説明

組織修復キットの移植に使用する外科用器具

損傷組織を有する骨部位(1、3、5)の前処理後の組織修復キット(9、11)の移植に使用する外科用器具のセットであって、損傷組織が最初に除去され、環状溝(7)が、前処理された骨部位に適合する生体適合可能パッド(9)と溝内に適合する上に重ねられるカバーシートを含む修復キットの適用の前に欠損部位の周りに形成される。外科用器具のセットは、溝内にカバーシートの外側部分(11a)を導入する中空の駆動ヘッド(44a)を一端に有する導入器シリンダ(44)と、シリンダ内において相対的にスライド可能であり、且つ、カバーシートの主要部分(11b)を骨部位に向けて動かし、カバーシートの外側部分が主要部分の後方となるようカバーシートと係合可能な供給端(43a)を有するプランジャ(43)と、シリンダとプランジャがパッド移植位置に相対的に調整されるときにプランジャの供給端とシリンダの内壁との間に画成され、それにより、パッドがカバーシートの主要部分の上に横たわるようパッド受容凹部内に導入可能となる該パッド受容凹部と、骨部位から損傷組織を除去し、導入器シリンダ及びプランジャの使用前に骨部位の周りに環状溝を形成する骨部位前処理装置(30)を含む。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、一般的に、損傷した組織を有する骨部位の前処理に使用し、また、その前処理された骨部位への組織修復キットの移植のための外科用器具に係り、骨部位には、動物及び人間の骨部位が含まれる。
【0002】
本発明は、主に、以下に限定されないが、損傷軟骨組織の修復、及び、人間又は動物の滑膜関節における軟骨組織欠損の修復に関連して、特に、国際公開第01/39694号の開示内容に対して更なる改良点を提供するよう開発された。しかし、本発明は、人間又は動物の体の中の他の部位における損傷した組織の修復についてより広い適用を有することを理解すべきである。
【0003】
本発明では、損傷組織が取り除かれ、骨に溝がその周りで形成された前処理された骨部位に修復キットを移植するための導入器工具が提供される。この修復キットは、前処理された骨部位に適合する生体適合可能なパッドと、溝内に適合する重ねられるカバーシートを含む。導入器工具は、カバーシートの外側部分を溝内に導入する中空の駆動ヘッドを一端に有する導入器シリンダと、シリンダ内で相対的にスライド可能であり、カバーシートの主要部分を骨部位に向けて動かし、カバーシートの外側部分が主要部分の後方となるようカバーシートと係合可能な供給端を有するプランジャと、シリンダとプランジャが相対的にパッド移植位置に調整されるときにプランジャの供給端とシリンダの内壁との間に画成され、それにより、パッドがカバーシートの主要部分の上に横たわるよう受容凹部内に導入されることが可能である該受容凹部とを含み、シリンダ及びプランジャの内部構成は、相対的な前進動作が後に続くシリンダの駆動ヘッドの相対的な引き出しにより、駆動ヘッドが、カバーシートの後方部分と係合し、また、後方部分を溝の中に導入し、一方で、パッドが、骨部位と係合し、それにより、パッドを所定位置に固定することを可能にするような構成である。
【0004】
本発明に対する背景として、最初に組織修復キット及び移植方法を説明する。これらは、国際公開第01/39694号により詳細に開示される。この公開を参照する。
【0005】
国際公開第01/39694号の図1乃至3は、損傷組織を有する骨部位の前処理と、前処理された部位への修復キットの移植を説明する。
【0006】
従って、添付図面の図1乃至3を参照するに、軟骨組織5が被せられた骨3を含む膝関節1の一部を示す。軟骨組織を通り骨内に延在し、例えば、軟骨組織の深さの4又は5倍である軟骨組織の深さの倍数であるレベルにおいて骨内で終端する環状空間又は溝7が形成される。
【0007】
溝7により画成される骨の領域からの損傷軟骨組織の除去は、生体適合可能な材料から形成される小さな片又はパッド9がその中に位置付けられる空間をもたらす。パッド9は、前に軟骨組織によって占められた空間全体を実質的に占めるような形状及び寸法にされ、パッド9の深さは、周りの軟骨組織5の深さに略対応する。
【0008】
図2は、一端に歯付き縁17を有し、細いスチールロッド19が設けられ、1つの端の付近には、内部にぴったりと嵌るような外径を有するシリンダ21が位置付けられるリーマ15の使用を示す。シリンダ21の付近において、スチールロッド19は、尖った端23を有し、ロッド19とその関連付けられるシリンダ21がリーマ15のガイドとして動作することを可能にする。使用時には、尖った端23は、損傷した軟骨組織を含む部位の中心において位置付けられる。軽い圧力がスチールロッドに加えられる。スチールロッド19とシリンダ21の周りに位置付けられるリーマ15は、回転される間に、次に、図1に示すように軟骨組織を通り骨内に延在する環状溝を切断するよう相対的に重い圧力が加えられる。
【0009】
材料(9)が一旦、損傷組織が除去された部位に位置付けられると、次に、薄いネット/メッシュ片又は組織(11)(カバー層を形成する)が、図1に示す位置に位置付けられる。メッシュ11は、パッド(9)上に、且つ、環状溝(7)内に広がり、この環状溝内にメッシュは押し込められる。
【0010】
本発明の導入器工具及びリーマ工具の好適な実施例を、添付図面の図4乃至10を参照して以下により詳細に説明する。
【0011】
装置を移植する前に修復部位を前処理するための器具(図4及び5)
これは、固定及び回転同心構成要素から構成される組立体30である。第1は、骨を貫通し、欠損部位の輪郭を描く円の中心を画成する尖った先33をその両端の1つに有する円筒部32を有する中心化装置31である。この中心化装置は、修復部位を取り囲む環状溝7を形成するよう使用されるリーマ装置34内に含まれる。このリーマは、修復部位における骨に生成される環状溝と同様の壁厚を有する。1つの端35において、リーマは、電動ドリルに接続されるよう適応され、もう1つの端36において、リーマは、鋭い歯を有し、これは、リーマの本体上のマークに応じた深さで骨内を貫通するに従って骨破片を除去する。少なくとも1つのチャネル37が、歯を有するリーマの端36において切り取られ、溝から破片が出ることを可能にする。このようなチャネルは、10−15mmほどの長さであり、リーマの長軸に平行か又は長軸に対して傾斜されうる。中心化装置31は、リーマ34内でバネ式にされることにより軸方向においてリーマ34の外側に付勢され、また、バネ式中心化装置及びリーマは、使用前に組み立てられる別個の構成要素、又は、好適には、すぐに使用することのできる中心化装置及びリーマの両方を含む組立体として供給される。国際公開第01/39694号における開示内容に記載されるものに対するバネ式中心化装置の利点は、バネ式中心化装置は、外科医が、リーマで環状溝を切断する間に、バネの圧力下で骨と係合される中心化装置を同時に支えるために両手ではなく、片手を使用することを可能にするという点である。
【0012】
図4aは、リーマ内に組み付けられたバネ式中心化装置を示す。図4bは、その先端において切り取られたチャネルを有するリーマのみを示す。
【0013】
リーマ及び中心化装置に加えて、リーマ34とバネ式中心化装置組立体31と共に使用され、使用時には、リーマを密接に取り囲む円筒構成要素(図5に示す)の形の軟骨組織カッター38が供給される。軟骨組織カッター38は、軟骨組織表面の付近のその端において鋭い切断円形縁39を有し、このようなカッターは、その深さ全体まで軟骨組織内に円形切り込みを入れるよう使用される。このことは、カッター38をリーマ34の本体の周りに回転させながら軟骨組織表面に対してカッター38を押しつけることによって行われる。軟骨組織切断は、中心化装置を修復部位における骨と係合した後であるが、リーマ34を用いて骨内に溝7を形成する前に行われる。従って、中心化装置が所定位置にある間、軟骨組織は最初に、カッター38で切断され、次に、軟骨組織/骨の接触面におけるその最終位置に切断縁39により保持され、次に、溝7を必要な深さにするようリーマ34が回転される。カッター38を軟骨組織/骨の接触面に維持することは、修復部位を取り囲む正常な軟骨組織の縁が、リーマ34の回転面に接触する場合に、損傷されないようにする。環状溝を準備するためのこのような器具組立体の利点は、外科医が、中心化装置を係合し、また、後にドリルを動作させるのに片手を使用することが可能であり、一方で、もう片方の手で、骨内に溝を形成するよう電動ドリルを動作しながら、軟骨組織カッター38を動作し、カッターを軟骨組織/骨の接触面におけるその位置に維持することができるという点である。
【0014】
修復部位における残留軟骨組織の除去のための器具(図6)
更に、修復部位から残留軟骨組織を除去する間に、修復部位の輪郭を描く正常な軟骨組織の縁を保護する保護部が含まれる。保護部(図示せず)は、回転工具40で軟骨組織の残留物を除去する間に環状溝内に配置される薄い円筒スリーブの形である単一の構成要素である。工具の端41は、図6の詳細な図に示すように2つの切断縁を有する蟻継ぎの形の中心部分を残して両側に平らに機械加工される。この切断縁構成の利点は、欠損部位における保護部の近くの軟骨組織の縁に到達することが可能であり、また、工具が、1つの方向又は反対に回転されて効果的に使用可能であるということである。
【0015】
軟骨組織修復のための装置を移植するための器具(図7)
以下は、最初に、国際公開第01/39694号における開示内容に記載される装置を移植する方法のための改良された器具を説明する。国際公開第01/39694号では、幾つかの構成のうちの1つは、パッドと、環状溝内にパッドを保持するカバーシートとを含む軟骨組織修復用の装置を使用した。以下に説明する器具は、修復部位に到達し、供給器具の装填を容易にするよう作られた必然的に小さい切り口を介した装置の移植のための供給器具42を含む。
【0016】
供給器具42は、外側の薄壁導入器シリンダ44内に配置され且つその中でスライド可能な平らな端を有する円形プランジャ43から構成される。外側シリンダの壁の厚さ及びその直径は、保持カバーシート11を環状溝7内に押し込むことができるような厚さ及び直径である。外側構成要素、即ち、シリンダ44は、一端に、カバーシート11の直径と実質的に等しい又は僅かに大きい直径の円形フランジ45を有する。プランジャ43は、動作を容易にする長さ分フランジから飛び出し、一方で、もう1つの端43aは、外側構成要素の端から5−7mmほどの距離で内側に止まる。プランジャは、外側薄壁構成要素内に含まれるその端から飛び出る細い中心ピン48(図7c)を有しても有さなくてもよく、また、それをその位置に保持する何らかの手段を有する。例示的に、取り外し可能な当接部がプランジャ43の挿入動作を制限し、また、穴47を通り延在する水平スルーピン46の形を取りうる。これは、プランジャが、外側構成要素44の中をそのフランジ付き端によって導入されるときに外側構成要素44内に更にスライドすることを阻止する。組み立てられた供給器具は、図7aに示し、その構成要素は、図7b、7c、及び7dに示す。
【0017】
この供給器具の使用方法は以下の通りである(図7及び8を参照)。
【0018】
装置42は、スルーピン46をプランジャ43に取り付けたままでバラバラにされる。1つ又は2つの保持カバーシート11を、フランジ43上に同心円状に配置する。次に、プランジャ43が、フランジ穴を通りカバーシート上に押され、スルーピン46により決められる限界を超えて、薄壁外側構成要素内をスライドすることが阻止される。従って、カバーシート11は、薄壁導入器シリンダ44内に引きずり込まれ、ピンが設けられる場合には、プランジャの周りに巻き付いたままにされる(その平らな端におけるピン46によって貫通される)。次に、修復部位に対して必要な数のパッド9が、外側構成要素44のシリンダ44の中空の駆動ヘッド44a内に配置され、プランジャ43の平らな端に対して平らに位置するよう押される。プランジャの平らな端が中心ピンを有する場合、中心ピンは、中心においてパッドを刺し通す。上述した供給器具を装填する方法は、図8に示す。
【0019】
装置を既に前処理された部位(環状溝が形成され残留軟骨組織が除去されている)に移植するために、装置(即ち、パッド9及びカバーシート11)を上述したように供給工具に装填した後、供給工具は、環状溝内に導入され、中のパッドと工具の縁との間の空間により決められる限界まで溝内に押し込まれる。外側構成要素は、環状溝内でその位置に維持され、プランジャの自由端上への圧力を維持し、それにより、プランジャの平らな端におけるピンを、修復部位の中心における骨内と係合させる。水平保持ピン46は、プランジャ43から引き出され、外側構成要素44は、その中に閉じ込められていた巻き付いたカバーシートを解放するまで環状溝から離れるようプランジャ43の周りをスライドし、それにより、カバーシートが広がることを可能にする。プランジャ端への圧力を維持し、従って、パッドを、修復部位において中心に位置付けながら、カバーシートは、外側円筒構成要素によって環状溝内に押し込まれる。プランジャの平らな端におけるピンは、カバーシートを外側薄壁構成要素で押す間に、修復部位におけるパッドの中心位置を維持する。修復移植片の移植のための連続段階は、図9a、b、及びcに示す。
【0020】
図10及び11は、導入器の好適な及び実用的な実施例を示す。
【0021】
図9a乃至cと、対応する図10a乃至eを及び図11a乃至eを参照するに、導入器工具の使用方法をより詳細に説明する。導入器シリンダ44は、溝7内にカバーシートの外側部分11aを導入するために一端に中空の駆動ヘッド44aを有する。シリンダ44の中を相対的にスライド可能なプランジャ43は、カバーシートの外側部分11aが主要部分11bの後方となるよう骨部位に向かってカバーシートの主要部分11bを動かすようカバーシートと係合可能である供給端43aを有する。
【0022】
パッド受容凹部は、シリンダ44とプランジャ43がパッド移植位置に相対的に調整されるとき、プランジャ43の供給端43aとシリンダ44の内壁との間に画成され、それにより、パッド9がカバーシート11の主要部分11bを被せられるよう凹部内に導入可能となる。
【0023】
シリンダ44とプランジャ43の内部構成は、相対的な前進動作が後に続くシリンダ44の駆動ヘッド44aの相対的な引き出しにより、駆動ヘッド44aがカバーシート11の後方部分11aと係合し、溝7内に後方部分11aを導入し、同時に、パッドが骨部位と係合し、それにより、パッドを所定位置に固定することを可能にするような構成である。
【0024】
カバーシート11の主要部分11bは、プランジャの供給端43aによってパッド9上に下方向に押され、同時に、導入器シリンダ44の駆動ヘッド44aは、後方部分11aを溝7内に導入する。
【0025】
導入器工具のこの実施例では、フランジ46aは、外側シリンダから取り外し可能であり、プランジャは、導入器の外側シリンダにおける凹部と係合し、それにより、シリンダ内でのプランジャの動作を制限する一体式リングを有する。
【0026】
図10a及び12を参照するに、供給工具内へのパッドの装填を容易にするもう1つの構成要素は、矩形ブロック3及び49であり、これは、修復部位と同じ構成及び寸法に前処理された1つの又は多数の凹部50を有する。ブロック49には、様々な凹部において積み重ねられた1つ以上のパッド9が既に入れられた凹部50が設けられることが可能であり、このようなパッドは、供給工具が任意の凹部内の環状溝内に導入される際に導入工具によって獲得される。パッドは、単純に、供給工具の内部に接着する。ブロックとそれを使用する方法は、図10に示す。凹部の上面は、供給工具の平らな端を有するプランジャにおけるピンが通り得る中心穴を有しうる。ピンは、ブロックにおける凹部から取り上げられる際にパッドの中心を貫通する。
【0027】
従って、図4乃至10を参照して上述した本発明の好適なリーマ工具及び導入器工具の好適な実施例は、改良された工具であり、損傷組織を有する骨部位のより簡単な前処理と、後続の生体適合可能パッド及び上に被せられるカバーシートから形成される組織修復キッドの移植を与える。
【0028】
特に、導入器工具は、損傷組織が除去され、溝7が骨3内にその周りにおいて形成された前処理された骨部位(図1乃至3参照)に修復キットを移植するよう機能する。修復キットは、前処理された骨部位に適合するための生体適合可能パッド9と、パッドを所定位置に固定するよう溝に適合するよう上に被せられるカバーシート11を含む。
【0029】
工具は、溝内にカバーシートの外側部分を導入するための中空の円形駆動ヘッドを一端に有する導入器シリンダ44を含む。
【0030】
プランジャ43は、シリンダ44内に相対的にスライド可能であり、シリンダ内にプランジャが入る前に、その上にカバーシートを配置可能な供給端を有し、それにより、カバーシートの主要部分を、カバーシートの外側部分が主要部分の後方となるよう骨部位に向かって動かす。
【0031】
パッド受容凹部は、シリンダとプランジャがパッド移植位置に相対的に調整されるときに、プランジャの供給端とシリンダの内壁との間に画成され、それにより、パッドは、カバーシートの主要部分の上に横たわるよう凹部内に導入されることが可能である。
【0032】
次に、相対的な前進動作が次に行われるシリンダの駆動ヘッドの相対的な引き出しにより、駆動ヘッドがカバーシートの後方部分と係合し、また、溝内に後方部分を導入し、同時に、パッドが骨部位と係合し、それにより、パッドを所定の位置に固定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】軟骨組織が被せられた骨を含む膝関節の一部を示す図である。
【図2】軟骨組織が被せられた骨を含む膝関節の一部を示す図である。
【図3】軟骨組織が被せられた骨を含む膝関節の一部を示す図である。
【図4a】骨部位から損傷組織を除去するのに使用する組み立てられたリーマ及びバネ式中心化装置を示す断面図である。
【図4b】リーマを示す斜視図である。
【図5】リーマと共に使用する軟骨組織カッターを示す斜視図である。
【図6】残留軟骨組織除去工具の動作する(切断端)を示す分解図である。
【図7a】パッド及び保持カバーシートを含む修復キットを移植するための導入器/供給器具の組立体を示す斜視図である。
【図7b】図7aに示す工具の構成要素を示す図である。
【図7c】図7aに示す工具の構成要素を示す図である。
【図7d】図7aに示す工具の構成要素を示す図である。
【図8】供給装置/導入器工具内への修復キットの装填を示す連続図である。
【図9a】前処理された骨部位に修復キットを移植する際の連続段階を示す図である。
【図9b】前処理された骨部位に修復キットを移植する際の連続段階を示す図である。
【図9c】前処理された骨部位に修復キットを移植する際の連続段階を示す図である。
【図10a】移植の1つの段階を示す斜視図及び断面図である。
【図10b】移植の1つの段階を示す斜視図及び断面図である。
【図10c】移植の1つの段階を示す斜視図及び断面図である。
【図10d】移植の1つの段階を示す斜視図及び断面図である。
【図10e】移植の1つの段階を示す斜視図及び断面図である。
【図11a】導入器工具の構成要素の組立体を示す斜視図である。
【図11b】導入器工具の構成要素の組立体を示す斜視図である。
【図11c】導入器工具の構成要素の組立体を示す斜視図である。
【図11d】導入器工具の構成要素の組立体を示す斜視図である。
【図11e】導入器工具の構成要素の組立体を示す斜視図である。
【図12】供給器具内への多数の生体適合可能パッドの装填を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
損傷組織が除去され、且つ、骨に溝(7)がその周りで形成された前処理された骨部位(1、3、5)に修復キット(9、11)を移植するための導入器工具であって、
前記修復キットは、前記前処理された骨部位に適合する生体適合可能なパッド(9)と、前記溝内に適合する重ねられるカバーシート(11)とを含み、
前記工具は、
前記溝内に前記カバーシートの外側部分(11a)を導入する中空の駆動ヘッド(44a)を一端に有する導入器シリンダ(44)と、
前記シリンダ内において相対的にスライド可能であり、且つ、前記カバーシートの主要部分(11b)を前記骨部位に向けて動かし、前記カバーシートの前記外側部分が前記主要部分の後方となるよう前記カバーシートと係合可能な供給端(43a)を有するプランジャ(43)と、
前記シリンダと前記プランジャがパッド移植位置に相対的に調整されるときに前記プランジャの前記供給端と前記シリンダの内壁との間に画成され、それにより、パッドが前記カバーシートの前記主要部分の上に横たわるようパッド受容凹部内に導入可能となる該パッド受容凹部と、
を含み、
前記シリンダ及び前記プランジャの内部構成は、相対的な前進運動が後に続く前記シリンダの前記駆動ヘッドの相対的な引き出しにより、前記駆動ヘッドが、前記カバーシートの前記後方部分(11a)と係合し、且つ、前記パッドが前記骨部位と係合しそれにより前記パッドを所定位置に固定すると同時に前記後方部分を前記溝内に導入することを可能にするような構成である導入器工具。
【請求項2】
前記シリンダの入口端において一体である(45)又は着脱可能である(45a)フランジを含み、
前記シリンダ内に前記プランジャを挿入する前に、前記フランジに対して前記カバーシートを位置付けることが可能である請求項1記載の導入器工具。
【請求項3】
前記シリンダにおける前記プランジャの動作を制限し、それにより、前記プランジャの前記供給端(43a)と前記シリンダの前記周囲壁との間の前記パッド受容凹部を画成する手段(46、46a)を含む請求項1又は2記載の導入器工具。
【請求項4】
前記着脱可能な当接部は、前記プランジャにおける横穴(47)により受容可能であり、前記シリンダにおける前記プランジャの動作を制限するよう前記フランジと係合可能である保持ピン(46)を含む請求項2に従属する場合の請求項3記載の導入器工具。
【請求項5】
少なくとも1つのパッドを受容するようそれぞれ構成される多数のセル(50)を有するパッド装填ブロック(49)を含み、
前記ブロックは、前記プランジャに少なくとも1つのパッドが装填されることを可能にするよう前記プランジャと協働可能である請求項1乃至4のうちいずれか一項記載の導入器工具。
【請求項6】
前記プランジャは、前記ブロックからのパッドの取出しを容易にし、且つ、前記プランジャに前記パッドを取り付ける突起ピン(48)を有する請求項5記載の導入器工具。
【請求項7】
骨部位(1、3)から損傷組織を除去し、且つ、該骨部位の周りに環状溝(7)を形成する骨部位前処理装置(30)であって、
前記溝を形成するリーマ(34)と、
前記リーマ内に収容され、且つ、前記骨(3)を貫通する尖った端(33)を有し、且つ、前記骨の欠損部位の輪郭を描く円の中心を画成する中心化装置(31)と、
前記骨と係合するよう軸方向において前記リーマの外側に前記尖った端を付勢する手段と、
を含み、
外科医は、前記骨部位前処理装置を片手で動作し、同時に、前記リーマで前記環状溝を切断する際に前記骨に前記中心化装置を係合した状態に維持しうる、骨部位前処理装置。
【請求項8】
前記リーマは、一端(36)における切断歯と、前記環状溝が形成される間に前記歯により形成された骨断片を排出することを可能にするよう前記1つの端に形成される骨断片チャネル(37)とを有する請求項7記載の装置。
【請求項9】
損傷組織を除去し、前記リーマに対して回転可能であるよう前記リーマと相互に嵌ることが可能な円筒カッター(38)を含む請求項7又は8記載の装置。
【請求項10】
前記リーマの前記中心化装置から離れた端(35)は、電動工具に結合されるよう適応される請求項7乃至9のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項11】
円筒保護部(40)と、前記保護部により回転可能な切断工具(40)とを含み、
前記保護部は、前記切断工具が前記溝により取り囲まれる損傷組織を除去する間に前記溝により受容されることが可能である請求項7乃至10のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項12】
損傷組織が除去され、且つ、骨に溝(7)がその周りで形成された前処理された骨部位(1、3、5)に修復キットを移植する方法であって、
前記修復キットは、前記前処理された骨部位に適合する生体適合可能なパッド(9)と、前記溝内に適合する重ねられるカバーシート(11)とを含み、
前記方法は、
前記カバーシートと係合する中空の駆動ヘッド(44a)を一端に有する導入器シリンダ(44)を用いて前記溝内に前記カバーシートの外側部分(11a)を導入する段階と、
前記プランジャの供給端(43a)が前記カバーシートと係合し、且つ、前記カバーシートの前記外側部分が前記カバーシートの主要部分(11b)の後方となるよう前記主要部分を前記骨部位に向けて動かすよう前記導入器シリンダ内でプランジャ(43)を相対的にスライドさせる段階と、
前記シリンダと前記プランジャがパッド移植位置に相対的に調整されるときに前記プランジャの前記供給端と前記シリンダの内壁との間に画成されるパッド受容凹部内にパッドを導入し、前記パッドは、前記カバーシートの前記主要部分の上に横たわる段階と、
前記パッドが前記骨部位と係合し、且つ、所定位置に固定されると同時に前記後方部分(11a)との前記シリンダの前記駆動ヘッドの係合により前記溝内に前記カバーシートの前記後方部分を導入する段階と、
を含む方法。
【請求項13】
前記シリンダの前記駆動ヘッドの相対的な引き出しの後に相対的な前進動作が続き、これは、前記駆動ヘッドが前記カバーシートの前記後方部分と係合し、且つ、前記パッドが前記骨部位と係合しそれにより固定されると同時に前記溝内に前記後方部分を導入することを可能にする請求項12記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4a】
image rotate

【図4b】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公表番号】特表2007−509679(P2007−509679A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537407(P2006−537407)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【国際出願番号】PCT/GB2004/004537
【国際公開番号】WO2005/051245
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(506145267)サイロス ピーエルシー (2)
【Fターム(参考)】