組立式フェンス
公園や牧場、道路脇などの境界のために設置される組立式フェンスに関する。支柱10の前後に備えられる凹入溝12、14に、互いに隣接する複数の組付け孔16及び係合孔18を、等間隔で設ける。支柱10に網体20を連結固定する連結具30は、係合部32と、これを介して互いに連なる、長い連結棒34及び短い支持棒36とを有する。係合部32により網体20に係合した状態で、連結棒34は、支柱10の組付け孔16を貫き、また、支持棒36が、組付け孔16に隣接した係合孔18に組み付けられる。この後、支柱の後方に突出した連結棒34にナット38を締結固定してフェンスAを構成する。支柱10の強度を補強し、また、連結具30を用いた網体20の組立作業を容易にし、フェンスAの設置後、連結具30の係合部32や連結棒34及びナット38などが、支柱10から大きく突出せずに、滑らかな外観を維持できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、公園や各種保護区域及び牧場などの境界を表示したり、又は、道端に安全確保のために設置される、組立式フェンスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種区域の境界を表示したり、又は、道端に安全確保のために設置されるフェンスは、地面に、等間隔に垂直に固定される支柱と、支柱間に連結具を用いて緊張感を持たせて連結形成される網体とで構成される。現在まで、フェンスを構成する支柱としては、ほとんど円筒形のパイプが利用されている。また、網体としてはワイヤロープや有刺鉄線及び金網などが利用され、網体を支柱に連結固定する連結具としては、網体の種類に応じて連結片及びボルトとナットからなる連結具、または両端部に螺旋部を有するUボルトなどが利用されている。
【0003】
したがって、フェンスの具体的な使用用途に応じて、支柱に様々な種類の網体を組み付けて設けることができる。しかし、支柱として円筒形のパイプが用いられる場合、所望の強度を得るためには、造管作業時に厚い鉄板を使用しなければならないので、製造原価の上昇をもたらし、また、重量が大きいことから物流費用の上昇をもたらすことになる。
【0004】
また、利用される網体の種類に応じて、網体を支柱に連結固定する連結具として様々な種類が利用される。利用される各連結具は、連結片及びボルトとナットからなるものであったり、または、2つのナットを必要とするUボルトなどであって、構造が複雑であるため製造原価の上昇をもたらすだけでなく、組立作業時に多くの時間を必要とするため作業能率の低下をもたらすことになる。
【0005】
また、連結具を利用して網体を支柱に連結固定する際には、網体に緊張を与えることができず、作業過程で他の作業者または器具の力を借りて網体にいちいち緊張を与えなければならない。そのため、作業が非常に難しく、労力を要する。
【0006】
さらに、連結具を利用して網体を支柱に連結固定する際、網体との係合のための係合部及び螺旋部とナットなどが支柱の外側に大きく突出するため、外観が美麗でないだけでなく、その周囲を通る作業者や動物に、大きな傷を負わせる恐れがあるなどの多くの問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国実用新案出願公開20-1983-0001795
【特許文献2】韓国登録実用新案20-0266038
【特許文献3】特開昭51-124034
【特許文献4】韓国実用新案公告20-1988-0000263
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、次のような組立式フェンスを提供することにその目的がある。支柱の製造原価を節減し且つ軽量化しながら、所望の強度を有するようにすることができる。網体の種類に関係なく、統一された連結具を用いて網体を支柱に簡単に堅固に連結固定することができるのはもとより、組立作業の過程で特別な努力なしでも網体に緊張感を与えることができる。また、網体を支柱に連結固定する際、その係合部またはボルトとナットなどが、支柱から大きく突出する恐れがないので、美麗な外観を有しながらも事故を防止することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、支柱の前後に長さ方向に沿って凹入形成される凹入溝に、それぞれ互いに隣接する複数の組付け孔及び係合孔が形成されるようにし、また、支柱に網体を連結固定する連結具は、網体の係合のための係合部を介して長い連結棒と短い支持棒が並んで形成されるようにして、支柱に結合した後、支柱の後方に突出した連結棒の螺旋部にナットを締結して固定するように構成される組立式フェンスによって達成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明に利用される支柱10は、前後に、長さ方向に沿って凹入形成される凹入溝12、14によって強度が強化される。そのため、造管作業時にその分だけ厚さの薄い金属板材を用いても所望の強度を得ることができることから、支柱10の製造原価を低下させることができ、また、軽量化に伴い物流費用を節減することができるようになる。
【0011】
また、網体20を支柱10に連結固定する連結具30は、係合部32により網体20に係合させてから、その連結棒34及び支持棒36をそれぞれ支柱10の組付け孔16及び係合孔18に組み付けて、支柱10の後方に突出した連結棒34にナット38を締結固定すれば良い。そのため、連結具30を利用した網体20の組立作業が、網体20の種類(ワイヤロープ20aや有刺鉄線20b、メタルラス金網20c及び撚線金網20dなど)に関係なく、迅速かつ容易に行うことができる。また、網体20を連結する係合部32により支柱10に組み付けられる連結棒34と支持棒36によって、網体20を支柱10により堅固に連結固定することができるようになる。
【0012】
特に、連結具30を用いて網体20を支柱10に連結固定する際、その網体20は支柱10が持つ凹入溝12の深さだけ引っ張られて、ぴんと張った緊張が与えられることになるので、網体20の緊張感を与えるための別途の作業を必要とせず、作業能率はより向上する。また、連結具30と網体20の係合部位はもとより、支柱10の後方に突出した連結棒の螺旋部34a及びナット38は、支柱10の外側に大きく突出する恐れがない。そのため、滑らかで小ぎれいな外観を維持することができるだけでなく、その周囲を通る作業者や動物の事故を防止することができるなど、多くの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の正面構成図である。
【図2】本発明の一部分解斜視図である。
【図3】本発明の要部平断面構成図である。
【図4】本発明の要部側断面構成図である。
【図5】本発明の分解時の要部側断面構成図である。
【図6】本発明に利用される支柱の斜視図である。
【図7】本発明に利用される他の実施例を示す斜視図である。
【図8】本発明の他の実施例の一部分解斜視図である。
【図9】本発明のさらにの実施例の一部分解斜視図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例の正面構成図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例の一部分解斜視図である。
【図12】本発明のさらに他の実施例の一部分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施例を添付の図面に基づいて詳細に説明する。ただし、図面中に同一の構成要素には可能なかぎり同一の図面符号を付し、関連した公知技術や機能に対する具体的な説明は、本発明の要旨が曖昧になることを避けるために省略することにする。
【0015】
図1は、本発明の正面構成図で、図2は、本発明の一部分解斜視図である。本発明のフェンスAは、地面に等間隔で垂直に固定される支柱10と、支柱10の前面または後面に形成される網体20と、網体20を支柱10に連結固定する連結具30とで構成される。
【0016】
図6は、本発明に利用される支柱の斜視図である。本発明に利用される支柱10は、上下に長い円筒形であって、その前後面には、長さ方向に沿って凹入溝12、14が形成されている。また、前後の凹入溝12、14の凹入面には、それぞれ互いに隣接する複数の組付け孔16及び係合孔18が、上下に等間隔を維持するように貫通形成される。
【0017】
ただし、本発明に利用される支柱10は、図7におけるように、四角筒状としてもよい。そして、四角筒状の前後面に長さ方向に沿って凹入溝12、14が形成されるようにし、また、前後凹入溝12、14の凹入面に、それぞれ互いに隣接する複数の組付け孔16及び係合孔18を形成するようにしてもよい。
【0018】
さらに、支柱10が有する凹入溝は、必ずしも前後に形成しなくても良い。網体20が連結される前方にのみ凹入溝12を形成しても、強度の補強と、網体20の連結の際に網体20に緊張感を与えることができるようになる。
【0019】
一方、本発明に用いられる網体20には、ワイヤロープ20aや有刺鉄線20bなどのように、単線からなるものはもとより、メタルラス金網20c、撚線金網20d、溶接金網及びプラスチック網などのように、それ自体が網目を有するものなど、いずれも含まれる。ワイヤロープ20aや有刺鉄線20bなどのように単線からなる場合は、支柱10に複数本が連結形成される際、複数本が組み合わさって網体20を構成することに留意すべきである。
【0020】
また、網体20を支柱10に連結固定する連結具30は、係合部32を介して、螺旋部34aを有する連結棒34と、短い支持棒36とが並んで形成されたものである。この連結棒34は、支柱10が有する組付け孔16を貫通し、また、支持棒36は、組付け孔16に隣接した係合孔18に組み付けられる。このようにしてから、支柱10の後方に突出した連結棒34の螺旋部34aに、ナット38を締結して、連結固定する。連結具30は、このように構成される。
【0021】
本発明のフェンスは、基礎コンクリートまたは支柱の下端に溶接固定される支持板などを用いて、支柱10を地面に等間隔で垂直固定した後、支柱10の前面または後面に、連結具30を用いて網体20を連結固定すると、フェンスAとしての機能を発揮することになる。
【0022】
ここで、支柱10には、その前後に、長さ方向に沿って凹入溝12、14が形成されるので、凹入溝12、14を形成する折曲部によって強度が強化される。これにより、造管作業時に利用される金属板材の厚さを減少させることができることから、支柱10の製造原価を節減し、また軽量化することができるようになる。
【0023】
また、網体20を支柱10に連結固定する各連結具30は、係合部32を間に挟むようにして、螺旋部34aを有する長い連結棒34と、短い支持棒36とが並んで形成されたものであり、一つのナット38を用いて支柱10に連結固定される。したがって、構成が簡単であるので、連結具30の製造原価を節減することができ、また、網体20の組付け作業を迅速で容易に行うことができるようになる。
【0024】
また、網体20は、連結具30が有する係合部32に係合される。そのため、ワイヤロープ20aや有刺鉄線20bなどのように、単線からなるものはもとより、メタルラス金網20c、撚り金網20d、溶接金網、及び、プラスチック網などのように、それ自体が網目を有するものまでも、簡単に連結固定することができる。また、網体20が連結具30の係合部32に係合されるようにした状態で、その連結棒34及び支持棒36を支柱10が有する組付け孔16及び係合孔18に組み付ける。この後、連結棒34が有する螺旋部(ネジ切り部)34aによりナット38を締結固定すると、網体20が、支柱10または連結具30から分離される恐れなしに強固に連結固定される。
【0025】
また、本発明によると、利用可能な網体20の種類が多様であり、また、網体20の種類に関係なく、連結具30を利用して支柱10に簡単に連結固定することができるようになる。そのため、公園などに設置される場合は、図1におけるように、支柱10に複数本のワイヤロープ20aを連結して網体20を構成すると、滑らかで美麗な外観を維持することができるようになる。牧場などの柵用として設置される場合は、図8におけるように、支柱10に複数本の有刺鉄線20bを連結して網体20を構成すれば良い。一方、道路脇に動物保護用として設置される場合は、図9乃至図12におけるように、支柱10の下部には網目が小さい、メタルラス金網20cや撚線金網20dなどを連結形成し、また、上部にはワイヤロープ20aを連結形成すると、動物はもちろん、カエルやへび等の侵入までも防止しつつ、視野を確保することができるようになる。
【0026】
さらには、連結具30を用いて網体20を支柱10に連結固定する際、その連結具30が有する係合部32が、支柱10が持つ凹入溝12に進入することになると、網体20には、引張力が与えられて、自然に緊張が与えられる。そのため、フェンスAの設置の際、網体20に緊張を与えるための、別途の作業を必要とせず、作業をより容易に行なえるようになる。
【0027】
また、ここで、網体20との係合のための連結具30の係合部32と、支柱10の後方に突出した連結棒34の螺旋部34a及びナット38などは、支柱10が有する凹入溝12、14内に位置することになる。そのため、滑らかで美麗な外観を維持できるのはもとより、その周囲を通る作業者や動物がぶつかる場合、安全を守ることができるようになる。
【0028】
ただし、網体20として、メタルラス金網20c及び撚線金網20dなどが利用される場合、連結具30を用いた連結過程において網体20に全体的に緊張感を与えるためには、その分だけ連結具30間の間隔を狭くすることが望ましい。他方、連結具30の利用個数を減らす代替図12におけるように、支柱10の凹入溝12、14に挿入され得る幅を有する長い加圧片40に、支柱10の組付け孔16及び係合孔18と同一の間隔の通孔を設けておく。連結具30が、加圧片40と網体20及び支柱10を順に通過するようにして、ナットを締め付けると、加圧片40が、支柱10が有する凹入溝12の中へと進入して行き、この際に、網体20に全体的な緊張を与えることができるようになる。
【符号の説明】
【0029】
10…支柱; 12、14…凹入溝; 16…組付け孔;
18…係合孔; 20…網体; 20a…ワイヤロープ;
20b…有刺鉄線; 20c…メタルラス金網; 20d…撚線金網;
30…連結具; 32…係合部; 34…連結棒;
34a…螺旋部; 36…支持棒; 38…ナット
【技術分野】
【0001】
本発明は、公園や各種保護区域及び牧場などの境界を表示したり、又は、道端に安全確保のために設置される、組立式フェンスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種区域の境界を表示したり、又は、道端に安全確保のために設置されるフェンスは、地面に、等間隔に垂直に固定される支柱と、支柱間に連結具を用いて緊張感を持たせて連結形成される網体とで構成される。現在まで、フェンスを構成する支柱としては、ほとんど円筒形のパイプが利用されている。また、網体としてはワイヤロープや有刺鉄線及び金網などが利用され、網体を支柱に連結固定する連結具としては、網体の種類に応じて連結片及びボルトとナットからなる連結具、または両端部に螺旋部を有するUボルトなどが利用されている。
【0003】
したがって、フェンスの具体的な使用用途に応じて、支柱に様々な種類の網体を組み付けて設けることができる。しかし、支柱として円筒形のパイプが用いられる場合、所望の強度を得るためには、造管作業時に厚い鉄板を使用しなければならないので、製造原価の上昇をもたらし、また、重量が大きいことから物流費用の上昇をもたらすことになる。
【0004】
また、利用される網体の種類に応じて、網体を支柱に連結固定する連結具として様々な種類が利用される。利用される各連結具は、連結片及びボルトとナットからなるものであったり、または、2つのナットを必要とするUボルトなどであって、構造が複雑であるため製造原価の上昇をもたらすだけでなく、組立作業時に多くの時間を必要とするため作業能率の低下をもたらすことになる。
【0005】
また、連結具を利用して網体を支柱に連結固定する際には、網体に緊張を与えることができず、作業過程で他の作業者または器具の力を借りて網体にいちいち緊張を与えなければならない。そのため、作業が非常に難しく、労力を要する。
【0006】
さらに、連結具を利用して網体を支柱に連結固定する際、網体との係合のための係合部及び螺旋部とナットなどが支柱の外側に大きく突出するため、外観が美麗でないだけでなく、その周囲を通る作業者や動物に、大きな傷を負わせる恐れがあるなどの多くの問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国実用新案出願公開20-1983-0001795
【特許文献2】韓国登録実用新案20-0266038
【特許文献3】特開昭51-124034
【特許文献4】韓国実用新案公告20-1988-0000263
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、次のような組立式フェンスを提供することにその目的がある。支柱の製造原価を節減し且つ軽量化しながら、所望の強度を有するようにすることができる。網体の種類に関係なく、統一された連結具を用いて網体を支柱に簡単に堅固に連結固定することができるのはもとより、組立作業の過程で特別な努力なしでも網体に緊張感を与えることができる。また、網体を支柱に連結固定する際、その係合部またはボルトとナットなどが、支柱から大きく突出する恐れがないので、美麗な外観を有しながらも事故を防止することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、支柱の前後に長さ方向に沿って凹入形成される凹入溝に、それぞれ互いに隣接する複数の組付け孔及び係合孔が形成されるようにし、また、支柱に網体を連結固定する連結具は、網体の係合のための係合部を介して長い連結棒と短い支持棒が並んで形成されるようにして、支柱に結合した後、支柱の後方に突出した連結棒の螺旋部にナットを締結して固定するように構成される組立式フェンスによって達成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明に利用される支柱10は、前後に、長さ方向に沿って凹入形成される凹入溝12、14によって強度が強化される。そのため、造管作業時にその分だけ厚さの薄い金属板材を用いても所望の強度を得ることができることから、支柱10の製造原価を低下させることができ、また、軽量化に伴い物流費用を節減することができるようになる。
【0011】
また、網体20を支柱10に連結固定する連結具30は、係合部32により網体20に係合させてから、その連結棒34及び支持棒36をそれぞれ支柱10の組付け孔16及び係合孔18に組み付けて、支柱10の後方に突出した連結棒34にナット38を締結固定すれば良い。そのため、連結具30を利用した網体20の組立作業が、網体20の種類(ワイヤロープ20aや有刺鉄線20b、メタルラス金網20c及び撚線金網20dなど)に関係なく、迅速かつ容易に行うことができる。また、網体20を連結する係合部32により支柱10に組み付けられる連結棒34と支持棒36によって、網体20を支柱10により堅固に連結固定することができるようになる。
【0012】
特に、連結具30を用いて網体20を支柱10に連結固定する際、その網体20は支柱10が持つ凹入溝12の深さだけ引っ張られて、ぴんと張った緊張が与えられることになるので、網体20の緊張感を与えるための別途の作業を必要とせず、作業能率はより向上する。また、連結具30と網体20の係合部位はもとより、支柱10の後方に突出した連結棒の螺旋部34a及びナット38は、支柱10の外側に大きく突出する恐れがない。そのため、滑らかで小ぎれいな外観を維持することができるだけでなく、その周囲を通る作業者や動物の事故を防止することができるなど、多くの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の正面構成図である。
【図2】本発明の一部分解斜視図である。
【図3】本発明の要部平断面構成図である。
【図4】本発明の要部側断面構成図である。
【図5】本発明の分解時の要部側断面構成図である。
【図6】本発明に利用される支柱の斜視図である。
【図7】本発明に利用される他の実施例を示す斜視図である。
【図8】本発明の他の実施例の一部分解斜視図である。
【図9】本発明のさらにの実施例の一部分解斜視図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例の正面構成図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例の一部分解斜視図である。
【図12】本発明のさらに他の実施例の一部分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施例を添付の図面に基づいて詳細に説明する。ただし、図面中に同一の構成要素には可能なかぎり同一の図面符号を付し、関連した公知技術や機能に対する具体的な説明は、本発明の要旨が曖昧になることを避けるために省略することにする。
【0015】
図1は、本発明の正面構成図で、図2は、本発明の一部分解斜視図である。本発明のフェンスAは、地面に等間隔で垂直に固定される支柱10と、支柱10の前面または後面に形成される網体20と、網体20を支柱10に連結固定する連結具30とで構成される。
【0016】
図6は、本発明に利用される支柱の斜視図である。本発明に利用される支柱10は、上下に長い円筒形であって、その前後面には、長さ方向に沿って凹入溝12、14が形成されている。また、前後の凹入溝12、14の凹入面には、それぞれ互いに隣接する複数の組付け孔16及び係合孔18が、上下に等間隔を維持するように貫通形成される。
【0017】
ただし、本発明に利用される支柱10は、図7におけるように、四角筒状としてもよい。そして、四角筒状の前後面に長さ方向に沿って凹入溝12、14が形成されるようにし、また、前後凹入溝12、14の凹入面に、それぞれ互いに隣接する複数の組付け孔16及び係合孔18を形成するようにしてもよい。
【0018】
さらに、支柱10が有する凹入溝は、必ずしも前後に形成しなくても良い。網体20が連結される前方にのみ凹入溝12を形成しても、強度の補強と、網体20の連結の際に網体20に緊張感を与えることができるようになる。
【0019】
一方、本発明に用いられる網体20には、ワイヤロープ20aや有刺鉄線20bなどのように、単線からなるものはもとより、メタルラス金網20c、撚線金網20d、溶接金網及びプラスチック網などのように、それ自体が網目を有するものなど、いずれも含まれる。ワイヤロープ20aや有刺鉄線20bなどのように単線からなる場合は、支柱10に複数本が連結形成される際、複数本が組み合わさって網体20を構成することに留意すべきである。
【0020】
また、網体20を支柱10に連結固定する連結具30は、係合部32を介して、螺旋部34aを有する連結棒34と、短い支持棒36とが並んで形成されたものである。この連結棒34は、支柱10が有する組付け孔16を貫通し、また、支持棒36は、組付け孔16に隣接した係合孔18に組み付けられる。このようにしてから、支柱10の後方に突出した連結棒34の螺旋部34aに、ナット38を締結して、連結固定する。連結具30は、このように構成される。
【0021】
本発明のフェンスは、基礎コンクリートまたは支柱の下端に溶接固定される支持板などを用いて、支柱10を地面に等間隔で垂直固定した後、支柱10の前面または後面に、連結具30を用いて網体20を連結固定すると、フェンスAとしての機能を発揮することになる。
【0022】
ここで、支柱10には、その前後に、長さ方向に沿って凹入溝12、14が形成されるので、凹入溝12、14を形成する折曲部によって強度が強化される。これにより、造管作業時に利用される金属板材の厚さを減少させることができることから、支柱10の製造原価を節減し、また軽量化することができるようになる。
【0023】
また、網体20を支柱10に連結固定する各連結具30は、係合部32を間に挟むようにして、螺旋部34aを有する長い連結棒34と、短い支持棒36とが並んで形成されたものであり、一つのナット38を用いて支柱10に連結固定される。したがって、構成が簡単であるので、連結具30の製造原価を節減することができ、また、網体20の組付け作業を迅速で容易に行うことができるようになる。
【0024】
また、網体20は、連結具30が有する係合部32に係合される。そのため、ワイヤロープ20aや有刺鉄線20bなどのように、単線からなるものはもとより、メタルラス金網20c、撚り金網20d、溶接金網、及び、プラスチック網などのように、それ自体が網目を有するものまでも、簡単に連結固定することができる。また、網体20が連結具30の係合部32に係合されるようにした状態で、その連結棒34及び支持棒36を支柱10が有する組付け孔16及び係合孔18に組み付ける。この後、連結棒34が有する螺旋部(ネジ切り部)34aによりナット38を締結固定すると、網体20が、支柱10または連結具30から分離される恐れなしに強固に連結固定される。
【0025】
また、本発明によると、利用可能な網体20の種類が多様であり、また、網体20の種類に関係なく、連結具30を利用して支柱10に簡単に連結固定することができるようになる。そのため、公園などに設置される場合は、図1におけるように、支柱10に複数本のワイヤロープ20aを連結して網体20を構成すると、滑らかで美麗な外観を維持することができるようになる。牧場などの柵用として設置される場合は、図8におけるように、支柱10に複数本の有刺鉄線20bを連結して網体20を構成すれば良い。一方、道路脇に動物保護用として設置される場合は、図9乃至図12におけるように、支柱10の下部には網目が小さい、メタルラス金網20cや撚線金網20dなどを連結形成し、また、上部にはワイヤロープ20aを連結形成すると、動物はもちろん、カエルやへび等の侵入までも防止しつつ、視野を確保することができるようになる。
【0026】
さらには、連結具30を用いて網体20を支柱10に連結固定する際、その連結具30が有する係合部32が、支柱10が持つ凹入溝12に進入することになると、網体20には、引張力が与えられて、自然に緊張が与えられる。そのため、フェンスAの設置の際、網体20に緊張を与えるための、別途の作業を必要とせず、作業をより容易に行なえるようになる。
【0027】
また、ここで、網体20との係合のための連結具30の係合部32と、支柱10の後方に突出した連結棒34の螺旋部34a及びナット38などは、支柱10が有する凹入溝12、14内に位置することになる。そのため、滑らかで美麗な外観を維持できるのはもとより、その周囲を通る作業者や動物がぶつかる場合、安全を守ることができるようになる。
【0028】
ただし、網体20として、メタルラス金網20c及び撚線金網20dなどが利用される場合、連結具30を用いた連結過程において網体20に全体的に緊張感を与えるためには、その分だけ連結具30間の間隔を狭くすることが望ましい。他方、連結具30の利用個数を減らす代替図12におけるように、支柱10の凹入溝12、14に挿入され得る幅を有する長い加圧片40に、支柱10の組付け孔16及び係合孔18と同一の間隔の通孔を設けておく。連結具30が、加圧片40と網体20及び支柱10を順に通過するようにして、ナットを締め付けると、加圧片40が、支柱10が有する凹入溝12の中へと進入して行き、この際に、網体20に全体的な緊張を与えることができるようになる。
【符号の説明】
【0029】
10…支柱; 12、14…凹入溝; 16…組付け孔;
18…係合孔; 20…網体; 20a…ワイヤロープ;
20b…有刺鉄線; 20c…メタルラス金網; 20d…撚線金網;
30…連結具; 32…係合部; 34…連結棒;
34a…螺旋部; 36…支持棒; 38…ナット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面上に直立に固定される支柱の間に、複数の連結具を用いて網体を連結固定してなる組立式フェンスにおいて、
前記支柱(10)には、長さ方向に沿って、互いに隣接する複数の組付け孔(16)及び係合孔(18)が、等間隔で形成されるようにし、
各連結具(30)は、
網体(20)との係合のための係合部(32)と、
支柱(10)の組付け孔(16)を貫通する長い連結棒(34)と、
係合部(32)を介して連結棒(34)に連なり、組付け孔(16)に隣接した係合孔(18)に組み付けられる短い支持棒(36)とからなり、
支柱(10)を貫通する連結棒(34)の螺旋部(34a)にナット(38)を締結して、支柱に固定するように構成されたことを特徴とする組立式フェンス。
【請求項2】
前記支柱(10)の前面に、長さ方向に沿って凹入溝(12)を設け、
凹入溝(12)が有する凹入面に、組付け孔(16)及び係合孔(18)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の組立式フェンス。
【請求項3】
前記網体(20)には、ワイヤロープ(20a)、有刺鉄線(20b)、メタルラス金網(20c)、撚線金網(20d)、溶接金網、及び、プラスチック網のうちの一つ以上を選択して用いたことを特徴とする請求項1に記載の組立式フェンス。
【請求項1】
地面上に直立に固定される支柱の間に、複数の連結具を用いて網体を連結固定してなる組立式フェンスにおいて、
前記支柱(10)には、長さ方向に沿って、互いに隣接する複数の組付け孔(16)及び係合孔(18)が、等間隔で形成されるようにし、
各連結具(30)は、
網体(20)との係合のための係合部(32)と、
支柱(10)の組付け孔(16)を貫通する長い連結棒(34)と、
係合部(32)を介して連結棒(34)に連なり、組付け孔(16)に隣接した係合孔(18)に組み付けられる短い支持棒(36)とからなり、
支柱(10)を貫通する連結棒(34)の螺旋部(34a)にナット(38)を締結して、支柱に固定するように構成されたことを特徴とする組立式フェンス。
【請求項2】
前記支柱(10)の前面に、長さ方向に沿って凹入溝(12)を設け、
凹入溝(12)が有する凹入面に、組付け孔(16)及び係合孔(18)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の組立式フェンス。
【請求項3】
前記網体(20)には、ワイヤロープ(20a)、有刺鉄線(20b)、メタルラス金網(20c)、撚線金網(20d)、溶接金網、及び、プラスチック網のうちの一つ以上を選択して用いたことを特徴とする請求項1に記載の組立式フェンス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2012−526220(P2012−526220A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−509729(P2012−509729)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際出願番号】PCT/KR2010/002855
【国際公開番号】WO2010/137808
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(511264685)ソク カン カンパニー リミティッド (2)
【氏名又は名称原語表記】SEOK KANG CO., LTD
【住所又は居所原語表記】100−49, Galsan−dong, Dalseo−gu, Daegu 704−900, Republic of Korea
【出願人】(510004284)
【氏名又は名称原語表記】LEE, Dae Young
【住所又は居所原語表記】100−49, Galsan−dong, Dalseo−gu Daegu 704−900, Republic of Korea
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際出願番号】PCT/KR2010/002855
【国際公開番号】WO2010/137808
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(511264685)ソク カン カンパニー リミティッド (2)
【氏名又は名称原語表記】SEOK KANG CO., LTD
【住所又は居所原語表記】100−49, Galsan−dong, Dalseo−gu, Daegu 704−900, Republic of Korea
【出願人】(510004284)
【氏名又は名称原語表記】LEE, Dae Young
【住所又は居所原語表記】100−49, Galsan−dong, Dalseo−gu Daegu 704−900, Republic of Korea
【Fターム(参考)】
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