説明

紙葉類処理システム、紙葉類処理装置、及び紙葉類処理方法

【課題】特定の紙葉類を区分けすることができる紙葉類処理システム、紙葉類処理装置、及び紙葉類処理方法を提供する。
【解決手段】紙葉類処理装置(20)とサーバ(30)とを具備する紙葉類処理システム(1)であって、前記サーバは、紙葉類の識別情報と紙葉類に対する処理の処理結果とを対応付けて紙葉類情報として記憶し、紙葉類情報を前記紙葉類処理装置に送信する。前記紙葉類処理装置は、前記サーバから受信する紙葉類情報を記憶し、投入される紙葉類から画像を取得し、取得した画像に基づいて紙葉類の識別情報を取得する。紙葉類処理装置は、記憶した紙葉類情報を参照し、取得した識別情報に基づいて、前記紙葉類の判定を行い、判定結果に基づいて紙葉類を区分けして集積する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙葉類を処理する紙葉類処理システム、紙葉類処理装置、及び紙葉類処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、種々の紙葉類の計数及び判別を行う紙葉類処理装置が実用化されている。紙葉類処理装置は、投入部に投入された紙葉類を1枚ずつ取り込み、検査部に搬送する。検査部は、紙葉類から光を検出し、検出した光に基づいて画像を取得する。紙葉類処理装置は、取得した画像に基づいて、画像判定を行う。紙葉類処理装置は、画像判定の結果に基づいて、紙葉類が正券、損券、または排除権であるかを判定する。また、紙葉類処理装置は、判定結果に基づいて紙葉類を種類毎に区分して集積する。
【0003】
紙葉類には、識別情報が印刷されている場合がある。例えば、日本国出願の特許文献である特開2006−293464号公報に記載されている紙葉類処理装置は、紙葉類に印刷される識別情報を読み取り、読み取った識別情報に応じて画像判定に用いる基準値を変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−293464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した紙葉類処理装置は、損傷が大きい為再流通が困難であると判定した紙葉類を損券として裁断する。また、発行されてから所定年数経過した紙葉類を損券の対象にしたいという需要がある。しかし、上記した紙葉類処理装置は、外観に問題が無い場合、正券として処理する。この為、損券として処理したい紙葉類を適切に処理できないという問題がある。
【0006】
また、例えば、ある識別情報の偽券が発見された場合、同一の識別番情報が印刷されている紙葉類を排除券の対象にしたいという需要がある。しかし、上記した紙葉類処理装置は、偽券の識別情報を確認することができない。この為、排除券として処理したい紙葉類を適切に処理できないという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、特定の紙葉類を区分けすることができる紙葉類処理システム、紙葉類処理装置、及び紙葉類処理方法を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態としての紙葉類処理システムは、紙葉類処理装置とサーバとを具備する紙葉類処理システムであって、前記サーバは、紙葉類の識別情報と紙葉類に対する処理の処理結果とを対応付けて紙葉類情報として記憶する紙葉類情報記憶部と、前記紙葉類情報記憶部に記憶される紙葉類情報を前記紙葉類処理装置に送信する第1の送信部と、を具備し、前記紙葉類処理装置は、前記サーバから受信する紙葉類情報を記憶する記憶部と、紙葉類が投入される投入部と、前記投入部に投入される紙葉類を1枚ずつ取り出す取出部と、前記取出部により取り出す紙葉類を搬送する搬送部と、前記搬送部により搬送される紙葉類の画像を取得する画像取得部と、前記画像取得部により取得した画像から識別情報を取得する識別情報認識部と、前記記憶部により記憶される紙葉類情報を参照し、前記識別情報認識部により認識した識別情報に基づいて、前記紙葉類の判定を行う判定部と、前記判定部による判定結果に基づいて紙葉類を区分けして集積する集積部と、を具備する。
【0009】
また、本発明の一実施形態としての紙葉類処理装置は、外部から受信する紙葉類情報を記憶する記憶部と、紙葉類が投入される投入部と、前記投入部に投入される紙葉類を1枚ずつ取り出す取出部と、前記取出部により取り出す紙葉類を搬送する搬送部と、前記搬送部により搬送される紙葉類の画像を取得する画像取得部と、前記画像取得部により取得した画像から識別情報を取得する識別情報認識部と、前記記憶部により記憶される紙葉類情報を参照し、前記識別情報認識部により認識した識別情報に基づいて、前記紙葉類の判定を行う判定部と、前記判定部による判定結果に基づいて紙葉類を区分けして集積する集積部と、を具備する。
【0010】
また、本発明の一実施形態としての紙葉類処理方法は、外部から受信する紙葉類情報を記憶し、投入される紙葉類を1枚ずつ取り出し、取り出す紙葉類を搬送し、搬送される紙葉類の画像を取得し、取得した画像から識別情報を取得し、記憶されている紙葉類情報を参照し、前記取得した識別情報に基づいて、前記紙葉類の判定を行い、前記判定の結果に基づいて紙葉類を区分けして集積する。
【発明の効果】
【0011】
この発明の一形態によれば、特定の紙葉類を区分けすることができる紙葉類処理システム、紙葉類処理装置、及び紙葉類処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、一実施形態に係る紙葉類処理システムの構成例について説明するための説明図である。
【図2】図2は、図1に示す紙葉類処理装置の外観の一例について説明するための説明図である。
【図3】図3は、図1に示す紙葉類処理装置の構成例について説明するための説明図である。
【図4】図4は、図1に示す紙葉類処理装置の制御系の構成例について説明するためのブロック図である。
【図5】図5は、処理履歴情報の一例について説明するための説明図である。
【図6】図6は、図1に示す紙葉類処理装置の動作について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る紙葉類処理システム、紙葉類処理装置、及び紙葉類処理方法について詳細に説明する。
【0014】
図1は、一実施形態に係る紙葉類処理システムの構成例について説明するための説明図である。
図1に示すように、紙葉類処理システム1は、主制御装置10、紙葉類処理装置20、及びデータベースサーバ30を備える。主制御装置10とデータベースサーバとは、ネットワーク210を介して互いに接続される。また、主制御装置10と紙葉類処理装置20とは、例えばLANなどを介して互いに接続される。
【0015】
本実施形態の紙葉類処理システム1は、複数の主制御装置10A、10B、及び10Cを備えている。主制御装置10A、10B、及び10Cそれぞれ同じ構成であるので、主制御装置10として説明する。
【0016】
データベースサーバ30は、紙葉類処理装置20による紙葉類の処理結果を集計する。データベースサーバ30は、紙葉類の識別情報をインデックスとして紙葉類の処理履歴情報(紙葉類情報)を生成し、記憶する。また、データベースサーバ30は、ネットワーク210を介して接続される主制御装置10に、記憶した処理履歴情報を配信する。
【0017】
この配信処理は、例えば、夜間などの紙葉類処理装置20及び主制御装置10が運用されていない時間帯に行われる。これにより、ネットワークの混雑を避けることができる。
【0018】
主制御装置10は、紙葉類の処理履歴情報をデータベースサーバ30から受信する。また、主制御装置10には、1つまたは複数の紙葉類処理装置20が接続される。複数の紙葉類処理20A、20B、及び20Cは、それぞれ同じ構成であるので、紙葉類処理装置20として説明する。
【0019】
主制御装置10は、データベースサーバ30から受信した処理履歴情報を紙葉類処理装置20に送信する。これにより、データベースサーバ30、主制御装置10、及び紙葉類処理装置20は、同様の処理履歴情報を共有することができる。
【0020】
紙葉類処理装置20は、紙葉類を1枚ずつ取り込み、画像判定、厚さ判定などの処理を行う。また、紙葉類処理装置20は、紙葉類から取得した画像から紙葉類に印刷されている識別情報を取得する。紙葉類処理装置20は、識別情報と処理結果とに基づいて処理履歴情報を追記する。紙葉類処理装置20は、追記した処理結果情報を主制御装置10に送信する。主制御装置10は、各紙葉類処理装置20から受信する処理履歴情報をデータベースサーバ30に送信する。
【0021】
データベースサーバ30は、各主制御装置10から受信する処理履歴情報をまとめ、自身が記憶する処理履歴情報を更新する。
【0022】
図2は、図1に示す紙葉類処理装置の外観の一例について説明するための説明図である。
図2に示すように、紙葉類処理装置20は、装置外部に、投入部212、操作部236、操作表示部237、ドア238、取出口239、及びキーボード240を備えている。
【0023】
投入部212は、紙葉類を投入するための構成である。投入部212は、重ねられた状態の紙葉類をまとめて受け入れる。操作部236は、オペレータによる各種操作入力を受け付ける。操作表示部237は、オペレータに対して各種の操作案内、及び処理結果などを表示する。なお、操作表示部237は、タッチパネルとして構成されていてもよい。この場合、紙葉類処理装置20は、操作表示部237に表示されるボタンと、操作表示部237に対するオペレータによる操作と、に基づいて、各種の操作入力を検知する。
【0024】
ドア238は、投入部212の投入口を開閉する為のドアである。取出口239は、紙葉類処理装置20により再流通不可と判断された紙葉類がスタックされる集積部から紙葉類を取り出す為の構成である。キーボード240は、オペレータによる各種操作入力を受け付ける入力部として機能する。
【0025】
図3は、図1に示す紙葉類処理装置の構成例について説明するための説明図である。
紙葉類処理装置20は、装置内部に、投入部212、取出部213、吸着ローラ214、搬送路215、検査部216、ゲート220乃至225、排除搬送路226、排除集積部227、集積・結束部228乃至231、裁断部233、及びスタッカ234を備える。また、紙葉類処理装置20は、制御部251を備える。制御部251は、紙葉類処理装置20の各部の動作を統合的に制御する。
【0026】
取出部213は、投入部の上部に設けられる。取出部213は、吸着ローラ214を備えている。吸着ローラ214は、投入部212にセットされた紙葉類を集積方向の上端に接するように設けられている。即ち、吸着ローラ214は、回転することにより、投入部212にセットされた紙葉類を集積方向の上端から1枚ずつ装置内部に取り込む。吸着ローラ214は、たとえば、1回転するごとに1枚の紙葉類を取出すように機能する。これにより、吸着ローラ214は、紙葉類一定のピッチで取出す。吸着ローラ214により取り込まれた紙葉類は、搬送路215に導入される。
【0027】
搬送路215は、紙葉類を紙葉類処理装置20内の各部に搬送する搬送手段である。搬送路215は、図示しない搬送ベルト及び駆動プーリなどを備えている。搬送路215は、図示しない駆動モータにより搬送ベルトを動作させる。搬送路215は、吸着ローラ214により取り込まれた紙葉類を搬送ベルトにより一定速度で搬送する。なお、搬送路215における取出部213に近い側を上流側、スタッカ234に近い側を下流側として説明する。
【0028】
取出部213から延びた搬送路215上には、検査部216が設けられている。検査部216は、画像読取装置217、画像読取装置218、及び厚み検査部219を備えている。検査部216は、紙葉類の光学的特徴情報、及び磁気的特長情報を検出する。これにより、紙葉類処理装置20は、紙葉類の種類、汚棄損、表裏、及び真偽などを検査する。
【0029】
画像読取装置217、及び218は、それぞれ搬送路215を挟んで対面するように設けられている。画像読取装置217、及び218は、搬送路215を搬送される紙葉類の両面の画像を読み取る。画像読取装置217、及び218は、それぞれ、CCDカメラを備える。紙葉類処理装置20は、画像読取装置217、及び218により撮像した画像に基づいて、紙葉類の表面及び裏面の模様画像を取得する。制御部251は、取得した画像に基づいて、画像判定を行い、紙葉類が正券、損券、または排除権であるかを判定する。
【0030】
正券は、真券であり、且つ、再流通が可能な紙葉類である。紙葉類処理装置20は、正券を集積・結束部228乃至231に搬送する。
【0031】
損券は、真券であり、且つ、再流通が不可能な紙葉類である。紙葉類処理装置20は、損券を裁断部233に搬送する。裁断部233は、搬送される損券を裁断する。なお、紙葉類処理装置20は、損券をスタッカ234に搬送し集積してもよい。スタッカ234は、集積した損券が例えば100枚に到達するごとに施封を行う。
【0032】
排除券は、正券及び損券に該当しない紙葉類である。紙葉類処理装置20は、排除券を排除集積部227に搬送する。排除券は、例えば、2枚取り券などの搬送異常券、折れ・破れなどの不良券、及び適用外券種・偽券などの判別不能券を含む。
【0033】
画像読取装置217、及び218は、読み取った画像を検査部216内の図示しないメモリに一時的に記憶する。紙葉類処理装置20は、このメモリに記憶されている画像を操作入力に応じて操作表示部237に表示する。
【0034】
厚み検査部219は、搬送路215を搬送される紙葉類の厚みを検査する。例えば、検出した厚みが規定値以上である場合、紙葉類処理装置20は、紙葉類の2枚取りを検出する。
【0035】
また、検査部216は、図示しない磁気センサなどを備えている。磁気センサは、紙葉類の磁気的な特徴情報を検出する。
【0036】
検査部216の下流側の搬送路215上には、ゲート220乃至225が順に配設されている。ゲート220乃至225は、それぞれ、制御部251により制御される。制御部251は、検査部216による検査の結果に基づいて各ゲート220乃至225の動作を制御する。これにより、制御部251は、搬送路215を搬送されている紙葉類を所定の処理部に搬送するように制御する。
【0037】
検査部216の直後に配設されたゲート220は、搬送路215を排除搬送路226に分岐する。即ち、ゲート220は、検査部216による検査の結果、真券ではないと判定された排除券、または、検査部216による検査を行うことができない検査不能券等を排除搬送路226に搬送するように切り替えられる。
【0038】
排除搬送路226の終端部には、排除集積部(排除部)227が設けられている。排除集積部227は、取出部213にて取出した姿勢のまま、上記したような排除券、及び検査不能券を集積する。排除集積部227に集積された紙葉類は、取出口239から取り出すことができる。
【0039】
また、ゲート221乃至224により分岐される先には、集積・結束部228乃至231(総じて集積結束部232と称する)がそれぞれ設けられている。集積・結束部232には、再流通可能であると判定された紙葉類が種類及び表裏毎に区別されて集積される。集積・結束部232は、集積した紙葉類を所定枚数毎に結束して格納する。また、紙葉類処理装置20は、図示しない大束結束部により、所定枚数毎で結束した紙葉類を複数集積し、結束する。
【0040】
ゲート225により分岐される先には、裁断部233が配設されている。裁断部233は、紙葉類を裁断して収納する。ゲート225に搬送される紙葉類は、正規の紙葉類であり、且つ、再流通が不可能であると判定された紙葉類(損券)である。
【0041】
また、ゲート225により分岐される他方の搬送路の先には、スタッカ234が配設されている。制御部251は、損券裁断モードが選択されている場合、紙葉類を裁断部233に搬送するようにゲート225を制御する。また、制御部251は、損券裁断モードが選択されていない場合、紙葉類をスタッカ234に搬送するようにゲート225を制御する。
【0042】
なお、制御部251は、集積・結束部232に集積された紙葉類の枚数、及び、裁断部233により裁断された紙葉類の枚数及び識別情報を逐次記憶する。
【0043】
図4は、図1及び図2に示す紙葉類処理装置20の制御系の構成例について説明するためのブロック図である。
紙葉類処理装置20は、制御部251、検査部216、通信部250、搬送制御部252、集積・結束制御部253、裁断制御部256、操作表示部237、及びキーボード240などを備える。
【0044】
制御部251は、紙葉類処理装置20の全体的な制御を司る。制御部251は、操作表示部237により入力される操作、及び検査部216による検査結果に基づき、搬送制御部252及び集積・結束制御部253を制御する。
【0045】
例えば、操作員は、操作表示部237またはキーボード240により、処理する紙葉類の券種、枚数、正損判別レベル、供給元の名称、及び処理方法などを入力する。
【0046】
検査部216は、画像読取装置217、及び218、厚み検査部219、その他のセンサ類254、及びCPU255を備える。
【0047】
画像読取装置217、及び218は、搬送路215を搬送される紙葉類の両面の画像を読み取る。画像読取装置217、及び218は、例えばCharge Coupled Device(CCD)などの受光素子と光学系とを備える。画像読取装置217、及び218は、搬送される紙葉類に対して光を投光し、反射光または透過光を光学系により受光する。画像読取装置217、及び218は、光学系により受光した光をCCDに結像させ、電気信号(画像)を取得する。
【0048】
制御部251は、紙葉類の基準となる画像(基準画像)を記憶部260に予め記憶する。制御部251は、紙葉類から取得した画像と、記憶部260に記憶される基準画像とを比較することにより、静養類の正損判定及び偽券判定を行う。
【0049】
厚み検査部219は、搬送路215を搬送される紙葉類の厚みを検査する。その他のセンサ類254は、例えば、磁気センサなどである。磁気センサは、搬送路215を搬送される紙葉類から磁気的な特徴情報を検出する。
【0050】
CPU255は、画像読取装置217、218、厚み検査部219、及びその他のセンサ類254などによる検査の結果に基づいて、搬送路215を搬送される紙葉類の種類、汚棄損、表裏、及び真偽などを判別する。
【0051】
搬送制御部252は、制御部251の制御に基づき、取出部213、搬送路215、排除搬送路226、及びゲート220乃至225を制御する。これにより、搬送制御部252は、紙葉類の取り込み及び搬送を制御する。また、搬送制御部252は、判定した紙葉類の種類毎に区分する区分処理を行う。即ち、搬送制御部252は、区分処理部として機能する。
【0052】
集積・結束制御部253は、制御部251の制御に基づき、前記排除集積部227及び集積・結束部228〜231を制御する。これにより、集積・結束制御部253は、紙葉類の集積、及び結束の制御を行なう。
【0053】
裁断制御部256は、制御部251の制御に基づき、裁断部233の動作を制御する。これにより、裁断部233は、搬送される紙葉類の裁断を行う。
【0054】
通信部250は、主制御装置10とデータの送受信を行うインターフェースである。紙葉類処理装置20は、主制御装置10から通信部250により処理履歴情報を受け取る。紙葉類処理装置20の制御部251は、記憶部260を備える。制御部251は、主制御装置10から受信する処理履歴情報を記憶部260に格納する。
【0055】
また、制御部251は、偽券判定部261、損券判定部262、及び突合部263を備える。
偽券判定部261は、処理する紙葉類が偽券であるか否かを判定する。損券判定部262は、処理する紙葉類が損券であるか否かを判定する。また、突合部263は、紙葉類の処理結果と記憶部260に格納される処理履歴情報とを突合し、既に裁断処理済みの紙葉類が処理結果に含まれているか否かを判定する。
【0056】
図5は、処理履歴情報の一例について説明するための説明図である。
処理履歴情報は、例えば、「識別情報」、「処理年月日」、「券種」、「場所」、及び「処理結果」などの情報を含む。処理履歴情報は、識別情報をインデックスとして他の情報が対応付けられて記憶される。さらに、処理履歴情報は、損券処理すべきか否かを示す情報を有する。
【0057】
「識別情報」は、紙葉類が発行される場合に紙葉類の表面に印刷される情報である。識別情報は、固有の情報であり、重複しない。紙葉類処理装置20の制御部251は、画像読取装置217及び218により取得する紙葉類の画像に基づいて、紙葉類に印刷される識別情報を認識する。即ち、制御部251、画像読取装置217、及び218は、識別情報認識部として機能する。
【0058】
「処理年月日」は、対応付けられている識別情報の紙葉類を紙葉類処理装置20により処理した年月日を示す情報である。「券種」は、紙葉類の種別を示す情報である。紙葉類処理装置20の制御部251は、紙葉類から画像を取得し、基準画像と比較することにより、紙葉類の券種を特定する。即ち、制御部251は、判定部として機能する。
【0059】
「場所」は、対応付けられている識別情報の紙葉類を処理した紙葉類処理装置20が設置される場所、または、紙葉類処理装置20の識別情報を示す情報である。
【0060】
「処理結果」は、対応付けられている識別情報の紙葉類に対して行った、例えば、真偽判定、及び正損判定の結果を示す情報である。
【0061】
処理履歴情報は、処理結果として、廃棄処理を行ったか否かを示す情報を含む。上記したように、紙葉類処理装置20は、紙葉類を損券であると判定した場合、紙葉類に対して裁断処理を行う。この場合、制御部251は、裁断処理を行った紙葉類の識別情報に「裁断処理」を実行した事を示す情報を付加する。
【0062】
例えば、識別情報に廃棄処理済を示す情報が対応付けられる場合、制御部251は、この識別情報が付加される紙葉類は流通していない紙葉類であると認識することができる。制御部251の突合部263は、紙葉類から読み取った識別情報を処理履歴情報から抽出し、流通している紙葉類であるか否かを判定する。流通していない紙葉類であると判定した場合、制御部251は、紙葉類を排除券として処理する。これにより、偽券である可能性が高い紙葉類を選出することができる。
【0063】
また、処理履歴情報は、処理結果として、紙葉類の真偽の判定結果を示す情報を含む。上記したように、紙葉類処理装置20は、紙葉類を偽券であると判定した場合、紙葉類を排除集積部227に集積する。この場合、制御部251は、偽券であると判定した紙葉類の識別情報に「偽券」であると判定した事を示す情報を付加する。
【0064】
例えば、識別情報に偽券を示す情報が対応付けられる場合、制御部251は、この識別情報が付加される紙葉類が偽券として処理した履歴が有ることを認識することができる。制御部251の偽券判定部261は、紙葉類から読み取った識別情報を処理履歴情報から抽出し、偽券として処理した履歴の有無を判定する。偽券として処理した履歴が有る紙葉類を読み取った場合、制御部251は、紙葉類を排除券として処理する。これにより、偽券である可能性が高い紙葉類を選出することができる。
【0065】
またさらに、偽券判定部261は、紙葉類から読み取った識別情報を処理履歴情報から抽出することができない場合、即ち、紙葉類から読み取った識別情報が処理履歴情報に存在しない場合、紙葉類を偽券と判定する。即ち、偽券判定部261は、発行された履歴のない紙葉類を偽券として判定する。
【0066】
また、例えば、キーボード240、または操作表示部237により情報を入力する事により、損券として処理すべき紙葉類の識別情報を指定することができる。紙葉類処理装置20の制御部251は、入力される識別情報に基づいて、処理履歴情報を追記する。制御部251は、記憶部260から入力される識別情報を検索し、損券として処理すべき紙葉類であることを示す情報を付加する。
【0067】
制御部251は、紙葉類から識別情報を読み取る場合、読み取った識別情報を記憶部260の処理履歴情報から検索する。制御部251の損券判定部262は、検索した識別情報に、損券として処理すべき紙葉類であることを示す情報が付加されているか否か判定する。損券として処理すべき紙葉類であることを示す情報が付加されている場合、制御部251は、この紙葉類を損券として処理する。
【0068】
例えば、キーボード240、または操作表示部237は、発行後X年以上経過した紙葉類を損券として処理すべき紙葉類として指定することができる。このように指定する場合、紙葉類処理装置20は、発行後X年以上経過した紙葉類を損券として処理することができる。なお、指定する場合、日付で指定してもよいし、識別情報により指定してもよい。
【0069】
日付により指定する場合、制御部251は、入力される日付以前に発行された紙葉類の識別情報を履歴情報から抽出する。識別情報により指定する場合、制御部251は、入力される識別情報を処理履歴情報から抽出する。なお、識別情報は、例えばX年発行乃至Z年発行のように、範囲で指定してもよい。
【0070】
制御部251は、紙葉類の処理結果を記憶し、処理結果に基づいて記憶部260に記憶される処理履歴情報を追記する。制御部251は、追記した処理履歴情報を通信部250により主制御装置10に送信する。
【0071】
主制御装置10は、接続されている複数の紙葉類処理装置20から処理履歴情報を受信し、データベースサーバ30に送信する。
【0072】
データベースサーバ30は、各主制御装置10から送信される処理履歴情報を集計する。即ち、データベースサーバ30は、受信する処理履歴情報を紙葉類の識別情報をインデックスとして認識し、自身が記憶する処理履歴情報を最新の情報に書き換える。即ち、データベースサーバ30は、処理履歴情報を更新する更新処理部として機能する。
【0073】
データベースサーバ30は、送信部として機能する。データベースサーバ30は、集計して更新した処理履歴情報をネットワーク210を介して接続される複数の主制御装置10に配信する。主制御装置10は、紙葉類の処理履歴情報をデータベースサーバ30から受信し、接続される複数の紙葉類処理装置20に送信する。これにより、主制御装置10、紙葉類処理装置20、及びデータベースサーバ30において記憶される処理履歴情報が同期する。
【0074】
上記したように、紙葉類処理装置20は、発行から所定年数経過した紙葉類、または、画像判定の結果、汚損度が大きいと判定した紙葉類を損券と判定する。この場合の一例を以下に示す。
【0075】
識別情報:A1234567890
券種 :1
真偽 :偽券
正損 :正券
損券処理:損券
破棄処理:流通
場所 :東京
上記の識別情報を紙葉類から読み取った場合、紙葉類処理装置20は、損券として処理する。即ち、紙葉類処理装置20は、「損券処理」の情報を参照し、「損券」として処理すべき紙葉類であることを認識する。
【0076】
紙葉類処理装置20は、汚損度が少なく、且つ、発行から所定年数経過した紙葉類であることを認識する。発行から年数が経過する場合、同じ種類の紙葉類であっても、セキュリティ要素が異なる場合がある。このような場合、古い紙葉類を損券として処理することが望まれる。本実施形態に係る紙葉類処理装置20は、このような紙葉類を特定して選出する事ができる。
【0077】
また、上記したように、紙葉類処理装置20は、過去に偽券と判定したことがある紙葉類、または、画像判定の結果、差異が大きいと判定した紙葉類を偽券と判定する。この場合の一例を以下に示す。
【0078】
発行番号:B1234567890
券種 :1
真偽 :偽券
正損 :正券
損券処理:損券
破棄処理:流通
場所 :東京
上記の識別情報を紙葉類から読み取った場合、紙葉類処理装置20は、偽券として処理する。即ち、紙葉類処理装置20は、「真偽」の情報を参照し、「偽券」として処理した履歴がある紙葉類であることを認識する。
【0079】
このように、紙葉類処理装置20に偽券の検出履歴を入力することにより、過去に偽券と判定された紙葉類と同じ識別情報を持つ紙葉類を特定して選出することができる。
【0080】
また、上記したように、紙葉類処理装置20は、過去に裁断処理を行った紙葉類と同じ識別情報を読み取った場合、偽券と判定する。この場合の一例を以下に示す。
【0081】
発行番号:A1234567890
券種 :1
真偽 :真券
正損 :正券
損券処理:損券
破棄処理:裁断処理
場所 :東京
上記の識別情報を紙葉類から読み取った場合、紙葉類処理装置20は、偽券として処理する。即ち、紙葉類処理装置20は、「破棄処理」の情報を参照し、「裁断処理」として処理した履歴がある紙葉類であることを認識する。
【0082】
このように、紙葉類処理装置20に破棄処理済の紙葉類の識別情報を入力することにより、過去に裁断処理が行われた紙葉類と同じ識別情報を持つ紙葉類を特定して選出することができる。
【0083】
図5に示す例よると、識別情報「A1234567890」を持つ紙葉類は、2000年1月10日に、場所「東京」に設置される装置A1により発行されたことが示されている。発行装置は、データベースサーバ30に発行した紙葉類の識別情報、及び図5に示す他の情報を登録する。
【0084】
次に、識別情報「A1234567890」を持つ紙葉類が2003年1月10に、場所「大阪」に設置される装置A10によって処理されたことが示されている。ここで、識別情報「A1234567890」を持つ紙葉類が真券であり、正券である事が判定されている。即ち、識別情報「A1234567890」を持つ紙葉類は、再流通されている。
【0085】
次に、識別情報「A1234567890」を持つ紙葉類は、2006年1月10日に場所「名古屋」に設置されている装置A20によって処理された事が示されている。ここで、識別情報「A1234567890」を持つ紙葉類が真券であり、損券である事が判定されている。即ち、識別情報「A1234567890」を持つ紙葉類は、裁断されて廃棄処理されている。
【0086】
次に、識別情報「A1234567890」を持つ紙葉類は、2008年1月10日に場所「大分」に設置されている装置A30によって処理された事が示されている。ここで、装置30Aは、識別情報「A1234567890」を持つ紙葉類が偽券であると判定した。即ち、装置30Aは、識別情報「A1234567890」を持つ紙葉類が過去に裁断処理されていることを検知し、偽券と判定した。
【0087】
図6は、紙葉類処理装置20の動作について説明するためのフローチャートである。
なお、予めデータベースサーバ30において処理履歴情報が更新され、主制御装置10を介して紙葉類処理装置20に最新の処理履歴情報が記憶されていると仮定して説明する。
【0088】
紙葉類処理装置20は、取出部213に投入される紙葉類を1枚ずつ取り込み、搬送する。画像読取装置217、及び218は、搬送される紙葉類から画像を取得する(ステップS11)。CPU255は、画像読取装置217、及び218により読み取った画像から識別情報を取得し(ステップS12)、制御部251に送信する。
【0089】
制御部251は、受信する識別情報と記憶部260により記憶される処理履歴情報を参照し、判定を行う。
【0090】
まず、制御部251は、受信した識別情報に偽券判定の履歴が存在するか否か判定する(ステップS13)。また、制御部251は、受信した識別情報に裁断処理の履歴が存在するか否か判定する(ステップS14)。
【0091】
受信した識別情報に偽券判定の履歴が存在する場合(ステップS13、YES)、または裁断処理の履歴が存在する場合(ステップS14、YES)、制御部251は、紙葉類を排除券と判定する。即ち、制御部251は、偽券である可能性の高い紙葉類であると判定する。
【0092】
制御部251は、搬送制御部252により排除券と判定した紙葉類を排除集積部227に搬送するように制御する(ステップS16)。
【0093】
また、制御部251は、受信した識別情報の紙葉類が損券として指定されているか否か判定する(ステップS17)。即ち、制御部251は、受信した識別情報に損券として処理するべきことを示す情報が付加されているか否か判定する。
【0094】
さらに、制御部251は、画像読取装置217、及び218により取得した紙葉類の画像に基づいて正損の判定を行う(ステップS18)。即ち、制御部251は、記憶部260に記憶される基準画像と取得した画像とを比較し、差異のレベルに基づいて紙葉類が再流通可能な紙葉類であるか否かを判定する。
【0095】
受信した識別情報の紙葉類が損券として指定されている場合(ステップS17、YES)、または、再流通が不可能であると判定した場合(ステップS18、NO)、制御部251は、紙葉類を損券と判定する。即ち、制御部251は、再度流通されるのに適さない紙葉類であると判定する(ステップS19)。
【0096】
さらに、制御部251は、搬送制御部252により損券と判定した紙葉類をスタッカ234または裁断部233に搬送するように制御する(ステップS20)。
【0097】
また、ステップS18において、再流通が可能な紙葉類であると判定した場合(ステップS18、YES)、制御部251は、紙葉類を正券と判定する(ステップS21)。
【0098】
紙葉類を搬送すると、制御部251は、搬送した紙葉類に対して行った処理の内容を記憶部260に記憶する(ステップS22)。即ち、制御部251は、処理した紙葉類の識別情報に処理結果を対応付け、処理履歴情報に追加する。
【0099】
上記したように、本実施形態に係る紙葉類処理システム1は、紙葉類の発行時、及び処理時に紙葉類の識別情報と処理結果とを対応付けて記憶する。これにより、紙葉類処理装置20は、偽券として判定した履歴のある識別情報が付加されている紙葉類を排除券として処理することができる。また、紙葉類処理装置20は、発行から所定期間経過した紙葉類を画像判定の結果によらず損券として処理することができる。またさらに、紙葉類処理装置20は、過去に損券として破棄した識別情報が付加されている紙葉類を偽券の可能性が高い排除券として処理することができる。
【0100】
この結果、特定の紙葉類を区分けすることができる紙葉類処理システム、紙葉類処理装置、及び紙葉類処理方法を提供することができる。
【0101】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0102】
上記した実施形態では、紙葉類に吹かされる識別情報は、番号及び記号により構成されるとして説明したが、これに限定されない。識別情報は、番号のみ、または記号のみであってもよい。また、例えば、識別情報は、バーコードまたは二次元コードなどであってもよい。
【0103】
また、上記した実施形態では、紙葉類処理装置20により紙葉類が既に裁断処理された紙葉類であるか否かを判定する構成として説明したが、これに限定されない。紙葉類処理装置20が識別情報と処理結果とを主制御装置10に送信し、主制御装置10が受信した識別情報の紙葉類が過去に破棄処理された紙葉類であるか否かを判定する構成であってもよい。
【0104】
また、上記した実施形態は、一般的な紙葉類処理装置として説明したが、本発明は種々の装置に適用することができる。例えば、自動預け払い機、各種の自動販売機、または帳票処理機など、紙葉類から画像を取得し、紙葉類に印刷されている識別情報を認識することができる構成と、紙葉類の処理履歴情報を記憶するための記憶部とを備えるものであれば、如何なるものであっても本発明を適用することができる。
【0105】
また、さらに判定を加えてもよい。制御部251は、画像読取装置217及び218により取得した画像に基づいて紙葉類の券種を判別する。制御部251は、処理履歴情報を参照し、読み取った紙葉類の識別情報に対応付けられている券種情報を参照する。例えば、制御部251は、取得した画像に基づいて判別した紙葉類の券種と、参照した券種情報とが異なる場合、紙葉類を排除券として処理するように制御する。
【0106】
また、上記した実施形態の紙葉類処理装置20は、取得する識別情報を記憶する処理履歴情報から検索し、履歴情報を取得する構成として説明したが、この構成に限定されない。例えば、紙葉類処理装置20は、選出して処理すべき紙葉類の識別情報を、読み出し速度の速いRAMなどに予めする構成であってもよい。この場合、紙葉類処理装置20は、画像から取得した情報と一致する識別情報が上記RAMに記憶されている場合、損券、または排除券として処理する。
【0107】
即ち、この場合、紙葉類処理装置20は、予め処理履歴情報を読み出し、偽券判定が行われた紙葉類の識別情報をRAMに記憶する。
【0108】
また、紙葉類処理装置20は、キーボード240、または操作表示部237により入力される情報に基づいて処理履歴情報を検索する。紙葉類処理装置20は、キーボード240、または操作表示部237により入力される日付の範囲内に発行された紙葉類の識別情報を抽出し、RAMに記憶する。例えば、2000年1月10日―2004年1月10日と入力された場合、紙葉類処理装置20は、発行日が2000年1月10日―2004年1月10日の範囲内である紙葉類の識別情報を処理履歴情報から予め読み出し、RAMに記憶する。
【0109】
上記した構成により、紙葉類処理装置20は、偽券判定及び損券判定を高速に行うことができる。
【符号の説明】
【0110】
1…紙葉類処理システム、10…主制御装置、20…紙葉類処理装置、30…データベースサーバ、210…ネットワーク、212…投入部、213…取出部、214…吸着ローラ、215…搬送路、216…検査部、217…画像読取装置、218…画像読取装置、219…厚み検査部、220乃至225…ゲート、226…排除搬送路、227…排除集積部、228…集積・結束部、228乃至232…集積・結束部、233…裁断部、234…スタッカ、236…操作部、237…操作表示部、240…キーボード、250…通信部、251…制御部、252…搬送制御部、253…集積・結束制御部、255…CPU、256…裁断制御部、260…記憶部、261…偽券判定部、262…損券判定部、263…突合部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙葉類処理装置とサーバとを具備する紙葉類処理システムであって、
前記サーバは、
紙葉類の識別情報と紙葉類に対する処理の処理結果とを対応付けて紙葉類情報として記憶する紙葉類情報記憶部と、
前記紙葉類情報記憶部に記憶される紙葉類情報を前記紙葉類処理装置に送信する第1の送信部と、
を具備し、
前記紙葉類処理装置は、
前記サーバから受信する紙葉類情報を記憶する記憶部と、
紙葉類が投入される投入部と、
前記投入部に投入される紙葉類を1枚ずつ取り出す取出部と、
前記取出部により取り出す紙葉類を搬送する搬送部と、
前記搬送部により搬送される紙葉類の画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部により取得した画像から識別情報を取得する識別情報認識部と、
前記記憶部により記憶される紙葉類情報を参照し、前記識別情報認識部により認識した識別情報に基づいて、前記紙葉類の判定を行う判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて紙葉類を区分けして集積する集積部と、
を具備することを特徴とする紙葉類処理システム。
【請求項2】
前記紙葉類処理装置は、前記判定部による処理結果を前記サーバに送信する第2の送信部をさらに具備し、
前記サーバは、前記紙葉類処理装置から受信する処理結果に基づいて前記紙葉類情報記憶部の紙葉類情報を更新する更新処理部をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理システム。
【請求項3】
前記判定部は、前記記憶部により記憶される紙葉類情報において、前記識別情報認識部により認識した識別情報に偽券判定の履歴情報が対応付けられている場合、紙葉類を排除券と判定することを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理システム。
【請求項4】
前記判定部は、前記記憶部により記憶される紙葉類情報において、前記識別情報認識部により認識した識別情報に破棄処理済みを示す履歴情報が対応付けられている場合、紙葉類を排除券と判定することを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理システム。
【請求項5】
情報が入力される入力部をさらに具備し、
前記判定部は、前記識別情報認識部により認識した識別情報が前記入力部により入力される情報により指定される紙葉類情報に含まれる場合、紙葉類を損券と判定することを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理システム。
【請求項6】
前記判定部は、前記画像取得部により取得した画像に基づいて前記紙葉類の券種を認識し、前記識別情報認識部により認識した識別情報に対応付けられている券種情報と、前記認識した券種とが異なる場合、紙葉類を排除券と判定することを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理システム。
【請求項7】
外部から受信する紙葉類情報を記憶する記憶部と、
紙葉類が投入される投入部と、
前記投入部に投入される紙葉類を1枚ずつ取り出す取出部と、
前記取出部により取り出す紙葉類を搬送する搬送部と、
前記搬送部により搬送される紙葉類の画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部により取得した画像から識別情報を取得する識別情報認識部と、
前記記憶部により記憶される紙葉類情報を参照し、前記識別情報認識部により認識した識別情報に基づいて、前記紙葉類の判定を行う判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて紙葉類を区分けして集積する集積部と、
を具備することを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項8】
前記判定部は、前記記憶部により記憶される紙葉類情報において、前記識別情報認識部により認識した識別情報に偽券判定の履歴情報が対応付けられている場合、紙葉類を排除券と判定することを特徴とする請求項7に記載の紙葉類処理装置。
【請求項9】
前記判定部は、前記記憶部により記憶される紙葉類情報において、前記識別情報認識部により認識した識別情報に破棄処理済みを示す履歴情報が対応付けられている場合、紙葉類を排除券と判定することを特徴とする請求項7に記載の紙葉類処理装置。
【請求項10】
情報が入力される入力部をさらに具備し、
前記判定部は、前記識別情報認識部により認識した識別情報が前記入力部により入力される情報により指定される紙葉類情報に含まれる場合、紙葉類を損券と判定することを特徴とする請求項7に記載の紙葉類処理装置。
【請求項11】
前記判定部は、前記画像取得部により取得した画像に基づいて前記紙葉類の券種を認識し、前記識別情報認識部により認識した識別情報に対応付けられている券種情報と、前記認識した券種とが異なる場合、紙葉類を排除券と判定することを特徴とする請求項7に記載の紙葉類処理装置。
【請求項12】
外部から受信する紙葉類情報を記憶し、
投入される紙葉類を1枚ずつ取り出し、
取り出す紙葉類を搬送し、
搬送される紙葉類の画像を取得し、
取得した画像から識別情報を取得し、
記憶されている紙葉類情報を参照し、前記取得した識別情報に基づいて、前記紙葉類の判定を行い、
前記判定の結果に基づいて紙葉類を区分けして集積する、
ことを特徴とする紙葉類処理方法。
【請求項13】
紙葉類の判定を行う場合、前記記憶される紙葉類情報において、前記認識した識別情報に偽券判定の履歴情報が対応付けられている場合、紙葉類を排除券と判定することを特徴とする請求項12に記載の紙葉類処理方法。
【請求項14】
紙葉類の判定を行う場合、前記記憶される紙葉類情報において、前記認識した識別情報に破棄処理済みを示す履歴情報が対応付けられている場合、紙葉類を排除券と判定することを特徴とする請求項12に記載の紙葉類処理方法。
【請求項15】
紙葉類の判定を行う場合、前記認識した識別情報が入力される情報により指定される紙葉類情報に含まれる場合、紙葉類を損券と判定することを特徴とする請求項12に記載の紙葉類処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−40039(P2010−40039A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−160979(P2009−160979)
【出願日】平成21年7月7日(2009.7.7)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】