説明

細胞成長を促進するための治療

中枢神経系または末梢神経系の組織における神経細胞の神経細胞成長のための組成物の使用の開示がある。また経細胞の増殖または分化を誘発するための方法の開示もある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、神経伸長および増殖を促進するための方法および組成物に関する。また本発明は、細胞成長を促進するためのインビトロ法に関する。
【背景技術】
【0002】
神経系損傷は、毎年多くの人々に影響がある。この神経損傷の高い確率の結果として、神経再生および修復は、損傷後の神経機能を回復する新規発見に貢献する急速に発展している分野となっている。しかしながら、今まで神経系損傷を患った患者への中区神経系(CNS)病変の臨床的治療および神経機能の回復は、解決の難しいものであった。従って、様々な種類の神経系疾患、例えば筋萎縮性側索硬化症(ALS)および老年性認知症は、常に医師からそれらの神経機能を回復することが困難であると言われてきた。
【0003】
神経突起を伸張する(例えば軸索および樹状突起)神経細胞の性能は、発達の間、ニューロン結合を確立する際に最も重要である。それはまた神経再生の間、病変のため破壊された結合を再確立するために必要である。しかしながら、中枢神経系の軸索は、病変後に再成長するのに非常に限られた能力を有する。従って、疾患、例えば神経細胞の進行性変性がある老年性認知症のため、神経細胞の神経伸長および増殖を刺激することが可能な治療薬または、分子の研究が、ニューロン修復および神経機能の回復に集中した新規治療計画を開くであろう。
【0004】
神経系損傷および神経系の疾患を治療する方法を改善する必要性がある。より詳細には、神経伸長および神経細胞の増殖を促進することができ、損傷または罹患神経が再び機能できるような再生治療を提供する必要性がある。
【0005】
第1の態様によると、中枢神経系または末梢神経系の組織における神経伸長および神経細胞の増殖を促進するための薬の製造であって、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(Radix et Rhizoma Salviae Miltiorrhizae)(ランタナ(Red Sage、レッド・サゲ)ルートまたはタンジン(Dan Shen、ダン・シェン))、プラナス・パーシカ(Prunus Persica、ハナモモ)(ピーチ(Peach)シードまたはタオレン(Taoren、桃仁))、ラディックス・ポリガラ(Radix Polygalae、ヒメハギ)(シンリーフヒメハギ(thinleaf milkwort)、ポリガラ・テヌイフォリア・ウイルド(Polygala tenuifolia Willd、イトヒメハギ)、ポリガラ・シビリカ・エル(Polygala sibirica L.、ヒロハオンジ)またはユアンジ(Yuanzhi、遠志)の根)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(Rhizoma acori Tatarinowii、石菖蒲)(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプ(Shichangpu)の根茎)およびそれらの組み合わせからなるグループから選択される少なくとも2つの成分並びにラディックス・アストラガリ(Radix Astragali、黄耆)(メンブラナウス・ミルクベッチ(Membranous Milkvetch、黄花黄耆)またはホワン・キ(Huang Qi)の根)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(Radix Paeoniae Rubra、芍薬)(レッドピオニー(Red Peony、芍薬)ルート、ペオニア・ラクチフローラ・パル(Paeonia lactiflora Pall、シャクヤク)、ペオニア・ビーチ・リンチ(Paeonia veitchii Lynch、赤芍)またはカイ・シャオ(Chi Shao))、リグスチカム・チュアンキシオング(Ligusticum Chuanxiong、川弓)(チュアン・キシオング(Chuan Xiong))の根茎、カーサマス・ティンクトリアス(Carthamus Tinctorius、ベニバナ(サフラワーまたはホンヒュア(HongHua))のフラワー(Flower、花)、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(radix angelicae sinensis、当帰尾)(チャイニーズ・アンジェリカ(Chinese Angelica、白根川弓)またはタングイ(DanGui)の根)およびそれらの組み合わせからなる群から選択される任意の成分を含む組成物の使用を提供する。
【0006】
1つの実施形態において、第1態様の組成物は、さらにバタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(Eupolyphaga Seu Seteleophaga、しゃちゅう)(オサムシ(ground beetle)、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー(Eupolyphaga sinensis Walker、歩行虫)、ステレオファーガ・プランシー(Steleophaga plancyi、筬虫)またはチュビコン(Tubiechong)の乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(Calculus Bovis Artifactus、牛胃石)(ナチュラル(天然)またはアーティフィシャル(人工)のカウベゾアール(cow-bezoar、牛胃石)またはレンゴン・ニウフアン(Rengong Niuhuang、人口牛黄))、コルヌ・サイガ・タタリカ(Cornu Saigae Tataricae、サイガの角)(アンテロープの角またはリングヤングジャオ(Lingyangjiaio))およびヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン(Whitmania pigra Whitman))、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマン(Hirudo nipponica Whitman Whitmania acranulata Whitman)またはシュイジ(Shizhi))からなる群から選択される任意の成分を含む。
【0007】
有利に、薬は罹患または損傷のある組織であり、著しい組織の収縮、欠失、萎縮または細胞死が生じている部位における神経細胞の神経伸長および増殖を誘発することができる。神経細胞の神経伸長および増殖は、損傷または罹患の神経が有利なシナプス結合を導入するか、新しい機能細胞に切り替えることができる外向き成長を行うことを可能とする。組成物は、幹細胞分化および罹患または損傷のある組織へのリクルートも促進することができる。
【0008】
1つの実施形態において、うつ病、精神医学的な徴候、天然老化および外傷性脳細胞死の群から選択される状態にある患者を治療するため、発作もしくは神経変性の体質の対象または発作もしくは神経変性の危険な状態にある対象への影響を減少するため、中枢神経系および末梢神経系の罹患または損傷のある組織を治療するため、細胞成長を促進するための薬の製造方法であって、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン、コイヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープの角またはリングヤングジャオ)およびそれらの組み合わせからなる群から選択される第1の成分ならびにラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッドピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、ヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)からなる群から選択される任意の第2成分を含む組成物の使用を提供する。
【0009】
第2の態様によると、うつ病、精神医学的な徴候、天然老化および外傷性脳細胞死の群から選択される状態にある患者を治療するための薬の製造において、ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッドピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも2つの成分を含む組成物の使用を提供する。
【0010】
理論にとらわれず、ここに開示の薬は、細胞機能の欠失によって途絶されていることがあり得るホルモンバランスの調節を助長することによって、うつ病または他の精神医学的な徴候、例えば精神分裂症、不安障害である患者への治療に実用的である可能性があると考えられる。
【0011】
第3の態様によると、発作もしくは神経変性の体質の対象または発作もしくは神経変性の危険な状態にある対象への影響を減少するための薬の製造において、ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッドピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも3つの成分を含む組成物の使用を提供する。
【0012】
第4の態様によると、細胞成長を促進するための薬の製造において、ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッドピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも3つの成分を含む組成物の使用を提供する。
【0013】
1つの実施形態において、薬は軟骨細胞、骨格筋細胞、心筋、平滑筋細胞、肝細胞、腎臓細胞および上皮皮膚細胞の制御成長を促進することができる。細胞成長を促進する薬は、慢性関節リウマチ、筋肉変性障害、発作ならびに腎臓および肝疾患等の状態を治療するため、使用し得る。薬は、上皮または表皮細胞増殖または機能を改良することによって老化現象を遅延させるためにも、使用し得る。
【0014】
第5の態様によると、中枢神経系または末梢神経系の罹患または傷害組織である患者を治療するための薬および補助剤の製造において、少なくとも1つの以下の成分:ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッドピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の使用を提供する。
【0015】
1つの実施形態において、前記に規定するような組成物の使用を提供し、組成物は少なくとも2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13または14の成分を含む。栄養補助剤は、ミネラルサプルメント、ビタミン、ハーブ系サプリメント、西洋医学または魚油があり得る。
【0016】
第6の態様によると、培養培地およびラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッドピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも1つの成分を含む細胞生存率および成長を促進するための細胞培養試薬を提供する。
【0017】
1つの実施形態において、第6の態様において規定するような組成物を含む細胞培養試薬を提供し、組成物は少なくとも2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13または14の成分を含む。
【0018】
他の実施形態において、細胞培養試薬は、神経細胞、幹細胞、軟骨細胞、骨格筋細胞、心筋、平滑筋細胞、肝細胞、腎臓細胞、ランゲルハンス島および上皮皮膚細胞の細胞生存率および成長を促進することができる。
【0019】
第7の態様によると、ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッドピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも3つの成分と前記細胞を接触することを備える、細胞生存率を促進し、細胞の増殖または分化を誘発するための方法を提供する。
【0020】
第7の態様の接触工程は、生体外で行うことができる。生体外接触工程は、細胞成長、分化を促進することができるか、細胞生存率は組織工学または生体外治療の用途に使用することができる様々な細胞の生体外培養を促進することができる。1つの実施形態において、有効量は1gから8gである。他の実施形態において、神経細胞は脊椎動物の神経細胞、好ましくは人間の神経細胞である。1つの実施形態において、神経細胞は皮質神経細胞から由来する。
【0021】
第8の態様によると、患者の中枢神経系または末梢神経系の組織において、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも2つの成分を含む組成物を前記患者に投与する工程を備える、神経細胞の神経伸長および増殖を促進する方法を提供する。
【0022】
第9の態様によると、ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッドピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも2つの成分を前記患者に投与する工程を備える、うつ病、精神医学的な徴候、天然老化および外傷性脳細胞死の群から選択される状態にある患者の治療方法を提供する。
【0023】
第10の態様によると、ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッドピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも3つの成分を前記対照に投与する工程を備える発作もしくは神経変性の体質の対象または発作もしくは神経変性の危険な状態にある対象への影響を減少するための薬の方法を提供する。
【0024】
用語解説
この部分は、以下の語句の解釈(必要に応じてその文法の変形)の補助を提供することを意図する。
【0025】
明細書における「神経伸長」の用語は、軸索および樹状突起の一般的な外向きの方向への成長に関する。神経伸長はシナプス形成または発達に重要である。
【0026】
他に特定しない限り、「含む(comprising, compriseおよびその文法の変形)」は、「制限のない」または「含んでいる」言葉を示し、それらが列挙された要素を含むが、付加的な列挙されていない要素を包含するようなことを意図する。
【0027】
ここに使用するように、数値に関して用いられているように「約」の用語は、例えば数値+50%または+30%、好ましくは+20%、より好ましくは+10%、さらにより好ましくは+5%、最も好ましくは+1%を意味する。必要な場合、「約」の単語が本発明の定義から除くことができる。
【0028】
「治療」の用語は、病状または症状を治し、疾患の確立を予防するか、疾患もしくは他の望ましくない症状の進行を予防し、妨げ、遅延させまたは回復に向かわせるあらゆる使用を含む。それゆえに、「治療」は予防および治療療法を含有する。
【0029】
この開示の全体に渡って、ある実施形態は、範囲形式で開示することができる。範囲形式での記載は、単に便利さ、簡潔さのみとして理解されるべきであり、開示された範囲での範囲の柔軟性のない制限として解釈すべきでない。従って、範囲の記載は、全てのありうる部分的な範囲ならびにその範囲内の個々の数値を具体的に開示すると考えられるべきである。例えば、1から6等の範囲の記載は、特異的に開示された部分的な範囲、例えば1から3、1から4、1から5、2から4、2から6、3から6等ならびに例えば1,2,3,4,5および6の範囲内の個々の数字として考えられるべきである。これはこの範囲の幅を問わず適用する。
【0030】
本発明は、中枢神経系または末梢神経系の組織における神経伸長および神経細胞もしくは幹細胞の増殖への薬の製造において、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン、コイヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープの角またはリングヤングジャオ)およびそれらの組み合わせの少なくとも1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13または14の以下の成分を含む組成物の使用を提供する。
【0031】
1つの実施形態において、組成物はさらにラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッドピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、ヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)およびそれらの組み合わせからなる群から選択される第2成分を含む。
【0032】
薬は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脳膿瘍、脳虚血、糖尿病に伴う脳萎縮、皮質下梗塞および白質脳症(CADASIL)に伴う脳常染色体優性遺伝の動脈症、脳血管障害、大脳皮質基底核神経節変性症(CBGD)、慢性虚血、クロイツフェルト−ジェイコブ病、ダンディ・ウォーカー症候群、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、老年性認知症、後天性免疫不全症候群(エイズ)に関連する認知症、脳脊髄炎、本態性振戦、フリードライヒ失調症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー症候群(gerstmann straussler-scheinker disease)、ハンチトン病、水頭症、低酸素症、致死性家族性不眠症、一過性脳虚血発作、クール病、ランドウ・クレフナー症候群(Landau-Kleffner syndrome)、レヴィー小体疾患、マチャド−ジョセフ疾患(Machado-Joseph disease)、細菌性およびウィルス性髄膜炎、片頭痛障害、脊髄炎、オリーブ橋小脳萎縮症(olivopotocerebellar atrophies、olivopontocerebellar atrophies)、パントテン酸塩キナーゼ関連の神経変性、灰白髄炎、ポリオ後症候群、プリオン病、偽脳腫瘍、シャイ・ドレーガー症候群、乳児痙攣、進行性核上麻痺、シュタイナート疾患、脊髄空洞症、視床疾患、チック障害、トゥレット症候群(Tourette syndrome)およびぶどう膜髄膜脳炎症候群(Uveomeningoencephalitic syndrome)のいずれかの疾患にある患者に生じることができる罹患または損傷のある組織における神経伸長および神経細胞もしくは幹細胞の増殖を促進する。
【0033】
組成物は、精神医学的徴候、例えば不安障害、精神分裂症、うつ病および産後うつ病、天然老化、外傷性脳細胞死ならびに他の神経病学的徴候、例えば健忘症、背中の痛み、めまい、意識不明、幻肢、嗅覚障害、首の痛み、頭痛、片頭痛、痙攣および言語障害の群から選択される状態にある患者を治療するための使用もあり得る。
【0034】
他の実施形態において、組成物は発作もしくは神経変性の体質の対象または発作もしくは神経変性の危険性のある対象への影響を減少することができる。神経変性は、体質のある対象において、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脳膿瘍、脳虚血、糖尿病に伴う脳萎縮、皮質下梗塞および白質脳症(CADASIL)に伴う脳常染色体優性遺伝の動脈症、脳血管障害、大脳皮質基底核神経節変性症(CBGD)、慢性虚血、クロイツフェルト−ジェイコブ病、ダンディ・ウォーカー症候群、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、老年性認知症、後天性免疫不全症候群(エイズ)に関連する認知症、脳脊髄炎、本態性振戦、フリードライヒ失調症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー症候群、ハンチトン病、水頭症、低酸素症、致死性家族性不眠症、一過性脳虚血発作、クール病、ランドウ・クレフナー症候群、レヴィー小体疾患、マチャド-ジョセフ疾患、細菌性およびウィルス性髄膜炎、片頭痛障害、脊髄炎、オリーブ橋小脳萎縮症、パントテン酸塩キナーゼ関連の神経変性、パーキンソン病、灰白髄炎、ポリオ後症候群、プリオン病、偽脳腫瘍、シャイ・ドレーガー症候群、シュタイナート疾患、乳児痙攣、進行性核上麻痺、脊髄空洞症、視床疾患、チック障害、トゥレット症候群、ぶどう膜髄膜脳炎症候群、広範囲のおよび局所虚血の群から選択される疾患によって生じることがあり得る。
【0035】
NeuroAid(商標)またはNeuroAid(商標)のような組成物(例えば以下に記載の組成物)は、神経細胞の一般的な健康または様々な神経系疾患および他の変性疾患への有効な補助剤と組み合わせることが想定される。栄養補助剤は、ミネラルサプルメント、ビタミン、ハーブ系サプリメント、西洋医学があり得る。通常、NeuroAid(商標)のような組成物と組み合わせて使用される補助剤は、NeuroAid(商標)またはNeuroAid(商標)のような組成物から異なる機構を標的とするものである。例えば、西洋医学は変性疾患患者における回復潜在能力の改善において典型的に使用する成長因子があり得る。西洋医学に使用される適切な薬の例は、カルシウムチャンネル遮断薬(D−600、ジルチアゼム、ニトレンジピン、ニモジピン、ニフェジピン、フルナリジン、フルスピリレン、イスラジピン、ニカルジピン、PY 108−068、ベラパミルおよびトリアパミル(Triapamil))、カルシウムキレート剤(DP−b99)、遊離基捕捉剤(フリーラジカルスカベンジャー)(エブセレン、チリラザド、NXY−059)、GABA受容体拮抗薬(ジアゼパム、バクロフェン)、AMPA作用薬(ZK 200775/MPQX)、競合的NMDA拮抗質(アプチガネル/セレステイト(cerestat、セレスタット)、CP 101,606、デキストロルファン(dextrophan、dextrorphan)、MK 801/ジゾシルピン、レマセミド)、グリシン部位拮抗剤(GV 150526、ACEA 1021)、ポリアミン部位拮抗剤(エリプロディル)、成長因子(bFGF)、ナトリウムチャネル遮断薬(フォスフェニトイン、619C89)、カリウムチャネル開口薬(BMS 204352、クロマカリム、レブクロマカリム、アプリカリム、ピナシジル、ジアゾキシド、ニコランジル、ミノキシジル)、ピラセタム、アデノシン輸送抑制剤(プロペントフィリン)、ガングリオシドGM(非NMDA拮抗剤)、シナプス前グルタメート放出阻害剤、クラゾセンタン、デスモテプラーゼ(desmoteplase)、ビクリネクス(viprinex、ビプリネックス)(アンクロッド)、テネクテプラーゼ(TNKase;メタライズ(Metalyse))、アルテプラーゼ、サイクリック(環状)ニトロン、TWE
AK(TNF同系性および低細胞死誘導能)受容体、血栓溶解治療(処置薬)(thrombolytica treatments、thrombolytic treatments)(ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、t−PA/組織プラスミノゲン活性化因子または組み換え型ウロキナーゼ)、アニストレプラーゼ、リルゾールおよびジスフェントン・ナトリウム(NXY 059)、カンデサルタン、AX−200(G−CSF、フィルグラスチム(Fligrastim、Filgrastim))、カフェイノール(カフェイン+エタノール)、エネカディン(enecadin)、マイクロ・プラスミン、ソノリシス(sonolysis)+tPA、V−10153、HTUPA、ソルリン(solulin)、ピクロゾタン、S−0139、S−18986、AEOL−10150、AL−208、KN−38−7271、ピリドキサール5−リン酸、Neu−2000KL、ONO−2231、PGX−100、RVX−208、SUN−N4057、SUN−N8075、TAT−NR2B9c、GLP−1−発現幹細胞療法(GLP-1-expressing stem cell therapy、GLP−1発現幹細胞治療薬)、Msc−1(SA−4503、AGY−94806))、NH−02D(S−0139 259)、組織保護サイトカイン(LuAA24493)、V10153 270(BB−10153(TAPgen))、スタチンおよび他のコレステロール低下薬の配合使用、エリトロポイエチン、セレブロライシンならびにCDP−コリン(シチジン5’−ジホスホコリン)を挙げる。
【0036】
ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッドピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)、ヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン、コイヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープの角またはリングヤングジャオ)の少なくとも1つの以下の成分の有効量と前記細胞を接触することを備える細胞の増殖または分化を誘導するための方法を提供する。
【0037】
組成物は、細胞成長を促進することができるか、細胞生存率は組織工学または生体外治療への使用に用いることができる様々な細胞の生体外培養を促進することができる。1つの実施形態において、培養細胞を受けた患者は、NeuroAid(商標)も投与された。
【0038】
NeuroAid(商標)および類似組成物
前記成分は、組成物中に比較的粗形態(例えば未処理またはつぶしたハーブ)または比較的精製された形態(例えば精製された抽出物)で存在することができる。
【0039】
1つの実施形態において、Moleac Pte LtdからのNeuroAid(商標)が使用された。NeuroAid(商標)は、9つのハーブ成分および5つの動物系成分を含むカプセル状のTCM産物である。NeuroAid(商標)は、ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッドピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、ヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン、コイヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープの角またはリングヤングジャオ)を含有する。
【0040】
他の実施形態において、NeuroAid IIは、ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(ランタナルートまたはタンジン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッドピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックス・アンジェリカ・シネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ワイルド)、ポリガラ・シビリカまたはユアンジの根)、リゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフ・スイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)を含有する。異国で異なる名称で登録されていることがあり得るNeuroAid(商標)(例えば南アフリカにおいてそれはStrocaid(商標)またはDanqi Piantan Jiaoang(商標))は、Tianjin Shitian Pharmaceutical Group Co., Ltd(ジアンシン工業地域Wangwenzhuang town, Xiqing district, Tianjin City, China;郵便番号300381にある)によって中華人民共和国で製造され、市販されている。それはMoleac Pte Ltd(以前のMolecular Acupuncture Pte Ltd)からも入手可能である(11 Biopolis Way, Helios #09-08 Singapore 138667)。
【0041】
疑いを回避するため、NeuroAid(商標)は、現在売り出されている形状のNeuroAid(商標)のみを含むのではなく、例えばTianjin Shitian Pharmaceutical Group Co., LtdまたはMoleac Pte Ltdから販売されている将来のNeuroAid(商標)も含む。このような将来の処方は、例えば投薬量またはその活性成分等の濃度において異なる。NeuroAid(商標)は、MLC 601としても既知であり、「NeuroAid(商標)」および「MLC 601」は、どちらを使っても変わりはない。同様にNeuroAid IIは、MLC 901としても既知であり、「NeuroAid II」および「MLC 901」の用語は、どちらを使っても変わりはない。
【0042】
神経保護剤
様々な機構を用いて、神経保護剤は、悪化する原因となる神経変性の疾患進行最中の死の危険において神経細胞組織を保護する化合物である。いくつかの神経保護剤としては、酸化防止剤(例えばセレニウム、30ビタミンE、ビタミンC、グルタチオン、システイン、フラボノイド、キノリン、還元活性を有する酵素等)、N−メチル−D−アスパラギン酸受容体アンタゴニスト(デキストロルファン(dextrorphan)、セルホテル、マグネシウム)、麻薬受容体拮抗薬(ナルメフェン(セルベン)、Ca−導管遮断薬、Na−チャンネル調節剤(ルベルゾール)、α−アミノ酪酸作動薬(クロメチアゾール)、グルタミン酸受容体調節剤、セロトニン受容体拮抗薬(レピノタン)、リン脂質、遊離基捕捉剤(チリラザドおよびNXY−059)、星状細胞起動抑制剤(ONO 2506)、モノクローナル抗体、例えば抗ICAM−1(エンリモマブ)、ヒト抗白血球性抗体、Hu23F2G、膜安定剤CDP−コリン(シトコリン)、線維芽細胞成長因子(フィブラスト)、不飽和性および高度不飽和脂肪酸、エストロゲンおよび選択的なエストロゲン受容体モジュレーター(SEAMS)、プロゲスチン甲状腺ホルモンおよび甲状腺ホルモン模倣化合物、シクロスポリンAおよび誘導体、サリドマイドおよび誘導体、メチルキサンチン、モノアミン酸化酵素阻害剤(IMAO)、セロトニン、ノルアドレナリンおよびドーパミン取り込み遮断薬、ドーパミンI作用薬、L−DOPA、ニコチンおよび誘導体ならびにNO合成酵素モジュレーターを挙げる。
【0043】
成長因子
様々な機構を使用して、成長因子は特定の細胞が分化または増殖することを促進する化合物である。いくつかの成長因子としては、骨形成タンパク質(BMP)、上皮細胞増殖因子(EGF)、エリトロポイエチン(EPO)、線維芽細胞成長因子(FGF)、顆粒白血球−コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒白血球−マクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)、肝細胞増殖因子(HGF)、インスリン様成長因子(IGF)、ミオスタチン(GDF−8)、神経成長因子(NGF)、ニューロトロフィン、血小板由来成長因子(PDGF)、トロンボポエチン(TPO)、形質転換成長因子α(TGF−α)、形質転換成長因子β(TGF−β)、血管内皮成長因子(VEGF)、インターロイキン1β(IL−1β)、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6、IL−7、IL−8、IL−21、IL−33、M−CSF、ノッギン、インターフェロン(IFN)−α、IFN−βおよびIFN−γを挙げる。
【0044】
カリウムチャンネルTREK−1を活性化する化合物
西洋医学における使用に適切な他の薬は、カリウムチャンネルTREK−1を活性化することができる化合物を含む。TREK−1の活性化は、発作もしくは神経変性の体質の対象またはその危険性のある対象において、発作もしくは神経変性の影響を減少することが見出された。さらにTREK−1は、中枢神経系または末梢神経系の罹患または損傷のある組織のある患者およびうつ病、精神医学的な徴候、天然老化および外傷性脳細胞死を患った患者の治療において役割を果たすことも示された。NeuroAid(登録商標)は、カリウムチャンネルTREK1を活性化しないので、発作または神経変性の影響を減少するため、カリウムチャンネルTREK−1を活性化することができる化合物が、NeuroAid(商標)(MLC 601)と組み合わせて使用することができ、中枢神経系もしくは末梢神経系の罹患または損傷のある組織を有する患者およびうつ病、精神医学的な徴候、天然老化および外傷性脳細胞死を患った患者を治療することができる。
【0045】
カリウムチャンネルTREK−1を活性化することができる化合物の1つの例は、多価不飽和脂肪酸(PUFA)である。多価不飽和脂肪酸は、1つ以上の二重結合を含む脂肪酸である。PUFAは、メチレン中断型ポリエンまたは共役脂肪酸として分類することができる。
【0046】
メチレン中断型ポリエンは、それぞれ単一のメチレン基によって分離される2つ以上のシス二重結合を有する脂肪酸である。必須脂肪酸は、全てオメガ−3および−6メチレン中断型ポリエンである。オメガ−3脂肪酸の例は、制限することなく、α−リノレン酸(ALA)、ステアリドン酸(STD)、エイコサトリエン酸(ETE)、エイコサテトラエン酸(ETA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサピンタエン酸(DPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、クルパノドン酸、テトラコサペンタエン酸またはニシン酸を含む。オメガ−6脂肪酸の例は、制限することなく、リノール酸(LIN)、γ−リノレン酸(GLA)、イコサジエン酸、ジ・ホモ−γ−リノレン酸(DGLA)、アラキドン酸(AA)、ドコサジエン酸、アドレン酸、ドコサピンタエン酸またはオズボンド酸を含む。オメガ−9脂肪酸は、メチレン中断型ポリエンでもあり、一不飽和または多価不飽和があり得る。オメガ−9脂肪酸の例は、制限することなく、オレイン酸、エイコセン酸、ミード酸、エルカ酸またはネルボン酸を含む。
【0047】
共役脂肪酸は、2つ以上の共役二重結合を有する脂肪酸である。共役脂肪酸の例は、制限することなく、ラセミ酸、α-カレンド酸、βカレンド酸、ジャカル酸、α-エレオステアリン酸、β-エレオステアリン酸、カタルプ酸、プニカ酸、ルメレン酸、α-パリナリン酸、β-パリナリン酸、ボセオペンタエン酸を含む。
【0048】
メチレン中断型ポリエンまたは共役脂肪酸として分類されるいくつかの他のPUFAは、制限することなく、ピノレン酸およびポドカルプ酸を含む。
【0049】
カリウムチャンネルTREK−1を活性化することができる他の化合物は、薬剤リルゾール(Rilutek(登録商標))、リゾリン脂質(LPL)、カフェイン酸エステルおよびキセノンを挙げる。これらの化合物は、発作または神経変性の影響を減少させ、中枢神経系または末梢神経系の罹患または損傷のある組織である患者およびうつ病、精神医学的な徴候、天然老化および外傷性脳細胞死を患った患者を治療するため、NeuroAid(商標)(MLC 601)と組み合わせて使用することもできる。
【0050】
投与形態
NeuroAid(商標)(MLC 601)は、経口的、非経口的、静脈内、皮下、皮内、腹膜内もしくは局所的に、液状、半液体または固体で、投与することができ、それぞれの投与経路に適切な方法で処方される。NeuroAid(商標)(MLC 601)が経口投与される場合、4つの0.4gカプセルとして1日当たり3回服用するものとして投与することができる。嚥下が困難な患者に関して、カプセルは開封され、水に希釈された粉末のように飲むことができるか、胃管を通して注入することができる。それゆえに、約4.8gの1日量が想定される。1つの実施形態において、NeuroAid(商標)(MLC 601)の患者の1日の服用量は、約1gから8g;2gから8g;3gから7g;4gから6g;4.25gから5.75g;4.5gから5.25g;4.5gから5g;4.6gから4.10g;または4.7gから4.9gである。「1日の服用量」は、一定の日に服用する単一の錠剤もしくはカプセルなどまたは複数の錠剤もしくはカプセル等であることができる。
【0051】
1つの実施形態において、NeuroAid(商標)(MLC 601)治療のそれぞれの一連は、約4週間続く。通常、3つの一連は、最も一般的に連続して投与される。治療濃度域は必要とされないが、付加的な一連は治療中断後数日後にさえも追加することができる。それゆえに、1つの実施形態において、それぞれNeuroAid(商標)(MLC 601)の治療は、約12週間続く。他の実施形態において、NeuroAid(商標)(MLC 601)の治療の一連は、約4から24週間;7から16週間;9から15週間;10から14週間;または11から13週間である。
【0052】
他の実施形態において、NeuroAid(商標)(MLC 601)は、慢性病に対処するための慢性治療としてまたは予防措置としても使用することができる。
【0053】
1つの実施形態において、NeuroAit(商標)(MLC 601)は、細胞成長を促進する西洋医学との併用療法の一部としても使用することができる。NeuroAid(商標)(MLC 601)および細胞成長因子の併用パートナーは、単一の処方にて存在することができるか、別途の処方として存在することができる。1つの実施形態において、相乗効果があり得る。
【0054】
併用パートナーNeuroAid(商標)(MLC 601)および細胞成長因子は、一緒に(例えば併用)、異なる時間(例えば順次)または互いに独立してか、重なり合って異なる一定期間に渡って患者に投与される。併用パートナーNeuroAid(商標)(MLC 601)および細胞成長因子は、あらゆる順番で投与することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0055】
細胞成長因子が使用されるとき、適切な投与の一連および服用レベルが当業者に公知であるか、当業者によって容易に決定することができる。概して、医術において周知のように、投与計画は、患者のサイズ、体表面積、年齢、投与される特定の化合物、性別、投与の時間および経路、公衆衛生および一度に投与される他の薬剤を含む様々な要因に依存することがあり得る。個々のニーズが異なる一方、それぞれの成分の有効量の最適な範囲の決定は、当業者の範囲内である。投薬量は、薬がNeuroAid(商標)(MLC 601)なしで用いられる場合、投与されるものと等量である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】8日目、10日目、および14日目におけるNeuroAid(商標)(MLC 601)処理の細胞生存率への容量効果の棒グラフを示すグラフである。3つの濃度(0.1,0.5,1.0μg/mL)のNeuroAid(商標)(MLC 601)が、コントロールと比較された。
【図2】10日目および14日目におけるNeuroAid(商標)(MLC 601)の処理のLDH放出への効果の棒グラフを示すグラフである。濃度1.0μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC 601)が、コントロールと比較された。
【図3】3日目および14日目における神経細胞DCX発現へのNeuroAid(商標)(MLC 601)処理の効果の共焦点画像を示す図である。濃度1.0μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC 601)が、コントロールと比較された。
【図4】8日目、10日目、12日目および14日目のNeuroAid(商標)(MLC 601)およびNeuroAid II(MLC 901)の処理の細胞生存率への容量効果の棒グラフを示すグラフである。濃度1.0μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC 601)および1.0μg/mLのNeuroAid II(MLC 901)が、コントロールと比較された。
【図5】8日目、10日目、12日目および14日目におけるNeuroAid(商標)(MLC 601)およびNeuroAid II(MLC 901)処理のLDH放出への影響の線グラフを示すグラフである。濃度1.0μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC 601)および1.0μg/mLのNeuroAid II(MLC 901)が、コントロールと比較された。
【図6】3日目および14日目におけるNeuroAid(商標)(MLC 601)およびNeuroAidII(MLC 901処理)のDCX発現への影響の共焦点画像を示す図である。濃度1.0μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC 601)および1.0μg/mLのNeuroAid II(MLC 901)が、コントロールと比較された。
【図7】発作へのNeuroAid II(MLC 901)処理の実験プロトコルの概略図を示す図である。図7Aは、NeuroAid II(MLC 901)処理の影響を調査した実施例4の実験プロトコルを示し;図7Bは、NeuroAid II(MLC 901)処理の影響を調査した実施例5の実験プロトコルを示す。双方の研究は、生存率を評価し、また梗塞体積を虚血後に定量化した。
【図8】24時間の虚血後におけるNeuroAid II(MLC 901)の前処理後の生存率の棒グラフを示すグラフである。
【図9】24時間の虚血後におけるNeuroAid II(MLC 901)の処理後の生存率(A)および梗塞体積(B)の棒グラフを示すグラフである。
【図10】処理12日目に推定される培養組織でのNeuroAid II(MLC901)、リゾマ・チュアンキシオング・ラディックス・アンジェリカ・シネンシスおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせの処理(1μg/mL)の皮質ニューロンへの比較効果バーチャートを示すグラフである。図10Aは細胞生存率へのそれぞれの処理の影響を示し、図10BはLDH放出へのそれぞれの処理の影響を示す。
【図11】NeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせとの生体内虚血性脳損傷に対する処理後のバーチャートの比較効果を示す表である。図11Aおよび図11Bは、それぞれ生存率(A)および梗塞部体積(B)を示す。
【図12】NeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオングおよびラディックス・アンジェリカ・シネンシスとの生体内虚血性脳損傷に対する処理後のバーチャートの比較効果を示す表である。図12Aおよび図12Bは、それぞれ生存率(A)および梗塞部体積(B)を示す。
【図13】処理12日目の培養皮質細胞におけるNeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせの処理(1μg/mL)間の生体外DCX免疫発現への典型的な落射蛍光顕微鏡法写真の比較効果を示す図である。
【図14】落射蛍光顕微鏡法にて観測された免疫染色された神経細胞におけるDCXシグナル強度のバーチャートを示す図である。
【図15】落射蛍光顕微鏡法において測定されて得られた神経突起の伸長および処理作用における神経突起の全長(μm)のバーチャートを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0057】
本発明の非制限例は、発明の範囲をいかなる形であれ制限するものと解釈されるべきでない具体例を参照することによって、さらに詳細に記載されている。
【0058】
材料
皮質サンプリングのための培地:
−皮質サンプリングのための培地:HBSS/L
水中にNaCl 8g/L
KCl 0.26g/L
MgSO 0.2g/L
CaCl 0.264g/L
NaHCO 2.24g/L
NaHPO 0.15g/L
【0059】
−HBSS+:6g グルコースを添加する。
【0060】
細胞培養培地
ニューロバーサル (21103-049;Invitrogen;San Diego,カリフォルニア州)
B27 (n°17504;Invitrogen;San Diego,カリフォルニア州)
ウリジン(U3003;Sigma,St. Louis,ミズーリ州,アメリカ合衆国)
フルオロ・デオキシ・ウリジン(46875;Fluka-Chemika-Biochemika,Buchs,スイス)
グルタマックス(35050;Gibco-BRL Life Technologies. GmbH, Karlsrahe、ドイツ)
抗生物質(ペニシリン−ストレプトマイシン)(Gibco-BRL Life Technologies. GmbH, Karlsrahe,ドイツ)
【0061】
動物
全ての実験は、欧州共同体法律の実験動物の保護および使用の方針に従って実行された。現地の倫理委員会は、実験の承諾をした(プロトコール番号NCA/2006/10-1およびNCA/2006/10-2)。22から26gの重さの成熟雄C57/Bl6マウスが、この研究に使用された。動物は、12時間の明暗周期と制御された実験室条件下、21±2℃の温度、60から70%の湿度、薬剤治療または手術から少なくとも1週間前収容された。マウスは、標準の齧歯動物の食餌および水道水にフリーアクセスがある。
【0062】
NeuroAid II(MLC 901)飲用溶液
NeuroAid II(MLC 901)の1つのカプセルは、1時間37℃で撹拌器との撹拌によって66mLの水に溶解された。その後、溶液は0.45μmフィルターで濾過された。
【0063】
腹腔内注射のためのNeuroAid II(MLC 901)
NeuroAid II(MLC 901)カプセルから30mgは、37℃、60分間、濃度10mg/mL(貯蔵液)に相当する3mLの食塩水に希釈された。実験に使用される濃度は、1μg/mL(注入体積:500μL)である。投与量1μg/mLを得るため、貯蔵液は100で希釈された。希釈後、混合物は良い均質化を得るためボルテックスされ、0.45μmフィルターに濾過された。
【0064】
方法
A.皮質細胞培養
妊娠齢(E14)C57Bl6/Jマウスは、イソペンタンで麻酔をかけられた後に頸椎脱臼がされた。胎児は、取り除かれ、冷たい(Hanks Balanced Salt Solution)HBSS+溶液に配置された。大脳皮質は、冷たいHBSS+溶液中で解剖され、髄膜が取り除かれた。皮質サンプルは、8mLのHBSS+溶液中、火造りガラスパスツールピペットで小さく切断され、徐々に粉末にされた。混合物は濾過され(40μMフィルター)、800rpm、8分間、遠心分離機で分離された。上澄みは取り除かれ、ペレットは2mLの培養培地中に溶解された。細胞は、密度1×10細胞/ウェルでガラスカバースリップ(直径12mm;CML,Nemours,フランス)とポリリシン被覆された12個のウェル(直径24mm;Sigma-Aldrich Chimie, St. Quentin Fallavier,フランス)のプレートに播種された。培養組織は、37℃、湿気5%のCO大気中のインキュベーター内でB27、グルタマックと補足されたニューロベーサルで維持され、抗生物質は実験後16日目に使用された。グリア成長は、培養2日目に、5−フルオロ−2−デオキシウリジン(2μM)およびウリジン(2μM)の添加によって抑制された。
【0065】
B.NEUROAID(商標)(MLC 601)処理
NeuroAid(商標)(MLC 601)カプセルから30mgが、37℃で60分間の期間、濃度10mg/mL(貯蔵液)に相当する3mLのニューロベーサル培地中に希釈された。実験において試験された濃度は、培養培地1μg/mLまたは10μg/mLである。NeuroAid(商標)(MLC 601)溶液1mLが、プレートのそれぞれ24mmのウェルに加えられた。
【0066】
投与量1μg/mLを得るため、貯蔵液は100倍で希釈された:0.1mg/mL(24mmウェル当たり10μL/mL、1μg/ウェルに相当する)。
【0067】
投与量10μg/mLを得るため、貯蔵液は10倍で希釈された:1mg/mL(24mmウェル当たり10μL/mL、10μg/ウェルに相当する)。
【0068】
希釈後、混合物は良い均質化を得るためボルテックスされ、0.45μmフィルターで濾過された。
【0069】
細胞は毎日NeuroAid(商標)(MLC 601)、NeuroAid II(MLC 901)またはニューロベーサル培地で培養1日目から処理された。
【0070】
C.乳酸脱水素酵素(LDH)測定
神経細胞損傷は、細胞培養培地中で培養され、インキュベートされた神経細胞からの乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)放出によって定量的に評価された。1,5,8,10,12,14および16日目に、細胞培養培地100μLは、培養ウェルから96ウェルプレートに移され、LDH分析キット(Roche Diagnostic:細胞毒性検出キット:ref 1644793、インディアナポリス州、アメリカ合衆国)に従って反応溶液100μLと混合した。光学密度(OD)は、30分後、Labsystem Multiscanマイクロプレートリーダー(Labsystem Multiscan RC、フィンランド)を用いて492nmで測定された。620での背景吸光度が、減算された。LDH活性は、25μL培地体積中に存在する活性として示された。結果はOD×10−3として示される。
【0071】
D.細胞生存率
1,5,8,10,12,14および16日目、細胞培養培地の全てが、取り除かれ、ニューロベーサル培地+Cell Titer96(登録商標)Aqueous One Solutionキット Cell Titer 96 (r) Aqueous One Solution Cell Proliferation Assay Kit500μLと入れ替えられた。神経細胞生存率は、Cell Titer 96 (r) Aqueous One Solution Cell Proliferation Assay(Promega,マディソン、アメリカ合衆国)を用いて測定された。増殖分析キットプロトコールによると、細胞は湿度5%のCO大気インキュベーター中、4時間、37℃でインキュベートされた。反応は2%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)で止められた。最適濃度は、Labsystem Multiscanマイクロプレートリーダーを用いて4時間後、490nmで測定された。620での背景吸光度が、減算された。結果は生存細胞を示すOD×10−3として示された。
【0072】
細胞生存率およびLDHの統計分析の結果は、1つの要因(分散分析)分散分析試験を用いた後、事後試験によって評価された。
【0073】
E.カバースリップ上の皮質細胞の二重コルチン(DCX)免疫組織化学
皮質細胞は、リン酸緩衝塩類溶液(PBS)中の4%パラホルムアルデヒドでカバースリップ上に固定され、10分間、0.3%ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween20、Sigma)で透過され、PBS中の2.5%ロバ血清と2時間、室温でブロッキングした。カバースリップは、2%ロバ血清/PBS中、ヤギ抗ダブルコルチン(DCX)抗体(1:200, SC-8066, Santa Cruz Biotechnology Inc., Santa Cruz,カリフォルニア州)と一晩、インキュベートされた。PBS中で3回洗浄後、カバースリップは、2%ロバ血清中、2時間、抗ヤギAlexa488結合した抗体(FluoProbes,Interchim, Montlucon、フランス)においてインキュベートされ、3回PBS中でそれぞれ5分間洗浄された。カバースリップは、その後、10分間細胞核を標識するため、ヘキスト溶液中(10mL中の3μL;Sigma-Aldrich Chimie, Sait Quentin Fallavier,フランス)で、インキュベートされた。PBS中で2回、水中で1回洗浄した後、カバースリップは乾燥され、フルオロプレップ(7521;BioMerieux, Marcy l’Etoile,フランス)とスライド・ガラス上に封入された。細胞は落射蛍光および共焦点顕微鏡法を用いて観測された。共焦点顕微鏡法観測は、DMIRBE倒立顕微鏡およびアルゴン・クリプトン・レーザー(レーザー励起488nm、10nmごとに500−600nmを取得)を備えたレーザー走査共焦点顕微鏡法(TCS SP, Leica Microsystems Heidelberg GmbH,Mannheim, ドイツに拠点を置く)を使用して、実行された。シグナルの特異性は、陰性コントロールカバースリップで、DCXタンパク質に対して向けた一次抗体を除くことによって評価された。画像は、1つの細胞間光学的断面として得られ、フレーム当り少なくとも4つのスキャンとして均一化された。DCX−Alexa−488抗体標識された共焦点画像が、それから自動蛍光背景のスペクトル修正後、得られた。
【0074】
F.C57Bl/6マウスにおけるNeuroAid II(MLC 901)の効果を研究したとき使用した生理的パラメータ
全身麻酔は、オープンフェースマスク(open facemask)を用いて、それぞれのマウスに3%イソフルランで誘導され、1%イソフルランで維持された。マウスは自然に呼吸することができる。動物のサブセット(グループ当りn=5)は、平均動脈血圧(MABP)、直腸温度、動脈血液ガスならびに虚血の前、その間および後の虚血を含む生理的パラメータに関して観測された。右大腿動脈は、MABP(mmHg)の継続的な観測のため、PE−10ポリエチレン管でカテーテルを挿入され、血圧変換器に接続された(Harvard Apparatus,マサチューセツ州,アメリカ合衆国)。ヘパリンで凝血防止された血液サンプル(75μL)が、その後カテーテルを挿入された大腿動脈から得られ、血液中のpO、pCOおよびpHが酸塩基実験系(ABL 555,ラジオメーター)を使用して測定された。中核温は、直腸に挿入された温度計(3mmプローブ直径;Harvard Appratus,マサチューセツ州,アメリカ合衆国)で継続的に観測され、サーモスタットで制御された加熱毛布(Harvard Appratus,マサチューセツ州,アメリカ合衆国)を使用して、生理的温度で維持された。中核温は、恒温性毛布調節の組み合わせによって、生理的値で維持された。
【0075】
G.C57Bl/6マウスにおける一過性局所脳虚血の誘発
局所虚血は、腔内フィラメント(intraluminal filament)技術(Heurteauxなど、2006)を使用した、左中大脳動脈(MCA)の閉塞によって誘発された。首の中線切開がされた後、総頸動脈および外頸動脈は、分離され、絹4−0シルクシルク縫合糸で結紮された。一時的なYasargill動脈瘤クリップ(BMH31, Aesculap, Tuttlingen、ドイツ)は、仮に内部頸動脈に配置された。直火で先端を平滑にされた6−0コーティングされたフィラメント(Doccol,Redlands,カリフォルニア州、アメリカ合衆国)は、MCA(the origin of the MCA)の閉塞のため、小さい切開から総頸動脈および頸動脈分岐から13mm末端へ導入された。動物は、慎重に抜糸された後、1時間、37℃で、MCA領域の再かん流を可能とするため保たれた。MCAOの重度を制御するため、局所CBF(rCBF)は、虚血性皮質を通した無傷頭蓋に固定されたマスタープローブへ(2mm後部およびブレグマから6mmの側面)弾性0.5mm光ファイバーエクステンションを用いたレーザードップラー血流計(Perimed)によって、測定された。疑似手術は、MCAの閉塞することを進めることなく糸を総頸動脈に挿入することによって、実行された。動物は、おりに戻される前、加温パッド上で、完全に意識を回復することを許容された。
【0076】
H.梗塞体積の測定
梗塞部体積を急性NeuroAid II(MLC 901)処理後の研究(実施例5)において評価するため、マウスは、再かん流24時間後、屠殺された。それらの脳は取り除かれ、6枚の厚さ1mmの冠状切片に組織切断デバイス(Phymep,フランス)を使用して切断された。冠状脳切片は、室温暗闇で20分間、2%の2,3,5−トリフェニルテトラゾリウムクロライド(TTC,Sigma,フランス)中に浸した後、4%パラホルムアルデヒド溶液中で一晩、前記分析前(Ding-Zhouなど、2002)に固定した。薄く輪郭を描かれた梗塞の線条体および皮質面積は、それぞれの断片で、コンピュータ画像分析システムを使用して測定され、Golanov and Reis(Golanov and Reis,1995)に従って脳浮腫を修正した。mmとして示された梗塞部体積が、修正された損傷部位の一次積分によって算出された。
【0077】
さらに生存神経細胞の星状細胞体(stellate soma)内のニッスル小体を染色する染料クレシル・バイオレットが、梗塞部体積の進化を虚血性マウスにおいて確認するため、使用された。凍結された脳冠状切片(厚さ10μm)が、0.25%酢酸中の1%クレシル溶液に3分間、添加され、すすがれ、脱水され、エンテランで封入された。切片は、顕微鏡検査で分析された。
【実施例】
【0078】
細胞生存率およびLDH放出へのNeuroAid(商標)(MLC 601)の用量効果
前記方法に従って調製された皮質細胞は、4つの濃度:0.1,0.5,1.0,10μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC601)に培養1日目から14日目までさらされた。細胞生存率は、8,10および14日目に前記方法に従って研究され、結果は図1に示す。
【0079】
長期に渡る培養組織における皮質細胞の神経変性に対するNeuroAid(商標)(MLC 601)処理の影響は、LDH放出によっても解析された。細胞死を導く上昇した細胞傷害は、上昇したLDH放出と関連がある。LDH放出は、10日目および14日目に前記方法によって測定され、結果は図2に示す。
【0080】
結果
図1は、14日目に濃度1μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC 601)での処理が、コントロールと比較して神経細胞生存率における著しい上昇(35%)を誘導したことを示す(**P<0.01)。10日目まで、NeuroAid(商標)(MLC 601)濃度0.1,0.5,1.0μg/mLで処理した細胞への細胞生存率のパーセンテージにおける著しい相違は、コントロール(P>0.05)と比較して存在しなかった(実験グループ当りn=10ウェル)。
【0081】
図2は、10および14日目のNeuroAid(商標)(MLC 601)濃度1μg/mLでのLDH放出/細胞生存率の比率を示す。コントロールと比較して、NeuroAid(商標)(MLC 601)処理は、培養10および14日後、LDH放出を著しく減少した(P<0.01)(実験グループ当りn=10ウェル)。
【0082】
実施例1の実験データに基づいて、培養組織における皮質細胞のNeuroAid(商標)(MLC 601)での処理が、細胞傷害の標識である上昇した細胞生存率および減少したLDH放出を表すことを示すことができる。実施例1は、発作もしくは神経変性の体質の対象または発作もしくは神経変性の危険な状態にある対象への影響を減少するため;中枢神経系または末梢神経系の罹患または損傷のある組織がある対象を治療するため;または細胞培養試薬としてしようするためNeuroAid(商標)(MLC 601)が使用することができることも示す。
【0083】
実施例2
NeuroAid(商標)(MLC 601)の神経細胞増殖/神経細胞新生への影響
DCXは、成熟脳における発達したCNSの全ての遊走前駆細胞および連続的な神経発生の部位で、特異的に発現した高度に親水性な微小管結合タンパク質である。神経細胞増殖は、培養皮質細胞におけるDCX発現から前記方法によって解析された。前記方法のように調製された皮質細胞は、1μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC 601)で、培養1日目から14日目まで処理された。細胞は、前記方法のように落射蛍光および共焦点を使用して、DCX発現を測定するため、その後調製され、観測された。結果は図3に示される。
【0084】
結果
図3において、DCXに対する抗体での染色は、3日目に1μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC 601)で処理したコントロールおよび皮質細胞の間のDCX発現に相違がなかったことを示す。しかしながら、14日目にDCX免疫反応はコントロールにて消失していた、一方、重要な軸索および樹木状のネットワークの発達を強調したNeuroAid(商標)(MLC 601)処理によって誘発されたDCX発現の上昇が存在した。
【0085】
その神経性工程との関連のため、DCXタンパク質は、現在、神経発生のための標識として使用されている。DCXは、胎児および成人の脳における全ての遊走性神経性前駆細胞と関連のある微小管結合タンパク質である。DCXは、ヒトのDCXにおける突然変異体が、これら神経細胞の遊離停止を特徴とする症候群を導き、皮質下層異所形成、精神薄弱および発作によって臨床的に明らかにされるため、皮質神経細胞の正常な発達上の遊走に重要であると考えられる。DCXは、軸索の伸長およびシナプス形成と伴う生体脳におけるいくつかの成熟神経細胞でも発現されている。
【0086】
従って、実施例2の実験データに基づいて、NeuroAid(商標)(MLC 601)での処理は、皮質細胞におけるDCX発現の上昇を生じて、を示すことができ、NeuroAid(商標)(MLC 601)での処理は、神経機能(例えば運動および認識)を復元するのに必要な神経増殖、神経発生および神経修復を向上することを強く示唆する。実施例2は、NeuroAid(商標)(MLC 601)が、中枢神経系または末梢神経系の組織において、神経細胞の神経伸長および神経細胞の増殖を促進するため、細胞成長を促進するため、NeuroAid(商標)(MLC 601)を使用した細胞生存率、細胞の成長、増殖または分化を誘発する方法のために使用することができることも示す。
【0087】
実施例3
NeuroAid(商標)(MLC 601)およびNeuroAid II(MLC 901)処理の細胞生存率、LDH放出および神経細胞増殖への影響
皮質細胞は濃度1μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC601)またはNeuroAid II(MLC 901)に培養1日目から14日目までさらされた。この濃度1μg/mLは、前記細胞生存率およびLDH放出に得られた最高の結果に相当する。細胞生存率は、8,10,12および14日目に研究された。神経細胞増殖は、やがて1μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC 601)またはNeuro Aid II(MLC 901)で処理された培養組織における皮質細胞においてDCX発現を観測することによって、分析された。
【0088】
結果
図4は、8日目に、神経細胞生存率における著しい上昇が、それぞれのコントロールと比較して1μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC 601)またはNeuroAid II(MLC 901)で処理した皮質細胞において観測されたことを示す(**P<0.01;***P<0.001)。しかしながら、双方の処理の最も高い効率が、14日目に細胞生存率〜45%上昇で、観測された(***P<0.001)。Neuro Aid(商標)(MLC 601)およびNeuroAid II(MLC 901)の間の影響の著しい相違は、異なる段階での培養に存在しなかった(実験グループ当りn=10ウェル)。
【0089】
図5は、LDH放出/細胞生存率の比率に関して、濃度1μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC 601)およびNeuroAid II(MLC 901)処理の比較を、8,10,12および14日目で示す。コントロールと比較して、双方の処理は、培養12および14日後、LDH放出を著しく減少した(P<0.05および***P<0.001)(実験グループ当りn=10ウェル)。NeuroAid(商標)(MLC 601)およびNeuroAid II(MLC 901)処理の間で、LDH放出に関する影響への著しい相違は存在しなかった。
【0090】
図6は、コントロールと比較して、1μg/mLのNeuroAid(商標)(MLC 601)またはNeuroAid II(MLC 901)で処理された皮質細胞が非常に濃い軸索および樹木状のネットワークを発達させたことを示した。14日目、DCX免疫反応は、コントロールで消失していて、DCXタンパク質の標識は、NeuroAid(商標)(MLC 601)で処理した皮質細胞およびNeuroAid II(MLC 901)で処理した皮質細胞の間で異なっていた。DCXタンパク質は、NeuroAid(商標)(MLC 601)またはNeuroAid II(MLC 901)処理した皮質細胞の工程において、常に発現していた。しかしながら、NeuroAid II(MLC 901)で処理した皮質細胞において、これら細胞の細胞質で、DCX免疫反応の安定した上昇が存在することが考えられる。
【0091】
双方のNeuroAid(商標)(MLC 601)(NeuroAid(商標)(MLC 601)およびNeuroAid II(MLC 901))で得られた結果は、皮質細胞にて細胞生存率の上昇、LDH放出の上昇およびDCX発現の上昇を示した。NeuroAid(商標)(MLC 601)およびNeuroAid II(MLC 901)の結果の間で、著しい相違は存在しなかった。従って、実験データに基づいて、NeuroAid(商標)(MLC 601)処理(NeuroAid(商標)(MLC601))およびNeuroAid II(MLC 901)の双方が、神経増殖、神経発生および神経修復を恒常し、神経病および神経系損傷のための強化された処理形体があり得ることを示すことができる。
【0092】
上記実験結果は、神経細胞培養組織の全種類の結合性および生存率の改善のためのNeuroAid(商標)(MLC 601)およびNeuroAid II(MLC 901)抽出物の使用も支持する。これらの抽出物は、生存率、樹枝状成長およびシナプス形成の相当な改善のため、神経細胞培養組織の典型的な培養培地へ系統的に添加することができる。実施例3は、(NeuroAid(商標)(MLC 601)およびNeuroAid II(MLC901))が、中枢神経系もしくは末梢神経系の組織における神経細胞の神経伸長および神経細胞の増殖のため、細胞成長の促進のため、うつ病、精神医学的な徴候、天然老化および外傷性脳細胞死の群から選択される状態にある患者の治療のため、発作もしくは神経変性の体質の対象または発作もしくは神経変性での対象における影響の減少のため、細胞成長の促進のため、中枢神経系または末梢神経系の罹患または損傷のある組織にある患者の治療のため、細胞培養試料としての使用のため、細胞生存率、細胞の成長、増殖もしくは分化を誘発するための方法のために使用することができることも示す。
【0093】
実施例4
24時間虚血後のマウスにおけるNeuroAid II(MLC 901)前処理の影響
本研究において、マウス(n=11)は、6週間、NeuroAid II(MLC 901)の飲用溶液で前処理され、生存率は、虚血24時間後に分析された(図7A)。コントロールマウス(n=10)は、水道水飲用溶液を得た。
【0094】
NeuroAid II(MLC 901)の前処理は、虚血の対象であるマウスの生存率を上昇するかどうか決定するため、動物はNeuroAid II(MLC 901)で、6週間の間、虚血の誘発前に処理された。図8は、飲料として与えられたNeuroAid II(MLC 901)の6週間の前処理が、コントロールマウスと比較して、NeuroAid II(MLC 901)処理された動物の死亡率の安定した減少を誘発することを示す。6週間の間のNeuroAid II(MLC 901)前処理は、コントロールグループの40.0%と比較して、90.9%の生存率を誘導した。
【0095】
実施例4は、NeuroAidが虚血性脳梗塞前に有利であることを示す。これらの研究は、NeuroAidが、虚血性マウスの梗塞部サイズおよび死亡率を、発作に臨床的に関連するモデルにて有利に減少したことを示す。
【0096】
実施例5
24時間虚血後のマウスにおける急性NeuroAid II(MLC 901)処理後の影響
本研究において、マウス(n=10)は、急性期治療後にNeuroAid II(MLC 901)の腹腔内注射を導入され、虚血の発症および再かん流の6時間後に与えられた。コントロールマウス(n=10)は、食塩水を注射された。生存率および梗塞部体積は、再かん流24時間で、定量化された。
【0097】
急性期のNeuroAid II(MLC 901)の投与が、虚血性脳梗塞から保護するかどうか決定するため、マウス(n=10)は虚血の対象とされ、NeuroAid II(MLC 901)溶液1mg/mLの単回投与で、虚血の発症および再かん流6時間後に内部腹膜注射された。急性期のNeuroAid II(MLC 901)の投与は、コントロールマウスにて観測された38.8%と比較して、生存率90.0%を誘発した(図9A)。このNeuroAid II(MLC 901)処理後は、図9Bに示すように、脳梗塞を大幅に減少した。NeuroAid処理後は、コントロールマウスと比較して、1回拍出量を47.4%(P<0.001)減少した。
【0098】
これらの研究は、NeuroAidが、虚血性脳梗塞の前後で、有利であることを示す。これらの研究は、NeuroAidが、虚血性マウスの梗塞部サイズおよび死亡率を、発作に臨床的に関連するモデルにて有利に減少したことを示す。
【0099】
実施例6から8の方法
A.皮質細胞培養
妊娠例(E14)C57Bl6/Jマウスは、イソペンタンで麻酔をかけられた後、頚椎脱臼された。胎児は、取り除かれ、冷たい(Hanks Balanced Salt Solution)HBSS+溶液に配置された。大脳皮質は、冷たいHBSS+溶液中で解剖され、髄膜が取り除かれた。皮質サンプルは、8mLのHBSS+溶液中、火造りガラスパスツールピペットと小さく切断され、徐々に粉末にされた。混合物は濾過され(40μMフィルター)、800rpmで、8分間遠心分離機で分離された。上澄みは取り除かれ、ペレットは2mLの培養培地中に溶解された。細胞は、密度1×10細胞/ウェルでガラスカバースリップ(直径12mm;CML,Nemours,フランス)とポリリシン被覆された12個のウェル(直径24mm;Sigma-Aldrich Chimie, St. Quentin Fallavier,フランス)のプレートに播種された。培養組織は37℃、湿気5%のCO大気中のインキュベーター内で、B27、グルタマックと補足されたニューロベーサルで維持され、抗生物質は実験後16日目に使用された。グリア成長は、培養2日目の間、5−フルオロ−2−デオキシウリジン(2μM)およびウリジン(2μM)の添加によって抑制された。
【0100】
実験は、処理状態を盲検にされた1人の研究者に観測された(実験グループ当りn=3培養組織、36ウェル)。
【0101】
B.細胞損傷分析:細胞生存率および乳酸脱水素酵素の測定
細胞生存率は、細胞培養12日目にCell Titer 96(r) Aqueous One Solution Cell Proliferation Assay(Promega,Charbonnieres-les-Bains,フランス)を使用して評価された。分析は、ミトコンドリア活性の標識および電子結合試薬(フェナジンエチル硫酸、PES)である3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−5−(3−カルボキシメトキシフェニル)−2−(4−スルホフェニル)−2H−テトラゾリウム内塩(MTS)の使用に基づく比色法である。MTSテトラゾリウム化合物は、細胞によって細胞培養培地に溶解性である着色ホルマザン産物へ生体還元された。
【0102】
12日目、全部の細胞培養培地は取り除かれ、500μLのニューロベーサル培地+Cell Titer 96 Aqueous One Solution kit: Cell Titer 96(r) Aqueous One Solution Cell Proliferation Assay Kitと交換された。増殖分析キットプロトコールによると、細胞は湿度5%のCO大気インキュベーター中、4時間、37℃でインキュベートされた。反応は2%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)で止められた。光学密度は、4時間後、490nmでLabsystem Multiscanマイクロプレートリーダー(Labsystem Multiscan RC, VWR International, Fontenay sous Bois,フランス)を用いて測定された。620での背景吸光度が、減算された。結果は、生存細胞を示す光学密度(OD×10−3)にて示された。データは、それぞれのグループで処理サンプルの吸光度を非処理のコントロールのもので除算することによって算出した細胞生存率のパーセンテージとして示された。
【0103】
神経細胞損傷は、細胞培養培地中で細胞培養12日目にインキュベートされた培養神経細胞からの乳酸脱水素酵素(LDH)放出の測定によって、定量的に評価された(Koh and Choi,1987)。LDH放出分析は、細胞質膜の品質の測定を提供する。12日目で、細胞培養培地100μLは、培養ウェルから96穴プレートに移され、LDH分析キット(Roche Diagnostic:細胞毒性検出キット:ref 1644793、インディアナポリス州、アメリカ合衆国)に従って反応溶液100μLと混合した。光学密度は、30分後、492nmでLabsystem Multiscanマイクロプレートリーダー(Labsystem Multiscan RC, VWR International, Fontenay sous Bois,フランス)を用いて測定された。620での背景吸光度が、減算された。溶解液(0.1%トリトンX−100を含むPBS)にさらされた神経細胞は、100%のLDH放出として設定された陽性対照として使用された。データは、LDH流出/細胞生存率の比率として示された。
【0104】
結果は、3つの測定での3つの独立した実験の平均に対応する。細胞生存率およびLDHの統計分析の結果は、1つの要因(分散分析)分散分析試験を用いた後、事後試験によって評価された。
【0105】
C.局所虚血
虚血性手術および梗塞部体積を測定した研究者は、処理コードに関して二重盲検法でされた。
【0106】
局所虚血のモデル
局所虚血は、腔内フィラメント技術を使用した左中大脳動脈(MCA)の閉塞によって、重量22から26gの成熟雄C57/B16マウス(生後7−9週間)で、誘発された(Huang et al.,1994)。総頸動脈および外頸動脈は、分離され、絹4−0シルクシルク縫合糸で結紮された(Ethicon)。一時的なYasargill動脈瘤クリップ(BMH31, Aesculap, Tuttlingen、ドイツ)は、仮に内部頸動脈に配置された。6−0コーティングされたフィラメント(Doccol,Redlands,カリフォルニア州、アメリカ合衆国)は、MCA(the origin of the MCA)の閉塞のため、小さい切開から総頸動脈および頸動脈分岐から13mm末端へ導入された。動物は、慎重に抜糸された後、1時間、37℃で、MCA領域の再かん流を可能とするため保たれた。MCAOの重度を制御するため、局所CBF(rCBF)は、虚血性皮質を通した無傷頭蓋に固定されたマスタープローブへ(2mm後部およびブレグマから6mmの側面)弾性0.5mm光ファイバーエクステンションを用いたレーザードップラー血流計(Perimed)によって測定された。疑似手術は、MCAの閉塞することを進めることなく糸を総頸動脈に挿入することによって、実行された。動物は、おりに戻される前、加温パッド上で、完全に意識を回復することを許容された。
【0107】
梗塞体積の測定
再かん流30時間後、冠状の凍結脳切片(厚さ10μm)へのクレシル・バイオレット染色は、0.25%酢酸中の1%クレシル・バイオレットを使用して実施され、エンテランで封入された。薄く輪郭を描かれた梗塞の線条体および皮質面積は、それぞれの断片で、コンピュータ画像分析システムを使用して測定され、Golanov and Reis(Golanov and Reis、1995)に従って脳浮腫を修正した。mmとして示された梗塞部体積が、前記のように修正された損傷部位の一次積分によって算出された(Heurteauxnadoなど、2006a)。
【0108】
D.薬剤治療
使用したNeuroAid II(MLC 901)の組成物(カプセル当り0.4g)は、以下の通りであった:
0.57g ラディックス・アストラガリ
0.114g ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ
0.114g ラディックス・ペオニア・ルブラ
0.114g リゾマ・チュアンキシオング
0.114g ラディックス・アンジェリカ・シネンシス
0.114g カーサマス・ティンクトリアス
0.114g プラナス・パーシカ
0.114g ヒメハギ
0.114g リゾマ・アコリ・タタリノビ
0.0665 ヒルド
【0109】
生体外実験のため、NeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせでの細胞処理は、濃度1μg/mLで培養3日目から開始して12日間であった(培養15日間に相当する)。
【0110】
生体内治療後のため、マウスは、食塩水中(賦形剤として)の2μg/mLのNeuroAid II(MLC 901)溶液の全体積500μL/25gの重量のマウスに最後の虚血から3から24時間後、単回投与として内部腹膜注射された。生体内前処理のため、NeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせの前処理が、飲料水として濃度6mg/mLで、6週間の間、虚血の誘発の前に与えられた。
【0111】
E.培養組織における皮質神経細胞の免疫組織化学
皮質細胞は、4%パラホルムアルデヒド/PBSでカバースリップ上に固定され、10分間、0.3%ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween20,Sigma)で透過され、PBS中の2.5%ロバ血清と2時間、室温でブロッキングした。細胞は2%ロバ血清/リン酸緩衝剤食塩水中のヤギ抗ダブルコルチン(DCX)抗体(1:200, SC-8066, Santa Cruz Biotechnology Inc., Santa Cruz,カリフォルニア州)で、一晩インキュベートされた(Heurteauxなど、2006b)。リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中で3回洗浄後、カバースリップは、2%ロバ血清中、2時間、抗ヤギAlexa488結合した抗体(FluoProbes,Interchim, Montlucon, フランス)においてインキュベートされ、3回PBS中でそれぞれ5分間洗浄された。神経細胞は、その後、10分間細胞核を標識するため、ヘキスト溶液中(10mL中の3μL;Sigma-Aldrich Chimie, Sait Quentin Fallavier,フランス)で、インキュベートされた。PBS中で2回、水中で1回洗浄した後、カバースリップは乾燥され、フルオロプレップ(7521;Biomerieux, Marcy l’Etoile,フランス)とスライド・ガラス上に備え付けられた。細胞は落射蛍光顕微鏡を使用して観測された。
【0112】
シグナル特異性は、陰性対象カバースリップ上で1次抗体を除くことによって評価された。タンパク標識の落射蛍光顕微鏡検査画像は、自己蛍光背景のスペクトル修正後の露出と同時に捕らえられた。培養組織における皮質神経細胞の分化された神経突起は、処理12日目にDCX免疫染色によって観測された。神経突起伸長は、落射蛍光顕微鏡で、培養ディッシュ内の神経突起の全長を異なる処理時間で、細胞写真画像およびNeurite Tracer Image Jソフトウェア(Poolなど、2008)を使用して測定することによって決定された。
【0113】
F.統計分析
データは平均±S.E.Mとして表される。グループ相違の統計分析は、対応のない t-検定または分散分析を使用して実行された。F比率が重要な場合、統計分析は継続され、事後比較が、テューキー検定の複数の比較試験を使用することによってされた。全ての分析において、有意水準はP<0.05で設定された。
【0114】
実施例6
NeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせの間の細胞生存率およびLDH放出への比較効果
前記方法によって調製されたような皮質細胞は、濃度1μg/mLのNeuroAid II(MLC 9001)、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスまたはリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせに12日間の間、さらされた。
【0115】
皮質細胞の神経変性に対するNeuroAid II(MLC 901)のリゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスまたはリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせの処理は、培養15日目(処理12日目)で、前記方法に開示されるような細胞生存率およびLDH測定を使用することによって比較された。結果は図10に示される。
【0116】
結果
図10Aは、濃度1μg/mLで、3つの処理が、コントロールと比較して、神経細胞生存率に著しい上昇を誘発したことを示す(P<0.05、**P<0.01、***P<0.001)。しかしながら、NeuroAid II(MLC 901)は、リゾマ・チュアンキシオングまたはラディックス・アンジェリカ・シネンシスと比較して細胞生存率に抗効力を示した。図10Aに示すように、NeuroAid II(MLC 901)処理は、コントロール(***P<0.001)と比較して、細胞生存率約51%の上昇を誘発した、一方、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせによって誘発された細胞生存率における上昇は、それぞれ37%、29.5%および35%であった。NeuroAid II(MLC 901)およびリゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせの間に有効性の著しい相違が存在した(##P<0.1)(グループ当りn=36ウェル)。
【0117】
細胞死を導く上昇した細胞傷害が、上昇した乳酸脱水素酵素の放出と関連があることは、周知である。図10Bは、コントロールと比較して、3つの処理がLDH放出/細胞生存の比率を処理12日後で、著しく減少したことを示す(P<0.05および**P<0.01)。図10Bは、NeuroAid II(MLC 901)が、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスまたはリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせと比較したとき、LDH放出を著しく減少したことも示す(##P<0.01)(グループ当りn=36ウェル)。
【0118】
実施例6における実験データに基づいて、NeuroAid II(MLC 901)は、上昇した細胞生存率および減少したLDH放出で、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスまたはリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせの培養組織のいずれかで、より強力であることを示すことができる。
【0119】
実施例7
NeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせの間の生体内での虚血性脳損傷に対する生体内における比較効果
処理後:NeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせの影響を生体内で比較するため、それぞれの処理が、局所虚血のマウスモデルにおいて試験された。
【0120】
虚血は、一過性中大脳動脈閉塞(MCAO)によって60分間誘発された(Huangなど、1994)。マウス(n=12)は、局所虚血および3時間で腹腔内注射の対象とされ、その後再び1μgのNeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスまたはリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせの溶液の単回投与でのMCAO24時間後に対象とされた。
【0121】
それぞれの処理の急性期の投与は、NeuroAid II(MLC 901)で得られた優れた効率と著しい生存率を誘発した。図11Aは、89%の生存率が、虚血性賦形剤、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ処理およびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせのマウスにおいてそれぞれ生存率58.5%、64%、73%および75%と比較して、NeuroAid II(MLC 901)で達成したことを示す。
【0122】
図11Bに示すように脳梗塞の飛躍的な減少は、最高の結果がNeuroAid II(MLC 901)で観測されたことを確認する。図11Bは、NeuroAid II(MLC901)が、虚血30時間後、コントロール虚血性マウスと比較して1回拍出量を48.4%減少したことを示す(***P<0.001)。リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ処理したおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシス処理の組み合わせのマウスにおける梗塞部サイズは、再かん流30時間後、NeuroAid II(MLC 901)処理された動物より著しく大きかった(図11B、#P<0.05、##P<0.001対NeuroAid II(MLC 901)のグループ)。
【0123】
前処理:生体内への影響の可能性をMLC 901、リゾマ・チュアンキシオングおよびラディックス・アンジェリカ・シネンシスの間で、発作に対する予防にて比較するため、それぞれの処理が前処理にて試験された。
【0124】
動物(n=12)は、NeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオングまたはラディックス・アンジェリカ・シネンシスを飲料水(6mg/mL)で、虚血誘発6週間前に投与して処理された。著しい相違は、賦形剤およびNeuroAid II(MLC 901)処理されたグループ間での食物および飲料の消費に存在しなかった。図12Aは、コントロール虚血性マウスと比較してNeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオングおよびラディックス・アンジェリカ・シネンシスの前処理6週間目に処理した動物の死亡率の減少を誘発したことを示す。
【0125】
前処理は、コントロールグループにおける70.5%と比較した場合、NeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオングおよびラディックス・アンジェリカ・シネンシスで、それぞれ生存率92%、78%および70%を誘発した。NeuroAid II(MLC 901)で得られた発作もしくは神経変性の体質の対象または発作もしくは神経変性の危険な状態にある対象への影響を減少するための最適な結果は、リゾマ・チュアンキシオングおよびラディックス・アンジェリカ・シネンシスと比較して39%および24.5%という低い重要性であった梗塞部体積の著しい減少によって確認された(図3B、P<0.01)。
【0126】
実施例7におけるこれら研究は、NeuroAid II(MLC 901)が、リゾマ・チュアンキシオングまたはラディックス・アンジェリカ・シネンシスのいずれかより局所虚血において比較的強力であり、NeuroAid II(MLC 901)が、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスまたはリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせのいずれかより局所虚血の処理後、比較的強力であることを示す。
【0127】
実施例8
NeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせの間の神経増殖および神経突起の伸長への比較効果
NeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせの神経細胞増殖および神経突起の伸長への影響を分析するため、胎児マウスから培養した皮質細胞におけるDCX発現は、処理14日後に比較された。
【0128】
DCX染色の典型的な落射蛍光顕微鏡は、図13に示される。図13は、賦形剤の群またはリゾマ・チュアンキシオングのみで処理した細胞と比較してこれら3つの処理での重要な軸索および樹木状のネットワークの発達を強調するNeuroAid II(MLC 901)、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの処理またはリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせによって誘発されるDCX発現の上昇が存在したことを示す。
【0129】
それぞれの落射蛍光顕微鏡画像における蛍光強度の定量化は、図14に示される。図14は、最高の神経増殖影響が、NeuroAid II(MLC 901)で処理した皮質培養組織で得られたことを示した。
【0130】
NeuroAid II(MLC 901)、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスまたはリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせの処理が、神経突起の伸長を促進することができるかどうか調査するため、培養された皮質神経細胞における神経突起の全長が処理14日目に測定された。
【0131】
図15は、NeuroAid II(MLC 901)、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスおよびリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせが、著しい神経突起の伸長を、賦形剤のグループと比較したとき誘発することを示す(P<0.05、***P<0.001)。活性を促進する最高の神経突起の身長が、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの単独またはリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせと比較したとき、NeuroAid II(MLC901)で観測された。
【0132】
実施例8におけるこれらの研究は、神経細胞増殖および神経突起の伸長に対してNeuroAid II(MLC 901)が、リゾマ・チュアンキシオング、ラディックス・アンジェリカ・シネンシスまたはリゾマ・チュアンキシオング/ラディックス・アンジェリカ・シネンシスの組み合わせのいずれかより比較的強力であることを示す。
【0133】
応用
有利にも開示した組成物および方法は、神経細胞修復および神経機能修復に集中する新規治療計画を提供する。
【0134】
開示した方法は、神経細胞成長を促進することによって損傷したか、罹患神経が再度機能できるようにするための神経機能損傷および神経病の治療のための再生治療を提供する。
【0135】
開示した方法は、生体外細胞成長を促進するためにも使用することができる。有利にも様々な細胞の生体外培養組織は、組織工学または生体外治療の用途のために使用することができる。
【0136】
本発明の様々な他の改良および適応が、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、前記開示を読んだ後、当業者に明らかであり、全てのそのような改良および適応が添付の特許請求の範囲の範囲であることを意図することが考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(レッド・サゲルートまたはダン・シェン)、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ウイルド、ポリガラ・シビリカ・エル.またはユアンジの根)およびリゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフスイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)およびそれらの組合せからなる群より選ばれる少なくとも2つの成分を含む組成物の、中枢または末梢の神経系の組織での神経伸長および神経細胞の増加を促進するための薬の製造における使用。
【請求項2】
さらに、組成物は、ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッド・ピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、ラディックスアンジェリカシネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)およびそれらの組合せからなる群より選ばれる成分を含む、請求項1に請求する使用。
【請求項3】
さらに、組成物は、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン)、コルヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープホルンまたはリングヤングジャオ)およびヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)からなる群より選ばれる成分を含む、請求項1または請求項2に請求するような使用。
【請求項4】
前記組成物は、ヒトに薬として組み合わせて、順次にまたは別々に投与するのに適切である、先行する請求項のいずれかに請求する使用。
【請求項5】
組成物は、少なくとも3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,または14の成分を含む、請求項2〜4のいずれかに請求する使用。
【請求項6】
薬は、傷つけられたかまたは病気にかかった組織での、神経伸長および神経細胞の増加を促進する、先行する請求項のいずれかに請求する使用。
【請求項7】
病気は、筋萎縮性側索硬化(ALS)、脳膿瘍、脳虚血、糖尿病に関係する脳萎縮、皮質下梗塞および白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)、脳血管障害、皮質基底核神経節変性(CBGD)、慢性虚血、クロイツフェルト−ヤコブ症候群、ダンディ・ウォーカー症候群、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、老年性認知症、後天性免疫不全症候群(エイズ)に関係する認知症、脳脊髄炎、本態性振戦、フリードライヒ失調症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー病、ハンチントン病、水頭症、低酸素症、致死性家族性不眠症、一過性脳虚血発作、クールー病、ランドウ・クレフナー症候群、レビー小体病、マチャド-ジョセフ病、細菌性およびウイルス性髄膜炎、片頭痛障害、骨髄炎、オリーブ橋小脳萎縮症(olivopotocerebellar atrophies、olivopontocerebellar atrophies)、パントテン酸キナーゼ関連の神経変性、灰白髄炎、ポリオ後症候群、プリオン病、偽脳腫瘍、シャイ・ドレーガー症候群、シュタイネルト病、乳児痙攣、進行性核上麻痺、脊髄空洞症、視床病、チック障害、トゥレット症候群およびぶどう膜髄膜脳炎症候群のいずれか1つの病気から選ばれる、請求項6に請求する使用。
【請求項8】
さらに、中枢または末梢の神経系の組織での神経伸長および神経細胞の増加を促進するために西洋薬で用いられる薬剤が包含される、先行する請求項のいずれかに請求する使用。
【請求項9】
前記組成物および前記西洋薬は、ヒトに薬として組み合わせて、順次にまたは別々に投与するのに適切である、請求項8に請求する使用。
【請求項10】
西洋薬は、骨形成タンパク質(BMPs)、上皮増殖因子(EGF)、エリトロポエチン(EPO)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、顆粒球−コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球−マクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)、肝細胞増殖因子(HGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、ミオスタチン(GDF−8)、神経成長因子(NGF)、ニューロトロフィン、血小板由来増殖因子(PDGF)、トロンボポエチン(TPO)、形質転換増殖因子アルファ(TGF−α)、形質転換増殖因子ベータ(TGF−β)、血管内皮増殖因子(VEGF)、インターロイキン1β(IL−1β)、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6、IL−7、IL−8、IL−21、IL−33、M−CSF、ノギン、インターフェロン(IFN)−α、IFN−βおよびIFN−γのような増殖因子からなる群より選ばれる、請求項8または9に請求する使用。
【請求項11】
ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(レッド・サゲルートまたはダン・シェン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッド・ピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックスアンジェリカシネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ウイルド、ポリガラ・シビリカ・エル.またはユアンジの根)およびリゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフスイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも2つの成分を含む組成物の、うつ、精神医学的な徴候、自然老化および外傷性脳細胞死の群から選ばれる状態を有する受動体を処置するための薬の製造における使用。
【請求項12】
さらに、組成物は、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、ヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン)、およびコルヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープホルンまたはリングヤングジャオ)からなる群より選ばれる成分を含む、請求項11に請求する使用。
【請求項13】
組成物は、少なくとも3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,または14の成分を含む、請求項11または12に請求する使用。
【請求項14】
さらに、うつ、精神医学的な徴候、自然老化および外傷性脳細胞死の群から選ばれる状態を有する受動体を処置するために西洋薬で用いられる薬剤が包含される、請求項11〜13のいずれかに請求する使用。
【請求項15】
前記組成物および前記西洋薬は、ヒトに薬として組み合わせて、順次にまたは別々に投与するのに適切である、請求項14に請求する使用。
【請求項16】
西洋薬は、カルシウムチャネル遮断薬(D−600、ジルチアゼム、ニトレンジピン、ニモジピン、ニフェジピン、フルナリジン、フルスピリレン、イスラジピン、ニカルジピン、PY 108−068、ベラパミルおよびトリアパミル)、遊離基捕捉剤(エブセレン、チリラザド、NXY−059)、増殖因子で、骨形成タンパク質(BMPs)、上皮増殖因子(EGF)、エリトロポエチン(EPO)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、顆粒球−コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球−マクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)、肝細胞増殖因子(HGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、ミオスタチン(GDF−8)、神経成長因子(NGF)、ニューロトロフィン、血小板由来増殖因子(PDGF)、トロンボポエチン(TPO)、形質転換増殖因子アルファ(TGF−α)、形質転換増殖因子ベータ(TGF−β)、血管内皮増殖因子(VEGF)、インターロイキン1β(IL−1β)、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6、IL−7、IL−8、IL−21、IL−33、M−CSF、ノギン、インターフェロン(IFN)−α、IFN−βおよびIFN−γのようなもの、ソルリン、ピクロゾタン、S−18986、AL−208、ピリドキーサル5−リン酸、ONO−2231およびカリウムチャネルTREK−1を活性化することが可能な薬剤からなる群より選ばれる、請求項14または15に請求する使用。
【請求項17】
ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(レッド・サゲルートまたはダン・シェン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッド・ピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックスアンジェリカシネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ウイルド、ポリガラ・シビリカ・エル.またはユアンジの根)およびリゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフスイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも3つの成分を含む組成物の、発作または神経変性の傾向がある対象体またはその危険性のある対象体での発作または神経変性の影響を減らすための薬の製造における使用。
【請求項18】
さらに、組成物は、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、ヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン)、およびコルヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープホルンまたはリングヤングジャオ)からなる群より選ばれる成分を含む、請求項17に請求する使用。
【請求項19】
組成物は、少なくとも4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,または14の成分を含む、請求項17または18に請求する使用。
【請求項20】
神経変性は、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化(ALS)、脳膿瘍、脳虚血、糖尿病に関係する脳萎縮、皮質下梗塞および白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)、脳血管障害、皮質基底核神経節変性(CBGD)、慢性虚血、クロイツフェルト−ヤコブ症候群、ダンディ・ウォーカー症候群、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、老年性認知症、後天性免疫不全症候群(エイズ)に関係する認知症、脳脊髄炎、本態性振戦、フリードライヒ失調症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー病、ハンチントン病、水頭症、低酸素症、致死性家族性不眠症、一過性脳虚血発作、クールー病、ランドウ・クレフナー症候群、レビー小体病、マチャド-ジョセフ病、細菌性およびウイルス性髄膜炎、片頭痛障害、骨髄炎、オリーブ橋小脳萎縮症(olivopotocerebellar atrophies、olivopontocerebellar atrophies)、パントテン酸キナーゼ関連の神経変性、灰白髄炎、ポリオ後症候群、プリオン病、偽脳腫瘍、シャイ・ドレーガー症候群、乳児痙攣、パーキンソン病、進行性核上麻痺、シュタイネルト病、脊髄空洞症、視床病、チック障害、トゥレット症候群、ぶどう膜髄膜脳炎症候群、全虚血および局所虚血および他の心血管病のいずれか1つの病気によって生じる、請求項17〜19のいずれかに請求する使用。
【請求項21】
さらに、発作または神経変性の傾向がある対象体またはその危険性のある対象体での発作または神経変性の影響を減らすために西洋薬で用いられる薬剤が包含される、請求項17〜20のいずれかに請求する使用。
【請求項22】
前記組成物および前記西洋薬は、ヒトに薬として組み合わせて、順次にまたは別々に投与するのに適切である、請求項21に請求する使用。
【請求項23】
西洋薬は、カルシウムチャネル遮断薬(D−600、ジルチアゼム、ニトレンジピン、ニモジピン、ニフェジピン、フルナリジン、フルスピリレン、イスラジピン、ニカルジピン、PY 108−068、ベラパミルおよびトリアパミル)、遊離基捕捉剤(エブセレン、チリラザド、NXY−059)、ガングリオシドGM(非NMDAアンタゴニスト)、シナプス前グルタミン酸放出インヒビター、リルゾール、およびジスフェントンナトリウム(NXY059)、カンデサルタン(candesaran、candesartan)、カフェイノール(カフェイン+エタノール)、RVX−208、SUN−N4057、SUN−N8075、スタチン(atatins、statins)および他のコレステロール低下薬物の併用、エリトロポエチン、セレブロライシン、CDP−コリン(CDP-cholin、CDP-choline)(シチジン5’−ジホスホコリン)およびカリウムチャネルTREK−1を活性化することが可能な薬剤からなる群より選ばれる、請求項21または22に請求する使用。
【請求項24】
ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(レッド・サゲルートまたはダン・シェン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッド・ピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックスアンジェリカシネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ウイルド、ポリガラ・シビリカ・エル.またはユアンジの根)およびリゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフスイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも3つの成分を含む組成物の、細胞増殖を促進するための薬の製造における使用。
【請求項25】
さらに、組成物は、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、ヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン)、およびコルヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープホルンまたはリングヤングジャオ)からなる群より選ばれる成分を含む、請求項24に請求する使用。
【請求項26】
組成物は、少なくとも4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,または14の成分を含む、請求項24または25に請求する使用。
【請求項27】
前記薬は、幹細胞、軟骨細胞、骨格筋細胞、心筋、平滑筋細胞、肝細胞、腎細胞、ランゲルハンス島および上皮性皮膚細胞からなる群より選ばれる細胞の増殖を促進する、請求項23〜24のいずれかに請求する使用。
【請求項28】
さらに細胞増殖を促進するために西洋薬で用いられる薬剤が包含される、請求項24〜27のいずれかに請求する使用。
【請求項29】
前記組成物および前記西洋薬は、薬として組み合わせて、順次にまたは別々に投与するのに適切である、請求項28に請求する使用。
【請求項30】
西洋薬は、骨形成タンパク質(BMPs)、上皮増殖因子(EGF)、エリトロポエチン(EPO)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、顆粒球−コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球−マクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)、肝細胞増殖因子(HGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、ミオスタチン(GDF−8)、神経成長因子(NGF)、ニューロトロフィン、血小板由来増殖因子(PDGF)、トロンボポエチン(TPO)、形質転換増殖因子アルファ(TGF−α)、形質転換増殖因子ベータ(TGF−β)、血管内皮増殖因子(VEGF)、インターロイキン1β(IL−1β)、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6、IL−7、IL−8、IL−21、IL−33、M−CSF、ノギン、インターフェロン(IFN)−α、IFN−βおよびIFN−γのような増殖因子からなる群より選ばれる、請求項28または29に請求する使用。
【請求項31】
ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(レッド・サゲルートまたはダン・シェン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッド・ピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックスアンジェリカシネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ウイルド、ポリガラ・シビリカ・エル.またはユアンジの根)およびリゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフスイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも1つの成分を含む組成物の、中枢または末梢の神経系の傷つけられたかまたは病気にかかった組織を有する受動体を処置するための薬、および補助剤の製造における使用。
【請求項32】
さらに、組成物は、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、ヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン)、およびコルヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープホルンまたはリングヤングジャオ)からなる群より選ばれる成分を含む、請求項31に請求する使用。
【請求項33】
薬および補助剤は、受動体に組み合わせて、順次にまたは別々に投与するのに適切である、請求項31または32に請求する使用。
【請求項34】
組成物は、少なくとも2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13または14の成分を含む、請求項31〜33のいずれかに請求する使用。
【請求項35】
さらに、中枢または末梢の神経系の傷つけられたかまたは病気にかかった組織を有する受動体を処置するための西洋薬で用いられる薬剤が包含される、請求項31〜34のいずれかに請求する使用。
【請求項36】
前記組成物および前記西洋薬の薬は、受動体に組み合わせて、別々にまたは順次に投与するのに適切である、請求項35に請求する使用。
【請求項37】
西洋薬は、カルシウムチャネル遮断薬(D−600、ジルチアゼム、ニトレンジピン、ニモジピン、ニフェジピン、フルナリジン、フルスピリレン、イスラジピン、ニカルジピン、PY 108−068、ベラパミルおよびトリアパミル)、カルシウムキレート剤(DP−b99)、遊離基捕捉剤(エブセレン、チリラザド、NXY−059)、GABA受容体アゴニスト(ジアゼパム、バクロフェン)、AMPAアゴニスト(ZK 200775/MPQX)、競合的NMDAアンタゴニスト(アプチガネル/セレステイト、CP 101,606、デキストロルファン(dextrophan、dextrorphan)、MK 801/ジゾシルピン、レマセミド)、グリシン部位アンタゴニスト(GV 150526、ACEA 1021)、ポリアミン部位アンタゴニスト(エリプロディル)、増殖因子で、骨形成タンパク質(BMPs)、上皮増殖因子(EGF)、エリトロポエチン(EPO)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、顆粒球−コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球−マクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)、肝細胞増殖因子(HGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、ミオスタチン(GDF−8)、神経成長因子(NGF)、ニューロトロフィン、血小板由来増殖因子(PDGF)、トロンボポエチン(TPO)、形質転換増殖因子アルファ(TGF−α)、形質転換増殖因子ベータ(TGF−β)、血管内皮増殖因子(VEGF)、インターロイキン1β(IL−1β)、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6、IL−7、IL−8、IL−21、IL−33、M−CSF、ノギン、インターフェロン(IFN)−α、IFN−βおよびIFN−γのようなもの、ナトリウムチャネル遮断薬(ホスフェニトイン、619C89)、カリウムチャネル開口薬(BMS 204352、クロマカリム、レブクロマカリム、アプリカリム、ピナシジル、ジアゾキシド、ニコランジル、ミノキシジル)、ピラセタム、アデノシン輸送インヒビター(プロペントフィリン)、ガングリオシドGM(非NMDAアンタゴニスト)、シナプス前グルタミン酸放出インヒビター、クラゾセンタン、デスモテプラーゼ、ビプリネックス(アンクロッド)、テネクテプラーゼ(TNKase; メタライズ)、アルテプラーゼ、サイクリックニトロン、トウィークブロッカー(TWEAK BLOCKERS)(アポトーシスのTNF様弱インデューサー)受容体、血栓溶解性(thrombolytica、thrombolytic)処置薬(ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、t−PA/組織プラスミノーゲン活性化因子または組換えウロキナーゼ)、アニストレプラーゼ、リルゾール、およびジスフェントンナトリウム(NXY 059)、カンデサルタン、AX−200(G−CSF、フィルグラスチム(Fligrastim、Filgrastim))、カフェイノール(カフェイン+エタノール)、エネカディン、マイクロプラスミン、ソノリシス+tPA、V−10153、HTUPA、ソルリン、ピクロゾタン、S−0139、S−18986、AEOL−10150、AL−208、KN−38−7271、ピリドキサール5−リン酸塩、Neu−2000KL、ONO−2231、PGX−100、RVX−208、SUN−N4057、SUN−N8075、TAT−NR2B9c、GLP−1発現幹細胞治療薬、Msc−1(SA−4503、AGY−94806))、NH−02D、S−0139 259、組織保護サイトカイン(LuAA24493)、V10153 270(BB−10153、TAPgen)、スタチンおよび他のコレステロール低下薬物の併用、エリトロポエチン、セレブロライシン、CDP−コリン(シチジン5’−ジホスホコリン)およびカリウムチャネルTREK−1を活性化することが可能な薬剤からなる群より選ばれる、請求項35または36の使用。
【請求項38】
培養培地、および次の成分、すなわち、ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(レッド・サゲルートまたはダン・シェン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッド・ピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックスアンジェリカシネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ウイルド、ポリガラ・シビリカ・エル.またはユアンジの根)およびリゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフスイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも1つを含む、細胞増殖を促進するための細胞培養試薬。
【請求項39】
さらに、組成物は、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、ヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン、およびコイヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープホルンまたはリングヤングジャオ)からなる群より選ばれる成分を含む、請求項38に請求する細胞培養試薬。
【請求項40】
少なくとも2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13または14の成分を含む、請求項38または39に請求する細胞培養試薬。
【請求項41】
前記細胞培養試薬は、神経伸長および増加、および幹細胞、軟骨細胞、骨格筋細胞、心筋、平滑筋細胞、肝細胞、腎細胞、ランゲルハンス島および上皮性皮膚細胞の増殖を促進する、請求項38〜40のいずれかに請求する細胞培養試薬。
【請求項42】
さらに、細胞増殖を促進するために西洋薬が包含される、請求項38〜41のいずれかに請求する細胞培養試薬。
【請求項43】
西洋薬は、骨形成タンパク質(BMPs)、上皮増殖因子(EGF)、エリトロポエチン(EPO)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、顆粒球−コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球−マクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)、肝細胞増殖因子(HGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、ミオスタチン(GDF−8)、神経成長因子(NGF)、ニューロトロフィン、血小板由来増殖因子(PDGF)、トロンボポエチン(TPO)、形質転換増殖因子アルファ(TGF−α)、形質転換増殖因子ベータ(TGF−β)、血管内皮増殖因子(VEGF)、インターロイキン1β(IL−1β)、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6、IL−7、IL−8、IL−21、IL−33、M−CSF、ノギン、インターフェロン(IFN)−α、IFN−βおよびIFN−γ、AX−200(G−CSF、フィルグラスチム(Fligrastim、Filgrastim))、スタチンおよび他のコレステロール低下薬の併用、エリトロポエチン、セレブロライシンおよびCDP−コリン(シチジン5’−ジホスホコリン)のような増殖因子からなる群より選ばれる、請求項42に請求する細胞培養試薬。
【請求項44】
ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(レッド・サゲルートまたはダン・シェン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッド・ピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックスアンジェリカシネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ウイルド、ポリガラ・シビリカ・エル.またはユアンジの根)およびリゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフスイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも3つの成分の有効量と細胞を接触させることを含む、細胞の生存、増殖、増加または細胞の分化を誘導するための方法。
【請求項45】
さらに、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、ヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン)、およびコルヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープホルンまたはリングヤングジャオ)の少なくとも1つの成分の有効量と前記細胞とを接触させることを含む、請求項44に請求する方法。
【請求項46】
前記細胞は、神経細胞、幹細胞、軟骨細胞、骨格筋細胞、心筋、平滑筋細胞、肝細胞、腎細胞、ランゲルハンス島および上皮性皮膚細胞の群から選ばれる、請求項44および45に請求する方法。
【請求項47】
前記接触ステップは生体外で行われる、請求項44〜46のいずれかに請求する方法。
【請求項48】
前記有効量は1g〜8gである、請求項44〜47のいずれか一項に請求する方法。
【請求項49】
神経細胞は脊椎動物神経細胞である、請求項44〜48のいずれか一項に請求する方法。
【請求項50】
脊椎動物神経細胞はヒト神経細胞である、請求項49に請求する方法。
【請求項51】
神経細胞は皮質神経細胞から導き出される、請求項46〜48のいずれか一項に請求する方法。
【請求項52】
さらに、方法は、細胞の生存、増殖、増加または細胞の分化を誘導するために西洋薬で用いられる薬剤と前記細胞とを接触させることを含む、請求項44〜51のいずれかに請求する方法。
【請求項53】
西洋薬は、骨形成タンパク質(BMPs)、上皮増殖因子(EGF)、エリトロポエチン(EPO)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、顆粒球−コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球−マクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)、肝細胞増殖因子(HGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、ミオスタチン(GDF−8)、神経成長因子(NGF)、ニューロトロフィン、血小板由来増殖因子(PDGF)、トロンボポエチン(TPO)、形質転換増殖因子アルファ(TGF−α)、形質転換増殖因子ベータ(TGF−β)、血管内皮増殖因子(VEGF)、インターロイキン1β(IL−1β)、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6、IL−7、IL−8、IL−21、IL−33、M−CSF、ノギン、インターフェロン(IFN)−α、IFN−βおよびIFN−γ、スタチンおよび他のコレステロール低下薬の併用、エリトロポエチン、セレブロライシンおよびCDP−コリン(シチジン5’−ジホスホコリン)のような増殖因子からなる群より選ばれる、請求項52に請求する方法。
【請求項54】
ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(レッド・サゲルートまたはダン・シェン)、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ウイルド、ポリガラ・シビリカ・エル.またはユアンジの根)およびリゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフスイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)およびそれらの組合せからなる群より選ばれる少なくとも2つの成分を含む組成物を対象体に投与することを含む、中枢または末梢の神経系の組織での神経伸長および神経細胞の増加を促進する方法。
【請求項55】
さらに、組成物は、ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッド・ピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワーおよびラディックスアンジェリカシネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)およびそれらの組合せからなる群より選ばれる成分を含む、請求項54に請求する方法。
【請求項56】
さらに、組成物は、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン)、コルヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープホルンまたはリングヤングジャオ)およびヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)からなる群より選ばれる成分を含む、請求項54または55に請求する方法。
【請求項57】
前記成分はヒトに組み合わせて、順次にまたは別々に投与される、請求項54〜56のいずれかに請求する方法。
【請求項58】
組成物は、少なくとも3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,または14の成分を含む、請求項54〜57のいずれかに請求する方法。
【請求項59】
組成物は、傷つけられたかまたは病気にかかった組織での神経伸長および神経細胞の増加を促進する、請求項54〜58のいずれかに請求する方法。
【請求項60】
病気は、筋萎縮性側索硬化(ALS)、脳膿瘍、脳虚血、糖尿病に関係する脳萎縮、皮質下梗塞および白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)、脳血管障害、皮質基底核神経節変性(CBGD)、慢性虚血、クロイツフェルト−ヤコブ症候群、ダンディ・ウォーカー症候群、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、老年性認知症、後天性免疫不全症候群(エイズ)に関係する認知症、脳脊髄炎、本態性振戦、フリードライヒ失調症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー病、ハンチントン病、水頭症、低酸素症、致死性家族性不眠症、一過性脳虚血発作、クールー病、ランドウ・クレフナー症候群、レビー小体病、マチャド-ジョセフ病、細菌性およびウイルス性髄膜炎、片頭痛障害、骨髄炎、オリーブ橋小脳萎縮症(olivopotocerebellar atrophies、olivopontocerebellar atrophies)、パントテン酸キナーゼ関連の神経変性、灰白髄炎、ポリオ後症候群、プリオン病、偽脳腫瘍、シャイ・ドレーガー症候群、シュタイネルト病、乳児痙攣、進行性核上麻痺、脊髄空洞症、視床病、チック障害、トゥレット症候群およびぶどう膜髄膜脳炎症候群のいずれか1つの病気から選ばれる、請求項59に請求する方法。
【請求項61】
さらに、方法は、中枢または末梢の神経系の組織での神経伸張および神経細胞の増加を促進するために西洋薬で用いられる薬剤の投与が包含される、請求項54〜60のいずれかに請求する方法。
【請求項62】
西洋薬は、骨形成タンパク質(BMPs)、上皮増殖因子(EGF)、エリトロポエチン(EPO)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、顆粒球−コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球−マクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)、肝細胞増殖因子(HGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、ミオスタチン(GDF−8)、神経成長因子(NGF)、ニューロトロフィン、血小板由来増殖因子(PDGF)、トロンボポエチン(TPO)、形質転換増殖因子アルファ(TGF−α)、形質転換増殖因子ベータ(TGF−β)、血管内皮増殖因子(VEGF)、インターロイキン1β(IL−1β)、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6、IL−7、IL−8、IL−21、IL−33、M−CSF、ノギン、インターフェロン(IFN)−α、IFN−βおよびIFN−γのような増殖因子からなる群より選ばれる、請求項61に請求する方法。
【請求項63】
ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(レッド・サゲルートまたはダン・シェン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッド・ピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックスアンジェリカシネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ウイルド、ポリガラ・シビリカ・エル.またはユアンジの根)、およびリゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフスイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも2つの成分を含む組成物を受動体に投与することを含む、うつ、精神医学的な徴候、自然老化および外傷性脳細胞死の群から選ばれる状態を有する受動体を処置する方法。
【請求項64】
さらに、組成物は、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、ヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン、およびコイヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープホルンまたはリングヤングジャオ)からなる群より選ばれる成分を含む、請求項63に請求する方法。
【請求項65】
組成物は、少なくとも3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,または14の成分を含む、請求項63または64に請求する方法。
【請求項66】
さらに、方法は、うつ、精神医学的な徴候、自然老化および外傷性脳細胞死の群から選ばれる状態を有する受動体を処置するために西洋薬で用いられる薬剤が投与されることを含む、請求項63〜65のいずれかに請求する方法。
【請求項67】
西洋薬は、カルシウムチャネル遮断薬(D−600、ジルチアゼム、ニトレンジピン、ニモジピン、ニフェジピン、フルナリジン、フルスピリレン、イスラジピン、ニカルジピン、PY 108−068、ベラパミルおよびトリアパミル)、遊離基捕捉剤(エブセレン、チリラザド、NXY−059)、増殖因子で、骨形成タンパク質(BMPs)、上皮増殖因子(EGF)、エリトロポエチン(EPO)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、顆粒球−コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球−マクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)、肝細胞増殖因子(HGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、ミオスタチン(GDF−8)、神経成長因子(NGF)、ニューロトロフィン、血小板由来増殖因子(PDGF)、トロンボポエチン(TPO)、形質転換増殖因子アルファ(TGF−α)、形質転換増殖因子ベータ(TGF−β)、血管内皮増殖因子(VEGF)、インターロイキン1β(IL−1β)、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6、IL−7、IL−8、IL−21、IL−33、M−CSF、ノギン、インターフェロン(IFN)−α、IFN−βおよびIFN−γのようなもの、ソルリン、ピクロゾタン、S−18986、AL−208、ピリドキーサル5−リン酸、ONO−2231およびカリウムチャネルTREK−1を活性化することが可能な薬剤からなる群より選ばれる、請求項66に請求する方法。
【請求項68】
ラディックス・アストラガリ(メンブラナウス・ミルクベッチまたはホワン・キの根)、ラディックス・エト・リゾマ・サルビア・ミルチオリジ(レッド・サゲルートまたはダン・シェン)、ラディックス・ペオニア・ルブラ(レッド・ピオニールート、ペオニア・ラクチフローラ・パル、ペオニア・ビーチ・リンチまたはカイ・シャオ)、リグスチカム・チュアンキシオング(チュアン・キシオング)の根茎、ラディックスアンジェリカシネンシス(チャイニーズ・アンジェリカまたはタングイの根)、カーサマス・ティンクトリアス(サフラワーまたはホンヒュア)のフラワー、プラナス・パーシカ(ピーチシードまたはタオレン)、ラディックス・ポリガラ(シンリーフヒメハギ、ポリガラ・テヌイフォリア・ウイルド、ポリガラ・シビリカ・エル.またはユアンジの根)およびリゾマ・アコリ・タタリノビ(グラスリーフスイートフラッグまたはシャイチャンプの根茎)の少なくとも3つの成分を含む組成物を受動体に投与することを含む、発作または神経変性の傾向がある対象体またはその危険性のある対象体での発作または神経変性の影響を減らすための方法。
【請求項69】
さらに、組成物は、バタス・マルテンシ(サソリまたはクアンキシの乾燥体)、ヒルの乾燥体(ヒルド、ウィットマニア・ピグラ・ウィットマン、ヒルド・ニッポニカ・ウィットマン・ウィットマニア・アクラヌラタ・ウィットマンまたはシュイジ)、ユーポリファーガ・セウ・セテレオファーガ(オサムシ、ユーポリファーガ・シネンシス・ウォーカー、ステレオファーガ・プランシーまたはチュビコンの乾燥体)、カルクラス・ボビス・アーティファクタス(ナチュラルまたはアーティフィシャルのカウベゾアールまたはレンゴン・ニウフアン、およびコイヌ・サイガ・タタリカ(アンテロープホルンまたはリングヤングジャオ)からなる群より選ばれる成分を含む、請求項68に請求する方法。
【請求項70】
組成物は、少なくとも4,5,6,7,8,9,10,11,12,13、または14の成分を含む、請求項68または69に請求する方法。
【請求項71】
神経変性は、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化(ALS)、脳膿瘍、脳虚血、糖尿病に関係する脳萎縮、皮質下梗塞および白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)、脳血管障害、皮質基底核神経節変性(CBGD)、慢性虚血、クロイツフェルト−ヤコブ症候群、ダンディ・ウォーカー症候群、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、老年性認知症、後天性免疫不全症候群(エイズ)に関係する認知症、脳脊髄炎、本態性振戦、フリードライヒ失調症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー病、ハンチントン病、水頭症、低酸素症、致死性家族性不眠症、一過性脳虚血発作、クールー病、ランドウ・クレフナー症候群、レビー小体病、マチャド-ジョセフ病、細菌性およびウイルス性髄膜炎、片頭痛障害、骨髄炎、オリーブ橋小脳萎縮症(olivopotocerebellar atrophies、olivopontocerebellar atrophies)、パントテン酸キナーゼ関連の神経変性、灰白髄炎、ポリオ後症候群、プリオン病、偽脳腫瘍、シャイ・ドレーガー症候群、シュタイネルト病、乳児痙攣、パーキンソン病、進行性核上麻痺、脊髄空洞症、視床病、チック障害、トゥレット症候群、ぶどう膜髄膜脳炎症候群、全虚血および局所虚血および他の心血管病のいずれか1つの病気によって生じる、請求項68〜70のいずれかに請求する方法。
【請求項72】
さらに、方法は、発作または神経変性の傾向がある対象体またはその危険性のある対象体での発作または神経変性の影響を減らすために西洋薬で用いられる薬剤が投与されることを含む、請求項68〜71のいずれかに請求する方法。
【請求項73】
西洋薬は、カルシウムチャネル遮断薬(D−600、ジルチアゼム、ニトレンジピン、ニモジピン、ニフェジピン、フルナリジン、フルスピリレン、イスラジピン、ニカルジピン、PY 108−068、ベラパミルおよびトリアパミル)、遊離基捕捉剤(エブセレン、チリラザド、NXY−059)、ガングリオシドGM(非NMDAアンタゴニスト)、シナプス前(prezynaptic、presynaptic)グルタミン酸放出インヒビター、リルゾール、およびジスフェントンナトリウム(NXY059)、カンデサルタン(candesaran、candesartan)、カフェイノール(カフェイン+エタノール)、RVX−208、SUN−N4057、SUN−N8075、スタチン(atatins、statins)および他のコレステロール低下薬物の併用、エリトロポエチン、セレブロライシン、CDP−コリン(CDP-cholin、CDP-choline)(シチジン5’−ジホスホコリン)およびカリウムチャネルTREK−1を活性化することが可能な薬剤からなる群より選ばれる、請求項72に請求する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2012−521984(P2012−521984A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501967(P2012−501967)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【国際出願番号】PCT/SG2010/000122
【国際公開番号】WO2010/110755
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(511233681)モリーク ピーティーイー リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】MOLEAC PTE. LTD.
【Fターム(参考)】