説明

組立箱

【課題】見栄えが良く、なお且つ組み立てが容易な組立箱を提供する。
【解決手段】正方形Aからなる底板部3及び天板部4と、底板部3の隣り合う2頂点と天板部4の1頂点とを結ぶ正立二等辺三角形Bと、天板部4の隣り合う2頂点と底板部3の1頂点とを結ぶ倒立二等辺三角形Cとが交互に隣り合う8つの側板部5a〜5hと備えて構成される組立箱であって、少なくとも、底板部3と側板部5dとの間の1辺を底部折目線Lとし、残りの3辺を底部切断線Mとし、天板部4と側板部5cとの間の1辺を天部折目線Lとし、残りの3辺を天部切断線Mとし、8つの側板部5a〜5hのうち1つの隣接する正立二等辺三角形Aと倒立二等辺三角形Bとの間の1辺を側部切断線Mとし、残りの7辺を側部折目線Lとして展開されるシート体2からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多面体を構成する組立箱の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、多面体を構成する組立箱(カートン)がある(例えば、特許文献1〜3を参照)。このような組立箱は、意匠並びに強度に優れているため、例えば物品を収納する収納箱や、液体や粉体等を収容する容器などに用いられている。組立箱は、切断線に沿って展開された紙製のシート体を折目線に沿って折り曲げることにより組み立てられる。したがって、組み立てる前は、嵩張らないようにシート体を折り畳んだ状態で取り扱うのが一般的である。
【0003】
ここで、従来の組立箱の一構成例を図5及び図6に示す。なお、図5は、この組立箱100の外観を示す透視斜視図であり、図6は、この組立箱100を展開したシート体101を示す平面図である。なお、図6中において、実線は、シート体101の切断線を示し、破線は、シート体101の折目線を示す。
【0004】
この組立箱100は、図5に示すにように、正方形A’からなる底板部102及び天板部103と、底板部102の隣り合う2頂点と天板部103の1頂点とを結ぶ正立二等辺三角形B’と、天板部103の隣り合う2頂点と底板部102の1頂点とを結ぶ倒立二等辺三角形C’とが交互に隣り合う8つの側板部104と備えて構成される。
【0005】
この組立箱100は、8つの側板部104のうち1つの側板部104を二等分する切断線M’に沿って展開された図6に示すような紙製のシート体101からなる。このシート体101には、上述した底板部102や、天板部103、8つの側板部104の他にも、底板部102に連接された底部差込片105や、天板部103に連接された天部差込片106、8つの側板部104の何れかに連接された2つの底部補助板部107及び2つの天部補助板部108が設けられている。さらに、上述した切断線M’に沿って展開される1つの側板部104には、組立後に側板部104の内側に折り込まれる側部補助板部109が連接されている。一方、この側部補助板部109と折り重なる側板部104には、上述した切断線M’に沿って展開される半側板部104aが連接されている。
【0006】
以上のようなシート体101は、組立箱100を組み立てる際に、半側板部104aを側部補助板部109が連接された側板部104に貼り合わせる構成となっている。また、このシート体101は、貼合せ後に2つの対向する側板部104を2等分する折目線L’に沿って折り畳むことが可能となっている。また、組立箱1は、半側板部104aを側板部104に貼り合わせた後に、2つの底部差込片105を折り曲げた上から底板部102を折り重ねた状態で底部差込片105を側板部104の内側に差し込むと共に、2つの天部差込片106を折り曲げた上から天板部103を折り重ねた状態で天部差込片106を側板部104の内側に差し込むことによって組み立てられる。
【特許文献1】特開2004−269052号公報
【特許文献2】特開平9−286428号公報
【特許文献3】実開平1−144314号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、従来の組立箱100では、上述した図6に示すシート体101を折り畳んだときに形成される折目線L’や、半側板部104aを貼り合わせたときに形成される切断線M’が、組立後に図5に示すような不要な罫線110として側板部104に残ってしまうため、見栄えが悪くなるといった問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、見栄えが良く、なお且つ組み立てが容易な組立箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、正方形からなる底板部及び天板部と、前記底板部の隣り合う2頂点と前記天板部の1頂点とを結ぶ正立二等辺三角形と、前記天板部の隣り合う2頂点と前記底板部の1頂点とを結ぶ倒立二等辺三角形とが交互に隣り合う8つの側板部と備えて構成される組立箱であって、少なくとも、前記底板部と前記側板部との間の1辺を底部折目線とし、残りの3辺を底部切断線とし、前記天板部と前記側板部との間の1辺を天部折目線とし、残りの3辺を天部切断線とし、前記8つの側板部のうち1つの隣接する前記正立二等辺三角形と前記倒立二等辺三角形との間の1辺を側部切断線とし、残りの7辺を側部折目線として展開されるシート体からなることを特徴とする組立箱である。
また、請求項2に係る発明は、前記底部切断線に沿って展開される3つの側板部のうち、前記底板部と連接された側板部に隣接する2つの側板部に、それぞれ前記正立二等辺三角形の底辺に沿った底部折目線を挟んで底部補助板部が連接されている、及び/又は、前記天部切断線に沿って展開される3つの側板部のうち、前記天板部と連接された側板部に隣接する2つの側板部に、それぞれ前記倒立二等辺三角形の底辺に沿った天部折目線を挟んで天部補助板部が連接されていることを特徴とする請求項1に記載の組立箱である。
また、請求項3に係る発明は、前記底板部に、前記側板部と連接される一辺と対向する一辺に沿った底部折目線を挟んで底部差込片が連接されている、及び/又は、前記天板部に、前記側板部に連接される一辺と対向する一辺に沿った天部折目線を挟んで天部差込片が連接されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の組立箱である。
また、請求項4に係る発明は、前記側部切断線に沿って展開される2つの側板部のうち、一方の側板部に、隣接する前記側板部とは反対側の前記正立又は倒立二等辺三角形の斜辺に沿った側部折目線を挟んで側部差込片が連接され、他方の側板部に、隣接する前記側板部とは反対側の前記倒立又は正立二等辺三角形の斜辺に沿った側部折目線を挟んで側部補助板部が連接され、前記側部補助板部と前記他方の側板部との間に、前記側部折目線に沿った側部差込孔が穿設されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の組立箱である。
また、請求項5に係る発明は、前記側部補助板部が、前記正立又は倒立二等辺三角形に対応した形状を有し、且つ、前記側部補助板部には、隣接する前記側板部とは反対側の斜辺に沿った側部折目線を挟んで側部補助板部が連接されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の組立箱である。
また、請求項6に係る発明は、前記底板部及び前記天板部が、少なくとも前記側部補助板部と折り重なる側板部と対向する側板部以外の側板部に連接されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の組立箱である。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、本発明に係る組立箱では、シート体を折り畳んだときの折目線や、シート体を展開したときの切断線を無くすことができるため、組立後の見栄えを良くし、その外観意匠性を高めることができる。また、組み立てが容易な構造のため、その組立作業性も高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を適用した組立箱について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した組立箱1の外観を示す透視斜視図であり、図2は、この組立箱1を展開したシート体2を示す平面図である。なお、図2中において、実線は、シート体2の切断線を示し、破線は、シート体2の折目線を示す。
【0012】
本発明を適用した組立箱1は、例えば内部に香粧品などの物品を収納する組立式の包装容器(カートン)であり、切断線に沿って展開された紙製のシート体2を折目線に沿って折り曲げることにより組み立てられている。
【0013】
具体的に、この組立箱1は、正方形Aからなる底板部3及び天板部4と、底板部3の隣り合う2頂点と天板部4の1頂点とを結ぶ正立二等辺三角形Bと、天板部4の隣り合う2頂点と底板部3の1頂点とを結ぶ倒立二等辺三角形Cとが交互に隣り合う8つの側板部5a〜5hと備えた多面体(10面体)を構成している。
【0014】
このうち、底板部3と天板部4とは、互いに同一寸法を有し、互いの中心軸を一致させた状態で、その中心軸に対して互いの対角線がなす角度が45度となるように、互いに平行して配置されている。一方、8つの側板部5a〜5hは、互いに同一寸法を有し、底板部3と天板部4との間で、正方形Aにほぼ一致した形状の底部開口部及び天部開口部を有する8面の筒状体を形成している。
【0015】
そして、この組立箱100は、底板部3と側板部5dとの間の1辺を底部折目線Lとし、残りの3辺を底部切断線Mとし、天板部4と側板部5cとの間の1辺を天部折目線Lとし、残りの3辺を天部切断線Mとし、8つの側板部5a〜5hのうち1つの隣接する正立二等辺三角形Bと倒立二等辺三角形Cとの間(側板部5a,5hの間)の1辺を側部切断線Mとし、残りの隣接する正立二等辺三角形Bと倒立二等辺三角形Cとの間(側板部5a,5b、側板部5b,5c、側板部5c,5d、側板部5d,5e、側板部5e,5f、側板部5f,5g、側板部5g,5hの間)の7辺を側部折目線Lとして展開されたシート体2によって構成されている。
【0016】
シート体2は、例えば表面に印刷などが施された厚手の紙からなる。このシート体2には、上述した底板部3や、天板部4、8つの側板部5a〜5hの他にも、8つの側板部5a〜5hの何れかに連接された2つの底部補助板部6及び2つの天部補助板部7や、底板部3に連接された底部差込片8、天板部4に連接された天部差込片9が設けられている。
【0017】
具体的に、底部切断線Mに沿って展開される3つの側板部5b,5f,5hのうち、底板部3と連接された側板部5dに隣接する2つの側板部5b,5fには、それぞれ正立二等辺三角形Bの底辺に沿った底部折目線Lを挟んで底部補助板部6が連接されている。これら2つの底部補助板部6は、組立箱1の底部における型崩れを防ぐために、底板部3の内側に折り込まれる補強部分である。また、2つの底部補助板部6は、底板部3の内側に折り込まれたときに互いの先端部が折り重なるように、その高さ寸法が設定されている。すなわち、この底部補助板部6の高さ寸法は、底板部3の一辺の1/2の長さよりも若干長くなっている。
【0018】
底板部3には、側板部5dと連接される一辺と対向する一辺に沿った底部折目線Lを挟んで底部差込片8が連接されている。この底部差込片8は、側板部5hの内側に差し込まれて底板部3を側板部5hに対して固定する固定部分である。また、底部差込片8は、この底部差込片8を差し込み易くするために、その先端側の角部が丸みを帯びた形状を有している。
【0019】
なお、上記組立箱1を展開したシート体2には、底板部3と3つの側板部5b,5f,5hとの間を展開する3つの底部切断線Mのうち、2つの底部切断線Mが側板部5b,5fの底辺と対向する底板部3側の2辺に残り、1つの底部切断線Mが側板部5h側の底辺に残ることになる。
【0020】
天部切断線Mに沿って展開される3つの側板部5a,5e,5gのうち、天板部4と連接された側板部5cに隣接する2つの側板部5a,5eには、それぞれ倒立二等辺三角形Cの底辺に沿った天部折目線Lを挟んで天部補助板部7が連接されている。これら2つの天部補助板部7は、組立箱1の天部における型崩れを防ぐために、天板部4の内側に折り込まれる補強部分である。また、2つの天部補助板部7は、天板部4の内側に折り込まれたときに互いの先端部が折り重なるように、その高さ寸法が設定されている。すなわち、この天部補助板部7の高さ寸法は、天板部4の一辺の1/2の長さよりも若干長くなっている。
【0021】
天板部4には、側板部5cに連接される一辺と対向する一辺に沿った天部折目線Lを挟んで天部差込片9が連接されている。この天部差込片9は、側板部5gの内側に差し込まれて天板部4を側板部5gに対して固定する固定部分である。また、天部差込片9は、この天部差込片9を差し込み易くするために、その先端側の角部が丸みを帯びた形状を有している。
【0022】
なお、上記組立箱1を展開したシート体2には、天板部4と3つの側板部5a,5e,5gとの間を展開する3つの天部切断線Mのうち、2つの天部切断線Mが側板部5a,5eの底辺と対向する天板部4側の2辺に残り、1つの天部切断線Mが側板部5g側の底辺に残ることになる。
【0023】
側部切断線Mに沿って展開される2つの側板部5a,5hのうち、一方の側板部5aには、隣接する側板部5bとは反対側の倒立二等辺三角形Cの斜辺に沿った側部折目線Lを挟んで側部差込片10が連接されている。これに対して、他方の側板部5hには、隣接する側板部5gとは反対側の正立二等辺三角形Bの斜辺に沿った側部折目線Lを挟んで第1側部補助板部11が連接されている。また、第1側部補助板部11と他方の側板部5hとの間には、側部折目線Lに沿った側部差込孔12が穿設されている。
【0024】
側部差込片10は、側部差込孔12に差し込まれて一方の側板部5aを他方の側板部5hに対して固定する固定部分である。また、側部差込片10は、この側部差込片10を差し込み易くするために、その先端側の角部が丸みを帯びた形状を有している。一方、側部差込孔12は、側部差込片10に対応した幅だけ切り欠かれた線状のスリットからなる。
【0025】
第1側部補助板部11は、組立箱1の側部における型崩れを防ぐために、側板部5aの内側に折り込まれる補強部分である。このため、第1側部補助板部11は、倒立二等辺三角形Cに対応した形状C’を有している。さらに、この第1側部補助板部11には、隣接する側板部5hとは反対側の斜辺に沿った側部折目線Lを挟んで第2側部補助板部13が連接されている。
【0026】
第2側部補助板部13は、組立箱1の側部における型崩れを防ぐために、側板部5bの内側に折り込まれる補強部分である。具体的に、この第2側部補助板部13は、第1側部補助板部11と側板部5aとの折り重ねられた部分において、底板部3に向かって形状的に細くなる部分を補強するために設けられている。組立箱1では、このような第2側部補助板部13を設けることで、組立後に第1側部補助板部11と折り重なった側板部5aが開いてしまうことを防ぐことができる。なお、第2側部補助板部13は、正立二等辺三角形Bに対応した形状B’を有するものの、天板部4に向かって形状的に細くなる部分については無駄となるため、この部分がカットされた形状B’を有している。
【0027】
なお、上記組立箱1を展開したシート体2には、側板部5a,5hの間を展開する側部切断線Mが、側板部5a側の側部差込片10が連接された部分を除く斜辺と、側板部5h側の側部差込孔12が形成された部分の斜辺とに分かれて残ることになる。
【0028】
以上のようなシート体2から組立箱1を組み立てる際は、先ず、上述したシート体2を各側板部5a〜5hと第1側部補助板部11と第2側部補助板部13との間の各側部折目線Lに沿って同一方向に略135度の角度で順次折り曲げていく。このとき、第1側部補助板部11が側板部5aに折り重なるように、第2側部補助板部13が側板部5bに折り重なるようにする。
【0029】
次に、図3に示すように、側部折目線Lに沿って折り曲げられた側部差込片10を側部差込孔12に差し込むことによって、側部切断線Mに沿って展開された一方の側板部5aを他方の側板部5hに対して固定する。これにより、正方形Aにほぼ一致した形状の底部開口部及び天部開口部を有する8面の筒状体(図示せず。)が形成される。
【0030】
次に、2つの底部補助板部6を互いの先端部が折り重なるように底部折目線Lに沿って略90度に折り曲げた後に、その上から更に底板部3を2つの底部補助板部6に折り重なるように底部折目線Lに沿って略90度に折り曲げる。そして、底部折目線Lに沿って折り曲げられた底部差込片8を側板部5hの内側、具体的には2つの底部補助板部と側板部5hとの間に差し込むことによって、底部切断線Mに沿って展開された底板部3を側板部5hに対して固定する。これにより、組立箱1の底部が底板部3によって閉塞された状態となる。
【0031】
同様に、2つの天部補助板部7を互いの先端部が折り重なるように天部折目線Lに沿って略90度に折り曲げた後に、その上から更に天板部4を2つの天部補助板部7に折り重なるように天部折目線Lに沿って略90度に折り曲げる。そして、天部折目線Lに沿って折り曲げられた天部差込片9を側板部5gの内側、具体的には2つの天部補助板部と側板部5gとの間に差し込むことによって、天部切断線Mに沿って展開された天板部4を側板部5gに対して固定する。これにより、組立箱1の天部が天板部4によって閉塞された状態となる。
以上のようにして、上述した図2に示すシート体2から図1に示す組立箱1を組み立てることができる。
【0032】
以上のような構造を有する組立箱1では、組立後に上述した図5に示す従来の組立箱100のような不要な罫線110が側板部5a〜5hに残らないため、見栄えを良くし、その外観意匠性を優れたものとすることができる。
【0033】
ところで、上記組立箱1において、底板部3は、第2側部補助板部13と折り重なる側板部5bと対向する側板部5f以外の側板部5dに連接されていることが好ましく、天板部4は、第1側部補助板部11と折り重なる側板部5aと対向する側板部5e以外の側板部5cに連接されていることが好ましい。
【0034】
具体的に、この組立箱1では、例えば図4に示すように、底板部3が側板部5cに連接されることで、第2側部補助板部13と折り重ならない側板部5gの内側に天部差込片9を差し込むことができるため、この天部差込片9を差し込み易くすることができる。
また、この組立箱1では、側板部5aに連接された天部補助板部7が、この側板部5aと第1側部補助板部11とが折り重なる部分を押さえ込み、この上から更に天板部4が天部補助板部7を押さえ込む構造となるため、組立後に側板部5aと側板部5hとの間を開きにくくすることができる。なお、この組立箱1では、図4に示す天板部4側だけでなく、底板部3側でも同様の効果を得ることができる。
したがって、この組立箱1では、このような組み立てが容易な構造とすることによって、その組立作業性も優れたものとすることができる。
【0035】
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、底板部3及び天板部4の形状については、上述した正方形Aに限らず四角形であればよい。また、底板部3と天板部4とは、互いに異なる寸法(大きさ)であってもよく、中心軸に対して互いの対角線がなす角度が45度以外の角度であってもよい。さらに、8つの側板部5a〜5hは、上述した二等辺三角形B,Cに限らず三角形であればよく、正立側と倒立側とが互いに異なる寸法(大きさ)であってもよい。
また、シート体2は、上述した紙製のものに限らず、上記組立箱1を組み立て可能なものであれば、例えばプラスチック製のシート体や、紙の表面に樹脂コーティングしたシート体、紙とプラスチックフィルムとを貼り合わせたシート体などを用いることができる。
また、底板部3や天板部4が側板部5a〜5hに連接される位置についても適宜変更することができる。
また、上記組立箱1では、側部差込孔12に差し込まれた側部差込片10をシールなどで封緘してもよく、或いは、第1側部補助板部11や第2側部補助板部13を糊代として側板部5a,5bに貼り合わせた構造としてもよい。この場合、側部差込片10や側部差込孔12を省略することもできる。
なお、本発明は、上述した物品を収納する包装容器以外にも、液体や粉体等を収容する容器などにも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
なお、本発明は、例えば香粧品などの外観意匠を重視する物品を収納する包装容器に適用した場合に非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は、本発明を適用した組立箱の外観を示す透視斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す組立箱を展開したシート体を示す平面図である。
【図3】図3は、図1に示す組立箱の側部差込片が側部差込孔に挿入される状態を示す斜視図である。
【図4】図4は、図1に示す組立箱の天板部を開けた状態を示す斜視図である。
【図5】図5は、従来の組立箱の外観を示す透視斜視図である。
【図6】図6は、図5に示す組立箱を展開したシート体を示す平面図である。
【符号の説明】
【0038】
1…組立箱 2…シート体 3…底板部 4…天板部 5…側板部 6…底部補助板部 7…天部補助板部 8…底部差込片 9…天部差込片 10…側部差込片 11…第1側部補助板部 12…側部差込孔 13…第2側部補助板部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正方形からなる底板部及び天板部と、前記底板部の隣り合う2頂点と前記天板部の1頂点とを結ぶ正立二等辺三角形と、前記天板部の隣り合う2頂点と前記底板部の1頂点とを結ぶ倒立二等辺三角形とが交互に隣り合う8つの側板部と備えて構成される組立箱であって、
少なくとも、前記底板部と前記側板部との間の1辺を底部折目線とし、残りの3辺を底部切断線とし、前記天板部と前記側板部との間の1辺を天部折目線とし、残りの3辺を天部切断線とし、前記8つの側板部のうち1つの隣接する前記正立二等辺三角形と前記倒立二等辺三角形との間の1辺を側部切断線とし、残りの7辺を側部折目線として展開されるシート体からなることを特徴とする組立箱。
【請求項2】
前記底部切断線に沿って展開される3つの側板部のうち、前記底板部と連接された側板部に隣接する2つの側板部には、それぞれ前記正立二等辺三角形の底辺に沿った底部折目線を挟んで底部補助板部が連接されている、及び/又は、前記天部切断線に沿って展開される3つの側板部のうち、前記天板部と連接された側板部に隣接する2つの側板部には、それぞれ前記倒立二等辺三角形の底辺に沿った天部折目線を挟んで天部補助板部が連接されていることを特徴とする請求項1に記載の組立箱。
【請求項3】
前記底板部には、前記側板部と連接される一辺と対向する一辺に沿った底部折目線を挟んで底部差込片が連接されている、及び/又は、前記天板部には、前記側板部に連接される一辺と対向する一辺に沿った天部折目線を挟んで天部差込片が連接されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の組立箱。
【請求項4】
前記側部切断線に沿って展開される2つの側板部のうち、一方の側板部には、隣接する前記側板部とは反対側の前記正立又は倒立二等辺三角形の斜辺に沿った側部折目線を挟んで側部差込片が連接され、他方の側板部には、隣接する前記側板部とは反対側の前記倒立又は正立二等辺三角形の斜辺に沿った側部折目線を挟んで側部補助板部が連接され、前記側部補助板部と前記他方の側板部との間には、前記側部折目線に沿った側部差込孔が穿設されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の組立箱。
【請求項5】
前記側部補助板部は、前記正立又は倒立二等辺三角形に対応した形状を有し、且つ、前記側部補助板部には、隣接する前記側板部とは反対側の斜辺に沿った側部折目線を挟んで側部補助板部が連接されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の組立箱。
【請求項6】
前記底板部及び前記天板部は、少なくとも前記側部補助板部と折り重なる側板部と対向する側板部以外の側板部に連接されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の組立箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−331784(P2007−331784A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−164681(P2006−164681)
【出願日】平成18年6月14日(2006.6.14)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】