説明

組電池システム

【課題】直列セル群の並列構成を採用する組電池について、各直列セル群に流れる電流の制御を、システムの信頼性を確保しながら低コストで実現するための技術を提供する。
【解決手段】組電池システム10が、互いに並列に接続された複数の直列電池ユニット1A〜1Zと、制御部9A〜9Zとを具備する。複数の直列電池ユニット1A〜1Zのそれぞれは、直列に接続された複数のセル4と電流制御素子5A〜5Zとを備えている。制御部9A〜9Zは、電流制御素子5A〜5Zのそれぞれに電流制御信号6A〜6Zを供給する。電流制御素子5A〜5Zとしては、それを流れる電流が電流制御信号6A〜6Zの信号レベルに応じて変化するディスクリート素子が使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組電池システムに関し、特に、組電池システムの電流制御に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池の応用分野の一つは、電力貯蔵システムや電気自動車用の電源システムのような大電力を供給するための電源である。特に、リチウムイオン二次電池は、他の二次電池に較べてエネルギー密度及び入出力密度が高く、且つサイクル寿命が長いという特徴を生かし、このような分野への応用が期待されている。
【0003】
大電力を供給するための電源への応用においては、二次電池は、複数のセル(単電池)で構成される組電池(電池モジュールや、モジュール電池などとも呼ばれる)として運用される。組電池として二次電池を運用する上で重要な点は、組電池の各セルの電圧・温度の管理である。特に、リチウムイオン二次電池で構成された組電池では、各セルの電圧・温度の管理は、セルの性能や安全性の維持のために重要である。このため、組電池には、電池保護機能が与えられることが一般的である。例えば、組電池には、セル電圧が上限電圧を超えたら充電を停止し、下限電圧を下回ったら放電を停止する機能や、セル電圧を均一化する機能(セルバランス機能)が与えられる。このような技術は、例えば、特開2003−289630号公報に開示されている。
【0004】
組電池の構成には大きく分けて2種類ある:一つは、図1Aに示されているように、並列セル群の直列構成であり、もう一つは、図1Bに示されているように、直列セル群の並列構成である。セル101の数は、アプリケーションによって様々に増減される。直列に接続されるセル101又は並列セル群の数は、主に、所要の電源電圧に応じて決定され、並列に接続されるセル101又は直列セル群の数は、主に、所要の電源容量に応じて決定される。
【0005】
大電力を供給する組電池としては、図1Bに示された直列セル群の並列構成が好適であると考えられる。これは、何らかの原因で短絡が起こったときに、過大な電流が流れることを防ぐためである。大電力を供給する組電池に使用される大容量セルは内部抵抗が小さく、短絡によって過大な電流が流れる可能性がある。直列セル群の並列構成では、過大な電流が流れる可能性を低減できる。
【0006】
図1Bに示された直列セル群の並列構成では、各直列セル群に流れる電流は、必ずしも均等にはならない。例えば、各直列セル群に流れる電流には、セルの性能(劣化挙動を含む)の個体差によって差が生じ得る。製造上、セルの性能の個体差を完全になくすことはできない。また、各セルの周囲温度により、直列セルの各組に流れる電流には差が生じ得る。アプリケーションによっては、セルの配置や日射状況などのセルの周囲環境によるセルの周囲温度の違いが顕在化し得る。組電池が収められる筐体の環境温度を空調などで制御するとしても、システム規模が大きい場合には、セルの環境温度を均一に制御することは難しい。
【0007】
このような不具合を回避する手法としては、図2に示されているように、直列セル群のそれぞれに対してDC−DCコンバータ102を設け、そのDC−DCコンバータ102によって直列セル群のそれぞれに流れる電流を制御する手法が知られている。DC−DCコンバータ102には、インバータ103から電力が供給される。しかしながら、このような手法は、大容量システムを低コストで製造する観点からは好ましくない。このため、より低コストでシステムの信頼性を確保することができるような電流制御技術の提供が望まれている。
【特許文献1】特開2003−289630号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、直列セル群の並列構成を採用する組電池について、各直列セル群に流れる電流の制御を、システムの信頼性を確保しながら低コストで実現するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明は、以下に述べられる手段を採用する。その手段の記述には、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号が付記されている。但し、付記された番号・符号は、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲を限定的に解釈するために用いてはならない。
【0010】
本発明の一の観点では、組電池システム(10)が、互いに並列に接続された複数の直列電池ユニット(1A〜1Z)と、制御手段(9A〜9Z、11)とを具備する。前記複数の直列電池ユニット(1A〜1Z)のそれぞれは、直列に接続された複数のセル(4)と電流制御素子(5A〜5Z)とを備えている。前記制御手段(9A〜9Z、11)は、前記電流制御素子(5A〜5Z)のそれぞれに電流制御信号(6A〜6Z)を供給する。前記電流制御素子(5A〜5Z)としては、それを流れる電流が前記電流制御信号(6A〜6Z)の信号レベルに応じて変化するディスクリート素子が使用される。当該組電池システム(10)では、直列電池ユニットのそれぞれに流れる電流の制御がディスクリート素子によって行われるため、電流の制御を低コストで行い、これによりシステムの信頼性を確保することができる。
【0011】
好適な一実施形態では、前記制御手段(9A〜9Z、11)は、前記複数の直列電池ユニットの各直列電池ユニット(1x)の前記電流制御素子(5x)に供給される前記電流制御信号(6x)の信号レベルを、前記各直列電池ユニット(1x)を流れる電流に応答して制御する。
【0012】
他の好適な実施形態では、前記制御手段(9A〜9Z、11)は、前記複数の直列電池ユニット(1A〜1Z)の各直列電池ユニット(1x)の前記電流制御素子(5x)に供給される前記電流制御信号(6x)の信号レベルを、前記各直列電池ユニット(1x)を流れる電流に加え、前記各直列電池ユニット(1x)に含まれる前記複数のセル(4)それぞれのセル温度及び内部抵抗に応答して制御する。この場合、前記制御手段(9A〜9Z、11)は、前記電流制御信号(6x)の信号レベルを、前記各直列電池ユニット(6x)を流れる電流が前記複数の直列電池ユニット(1A〜1Z)について共通に定められた所定の目標値になるように仮に決定し、仮に決定された前記電流制御信号(6x)の信号レベルを前記各直列電池ユニット(6x)に含まれる前記複数のセル(4)それぞれのセル温度及び内部抵抗に応答して調節することによって前記電流制御信号(6x)の信号レベルを最終的に決定することが好ましい。また、前記制御手段(9A〜9Z、11)が、前記各直列電池ユニット(1x)を流れる電流のうちの前記セル温度及び内部抵抗に応じて調節される調節分の前記複数の直列電池ユニット(1A〜1Z)についての総和がゼロになるように、前記電流制御信号(6x)の信号レベルを調節することは一層に好ましい。
【0013】
他の好適な実施形態では、前記複数の直列電池ユニット(1A〜1Z)に含まれる各直列電池ユニット(1x)の前記電流制御素子(5x)に供給される前記電流制御信号(6x)の信号レベルは、前記各直列電池ユニット(1x)に含まれる前記複数のセル(4)それぞれのセル電圧に応答して制御される。
【0014】
更に他の好適な実施形態では、前記複数の直列電池ユニット(1A〜1Z)に含まれる各直列電池ユニット(1x)の前記電流制御素子(5x)に供給される前記電流制御信号(6x)の信号レベルは、前記各直列電池ユニット(1x)に含まれる前記複数のセル(4)の総電圧に応答して制御される。
【0015】
更に他の好適な実施形態では、前記複数の直列電池ユニット(1A〜1Z)に含まれる各直列電池ユニット(1x)の前記電流制御素子(5x)に供給される前記電流制御信号(6x)の信号レベルは、前記各直列電池ユニット(1x)に含まれる前記複数のセル(4)のセル温度に応答して制御される。
【0016】
前記ディスクリート素子としては、MOSFET、バイポーラトランジスタ、又はIGBTが使用可能である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、直列セル群の並列構成を採用する組電池について、各直列セル群に流れる電流の制御をシステムの信頼性を確保しながら低コストで実現するための技術が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(第1の実施形態)
図3Aは、本発明の第1の実施形態の組電池システム10の構成を示す概念図である。組電池システム10は、正極端子2と負極端子3の間に互いに並列に接続された複数の直列電池ユニット1A〜1Zを備えている。以下において、互いに区別しない場合には、直列電池ユニット1A〜1Zを単に直列電池ユニット1と記載する。直列電池ユニット1A〜1Zは、それぞれ、直列に接続されたn個(nは、2以上の整数)のセル4と電流制御素子5A〜5Zとを備えている。電流制御素子5A〜5Zは、それぞれ、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流(即ち、直列電池ユニット1A〜1Zに入出力される電流)を制御する機能を有している。
【0019】
本実施形態では、電流制御素子5A〜5Zとして、それを流れる電流の電流値が、それに供給される電流制御信号6A〜6Zの信号レベルに応じて変化するディスクリート素子(即ち、一つのパッケージに単一のデバイスが収容されている素子)が使用される。電流制御素子5A〜5Zとしては、例えば、パワーMOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)が使用可能である。また、これ以外にもバイポーラトランジスタやIGBT(Insulator gated Bipolar Transistor)が使用可能である。電流制御素子5A〜5ZとしてパワーMOSFETが使用される場合、当該パワーMOSFETのゲートに電流制御信号6A〜6Zが供給され、電流制御素子5A〜5Zを流れる電流値は、電流制御信号6A〜6Zの電圧レベル(すなわち、パワーMOSFETのゲート電圧)によって制御される。
【0020】
電流制御素子5A〜5Zを制御する電流制御信号6A〜6Zを生成するために、直列電池ユニット1A〜1Zには、それぞれ、電流センサ7A〜7Zと検出部8A〜8Zと制御部9A〜9Zとが設けられている。検出部8A〜8Zは、それぞれ、電流センサ7A〜7Zの出力信号から直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値IA〜IZを検出し、検出した電流値IA〜IZをそれぞれに示すA列〜Z列情報を制御部9A〜9Zに供給する。制御部9A〜9Zは、A列〜Z列情報に示された電流値IA〜IZに応答して電流制御信号6A〜6Zを生成する。本実施形態では、電流制御信号6A〜6Zは、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値が、いずれも、制御部9A〜9Zに設定された所定の目標値に制御されるように生成される。制御部9A〜9Zに設定される目標値は同一にされ、これにより直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流が均等化される。
【0021】
本実施形態の組電池システム10では、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流が電流制御素子5A〜5Zによって制御され、これにより、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流が均等化される。電流の均等化は、組電池システム10の健全性の向上に有効である。加えて、本実施形態では、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流を制御する電流制御素子5A〜5Zとしてディスクリート素子が使用されているため、電流の制御を低コストで行うことができる。
【0022】
組電池システム10全体としての制御を最適化するためには、図3Bに示されているように、制御部9A〜9Zを統括して制御する統合制御部11が設けられることが好適である。統合制御部11には、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値IA〜IZを示すセル電流情報が制御部9A〜9Zから与えられ、統合制御部11は、これらのセル電流情報を基に制御部9A〜9Zを制御する。一実施形態では、統合制御部11は、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流に異常がある場合、組電池システム10に入出力可能な電力を制限する電力制限動作や、充放電動作を停止するインタロック動作を行う。電力制限動作は、制御部9A〜9Zに設定される目標値を低減することによって実現可能であり、インタロック動作は、電流制御素子5A〜5Zをオフにして電流が流れないようにすることによって実現可能である。
【0023】
(第2の実施形態)
図4Aは、本発明の第2の実施形態の組電池システム10の構成を示す概念図である。第2の実施形態では、直列電池ユニット1A〜1Zの各セル4のセル電圧に応じて直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流が制御される。より具体的には、第2の実施形態では、各直列電池ユニット1x(xは、A〜Z)のセル4のそれぞれに電圧センサ(図示されない)が設けられる。検出部8xは、その電圧センサの出力信号から、直列電池ユニット1xの各セル4のセル電圧V1〜Vnを検出し、検出したセル電圧V1〜Vnを示すx列情報を生成する。制御部9xは、直列電池ユニット1xの各セル4のセル電圧V1〜Vnに応答して電流制御信号6xを生成する。
【0024】
一実施例では、制御部9xは、直列電池ユニット1xの各セル4のセル電圧V1〜Vnの平均値に応答して電流制御信号6xを生成し、これにより直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流を制御する。詳細には、制御部9xには、セル電圧V1〜Vnの平均値と電流制御信号6xの信号レベルとの対応関係を示す関係表が記憶されており、制御部9xは、この関係表を基にして電流制御信号6xを生成する。
【0025】
セル電圧V1〜Vnの平均値ではなく、セル電圧V1〜Vnの最小値又は最大値に応答して電流制御信号6xが生成されてもよい。詳細には、充電時には、セル電圧V1〜Vnの最大値に応答して電流制御信号6xが生成され、放電時には、セル電圧V1〜Vnの最小値に応答して電流制御信号6xが生成される。制御部9xには、充電時におけるセル電圧V1〜Vnの最大値と電流制御信号6xの信号レベルとの対応関係を示す関係表と、放電時におけるセル電圧V1〜Vnの最小値と電流制御信号6xの信号レベルとの対応関係を示す関係表とが記憶されており、制御部9xは、これらの関係表を基にして電流制御信号6xを生成する。
【0026】
本実施形態の組電池システム10では、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流が電流制御素子5A〜5Zによって制御され、これにより、直列電池ユニット1A〜1Zの各セル4のセル電圧V1〜Vnの平均値が均等化され、又は、セル電圧V1〜Vnの最小値及び最大値が均等化される。セル電圧V1〜Vnの平均値、最小値、最大値の均等化は、組電池システム10の健全性の向上に有効である。
【0027】
第1の実施形態と同様に、組電池システム10全体としての制御を最適化するためには、図4Bに示されているように、制御部9A〜9Zを統括して制御する統合制御部11が設けられることが好適である。統合制御部11には、直列電池ユニット1A〜1Zの各セル4のセル電圧V1〜Vnを示すセル電圧情報が制御部9A〜9Zのそれぞれから与えられ、統合制御部11は、これらのセル電圧情報を基に制御部9A〜9Zを制御する。一実施例では、統合制御部11は、制御部9A〜9Zから供給されるセル電圧情報を基にして電流を直列電池ユニット1A〜1Zのそれぞれに分配し、これにより、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の目標値を決定する。決定された目標値は、制御部9A〜9Zに伝えられ、制御部9A〜9Zに設定される。制御部9A〜9Zは、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値が統合制御部11から与えられた目標値になるように電流制御信号6A〜6Zを生成する。また、統合制御部11は、直列電池ユニット1A〜1Zの各セル4のセル電圧V1〜Vnに異常がある場合、組電池システム10に入出力可能な電力を制限する電力制限動作や、充放電動作を停止するインタロック動作を行う。電力制限動作は、制御部9A〜9Zに設定される目標値を低減することによって実現可能であり、インタロック動作は、電流制御素子5A〜5Zをオフにして電流が流れないようにすることによって実現可能である。
【0028】
(第3の実施形態)
図5Aは、本発明の第3の実施形態の組電池システム10の構成を示す概念図である。第3の実施形態では、直列接続されたセル4の総電圧(即ち、直列接続されたセル4のセル電圧の総和)に応じて、直列電池ユニット1A〜1Zのそれぞれを流れる電流が制御される。より具体的には、第3の実施形態では、各直列電池ユニット1x(xは、A〜Z)のそれぞれに、直列接続されたセル4の総電圧を計測する電圧センサ(図示されない)が設けられる。検出部8xは、その電圧センサの出力信号から、直列接続されたセル4の総電圧Vxを検出し、検出したセル電圧Vxを示すx列情報を生成する。制御部9xは、直列電池ユニット1xの直列接続されたセル4の総電圧Vxに応答して電流制御信号6xを生成する。一実施例では、制御部9xには、直列接続されたセル4の総電圧Vxと電流制御信号6xの信号レベルとの対応関係を示す関係表が記憶されており、制御部9xは、この関係表を基にして電流制御信号6xを生成する。
【0029】
本実施形態の組電池システム10では、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流が電流制御素子5A〜5Zによって制御され、これにより、直列電池ユニット1A〜1Zの直列接続されたセル4の総電圧VA〜VZが均等化される。総電圧VA〜VZの均等化は、組電池システム10の健全性の向上に有効である。
【0030】
第1及び第2の実施形態と同様に、組電池システム10全体としての制御を最適化するためには、図5Bに示されているように、制御部9A〜9Zを統括して制御する統合制御部11が設けられることが好適である。統合制御部11には、直列電池ユニット1A〜1Zそれぞれの、直列接続されたセル4の総電圧を示す総セル電圧情報が制御部9A〜9Zから与えられ、統合制御部11は、これらの総セル電圧情報を基に制御部9A〜9Zを制御する。一実施例では、統合制御部11は、制御部9A〜9Zから供給される総セル電圧情報を基にして電流を直列電池ユニット1A〜1Zのそれぞれに分配し、これにより、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の目標値を決定する。決定された目標値は、制御部9A〜9Zに伝えられ、制御部9A〜9Zに設定される。制御部9A〜9Zは、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値が統合制御部11から与えられた目標値になるように電流制御信号6A〜6Zを生成する。また、統合制御部11は、直列接続されたセル4の総電圧に異常がある場合、組電池システム10に入出力可能な電力を制限する電力制限動作や、充放電動作を停止するインタロック動作を行う。電力制限動作は、制御部9A〜9Zに設定される目標値を低減することによって実現可能であり、インタロック動作は、電流制御素子5A〜5Zをオフにして電流が流れないようにすることによって実現可能である。
【0031】
(第4の実施形態)
図6Aは、本発明の第4の実施形態の組電池システム10の構成を示す概念図である。第4の実施形態では、直列電池ユニット1A〜1Zの各セル4の温度(セル温度)に応じて直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流が制御される。より具体的には、第4の実施形態では、各直列電池ユニット1x(xは、A〜Z)のセル4のそれぞれに温度センサ(図示されない)が設けられる。検出部8xは、その温度センサの出力信号から、直列電池ユニット1xの各セル4のセル温度t1〜tnを検出し、検出したセル電圧t1〜tnを示すx列情報を生成する。制御部9xは、直列電池ユニット1xの各セル4のセル温度t1〜tnに応答して電流制御信号6xを生成する。
【0032】
一実施例では、制御部9xは、直列電池ユニット1xの各セル4のセル温度t1〜tnの平均値に応答して電流制御信号6xを生成し、これにより直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流を制御する。詳細には、制御部9xには、セル温度t1〜tnの平均値と電流制御信号6xの信号レベルとの対応関係を示す関係表が記憶されており、制御部9xは、この関係表を基にして電流制御信号6xを生成する。電流制御信号6xは、セル温度t1〜tnの平均値が高いほど当該直列電池ユニット1xを流れる電流が低減されるように生成されることが好ましい。これにより、平均的にセル温度t1〜tn直列電池ユニット1xの電流が低減されて発熱が抑制され、組電池システム10の健全性を有効に向上させることができる。
【0033】
セル温度t1〜tnの平均値ではなく、セル温度t1〜tnの最高値に応答して電流制御信号6xが生成されてもよい。この場合、制御部9xには、セル温度t1〜tnの最高値と電流制御信号6xの信号レベルとの対応関係を示す関係表が記憶され、制御部9xは、この関係表を基にして電流制御信号6xを生成する。電流制御信号6xは、セル温度t1〜tnの最高値が高いほど当該直列電池ユニット1xを流れる電流が低減されるように生成されることが好ましい。これにより、最高温度のセル4を含む直列電池ユニット1xの電流が低減されて発熱が抑制され、組電池システム10の健全性を有効に向上させることができる。
【0034】
セル温度t1〜tnの最低値に応答して電流制御信号6xが生成されてもよい。この場合、制御部9xには、セル温度t1〜tnの最低値と電流制御信号6xの信号レベルとの対応関係を示す関係表が記憶され、制御部9xは、この関係表を基にして電流制御信号6xを生成する。電流制御信号6xは、セル温度t1〜tnの最低値が高いほど当該直列電池ユニット1xを流れる電流が低減されるように生成されることが好ましい。これにより、最低温度のセル4、即ち、内部抵抗が高いセル4を含む直列電池ユニット1xの電流が低減されてジュール熱による発熱が抑制され、組電池システム10の健全性を有効に向上させることができる。
【0035】
第1乃至第3の実施形態と同様に、組電池システム10全体としての制御を最適化するためには、図6Bに示されているように、制御部9A〜9Zを統括して制御する統合制御部11が設けられることが好適である。統合制御部11には、直列電池ユニット1A〜1Zの各セル4のセル温度t1〜tnを示すセル温度情報が制御部9A〜9Zから与えられ、統合制御部11は、これらのセル温度情報を基に制御部9A〜9Zを制御する。一実施例では、統合制御部11は、制御部9A〜9Zから供給されるセル温度情報を基にして電流を直列電池ユニット1A〜1Zのそれぞれに分配し、これにより、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の目標値を決定する。決定された目標値は、制御部9A〜9Zに伝えられ、制御部9A〜9Zに設定される。制御部9A〜9Zは、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値が統合制御部11から与えられた目標値になるように電流制御信号6A〜6Zを生成する。また、統合制御部11は、直列電池ユニット1A〜1Zの各セル4のセル温度t1〜tnに異常がある場合(例えば、あるセル4のセル温度tiが異常に高い場合や、空調の故障によりセル温度t1〜tnが以上に低い場合等)、組電池システム10に入出力可能な電力を制限する電力制限動作や、充放電動作を停止するインタロック動作を行う。電力制限動作は、制御部9A〜9Zに設定される目標値を低減することによって実現可能であり、インタロック動作は、電流制御素子5A〜5Zをオフにして電流が流れないようにすることによって実現可能である。
【0036】
(第5の実施形態)
図7Aは、本発明の第5の実施形態の組電池システム10の構成を示す概念図である。第5の実施形態では、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値に加え、直列電池ユニット1A〜1Zの各セル4のセル温度t1〜tn及び内部抵抗r1〜rnに基づいて直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流が制御される。直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値に加え、セル温度t1〜tnと内部抵抗r1〜rnに基づいて直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流を制御することにより、組電池システム10の健全性を有効に向上させることができる。
【0037】
以下、第5の実施形態の組電池システム10を詳細に説明する。直列電池ユニット1A〜1Zには、それぞれ、電流センサ7A〜7Zが設けられ、更に、直列電池ユニット1A〜1Zの各セル4には電圧センサと温度センサ(いずれも図示されない)が設けられる。検出部8A〜8Zは、電流センサ7A〜7Zの出力信号から直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値IA〜IZを検出し、電圧センサの出力信号から、各セル4のセル電圧V1〜Vnを検出し、さらに、温度センサの出力信号から、セル温度t1〜tnを計測する
【0038】
制御部9A〜9Zは、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値IA〜IZと、各セル4のセル電圧V1〜Vnから、直列電池ユニット1A〜1Zの各セル4の内部抵抗r1〜rnを算出する。各セル4の内部抵抗は、セル4を流れる電流(即ち、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流)の変化分を、当該セル4のセル電圧の変化分で割ることによって算出される。即ち、ある直列電池ユニット1xのセル4の内部抵抗riは、下記式によって算出される:
ri=ΔIx/ΔVi,
ここで、ΔIxは、或る期間における電流の変化分であり、ΔViは、当該期間における電圧の変化分である。直列電池ユニット1A〜1Zに入出力される電流や各セル4の電圧は、通常、常に変化しているので、このような手法によって各セル4の内部抵抗を検出することができる。
【0039】
更に、制御部9A〜9Zは、各セル4のセル温度t1〜tnと内部抵抗r1〜rnとに応答して、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流を制御する電流制御信号6A〜6Zを生成する。電流制御信号6A〜6Zの信号レベルは、下記のようにして決定される:制御部9A〜9Zは、電流制御信号6A〜6Zの信号レベルを、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値IA〜IZが所定の共通の目標値になるように仮に決定する。電流制御信号6A〜6Zの信号レベルの仮の決定は、電流センサ7A〜7Zを用いて検出された直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値IA〜IZに応答して行われる。これにより、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流IA〜IZは、基本的には均等化される。
【0040】
更に、制御部9A〜9Zは、仮に決定された電流制御信号6A〜6Zの信号レベルを各セル4のセル温度t1〜tnと内部抵抗r1〜rnとに応じて調整することにより、最終的に電流制御素子5A〜5Zに供給される電流制御信号6A〜6Zの信号レベルを決定し、これにより、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流を制御する。図8は、このような手法による直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の制御の概念図である。第5の実施形態による制御によれば、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流は、共通の目標値に対応する「固定分」と、セル温度t1〜tnと内部抵抗r1〜rnとに応じて調整される「調整分」とで構成される。
【0041】
図9は、一実施例における、各直列電池ユニット1xの電流制御素子5xに供給される電流制御信号6xの信号レベルの調整の方法を示す表である。電流制御信号6xの信号レベルの調整は、例えば、下記のようにして行われる:
【0042】
(a)直列電池ユニット1xの全てのセル4のセル温度t1〜tnが、所定の正常範囲内である場合
この場合、各セル4の内部抵抗r1〜rnに関わらず、電流制御信号6xの信号レベルの補正は行われない。ただし、一部のセル4の内部抵抗が高い場合、セル4の結線の緩みが想定されるため、制御部9xは、メンテナンスが必要な旨を示すアラームを出力する。ここで、「一部のセル4」とは、1個以上q個以下(ただし、qは、セル4の総数nの半数未満であるように定められた所定数)のセル4を意味している(下記の(b)、(c)の場合についても同様である)。
【0043】
(b)直列電池ユニット1xの一部のセル4のセル温度が所定の正常範囲の上限を超えている場合
一部のセル4のセル温度が所定の正常範囲の上限を超える一方、全セル4の内部抵抗r1〜rnが所定の正常範囲内である場合には、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流が低減されるように電流制御信号6xの信号レベルが補正される。このような動作は、当該一部のセル4の環境温度が高いことを想定したものである。
【0044】
また、一部のセル4のセル温度が所定の正常範囲の上限を超えており、且つ、当該一部のセル4の内部抵抗も所定の正常範囲の上限を超えている場合、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流が低減されるように電流制御信号6xの信号レベルが補正される。このような動作は、当該一部のセル4が劣化していることを想定したものである。
【0045】
一方、セル温度が所定の正常範囲の上限を超えているセル4と、内部抵抗が所定の正常範囲の上限を超えているセル4とが一致しない場合には、電流制御信号6xの信号レベルは補正されない。このような動作は、一部のセル4の環境温度が高いものの、組電池システム10の動作に影響がないことを想定したものである。
【0046】
(c)直列電池ユニット1xの一部のセル4のセル温度が所定の正常範囲の下限を下回っている場合
一部のセル4のセル温度が所定の正常範囲の下限を下回っている一方、全セル4の内部抵抗r1〜rnが所定の正常範囲内である場合には、電流制御信号6xの信号レベルは補正されない。このような動作は、当該一部のセル4の環境温度が低いことを想定したものである。
【0047】
また、一部のセル4のセル温度が所定の正常範囲の下限を下回っており、且つ、当該一部のセル4の内部抵抗が所定の正常範囲の上限を超えている場合にも、電流制御信号6xの信号レベルは補正されない。このような動作は、当該一部のセル4の環境温度が低いことを想定したものである。
【0048】
一方、一部のセル4のセル温度が所定の正常範囲の下限を下回っており、一部のセル4の内部抵抗が所定の正常範囲の上限を超えており、且つ、セル温度が所定の正常範囲の下限を下回るセル4と、内部抵抗が所定の正常範囲の上限を超えるセル4とが、一致しない場合には、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流が低減されるように電流制御信号6xの信号レベルが補正される。このような動作は、当該一部のセル4が劣化していることを想定したものである。
【0049】
このような動作によれば、本実施形態の組電池システム10の健全性を有効に向上させることができる。
【0050】
第1乃至第4の実施形態と同様に、組電池システム10全体としての制御を最適化するためには、図7Bに示されているように、制御部9A〜9Zを統括して制御する統合制御部11が設けられることが好適である。統合制御部11には、(1)直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値、(2)直列電池ユニット1A〜1Zの各セル4のセル温度t1〜tn、及び(3)各セル4の内部抵抗r1〜rnを示す情報が制御部9A〜9Zから与えられ、統合制御部11は、制御部9A〜9Zから受け取った情報を基に制御部9A〜9Zを制御する。
【0051】
一実施例では、統合制御部11は、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の「調整分」の総和がゼロになるように、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の「調整分」を制御する。これは、各制御部9A〜9Zにおける電流制御信号6xの信号レベルの調整量を統合制御部11が制御することによって行われる。
【0052】
また、統合制御部11は、直列電池ユニット1A〜1Zの各セル4のセル温度t1〜tn、セル電圧V1〜Vn、直列電池ユニット1A〜1Zを流れる電流の電流値IA〜IZに異常がある場合、組電池システム10に入出力可能な電力を制限する電力制限動作や、充放電動作を停止するインタロック動作を行う。電力制限動作は、制御部9A〜9Zに設定される目標値を低減することによって実現可能であり、インタロック動作は、電流制御素子5A〜5Zをオフにして電流が流れないようにすることによって実現可能である。
【0053】
以上には、本発明の実施形態が様々に記載されているが、本発明は、上記の実施形態に限定して解釈してはならない。例えば、図3A、図4A、図5A、図6A、図7Aには、制御部9A〜9Zが互いに別々に設けられている構成が開示されているが、制御部9A〜9Zの機能が単一の制御装置によって実現されてもよい。また、図3B、図4B、図5B、図6B、図7Bには、制御部9A〜9Zと統合制御部11とが互いに別々に設けられている構成が開示されているが、制御部9A〜9Zと統合制御部11の機能が単一の制御装置によって実現されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1A】図1Aは、並列セル群の直列構成を採用する組電池の構成を示す概念図である。
【図1B】図1Bは、直列セル群の並列構成を採用する組電池の構成を示す概念図である。
【図2】図2は、各直列セル群の電流制御のためにDC−DCコンバータを使用する従来の組電池の構成を示す図である。
【図3A】図3Aは、本発明の第1の実施形態の組電池システムの構成を示す概念図である。
【図3B】図3Bは、本発明の第1の実施形態の組電池システムの他の構成を示す概念図である。
【図4A】図4Aは、本発明の第2の実施形態の組電池システムの構成を示す概念図である。
【図4B】図4Bは、本発明の第2の実施形態の組電池システムの他の構成を示す概念図である。
【図5A】図5Aは、本発明の第3の実施形態の組電池システムの構成を示す概念図である。
【図5B】図5Bは、本発明の第3の実施形態の組電池システムの他の構成を示す概念図である。
【図6A】図6Aは、本発明の第4の実施形態の組電池システムの構成を示す概念図である。
【図6B】図6Bは、本発明の第4の実施形態の組電池システムの他の構成を示す概念図である。
【図7A】図7Aは、本発明の第5の実施形態の組電池システムの構成を示す概念図である。
【図7B】図7Bは、本発明の第5の実施形態の組電池システムの他の構成を示す概念図である。
【図8】図8は、第5の実施形態の組電池システムにおける電流制御を説明する概念図である。
【図9】図9は、第5の実施形態の組電池システムにおける電流制御信号の信号レベルの調整のロジックを示す表である。
【符号の説明】
【0055】
10:組電池システム
1A:直列電池ユニット
2:正極端子
3:負極端子
4:セル
5A、5x:電流制御素子
6A、6x:電流制御信号
7A、7x:電流センサ
8A、8x:検出部
9A、9x:制御部
11:統合制御部
101:セル
102:DC−DCコンバータ
103:インバータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに並列に接続された複数の直列電池ユニットと、
制御手段
とを具備し、
前記複数の直列電池ユニットのそれぞれは、直列に接続された複数のセルと電流制御素子とを備え、
前記制御手段は、前記電流制御素子のそれぞれに電流制御信号を供給し、
前記電流制御素子は、それを流れる電流が前記電流制御信号の信号レベルに応じて変化するディスクリート素子である
組電池システム。
【請求項2】
請求項1に記載の組電池システムであって、
前記制御手段は、前記複数の直列電池ユニットの各直列電池ユニットの前記電流制御素子に供給される前記電流制御信号の信号レベルを、前記各直列電池ユニットを流れる電流に応答して制御する
組電池システム。
【請求項3】
請求項2に記載の組電池システムであって、
前記制御手段は、前記複数の直列電池ユニットの各直列電池ユニットの前記電流制御素子に供給される前記電流制御信号の信号レベルを、前記各直列電池ユニットを流れる電流に加え、前記各直列電池ユニットに含まれる前記複数のセルそれぞれのセル温度及び内部抵抗に応答して制御する
組電池システム。
【請求項4】
請求項3に記載の組電池システムであって、
前記制御手段は、前記電流制御信号の信号レベルを、前記各直列電池ユニットを流れる電流が前記複数の直列電池ユニットについて共通に定められた所定の目標値になるように仮に決定し、仮に決定された前記電流制御信号の前記信号レベルを前記各直列電池ユニットに含まれる前記複数のセルそれぞれのセル温度及び内部抵抗に応答して調節することによって前記電流制御信号の信号レベルを最終的に決定する
組電池システム。
【請求項5】
請求項4に記載の組電池システムであって、
前記制御手段は、前記各直列電池ユニットを流れる電流のうちの前記セル温度及び内部抵抗に応じて調節される調節分の前記複数の直列電池ユニットについての総和がゼロになるように、前記電流制御信号の信号レベルを調節する
組電池システム。
【請求項6】
請求項1に記載の組電池システムであって、
前記制御手段は、前記複数の直列電池ユニットに含まれる各直列電池ユニットの前記電流制御素子に供給される前記電流制御信号の信号レベルを、前記各直列電池ユニットに含まれる前記複数のセルそれぞれのセル電圧に応答して制御する
組電池システム。
【請求項7】
請求項1に記載の組電池システムであって、
前記制御手段は、前記複数の直列電池ユニットに含まれる各直列電池ユニットの前記電流制御素子に供給される前記電流制御信号の信号レベルを、前記各直列電池ユニットに含まれる前記複数のセルの総電圧に応答して制御する
組電池システム。
【請求項8】
請求項1に記載の組電池システムであって、
前記制御手段は、前記複数の直列電池ユニットに含まれる各直列電池ユニットの前記電流制御素子に供給される前記電流制御信号の信号レベルを、前記各直列電池ユニットに含まれる前記複数のセルのセル温度に応答して制御する
組電池システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の組電池システムであって、
前記ディスクリート素子は、MOSFET、バイポーラトランジスタ、又はIGBTのいずれかである
組電池システム。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−29015(P2010−29015A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−189679(P2008−189679)
【出願日】平成20年7月23日(2008.7.23)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成19年度 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 「系統連系円滑化蓄電システム技術開発/要素技術開発/リチウム二次電池による系統連系円滑化蓄電システムの研究開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【出願人】(000164438)九州電力株式会社 (245)
【Fターム(参考)】