説明

紫外線および赤外線遮蔽機能紙、または不織布、およびそれらを用いた傘

【課題】人体に有害な紫外線を遮断すると同時に、赤外線をも遮断する機能を有する紙、不織布からなる傘用シート及びこのシートを張り布として用いた傘を提供すること。
【解決手段】紫外線を吸収しかつ赤外線を反射する効果を有する酸化亜鉛粒子を酢酸ビニル-マレイン酸共重合体化合物等のバインダーに分散させたバインダー混合物を紙又は不織布からなる基材に塗布又は含浸することによって得られるシートを傘の張り布用シートとして用いる。特に紙として和紙を用いると、紫外線を遮断して肌を守るだけではなく、加えて、赤外線を反射して夏の炎天下をすごしやすくし、かつファッション性に優れたものとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日焼けや皮膚のダメージを軽減し、暑さを抑えるための、紫外線と赤外線を遮蔽する効果を有する傘に関するものである。
【背景技術】
【0002】
太陽光は全ての生命の源と言っても良い存在ではあるが、人間生活において太陽光を浴びたくないという場面も多くある。太陽光に5%ほど含まれる紫外線は、日焼け、シミそばかす、皮膚ガンなどの原因にもなる存在であり、紫外線対策は現代人の常識にもなってきている。また太陽光に45%ほど含まれる赤外線は実質的な熱線であり、赤外線を浴びることは夏場の体温上昇に伴う体力低下を招き、局部的な体温上昇という不快感の原因となる。
【0003】
傘は世界のあらゆる地域で使用される道具であるが、日本には古くから柿渋などを塗布して水に対する強度を与えた和紙を使った和傘がある。和傘には他の材料にはまねのできない風合いがあるものの、特別な機能を与えるということはなされていない。
【0004】
特許文献1には、フォトクロミック染料含有樹脂粉末が配合されたバインダー樹脂と紫外線安定剤とからなる組成物が、布帛質量に対して2〜35質量%固着してなるフォトクロミック布帛であって、分光光度計における波長280〜400mμの紫外線透過率が15%以下、通気度が5cm/cm・sec以上であることを特徴とする紫外線遮蔽性に優れたフォトクロミック布帛が開示されている。しかしながら、このフォトクロミック布帛は、色が変るという視覚的に興味深い特徴があるものの、紫外線遮断効果は弱く不十分であり、かつ赤外線に対してはなんら対策がなされていない。
【0005】
また特許文献2には、紫外線を反射又は吸収する成分を1重量%以上含み、波長290〜320mμの紫外線の透過率が5%以下、波長290〜400mμの紫外線の透過率が10%以下、波長400〜1200mμの可視光線の平均反射率が60%以上、通気度が5ml/cm↑2・sec以上であることを特徴とする繊維構造体が開示されている。しかしながら、この繊維構造体は、紫外線に対しては遮断効果を示しているものの、赤外線に関しては前記特許文献1記載のものと同様、対策がなされていない。紫外線の害は一般に広く認知され、それに応じた対策がなされているが、窓際での直射日光による不快感、夏、使用する紫外線遮蔽日傘においては、熱線に対しても効果のある日傘へのニーズなど、赤外線対策についてはニーズがある反面、それに応じた対策となる機能開発は殆ど手付かずの状態である。
【0006】
【特許文献1】特開2002−20972号公報
【特許文献2】特開平5−148734号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、人体に有害な紫外線を遮断すると同時に、赤外線をも遮断する機能を有する紙、不織布からなる傘の張り布用シート及びこのシートを用いた傘を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の前記課題は傘の張り布用シートとして酸化亜鉛粒子を塗布した紙または不織布を用いることによって解決することができる。
即ち、本発明は以下に記載するとおりの傘の張り布用シート及び傘である。
【0009】
(1)紙又は不織布からなる基材と、この基材に塗布又は含浸された酸化亜鉛粒子とからなる傘の張り布用シート。
(2)酸化亜鉛粒子がバインダーを介して紙又は布からなる基材に付着していることを特徴とする上記(1)記載の傘の張り布用シート。
(3)前記親水性バインダーが、−COOM基含有の酢酸ビニル-マレイン酸共重合体化合物、親水性セルロース誘導体、ポリビニルアルコール誘導体、天然高分子化合物及び親水基含有ポリエステル誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする上記(2)に記載の傘の張り布用シート。
(4)基材が和紙であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の傘の張り布用シート。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の傘の張り布用シートを用いたことを特徴とする傘。
【発明の効果】
【0010】
酸化亜鉛粒子を塗布又は含浸した紙又は不織布を張り布として用いた傘を使うことにより、紫外線による皮膚への影響を軽減するだけではなく、赤外線をも遮断することで、夏の炎天下をすごしやすくすることができる。また、紙、不織布が本来有する風合いによって美観的にも優れたものとなり、他の材料では実現できない快適な空間を作り出すことができる。この点、従来の黒い傘や、アルミ蒸着した銀色の傘においては紫外線、赤外線を遮断できるものの、可視光線も同時に遮断し、傘の下が暗くなってしまう。
更に、特に、酸化亜鉛粒子を塗布又は含浸した和紙を用いた傘は、白い傘で可視光を適宜通す状態でありながら、紫外線を吸収し、かつ赤外線を反射し、この赤外線を反射することで熱線の透過による暑さを軽減できるといったニーズを満たす特徴をもつ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明においては傘の張り布用シート(以下「傘用シート」ともいう)に適用する紫外線を遮断するための材料として酸化亜鉛粒子を用いる。
紫外線を遮断する材料として、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化すず、酸化インジウムなどの金属酸化物や、ポリフェノール、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミンなど、各種無機有機の材料が知られているが、紫外線と赤外線との両方を遮断する機能材料としては、酸化亜鉛が最有力候補となる。
前記の有機物を用いることで紫外線を遮断する効果を実現することは可能であるが、赤外線に対しては各固有の波長に対しては吸収を示すことで一部、遮断効果を局所的に実現できるが、本来、熱線としての赤外線を防ぐ機能を有せず、その結果、効果はみられない。
【0012】
無機材料で紫外線を遮断する効果を有するものとして、酸化チタンが最も良く知られているが、酸化チタンはその強い光触媒活性のために使用する有機バインダーを壊してしまい、塗布している対象物である紙又は不織布を短時間で劣化させてしまうといった解決のむずかしい課題を有する。
【0013】
一方、酸化亜鉛にも光触媒の効果はあるものの、酸化チタンに比べると弱く、酸化チタンを用いた場合のように短時間で塗布対象物を劣化させてしまうという問題点はない。
酸化亜鉛は紫外線を吸収し、赤外線を反射することで紫外線と赤外線の両方を遮断する効果があり、この酸化亜鉛を塗布した和紙を用いて傘を作ることで、紫外線を遮断して肌を守るだけではなく、加えて、赤外線を反射して夏の炎天下をすごしやすくするという機能的な傘を得ることが可能となる。
【0014】
本発明の傘用張り布シートは基材として紙又は不織布を用いる。基材としての紙又は不織布の材料には特に制限はなく、天然素材又は合成素材のいずれもが使用できる。しかしながら、後述の実施例で示すように、基材としては和紙が特に優れている。
そこで、まず、本発明において用いる和紙の光の透過性について詳しく述べる。
和紙は、楮、三椏、雁皮などを原料とする靭皮繊維で、アルカリ液での抽出、洗浄、精選、叩解という操作を経て、トロロアオイの根やノリウツギの樹皮から取り出した粘剤を使用して水に分散させ、手漉きで漉き上げ、乾燥させたものである。
現在多く使用されている紙と比較すると、和紙は原料繊維が細く長く、耐久性にも優れ1000年前の紙さえ現存するほどの特徴を持つ。
【0015】
こういった細くて長い繊維は、機械抄紙すると、工程内で繊維が絡み合い、均質な紙を作ることが難しいため、いまだに手漉きで作られているものが多い。
この細くて長い繊維が独特の風合いを作り出し、この和紙を用いて傘を作れば、その独特の風合いを活かした傘となるわけである。特に夏場の炎天下において、着物を着た場合には、プラスチックを用いた傘では、味気なく、かつ、ファッション性に乏しい。それに比べると、やわらかい、手触りの感触のよさといった風合いを有する和紙は、機能性はもちろん、ファッション性にも秀でる。
【0016】
一方、不織布は、現在非常に多様な種類があり、長い繊維を使うことで独特の風合いを持つものもある。しかも大量生産が可能であり、安価であるといった特徴をもつ。このような特徴を有する不織布を使うことで、安価で魅力的な傘を作ることができる。
【0017】
紙又は不織布に酸化亜鉛粒子を塗布又は含浸させて付着させるに際しては、酸化亜鉛粒子をバインダーに分散してなるバインダー液を用いる。
バインダーとしては、親水性バインダーが好ましく、−COOM基含有の酢酸ビニル-マレイン酸共重合体化合物又は親水性セルロース誘導体(例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース等)、ポリビニルアルコール誘導体(例えば酢酸ビニル、酢酸ビニル-ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマール、ポリビニルベンザール等)、天然高分子化合物(例えばゼラチン、カゼインアラビアゴム等)、親水基含有ポリエステル誘導体(例えばスルホン基含有ポリエステル共重合体)などを含む親水性バインダーが使用できる。特に、酢酸ビニル系バインダーが好ましく使用できる。
【0018】
バインダーは、基材上又は基材中における酸化亜鉛粒子のネットワークの形成実現にその役割がある。バインダーとしては疎水性バインダーよりも親水性 バインダーの方がより好ましい。例えばグラビア塗布法によって塗布した紙あるいは不織布上の酸化亜鉛粒子は、その一部が紙の層を形成する繊維と繊維との間にバインダーとともに浸入する。その結果、酸化亜鉛粒子と繊維との結合体が形成され、前記の酸化亜鉛粒子のネットワークと紙の層との密着性向上を実現させる。
また、酸化亜鉛は白色であるためシートへの着色印刷に適しており、また酸化亜鉛は安価であり廃棄しても環境に影響を与えないという利点もある。
【0019】
次に本発明の傘用シートの製造方法について述べる。
本発明の傘用シートは、酸化亜鉛粒子を親水性バインダーに分散してなるバインダー液を紙又は不織布の基材に塗布又は含浸することによって得ることができる。
本発明の傘用シートを製造するには、まず、酸化亜鉛粒子を親水性バインダーの溶剤溶液中に添加して混合分散させてバインダー混合液を調製し、このバインダー混合液を基材に塗布又は含浸する。塗布又は含浸は、ナイフコータ、ドクタコータ、ワイヤーバー、エアブラシ等を用いる方法によって行うことができる。
図4は後述する実施例で用いた基材に親水性バインダーの混合液を塗布するために用いたグラビア塗工システムの概要を示す図である。
基材原反1をアルミローラ4を介してグラビアロール2に導いて塗布用溶液3を基材に塗布し、これを乾燥機5に導いて乾燥させた後、エキスパンダで張力を付加して巻き取ることによって傘用シート7として得る。
【実施例】
【0020】
以下に本発明の傘用シートについて実施例を示す。
[実施例1]
日本合成製ポリ酢酸ビニル系バインダー(固形分50%)425g、酸化亜鉛粒子(ハクスイテック社製、導電性酸化亜鉛23−K)150g、メタノール500gを混合した溶液を、グラビアコーターを用いて、坪量63.6g/mの和紙に塗布することで得られた坪量88.6g/mの酸化亜鉛粒子を塗布した和紙を使って、傘を製作した。この酸化亜鉛粒子を塗布した和紙の透過率を日立製分光光度計U4100によって測定し、測定結果を図1にまとめた。
図1には、参考として無塗布の和紙と酸化亜鉛を塗布した和紙との両方における波長ごとの透過率を示している。図1が示すように、波長400〜780nmの可視光線の透過を保持しながら、波長400nm以下の紫外線の大部分を遮断し、波長780〜2500nmの赤外線を無塗布の和紙と比べて十分遮断する機能をもつことがわかる。すなわち、紫外線対策と同時に、暑さの原因となる赤外線も大幅に遮断していることがわかった。この傘を使ってみると、紙の持つ独特の風合いと、塗布しても変らぬ白さが爽快感を増し、なおかつ紫外線と赤外線を遮断する快適な傘であった。
【0021】
[実施例2]
日本合成製ポリ酢酸ビニル系バインダー(固形分50%)425g、酸化亜鉛粒子(ハクスイテック社製、導電性酸化亜鉛23−K)150g、メタノール500gを混合した溶液を、グラビアコーターを用いて、坪量38.1g/mのフタムラ化学株式会社製不織布TCFに塗布し、坪量73.1g/mの酸化亜鉛粒子を塗布したTCFを得た。透過率は日立製分光光度計U4100を用いて測定した。図2にその測定結果をまとめた。
図2が示すように、紫外線の遮断性は向上しているとはいえ遮断の程度は、実施例1に比べると小さい。これは、TCFは比較的粗い不織布であるためであり、その結果、透かしてみると光が直接通っている貫通孔が多く見受けられる、ことに因る。一方で、適度に通気性のある不織布は、その通気性による爽快感という点で、紫外線と赤外線の遮断能力だけでない魅力を兼ね備えた不織布となった。
上記のように、TCFは和紙に比べて紫外線遮断能の点では劣るが、粗い不織布であることによりその重量が低減されるという利点がある。すなわち、和紙を用いた傘の印象として、ファッション性、風合いに優れている反面、“重い”といったイメージがあるが、不織布では粗い(即ち低密度である)ことにより軽量化を実現することができ、TCFは低密度であることにより、傘の張り布用の材料として適している。
【0022】
[実施例3]
日本合成製ポリ酢酸ビニル系バインダー(固形分50%)425g、酸化亜鉛粒子(ハクスイテック社製、導電性酸化亜鉛23−K)150g、メタノール500gを混合した溶液を、グラビアコーターを用いて、坪量50.3g/mの三昭紙業製不織布KPに塗布し、坪量84.2g/mの酸化亜鉛を塗布した不織布KP(KP+ZnO)を得た。透過率を日立製分光光度計U4100を用いて測定した。その測定結果を図3にまとめた。
図3が示すように、紫外線の遮断性は向上しているとはいえ遮断の程度は、実施例1に比べると小さい。これは、KPがTCFと同様に比較的粗い不織布であるためであり、その結果、透かしてみると光が直接通っている貫通孔が多く見受けられる、ことに因る。一方で、適度に通気性のある不織布は、その通気性による爽快感の点で、紫外線と赤外線の遮断能力だけでない魅力を兼ね備えた不織布となった。
【0023】
[比較例1]
日本合成製ポリ酢酸ビニル系バインダー(固形分50%)425g、酸化チタン150g、メタノール500gを混合した溶液を、グラビアコーターを用いて、坪量50.3g/mの三昭紙業製不織布KPに塗布し、坪量99.5g/mの酸化チタンを塗布したKP(KP+TiO)を得た。透過率を日立製分光光度計U4100を用いて測定した。その測定結果を図3にまとめた。
図3が示すように、酸化チタンは、酸化亜鉛と比較すると、紫外線の透過率はおよそ3%低く、遮断性はやや優れている。一方、可視光領域では、酸化亜鉛が最大3%ほど透過率が高く、人間の最も視感度の高い波長550nmにおいても2%高いことがわかった。赤外線領域では、酸化亜鉛と酸化チタンとの効果は著しい差が表れている。KP+ZnO塗布はKP+TiOに比べて熱線遮断の効果は大きいことがわかった。
【0024】
酸化亜鉛と酸化チタンは、特性的に近い面もあり、紫外線遮断性や、光触媒性などは共通している項目であるが、酸化チタンの光触媒性能は、バインダー成分を壊す働きをするため、好ましくない。また、赤外線遮断性は酸化チタンにはまったくなく、酸化亜鉛の特徴的性質といえる。この酸化亜鉛の性質を利用することで、紫外線と赤外線の両方を遮断する傘を得ることができる。
【0025】
バインダーの種類は、酸化亜鉛を固定する能力があれば限定されるものではなく、さまざま合成バインダー、天然バインダーが使用可能である。紙の場合には、繊維の叩解処理を強く施すことで、バインダーなしでも紙の上に酸化亜鉛を保持することが可能である。
傘として耐水効果を与えることは好ましいことであり、撥水処理、耐水処理を施すことで雨天使用にも適する傘となる。
【0026】
酸化亜鉛には、紫外線吸収、赤外線反射の機能のほかにも、抗菌性、消臭性、無毒性、制汗作用、収斂性、圧電性、半導性、光導電性、蛍光性、触媒活性など、多様な性質を持つ材料であり、この中で抗菌性、消臭性は、傘として望ましい効果を与えることも期待できる。
このように酸化亜鉛を塗布した緻密な紙または不織布で傘を作ることにより、紫外線と赤外線を遮断した快適な傘を作り出し、酸化亜鉛を塗布した通気性の大きい紙または不織布で傘を作ることにより紫外線赤外線の遮断性は若干小さいものの通気性による爽快さのある、優れた傘を得ることができる。しかも塗布した後でも可視光線の透過性に優れ、外観上も白い傘は、清涼感にも優れている。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明の傘用シートは、紫外線遮断効果を有するだけでなく、赤外線をも遮断することができるので、日傘に適用することにより、夏の炎天下をすごしやすくするばかりでなく、紫外線による皮膚への影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施例1で製作した和紙の分光特性を示す図である。
【図2】実施例2で製作した和紙の分光特性を示す図である。
【図3】実施例3及び比較例1で製作した和紙の分光特性を示す図である。
【図4】実施例で使用したグラビア塗工システムの概要図である。
【符号の説明】
【0029】
1 原反
2 グラビア版
3 塗布用溶液
4 アルミローラ
5 乾燥炉
6 エキスパンダ
7 製品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙又は不織布からなる基材と、この基材に塗布又は含浸された酸化亜鉛粒子とからなる傘の張り布用シート。
【請求項2】
酸化亜鉛粒子がバインダーを介して基材に付着していることを特徴とする請求項1記載の傘の張り布用シート。
【請求項3】
前記親水性バインダーが、−COOM基含有の酢酸ビニル-マレイン酸共重合体化合物、親水性セルロース誘導体、ポリビニルアルコール誘導体、天然高分子化合物及び親水基含有ポリエステル誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項2に記載の傘の張り布用シート。
【請求項4】
基材が和紙であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の傘の張り布用シート。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の傘の張り布用シートを用いたことを特徴とする傘。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−125968(P2008−125968A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−317081(P2006−317081)
【出願日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(経済産業省四国経済産業局、平成17年度地域新生コンソーシアム研究開発事業(酸化亜鉛技術をベースとした多機能ハイブリッド部材の設計的創出)に関する委託研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受けるもの)
【出願人】(390032230)ニッポン高度紙工業株式会社 (41)
【出願人】(597154966)学校法人高知工科大学 (141)
【出願人】(598024640)株式会社ヘイワ原紙 (2)
【Fターム(参考)】