説明

組付装置

【課題】ワークを被組付部材に組み付ける機構が複雑でなく、ワークを被組付部材に組み付ける際にもワークの湾曲面に傷が生じない、組付装置を提供する。
【解決手段】ワーク2の一端部2aに当接しつつワーク2の中央部2bを吸着しながら、被組付部材3の湾曲部3bにワーク2を挿入するワーク吸着手段10と、アクチュエータ5に取り付けられ、傾斜面21aを有する押圧部21でワーク2の他端部2cを押圧するワーク押圧手段20と、ワーク2の一端部2a及び中央部2bが被組付部材3の湾曲部3bに挿入しかつワーク2の他端部2cがその湾曲部3bに入り込んでいない状態において、被組付部材3の湾曲部3bに入り込んでいないワーク2の他端部2cをワーク押圧手段20が押圧可能に、ワーク吸着手段10をワーク押圧手段20に連結する連結手段30と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半円筒形状のワークを被組付部材の湾曲した組付部位に組み付ける組付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンなどの内燃機関において、ピストンの直線運動はコネクティングロッドを介在させることで、クランクシャフトの回転運動に変換されている。コネクティングロッドは、ピストンに接続されるコネクティングロッド本体(「大端部」とも呼ばれる。)とベアリングキャップとで軸受け部を構成している。軸受け部ではコネクティングロッド本体側の湾曲部に軸受けメタルが組み付けられ、ベアリングキャップ側の曲面部に別の軸受けメタルが組み付けられ、これら一対の軸受けメタルがクランクシャフトの回動部全周を覆っている。軸受けメタルは半割りにされた半円筒形状のワークである。コネクティングロッド本体及びベアリングキャップの各組み付け部位は半割りの半円筒状の湾曲部を有しており、湾曲部にそれぞれ軸受けメタルが組み付けられる。
【0003】
軸受けメタルのような半円筒形状のワークが被組付部材としてのコネクティングロッド本体及びベアリングキャップにそれぞれ組み付けられる場合、被組付部材における湾曲部は、ワークと比べて曲率が大きい。すなわち、ワークが被組付部材に組み付けられる際、被組付部材における両開放端縁を支点として内側に圧縮されるため、軸受けメタルにおける両端部が内側に曲がり込まないように、組み付け前の状態における軸受けメタルの両端間の距離が、被組付部材における湾曲部の直径より大きい。よって、単にバキュームハンドで軸受けメタルを吸着した状態で被組付部位の湾曲部に押し付け、軸受けメタルを被組付部材に組み付けると、軸受けメタルの両端部がそれぞれ被組付部位と擦れ、軸受けメタルの表面に傷が生じる可能性がある。
【0004】
そこで、軸受けメタルの表面に傷が生じないように、軸受けメタルをコネクティングロッドに組み付ける装置が開発されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に開示されている組付装置では、ワーク保持手段がワークの内側曲面部を吸着して保持し、アクチュエータを作動して被組付部材にワークを近接させる。被組付部材へのワークの圧入状態に応じ、回動片がワークの両端外方向からワークの各端部に当接して押圧し、ワークの曲率を大きくする。よって、軸受けメタルの表面に擦り傷が生じない。
【0005】
【特許文献1】特開平7−68427号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されている組付装置では、ワークの内側曲面部を吸着し、その両端部がそれぞれ回動片に当接して押圧するようになっている。よって、回動片が左右一対ずつ必要となり、装置構成が複雑となって、装置の部品数が多くメインテナンス回数も多くなる。
【0007】
このような状況に鑑み、本発明は、ワークを被組付部材に組み付ける機構が簡素化され、ワークを被組付部材に組み付ける際にもワークの湾曲面に傷が生じない、組付装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、アクチュエータの先端に取り付けられ、半円筒形状のワークを被組付部材の湾曲部に組み付ける組付装置であって、ワークの一端部に当接しつつワークの中央部を吸着するワーク吸着手段と、アクチュエータに取り付けられ、傾斜面を有する押圧部でワークの他端部を押圧するワーク押圧手段と、ワークの一端部及び中央部が被組付部材の湾曲部に挿入しかつワークの他端部がその湾曲部に入り込んでいない状態において、ワークの他端部をワーク押圧手段が押圧可能に、ワーク吸着手段をワーク押圧手段に連結する連結手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
上記構成において、傾斜面はワーク吸着手段が吸着しているワークの中心方向を向いており、ワーク押圧手段がアクチュエータで移動し傾斜面がワークの他端部に当接しながらワークの曲率半径を小さくする方向に力を作用する。
【0010】
特に、押圧部のうちワークの他端部が当接する部位は、被組付部材の湾曲部のうちワークの他端部が入り込む部位をワーク押圧手段の移動と逆方向に延長した仮想直線より内側に設定される。
特に、ワーク吸着手段は、ワークを吸着する吸着部と、ワークの一端部に当接するワーク当接支持部と、を有し、吸着部がワークを吸着してワークの一端部及び中央部を被組付部材の湾曲部に挿入しかつワークの他端部がその湾曲部に入り込んでいない状態において、押圧部がワークの他端部を圧入すると、ワーク当接支持部がワークの一端部を支持することにより被組付部材の湾曲部からワークの一端部が突出しないようになっている。
【発明の効果】
【0011】
本発明による組付装置によれば、ワーク吸着手段がワークの中央部を吸着しかつワークの一端部及び中央部を被組付部材の湾曲部に挿入した後、ワーク押圧手段がワークの他端部を被組付部材の湾曲部に押し込む。ワーク押圧手段における押圧部がワークの他端部を被組付部材の湾曲部に圧入する際、傾斜面を有する押圧部がワークの曲率を大きくするよう力を作用する。よって、ワークの外周面が被組付部材と擦れないためワークに傷が付かずにワークを被組付部材にスムーズに組み付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態に関し、被組付部材がコネクティングロッドであり、ワークが軸受けメタルである場合を例にとって説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る組付装置の平面図であり、図2は図1に示す組付装置の部分断面図である。組付装置1は、半円筒形状のワーク2を、組付部位となる湾曲部3bを有する被組付部材3に組み付ける。ワーク2は例えば軸受けメタルであり、被組付部材3は例えばコネクティングロッドである。
組付装置1は、ロボットアームの先端部にブラケットを介して取り付けられる。ブラケットの先端側には、複数のアクチュエータが並列的に取り付けられ、各アクチュエータ5に図1に示す組付装置1が取り付けられる。
【0014】
組付装置1は、図1に示すように、ワーク2の一端部2aに当接しつつワーク2の中央部2bを吸着するワーク吸着手段10と、アクチュエータ5に取付手段40を介在させて取り付けられるワーク押圧手段20と、ワーク吸着手段10にワーク押圧手段20を連結する連結手段30と、を備える。ワーク吸着手段10がワーク2の一端部2aに当接しつつワーク2の中央部2bを吸着した状態において、ロボットアーム(図示せず)の作動により組付装置1自体が被組付部材3側に移動し、ワーク2の一端部2a及び中央部2bを被組付部材3の湾曲部3bに挿入する。その後、アクチュエータ5が作動することにより、ワーク押圧手段20がワーク吸着手段10側に移動しながら、ワーク押圧手段20における押圧部21がワーク2の他端部2cを被組付部材3における湾曲部3bの他方の端部3c側に押し込む。その際、押圧部21が傾斜面21aを有しているため、詳細にはワーク2の中央方向を向いた傾斜面21aを有しているため、押圧部21の傾斜面21aがワーク2の他端部2cに当接し、ワーク2が広がらないように曲率半径を小さく、即ち曲率を大きくする方向に力を作用する。
【0015】
上記した組付装置1の各手段を詳細に説明する。
ワーク吸着手段10は、ワーク2の形状に沿って吸着側が湾曲した吸着部11と、吸着部11を固定するブロック部12と、を有する。
図2に示すように、吸着部11には中心軸に貫通穴11aが穿設され、貫通穴11aを挟んで取付穴11b,11cが穿設されている。吸着部11はワーク2の長手方向に沿って鍔部11dを有する。貫通穴11aには吸着パッド11eが下側から挿入される。吸着パッド11eはワーク2を吸着する。
ブロック部12において吸着部11に隣接する側には嵌合部12aが突出している。嵌合部12aは貫通穴11aに上側から嵌め込まれる。ブロック部12の嵌合部12a及びその近傍には吸着パッド11eの貫通穴に連通する穴(一部しか図示せず)が穿設されている。この穴は図示しない吸引ホースが接続されている。この穴の両側には、組立用の貫通穴12b,12cが穿設されている。取付穴11b,11cに下側から締結具13が挿入され組立用の貫通穴12b,12cに螺合している。ブロック部12はワーク2の長手方向に沿って延びているが、ブロック部12における嵌合部12aのある中心軸からの距離は一方の端部12dの方が他方の端部12eよりも長い。一方の端部12dには逃げ穴12fが貫通されており、被組付部材3に予め取り付けられている一方のボルト部3dを逃がすようになっている。ブロック部12の組立用の貫通穴12b,12cには上方から連結手段30の一部であるシャフト31,31がそれぞれ螺合され立設されている。一方のシャフト31と逃がし穴12fとの間には、ストッパーピン12gが取り付けられている。なお、詳細は後述するが、ブロック部12の下面で吸着部11と逃げ穴12fとの間にはワーク2の一端部2aが当接する。この当接部位をワーク当接支持部10a(図6(A)参照)と呼ぶことにする。
【0016】
ワーク押圧手段20は、図2に示すように、シャフト31,31が移動可能に挿通される本体部22と、この本体部22からシャフト31に沿ってブロック部12側に突出する突出部23と、が一体化されてなり、略L字形状を呈している。本体部22には、ブロック部12に立設しているシャフト31,31を貫通する挿通穴が設けられている。本体部22にはストッパーピン12gに対応するようにスタットボルト22aが螺合している。突出部23は、連結手段30のシャフト31,31に沿って移動しつつ、ブロック部12の他方の端部12eの側壁に沿ってその脇に進入する。突出部23は、先端にテーパ状の押圧部21を有している。前述したように、押圧部21は傾斜面21aを有しており、その傾斜面21は吸着部11側を向いている。押圧部21は、ワーク2の他端部2cが当接した状態で、コイルスプリング32の張力に抗してコイルスプリング32が縮まりながら、ワーク2の他端部2cを被組付部材3における湾曲部3bの他端部3cに圧入する。突出部23で傾斜面21aの外側には逃げ穴23aが穿設されており、被組付部材3に予め取り付けられている他方のボルト部3eを逃がす。
【0017】
連結手段30は、ブロック部12に立設される複数のシャフト31,31と、ブロック部12と本体部22との間で各シャフト31に装着される圧縮コイルスプリング32と、で構成される。各シャフト31はブロック部12に立設して本体部22の貫通穴に挿通されている。シャフト31の端部はフランジ31aを有している。フランジ31aは、本体部22に当たるので本体部22から抜けない。圧縮コイルスプリング32の一端はブロック部12に当接され、他端は本体部22に当接されている。
【0018】
取付手段40は、ワーク押圧手段20をアクチュエータ5に接続するものである。取付手段40は、図2に示すように、例えばブラケット本体部40aとその両側で垂下した各脚部40b,40cとで一体構成されており、概略コ字状を呈している。各脚部40b,40cはワーク押圧手段20における本体部22にボルト41で固定されている。ワーク押圧手段20がワーク吸着手段10側に相対的に移動すると、シャフト31の一部が本体部22から突出するが、脚部40b,40cの間に逃げ用の空間が存在するため、シャフト31はブラケット本体部40aに当たらず、ワーク押圧手段20の移動が妨げられることはない。
【0019】
ここで、ロボットアーム(図示せず)の先端に取り付けられているアクチュエータ5は、例えば、ピストンロッド5a,5aと、各ピストンロッド5a,5aが挿入されているシリンダー5bと、ピストンロッド5a,5aの先端を連結する連結板5cとを備えている。連結板5cにはピストンロッド5aと逆側に位置決め用嵌合部5dが突出しており、この位置決め用嵌合部5dがブラケット本体部40aに嵌め込まれ、締結具5eにより固定されている。
【0020】
図1に示されている組付装置1を用いてワーク2の被組付部材3への組付工程について説明する。
図3乃至図5は、組付装置1によるワーク2の被組付部材3への組付工程を順に示す図である。前提として、ロボットアーム(図示せず)の先端にブラケット(図示せず)を介して複数のアクチュエータが並んで取り付けられている。図1に示すように、アクチュエータ5のそれぞれに組付装置1が取り付けられている。ロボットアームの移動領域内に順次移動するように一対の被組付部材搬送用レール8と一対のワーク搬送用レール(図示せず)が配設されている。一対の被組付部材搬送用レール8には、上方から挿入される被組付部材3をそれぞれ支持する支持部8aが設けられている。一対のワーク搬送用レールには半円筒形状のワーク2を支持する支持部(図示せず)が設けられている。一対の被組付部材搬送用レール8及び一対のワーク搬送用レールにはそれぞれ同数の各支持部が設けられ、例えば3つをワンセットとしてロボットアームの移動領域内に順次搬入される。
【0021】
このような状況下において、ロボットアームの各先端部がワーク搬送用レールの支持部上方に移動した後、吸着パッド11e内が吸引されることで吸着パッド11eの吸着面にワーク2の中央部2bが吸着する。その吸着と前後又は同時に、ワーク2の一端部2aをワーク吸着手段10のブロック部12に当接してもよい。また、ワーク2の他端部2cはワーク押圧手段20の押圧部21に当接してもよい。その後、ロボットの逆動作により、ワーク2を一対のワーク搬送用レールから浮上した後、ロボットアームの各先端部を被組付部材搬送用レール8の上方へ移動する。
【0022】
図3に示すように、ワーク吸着手段10がワーク2を吸着している状態において、ロボットが組付装置1を一対の被組付部材搬送用レール8における支持部8a上へ移動する。その後、ロボットがさらに動作し、組付装置1が降下する。すると、図4に示すように、ブロック部12の逃がし穴12fに被組付部材3の一方のボルト部3dが挿通され、ワーク押圧手段20における逃げ穴23aに被組付部材3の他方のボルト部3eが挿入され、被組付部材3の湾曲部3bにワーク2の大半が挿入される。このとき、ワーク2の一端部2aはワーク吸着手段10におけるワーク当接支持部10aに当接し、一端部2aの外周面は被組付部材3の一端部3aに対向するよう入り込む。
【0023】
続いて、アクチュエータ5の動作により、ワーク吸着手段10は被組付部材3に当接しているため下降しないが、図5に示すように、取付手段40及びワーク押圧手段20が、コイルスプリング32の張力に抗して下降する。その際、ワーク吸着手段10によるワーク2の吸引を弱めるとよい。すると、ワーク押圧手段20における押圧部21がワーク2の他端部2cを押し、ワーク2の他端部2cを湾曲部3bに圧入する。その際、押圧部21の傾斜面21aからワーク2の他端部2cに対し、ワーク2の曲率半径を小さくする方向に力が作用する。詳細については後述する。このワーク押圧手段20によるワーク2の圧入により、ワーク2の中央部2bはワーク吸着手段10における吸着部11から外れ、ワーク2の他端部2cの外周面が被組付部材3の他端部3cに対向するよう入り込む。
【0024】
その後、ワーク吸着手段10によるワーク2の中央部2bの吸引を完全に停止しアクチュエータ5の逆動作により、コイルスプリング32の復元力とでワーク押圧手段20が元の状態に戻る。
以上の工程により、ワーク2が被組付部材3の湾曲部3bに組み付けられる。
【0025】
ここで、押圧部21が、その傾斜面21aからワーク2の他端部2cに対し、ワーク2の曲率半径を小さくする方向に力が作用する点について説明する。
図6は図1に示す組付装置におけるワーク押圧手段の押圧部と被組付部材との湾曲部との位置関係を示すもので、(A)は好ましい形態を、(B)は好ましくない形態を示す図である。図7は、図1に示す組付装置におけるワーク吸着手段とワーク押圧手段とが連関してワークが被組付部材に組み付けられる場面を示す模式図である。図6(A)に示すように、押圧部21のうちワーク2の他端部2cが当接する部位21bは、図示する仮想直線Lより、即ち被組付部材3の湾曲部3bのうちワーク2の他端部2cが入り込む部位をワーク押圧手段20の移動と逆方向に延長した仮想直線Lより、内側、即ち被組付部材3の湾曲部3bの対称軸側に設けられる。よって、図7に示すように、ワーク吸着手段10側に対してワーク押圧手段20が相対的に移動すると、力F1が作用する。よって、ワーク2が広がることなく、ワーク2の他端部2cを被組付部材3の湾曲部3bに押し込むことができる。よって、ワーク2の外周面に傷が付かずにワーク2を被組付部材3に組み付けることができる。一方、図6(B)に示すように、押圧部21のうちワーク2の他端部2cが当接する部位21bが、図示する仮想直線Lより、外側に設けられると、図6(A)に示すF1とは逆向きの力F2が押圧部21からワーク2の他端部2cに作用する。よって、ワーク2が広がるので、好ましくない。
【0026】
また、図4に示す段階から図5に示す段階では、図7に詳細に示すように、ワーク2の一端部2aがワーク吸着手段10におけるワーク当接支持部10aに当接している。よって、押圧部21がワーク2の他端部2cを圧入しても、ワーク2の一端部2aがワーク当接支持部10aに当接して、被組付部材3の湾曲部3bから突出しない。
【0027】
図示した例では、コネクティングロッド本体に金属メタルを組み付ける場合を想定しているが、コネクティングロッド本体の代わりにコネクティングキャップに対しても金属メタルを同様に組み付けることができる。
【0028】
以上述べたように、本発明によれば、簡単な構成により金属メタルなどのワークを被組付部材の湾曲部に組み付けることができ、かつ、その際、ワークが被組付部材の湾曲縁部と擦れることがないため、ワーク外表面に傷が生じない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係る組付装置の平面図である。
【図2】図1に示す組付装置の部分断面図である。
【図3】図1に示す組付装置によるワークの被組付部材への組付工程のうち、ある段階を示す図である。
【図4】図1に示す組付装置によるワークの被組付部材への組付工程のうち、図3に続く段階を示す図である。
【図5】図1に示す組付装置によるワークの被組付部材への組付工程のうち、図4に続く段階を示す図である。
【図6】図1に示す組付装置におけるワーク押圧手段の押圧部と被組付部材との湾曲部との位置関係を示すもので、(A)は好ましい形態を、(B)は好ましくない形態を示す図である。
【図7】図1に示す組付装置におけるワーク吸着手段とワーク押圧手段とが連関してワークが被組付部材に組み付けられる場面を示す模式図である。
【符号の説明】
【0030】
1:組付装置
2:ワーク
2a:ワークの一端部
2b:ワークの中央部
2c:ワークの他端部
3:被組付部材
3a:湾曲部の一端部
3b:湾曲部
3c:湾曲部の他端部
3d,3e:ボルト部
5:アクチュエータ
5a:ピストンロッド
5b:シリンダー
5c:連結板
5d:位置決め用嵌合部
5e:締結具
8:被組付部材搬送用レール
8a:支持部
10:ワーク吸着手段
10a:ワーク当接支持部
11:吸着部
11a:貫通穴
11b,11c:取付穴
11d:鍔部
11e:吸着パッド
12:ブロック部
12a:嵌合部
12b,12c:貫通穴
12d,12e:ブロック部の端部
12f:逃げ穴
12g:ストッパーピン
13:締結具
20:ワーク押圧手段
21:押圧部
21a:傾斜面
22:本体部
22a:スタットボルト
23:突出部
23a:逃げ穴
30:連結手段
31:シャフト
31a:フランジ
32:コイルスプリング
40:取付手段
40a:ブラケット本体部
40b,40c:脚部
41:ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクチュエータの先端に取り付けられ、半円筒形状のワークを被組付部材の湾曲部に組み付ける組付装置であって、
ワークの一端部に当接しつつワークの中央部を吸着するワーク吸着手段と、
上記アクチュエータに取り付けられ、傾斜面を有する押圧部でワークの他端部を押圧するワーク押圧手段と、
ワークの一端部及び中央部が被組付部材の湾曲部に挿入しかつワークの他端部がその湾曲部に入り込んでいない状態において、ワークの他端部を上記ワーク押圧手段が押圧可能に、上記ワーク吸着手段を上記ワーク押圧手段に連結する連結手段と、
を備える、組付装置。
【請求項2】
前記傾斜面は前記ワーク吸着手段が吸着しているワークの中心方向を向いており、
前記ワーク押圧手段が前記アクチュエータで移動し上記傾斜面が前記ワークの他端部に当接しながらワークの曲率半径を小さくする方向に力を作用する、請求項1に記載の組付装置。
【請求項3】
前記押圧部のうちワークの他端部が当接する部位は、被組付部材の湾曲部のうちワークの他端部が入り込む部位を前記ワーク押圧手段の移動と逆方向に延長した仮想直線より内側に設定される、請求項1又は2に記載の組付装置。
【請求項4】
前記ワーク吸着手段は、ワークを吸着する吸着部と、ワークの一端部に当接するワーク当接支持部と、を有し、
上記吸着部がワークを吸着してワークの一端部及び中央部を被組付部材の湾曲部に挿入しかつワークの他端部がその湾曲部に入り込んでいない状態において、前記押圧部がワークの他端部を圧入すると、上記ワーク当接支持部がワークの一端部を支持することにより被組付部材の湾曲部からワークの一端部が突出しないようにした、請求項1乃至3の何れかに記載の組付装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−125572(P2010−125572A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−305455(P2008−305455)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(508056109)株式会社ネツレンタクト (10)
【出願人】(390029089)高周波熱錬株式会社 (288)
【Fターム(参考)】