説明

組換えアルファウイルスベクター

【課題】
精製された組換えウイルスベクター(特にアルファウイルスベクター)を凍結乾燥の形で高温で保存する方法、かつこれが患者への注射に適した形であることを提供すること。
【解決手段】
DNAアルファウイルス構造タンパク質発現カセットであって、誘導性プロモーター及びアルファウイルス構造タンパク質遺伝子を含み、ここで該プロモーターは、細胞内での該プロモーターの誘導の際にアルファウイルス構造タンパク質遺伝子の発現を配向し、そしてここで、細胞内の誘導の前に、該発現カセットは、該発現カセットを含むBHK細胞に対して細胞毒性であるのに十分な量の構造タンパク質を発現しない、発現カセット。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
DNAアルファウイルス構造タンパク質発現カセットであって、誘導性プロモーター及びアルファウイルス構造タンパク質遺伝子を含み、ここで該プロモーターは、細胞内での該プロモーターの誘導の際にアルファウイルス構造タンパク質遺伝子の発現を配向し、そしてここで、細胞内の誘導の前に、該発現カセットは、該発現カセットを含むBHK細胞に対して細胞毒性であるのに十分な量の構造タンパク質を発現しない、発現カセット。
【請求項2】
DNAアルファウイルス構造タンパク質発現カセットであって、細胞内でウイルスcDNAからRNAの合成を開始するウイルスcDNAのプロモーター5’、次にウイルスRNAからアルファウイルスRNAの転写を開始する5’配列、1つ以上のアルファウイルス構造タンパク質遺伝子に作動可能に連結されるウイルス接合領域プロモーター、及びアルファウイルスRNAポリメラーゼ認識配列を含み、但し該カセットは、全てのアルファウイルス非構造タンパク質遺伝子の発現を配向しない、DNAアルファウイルス構造タンパク質発現カセット。
【請求項3】
アルファウイルス構造タンパク質発現カセットであって、プロモーター及びアルファウイルス糖タンパク質遺伝子を含み、ここで該プロモーターが、該アルファウイルス糖タンパク質遺伝子の発現を配向し、但し該プロモーターは、アルファウイルスカプシドタンパク質遺伝子の発現を配向しない、アルファウイルス構造タンパク質発現カセット。
【請求項4】
アルファウイルス構造タンパク質発現カセットであって、プロモーター及びアルファウイルス構造タンパク質遺伝子を含み、ここで該プロモーターが、該アルファウイルス構造タンパク質遺伝子の発現を配向し、但し該プロモーターは、アルファウイルス糖タンパク質遺伝子の発現も全てのアルファウイルス非構造タンパク質遺伝子の発現も配向しない、アルファウイルス構造タンパク質発現カセット。
【請求項5】
アルファウイルス構造タンパク質発現カセットであって、プロモーター、アルファウイルス構造タンパク質遺伝子、及び異種リガンド配列を含み、ここで該プロモーターが、該アルファウイルス構造タンパク質遺伝子及び該異種リガンド配列の発現を配向し、但し該プロモーターは、全てのアルファウイルス非構造タンパク質遺伝子の発現を配向しない、アルファウイルス構造タンパク質発現カセット。
【請求項6】
請求項1に記載の発現カセットであって、但し前記プロモーターが全てのアルファウイルス非構造タンパク質遺伝子の発現を配向しない、発現カセット。
【請求項7】
請求項3に記載の発現カセットであって、但し前記プロモーターが全てのアルファウイルス非構造タンパク質遺伝子の発現を配向しない、発現カセット。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の発現カセットであって、ここで前記アルファウイルス構造タンパク質遺伝子又は糖タンパク質遺伝子が、ベネズエラウマ脳炎ウイルス由来である、発現カセット。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の発現カセットであって、ここで前記アルファウイルス構造タンパク質遺伝子又は糖タンパク質遺伝子が、ロス・リバーウイルス由来である、発現カセット。
【請求項10】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の発現カセットであって、ここで前記アルファウイルス構造タンパク質遺伝子又は糖タンパク質遺伝子が、セムリキ森林ウイルス由来である、発現カセット。
【請求項11】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の発現カセットであって、ここで前記アルファウイルス構造タンパク質遺伝子又は糖タンパク質遺伝子が、シンドビスウイルス由来である、発現カセット。
【請求項12】
請求項1、2、4、5又は6のいずれか1項に記載の発現カセットであって、ここで前記アルファウイルス構造タンパク質遺伝子が、アルファウイルスカプシドタンパク質をコードする、発現カセット。
【請求項13】
請求項1、2、3、5、6又は7のいずれか1項に記載の発現カセットであって、ここで前記アルファウイルス構造タンパク質遺伝子又は糖タンパク質遺伝子が、アルファウイルス構造タンパク質E3、E2及びE1から成るグループの中から選択されるタンパク質をコードする、発現カセット。
【請求項14】
請求項3、4、5又は7のいずれか1項に記載の発現カセットであって、ここで該カセットが、DNAカセットである、発現カセット。
【請求項15】
請求項2、3、4、5、6又は7のいずれか1項に記載の発現カセットであって、ここで前記プロモーターが、誘発因子による該プロモーターの誘導の際に細胞内でタンパク質の発現を配向する誘導性プロモーターである、発現カセット。
【請求項16】
請求項14に記載の発現カセットであって、ここで前記プロモーターが、メタロチオネイン、熱ショックタンパク質65、熱ショックタンパク質85及びMMTVから成るグループの中から選択される、発現カセット。
【請求項17】
請求項14に記載の発現カセットであって、ここで前記プロモーターが、Drosophilaアクチン5C遠位、SV40、Py、RSV、BK、JC、MuLV、CMV及びVA1RNAからなるグループの中から選択される、発現カセット。
【請求項18】
請求項3又は7に記載の発現カセットであって、ここで該発現カセットが、RNA発現カセットである、発現カセット。
【請求項19】
請求項4又は5に記載の発現カセットであって、ここで該発現カセットが、RNA発現カセットである、発現カセット。
【請求項20】
請求項18に記載の発現カセットであって、ここで前記プロモーターが、アルファウイルス接合領域である、発現カセット。
【請求項21】
請求項19に記載の発現カセットであって、ここで前記プロモーターが、アルファウイルス接合領域である、発現カセット。
【請求項22】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の1つ以上のアルファウイルス構造タンパク質発現カセットを含む、細胞。
【請求項23】
請求項22に記載の細胞であって、ここで該細胞が、パッケージング細胞であり、そしてここで該細胞が、アルファウイルスベクター作成体の導入の際に、組換え型アルファウイルス粒子を産生する、細胞。
【請求項24】
組換え型アルファウイルス粒子を作製する方法であって、組換え型アルファウイルス粒子が産生されるように、細胞集団の中へ、請求項1、2、5、6又は7のいずれか1項に記載のアルファウイルス構造タンパク質発現カセット、ならびにアルファウイルスベクター作成体、真核細胞重層ベクターイニシエーション系、RNAベクターレプリコン、及び組換えベクター粒子からなるグループの中から選択されるベクターを導入することを含む、方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であって、組換え型アルファウイルス粒子を前記細胞集団から収集する工程をさらに含む、方法。
【請求項26】
組換え型アルファウイルス粒子を作製する方法であって、組換え型アルファウイルス粒子が産生されるように、細胞集団の中へ、(a)請求項3又は7に記載のアルファウイルス構造タンパク質発現カセット、(b)アルファウイルスベクター作成体、真核細胞重層ベクターイニシエーション系、RNAベクターレプリコン及び組換えベクター粒子から成るグループの中から選択されるベクター、ならびに(c)プロモーター及びアルファウイルスカプシド遺伝子を含む発現カセットであって、ここで該プロモーターが、アルファウイルスカプシド遺伝子の発現を配向し、但し該プロモーターはアルファウイルス糖タンパク質遺伝子の発現を配向しない、発現カセット、を導入することを含む、方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法であって、前記細胞集団から組換え型アルファウイルス粒子を収集する工程をさらに含む、方法。
【請求項28】
組換え型アルファウイルス粒子を作製する方法であって、組換え型アルファウイルス粒子が産生されるように、細胞集団の中へ、(a)請求項18に記載のアルファウイルス構造タンパク質発現カセット、(b)アルファウイルスベクター作成体、真核細胞重層ベクターイニシエーション系、RNAベクターレプリコン及び組換えベクター粒子から成るグループの中から選択されるベクター、ならびに(c)プロモーター及びアルファウイルスカプシド遺伝子を含む発現カセットであって、ここで該プロモーターが、該アルファウイルスカプシド遺伝子の発現を配向し、但し該プロモーターはアルファウイルス糖タンパク質遺伝子の発現を配向しない、発現カセット、を導入することを含む、方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、前記細胞集団から組換え型アルファウイルス粒子を収集する工程をさらに含む、方法。
【請求項30】
アルファウイルスベクター作成体であって、RNAの合成をウイルスcDNAからインビトロ転写のプロセスによって開始するウイルスcDNAのプロモーター5’、続いてアルファウイルスRNAの転写を開始する5’配列、続いてアルファウイルス非構造タンパク質をコードするヌクレオチド配列、サブゲノミックフラグメントのウイルス転写が妨げられるように不活性化されたウイルス接合領域、隣接するリーディングフレームの間のリボゾーム読み通しを促進する内部リボゾーム侵入部位又は配列、及びアルファウイルスRNAポリメラーゼ認識配列を含む、アルファウイルスベクター作成体。
【請求項31】
アルファウイルスベクター作成体であって、RNAの合成をウイルスcDNAからインビトロ転写のプロセスによって開始するウイルスcDNAのプロモーター5’、続いてアルファウイルスRNAの転写を開始する5’配列、続いてアルファウイルス非構造タンパク質をコードするヌクレオチド配列、サブゲノミックフラグメントのウイルス転写が減少されるように修正されたウイルス接合領域、隣接するリーディングフレームの間のリボゾーム読み通しを促進する内部リボゾーム侵入部位又は配列、及びアルファウイルスRNAポリメラーゼ認識配列を含む、アルファウイルスベクター作成体。
【請求項32】
アルファウイルスベクター作成体であって、RNAの合成をウイルスcDNAからインビトロ転写のプロセスによって開始するウイルスcDNAのプロモーター5’、続いてアルファウイルスRNAの転写を開始する5’配列、続いてアルファウイルス非構造タンパク質をコードするヌクレオチド配列、サブゲノミックフラグメントのウイルス転写が妨げられるように不活性化された第1のウイルス接合領域、サブゲノミックフラグメントのウイルス転写が減少されるように修正された第2のウイルス接合領域、隣接するリーディングフレームの間のリボゾーム読み通しを促進する内部リボゾーム侵入部位又は配列、及びアルファウイルスRNAポリメラーゼ認識配列を含む、アルファウイルスベクター作成体。
【請求項33】
アルファウイルスcDNAベクター作成体であって、RNAの合成を細胞内でウイルスcDNAから開始するウイルスcDNAのプロモーター5’、続いてアルファウイルスRNAの転写を開始する5’配列、続いてアルファウイルス非構造タンパク質をコードするヌクレオチド配列、以下:(i)全ての活性なウイルス接合領域、(ii)サブゲノミックフラグメントのウイルス転写が減少されるように修正されたウイルス接合領域、及び(iii)サブゲノミックフラグメントのウイルス転写が妨げられるように不活性化されたウイルス接合領域からなるウイルス接合領域、ならびにアルファウイルスRNAポリメラーゼ認識配列を含む、アルファウイルスcDNAベクター作成体。
【請求項34】
アルファウイルスcDNAベクター作成体であって、RNAの合成を細胞内でウイルスcDNAから開始するウイルスcDNAのプロモーター5’、続いてアルファウイルスRNAの転写を開始する5’配列、アルファウイルス非構造タンパク質をコードするヌクレオチド配列、サブゲノミックフラグメントのウイルス転写が妨げられるように不活性化された第1のウイルス接合領域、続いてサブゲノミックフラグメントのウイルス転写が減少されるように修正された第2のウイルス接合領域、及びアルファウイルスRNAポリメラーゼ認識配列を含む、アルファウイルスcDNAベクター作成体。
【請求項35】
ポリアデニル化配列をさらに含む、請求項30〜34のいずれか1項に記載のベクター作成体。
【請求項36】
請求項30〜34のいずれか1項に記載のベクター作成体であって、ここで前記アルファウイルスが、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、ロス・リバーウイルス及びセムリキ森林ウイルスから成るグループの中から選択される、ベクター作成体。
【請求項37】
前記アルファウイルスがシンドビスウイルスである、請求項30〜34のいずれか1項に記載のベクター作成体。
【請求項38】
請求項30〜34のいずれか1項に記載のベクター作成体であって、選択された異種ヌクレオチド配列をさらに含む、ベクター作成体。
【請求項39】
請求項38に記載のベクター作成体であって、ここで該ベクター作成体が、約100塩基〜約8kbのサイズの範囲の選択された異種ヌクレオチド配列を含む、ベクター作成体。
【請求項40】
請求項38に記載のベクター作成体であって、ここで前記選択された異種ヌクレオチド配列が、IL−12、IL−15及びGM−CSFから成るグループの中から選択されたタンパク質をコードする配列である、ベクター作成体。
【請求項41】
請求項38に記載のベクター作成体であって、ここで前記選択された異種ヌクレオチド配列が、IL−2である、ベクター作成体。
【請求項42】
請求項38に記載のベクター作成体であって、ここで前記選択された異種ヌクレオチド配列が、インフルエンザウイルス、RSウイルス、HPV,HBV,HIV,HSV,FeLV,FIV,HTLV−I,HTLV−II及びCMVから成るグループの中から選択されたウイルスから得られる、ベクター作成体。
【請求項43】
請求項38に記載のベクター作成体であって、ここで前記選択された異種ヌクレオチド配列が、C型肝炎ウイルスから得られる、ベクター作成体。
【請求項44】
請求項38に記載のベクター作成体であって、ここで前記選択された異種ヌクレオチド配列が、アンチセンス配列、非コードセンス配列及びリボザイム配列から成るグループの中から選択される、ベクター作成体。
【請求項45】
請求項30〜34のいずれか1項に記載のベクター作成体であって、ここで該ベクター作成体が、アルファウイルス構造タンパク質遺伝子を含まない、ベクター作成体。
【請求項46】
請求項30〜34のいずれか1項に記載のベクター作成体であって、ここで前記選択された異種ヌクレオチド配列が、前記ウイルス接合領域から下流に位置する、ベクター作成体。
【請求項47】
請求項31〜34に記載のベクター作成体であって、ここで選択された異種ヌクレオチド配列が、前記第2のウイルス接合領域から下流に位置する、ベクター作成体。
【請求項48】
請求項38に記載のベクター作成体であって、ここで選択された異種ヌクレオチド配列が、アルファウイルス非構造タンパク質をコードするヌクレオチド配列内に位置する、ベクター作成体。
【請求項49】
請求項30、32、33又は34に記載のベクター作成体であって、ここで前記不活性化されたウイルス接合領域が、ヌクレオチド番号7579〜ヌクレオチド7597までの以下に示されているようなヌクレオチド配列から成る、ベクター作成体。
【表1−1】


【表1−2】


【表1−3】


【表1−4】


【表1−5】


【表1−6】


【表1−7】

【請求項50】
請求項32又は34に記載のベクター作成体であって、アデノウイルスL3遺伝子又はCMV H301遺伝子をさらに含む、ベクター作成体。
【請求項51】
請求項32又は34に記載のベクター作成体であって、非アルファウイルスパッケージング配列をさらに含む、ベクター作成体。
【請求項52】
請求項32又は34に記載のベクター作成体であって、3’転写終了部位をさらに含む、ベクター作成体。
【請求項53】
請求項52に記載のベクター作成体であって、ここで前記転写終了部位が、終了/ポリアデニル化配列である、ベクター作成体。
【請求項54】
組換え型アルファウイルス粒子であって、BHK細胞内への導入の時点で、感染後少なくとも72時間生存可能な感染細胞を産生する、組換え型アルファウイルス粒子。
【請求項55】
組換え型アルファウイルス粒子であって、BHK細胞内への導入の時点で、感染後少なくとも72時間生存可能である感染細胞を産生し、該粒子はまた、アルファウイルス粒子での感染を受けた標的細胞内で少なくとも1つの抗原又はその修正された形態の発現を導くベクター作成体をも保有しており、ここで該抗原又はその修飾された形態が動物内で免疫応答を刺激する、組換え型アルファウイルス粒子。
【請求項56】
請求項55に記載の組換え型アルファウイルス粒子であって、ここで該発現された抗原が、細胞媒介型免疫応答、HLAクラスI−制限免疫応答、及びHLAクラスII−制限免疫応答からなるグループの中から選択される免疫応答を惹起する、組換え型アルファウイルス粒子。
【請求項57】
請求項54〜56のいずれか1項に記載の組換え型アルファウイルス粒子を用いて、感染された細胞。
【請求項58】
請求項56に記載の細胞であって、ここで該細胞が、哺乳動物細胞である、細胞。
【請求項59】
アルファウイルス構造タンパク質を誘導性に発現するパッケージング細胞系統であって、そしてアルファウイルスベクター作成体の導入の際に、組換え型アルファウイルス粒子を産生する、パッケージング細胞系統。
【請求項60】
哺乳動物細胞から誘導される、請求項59に記載のパッケージング細胞系統。
【請求項61】
哺乳動物でない細胞から誘導される、請求項59に記載のパッケージング細胞系統。
【請求項62】
昆虫細胞から誘導される、請求項61に記載のパッケージング細胞系統。
【請求項63】
前記昆虫細胞が蚊細胞である、請求項61に記載のパッケージング細胞系統。
【請求項64】
請求項59に記載のパッケージング細胞系統であって、ここで該パッケージング細胞系統が、ベクター作成体の導入の時点で、ヒト細胞を感染するアルファウイルス粒子を産生する、パッケージング細胞系統。
【請求項65】
請求項59に記載のパッケージング細胞系統であって、ここでアルファウイルス阻害タンパク質が、産生されない、パッケージング細胞系統。
【請求項66】
アルファウイルスベクターのパッケージング及び産生に適したパッケージング細胞系統であって、ここで該パッケージング細胞系統が、VSV−Gの発現を配向する発現カセットを含む、パッケージング細胞系統。
【請求項67】
請求項66に記載のパッケージング細胞系統であって、1つ以上のアルファウイルス構造タンパク質の発現を配向する発現カセットをさらに含む、パッケージング細胞系統。
【請求項68】
請求項59〜66に記載のパッケージング細胞系統であって、ここで該細胞系統が、アポトーシスを抑制する遺伝子産物を発現する、パッケージング細胞系統。
【請求項69】
請求項68に記載のパッケージング細胞系統であって、ここで前記遺伝子産物が、bcl−2オンコ遺伝子、19−kDタンパク質をコードするアデノウイルスEIB遺伝子、I型単純ヘルペスウイルス、ガンマ34.5遺伝子、及びAcMNPVバキュロウイルスp35遺伝子からなるグループの中から選択される遺伝子によってコードされる、パッケージング細胞系統。
【請求項70】
アルファウイルス生産者細胞系統であって、請求項59に記載のパッケージング細胞系統、及びアルファウイルスウイルスベクター作成体又はアルファウイルスcDNAベクター作成体を含み、ここで該生産者細胞系統が、組換え型アルファウイルス粒子を産生する、アルファウイルス生産者細胞系統。
【請求項71】
請求項70に記載のアルファウイルス生産者細胞系統であって、ここで前記組換え型アルファウイルス粒子が、ヒト細胞を感染する、アルファウイルス生産者細胞系統。
【請求項72】
請求項70に記載のアルファウイルス生産者細胞系統であって、ここで該生産者細胞系統が、組換え型アルファウイルス粒子を誘導性に産生する、アルファウイルス生産者細胞系統。
【請求項73】
請求項70に記載のアルファウイルス生産者細胞系統であって、ここで該生産者細胞系統が、該生産者細胞系統の分化状態に応答して組換え型アルファウイルス粒子を産生する、アルファウイルス生産者細胞系統。
【請求項74】
組換え型アルファウイルス粒子のパッケージング及び産生に適した生産者細胞系統であって、ここで該生産者細胞系統が、gag/polの発現を配向する発現カセット、envの発現を配向する発現カセット、及びレトロウイルスパッケージング配列を含むアルファウイルスベクター作成体を含む、生産者細胞系統。
【請求項75】
組換え型アルファウイルス粒子のパッケージング及び産生に適した生産者細胞系統であって、ここで該細胞系統が、非アルファウイルス構造タンパク質の発現を配向する1つ以上の発現カセット、及び非アルファウイルス構造タンパク質が誘導されるウイルスに対応するパッケージング配列を含むアルファウイルスベクター作成体を含む、生産者細胞系統。
【請求項76】
パッケージング細胞系統から組換え型アルファウイルス粒子を産生するための方法であって、該方法は、アルファウイルスベクター作成体を請求項59〜70のいずれか1項に従うパッケージング細胞系統に、以下(i)真核細胞重層ベクターイニシエーション系を用いたパッケージング細胞系統のトランスフェクション、(ii)インビトロでアルファウイルスベクター作成体から転写されるRNAを用いたパッケージング細胞系統のトランスフェクション、及び(iii)組換えアルファウイルス粒子を用いたパッケージング細胞系統の感染からなるグループの中から選択されるプロセスによって導入することを含む、方法。
【請求項77】
動物における抗原に対する免疫応答を刺激する方法であって、アルファウイルスでの感染を受けた標的細胞内で少なくとも1つの抗原又はその修正された形態の発現を導くベクターを含む組換え型アルファウイルス粒子で、感受性のある動物標的細胞を感染させることを含み、ここで該抗原又はその修正された形態が動物内での免疫応答を刺激し、そしてここで該組換え型アルファウイルス粒子は、アルファウイルス構造タンパク質を発現する安定に形質転換された発現カセットを含むアルファウイルスパッケージング細胞から得られ、アルファウイルスベクター作成体の導入後に、組換え型アルファウイルス粒子を産生する、方法。
【請求項78】
前記抗原がウイルス抗原である、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
請求項78に記載の方法であって、ここで前記ウイルス抗原が、インフルエンザウイルス、RSウイルス、HPV,HBV,HIV,HSV,FeLV,FIV,HTLV−1,HTLV−2及びCMVからなるグループの中から選択されるウイルスから得られる、方法。
【請求項80】
請求項78に記載の方法であって、ここで前記ウイルス抗原が、C型肝炎ウイルスから得られる、方法。
【請求項81】
請求項77に記載の方法であって、ここで前記抗原が、腫瘍抗原である、方法。
【請求項82】
請求項77に記載の方法であって、ここで前記抗原が、細菌、寄生虫又は真菌から得られる、方法。
【請求項83】
請求項77に記載の方法であって、ここで前記アルファウイルスベクター作成体が、真核細胞重層ベクターイニシエーション系又はアルファウイルスベクター作成体RNAの前記パッケージング細胞へのトランスフェクトによって、該パッケージング細胞に導入される、方法。
【請求項84】
請求項77に記載の方法であって、ここで前記アルファウイルスベクター作成体が、組換え型アルファウイルス粒子を有する前記パッケージング細胞を感染することによって、該パッケージング細胞に導入される、方法。
【請求項85】
動物において抗原への免疫応答を刺激する方法であって、アルファウイルスでの感染を受けた標的細胞内で少なくとも1つの抗原又はその修正された形態の発現を導く組換え型アルファウイルス粒子で、感受性のある動物標的細胞を感染させることを含み、ここで該抗原又はその修正された形態は動物内での免疫応答を刺激し、そしてここで該組換え型アルファウイルス粒子は、感染性アルファウイルス粒子を産生する生産的感染を開始し得る組換えアルファウイルス粒子を含まない、方法。
【請求項86】
請求項77〜85のいずれか1項に記載の方法であって、ここで前記標的細胞は、前記動物内で感染を受ける、方法。
【請求項87】
請求項77〜85のいずれか1に記載の方法であって、ここで前記発現された抗原が、細胞媒介免疫応答、HLAクラス−I制限免疫応答及びHLAクラスII−制限免疫応答からなるグループの中から選択される免疫応答を惹起する、方法。
【請求項88】
組換え型アルファウイルス粒子であって、以下:
(a)異種核酸分子の発現を配向するアルファウイルスベクター作成体であって、ここで該アルファウイルスベクター作成体が、以下(i)アルファウイルスRNAの転写を開始する5’配列、(ii)アルファウイルス非構造タンパク質をコードするヌクレオチド配列、(iii)異種核酸配列の発現を配向するウイルス接合領域プロモーター、及び(iv)RNAポリメラーゼ認識配列、を含むアルファウイルスベクター作成体であって、ここで該異種核酸配列がアルファウイルス構造タンパク質遺伝子を置換し;
(b)カプシドタンパク質;ならびに
(c)該アルファウイルスベクター作成体のアルファウイルスとは異なる第2のウイルス由来のエンベロープ糖タンパク質
を含む、組換え型アルファウイルス粒子。
【請求項89】
請求項88に記載の組換え型アルファウイルス粒子であって、ここで前記カプシドが、アルファウイルスカプシドである、組換え型アルファウイルス粒子。
【請求項90】
請求項88に記載の組換え型アルファウイルス粒子であって、ここで前記アルファウイルスベクターが、セムリキ森林ウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、及びロス・リバーウイルスからなるグループの中から選択されるアルファウイルスから産生される、組換え型アルファウイルス粒子。
【請求項91】
請求項88に記載の組換え型アルファウイルス粒子であって、ここで前記アルファウイルスベクターが、シンドビスウイルスから産生される、組換え型アルファウイルス粒子。
【請求項92】
請求項88に記載の組換え型アルファウイルス粒子であって、ここで前記ベクター作成体が、前記第2のウイルス由来のRNAパッケージングシグナルをさらに含む、組換え型アルファウイルス粒子。
【請求項93】
請求項92に記載の組換え型アルファウイルス粒子であって、ここで前記RNAパッケージングシグナルが、コロナウイルス、レトロウイルス又はB型肝炎ウイルス由来である、組換え型アルファウイルス粒子。
【請求項94】
請求項88に記載の組換え型アルファウイルス粒子であって、ここで前記第2のウイルスが、前記アルファウイルスベクター作成体とは異なるアルファウイルスである、組換え型アルファウイルス粒子。
【請求項95】
請求項88に記載の組換え型アルファウイルス粒子であって、ここで前記エンベロープ糖タンパク質が、セムリキ森林ウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルス及びロス・リバーウイルスからなるグループの中から選択されるアルファウイルスから得られる、組換え型アルファウイルス粒子。
【請求項96】
前記エンベロープ糖タンパク質が、センドビスウイルスから得られる、請求項88に記載の組換え型アルファウイルス粒子。
【請求項97】
前記第2のウイルスが、水疱性口内炎ウイルスである、請求項88に記載の組換え型アルファウイルス粒子。
【請求項98】
前記第2のウイルスが、コロナウイルス、レトロウイルス又はB型肝炎ウイルスである、請求項88に記載の組換え型アルファウイルス粒子。

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate

【図3D】
image rotate

【図3E】
image rotate

【図3F】
image rotate

【図3G】
image rotate

【図3H】
image rotate

【図4】
image rotate

【図6】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図5】
image rotate

【図7】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2006−117(P2006−117A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−181319(P2005−181319)
【出願日】平成17年6月21日(2005.6.21)
【分割の表示】特願平7−509370の分割
【原出願日】平成6年9月15日(1994.9.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLOPPY
【出願人】(591076811)カイロン コーポレイション (265)
【Fターム(参考)】