説明

紫外線遮蔽層、蛍光ランプ、及び紫外線遮蔽層の製造方法

【課題】ランプの明るさを損なうことなく、高い紫外線遮蔽効果を得る。
【解決手段】蛍光ランプ10が、発光管11と、蛍光体層13と、発光管11と蛍光体層13との間に配置される保護層12(紫外線遮蔽層)と、を備える。保護層12は、粒子状の酸化チタンと粒子状の酸化亜鉛との結合体からなる。保護層12の膜厚dは、3〜5μmである。保護層12は、複数回の塗布により形成される。酸化亜鉛の粒子径は0.010〜0.035μmであり、酸化亜鉛の比表面積は40〜50m/gである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線遮蔽層、蛍光ランプ、及び紫外線遮蔽層の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、蛍光ランプから出る紫外線が、商品等の色あせや食料品等の劣化を招くおそれがあるとして、蛍光ランプにおける紫外線の遮蔽が望まれている。
【0003】
そこで、特許文献1、2に記載されるように、蛍光ランプに紫外線遮蔽層を形成することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−115642号公報
【特許文献2】特開平7−138499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2に開示される構造を有する紫外線遮蔽層によっても、ランプの明るさを損なうことなく、十分な紫外線遮蔽効果を得ることは困難である。
【0006】
本発明は、ランプの明るさを損なうことなく、高い紫外線遮蔽効果を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点に係る紫外線遮蔽層は、粒子状の酸化チタンと粒子状の酸化亜鉛との結合体からなり、膜厚が3〜5μmである。
【0008】
本発明の第2の観点に係る蛍光ランプは、発光管と、蛍光体層と、前記発光管と前記蛍光体層との間に配置される、前記紫外線遮蔽層と、を備える。
【0009】
本発明の第3の観点に係る紫外線遮蔽層の製造方法は、酸化チタン粒子及び酸化チタン粒子を含むスラリーを生成することと、複数回の塗布により、前記スラリーを基材上に形成することと、前記塗布した膜に熱処理を施すことと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ランプの明るさを損なうことなく、高い紫外線遮蔽効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る環形の蛍光ランプを示す図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】保護層の膜厚が異なる各試料について、UVカット率(紫外線遮蔽率)及びランプの明るさを測定した結果を示すグラフである。
【図4】実験に用いた各試料の概要を説明する図表である。
【図5】各試料を保護層として用いた各蛍光ランプについて、蛍光ランプから発せられる光の紫外線領域の強度分布を測定した結果を示すグラフである。
【図6】各試料について紫外線遮蔽率を測定した結果を示す図表である。
【図7】本発明の実施形態に係る紫外線遮蔽層の製造方法を示すフローチャートである。
【図8】直管形の蛍光ランプを示す図である。
【図9】電球形の蛍光ランプを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
本実施形態の蛍光ランプ10は、図1及び図2(図1のA−A断面図)に示すように、透光性を有する環形の発光管11(バルブ)と、保護層12(紫外線遮蔽層)と、蛍光体層13と、を有する。すなわち、発光管11の内側の面(内周面)には、複数(例えば2つ)の層が形成される。本実施形態では、第1層(下層)には保護層12が形成され、第2層(上層)には蛍光体層13が形成される。保護層12は、発光管11と蛍光体層13との間に配置される。
【0014】
蛍光ランプ10は、例えば高周波点灯型の蛍光ランプである。蛍光ランプ10は、例えば建物の天井などに設置されたペンダント照明器具のランプホルダーに取り付けられて用いられる。こうしたペンダント照明器具には、電子部品が実装された回路基板等からなる点灯装置が内蔵されていることが多い。そして、こうした点灯装置によって、蛍光ランプ10に高周波電圧が出力される。なお、蛍光ランプ10の点灯方式は、高周波点灯型に限定されず任意である。例えばスタータ型の蛍光ランプを蛍光ランプ10として用いてもよい。蛍光ランプ10の形状も任意である(後述の図8、図9参照)。
【0015】
発光管11は、例えば石英ガラスからなる。発光管11の管形(断面形状)は例えば円筒であり、発光管11の管径は、例えば20〜32.5mmである。なお、石英ガラスには、ふっ素等が添加されていてもよい。また、発光管11の材料は、石英ガラスに限定されず任意である。すなわち、発光管11の材料は、軟質ガラスであっても、硬質ガラスであってもよい。また、発光管11の色は、透明でも、白色でも、その他の色でもよい。例えば酸化コバルト、酸化クロム、酸化鉄、セレン化カドミウム、又は硫化カドミウム等の着色剤により、発光管11が、青色、緑色、黄土色、又は赤色等に着色されていてもよい。
【0016】
発光管11内には、放電媒体が封入されている。放電媒体は、例えば水銀である。また、蛍光体層13を保護するため、また紫外線の吸収を抑えるため、発光管11内にNe、Ar、又はKr等の不活性ガスを封入するか、あるいは発光管11内を真空状態にする。
【0017】
発光管11には口金11aが設けられている。口金11aは、接続ピン11bを有する。接続ピン11bを外部電源と接続することで、フィラメント電極11c、11d間に電圧が印加され、発光管11内で放電が生じ、蛍光体層13が発光する。
【0018】
蛍光体層13は、紫外線で励起されて蛍光を発する蛍光体粒子を含む。蛍光体粒子は、例えばハロ系蛍光体もしくは3波長蛍光体、又はこれらの組み合わせからなる。本実施形態では、蛍光体層13が、ハロ系蛍光体及び3波長蛍光体の組み合わせからなる。
【0019】
ハロ系蛍光体は、例えばハロリン酸カルシウムCa10(POFCl:Sb,Mnである。Sb、Mn、F、Clの比率を調整することによって、ハロ系蛍光体は、例えば紫外線で励起され、白色又は昼光色等の光を発することができる。
【0020】
3波長蛍光体の赤を担当する蛍光体材料は、例えばY:Eu、又は3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mnである。その他、YS:Eu、又はY(P,V)O:Eu等を、赤の蛍光体材料として用いてもよい。また、これらを組み合わせて用いてもよい。
【0021】
3波長蛍光体の緑を担当する蛍光体材料は、例えばLaPO:Ce,Tbである。その他、CeMgAl1119:Tb、Ce(Mg,Zn)Al1119:Mn、又はBaMgAl1627:Eu,Mn等を、緑の蛍光体材料として用いてもよい。また、これらを組み合わせて用いてもよい。
【0022】
3波長蛍光体の青を担当する蛍光体材料は、例えばBaMgAl1627:Eu,(Mn)、又は(Sr,Ca,Ba)(POCl:Euである。その他、(Sr,Ca,Ba)(POCl:Eu等を、青の蛍光体材料として用いてもよい。また、これらを組み合わせて用いてもよい。
【0023】
これら青色蛍光体、赤色蛍光体、及び緑色蛍光体の混合比率を調整することによって、3波長蛍光体は、例えば紫外線で励起され、白色又は昼光色等の光を発することができる。
【0024】
蛍光体層13の密度(塗布重量)は、例えば3〜5mg/cmである。蛍光体層13には、分散剤、バインダー、表面処理剤、潤滑剤、乾燥剤、消泡剤、又は硬化剤などが含まれていてもよい。蛍光体層13の数は、1層に限定されず、複数の層(例えば2層)であってもよい。
【0025】
保護層12は、可視光を通し紫外線を遮蔽する特性を有する。
【0026】
保護層12は、粒子状の酸化チタンTiOと粒子状の酸化亜鉛ZnOとの結合体からなる。酸化チタンの粒子径は、例えば0.015〜0.03μmである。酸化亜鉛の粒子径は、例えば0.010〜0.035μmである。酸化チタンのBET(比表面積)は、例えば40〜50m/gである。酸化亜鉛のBET(比表面積)は、例えば40〜50m/gである。保護層12の密度(塗布重量)は、例えば0.37〜0.60mg/cmである。
【0027】
保護層12には、分散剤、バインダー、表面処理剤、潤滑剤、乾燥剤、消泡剤、又は硬化剤などが含まれていてもよい。特に、保護層12に酸化セリウムCeOを混合することで、より効果的なUVカット性能が得られるようになる。ただし、酸化セリウムの量が多過ぎると蛍光ランプ10の外観が黄色く着色するため、酸化セリウムは10%以下の割合で保護層12に混合することが好ましい。さらに、酸化セリウムを発光管11に含有させることで、その効果を増大させることができる。
【0028】
保護層12の膜厚dは、3〜5μmであることが好ましい。保護層12の膜厚dがこの範囲にあることにより、本実施形態の蛍光ランプ10は、ランプの明るさを損なうことなく、高い紫外線遮蔽効果を得ることができる。図3に、保護層12(紫外線吸収膜)の膜厚が異なる試料1〜4の各々について、UVカット率(紫外線遮蔽率)及びランプの明るさを測定した結果を示す。試料1における保護層12の膜厚は2.3μmであり、試料2における保護層12の膜厚は3.6μmであり、試料3における保護層12の膜厚は4.7μmであり、試料4における保護層12の膜厚は5.5μmである。図3中、線L1は試料1〜4のUVカット率に関するデータであり、線L2は試料1〜4のランプの明るさに関するデータである。図3に示されるように、膜厚dを3.0μm以上にすることで、高い紫外線遮蔽効果が得られる。また、外観を損ねる(ランプの明るさを低下させる)干渉を生じさせないためには、最大の膜厚を有する部分でも5.0μmを超えないようにすることが好ましい。したがって、保護層12の膜厚dを3〜5μmにすることで、ランプの明るさを損なうことなく、高い紫外線遮蔽効果を得ることができる。
【0029】
保護層12は、例えば1回の塗布(1度塗り)又は複数回の塗布(例えば2度塗り)により、形成される。複数回の塗布であれば、容易に保護層12を厚く形成することができる。また、複数回の塗布で形成した保護層12の紫外線遮蔽効果は大きいと考えられる。
【0030】
このことに関する蛍光ランプ10の実験結果について、図4〜図6を参照して説明する。
【0031】
図4は、本実験に用いた試料11〜13の概要を説明する図表である。試料11〜13は、保護層に相当する。
【0032】
試料11、12は、本実施形態の保護層12と同様、粒子状の酸化チタンTiOと粒子状の酸化亜鉛ZnOとの結合体からなる保護層(UVカット材)である。試料11は、結合比率TiO:ZnO=1:1(重量比)の15wt%水溶液を用いて1度塗りで形成された膜である。試料12は、結合比率TiO:ZnO=1:1(重量比)の15wt%水溶液を用いて2度塗りで形成された膜である。試料11は、付着量330mg、膜厚3.6μmの保護層である。試料12は、付着量480mg、膜厚4.7μmの保護層である。
【0033】
試料13は、Alからなる保護層である。試料13は、付着量100mg、膜厚1.8μm程度の保護層である。
【0034】
図5に、試料11〜13を保護層として用いた各蛍光ランプについて、蛍光ランプから発せられる光の紫外線領域の強度分布を測定した結果を示す。図5中、線L11は試料11のデータであり、線L12は試料12のデータであり、線L13は試料13のデータである。図6には、試料11〜13の各々について、紫外線遮蔽率を測定した結果を示す。
【0035】
図5及び図6に示されるように、紫外線遮蔽率は、試料12が最も高く、次に試料11が高かった。また、Alの保護層を用いた試料13では、紫外線遮蔽効果がほとんど得られなかった。こうした実験結果から、本実施形態の保護層12によれば、紫外線遮蔽効果が飛躍的に向上すると考えられる。また、複数回の塗布(2度塗り)を行うことで、1度塗りの場合よりも、紫外線遮蔽効果が大きくなると考えられる。
【0036】
保護層12は、例えば図7に示すような手順で製造される。
【0037】
ステップS11では、金属酸化物粒子(酸化チタン粒子及び酸化亜鉛粒子)を生成する。金属酸化物粒子は、例えば気相酸化法、中和晶析法、又はゾルゲル法などにより、生成することができる。こうして生成した金属酸化物微粒子は凝集して存在するため、適切な方法を用いて解砕し、その分散した状態を安定的に維持させることが好ましい。解砕の手法としては、例えば超音波法、ボールミル法、又はビーズミル法などが有効である。金属酸化物粒子の径は、例えばレーザードップラー法により測定することができる。
【0038】
続くステップS12では、金属酸化物粒子のスラリーを生成する。容器に金属酸化物粒子(酸化チタン粒子及び酸化亜鉛粒子)及び分散媒等を充填し、これらを攪拌することで、スラリーは生成される。攪拌時間は、例えば分散到達粒径に応じて設定される。スラリーの分散媒としては、多価アルコール誘導体等の有機分散媒、又は水が有効である。スラリーには、分散剤(例えばβ−ジケトン類)や、バインダー(例えばβ−ジケトン類金属錯体)等を添加してもよい。
【0039】
続くステップS13では、金属酸化物粒子のスラリーを発光管11(基材)上に塗布し、乾燥させる。スラリーを塗布する手法としては、例えばエアスプレー法、フローコート法、はけ塗り法、又はディッピング法などが有効である。この塗布工程は、1回の塗布(1度塗り)又は複数回の塗布(例えば2度塗り)とする。複数回の塗布であれば、容易に厚い膜を形成することができる。
【0040】
続くステップS14では、ステップS13で塗布した膜に熱処理を施す。これにより、膜中の金属酸化物粒子間が結合(焼結)し、保護層12が完成する。スラリー濃度、分散剤やバインダーの添加量、又は熱処理条件などを調整することで、クラックやピンホールのない緻密な膜を形成することができる。
【0041】
さらに、蛍光ランプ10を製造する場合には、周知の手法により、保護層12上に蛍光体層13を形成する。その後、発光管11の排気を行い、排気が終了する直前に、発光のために必要な水銀を発光管11に封入し、さらに続けて発光媒体としてのアルゴンガスを封入することで、蛍光ランプ10が完成する。
【0042】
以上、本発明の実施形態に係る紫外線遮蔽層、蛍光ランプ、及び紫外線遮蔽層の製造方法について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば以下のように変形して実施することもできる。
【0043】
蛍光ランプ10は、環形の蛍光ランプに限られず、例えば図8に示すように、直管形の蛍光ランプであってもよい。また、例えば図9に示すように、蛍光ランプ10は、電球形の蛍光ランプであってもよい。その他、例えばU状、L状、V状、又は螺旋状の蛍光ランプなどに、上述の保護層12等を適用してもよい。U状、L状、V状等の角の形状は任意であり、例えば直角でも、鋭角でも、鈍角でも、丸みを帯びていてもよい。さらに、蛍光ランプ10の形状は、二重環形、ツイン形、コンパクト形であってもよい。管の形も、円筒に限られず、例えば角筒などでもよい。その他、発光管11の管径なども任意である。
【0044】
蛍光ランプ10の種類は任意である。例えば蛍光ランプ10は、熱陰極管(HCFL:Hot Cathode Fluorescent Lamp)であっても、冷陰極蛍光ランプ(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)であっても、誘電体バリア放電蛍光ランプ(EEFL:External Electrodes Fluorescent Lamp)等の外部電極蛍光ランプであってもよい。
【0045】
蛍光ランプ10の用途は任意である。蛍光ランプ10は、屋内外照明灯のほか、例えば車内照明灯、非常灯、装飾灯等に用いてもよい。さらに、例えば液晶ディスプレイのバックライト光源、複写機のイレイサー、FAXやスキャナー等における原稿読取照射用光源、又は各種ディスプレイ用光源等の用途に適用できるように、蛍光ランプ10の構成を適宜変更してもよい。
【0046】
その他、蛍光ランプ10のサイズ、ワット数、又は光色なども、任意である。ただし、一般的な用途であれば、サイズは、4形〜110形、ワット数は、数ワット〜百数十ワット、光色は、昼光色、昼白色、白色、温白色、又は電球色が好ましいと考えられる。
【0047】
蛍光体粒子の構成要素は任意である。例えば蛍光体粒子の蛍光体材料は、実施形態中に示した材料以外のものであってもよい。蛍光体層13として、互いに発光色が異なる複数の発光層を用いてもよい。
【0048】
保護層12における粒子状の酸化チタンと粒子状の酸化亜鉛とは、直接結合していても、中間体を介して間接的に結合していてもよい。
【0049】
その他の点についても、蛍光ランプ10の構成、及びその構成要素の種類、性能、寸法、材質、形状、層数、又は配置等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において任意に変更することができる。例えば用途等に応じて、発光管11、保護層12、蛍光体層13の間に、所望の層を追加するようにしてもよい。
【0050】
本発明の製造方法は、図7のフローチャートに示した内容及び順序に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において任意に内容及び順序を変更することができる。また、用途等に応じて、必要ない工程を割愛してもよい。例えば金属酸化物粒子の熱処理工程(図7のステップS14)は、蛍光体の塗布後に蛍光体に対する熱処理とまとめて行ってもよい。また、保護層12の形成方法は、塗布に限定されず、例えば1回のCVD(Chemical Vapor Deposition)又は複数回のCVDであってもよい。
【0051】
以上、本発明の実施形態について説明したが、設計上の都合やその他の要因によって必要となる様々な修正や組み合わせは、「請求項」に記載されている発明や「発明を実施するための形態」に記載されている具体例に対応する発明の範囲に含まれると理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明の蛍光ランプは、住宅用照明器具等に適している。本発明の紫外線遮蔽層は、その蛍光ランプに用いられる蛍光体の被覆に適している。本発明の紫外線遮蔽層の製造方法は、その紫外線遮蔽層の製造に適している。
【符号の説明】
【0053】
10 蛍光ランプ
11 発光管
11a 口金
11b 接続ピン
11c、11d フィラメント電極
12 保護層
13 蛍光体層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子状の酸化チタンと粒子状の酸化亜鉛との結合体からなり、
膜厚が3〜5μmである、
ことを特徴とする紫外線遮蔽層。
【請求項2】
複数回の塗布により形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の紫外線遮蔽層。
【請求項3】
前記酸化亜鉛の粒子径は0.010〜0.035μmであり、前記酸化亜鉛の比表面積は40〜50m/gである、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の紫外線遮蔽層。
【請求項4】
10%以下の割合で酸化セリウムを含む、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の紫外線遮蔽層。
【請求項5】
発光管と、
蛍光体層と、
前記発光管と前記蛍光体層との間に配置される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の紫外線遮蔽層と、
を備える、
ことを特徴とする蛍光ランプ。
【請求項6】
前記蛍光体層は、ハロリン酸カルシウム及び3波長蛍光体を含み、
前記3波長蛍光体の赤は、Y:Eu、又は3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mnを含み、
前記3波長蛍光体の緑は、LaPO:Ce,Tbを含み、
前記3波長蛍光体の青は、BaMgAl1627:Eu,(Mn)、又は(Sr,Ca,Ba)(POCl:Euを含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の蛍光ランプ。
【請求項7】
前記発光管の材料は、酸化セリウムを含む石英ガラスである、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の蛍光ランプ。
【請求項8】
酸化チタン粒子及び酸化チタン粒子を含むスラリーを生成することと、
複数回の塗布により、前記スラリーを基材上に形成することと、
前記塗布した膜に熱処理を施すことと、
を含む、
ことを特徴とする紫外線遮蔽層の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−150970(P2011−150970A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−13164(P2010−13164)
【出願日】平成22年1月25日(2010.1.25)
【出願人】(300022353)NECライティング株式会社 (483)
【Fターム(参考)】