説明

素線切れ検出器

【課題】従来の駐車塔の昇降リフトを昇降させる昇降駆動部は、昇降リフトを吊り下げ、プーリで方向転換させ巻回して、ワイヤを巻き掛けた駆動シーブにより駆動回転して昇降させている。ワイヤは、複数個所の屈折により素線切れをして、線径が細くなり衝撃があれば切断する危険がある。素線切れを発見するには、目視で行うと大変な時間を必要にして、見逃すこともよくあった。センサにより初期段階で検知して、警告する安全で速く安価な素線切れ検出器を提供する。
【解決手段】駆動シーブ12と従動シーブ13を平行に軸着して、ワイヤ7で駆動シーブ12と従動シーブ13に1回転分巻回させて緊張させた昇降駆動部を備え、ワイヤ7の外周面に近接する位置に糸材17を緊張させて、横切る方向に配置して、糸材17の端部に検出器Kを設け、検知により警報信号を発信させ、昇降リフト2を乗込場に停止させる構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤを介して昇降させる昇降駆動部により車両を入出庫させる駐車塔に採用されたもので、該昇降駆動部のワイヤの寿命を検知する検出器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の昇降リフトを昇降させる昇降駆動部では、ワイヤが駆動シーブと従動シーブとを1回転巻回させてから複数個所の案内プーリにより方向転換させて、一端に昇降リフトを吊下げて、他端にウェートを吊下げて、緊張状態にしている。ワイヤは、モータの回転で駆動シーブを回転させて、昇降リフトが車両を搭載して昇降空間を上昇することで各階の駐車室に隣接させ、横行トレイの横行により車両を横行トレイに移載させることができる。昇降リフトは、横行トレイに車両を移載すると、乗込場に下降して、次の指令を待つことになる。ワイヤは、屈折させることができ、方向性も自由に配置でき、軽量で騒音が低く安価である利点があり、高速で昇降させる昇降には便利で、駆動シーブ・プーリのレイアウトが容易にできるものである。
【0003】
【特許文献1】特開2004−183211
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ワイヤの寿命は、駆動シーブ・プーリの屈折箇所が多いほど・屈折径が小さいほど短くなり、ワイヤを形成する複数本の線状が、屈折で切れて表面に切れ端を突出させて、内部にまで順次切れて行き、切断の恐れが発生するため、安全に稼動させるにはワイヤの破損箇所を早めに発見することにある。ワイヤの破損を発見するには、ワイヤの寿命を知る必要があるが、使用条件により時間・回数では正確に検出することができない。
【0005】
本発明は、ワイヤの寿命を早目に検知して、十分な準備時間を確保することができる検出器であり、ワイヤの外周面に発生する数本の素線切れを検出することで、早めに対応できるようにして、ワイヤに近接して緊張させた糸材が、素線切れのワイヤに接触して振動する作用を検知するものと、素線切れのワイヤに付着部材が付着して、付着部材が徐々に大きくなったところを検知するものとを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明では、昇降リフトが昇降する昇降空間を備え、昇降空間に隣接する複数階の駐車室を備え、駐車室に横行トレイを配置し、昇降リフトと横行トレイとがすれ違うことで車両を受け渡しする駐車装置である。駐車装置の昇降装置は、駆動シーブと従動シーブを平行に軸着して、ワイヤで駆動シーブと従動シーブに一回転巻回させ、ワイヤの一端側に昇降リフトを吊下げ、ワイヤの他端側にウェートを吊下げて緊張させる。駆動シーブ又は従動シーブの近傍には、糸材を緊張させてワイヤの外周面に近接する位置に、巻回方向に対して横切る方向に配置する。検出手段は、糸材の端部に設け、検出手段の検知により警報信号を発信させ、昇降リフトを乗込場に停止させる構成とする。
【0007】
請求項2の発明では、昇降リフトが昇降する昇降空間を備え、昇降空間に隣接する複数階の駐車室を備え、駐車室に横行トレイを配置し、昇降リフトと横行トレイとがすれ違うことで車両を受け渡しする駐車装置である。駐車装置の昇降装置は、駆動シーブと従動シーブを平行に軸着して、ワイヤで駆動シーブと従動シーブに一回転巻回させ、ワイヤの一端側に昇降リフトを吊下げ、ワイヤの他端側にウェートを吊下げて緊張させる。駆動シーブ又は従動シーブの近傍には、ワイヤの外周面に近接して巻回方向に対して横切る方向に付着物を配置して、ワイヤの緊張位置に近接センサを設け、近接センサの検知により警報信号を発信させ、昇降リフトを乗込場に停止させる構成とする。
請求項3の発明では、糸材の端部の検出手段は、リミットスイッチであり、リミットスイッチのアームを回動させてアームの付勢力で線材を緊張させている構成とする。
請求項4の発明では、付着物は、板状に形成した綿であり、綿板に透孔を備え、透孔をワイヤが通過する構成とする。
【0008】
請求項1の構成では、ワイヤに振れがなく、正確にワイヤ破断部を検知できる作用がある。
請求項2の構成では、ワイヤに振れがなく、切断端子の大きさに比例して検出できる作用がある。
請求項3の構成では、切断部の当接抵抗で線材に掛かる張力によりリミットスイッチのアームを回動させる作用がある。
請求項4の構成では、安価な材質で確実に付着して、付着量を増加させ、位置の発見を容易にする作用がある。
【発明の効果】
【0009】
請求項1と2の発明では、正確にワイヤの素線切れの初期段階を検出でき、素線切れの量により検出を可能に調整ができるので、早めにワイヤ交換をする対策を取ることができ、安全に稼動できる効果がある。
【0010】
請求項3の発明では、リミットスイッチのアームの回動量で素線切れの大きさを調整することができ、稼動させる日程を経てることができる効果がある。
請求項4の発明では、付着量を増加させて、目視で検出しやすくするので、ワイヤの交換時期を的確に把握できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、ワイヤ7を介して昇降リフト2を吊下げ、昇降駆動部8の回転でワイヤ7を巻上げ又は巻戻し作動させることで、昇降空間Eを昇降リフト2が昇降して、横行トレイ9と受け渡しする駐車塔1であり、ワイヤ7の寿命を検知する検出器K・K1を備えている。ワイヤ7の寿命は、外周面の素線から劣化して、徐々に内部に悪化する症状があるため、まず表面の検知が第一である。
【0012】
表面は、異常がなければバリがなくなめらかであるが、異常があると素線切れでバリが発生しスムーズに滑らなくなり、抵抗がバリに集中して線径を細めて、張力に耐えられず切断する。切断するには、ある程度時間に余裕があり、緊急停止させる必要はないので、入出庫動作の終了後に交換の作業を行えばよい。素線切れの箇所には、バリが発生するので、バリを検出すれば、その箇所の点検をして寿命が分かり判断でき、補強・修理をすることができる。
【0013】
図1は、駐車塔1であり、中央に昇降空間Eを備え、昇降空間E内を昇降リフト2が昇降可能に最上階から吊下げてある。駐車室Xは、昇降空間Eに隣接して複数階に亘り設置して、横行トレイ9を配置している。横行トレイ9は、長手方向の前後端にトレイレールを備え、トレイレールを連結するフレームに櫛歯形状に中央から両外側に突出させるリフトフォーク3が固定されている。トレイレールは、断面コ字形に形成させ、ローラにより支持されて横行移動する。ローラは、複数個が水平に配置してあり、各ローラが移動方向へ駆動回転する横行装置に軸着されている。
【0014】
横行装置は、駐車室Xと昇降空間Eに配置されて、横行トレイ9を水平に往復動させることができる。昇降リフト2は、昇降空間E内を昇降可能に昇降駆動部8の回転でワイヤ7を巻き上げ・巻き戻しして各駐車室Xに搬送される。乗込場Sは、地上面GLにあり、昇降リフト2と固定床11が一体になり、水平で隙間の少ない平面を形成する昇降空間Eの位置にある。前記固定床11は、昇降空間Eの位置でピットPを塞ぐ床面であり、リフトフォーク3を通過させる間隙を備え、昇降リフト2をピットP内に下降することができる。
【0015】
昇降駆動部8は、最上階の空間に設置され、ガイドレール6に案内される昇降リフト2をワイヤ7の一端部に固定され、ピットPから最上階付近まで昇降可能にして、ガイドレール6の上端からプーリ14を介して駆動シーブ12と従動シーブ13に巻回されて、ワイヤ7の他端部をウェート26に固定している。昇降リフト2は、リフトフォーク3を備えて、車両Cのタイヤを支持して搭載状態で昇降する。横行トレイ9は、トレイフォーク10を備えて、車両Cのタイヤを支持して搭載状態で横行する。昇降リフト2と横行トレイ9は、すれ違い可能にして、車両Cを受け渡しすることができる。
【0016】
駆動シーブ12と従動シーブ13とは、軸方向を平行にして配置されて、駆動シーブ12にはモータ16が接続されて駆動回転され、従動シーブ13には回転自在に軸受されている。モータ16は、制御装置からの信号で、回転を制御して駆動シーブ12を回転させる。駆動シーブ12の回転は、巻回された4箇所からのワイヤ7が従動シーブ13により緊張状態であるため全ワイヤを等速で牽引されて、該ワイヤ7を送り出し移動又は引き戻し移動の作動をして、昇降リフト2を水平に平行に昇降させる。
【0017】
前記ワイヤ7の緊張状態は、ワイヤ7の一端に吊下げた昇降リフト2の重量が掛かり、他端に吊下げたウェート26の重量がお互いに引き合って、滑り現象を解消して、4箇所のワイヤ7を等速移動させている。ウェート26は、昇降リフト2の重量と車重とを合わせた重量を備え、モータ16の駆動力を軽減させて小型化している。
【0018】
図2は、昇降駆動部8を示し、ガイドレール6の上端にプーリ14を回転自在に備え、各プーリ14からのワイヤ7を一個所にまとめるガイドプーリ15が軸着されて、従動シーブ13から駆動シーブ12に180度巻回されて、再び駆動シーブ12から従動シーブ13に180度巻回される一回巻きにして、ウェート26に水平に固定している。昇降リフト2は、両端部をガイドレール6内の吊下げ部材5に固定されて、ワイヤ7が4箇所の吊下げ部材5を同時に同方向へ等速移動させることで、フォーク固定材4を左右一対に水平に平行に昇降させることができる。
【0019】
図3は、昇降駆動部8の駆動シーブ12と従動シーブ13の側面図であり、軸を平行に軸着されてワイヤ7を巻回して、該ワイヤ7に接近させて配置した検出器K・K1を示すもので、該検出器K・K1がワイヤ7の状態を検知して、ワイヤ7の交換時期と破損箇所を知らせることができる。検出器K・K1は、ワイヤ7の移動中に振れがないような場所でなければならず、駆動シーブ12と従動シーブ13間に接近している位置に設置すれば誤動作等の影響がなく正確に検知できる。
【0020】
検出器Kは、ワイヤの移動方向と直角に糸材17を緊張させて接近して配置させる。糸材17は、ワイヤ7が傷んだ箇所に発生する素線切れによる枝線27が接触して、緊張した糸材17を振動させ、ワイヤ7の痛み具合により糸材の振動も大きくなり揺動させるまでになると、安全確認の信号を発して、昇降駆動部8を停止させる警告をすることになる。糸材17は、一端部を固定させ、他端部をリミットスイッチ18に固定している。リミットスイッチ18は、アーム18aを回動させて入り切りの信号を得ることができ、アーム18aの回動にはばねによる付勢力20が備えてある。
【0021】
前記付勢力20は、糸材17を緊張させて、ワイヤ7の枝線27と接触するように接近させて、糸材17と枝線27を当接させてワイヤ7の伸縮を行う。枝線27は、ワイヤ7が素線切れで線径がだんだん細くなるに従い、多く露出してワイヤ7との当接も大きくなり、アーム18aを回動させて、リミットスイッチ18を入り切りする信号を入れることになる。
【0022】
図4は、検出器Kを示し、糸材17とワイヤ7の素線切れの枝線27との当接力で糸材17の揺動で検出するもので、糸材17の一端を建築物のフレームに固定して、回動自在なローラ19に巻き掛けて方向転換をして、リミットスイッチ18のアーム18aに固着する。前記糸材17は、枝線27で反応するもので、ワイヤ7の大きさによるが通常の縫製用の切れやすい糸からピアノ線まで採用可能であり、切れやすいものでは切れたら信号出し点検の警報を出すようにする。また、切れないピアノ線ではアーム18aの振れで検出する
【0023】
図5は、切れない糸材17による検出機構であり、フレームに一端を固定し、ローラ19を介してアーム18aに固着してあり、枝線27の当接で糸材17が引かれて戻される繰り返しにより振れが生じて、振れが大きくなるとアーム18aが回動して検知することになる。枝線27は、糸材17を引っ掛けるときに抵抗を与えるが、枝線27の切れ端の方向を変える程度で、該枝線27が大きくなると糸材17に掛かる抵抗も大きくなり、アーム18aを回動することになり、検出信号を発信して警告を表示させることになる。警告は、音によるブザー・音声があり、表示灯によりパトランプ・点滅灯・文字表示等により表示させても良いが、非常停止の信号を送るような緊急事態ではないので、速やかに点検をして補修をする必要があるものである。
【0024】
前記枝線27の箇所は、ワイヤ7が長く高さ、31mの駐車装置では50mぐらい必要になり、点検するのに時間が掛かることになる。検出器K1は、前記枝線27箇所を一目で発見でき時間をかけることなく、修正・点検の作業が容易に行うことができるもので、損傷箇所に付着物材22を付けて目印にする構成である。付着物材22は、枝線27が引っかくことで、その枝線27位置に印が付けられるものであり、例えば塗料とか粘土・スポンジ・綿等があり、本実施形態では綿の一例で説明する。
【0025】
前記ワイヤ7の枝線27の箇所は、専門家が診断することで、寿命と補修を判断してワイヤ7の交換及び修正の日程を経て、計画的に安全に行うことができ経済的である。
検出器K1は、駆動シーブ12と従動シーブ13間のワイヤ7に、集積綿23を配置して、ワイヤ7に接近させている。ワイヤ7の枝線27は、集積綿23の綿を枝線27が引っ掛けて、往復するたびに綿の数量及び枝線27の本数が増えていき、目視できるまでになる。検出器K1は、綿の数量により検知できる値に調整できる近接センサ24をワイヤ7に接近させている。素線切れのワイヤ7aは、付着物材23を枝線27に引っ掛けて移動し、その付着物材22の量により近接センサ24が検知して、信号を発信する。点検者は、ワイヤ7の点検をすることになり、付着物材22を発見して、直ちに線径を測定して、判断することになる。
【0026】
図6は、ワイヤ7の素線切れの発生箇所に目印を付けるもので、ワイヤ7が緊張されて振れがなく直進する場所に、配置された集積綿23にワイヤ7が通過する透孔28を備えている。集積綿23は、綿を透孔28の周辺に固定させ、箱状に形成してボルトにより固定している。
【0027】
前記透孔28には、ワイヤ7を通過させて昇降リフト2を昇降させ、他端にはウェート26を動滑車で吊下げている。ワイヤ7の素線切れは、シーブ・滑車・ローラによる巻回で屈折箇所が多いほど発生がし易くなり、直線での使用では発生が少ないので、昇降リフト2の吊下げ位置とかウェート26の吊下げ位置では屈折箇所が少なく素線切れの発生が少ない。
【0028】
素線切れの発生箇所は、駆動シーブ12と従動シーブ13に巻回させている箇所であり、その箇所を重点的に検知できるようにして、該駆動シーブ12と該従動シーブ13間では、ワイヤ7の緊張で振れが少ない場所でもあり、設置するには最適である。ワイヤ7は、正常な状態で集積綿23の透孔28を通過すには綿が付着することなく巻き取り作動している。ワイヤ7に素線切れ箇所が発生してくれば、集積綿23の透孔28を通過するときに、枝線27が透孔28の周辺の綿を引っ掛けて、巻き取り作動する。枝線27は、劣化が進むに従って大きくなり、綿を引っ掛ける量も多くなり、目立つ存在になる。
【0029】
図7は、近接センサ24により、ワイヤ7の素線切れを検出するもので、前記集積綿23を通過するときに、枝線27が綿を引っ掛けて付着物材22が大きくなると、近接センサ24に付着物材22が接近することになり検知するものである。ワイヤ7と近接センサ24は、前記集積綿23の設置場所の近傍がよく、ワイヤの振れがなく緊張している箇所に設置する。
【0030】
近接センサ24は、駆動シーブ12・従動シーブ13に巻回される位置では振れることがないので、正確に検出することができ、付着物材22の大きさで検出しやすくなる。検出器K1は、検出信号を発して異常の表示をする。昇降駆動部8は、検出器K1の異常信号により、入出庫動作を終了したときに、点検を指示する表示を出し、駐車塔の利用を一時停止させて、ワイヤ7の点検・修理を行う。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】 駐車塔を説明する縦断面図。
【図2】 最上階の昇降駆動部を示す平面図。
【図3】 駆動シーブと従動シーブを示す側面図。
【図4】 線状の検出器を示す説明用の正面図。
【図5】 素線切れワイヤを検出する説明図。
【図6】 付着部材の透孔を通過するワイヤの正面図。
【図7】 ワイヤに付着した綿を検出するセンサの平面図。
【符号の説明】
【0032】
1 駐車塔
2 昇降リフト
3 リフトフォーク
4 フォーク固定材
5 吊下げ部材
6 ガイドレール
7 ワイヤ 7a ワイヤ破断部
8 昇降駆動部
9 横行トレイ
10 トレイフォーク
11 固定床
12 駆動シーブ
13 従動シーブ
14 プーリ
15 ガイドプーリ
16 モータ
17 線状
18 リミットスイッチ
19 ローラ
20 付勢部
21 固定枠
22 付着部材
23 集積綿
24 近接センサ
25 壁面
X 駐車室
GL 地上面
C 車両
S 乗込場
E 昇降空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降リフトが昇降する昇降空間を備え、昇降空間に隣接する複数階の駐車室を備え、駐車室に横行トレイを配置し、昇降リフトと横行トレイとがすれ違うことで車両を受け渡しする駐車装置において、
駆動シーブと従動シーブを平行に軸着して、ワイヤで該駆動シーブと該従動シーブに一回転巻回させ、該ワイヤの一端側に昇降リフトを吊下げ、該ワイヤの他端側にウェートを吊下げて緊張させた昇降駆動部を備え、前記駆動シーブ又は前記従動シーブの近傍に、前記ワイヤの外周面に近接する位置に糸材を緊張させて、巻回方向に対して横切る方向に配置して、前記糸材の端部に検出手段を設け、前記検出手段の検知により警報信号を発信させ、昇降リフトを乗込場に停止させることを特徴とする素線切れ検出器。
【請求項2】
昇降リフトが昇降する昇降空間を備え、昇降空間に隣接する複数階の駐車室を備え、駐車室に横行トレイを配置し、昇降リフトと横行トレイとがすれ違うことで車両を受け渡しする駐車装置において、
駆動シーブと従動シーブを平行に軸着して、ワイヤで該駆動シーブと該従動シーブに一回転巻回させ、前記ワイヤの一端側に昇降リフトを吊下げ、該ワイヤの他端側にウェートを吊下げて緊張させた昇降駆動部を備え、前記駆動シーブ又は前記従動シーブの近傍に、前記ワイヤの外周面に近接して巻回方向に対して横切る方向に付着物を配置して、前記ワイヤの緊張位置に近接センサを設け、該近接センサの検知により警報信号を発信させ、昇降リフトを乗込場に停止させることを特徴とする素線切れ検出器。
【請求項3】
糸材の端部の検出手段は、リミットスイッチであり、該リミットスイッチのアームを回動させて、該アームの付勢力で糸材を緊張させていることを特徴とする請求項1記載の素線切れ検出器。
【請求項4】
付着物は、板状に形成した集積綿であり、該集積綿に透孔を備え、該透孔をワイヤが通過することを特徴とする請求項2記載の素線切れ検出器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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