紡績機の牽伸シリンダーのための運動装置
【課題】シリンダーの回転速度の急な変化を可能にする伝達装置を備えた紡績機を提供する。
【解決手段】紡績機は、第二および第三のシリンダー20の運動のための遊星歯車減速機50aを備えている牽伸シリンダーの運動のための伝達装置を備えており、減速機の下流のシャフト70、84、94間の運動の伝達はベルトによっておこなわれる。
【解決手段】紡績機は、第二および第三のシリンダー20の運動のための遊星歯車減速機50aを備えている牽伸シリンダーの運動のための伝達装置を備えており、減速機の下流のシャフト70、84、94間の運動の伝達はベルトによっておこなわれる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粗糸のリールからヤーンのリールを得るための紡績機に関する。特に、本発明は、紡績機の牽伸シリンダーを運動させるための伝達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
知られているように、紡績機は、粗糸のリールを処理し、粗糸を牽伸および加撚した後にヤーンのリールを作ることができる。
【0003】
そのような目的に、紡績機は、長軸に沿って延びている入り口から構成されており、そこから粗糸のリールが吊るされる。
【0004】
長手伸張部を有している三対のシリンダーで一般に形成された牽伸装置が粗糸のリールの下流に配置され、牽伸される粗糸がそれらの間を通る。
【0005】
スピンドルは、その上に引き伸ばされ加撚されたヤーンが巻き付けられ、牽伸装置の下流に長手軸に沿って一列にベース上に配置され、それら自体の鉛直軸のまわりに回転する。
【0006】
通常、紡績機は二つの向かい合ったバンクを有しており、各バンクはスピンドルの列を備えている。紡績ラインの生産性を増大させるとともに機械類によって占領される表面積を制限するため、多数のスピンドルを備えた紡績機を提供することは適切である。現在、いくつかの紡績機は、70〜80メートルの長手長さに、2000にも及ぶ多くのスピンドルを有している。
【0007】
その結果、牽伸装置のシリンダーは著しい長さがあり、これにより、スピンドルの列にヤーンを供給することができる。
【0008】
牽伸装置のシリンダーは電気モーターによって運動され、伝達装置が電気モーターから運動をシリンダーに伝達することを取り扱う。
【0009】
そのような紡績機のいくつかの実施形態が、たとえば、本出願人の名義の発明BS2011A000019のイタリア特許出願に示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】伊国特許出願BS2011A000019
【発明の概要】
【0011】
たとえば軽くよりをかけることなどの、シリンダーの速度の急な変化を想像する処理をおこなう目的のために、シリンダーの回転速度の急な変化を可能にする伝達装置を利用する必要性が特に感じられる。
【0012】
本発明の目的は、シリンダーの回転速度の急な変化を可能にする伝達装置を備えた紡績機を作ることである。
【0013】
そのような目的は、下記の請求項1に記載の紡績機によって達成される。
【0014】
本発明による紡績機の特徴と利点は、非限定的な例として添付図面を参照してなされる以下の説明から明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1a】図1aは、一実施形態による本発明による牽伸シリンダーを運動させるためのシステムを備えた紡績機の図を示している。
【図1b】図1bは、一実施形態による本発明による牽伸シリンダーを運動させるためのシステムを備えた紡績機の図を示している。
【図1c】図1cは、一実施形態による本発明による牽伸シリンダーを運動させるためのシステムを備えた紡績機の図を示している。
【図2】図2は、第二および第三の牽伸シリンダーの運動のための伝達装置の図を示している。
【図3】図3は、伝達装置の全体図を示している。
【図4】図4は、第一の観察点からの伝達装置の一部の図を示している。
【図5】図5は、さらなる観察点からの図4の伝達装置の一部の図を示している。
【図6】図6は、本発明の一実施形態による伝達装置の二つの減速機の概略断面を示している。
【図7a】図7aは、さらなる実施形態による本発明による第二および第三の牽伸シリンダーの運動のための伝達装置の図を示している。
【図7b】図7bは、さらなる実施形態による本発明による第二および第三の牽伸シリンダーの運動のための伝達装置の図を示している。
【図8a】図8aは、さらなる実施形態による本発明による第二および第三の牽伸シリンダーの運動のための伝達装置の図を示している。
【図8b】図8bは、さらなる実施形態による本発明による第二および第三の牽伸シリンダーの運動のための伝達装置の図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明による紡績機は主として長手軸Xに沿って延びており、処理が予定された粗糸のリールを吊るす支持ポータルを備えている。
【0017】
さらに、紡績機は粗糸の牽伸装置100を備えており、それは、ひとそろいの対になったシリンダーからなり、長手に配置され、自身の軸のまわりに回転するに適している。粗糸は、連続対のシリンダー間を通っており、二対のシリンダーの異なる回転速度によって引き起こされる牽伸に供される。
【0018】
好ましくは、一対のシリンダーにおいて、下方または牽伸シリンダーはモーター駆動される一方、上方または加圧シリンダーは遊んでおり、下方の牽伸シリンダーとの加圧接触によって引きずられて回転する。
【0019】
特に、本発明のある好適な実施形態によれば、紡績機の各側は次のものを備えている。
【0020】
・第一の対のシリンダー。それは、第一の牽伸シリンダー1と、関係のある第一の加圧シリンダーを備えており、スピンドルのすぐ上流にある。第一の牽伸シリンダーは第一の回転軸Z1のまわりにコマンドで回転可能である。
【0021】
・第一の対のシリンダー。それは、第一の牽伸シリンダー2と、関係のある第一の加圧シリンダーを備えており、スピンドルのすぐ上流にある。第一の牽伸シリンダーは第一の回転軸Z1のまわりにコマンドで回転可能である。
【0022】
・第一の対のシリンダー。それは、第一の牽伸シリンダー3と、関係のある第一の加圧シリンダーを備えており、スピンドルのすぐ上流にある。第一の牽伸シリンダーは第一の回転軸Z1のまわりにコマンドで回転可能である。
【0023】
紡績機は、二つの側からなり、二つの第一のシリンダー1と二つの第二のシリンダー2と二つの第三のシリンダー3を備えていることを心に留めておかれたい。
【0024】
紡績機はさらに、牽伸シリンダーをそれらのそれぞれの回転軸のまわりにコマンドで回転するように置くのに適した運動装置を備えている。
【0025】
一実施形態によれば、紡績機100は、たとえば、ほぼ1200を超える多数のスピンドルの場合に、先頭にある運動装置と、後尾にある運動装置と、中間運動装置を備えている(図1a)。
【0026】
さらなる実施形態によれば、紡績機100は、たとえば、ほぼ1200以下の少数のスピンドルの場合に、先頭にある運動装置と、後尾にある運動装置を備えている(図1b)。
【0027】
またさらなる実施形態によれば、紡績機100は、たとえば、600以下の非常に少数のスピンドルの場合に、後尾だけにある運動装置を備えている(図1c)。
【0028】
運動システムは、第一の牽伸シリンダー1の運動のための第一のシリンダーのモーター10すなわち電気モーターを備えている。特に、第一のシリンダーのモーター10は、紡績機の二つの側の第一の牽伸シリンダーの両方に運動学的に接続されている。
【0029】
好ましくは、第一のシリンダーのモーター10は、第一の牽伸シリンダーの一つの長手端に配置され、牽伸シリンダーの長手方向の横に置かれ、牽伸シリンダーの軸上伸張部を越えている。
【0030】
好ましくは、さらに、第一のシリンダーのモーター10は、PTO軸E1を有しているPTOを備えており、第一の牽伸シリンダーの回転軸Z1の間の中間位置に、たとえばこれらに平行に横方向に配置されている。
【0031】
一実施形態によれば、運動装置は、第一のシリンダー1の運動のための第一のシリンダーのただ一つのモーター10を想像し、前記第一のシリンダーは、紡績機の二つの長手端の間をそれぞれの回転軸Z1に沿って中断することなく連続的に延びている(図1b)。
【0032】
さらなる実施形態によれば、運動装置は、第一のシリンダーの先のモーター10が配置されている端の長手方向の反対側の端に配置されている第一のシリンダーのさらなるモーター10’を想像する(図1a)。
【0033】
運動装置は、第二および第三の牽伸シリンダー2,3を運動させる第二および第三のシリンダーの第一のモーター20をさらに備えている。特に、第二および第三のシリンダーのモーター20は、紡績機の二つの側の両方の第二の牽伸シリンダー2と、紡績機の二つの側の両方の第三の牽伸シリンダー3に運動学的に接続されている。
【0034】
好ましくは、第二および第三のシリンダーの第一のモーター20は、第二および第三の牽伸シリンダーの一つの長手端に配置され、牽伸シリンダーの長手方向の横に置かれ、牽伸シリンダーの軸上伸張部を越えている。
【0035】
好ましくは、さらに、第二および第三のシリンダーの第一のモーター20は、PTO軸E2を有しているPTOを備えており、第二のZ3および第三の牽伸シリンダーの回転軸Z2の間の中間位置に、たとえばこれらに平行に横方向に配置されている。
【0036】
一実施形態によれば、運動装置は、第二、および牽伸シリンダーの長手方向の横に配置され、これらの長手端を越えて配置されている第三のシリンダーの単一のモーター20を想像する。
【0037】
さらに、運動装置は、第二および第三の牽伸シリンダーを運動させるために第二および第三のシリンダーのさらなるモーター30を備えており、牽伸シリンダーの長手端に関して長手方向の中間位置に配置されている(図1a)、または、これらの一端に配置されている(図1b)。
【0038】
好ましくは、運動装置は、第二および第三のシリンダーのモーター20,30から第二および第三の牽伸シリンダー2,3への回転運動の伝達のための伝達装置を備えている。
【0039】
さらに、運動装置は、第二および第三のシリンダーのモーター20,30および関係のある伝達装置の支持のための支持構造体40を備えている。
【0040】
好ましくは、支持構造体40は、第一のプレート42と第二のプレート44を備えており、これらのプレートは、向かい合っていて長手方向に離されており、それらの間に隙間46を作り出している。
【0041】
好ましくは、第一のプレート42は開口48を有している。
【0042】
伝達装置は、第二および第三のシリンダーのモーター20,30によって運動される遊星歯車減速機50aと、遊星歯車減速機50aによって運動されるとともに今度は第二および第三のシリンダー2,3に接続されている追加の減速機50bを備えている。
【0043】
ある好適な実施形態によれば、たとえば第二のプレート44によって支持された追加の減速機50bは、遊星歯車減速機50aの出力に接続されたPTO入力と、平行軸を備えた二つのPTO出力52,54を備えている。
【0044】
さらに、一実施形態によれば、第二および第三のシリンダーのモーター20,30は、開口48を通り第一のプレート42を通って遊星歯車減速機に適合されている。
【0045】
伝達装置はさらに、各PTO出力52,54に対して、すなわち紡績機の各側に対して、少なくとも一つの迂回ホイール64および一つのジョッキーホイール62と、共用シャフト70と、メインベルト79を備えている。メインベルト79は、PTO出力52,54と共用シャフト70に係合しており、それを回転させ、迂回ホイール64とジョッキーホイール62との接触によって規定される閉周路をたどる。
【0046】
ある好適な実施形態によれば、ジョッキーホイール62は振動調整プレート65に装着されており、その角度位置が、メインベルト79をぴんと張るように調整可能である。
【0047】
好ましくは、共用シャフト70は、第一のプレート42と第二のプレート44によって支持されており、したがって、前記プレート間の隙間46を横切っており、好ましくはまた、牽伸シリンダーに面している側に第一のプレート42から突き出ている。
【0048】
さらに、伝達装置は、隙間46の中に配置されている迂回ホイール80と好ましくはジョッキーホイール82と、第三のシリンダーシャフト84と、第三のシリンダーベルト86を備えている。
【0049】
第三のシリンダーベルト86は、隙間の地域中において共用シャフト70と第三のシリンダーシャフト84に係合されており、迂回ホイール80とジョッキーホイール82との接触によって規定される閉周路をたどる。
【0050】
好ましくは、さらに、迂回ホイール80とジョッキーホイール82は、単一プレート85によって支持されており、フレームのプレート42,44の一方に振動手法で取り付けられており、二つのホイールと一緒に同時に動作する第三のシリンダーベルト86をぴんと張る調整可能角度位置をとる。
【0051】
第三のシリンダーシャフト84は、プレート42,44の一方または両方によって回転するように支持されており、一方または他方から、または両方から突き出ており、機械継手によって第三の牽伸シリンダー3に接続する。
【0052】
さらに、伝達装置は、プレート42,44の一方によって支持されている迂回ホイール90と好ましくはジョッキーホイール92と、第二のシリンダーシャフト94と、第二のシリンダーベルト96を備えている。
【0053】
第二のシリンダーベルト96は、共用シャフト70と第二のシリンダーシャフト94に係合されており、迂回ホイール90とジョッキーホイール92との接触によって規定される閉周路をたどる。
【0054】
第二のシリンダーシャフト94は、プレート42,44の一方または両方によって回転するように支持されており、一方または他方から、または両方から突き出ており、機械継手によって第二の牽伸シリンダー2に接続する。
【0055】
好ましくは、さらに、迂回ホイール90およびジョッキーホイール92は、単一プレート85によって支持されており、フレームのプレート42,44の一方に振動手法で取り付けられており、二つのホイールと一緒に同時に動作する第二のシリンダーベルト96をぴんと張る調整可能角度位置をとる。
【0056】
各牽伸シリンダー2,3は専用ベルトによって運動される。言いかえれば、第二のシリンダーベルト96は、第二のシリンダー2に係合しており、第三のシリンダー3に係合しておらず、第三のシリンダーベルト86は、第三のシリンダー3に係合しているが、第二のシリンダー2にしていない。
【0057】
革新的に、本発明による紡績機は、困難なく、軽くよりをかけることなどの、牽伸シリンダーの回転速度の急な変更を必要とする処理をおこなうことを可能にする。
【0058】
特に遊星歯車減速機は非常にコンパクトな構造をしており、同時に、遊星歯車減速機自体の下流に装着されたコンポーネントのために、電気モーターによって遭遇される慣性を非常に低下させる。
【0059】
有利に、さらに、この紡績機は、各牽伸シリンダーがそれ自身の専用ベルトを有しているという点で、ベルトの非常に速い交換をおこなうことを可能にする。
【0060】
さらに有利な側面によれば、この紡績機は、前記ホイールおよびプーリーがおのおの前記シャフトと同じようにそれら自身のスパイダーに装着されており、それは抜き取り可能に支持構造体40に取り付けられているので、非常に速い点検修理作業をおこなうことを可能にする。
【0061】
ホイールおよびそのスパイダーまたはシャフトおよびそのスパイダーで形成された群は、支持構造体から抜き取られ、同様の新しい群と取り替えられることができ、これにより、点検修理作業を特に迅速かつ効率的にする。
【0062】
ある実施形態バリエーション(図7a)によれば、運動装置は、第二および第三のシリンダーを運動させるための単一のモーター20と、運動の倍増のためのモーター20に接続された補助デバイス200と、二つの遊星歯車減速機50a’,50a”を備えており、それらは、補助デバイス200によって運動され、紡績機の各側に一つ、共用シャフト70からオフセットされている。
【0063】
たとえば、補助デバイス200は、モーター20によって運動されるプーリー202と、プーリー202によって係合された、それぞれの遊星歯車減速機50a’,50a”の運動のための二つの補助ベルト204’,204”を備えている。
【0064】
さらなる実施形態バリエーション(図7b)によれば、二つの遊星歯車減速機50a’,50a”は、補助デバイス200によって運動され、紡績機の各側に一つ、共用シャフト70と同軸にある。
【0065】
またさらなる実施形態(図8a)によれば、本発明による紡績機は、二つの第二および第三のシリンダーモーター120a,120bを備えており、おのおのは、紡績機の片側の牽伸シリンダーに専用である。
【0066】
好ましくは、そのような実施形態バリエーションによれば、紡績機は、各第二および第三のシリンダーモーター120a,120bに対して一つの遊星歯車減速機50aを有している。
【0067】
好ましくは、二つの遊星歯車減速機50a,50aは、それぞれの共用シャフト70からオフセットされている。
【0068】
またさらなる実施形態(図8b)によれば、二つの遊星歯車減速機50a,50aは、それぞれの共用シャフト70からオフセットされている。
【0069】
この分野の当業者であれば、続く請求項の保護の範囲内にとどまりながら可能な要求を満たすように、上に説明された紡績機に修正を施し得ることは明らかである。
【符号の説明】
【0070】
1,2,3…牽伸シリンダー、10,10’,20,30…モーター、40…支持構造体、42,44…プレート、46…隙間、48…開口、50a,50a’,50b…減速機、52,54…PTO出力、62…ジョッキーホイール、64…迂回ホイール、65…振動調整プレート、70…共用シャフト、79…メインベルト、80…迂回ホイール、82…ジョッキーホイール、84…シリンダーシャフト、85…単一プレート、86…シリンダーベルト、90…迂回ホイール、92…ジョッキーホイール、94…シリンダーシャフト、96…シリンダーベルト、100…紡績機、120a,120b…シリンダーモーター、200…補助デバイス、202…プーリー、204,204’…補助ベルト、E1,E2…PTO軸、Z1,Z2…回転軸。
【技術分野】
【0001】
本発明は、粗糸のリールからヤーンのリールを得るための紡績機に関する。特に、本発明は、紡績機の牽伸シリンダーを運動させるための伝達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
知られているように、紡績機は、粗糸のリールを処理し、粗糸を牽伸および加撚した後にヤーンのリールを作ることができる。
【0003】
そのような目的に、紡績機は、長軸に沿って延びている入り口から構成されており、そこから粗糸のリールが吊るされる。
【0004】
長手伸張部を有している三対のシリンダーで一般に形成された牽伸装置が粗糸のリールの下流に配置され、牽伸される粗糸がそれらの間を通る。
【0005】
スピンドルは、その上に引き伸ばされ加撚されたヤーンが巻き付けられ、牽伸装置の下流に長手軸に沿って一列にベース上に配置され、それら自体の鉛直軸のまわりに回転する。
【0006】
通常、紡績機は二つの向かい合ったバンクを有しており、各バンクはスピンドルの列を備えている。紡績ラインの生産性を増大させるとともに機械類によって占領される表面積を制限するため、多数のスピンドルを備えた紡績機を提供することは適切である。現在、いくつかの紡績機は、70〜80メートルの長手長さに、2000にも及ぶ多くのスピンドルを有している。
【0007】
その結果、牽伸装置のシリンダーは著しい長さがあり、これにより、スピンドルの列にヤーンを供給することができる。
【0008】
牽伸装置のシリンダーは電気モーターによって運動され、伝達装置が電気モーターから運動をシリンダーに伝達することを取り扱う。
【0009】
そのような紡績機のいくつかの実施形態が、たとえば、本出願人の名義の発明BS2011A000019のイタリア特許出願に示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】伊国特許出願BS2011A000019
【発明の概要】
【0011】
たとえば軽くよりをかけることなどの、シリンダーの速度の急な変化を想像する処理をおこなう目的のために、シリンダーの回転速度の急な変化を可能にする伝達装置を利用する必要性が特に感じられる。
【0012】
本発明の目的は、シリンダーの回転速度の急な変化を可能にする伝達装置を備えた紡績機を作ることである。
【0013】
そのような目的は、下記の請求項1に記載の紡績機によって達成される。
【0014】
本発明による紡績機の特徴と利点は、非限定的な例として添付図面を参照してなされる以下の説明から明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1a】図1aは、一実施形態による本発明による牽伸シリンダーを運動させるためのシステムを備えた紡績機の図を示している。
【図1b】図1bは、一実施形態による本発明による牽伸シリンダーを運動させるためのシステムを備えた紡績機の図を示している。
【図1c】図1cは、一実施形態による本発明による牽伸シリンダーを運動させるためのシステムを備えた紡績機の図を示している。
【図2】図2は、第二および第三の牽伸シリンダーの運動のための伝達装置の図を示している。
【図3】図3は、伝達装置の全体図を示している。
【図4】図4は、第一の観察点からの伝達装置の一部の図を示している。
【図5】図5は、さらなる観察点からの図4の伝達装置の一部の図を示している。
【図6】図6は、本発明の一実施形態による伝達装置の二つの減速機の概略断面を示している。
【図7a】図7aは、さらなる実施形態による本発明による第二および第三の牽伸シリンダーの運動のための伝達装置の図を示している。
【図7b】図7bは、さらなる実施形態による本発明による第二および第三の牽伸シリンダーの運動のための伝達装置の図を示している。
【図8a】図8aは、さらなる実施形態による本発明による第二および第三の牽伸シリンダーの運動のための伝達装置の図を示している。
【図8b】図8bは、さらなる実施形態による本発明による第二および第三の牽伸シリンダーの運動のための伝達装置の図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明による紡績機は主として長手軸Xに沿って延びており、処理が予定された粗糸のリールを吊るす支持ポータルを備えている。
【0017】
さらに、紡績機は粗糸の牽伸装置100を備えており、それは、ひとそろいの対になったシリンダーからなり、長手に配置され、自身の軸のまわりに回転するに適している。粗糸は、連続対のシリンダー間を通っており、二対のシリンダーの異なる回転速度によって引き起こされる牽伸に供される。
【0018】
好ましくは、一対のシリンダーにおいて、下方または牽伸シリンダーはモーター駆動される一方、上方または加圧シリンダーは遊んでおり、下方の牽伸シリンダーとの加圧接触によって引きずられて回転する。
【0019】
特に、本発明のある好適な実施形態によれば、紡績機の各側は次のものを備えている。
【0020】
・第一の対のシリンダー。それは、第一の牽伸シリンダー1と、関係のある第一の加圧シリンダーを備えており、スピンドルのすぐ上流にある。第一の牽伸シリンダーは第一の回転軸Z1のまわりにコマンドで回転可能である。
【0021】
・第一の対のシリンダー。それは、第一の牽伸シリンダー2と、関係のある第一の加圧シリンダーを備えており、スピンドルのすぐ上流にある。第一の牽伸シリンダーは第一の回転軸Z1のまわりにコマンドで回転可能である。
【0022】
・第一の対のシリンダー。それは、第一の牽伸シリンダー3と、関係のある第一の加圧シリンダーを備えており、スピンドルのすぐ上流にある。第一の牽伸シリンダーは第一の回転軸Z1のまわりにコマンドで回転可能である。
【0023】
紡績機は、二つの側からなり、二つの第一のシリンダー1と二つの第二のシリンダー2と二つの第三のシリンダー3を備えていることを心に留めておかれたい。
【0024】
紡績機はさらに、牽伸シリンダーをそれらのそれぞれの回転軸のまわりにコマンドで回転するように置くのに適した運動装置を備えている。
【0025】
一実施形態によれば、紡績機100は、たとえば、ほぼ1200を超える多数のスピンドルの場合に、先頭にある運動装置と、後尾にある運動装置と、中間運動装置を備えている(図1a)。
【0026】
さらなる実施形態によれば、紡績機100は、たとえば、ほぼ1200以下の少数のスピンドルの場合に、先頭にある運動装置と、後尾にある運動装置を備えている(図1b)。
【0027】
またさらなる実施形態によれば、紡績機100は、たとえば、600以下の非常に少数のスピンドルの場合に、後尾だけにある運動装置を備えている(図1c)。
【0028】
運動システムは、第一の牽伸シリンダー1の運動のための第一のシリンダーのモーター10すなわち電気モーターを備えている。特に、第一のシリンダーのモーター10は、紡績機の二つの側の第一の牽伸シリンダーの両方に運動学的に接続されている。
【0029】
好ましくは、第一のシリンダーのモーター10は、第一の牽伸シリンダーの一つの長手端に配置され、牽伸シリンダーの長手方向の横に置かれ、牽伸シリンダーの軸上伸張部を越えている。
【0030】
好ましくは、さらに、第一のシリンダーのモーター10は、PTO軸E1を有しているPTOを備えており、第一の牽伸シリンダーの回転軸Z1の間の中間位置に、たとえばこれらに平行に横方向に配置されている。
【0031】
一実施形態によれば、運動装置は、第一のシリンダー1の運動のための第一のシリンダーのただ一つのモーター10を想像し、前記第一のシリンダーは、紡績機の二つの長手端の間をそれぞれの回転軸Z1に沿って中断することなく連続的に延びている(図1b)。
【0032】
さらなる実施形態によれば、運動装置は、第一のシリンダーの先のモーター10が配置されている端の長手方向の反対側の端に配置されている第一のシリンダーのさらなるモーター10’を想像する(図1a)。
【0033】
運動装置は、第二および第三の牽伸シリンダー2,3を運動させる第二および第三のシリンダーの第一のモーター20をさらに備えている。特に、第二および第三のシリンダーのモーター20は、紡績機の二つの側の両方の第二の牽伸シリンダー2と、紡績機の二つの側の両方の第三の牽伸シリンダー3に運動学的に接続されている。
【0034】
好ましくは、第二および第三のシリンダーの第一のモーター20は、第二および第三の牽伸シリンダーの一つの長手端に配置され、牽伸シリンダーの長手方向の横に置かれ、牽伸シリンダーの軸上伸張部を越えている。
【0035】
好ましくは、さらに、第二および第三のシリンダーの第一のモーター20は、PTO軸E2を有しているPTOを備えており、第二のZ3および第三の牽伸シリンダーの回転軸Z2の間の中間位置に、たとえばこれらに平行に横方向に配置されている。
【0036】
一実施形態によれば、運動装置は、第二、および牽伸シリンダーの長手方向の横に配置され、これらの長手端を越えて配置されている第三のシリンダーの単一のモーター20を想像する。
【0037】
さらに、運動装置は、第二および第三の牽伸シリンダーを運動させるために第二および第三のシリンダーのさらなるモーター30を備えており、牽伸シリンダーの長手端に関して長手方向の中間位置に配置されている(図1a)、または、これらの一端に配置されている(図1b)。
【0038】
好ましくは、運動装置は、第二および第三のシリンダーのモーター20,30から第二および第三の牽伸シリンダー2,3への回転運動の伝達のための伝達装置を備えている。
【0039】
さらに、運動装置は、第二および第三のシリンダーのモーター20,30および関係のある伝達装置の支持のための支持構造体40を備えている。
【0040】
好ましくは、支持構造体40は、第一のプレート42と第二のプレート44を備えており、これらのプレートは、向かい合っていて長手方向に離されており、それらの間に隙間46を作り出している。
【0041】
好ましくは、第一のプレート42は開口48を有している。
【0042】
伝達装置は、第二および第三のシリンダーのモーター20,30によって運動される遊星歯車減速機50aと、遊星歯車減速機50aによって運動されるとともに今度は第二および第三のシリンダー2,3に接続されている追加の減速機50bを備えている。
【0043】
ある好適な実施形態によれば、たとえば第二のプレート44によって支持された追加の減速機50bは、遊星歯車減速機50aの出力に接続されたPTO入力と、平行軸を備えた二つのPTO出力52,54を備えている。
【0044】
さらに、一実施形態によれば、第二および第三のシリンダーのモーター20,30は、開口48を通り第一のプレート42を通って遊星歯車減速機に適合されている。
【0045】
伝達装置はさらに、各PTO出力52,54に対して、すなわち紡績機の各側に対して、少なくとも一つの迂回ホイール64および一つのジョッキーホイール62と、共用シャフト70と、メインベルト79を備えている。メインベルト79は、PTO出力52,54と共用シャフト70に係合しており、それを回転させ、迂回ホイール64とジョッキーホイール62との接触によって規定される閉周路をたどる。
【0046】
ある好適な実施形態によれば、ジョッキーホイール62は振動調整プレート65に装着されており、その角度位置が、メインベルト79をぴんと張るように調整可能である。
【0047】
好ましくは、共用シャフト70は、第一のプレート42と第二のプレート44によって支持されており、したがって、前記プレート間の隙間46を横切っており、好ましくはまた、牽伸シリンダーに面している側に第一のプレート42から突き出ている。
【0048】
さらに、伝達装置は、隙間46の中に配置されている迂回ホイール80と好ましくはジョッキーホイール82と、第三のシリンダーシャフト84と、第三のシリンダーベルト86を備えている。
【0049】
第三のシリンダーベルト86は、隙間の地域中において共用シャフト70と第三のシリンダーシャフト84に係合されており、迂回ホイール80とジョッキーホイール82との接触によって規定される閉周路をたどる。
【0050】
好ましくは、さらに、迂回ホイール80とジョッキーホイール82は、単一プレート85によって支持されており、フレームのプレート42,44の一方に振動手法で取り付けられており、二つのホイールと一緒に同時に動作する第三のシリンダーベルト86をぴんと張る調整可能角度位置をとる。
【0051】
第三のシリンダーシャフト84は、プレート42,44の一方または両方によって回転するように支持されており、一方または他方から、または両方から突き出ており、機械継手によって第三の牽伸シリンダー3に接続する。
【0052】
さらに、伝達装置は、プレート42,44の一方によって支持されている迂回ホイール90と好ましくはジョッキーホイール92と、第二のシリンダーシャフト94と、第二のシリンダーベルト96を備えている。
【0053】
第二のシリンダーベルト96は、共用シャフト70と第二のシリンダーシャフト94に係合されており、迂回ホイール90とジョッキーホイール92との接触によって規定される閉周路をたどる。
【0054】
第二のシリンダーシャフト94は、プレート42,44の一方または両方によって回転するように支持されており、一方または他方から、または両方から突き出ており、機械継手によって第二の牽伸シリンダー2に接続する。
【0055】
好ましくは、さらに、迂回ホイール90およびジョッキーホイール92は、単一プレート85によって支持されており、フレームのプレート42,44の一方に振動手法で取り付けられており、二つのホイールと一緒に同時に動作する第二のシリンダーベルト96をぴんと張る調整可能角度位置をとる。
【0056】
各牽伸シリンダー2,3は専用ベルトによって運動される。言いかえれば、第二のシリンダーベルト96は、第二のシリンダー2に係合しており、第三のシリンダー3に係合しておらず、第三のシリンダーベルト86は、第三のシリンダー3に係合しているが、第二のシリンダー2にしていない。
【0057】
革新的に、本発明による紡績機は、困難なく、軽くよりをかけることなどの、牽伸シリンダーの回転速度の急な変更を必要とする処理をおこなうことを可能にする。
【0058】
特に遊星歯車減速機は非常にコンパクトな構造をしており、同時に、遊星歯車減速機自体の下流に装着されたコンポーネントのために、電気モーターによって遭遇される慣性を非常に低下させる。
【0059】
有利に、さらに、この紡績機は、各牽伸シリンダーがそれ自身の専用ベルトを有しているという点で、ベルトの非常に速い交換をおこなうことを可能にする。
【0060】
さらに有利な側面によれば、この紡績機は、前記ホイールおよびプーリーがおのおの前記シャフトと同じようにそれら自身のスパイダーに装着されており、それは抜き取り可能に支持構造体40に取り付けられているので、非常に速い点検修理作業をおこなうことを可能にする。
【0061】
ホイールおよびそのスパイダーまたはシャフトおよびそのスパイダーで形成された群は、支持構造体から抜き取られ、同様の新しい群と取り替えられることができ、これにより、点検修理作業を特に迅速かつ効率的にする。
【0062】
ある実施形態バリエーション(図7a)によれば、運動装置は、第二および第三のシリンダーを運動させるための単一のモーター20と、運動の倍増のためのモーター20に接続された補助デバイス200と、二つの遊星歯車減速機50a’,50a”を備えており、それらは、補助デバイス200によって運動され、紡績機の各側に一つ、共用シャフト70からオフセットされている。
【0063】
たとえば、補助デバイス200は、モーター20によって運動されるプーリー202と、プーリー202によって係合された、それぞれの遊星歯車減速機50a’,50a”の運動のための二つの補助ベルト204’,204”を備えている。
【0064】
さらなる実施形態バリエーション(図7b)によれば、二つの遊星歯車減速機50a’,50a”は、補助デバイス200によって運動され、紡績機の各側に一つ、共用シャフト70と同軸にある。
【0065】
またさらなる実施形態(図8a)によれば、本発明による紡績機は、二つの第二および第三のシリンダーモーター120a,120bを備えており、おのおのは、紡績機の片側の牽伸シリンダーに専用である。
【0066】
好ましくは、そのような実施形態バリエーションによれば、紡績機は、各第二および第三のシリンダーモーター120a,120bに対して一つの遊星歯車減速機50aを有している。
【0067】
好ましくは、二つの遊星歯車減速機50a,50aは、それぞれの共用シャフト70からオフセットされている。
【0068】
またさらなる実施形態(図8b)によれば、二つの遊星歯車減速機50a,50aは、それぞれの共用シャフト70からオフセットされている。
【0069】
この分野の当業者であれば、続く請求項の保護の範囲内にとどまりながら可能な要求を満たすように、上に説明された紡績機に修正を施し得ることは明らかである。
【符号の説明】
【0070】
1,2,3…牽伸シリンダー、10,10’,20,30…モーター、40…支持構造体、42,44…プレート、46…隙間、48…開口、50a,50a’,50b…減速機、52,54…PTO出力、62…ジョッキーホイール、64…迂回ホイール、65…振動調整プレート、70…共用シャフト、79…メインベルト、80…迂回ホイール、82…ジョッキーホイール、84…シリンダーシャフト、85…単一プレート、86…シリンダーベルト、90…迂回ホイール、92…ジョッキーホイール、94…シリンダーシャフト、96…シリンダーベルト、100…紡績機、120a,120b…シリンダーモーター、200…補助デバイス、202…プーリー、204,204’…補助ベルト、E1,E2…PTO軸、Z1,Z2…回転軸。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紡績ラインの紡績機であり、各側に、
・それぞれの第一の回転軸(Z1)のまわりにコマンドで回転する第一の牽伸シリンダー(1)と、
・それぞれの第二の回転軸(Z2)のまわりにコマンドで回転する第二の牽伸シリンダー(2)と、
・それぞれの第三の回転軸(Z3)のまわりにコマンドで回転する第三の牽伸シリンダー(3)と、
・前記第一のシリンダー(1)に運動学的に接続されたそれらを運動させる前記第一のシリンダーの第一のモーター(10)と、
・前記第二の牽伸シリンダー(2)および前記第三の牽伸シリンダー(3)に運動学的に接続されたこれらを伝達装置(20)によって運動させる第二および第三のシリンダーのモーター(20,30)を備えており、
前記伝達装置は、前記第二および第三のシリンダーのモーター(20,30)に接続された少なくとも一つの減速機(50a,50b)を備えており、前記減速機(50a,50b)の下流の前記シャフト(70,84,94)間の運動の伝達はベルトによっておこなわれる、紡績機。
【請求項2】
前記減速機(50a)は遊星歯車減速機である、請求項1に記載の紡績機。
【請求項3】
前記伝達装置は、運動される前記遊星歯車減速機に接続された追加の減速機(50b)を備えている、請求項2に記載の紡績機。
【請求項4】
前記追加の減速機(50b)は、モーター(20,30)に接続された動力取り出し入力と、紡績機の二つの側に向けて運動の倍増のための二つの動力取り出し出力(52,54)を備えている、請求項3に記載の紡績機。
【請求項5】
前記伝達装置は、
・メインベルト(79)とメインシャフト(70)を備えており、前記メインベルトは、前記減速機(50a,50b)の動力取り出し出力(52,54)とメインシャフト(70)に係合しており、また、
・第三のシリンダーベルト(86)と、前記第三のシリンダー(3)に接続された第三のシリンダーシャフト(84)を備えており、前記第三のシリンダーベルト(86)は、前記メインシャフト(70)と前記第三のシリンダーシャフト(84)に係合している、先行請求項のいずれかに記載の紡績機。
【請求項6】
前記伝達装置は、
第二のシリンダーベルト(96)と、前記第二のシリンダー(2)に接続された第二のシリンダーシャフト(94)を備えており、前記第二のシリンダーベルト(96)は、前記メインシャフト(70)と前記第二のシリンダーシャフト(94)に係合している、請求項5に記載の紡績機。
【請求項7】
前記第二および第三のシリンダー(20,30)のモーターの、また前記伝達装置の支持のための支持構造体(40)を備えている、先行請求項のいずれかに記載の紡績機。
【請求項8】
前記支持構造体は、第一のプレート(42)と第二のプレート(44)を備えており、それらの間には隙間(46)がある、請求項7に記載の紡績機。
【請求項9】
前記ベルト(79,86,96)に係合してそれらの経路を規定する迂回ホイール(64,80,90)とジョッキーホイール(62,82,92)を備えている、請求項7または8に記載の紡績機。
【請求項10】
前記迂回ホイールは、前記ベルトの経路の内側にあり、前記ジョッキーホイールは、前記経路の外側にある、請求項9に記載の紡績機。
【請求項11】
前記迂回ホイール(80,90)と前記ジョッキーホイール(86,96)は、単一の振動プレート(85,95)によって支持されており、その角度位置は、ベルトをぴんと張るために調節することができる、請求項10に記載の紡績機。
【請求項12】
前記第二および第三の牽伸シリンダー(2,3)のおのおのは専用ベルトによって運動される、先行請求項のいずれかに記載の紡績機。
【請求項13】
前記伝達装置は、前記第三のシリンダー(3)に係合しており、前記第二のシリンダー(2)に係合していない第三のシリンダーベルト(86)と、前記第二のシリンダー(3)に係合しているが、前記第三のシリンダー(3)に係合していない第二のシリンダーベルト(96)を備えている、請求項12に記載の紡績機。
【請求項14】
前記ホイールおよび/または前記シャフトはおのおのそれぞれのスパイダーによって支持されており、前記スパイダーは、前記支持構造体によって抜き取り可能な手法で支持されている、先行請求項のいずれかに記載の紡績機。
【請求項15】
前記紡績機の各側に遊星歯車減速機が設けられており、前記減速機はそれぞれの共用シャフトと同軸である、先行請求項のいずれかに記載の紡績機。
【請求項16】
前記紡績機の各側に遊星歯車減速機が設けられており、前記減速機はそれぞれの共用シャフトからオフセットされている、請求項1ないし14のいずれかに記載の紡績機。
【請求項1】
紡績ラインの紡績機であり、各側に、
・それぞれの第一の回転軸(Z1)のまわりにコマンドで回転する第一の牽伸シリンダー(1)と、
・それぞれの第二の回転軸(Z2)のまわりにコマンドで回転する第二の牽伸シリンダー(2)と、
・それぞれの第三の回転軸(Z3)のまわりにコマンドで回転する第三の牽伸シリンダー(3)と、
・前記第一のシリンダー(1)に運動学的に接続されたそれらを運動させる前記第一のシリンダーの第一のモーター(10)と、
・前記第二の牽伸シリンダー(2)および前記第三の牽伸シリンダー(3)に運動学的に接続されたこれらを伝達装置(20)によって運動させる第二および第三のシリンダーのモーター(20,30)を備えており、
前記伝達装置は、前記第二および第三のシリンダーのモーター(20,30)に接続された少なくとも一つの減速機(50a,50b)を備えており、前記減速機(50a,50b)の下流の前記シャフト(70,84,94)間の運動の伝達はベルトによっておこなわれる、紡績機。
【請求項2】
前記減速機(50a)は遊星歯車減速機である、請求項1に記載の紡績機。
【請求項3】
前記伝達装置は、運動される前記遊星歯車減速機に接続された追加の減速機(50b)を備えている、請求項2に記載の紡績機。
【請求項4】
前記追加の減速機(50b)は、モーター(20,30)に接続された動力取り出し入力と、紡績機の二つの側に向けて運動の倍増のための二つの動力取り出し出力(52,54)を備えている、請求項3に記載の紡績機。
【請求項5】
前記伝達装置は、
・メインベルト(79)とメインシャフト(70)を備えており、前記メインベルトは、前記減速機(50a,50b)の動力取り出し出力(52,54)とメインシャフト(70)に係合しており、また、
・第三のシリンダーベルト(86)と、前記第三のシリンダー(3)に接続された第三のシリンダーシャフト(84)を備えており、前記第三のシリンダーベルト(86)は、前記メインシャフト(70)と前記第三のシリンダーシャフト(84)に係合している、先行請求項のいずれかに記載の紡績機。
【請求項6】
前記伝達装置は、
第二のシリンダーベルト(96)と、前記第二のシリンダー(2)に接続された第二のシリンダーシャフト(94)を備えており、前記第二のシリンダーベルト(96)は、前記メインシャフト(70)と前記第二のシリンダーシャフト(94)に係合している、請求項5に記載の紡績機。
【請求項7】
前記第二および第三のシリンダー(20,30)のモーターの、また前記伝達装置の支持のための支持構造体(40)を備えている、先行請求項のいずれかに記載の紡績機。
【請求項8】
前記支持構造体は、第一のプレート(42)と第二のプレート(44)を備えており、それらの間には隙間(46)がある、請求項7に記載の紡績機。
【請求項9】
前記ベルト(79,86,96)に係合してそれらの経路を規定する迂回ホイール(64,80,90)とジョッキーホイール(62,82,92)を備えている、請求項7または8に記載の紡績機。
【請求項10】
前記迂回ホイールは、前記ベルトの経路の内側にあり、前記ジョッキーホイールは、前記経路の外側にある、請求項9に記載の紡績機。
【請求項11】
前記迂回ホイール(80,90)と前記ジョッキーホイール(86,96)は、単一の振動プレート(85,95)によって支持されており、その角度位置は、ベルトをぴんと張るために調節することができる、請求項10に記載の紡績機。
【請求項12】
前記第二および第三の牽伸シリンダー(2,3)のおのおのは専用ベルトによって運動される、先行請求項のいずれかに記載の紡績機。
【請求項13】
前記伝達装置は、前記第三のシリンダー(3)に係合しており、前記第二のシリンダー(2)に係合していない第三のシリンダーベルト(86)と、前記第二のシリンダー(3)に係合しているが、前記第三のシリンダー(3)に係合していない第二のシリンダーベルト(96)を備えている、請求項12に記載の紡績機。
【請求項14】
前記ホイールおよび/または前記シャフトはおのおのそれぞれのスパイダーによって支持されており、前記スパイダーは、前記支持構造体によって抜き取り可能な手法で支持されている、先行請求項のいずれかに記載の紡績機。
【請求項15】
前記紡績機の各側に遊星歯車減速機が設けられており、前記減速機はそれぞれの共用シャフトと同軸である、先行請求項のいずれかに記載の紡績機。
【請求項16】
前記紡績機の各側に遊星歯車減速機が設けられており、前記減速機はそれぞれの共用シャフトからオフセットされている、請求項1ないし14のいずれかに記載の紡績機。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【公開番号】特開2013−112925(P2013−112925A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−259918(P2012−259918)
【出願日】平成24年11月28日(2012.11.28)
【出願人】(510032379)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−259918(P2012−259918)
【出願日】平成24年11月28日(2012.11.28)
【出願人】(510032379)
【Fターム(参考)】
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