられている。また、このフォーク204は、所定の位置に到達すると、奥側に移動する。
この主搬送手段は、上述したフォーク送り機構によって、供給ガイド201上に集合集積された郵便物202を、立位状態に保つとともに、吸着移送手段7の方向(適宜、搬送方向と略称する。)に移送する。
【0006】
吸着移送手段7は、サクションベルト71、ローラ72、負圧発生装置73などを有している。サクションベルト71は、複数の吸着用の開口部(図示せず)が形成されている。この開口部は、負圧発生装置73と連通しているので、郵便物202を吸着する。
この吸着移送手段7は、サクションベルト71に接近した郵便物202を吸着し、供給方向(図面10及び11の奥側方向)に移送する。
【0007】
フォーク送り機構の終端と吸着移送手段7の間に、螺旋ローラ207及び螺旋ローラ208が配置されている。螺旋ローラ207の一部は、供給ガイド201の載置面から突出しており、郵便物202の下方の端部を搬送方向に移送する。また、螺旋ローラ208の一部は、供給ガイド201の垂直面から突出しており、郵便物202の奥側方向の端部を搬送方向に移送する。
【0008】
また、螺旋ローラ207及び208の付近に、反射型光電センサ213、214、215及び216が配置してある。反射型光電センサ214及び216は、郵便物202の下方の端部を検出し、反射型光電センサ213及び215は、郵便物202の奥側方向の端部を検出する。
【0009】
フォーク送り機構は、反射型センサ213及び214がともに郵便物202を検出したときのみ停止する。
また、螺旋ローラ207は、反射型センサ216が郵便物202を検出したとき、又は、反射型センサ214のみが郵便物202を検出したときに、回転を停止する。
さらに、螺旋ローラ208は、反射型センサ215が郵便物202を検出したとき、又は、反射型センサ213のみが郵便物202を検出したときに、回転を停止する。
【0010】
次に、郵便物の分離供給装置200の動作について説明する。
まず、郵便物202が、使用者によって、所定の数量に小分けされ、各フォーク204の間に挿入され、フォーク送り機構が、郵便物202を搬送方向に搬送する。
次に、センサ213及び214が、フォーク送り機構によって移送された郵便物202をともに検出すると、フォーク送り機構は、一旦停止する。このとき、反射型センサ215及び216は、まだ郵便物202を検出していないので、螺旋ローラ207及び208は、回り続け、郵便物202を搬送方向に順次移送する。
【0011】
ここで、図11に示すように、郵便物202が、搬送方向に傾いている場合、郵便物202の奥側方向の端部が先に反射型センサ213に検出され、螺旋ローラ208が停止する。このとき、反射型センサ214は、まだ郵便物202を検出していないので、フォーク送り機構は移送を続け、郵便物202は、搬送方向への傾きが修正され、ほぼ垂直な状態となる。センサ214が郵便物202を検出し、このとき反射型光電センサ213も検出状態にあるので、螺旋ローラ208が回転し、郵便物202は、螺旋ローラ207及び208によって、搬送方向に移送される。
【0012】
なお、一通ずつ吸着して分離する供給方式の場合、吸着移送手段7の付近では、郵便物202どうしが重なり合うことにより発生する圧力を小さくし摩擦を減らすことが、一通分離を行なううえで重要である。ただし、郵便物202どうしの上記の圧力を小さくした場合、郵便物202どうしが支えあうことができず立位状態を維持することが難しい。このため、フォーク送り機構を採用し、対向するフォーク204の間に複数の郵便物202を挿入し、フォーク204が郵便物202を両側から支持することによって、複数の郵便物202を立位状態に保持している。
【0013】
また、上記技術の他にも、一通送り精度などを向上させる目的で、様々な紙葉類の供給装置が開示されている。
たとえば、特許文献2には、紙葉類の一通取り出し装置の技術が開示されている。この装置は、第2の吸着器が、搬出ベルト部の紙葉類当接面より紙葉類側に向けて幾分突出して配設され、また、紙葉類の集積方向に沿って往復移動可能に装備されている。さらに、第2の吸着器の移動に連動して作動し押圧移送手段用の作動停止信号を出力するスイッチ機構が設けられている。
また、特許文献3には、隙間検知手段の位置が、紙葉類移動方向に移動調節可能であることを特徴とする紙葉類分離装置の技術が開示されている。
【特許文献1】特開平11−268837号公報
【特許文献2】実公平06−047863号公報
【特許文献3】特開2001−106356号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、上記各特許文献の技術は、複数のフォークを使用するフォーク送り機構を採用している。これらのフォーク送り機構では、使用者が紙葉類を供給装置へ積載する際、複数のフォークの間に紙葉類を小分けして挿入する必要があった。このため、作業性が悪いといった問題があった。
また、作業性が悪いために、装置の稼働率が低下し、トータル的な処理速度の向上を図ることができないといった問題があった。
【0015】
本発明は、上記課題を解決すべく、紙葉類の供給装置から複数のフォークを無くし、紙葉類を小分けして挿入する手間を無くすことによって、作業性を向上させるとともに、処理速度の向上を図ることの可能な紙葉類の供給装置、紙葉類の供給方法、及び、区分装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本発明の紙葉類の供給装置は、立位状態における紙葉類の下方の端部と当接し、紙葉類を供給開始位置方向に移送する第一の移送手段と、この第一の移送手段により移送された前記紙葉類の下方の端部と当接し、紙葉類を供給開始位置まで移送する第二の移送手段と、第一の移送手段及び第二の移送手段により移送される紙葉類を、供給開始位置方向と反対の方向の側から支持することにより、該紙葉類を立位状態に支持する支持手段と、供給開始位置まで移送された紙葉類の下方の端部を検出する端部検出センサと、端部検出センサより上方に設けられ、紙葉類の立位状態を検出する立位状態検出センサと、端部検出センサ及び立位状態検出センサからの信号にもとづいて、第一の移送手段、第二の移送手段及び支持手段を制御する制御手段と、供給開始位置まで移送された紙葉類を吸着し、供給方向に移送する吸着移送手段とを備えた構成としてある。
【0017】
また、上記目的を達成するために、本発明の紙葉類の供給方法は、立位状態における紙葉類の下方の端部と当接し、紙葉類を供給開始位置方向に移送する第一の移送手段と、この第一の移送手段により移送された紙葉類の下方の端部と当接し、紙葉類を供給開始位置まで移送する第二の移送手段と、第一の移送手段及び第二の移送手段により移送される紙葉類を、供給開始位置方向と反対の方向の側から支持することにより、紙葉類を立位状態に支持する支持手段と、供給開始位置まで移送された紙葉類の下方の端部を検出する端部検出センサと、端部検出センサより上方に設けられ、紙葉類の立位状態を検出する立位状態検出センサと、端部検出センサ及び立位状態検出センサからの信号にもとづいて、第一の移送手段、第二の移送手段及び支持手段を制御する制御手段と、供給開始位置まで移送された紙葉類を吸着し、供給方向に移送する吸着移送手段とを用いた、紙葉類の供給方法であって、端部検出センサ及び立位状態検出センサが、紙葉類を検出しないとき、第一の移送手段、第二の移送手段及び支持手段が、所定の標準運転を行い、また、端部検出センサが紙葉類を検出し、かつ、立位状態検出センサが紙葉類を検出しないとき、第一の移送手段が所定の低速運転を行い、第二の移送手段が停止し、支持手段が所定の標準運転を行なう方法としてある。
【0018】
また、上記目的を達成するために、本発明の区分装置は、紙葉類の供給装置、読取装置及び集積部を有する区分装置において、紙葉類の供給装置が、立位状態における紙葉類の下方の端部と当接し、紙葉類を供給開始位置方向に移送する第一の移送手段と、この第一の移送手段により移送された紙葉類の下方の端部と当接し、紙葉類を供給開始位置まで移送する第二の移送手段と、第一の移送手段及び第二の移送手段により移送される紙葉類を、供給開始位置方向と反対の方向の側から支持することにより、紙葉類を立位状態に支持する支持手段と、供給開始位置まで移送された紙葉類の下方の端部を検出する端部検出センサと、端部検出センサより上方に設けられ、紙葉類の立位状態を検出する立位状態検出センサと、端部検出センサ及び立位状態検出センサからの信号にもとづいて、第一の移送手段、第二の移送手段及び支持手段を制御する制御手段と、供給開始位置まで移送された紙葉類を吸着し、供給方向に移送する吸着移送手段とを備えた構成としてある。
【発明の効果】
【0019】
本発明の紙葉類の供給装置、紙葉類の供給方法、及び、区分装置によれば、紙葉類の供給装置から複数のフォークを撤去し、紙葉類を小分けして挿入する手間を排除すことによって、作業性を向上させるとともに、処理速度の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
[紙葉類の供給装置の一実施形態]
図1は、本発明の一実施形態にかかる紙葉類の供給装置の概略平面図を示している。
また、図2は、本発明の一実施形態にかかる紙葉類の供給装置の概略正面図を示している。
図1において、本実施形態の紙葉類の供給装置1(適宜、供給装置1と略称する。)は、平ベルト2、タイミングベルト3、支持板4、端部検出センサ5、立位状態検出センサ8、吸着移送手段7、有無検出センサ6及びベースプレート9などを備えている。この供給装置1は、立位状態で重ねて集積された封書などの紙葉類10を供給開始位置方向(適宜、搬送方向と略称する。)に移送し、吸着移送手段7が移送された紙葉類10を1通ずつ供給方向へ移送する。
なお、図1において、理解しやすいように、制御手段及び送風手段などを省略してある。
【0021】
(第一の移送手段)
本実施形態の第一の移送手段は、平ベルト2、ローラ21及びサーボモータ(図示せず)などを有する構成としてある。平ベルト2は、ローラ21に掛けられ、サーボモータによって駆動される。
平ベルト2は、ベースプレート9より微少距離だけ上方に突出しており、立位状態における紙葉類10の下方の端部と当接し、紙葉類10を供給開始位置方向に移送する。この平ベルト2は、紙葉類10をタイミングベルト3まで移送する。
また、二本の平ベルト2が使用されており、これらの平ベルト2は、供給開始位置方向と平行に、手前側と奥側に並設されている。このようにすると、紙葉類10を安定した状態で移送することができる。なお、二本の平ベルト2は、通常、平ベルト2用の一つのサーボモータによって駆動される。
【0022】
(第二の移送手段)
第二の移送手段は、タイミングベルト3、ローラ33及びサーボモータ(図示せず)などを有する構成としてある。タイミングベルト3は、ローラ33に掛けられ、サーボモータによって駆動される。
タイミングベルト3は、ベースプレート9より微少距離だけ上方に突出しており、立位状態における紙葉類10の下方の端部と当接し、平ベルト2により移送されてきた紙葉類10を供給開始位置方向に移送する。このタイミングベルト3は、紙葉類10を供給開始位置まで移送する。
ここで、供給開始位置とは、紙葉類10が吸着移送手段7によって吸い寄せられる位置をいい、通常、サクションベルト71から数mm(たとえば、1〜5mm)離れた位置である。
【0023】
また、二本のタイミングベルト3が使用されており、これらのタイミングベルト3は、供給開始位置方向と平行に、手前側と奥側に並設されている。第二の移送手段は、タイミングベルト3用の二つのサーボモータを有しており、手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32は、二つのサーボモータによって、互いに独立して駆動される。このようにすることにより、後述するように、紙葉類10の水平方向の姿勢を制御することができる。
さらに、手前側タイミングベルト31と奥側タイミングベルト32は、これらの間に、奥側の平ベルト2が入り込むように、すなわち、奥側の平ベルト2と手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32とが、供給開始位置方向において重複するように、並設されている。これにより、紙葉類10をスムースに移送することができる。
【0024】
ここで、平ベルト2とタイミングベルト3(手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32)は、紙葉類10の下方の端部と当接するが、その当接の状態は異なっている。すなわち、平ベルト2は、支持板4に立て掛けられた紙葉類10が、滑って倒れない程度の摩擦係数を有しており、この摩擦力が、平ベルト2の滑り防止力である。これに対し、タイミングベルト3は、後述するように、紙葉類10が供給開始位置方向と反対側の方向に倒れすぎている場合に、支持板4が紙葉類10をほぼ垂直に立たせることができるように、紙葉類10の下方の端部を係止する。この係止力が、タイミングベルト3の滑り防止力であり、タイミングベルト3の滑り防止力は、平ベルト2の滑り防止力より大きく設定されている。本実施形態では、平ベルト2とタイミングベルト3を用いることにより、上記の滑り防止力の関係を確実かつ容易に実現している。
なお、本実施形態では、平ベルト2及びタイミングベルト3を用いているが、これに限定されるものではなく、たとえば、上記の滑り防止力を有する帯状又は紐状のものを用いてもよい。
【0025】
(支持手段)
支持手段は、支持板4、移動部41及びガイドレール42などを有する構成としてある。移動部41は、図示してないが、ボールねじと連結され、支持板4用のサーボモータによって駆動される。
支持板4は、ほぼ矩形状の板部材であり、平ベルト2及びタイミングベルト3により移送される紙葉類10を、供給開始位置方向と反対の方向の側から支持することにより、紙葉類10を立位状態に支持する。
また、本発明の支持手段は、直線的に往復移動する一つの支持板4を用いており、たとえば、上述したフォーク送り機構と比べると、単純な構造となるので、製造原価のコストダウンを図ることができる。
【0026】
(端部検出センサ)
端部検出センサ5は、反射型光電センサであり、供給開始位置まで移送された紙葉類10の下方の端部を検出する。通常、端部検出センサ5は、サクションベルト71の表面から供給開始位置方向と反対の方向側(移送方向の上流側)に約1〜5mm離れた位置に、ベースプレート9から突出しない状態で設けられている。
また、本実施形態では、端部検出センサ5は、供給開始位置方向と直交する方向の二箇所に設けられている。すなわち、手前側タイミングベルト31の近傍に手前側端部検出センサ51が設けられ、奥側タイミングベルト32の近傍に奥側端部検出センサ52が設けられている。このようにすることにより、移送されてくる紙葉類10の水平方向の状態を検出することができる。
【0027】
(立位状態検出センサ)
立位状態検出センサ8は、反射型光電センサであり、サクションベルト71の上部に設けられている。この立位状態検出センサ8は、サクションベルト71の表面から例えば0〜3mm搬送方向の上流側にはなれた僅かな範囲が検出可能領域であり、この検出可能領域内に移送されてきた紙葉類10の表面又は裏面を検出する。
【0028】
(有無検出センサ)
有無検出センサ6は、透過型光電センサであり、供給開始位置における紙葉類10の有無を検出する。通常、有無検出センサ6は、サクションベルト71の表面から供給開始位置方向と反対の方向側(移送方向の上流側)に約1〜5mm離れた位置の上方及び下方に、投光器と受光器が設けられている。なお、本実施形態では、有無検出センサ6は、立位状態検出センサ8より移送方向側に、設けられている。
このように、有無検出センサ6を設けることにより、たとえば、紙葉類10の光反射率が低い場合であっても、紙葉類10を確実に検出することができる。また、有無検出センサ6は、投光器の発した光が紙葉類10どうしの隙間を抜け、受光器の受けた光の量が規定値よりも少ないときに、隙間が小さいことを検出する。すなわち、有無検出センサ6は、紙葉類10の隙間検知センサとしても機能する。
【0029】
(制御手段)
制御手段(図示せず)は、通常、コンピュータ又はシーケンサであり、端部検出センサ5、立位状態検出センサ8、有無検出センサ6、平ベルト2用のサーボモータ、タイミングベルト3用のサーボモータ及び支持板4用のサーボモータなどと接続されている。この制御手段は、端部検出センサ5、立位状態検出センサ8及び有無検出センサ6などからの信号にもとづいて、平ベルト2用のサーボモータ、タイミングベルト3用のサーボモータ及び支持板4用のサーボモータなどを制御する。
次に、制御手段の制御パターンについて、図面を参照して説明する。
【0030】
図3は、本発明の一実施形態にかかる紙葉類の供給装置の動作を説明するための、センサと移動手段の制御パターン表を示している。
図3において、有無検出センサ6、立位状態検出センサ8、手前側端部検出センサ51及び奥側端部検出センサ52が紙葉類10を検出しないとき、平ベルト2、支持板4、手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32は、所定の標準運転(適宜、標準運転と略称する。また、図3においては、単に「運転」と記載してある。)を行なう(パターンNo1参照)。
ここで、標準運転とは、紙葉類10を所定の標準速度で移送する運転をいう。
【0031】
手前側端部検出センサ51が紙葉類10を検出せず、奥側端部検出センサ52が紙葉類10を検出したとき、手前側タイミングベルト31は標準運転を行い、奥側タイミングベルト32は停止する(パターンNo2、6、10及び14参照)。また、手前側端部検出センサ51が紙葉類10を検出し、奥側端部検出センサ52が紙葉類10を検出しないとき、手前側タイミングベルト31は停止し、奥側タイミングベルト32は標準運転を行なう(パターンNo3、7、11及び15参照)。このようにすると、紙葉類10の水平方向の姿勢を制御することができる。
ここで、紙葉類10の水平方向の好ましい姿勢とは、紙葉類10の手前側の端部と奥側の端部が、サクションベルト71に対して、ほぼ同じ距離となることをいう。
【0032】
手前側端部検出センサ51及び奥側端部検出センサ52が紙葉類10を検出したとき、手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32は停止する(パターンNo4、8、12及び16参照)。
また、手前側端部検出センサ51及び奥側端部検出センサ52が紙葉類10を検出したとき、平ベルト2は所定の低速運転(適宜、低速運転と略称する。また、図3においては、単に「低速」と記載してある。)を行なう(パターンNo4、8及び12参照)。
ここで、低速運転とは、紙葉類10を上記の所定の標準速度より遅い速度、たとえば、所定の標準速度の約1/3の速度で移送する運転をいう。
【0033】
さらに、有無検出センサ6及び立位状態検出センサ8が紙葉類10を検出したとき、支持板4は停止する(パターンNo13〜16参照)。
また、有無検出センサ6、立位状態検出センサ8、手前側端部検出センサ51及び奥側端部検出センサ52が紙葉類10を検出したとき、平ベルト2、支持板4、手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32は停止する(パターンNo16参照)。
【0034】
(吸着移送手段)
吸着移送手段7は、サクションベルト71、ローラ72、負圧発生装置73などを有する構成としてある。サクションベルト71は、複数の吸着用の開口部(図示せず)が形成されている。この開口部は、負圧発生装置73と連通しているので、負圧発生装置73は、サクションベルト71を通して紙葉類10を吸着し、後続の紙葉類10と分離させる。また、紙葉類10を吸着した状態でサクションベルト71を移動させることにより、この紙葉類10を供給方向に移送する。すなわち、吸着移送手段7は、供給開始位置まで移送され、サクションベルト71に接近した紙葉類10を吸着し、供給方向に移送する。
【0035】
(送風手段)
送風手段のエアー吹出口(図示せず)は、供給開始位置付近の上方に設けられており、ほぼ連続的に紙葉類10にエアーを吹き付ける。このようにすると、重なった状態で移送されてくる紙葉類10の間に、隙間を発生させることができる。これにより、紙葉類10どうしの摩擦力を低減し、吸着移送手段7における分離及び移送を行ないやすくすることができる。
【0036】
次に、上記構成の供給装置1の動作について、図面を参照して説明する。
図4は、本発明の一実施形態にかかる紙葉類の供給装置の、供給前の状態を説明するための概略正面図を示している。
図4において、まず、供給装置1は、使用者によって、複数の紙葉類10がセットされている。すなわち、立位状態で重ねられた紙葉類10は、奥側の端部がガイドプレート91に揃えられ、かつ、支持板4によって支持される状態で、平ベルト2上に載置されている。
次に、たとえば、開始ボタン(図示せず)が押下されると、供給装置1は、動作を開始する。すなわち、制御手段が、有無検出センサ6、立位状態検出センサ8、手前側端部検出センサ51及び奥側端部検出センサ52からの信号(全てOFFの信号(紙葉類10を検出していない旨の信号))を入力し、平ベルト2、支持板4、手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32が標準運転を行っている(図3のパターンNo1参照)。
【0037】
上記標準運転により、紙葉類10が供給開始位置方向に移送されると、図4に示すように、紙葉類10の下方の端部が、手前側端部検出センサ51及び奥側端部検出センサ52により検出される。
この検出信号(ON信号(紙葉類10を検出した旨の信号))を入力した制御手段は、平ベルト2を低速運転とし、手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32を停止させる(図3のパターンNo4参照)。このとき、平ベルト2の摩擦力は、上述したように、端部検出センサ5の係止力より小さい。したがって、平ベルト2が低速運転していても、手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32が停止していると、紙葉類10の下方端部は、供給開始位置方向に移動しない。すなわち、紙葉類10の下方端部は、吸着移送手段7に押し付けられることはない。
【0038】
さらに、このとき、図4に示すように、紙葉類10と有無検出センサ6との間に、所定の距離以上の隙間があるので、有無検出センサ6は、紙葉類10を検出しない。制御手段は、有無検出センサ6及び立位状態検出センサ8が紙葉類10を検出していない旨の検出信号を入力し、支持板4を標準運転させる(図3のパターンNo4参照)。
【0039】
支持板4の標準運転によって、図5に示すように、支持板4が供給開始位置方向に移動する。これにより、供給装置1は、紙葉類10の垂直方向の姿勢を補正し、ほぼ完全な立位状態とすることができる。そして、紙葉類10がほぼ完全な立位状態となると、有無検出センサ6が紙葉類10を検出し、この検出信号を入力した制御手段は、平ベルト2及び支持板4を停止させる(図3のパターンNo16参照)。
そして、供給開始位置まで移送され、さらに、ほぼ完全な立位状態となった紙葉類10は、一通ずつ負圧発生装置73により真空吸着され、サクションベルト71によって供給方向に移送される。
なお、有無検出センサ6は、サクションベルト71から僅かに離れた距離において、紙葉類10を検知するので、紙葉類10は吸着移送手段7に押し付けられることはない。
【0040】
さらに、供給装置1は、吸着移送手段7が紙葉類10を供給方向に移送し続けると、手前側端部検出センサ51、奥側端部検出センサ52及び有無検出センサ6が紙葉類10を検出しなくなる。そして、制御手段は、手前側端部検出センサ51、奥側端部検出センサ52及び有無検出センサ6が紙葉類10からOFF信号(紙葉類10を検出していない旨の信号)を入力すると、支持板4、平ベルト2、手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32をそれぞれ標準運転させ、順次、紙葉類10を供給開始位置まで移送し、吸着移送手段7が、移送されてきた紙葉類10を供給方向に移送する。
【0041】
また、処理する紙葉類10が軽量である場合、支持板4を移動させなくても、負圧発生装置73の吸引力の作用により、積載された紙葉類10のうち最も吸着移送手段7寄りの紙葉類10は、順次サクションベルト71に引き寄せられる。このようにして、支持板4を移動させないまま次々と紙葉類10を取り出すと、積載された紙葉類10のうち最も吸着移送手段7寄りの紙葉類10と次の紙葉類10の隙間が次第に大きくなり、立位状態検出センサ8が紙葉類10の隙間が大きくなったことを検出する。立位状態検出センサ8が紙葉類10の隙間が大きくなったことを検出すると(OFF信号を出力すると)、この検出信号を入力した制御手段は、支持板4を標準運転させる(図3のパターンNo1〜8参照)。これにより、支持板4が供給開始位置方向に移動するので、隙間が一定以上大きくなることは無い。これにより、係る場合であっても、供給装置1は、紙葉類10をほぼ連続的に供給すことができる。
【0042】
ところで、図示してないが、紙葉類10の上方の端部が、供給開始位置方向側へ倒れてしまうと、後続の紙葉類10とサクションベルト71で取り出される紙葉類10との間に、摩擦力が発生し重送の原因となる場合がある。このような不具合を防止する耐策として、本実施形態では、平ベルト2と支持板4が標準運転を行なうとき、平ベルト2と支持板4がほぼ同期して移動する構成としてある。このようにすると、支持板4によって支持された立位状態の紙葉類10を、この状態のまま移送することができる。すなわち、紙葉類10の下方の端部は、上方の端部よりも先に搬送方向へ移動するので、紙葉類10の上方の端部が、供給開始位置方向側へ倒れてしまうといった不具合を抑制することができる。この制御と前述した有無検出センサ6による支持板4の制御との相乗効果によって、供給装置1は、紙葉類10を垂直方向から支持板4の側へ約0〜10°傾いた範囲内に、垂直方向の姿勢を制御することができる。
【0043】
なお、平ベルト2を常に一定速度で運転させてしまうと、紙葉類10の下方の端部が手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32の凹凸の凸部に乗り上げてしまい、係止力を発揮することができなくなり、紙葉類10を吸着移送手段7へ押し付けてしまうことがある。これに対し、上述した制御パターン表にもとづいて、平ベルト2が標準運転、低速運転又は停止を行なうことによって(すなわち、速度制御運転を行なうことによって)、上記の不具合を効果的に抑制することができる。
【0044】
また、本実施形態の供給装置1は、図6及び図7に示すように、水平方向の姿勢制御をも行なうことができる。
すなわち、図6において、供給開始位置方向側の紙葉類10は、手前側の端部が、奥側の端部より供給開始位置方向に位置している。このため、手前側端部検出センサ51が紙葉類10を検出しているが、奥側端部検出センサ52が紙葉類10を検出していない状態となっている。このような場合、供給装置1は、上述したように、手前側タイミングベルト31を停止し、奥側タイミングベルト32を標準運転させる(図3のパターンNo3、7、11及び15参照)。このようにすると、紙葉類10の手前側の端部は、停止された手前側タイミングベルト31によって停止し、奥側の端部は、標準運転される奥側タイミングベルト32によって供給開始位置方向に移動するので、水平方向の姿勢をも制御することができる。
【0045】
また、図7において、供給開始位置方向側の紙葉類10は、奥側の端部が、手前側の端部より供給開始位置方向に位置している。このため、奥側端部検出センサ52が紙葉類10を検出しているが、手前側端部検出センサ51が紙葉類10を検出していない状態となっている。このような場合、供給装置1は、上述したように、奥側タイミングベルト32を停止し、手前側タイミングベルト31を標準運転させる(図3のパターンNo2、6、10及び14参照)。このようにすると、紙葉類10の奥側の端部は、停止された奥側タイミングベルト32によって停止し、手前側の端部は、標準運転される手前側タイミングベルト31によって供給開始位置方向に移動するので、水平方向の姿勢をも制御することができる。
【0046】
以上説明したように、本実施形態の供給装置1によれば、手前側端部検出センサ51、奥側端部検出センサ52、有無検出センサ6及び立位状態検出センサ8によって、紙葉類10の垂直方向及び水平方向の姿勢などを検出し、制御パターン表にもとづいて、平ベルト2、手前側タイミングベルト31、奥側タイミングベルト32及び支持板4を制御する。これにより、供給装置1は、紙葉類10の垂直方向及び水平方向の姿勢を制御した状態で、紙葉類10を供給開始位置に移送することができる。このとき、供給開始位置付近において、紙葉類10どうしが押し付けられることがないので、吸着移送手段7は、紙葉類10を一通ずつ吸着して供給するといった品質を向上させることができる。
【0047】
また、本実施形態の移送機構は、上述したフォーク送り機構とは異なっており、複数の紙葉類10をまとめて供給装置1にセット(積載)することができる。すなわち、紙葉類10を小分けしてフォークの間に挿入する手間が省けるため、作業性を大幅に向上させることができる。
このように作業効率が向上することにより、供給装置1の停止時間を低減することができる。さらに、フォーク送り機構において必ず発生する一群の紙葉類10どうしの空きスペースが発生しない、すなわち、大量の紙葉類10を重ねて積載することができる。これらによって、供給装置1の稼働率(実質的な処理能力)を効果的に向上させることができる。
【0048】
さらに、光透過型の立位状態検出センサ8を設けることにより、たとえば、紙葉類10が色の濃い場合、又は、光の反射率が小さい材質などからなる場合であっても、センサの光を吸収してしまうため反射光が得られないといった不具合を排除することができる。これにより、供給装置1は、装置としての信頼性を向上させることができる。また、紙葉類10が吸着移送手段7に連続的に吸着される状態を検出することができ、この状態を反映した制御、すなわち、紙葉類10の隙間が過大にならないように制御することができる。これにより、間欠送りによる処理速度の低下を防ぐことができる。
【0049】
また、本発明の紙葉類の供給装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、たとえば、様々な変更例を有している。
次に、この変更例の一例について、図面を参照して説明する。
【0050】
<変更例>
図8は、本発明の一実施形態にかかる紙葉類の供給装置の、変更例の概略平面図を示している。
図8において、本変更例の供給装置1aは、上述した一実施形態の供給装置1と比べると、二本の平ベルト2の代わりに、一本の平ベルト2を設けた点、手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32の代わりに、互いに同期して(同じ速度で)移動する二本のタイミングベルト3aを設けた点、手前側端部検出センサ51及び奥側端部検出センサ52の代わりに、端部検出センサ5aを一箇所に設けた点が相違する。なお、供給装置1aの他の構成は、供給装置1とほぼ同様としてある。
したがって、図8において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0051】
(第二の移送手段)
第二の移送手段は、二本のタイミングベルト3a、ローラ33及び二本のタイミングベルト3aを駆動する一つのサーボモータ(図示せず)などを有する構成としてある。すなわち、二本のタイミングベルト3aは、ローラ33に掛けられ、一つのサーボモータによって駆動されるので、上記実施形態のように、紙葉類10の水平方向の姿勢を制御することはできないが、紙葉類10の垂直方向の姿勢を制御することができる。
【0052】
(端部検出センサ)
端部検出センサ5aは、反射型光電センサであり、供給開始位置まで移送された紙葉類10の下方の端部を検出する。端部検出センサ5aは、サクションベルト71の表面から供給開始位置方向と反対の方向側(移送方向の上流側)に約1〜5mm離れた位置の一箇所に、ベースプレート9から突出しない状態で設けられている。
【0053】
(制御手段)
制御手段(図示せず)は、通常、コンピュータ又はシーケンサであり、端部検出センサ5a、立位状態検出センサ8、平ベルト2用のサーボモータ、タイミングベルト3a用のサーボモータ及び支持板4用のサーボモータなどと接続されている。この制御手段は、端部検出センサ5a及び立位状態検出センサ8などからの信号にもとづいて、平ベルト2用のサーボモータ、タイミングベルト3a用のサーボモータ及び支持板4用のサーボモータなどを制御する。
すなわち、端部検出センサ5a及び立位状態検出センサ8が紙葉類10を検出しないとき、平ベルト2、支持板4、タイミングベルト3aは、所定の標準運転を行なう。また、端部検出センサ5aが紙葉類10を検出したとき、タイミングベルト3aは停止する。さらに、立位状態検出センサ8が紙葉類10を検出したとき、支持板4は停止する。また、端部検出センサ5a及び立位状態検出センサ8が紙葉類10を検出したとき、平ベルト2、タイミングベルト3a及び支持板4は停止する。
【0054】
上記構成の供給装置1aは、端部検出センサ5a及び立位状態検出センサ8によって、紙葉類10の垂直方向の姿勢などを検出し、上述した制御パターンにもとづいて、平ベルト2、タイミングベルト3a及び支持板4を制御する。これにより、紙葉類10の垂直方向の姿勢を制御した状態で、紙葉類10を供給開始位置に移送することができる。このとき、供給開始位置付近において、紙葉類10どうしを押し付けることがないため、吸着移送手段7は、紙葉類10を一通ずつ吸着して供給するといった品質を向上させることができる。また、この移送機構は、上述したフォーク送り機構とは異なっており、複数の紙葉類10をまとめて供給装置1にセット(積載)することができる。すなわち、紙葉類10を小分けしてフォークの間に挿入する手間が省けるため、作業性を大幅に向上させることができる。
【0055】
また、作業効率が向上することにより、供給装置1aの停止時間を低減することができる。さらに、フォーク送り機構において必ず発生する一群の紙葉類10どうしの空きスペースが発生しない、すなわち、大量の紙葉類10を重ねて積載することができる。これらによって、供給装置1aは、稼働率(実質的な処理能力)を効果的に向上させることができる。
【0056】
[紙葉類の供給方法の一実施形態]
本発明は、紙葉類の供給方法の発明としても、有効である。
本実施形態の紙葉類の供給方法は、上記の供給装置1を用いた紙葉類の供給方法としてある。
【0057】
すなわち、本実施形態の紙葉類の供給方法は、上述した供給装置1とほぼ同様の、平ベルト2などを有する第一の移送手段と、タイミングベルト3などを有する第二の移送手段と、支持板4などを有する支持手段と、端部検出センサ5と、有無検出センサ6と、立位状態検出センサ8と、制御手段と、吸着移送手段7と、送風手段などを用いた、紙葉類10の供給方法である。
【0058】
次に、本実施形態の紙葉類の供給方法について説明する。
図4に示すように、まず、使用者によって、複数の紙葉類10は、供給装置1にセットされる。すなわち、紙葉類10は、立位状態で重ねられ、奥側の端部がガイドプレート91に揃えられ、かつ、支持板4によって支持される状態で、平ベルト2上に載置される。
次に、制御手段は、有無検出センサ6、立位状態検出センサ8、手前側端部検出センサ51及び奥側端部検出センサ52からの信号(全てOFFの信号)を入力すると、平ベルト2、支持板4、手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32に標準運転を行なわせる(図3のパターンNo1参照)。
【0059】
上記標準運転により、紙葉類10が供給開始位置方向に移送されると、図4に示すように、紙葉類10の下方の端部が、手前側端部検出センサ51及び奥側端部検出センサ52により検出される。
この検出信号を入力した制御手段は、平ベルト2を低速運転とし、手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32を停止させる(図3のパターンNo4参照)。このとき、平ベルト2の摩擦力は、上述したように、端部検出センサ5係止力より小さい。したがって、平ベルト2が低速運転していても、手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32が停止していると、紙葉類10の下方端部は、供給開始位置方向に移動しない。すなわち、紙葉類10の下方端部は、吸着移送手段7に押し付けられることはない。
【0060】
さらに、このとき、図4に示すように、紙葉類10と有無検出センサ6との間に、一定以上の隙間があるので、有無検出センサ6は、紙葉類10を検出しない。制御手段は、立位状態検出センサ8及び有無検出センサ6が紙葉類10を検出していない旨の検出信号を入力し、支持板4に標準運転を行なわせる(図3のパターンNo4参照)。
【0061】
これにより、図5に示すように、支持板4が供給開始位置方向に移動することにより、供給装置1は、紙葉類10の垂直方向の姿勢を補正し、ほぼ完全な立位状態とする。そして、紙葉類10がほぼ完全な立位状態となると、有無検出センサ6が紙葉類10を検出し、この検出信号を入力した制御手段は、平ベルト2及び支持板4を停止させる(図3のパターンNo16参照)。
そして、供給開始位置まで移送され、さらに、ほぼ完全な立位状態となった紙葉類10は、一通ずつ負圧発生装置73により真空吸着され、サクションベルト71によって供給方向に移送される。
【0062】
さらに、吸着移送手段7が紙葉類10を供給方向に移送し続けると、手前側端部検出センサ51、奥側端部検出センサ52及び有無検出センサ6は、紙葉類10を検出できなくなる。この信号を入力した制御手段は、支持板4、平ベルト2、手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32にそれぞれ標準運転を行なわせ、順次、紙葉類10を供給開始位置まで移送し、吸着移送手段7により供給方向に移送させる。
【0063】
また、処理する紙葉類10が軽量である場合、支持板4を移動させなくても、負圧発生装置73の吸引力の作用により、積載された紙葉類10のうち最も吸着移送手段7寄りの紙葉類10は、順次サクションベルト71に引き寄せられる。このようにして、支持板4を移動させないまま次々と紙葉類10を取り出すと、積載された紙葉類10のうち最も吸着移送手段7寄りの紙葉類10と次の紙葉類10の隙間が次第に大きくなり、有無検出センサ6が紙葉類10の隙間が大きくなったことを検出する。有無検出センサ6が紙葉類10の隙間が大きくなったことを検出すると(OFF信号を出力すると)、この検出信号を入力した制御手段は、支持板4を標準運転させる(図3のパターンNo1〜8参照)。これにより、支持板4が供給開始位置方向に移動するので、隙間が一定以上大きくなることは、無い。
【0064】
ところで、図示してないが、紙葉類10の上方の端部が、供給開始位置方向側へ倒れてしまうと、後続の紙葉類10とサクションベルト71で取り出される紙葉類10との間に、摩擦力が発生し重送の原因となる場合がある。このような不具合を防止する耐策として、本実施形態では、平ベルト2と支持板4が標準運転を行なうとき、平ベルト2と支持板4がほぼ同期して移動する方法としてある。このようにすると、支持板4によって支持された立位状態の紙葉類10を、この状態のまま移送することができる。すなわち、紙葉類10の下方の端部は、上方の端部よりも先に搬送方向へ移動するので、紙葉類10の上方の端部が、供給開始位置方向側へ倒れてしまうといった不具合を抑制することができる。この制御と前述した有無検出センサ6による支持板4の制御との相乗効果によって、供給装置1は、紙葉類10を垂直方向から支持板4の側へ約0〜10°傾いた範囲内に、垂直方向の姿勢を制御することができる。
【0065】
なお、平ベルト2を常に一定速度で運転させてしまうと、紙葉類10の下方の端部が手前側タイミングベルト31及び奥側タイミングベルト32の凹凸の凸部に乗り上げてしまい、紙葉類10を吸着移送手段7へ押し付けてしまうことがある。これに対し、上述した制御パターン表にもとづいて、平ベルト2が標準運転、低速運転又は停止を行なうことによって(すなわち、速度制御運転を行なうことによって)、上記の不具合を効果的に抑制することができる。
【0066】
また、本実施形態の紙葉類の供給方法は、図6及び図7に示すように、水平方向の姿勢制御をも行なうことができる。
すなわち、図6において、供給開始位置方向側の紙葉類10は、手前側の端部が、奥側の端部より供給開始位置方向に位置している。このため、手前側端部検出センサ51が紙葉類10を検出しているが、奥側端部検出センサ52が紙葉類10を検出していない状態となっている。このような場合、上述したように、手前側タイミングベルト31を停止させ、奥側タイミングベルト32を標準運転させる(図3のパターンNo3、7、11及び15参照)。このようにすると、紙葉類10の手前側の端部は、停止された手前側タイミングベルト31によって停止し、奥側の端部は、標準運転される奥側タイミングベルト32によって供給開始位置方向に移動するので、水平方向の姿勢をも制御することができる。
【0067】
また、図7において、供給開始位置方向側の紙葉類10は、奥側の端部が、手前側の端部より供給開始位置方向に位置している。このため、奥側端部検出センサ52が紙葉類10を検出しているが、手前側端部検出センサ51が紙葉類10を検出していない状態となっている。このような場合、上述したように、奥側タイミングベルト32を停止させ、手前側タイミングベルト31を標準運転させる(図3のパターンNo2、6、10及び14参照)。このようにすると、紙葉類10の奥側の端部は、停止された奥側タイミングベルト32によって停止し、手前側の端部は、標準運転される手前側タイミングベルト31によって供給開始位置方向に移動するので、水平方向の姿勢をも制御することができる。
【0068】
以上説明したように、本実施形態の紙葉類の供給方法は、手前側端部検出センサ51、奥側端部検出センサ52、有無検出センサ6及び立位状態検出センサ8によって、紙葉類10の垂直方向及び水平方向の姿勢などを検出し、制御パターン表にもとづいて、平ベルト2、手前側タイミングベルト31、奥側タイミングベルト32及び支持板4を制御する。これにより、紙葉類10の垂直方向及び水平方向の姿勢を制御した状態で、紙葉類10を供給開始位置に移送することができる。このとき、吸着移送手段7では、紙葉類10どうしを押し付けることがないため、一通ずつ吸着して供給するといった品質を向上させることができる。また、本実施形態の移送機構は、上述したフォーク送り機構とは異なっており、複数の紙葉類10をまとめて供給装置1にセット(積載)することができる。すなわち、紙葉類10を小分けしてフォークの間に挿入する手間が省けるため、作業性を大幅に向上させることができる。
【0069】
また、作業効率が向上することにより、供給装置1の停止時間を低減することができる。さらに、フォーク送り機構において必ず発生する一群の紙葉類10どうしの空きスペースが発生しない、すなわち、大量の紙葉類10を重ねて積載することができる。これらによって、供給装置の稼働率(実質的な処理能力)を効果的に向上させることができる。
【0070】
さらに、光透過型の立位状態検出センサ8を設けることにより、たとえば、紙葉類10が色の濃い場合や、光の反射率が小さい材質などからなる場合であっても、センサの光を吸収してしまうため反射光が得られないといった不具合を排除することができる。これにより、装置としての信頼性を向上させることができる。また、紙葉類10が吸着移送手段7に連続的に吸着される状態を検出することができ、この状態を反映した制御、すなわち、紙葉類10の隙間が過大にならないように制御することができる。これにより、間欠送りによる処理速度の低下を防ぐことができる。
【0071】
[区分装置の一実施形態]
本発明は、区分装置(図示せず)の発明としても、有効である。
図9は、本発明の一実施形態にかかる区分装置の概略平面図を示している。
図9において、本実施形態の区分装置100は、上述した実施形態の供給装置1、紙葉類10の宛先情報などを読み込む読取装置101と、宛先情報などにもとづいて、紙葉類10が集積される集積部102とを有している。
また、供給装置1から供給された紙葉類10は、区分装置100の搬送経路に沿って搬送される。
【0072】
区分装置100に用いられる供給装置1は、上述した供給装置1とほぼ同様の構成としてあり、平ベルト2などを有する第一の移送手段と、タイミングベルト3などを有する第二の移送手段と、支持板4などを有する支持手段と、端部検出センサ5と、有無検出センサ6と、立位状態検出センサ8と、制御手段と、吸着移送手段7と、送風手段などを備えている。
また、本実施形態の区分装置100は、供給装置1を有することによって、上述した供給装置1が有する効果とほぼ同じ効果を奏することができる。
【0073】
本実施形態の区分装置100によれば、複数の紙葉類10をまとめてセット(積載)することができる。すなわち、紙葉類10を小分けしてフォークの間に挿入する手間が省けるため、作業性を大幅に向上させることができる。このとき、吸着移送手段7では、紙葉類10どうしを押し付けることがないため、一通ずつ吸着して供給するといった品質を向上させることができる。
【0074】
また、作業効率が向上することにより、区分装置100の停止時間を低減することができる。さらに、フォーク送り機構において必ず発生する一群の紙葉類10どうしの空きスペースが発生しない、すなわち、大量の紙葉類10を重ねて積載することができる。これにより、区分装置100の稼働率(実質的な処理能力)を効果的に向上させることができる。
【0075】
さらに、光透過型の立位状態検出センサ8を設けることにより、たとえば、紙葉類10が色の濃い場合や、光の反射率が小さい材質などからなる場合であっても、センサの光を吸収してしまうため反射光が得られないといった不具合を排除することができる。これにより、区分装置100は、装置としての信頼性を向上させることができる。また、紙葉類10が吸着移送手段7に連続的に吸着される状態を検出することができ、この状態を反映した制御、すなわち、紙葉類10の隙間が過大にならないように制御することができるので、間欠送りによる処理速度の低下を防ぐことができる。
【0076】
以上、本発明の紙葉類の供給装置、紙葉類の供給方法、及び、区分装置について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る紙葉類の供給装置、紙葉類の供給方法、及び、区分装置は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
たとえば、上述した各実施形態において、図示してないが、有無検出センサ6は、一箇所に設ける構成としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、手前側端部検出センサ51及び奥側端部検出センサ52と隣接する二箇所に有無検出センサ6を設ける構成としてもよい。このようにすると、紙葉類10が吸着される状態などについて、より詳細な情報を得ることができるので、さらに品質や生産性などを向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明の紙葉類の供給装置、紙葉類の供給方法、及び、区分装置は、紙葉類に限定されるものではない。たとえば、CD、ビデオカセット等の扁平な配達物に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかる紙葉類の供給装置の概略平面図を示している。
【図2】図2は、本発明の一実施形態にかかる紙葉類の供給装置の概略正面図を示している。
【図3】図3は、本発明の一実施形態にかかる紙葉類の供給装置の動作を説明するための、センサと移動手段の制御パターン表を示している。
【図4】図4は、本発明の一実施形態にかかる紙葉類の供給装置の、供給前の状態を説明するための概略正面図を示している。
【図5】図5は、本発明の一実施形態にかかる紙葉類の供給装置の、供給中の状態を説明するための概略正面図を示している。
【図6】図6は、本発明の一実施形態にかかる紙葉類の供給装置の、手前側進みに対する角度調整の状態を説明するための概略正面図を示している。
【図7】図7は、本発明の一実施形態にかかる紙葉類の供給装置の、奥側進みに対する角度調整の状態を説明するための概略正面図を示している。
【図8】図8は、本発明の一実施形態にかかる紙葉類の供給装置の、変更例の概略平面図を示している。
【図9】図9は、本発明の一実施形態にかかる区分装置の概略平面図を示している。
【図10】図10は、本発明に関連する紙葉類の供給装置の概略正面図を示している。
【図11】図11は、本発明に関連する紙葉類の供給装置の、供給中の状態を説明するための概略正面図を示している。
【符号の説明】
【0079】
1 供給装置
1a 供給装置
2 平ベルト
3 タイミングベルト
3a タイミングベルト
4 支持板
5 端部検出センサ
6 有無検出センサ
7 吸着移送手段
8 立位状態検出センサ
9 ベースプレート
10 紙葉類
21 ローラ
31 手前側タイミングベルト
32 奥側タイミングベルト
33 ローラ
41 移動部
42 ガイドレール
51 手前側端部検出センサ
52 奥側端部検出センサ
71 サクションベルト
72 ローラ
73 負圧発生装置
91 ガイドプレート
100 区分装置
101 読取装置
102 集積部
200 郵便物の分離供給装置
201 供給ガイド(主搬送手段)
202 郵便物
203 チェーン(主搬送手段)
204 フォーク(主搬送手段)
205 フォーク送り機構(主搬送手段)
207 螺旋ローラ(端縁搬送手段)
208 螺旋ローラ(側縁搬送手段)
213 反射型光電センサ(第2の側縁検出センサ)
214 反射型光電センサ(第2の端縁検出センサ)
215 反射型光電センサ(側縁検出センサ)
216 反射型光電センサ(端縁検出センサ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立位状態における紙葉類の下方の端部と当接し、前記紙葉類を供給開始位置方向に移送する第一の移送手段と、
この第一の移送手段により移送された前記紙葉類の下方の端部と当接し、前記紙葉類を供給開始位置まで移送する第二の移送手段と、
前記第一の移送手段及び前記第二の移送手段により移送される前記紙葉類を、前記供給開始位置方向と反対の方向の側から支持することにより、該紙葉類を立位状態に支持する支持手段と、
前記供給開始位置まで移送された前記紙葉類の下方の端部を検出する端部検出センサと、
前記端部検出センサより上方に設けられ、前記紙葉類の立位状態を検出する立位状態検出センサと、
前記端部検出センサ及び前記立位状態検出センサからの信号にもとづいて、前記第一の移送手段、前記第二の移送手段及び前記支持手段を制御する制御手段と、
前記供給開始位置まで移送された前記紙葉類を吸着し、供給方向に移送する吸着移送手段と
を備えたことを特徴とする紙葉類の供給装置。
【請求項2】
前記端部検出センサが、前記供給開始位置方向と直交する方向の少なくとも二箇所に設けられており、二つの前記第二の移送手段が、前記供給開始位置方向と平行に並設されており、さらに、前記端部検出センサからの信号にもとづいて、二つの前記第二の移送手段が、それぞれ独立して制御されることを特徴とする請求項1に記載の紙葉類の供給装置。
【請求項3】
前記供給開始位置における前記紙葉類の有無を検出する有無検出センサを備え、前記制御手段が、前記有無検出センサからの信号にもとづいて、前記第一の移送手段、前記第二の移送手段及び前記支持手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の紙葉類の供給装置。
【請求項4】
前記有無検出センサを、透過型光電センサとしたことを特徴とする請求項3に記載の紙葉類の供給装置。
【請求項5】
少なくとも二つの前記第一の移送手段が、前記供給開始位置方向と平行に並設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の紙葉類の供給装置。
【請求項6】
前記第一の移送手段が平ベルトを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の紙葉類の供給装置。
【請求項7】
前記第二の移送手段がタイミングベルトを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の紙葉類の供給装置。
【請求項8】
前記供給開始位置付近の上方に、送風手段を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の紙葉類の供給装置。
【請求項9】
立位状態における紙葉類の下方の端部と当接し、前記紙葉類を供給開始位置方向に移送する第一の移送手段と、
この第一の移送手段により移送された前記紙葉類の下方の端部と当接し、前記紙葉類を供給開始位置まで移送する第二の移送手段と、
前記第一の移送手段及び前記第二の移送手段により移送される前記紙葉類を、前記供給開始位置方向と反対の方向の側から支持することにより、該紙葉類を立位状態に支持する支持手段と、
前記供給開始位置まで移送された前記紙葉類の下方の端部を検出する端部検出センサと、
前記端部検出センサより上方に設けられ、前記紙葉類の立位状態を検出する立位状態検出センサと、
前記端部検出センサ及び前記立位状態検出センサからの信号にもとづいて、前記第一の移送手段、前記第二の移送手段及び前記支持手段を制御する制御手段と、
前記供給開始位置まで移送された前記紙葉類を吸着し、供給方向に移送する吸着移送手段と
を用いた、紙葉類の供給方法であって、
前記端部検出センサ及び前記立位状態検出センサが、前記紙葉類を検出しないとき、前記第一の移送手段、前記第二の移送手段及び前記支持手段が、所定の標準運転を行い、
また、前記端部検出センサが前記紙葉類を検出し、かつ、前記立位状態検出センサが前記紙葉類を検出しないとき、前記第一の移送手段が所定の低速運転を行い、前記第二の移送手段が停止し、前記支持手段が前記所定の標準運転を行なうことを特徴とする紙葉類の供給方法。
【請求項10】
前記端部検出センサが、前記供給開始位置方向と直交する方向の少なくとも二箇所に設けられており、前記第二の移送手段が、前記供給開始位置方向と平行に少なくとも二箇所に設けられており、さらに、
手前側の前記端部検出センサが前記紙葉類を検出し、かつ、奥側の前記端部検出センサ及び前記立位状態検出センサが前記紙葉類を検出しないとき、手前側の前記第二の移送手段が停止し、前記第一の移送手段、奥側の前記第二の移送手段及び前記支持手段が、前記所定の標準運転を行い、
また、奥側の前記端部検出センサが前記紙葉類を検出し、かつ、手前側の前記端部検出センサ及び前記立位状態検出センサが前記紙葉類を検出しないとき、奥側の前記第二の移送手段が停止し、前記第一の移送手段、手前側の前記第二の移送手段及び前記支持手段が、前記所定の標準運転を行なうことを特徴とする請求項9に記載の紙葉類の供給方法。
【請求項11】
紙葉類の供給装置、読取装置及び集積部を有する区分装置において、
前記紙葉類の供給装置が、
立位状態における前記紙葉類の下方の端部と当接し、前記紙葉類を供給開始位置方向に移送する第一の移送手段と、
この第一の移送手段により移送された前記紙葉類の下方の端部と当接し、前記紙葉類を供給開始位置まで移送する第二の移送手段と、
前記第一の移送手段及び前記第二の移送手段により移送される前記紙葉類を、前記供給開始位置方向と反対の方向の側から支持することにより、該紙葉類を立位状態に支持する支持手段と、
前記供給開始位置まで移送された前記紙葉類の下方の端部を検出する端部検出センサと、
前記端部検出センサより上方に設けられ、前記紙葉類の立位状態を検出する立位状態検出センサと、
前記端部検出センサ及び前記立位状態検出センサからの信号にもとづいて、前記第一の移送手段、前記第二の移送手段及び前記支持手段を制御する制御手段と、
前記供給開始位置まで移送された前記紙葉類を吸着し、供給方向に移送する吸着移送手段と
を備えたことを特徴とする区分装置。
【請求項12】
前記端部検出センサが、前記供給開始位置方向と直交する方向の少なくとも二箇所に設けられており、二つの前記第二の移送手段が、前記供給開始位置方向と平行に並設されており、さらに、前記端部検出センサからの信号にもとづいて、二つの前記第二の移送手段が、それぞれ独立して制御されることを特徴とする請求項11に記載の区分装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−263113(P2009−263113A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−116779(P2008−116779)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】