説明

経口投与剤組合せ型医薬パッケージ法

所定の単位服用量の2つまたはそれ以上の異なる医薬活性成分を含有している医薬送達パッケージであり、該異なる医薬成分は(a)単一の送達パッケージ中に組み合わせてあり且つ(b)当該パッケージ内で互いに隔離せしめられており、当該パッケージは第一の医薬活性成分を有しているコアを含有しており、該コアは第二の医薬活性成分を有しているカプセルにより少なくとも一部が取り囲まれているものであることを特徴とする医薬送達パッケージ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品及び医療用薬物のパッケージ技術に関する。本発明は、特には、同じ症状の治療又は合併症の治療のための2つまたはそれ以上の医薬品又は薬物を組合わせたものをパッケージするのに有用である。本発明はそのような利用について記載されているが、その他の利用も意図されているとされてよい。
【背景技術】
【0002】
2つまたはそれ以上の医薬品の別々になっている服用物のある種の数を一定の間隔で投与するのとは対照的に、ある単位投与剤型中に併用投与された2つまたはそれ以上の医薬活性成分があることが便利であることは、薬学の分野では認められてきたことであり、本出願人の先行の米国特許第6,428,809号明細書(特許文献1)及び同第6,702,683号明細書(特許文献2)、現在出願係属中の米国特許出願第10/756,124号の明細書(特許文献3)及び同第10/479,438号の明細書(特許文献4)、そして米国仮特許出願第60/727,029号の明細書(特許文献5)において記載されている。患者や医者にとっての利点としては次のことが挙げられる:(1) 局所的な副作用及び/又は全身的な副作用を最小にしたり、なくすこと; (2) 合併している病的症状をより効果的に処置すること; (3) 多くの薬物の投与処理を改善すること; そして(4) 全体として病気をケアすると共に患者がより納得しやすいものとなり、一方では医者の往診を少なくしたり、入院治療を減らしたり、患者をより良好な状態としてコストを低減させることとなる。
【0003】
上記で言及した本出願人の米国特許第6,428,809号明細書(特許文献1)及び同第6,702,683号明細書(特許文献2)においては、容易に経口摂取可能な医薬送達パッケージの中に互いに隔離せしめられている2つまたはそれ以上の活性を有する医薬品又は薬物をパッケージ化することが記載されている。そこでは該医薬送達パッケージは、例えば、錠剤又はカプセル剤の形態である。本出願人の上記の特許では様々な薬物の組合せが開示され、クレームされている。
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,428,809号明細書
【特許文献2】米国特許第6,702,683号明細書
【特許文献3】米国特許出願第10/756,124号明細書
【特許文献4】米国特許出願第10/479,438号明細書
【特許文献5】米国仮特許出願第60/727,029号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記で言及した本出願人の特許文献において記載している医薬送達用パッケージの改良技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の具体的な態様では、製造することが容易である所定服用量組合せ型薬物治療用送達パッケージが提供される。特には、本発明の具体的な態様では、所定の単位服用量の2種類又はそれより多くの異なる医薬活性成分を含有しており、そして該異なる医薬活性成分は(a)単一の送達パッケージ中に組み合わせてあり且つ(b)当該パッケージ内で互いに隔離せしめられている医薬送達パッケージであり、当該パッケージは第一の医薬活性成分を有しているコアを含有しており、該コアは第二の医薬活性成分を有しているカプセルにより少なくとも一部が取り囲まれているものであることを特徴とする医薬送達パッケージが提供される。該医薬活性成分は、ここでは、単独の医薬成分であり、任意に適切な賦形剤と組み合わされているもの、あるいは、一つ以上の医薬成分であり、任意に適切な賦形剤と組み合わされているもののいずれかと定義される。本発明では、合併する症状をより効率的に処置すること、多数の薬物による治療、副作用の軽減、補充療法及び知られている薬物の相互反応を含んでいる、薬物を組合せての治療法に関連している幾つかの問題点の一つに対処したり、それを克服するといった薬物をユニークにそして利点のある手法で組み合わせたものが提供せしめられる。
【0007】
本発明の一つの具体的な態様では、該送達パッケージは2つまたはそれ以上の医薬成分を実質的に同時に放出することができるようにデザインされる。本発明の別の具体的な態様では、該医薬送達パッケージは2つまたはそれ以上の医薬成分を別々に放出することができるか、又は、2つまたはそれ以上の医薬成分を時間差をおいて放出することができる。例えば、本発明は、糖尿病と高脂血症又は糖尿病と高血圧などの糖尿病の治療のための薬物を組合せての治療法あるいは多数の薬物による治療を提供する医薬成分を含有している組合せ型薬物治療用送達パッケージを提供する。本発明の別の具体例では、高脂血症と高血圧を処置するための薬物を組合せての治療法を提供する。本発明の特別な具体的態様では、該活性成分は物理的なバリアーによって互いに隔離せしめられており、該パッケージを破壊せしめるか、あるいは、二つの半分にしたものに割り、実質的に該半分にしたものの間で薬物治療活性を分割せしめられていることを特徴とするパッケージを提供する。
【0008】
本明細書中、用語「所定服用量組合せ型薬物治療用送達パッケージ」とは、2つまたはそれ以上の薬物構成成分が、単一の投与剤型の中に一緒にパッケージに入れられ、お互いから隔離されているものである。該薬物構成成分は、それぞれ医薬活性成分を含有していてよい。また、該薬物構成成分の一つは医薬活性成分を含有していてよく、一方、該薬物構成成分の他のものは、酸塩基反応を介してなどのように、他の成分の効果を成し遂げるといった物質、又は、知られたそして予測可能な方法で他の成分を増強又は抑制するといった物質、又は、他の成分の吸収時間又は摂取を抑制又は増強するといった物質、又は、酵素活性を介しての代謝を抑制又は増加せしめ且つ他の成分の吸収がなされるようにするといった物質を含有している。また、本発明の別の具体的な態様では、該医薬送達パッケージは該成分の1つまたはそれ以上が消化器官の中の異なる部位で放出されるような形態でパッケージ化されている2つまたはそれ以上の医薬成分を含んでいる。本発明のさらなる特徴及び利点は、添付の図面を参照しながら本明細書の以下の記載から明らかとなるであろう。なお、図面では、同様な符号は同様なものを示している。
【0009】
図1A〜1Hは、本発明の一つの具体的な態様に従った、組合せ型薬物治療用送達システムの作製法を図解して示しているものである。
図2A〜2Eは、本発明の第二の具体的な態様に従った、組合せ型薬物治療用送達システムの作製法を図解して示しているものである。
図3A〜3Bは、図2の組合せ型薬物治療用送達システムをどのように分割するか又は二つの半分になった投与物に割るかを図解して示しているものである。
図4A〜4Cは、本発明に従った、医薬活性成分を時間に差を置いて放出することのできる組合せ型薬物治療用送達システムの具体的な態様を図解して示しているものである。
図5A〜5lは、組合せ型薬物治療用送達システムの具体的な態様を図解して示しているものである。
【0010】
まず、図1A〜1Bを参照してみるに、そこには本発明の一つの具体的な態様に従った、組合せ型薬物治療用送達システムを作成する手法が図解して示されている。図1Aを参照すると、制御された量の第一の医薬成分を含有しているコア10は、医薬活性成分を充填剤、結合剤と一緒にして、成形し、公知の方法で錠剤、カプセル剤又はカプレット剤にすることにより、通常の方法で錠剤、カプセル剤又はカプレット剤として製造される。次に、該コアの錠剤、カプセル剤又はカプレット剤10は、12の所に陰影で示されている、ゼラチン、デンプン又はヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなセルロースなどのバリアー材12でもって被覆せしめられる。別の場合では、コア10は、例えば、カプスゲル社(Capsugel, Inc.、米国ニュージャージ州Morris Plains)より入手可能なプレスフィットジェルキャップス(Press-Fit Gelcaps)などのゼラチンからなるツーピース型カプセル14, 16でもってシールせしめることができる。
【0011】
図1C〜1Dを参照してみると、制御された量の第二の医薬活性成分18をカプセルの片側のシェル20の底部の中に詰めてある。該コア10を覆うような大きさとされているカプセルの片側のシェル20は、該コア10に組み付けられ、シュリンクさせるか、プレスフィット(冠着)させてしかるべき位置で固定され、22の位置で示されている二つの医薬品を含有している薬物治療用送達システムとなる。
【0012】
該医薬活性成分10及び18は、微粉末、粗大粉末、又は、粒子分画の中の幾つかの大きさの異なる分画を含有している粉末を含めた粉末の形態のものであってもよく、同様に、ペレット、ビーズ又はタブレットの形態のものであってもよい。加えて、該医薬活性成分10及び18は、液状又は半液状の形態であってよく、それらは正確な服用量とすることに役に立つ。該液剤は、好ましくは速やかに蒸発してなくなる溶媒、又は、カプセル又はカプセルの片方内に入れた後速やかに固化する液状製剤と共に、薬と溶剤の混合物として、又は、薬の溶剤溶液として作られていることができる。加えて、該薬の液状製剤は本発明の具体的な態様に従った、組合せ型薬物治療用送達システムの構成体間の付着力を作り出すのに使用できる。溶媒を完全に蒸発させて除くと、カプセルの片側のシェル20とカプセルのパーツ14のような組合せ型薬物治療用送達システムの構成体間に強い結合を形成させることができる。
【0013】
本発明の別の具体的な態様では、粉末形態の該医薬活性成分18をカプセルの片側のシェル20の中に詰め、さらに水などの適当な溶剤の少量をそのカプセルの片側のシェル20の中に入れて、医薬活性成分18と溶剤との粘性のある混合物を作る。溶媒を完全に蒸発させて除くと、カプセルの片側のシェル20とカプセルのパーツ14などの組合せ型薬物治療用送達システムの構成体間に強い結合を形成することができる。
【0014】
図1E及び1Fに示された本発明の別の具体的な態様を参照してみると、図1Eに示してあるように浸漬コーティングによりカプセルのパーツ14の外側の上に液剤処方の医薬活性成分をコーティングせしめ、次に図1Fに示してあるようにカプセルの片側のシェル20でもって被覆する。溶媒を完全に蒸発させて除くと、カプセルの片側のシェル20とカプセルのパーツ14などの組合せ型薬物治療用送達システムの構成体間に強い結合を形成することができる。図1Gを参照してみると、本発明の別の具体的な態様が示されており、そこではより多い量の半液状の処方の医薬活性成分がカプセルの片側のシェル20の中に入れてある。
【0015】
図1Hを参照してみると、本発明の別の具体的な態様が示されており、そこでは二つ以上の異なっている医薬活性成分が本発明に従い組合せ型薬物治療用送達システムの中に入れられている。
【0016】
別の場合では、図2A〜2Eに示されているように、該第二の医薬活性成分18を分けて二つのカプセルの片側シェル20, 24の中に入れ、それをコア10に組み込んで互いにプレスフィット(冠着)させるか又はシュリンクさせてある。所望であるなら、それぞれのカプセルの片側のシェル20, 24は制御された量の異なった薬物を含有していてよい。図3A〜3Bを参照してみると、どのようにして図2の組合せ型薬物治療用送達システムを分けて又は裂いて二つの半分の服用物にするかが示されている。
【0017】
本発明の別の具体的な態様では、医薬活性成分を組合せたものを組合せ型薬物治療用送達システムに入れて、患者の消化器官で成分が同時に放出されるとか、時間差を置いて放出される、及び/又は、延長されて放出されることを可能にする。同時放出するためには、組合せ型薬物治療用送達システムの中に入れられた2つまたはそれ以上の医薬活性成分はカプセル剤又はカプセル剤構成物が患者の消化器官で溶解するにつれて実際上同時に放出せしめられる。時間差を置いて放出する用途のためには、酸性媒質及び/又はアルカリ性媒質中での溶解性を含めて、デザイン及び壁の厚さ及び/又は壁の組成を使用して特定のカプセルアセンブリとすることができ、それにおいては構成物の一つが別の一つの構成物又は複数の構成物の前あるいは後に放出せしめられる。より具体的には、カプセル壁の組成、孔隙率、カプセル材料の硬化、そして壁の厚さをいろいろと変えることにより、医薬活性成分を時間差を置いて放出することを達成する。
【0018】
図4Aをみてみると、区画室50と52の壁によって区画室51が保護されていることにより区画室50と52のカプセルの壁がより速やかに溶解していくにつれて区画室50と52の内側にある医薬活性成分が最初に放出せしめられる。
【0019】
図4B及び4Cをみてみると、該組合せ型薬物治療用送達システムの区画室のいくつかのものは、より判り易く説明するためではあるが、一つのより厚みのある壁又は複数のより厚みのある壁を有するように示してある。これらの図面で示されているように、そのより厚みのある壁は、厚みがより厚いことにより、異なった壁材料であることにより、又は、その両者であることにより、当該壁の溶解速度をよりゆっくりしたものとしていることを示している。また、図4Bと4Cに示されている区画室の壁が異なった材料からなる組成のものであると、該対応する区画室を即座の溶解に対して抵抗性となり、かくして該対応する区画室からの医薬活性成分の放出は遅延せしめられる。これで、所望の遅延せしめられた放出をすること又は消化器官に沿って異なる場所で放出されることになる。さらにその上、胃の酸性の環境下で溶解しない区画室の壁を、小腸のより中性からアルカリ性の環境の中で溶解するようにせしめることができ、こうして小腸の中で当該区画室の中に入れられている医薬活性成分を放出させることができる。このように本発明の組合せ型薬物治療用送達システムに含まれる数個の医薬活性成分の1つまたはそれ以上を胃に送達することができる一方で、別の一つの医薬活性成分又は複数のものを小腸に送達することができる。
【0020】
上記具体的な態様は、医薬活性成分を同時に放出したり、時間的に差を設けて放出したり、さらに、場所の異なった所での放出を可能にしている。胃腸管の異なった部分への送達に加えて、痛み用薬剤のように素早い作用と遅れさせられた作用を有している医薬活性成分を組み合わせることが可能である。本発明の別の用途としては、例えば、食事を摂取する前に患者が第一の医薬活性成分を取り、一方、第二の医薬活性成分を食後に取るといった送達することを組み合わせるためのものである。該組合せ型薬物治療用送達システムは、食事の摂取前に服用されるが、該第二の医薬活性成分が遅延せしめられて放出される。本発明の別の具体的な態様は、同時に放出されたなら、溶解しつつある成分の近傍での成分間の化学的な相互作用、pHの変化又はその他のパラメーターにより、又は、別の成分の作用又は吸収に有害な効果を有している成分により、医薬活性成分が相互作用するという理由から、医薬活性成分が差動的に放出せしめられるような組合せ型薬物治療用送達システムを包含している。
【0021】
図5A〜51をみてみると、本組合せ型薬物治療用送達システムアセンブリは、さらに、補強されることができる。あるいは、該アセンブリの構成体をしっかりとはめ込むことを利用して該構成体を結合せしめることができる。ある具体的な態様では、拘止リング(ロックリング)又は咬合結合(拘止リング-凹設体の組合せ)は図5A、5B、5C及び5Dに示すようなもので、ポリマーバンドは図5E、5F及び5Gに示すようなものである。加えて、図5H及び51に示されているようなしっかりとはめ込むための拘止凹設体を含有しているメカニズムは、本発明の組合せ型薬物治療用送達システムを確実に組み立てることを可能にしている。その他の方法でそれは上記で記載され且つ上記図IE及びIFに示されたような構成体の間の結合を形成することを含めている方法が可能である。依然として組合せ型薬物治療用送達システムのアセンブリを確実に行うその他の方法が可能であり、その方法はシュリンク性ラップ様の拘止メカニズム(ロック機構)などを使用したハイドロアルコール性シール又はその他の液体のシールを含んだものである。組合せ型薬物治療用送達システムのアセンブリを確実に行うメカニズムは上記のものに限定されるものでなくその他のメカニズムも可能である。
【0022】
本出願人らの上記した特許及び特許出願において述べているように、合併症状を治療するため、多くの薬物で治療を行うため、及び/又は、治療の副作用を減少させるため有利に使用されることができる医薬の多くの組合せが存在する。例えば、報告では80+%の糖尿病患者は高血圧患者でもある。高脂血症患者もまたしばしば糖尿病に同時にかかっている。このように糖尿病を処置するのに通常利用される抗糖尿病剤、例えば、スルホニル尿素剤(sulfonylurea)、メグリチナイド剤(meglitinide)、ビグアナイド剤(biguanide)、チアゾリジンジオン(thiazolidinedione)などのインスリン感受性改善剤(insulin sensitizer)又はα-グルコシダーゼ阻害薬(alpha-glucosidase inhibitor)などの抗糖尿病剤は、高血圧又は高脂血症を処置するのに有用な医薬と組合せることができる。例えば、服用量のスルホニル尿素〔例、グリピジド(Glipizide)〕は単一の送達システム中で服用量のスタチン(statin)〔例、アトルバスタチン(Atorvastatin)、フィブレート(fibrate)、胆汁酸抑制薬(bile acid sequestrant)〔例、コレスチポール(Cholestipol)〕、コレステロール吸収阻害剤(cholesterol absorption inhibitor)又はナイアシン(niacin)と組み合わされることができる。同様に、スルホニル尿素剤は胆汁酸抑制薬と組み合わされることができる。同様にして、糖尿病を処置する医薬は、ACE阻害薬(ACE inhibitor)、アンギオテンシンII受容体拮抗薬(angiotension II antagonist)、カルシウム拮抗薬(カルシウムチャネル遮断薬, calcium blocker)、β遮断薬(beta-blocker)、又は利尿薬(diuretic) と組み合わされることができる。一例としては、カルシウムチャネル遮断薬(calcium channel blocker)〔例、アムロジピン(Amlodipine)〕と併用投与するビグアナイド剤〔例、メトフォルミン(Metformin)〕の配合剤が挙げられる。別の例としては、メグリチナイド剤〔例、レパグリニド(Repaglinide)〕とアンギオテンシンII受容体拮抗薬〔例、ロサルタン(Losartan)〕の組合せであろう。
【0023】
また、医薬の組合せは次なる判断基準に基づいて選択されることができる:
- 薬力学的相互作用(pharmcodynamic interaction)の可能性
同じ受容体に対して親和性を示すか、あるいは、その作用のメカニズムに関連し又は関連することなく、生理的な機能に同様な効果を生ぜしめることのできる医薬の組合せが選択されてよい。
- 薬物動学的相互作用(pharmacokinetic interaction)の可能性
薬物動学的相互作用は幾つかの方法で明らかにすることができ、そのうちのある種の方法はin vivoでのモニターリングを行うもので、ある種の方法はそうでないものである。一つの医薬は、別の医薬の吸収又は排泄を変化せしめる能力、1つまたはそれ以上の組織の中への分布を変える能力、又は、代謝のパターン又は速度を変える能力に基づいて選択されることができる。薬物は血清タンパクの結合に関して競合し、その結果、一つの医薬の循環している遊離状態の量及び組織の取り込みを高めることになる。
【0024】
- 毒性の相互作用の可能性(例、毒性に関して標的器官はそれぞれの薬物について類似している場合など).
一つ又は双方の薬物品に関して予め決められた何らの効果を及ぼさない用量が低下せしめられる可能性があること、及び/又は、影響を受ける器官においてより重篤な毒性を考慮すべきである。
- 各医薬品の安全性に関する余裕度
もし薬物の1つまたはそれ以上が安全性の余裕度が狭い場合(すなわち、予期される臨床的な量に近いところに重大な毒性を起こす量があるなど)、その時には、薬物の相互作用の可能性を考慮する必要がある。
【0025】
- 薬物が同じ酵素又は他の細胞内の分子の活性又は内在性のレベルに対して競合するか又はそれを変化せしめる可能性を考慮すべきである(例、2つの酸化促進剤(prooxidants)を併用投与すると、グルタチオンの内在性のレベルを減少せしめることができる)
- 化学的相互作用の可能性
ある一つの薬物は、別の薬物を化学的に修飾できる (例、一つの薬物は他の医薬を酸化したり、メチル化したり、あるいは、エチル化することができる)。これは新たな毒性を持っている新たな分子体となる可能性がある。しかしながら、こうした効果は薬物の放出を遅らせることによりかなり避けることができる。
- 一つの薬物が別の一つの薬物の効果を傷つける可能性
【0026】
本発明の様々な具体的な態様は、限定するためのものでない次なる実施例でもってさらに説明されよう:
【0027】
(1) 配合例 #1 : マレイン酸エナラプリル(Enalapril maleate)1並びにその類縁体及び異性体は高血圧症の処置に使用されるACE阻害薬である。本医薬は、臨床的に顕著な副作用なしに次なるもので、交感神経β受容体遮断薬(beta adrenergic-blocking agents)の類縁体及び異性体、メチルドパ(methyldopa)、ナイトレート、カルシウム遮断薬(calcium blocking agents)、ヒドララジン(Hydralazine)6、プラゾシン(Prazosin)7又はジゴキシン(Digoxin)8と一緒に使用することができる。これらの薬の一つ又はそれ以上のものは、上記したようにスルホニル尿素剤、メグリチナイド剤(meglitimide)、ビグアナイド剤、インスリン感受性改善剤又はα-グルコシダーゼ阻害薬などのような糖尿病を処置するための医薬と一緒にパッケージに詰められることができる。
【0028】
(2) 配合例 #2: メトフォルミンHCl2 並びにその類縁体及び異性体などの血糖降下薬は、上記したようにアンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)と一緒にパッケージに詰められることができる。
(3) 配合例 #3: 配合例 #1又は#2で上記したような糖尿病薬は、上記したようにロサルタンカリウム3及び/又はバルサルタン(Valsartan)4などのアンギオテンシンII受容体拮抗薬と一緒にパッケージに詰められることができる。
【0029】
(4) 配合例 #4: 上記したような糖尿病薬は、上記したようにフマル酸ビソプロロール(Bioprolol fumarate)5又はコハク酸メトプロロール(Metoprolol succinate)6などの交感神経β受容体遮断薬と一緒にパッケージに詰められることができる。
(5) 配合例 #5: 上記したような糖尿病薬は、配合例 #1又は#2で上記したようにアムロジピン7又はニフェジピン(Nifedipine)8などのカルシウムチャネル遮断薬と一緒にパッケージに詰められることができる。
【0030】
(6) 配合例 #6: 上記したような糖尿病薬は、プラゾシン塩酸塩(Prazosin hydrochloride)9などの末梢交感神経受容体遮断薬(Periferal Adrenergic Blocking Agent)と一緒にパッケージに詰められることができる。
(7) 配合例 #7: 上記したような糖尿病薬は、メチルドパ(Methyldopa)10又はクロニジン(Clonidine)11などの中枢性アドレナリン作動性受容体刺激薬(Adrenergic central stimulant) と一緒にパッケージに詰められることができる。
【0031】
(8) 配合例 #8: メトフォルミン14などのビグアナイド剤は、グリピジド15などのスルホニル尿素剤と一緒に上記したようにパッケージに詰められることができる。
(9) 配合例 #9: メトフォルミン14などのビグアナイド剤は、マレイン酸ロシグリタゾン(rosiglitazone maleate)16などのチアゾリジンジオン剤と一緒に上記したようにパッケージに詰められることができる。
【0032】
(10) 配合例 #10: メトフォルミン14などのビグアナイド剤は、セリバスタチン(Cerivastatin)17などのα-グルコシダーゼ阻害薬と一緒に上記したようにパッケージに詰められることができる。
(11) 配合例 #11: 速効型経口インスリンは、持続放出型経口インスリンと一緒に上記したようにパッケージに詰められることができる。
【0033】
また、本発明の薬物送達システムは、β遮断薬、メチルドパ、ナイトレーツ、カルシウムチャネル遮断薬、ヒドララジン12、プラゾシン13、ジゴキシン14を組合せた糖尿病薬とACE阻害薬のような三つの医薬を組合せたもの並びに多くの医薬を組合せたものもそれを可能にしている。
【0034】
(12) 配合例 #12: 糖尿病薬は、ACE阻害薬とβ遮断薬と一緒にパッケージに詰められることができる。
(13) 配合例 #13: 配合例 #1又は#2で記載したような糖尿病薬は、シンバスタチン(Simvastatin)35、アトルバスタチン36、又はプラバスタチン(Pravastatin)37などのHMG-CoA還元酵素阻害剤(HMG-CoA reductase inhibitor)と一緒に及びコレスチポール塩酸塩38などの胆汁酸抑制薬と一緒にパッケージに詰められることができる。
(14) 配合例 #14: 配合例 #1又は#2で記載したような糖尿病薬は、HMG-CoA還元酵素阻害剤と一緒に及びナイアシン化合物と一緒にパッケージに詰められることができる。
(15) 配合例 #15: 配合例 #1又は#2で記載したような糖尿病薬は、HMG-CoA還元酵素阻害剤又は配合例 #14と一緒に及びジェムフィブロジル(Gemfibrozil)39などの脂質降下薬と一緒にパッケージに詰められることができる。
【0035】
本発明の上記具体的な態様では、互いに隔離せしめられている特定の医薬の組合せたものについてその記載がなされているが、上記で挙げた医薬の組合せたものの幾つかのものもまた化学的な相互作用に問題がない場合はブレンドされて単一の錠剤、カプセル剤又はカプレット剤の中のパッケージに詰められることができることは理解されるであろう。
【0036】
本発明のその他の具体的な態様は、少なくとも一つの医薬活性成分と、少なくとも一つの物質で、医薬活性成分であるか又は非医薬成分であるものであり且つ当該第一の医薬活性成分のマイナスの効果を和らげるもの、あるいは当該第一の医薬活性成分の作用を促進/増強するもの、又は当該第一の医薬活性成分を摂取した患者の一般的な健康並びに良好状態を促進するものとの配合物に対してのものである。次なる限定を加えることを意図しない実施例は、本発明の具体的な態様についてそれを示すものである:
【0037】
実施例 16: 副作用を起こす第一の医薬活性成分と該第一の医薬活性成分の副作用を和らげる第二の医薬活性成分の投与とを組合せたものは単一の送達パッケージの中に入れられている。具体例としては、副作用、例えば、便秘、むかつき、ガス/腹部膨満感、胸やけ、痛み又は痙攣を有する第一の医薬活性成分; 及び該第一の成分の上記副作用を緩和する、例えば、対応して薬による緩下治療、薬によるむかつきの治療、薬による抗ガス及び抗腹部膨満感治療、薬による抗胃酸治療、痛み軽減剤及び筋弛緩剤による治療を行なう第二の医薬活性成分が挙げられる。より具体的な例としては、便秘やむかつきを引き起こす痛みの薬物治療用物、経口麻薬は、例えば、便軟化剤や抗むかつき成分を含有している第二の成分と組み合わされているなどが挙げられる。
【0038】
実施例 17: 本発明の別の具体的な態様では、第一の医薬活性成分は、該第一の成分の作用に必要な時間の後該第一の成分の作用を制御したり、止めたりする第二の医薬活性成分と組み合わされる。一例としては、即時放出型のメトトレキサート(Methetrexate)などの抗癌薬及び徐放型のL-ロイコボリン(L-leukovorin)などの「クエンチャー」(quencher)物質の組合せが、本組合せ型薬物治療用送達システムで有利に運搬される。
【0039】
実施例 18 : 本発明の別の具体的な態様では、第一の医薬活性成分は、その第一の医薬活性成分の溶解性及び/又は吸収を促進するため、第二の医薬活性成分又は該第一の医薬活性成分の極く近傍のpHを最適な値とする物質と組み合わされる。加えて、第一の医薬活性成分が崩壊するのを遅くするため胃酸を制御及び/又は中和するようにすると、その第一の医薬活性成分のバイオアベイラビリティを改善することになる。pHを制御する物質の例としては、それに限定されるものではないが、当該分野で知られたpH緩衝能を持つ化合物が挙げられる。
【0040】
実施例 19: 本発明の別の具体的な態様では、脂肪に溶解性の第一の医薬活性成分は、より良い薬物の溶解性及び吸収性のため、第二の医薬活性成分又は油を含有している物質と組み合わされる。
【0041】
実施例 20: 本発明の別の具体的な態様では、第一の 医薬活性成分は、酵素と組み合わされ、そして当該酵素は医薬活性成分の吸収性及び/又はバイオアベイラビリティを促進するか、又は、副作用を緩和する。
【0042】
実施例 21: 本発明の別の具体的な態様では、第一の医薬活性成分は、ニュートラシューティカル(nutraceutical; 機能性食品など)又はビタミンと組み合わされる。例としては、それに限定されるものではないが、(i) 胃のpHを変えることにより、低いpHでのみ起こるビタミンB 12の吸収を妨げるネキシウム〔Nexium (エソメプラゾール; esomeprazole)〕とビタミンB群との組み合わせ及び(ii) 抗ウイルス医薬活性成分とビタミンC又はマルチビタミンサプリメントとの組み合わせが挙げられる。
【0043】
実施例 22: 本発明の別の具体的な態様では、第一の医薬活性成分は、吸収を促進せしめたり、逆に促進せしめられたり、消化器官のある箇所で吸収を阻害する界面活性剤と組み合わされる。
【0044】
実施例 23: 本発明の別の具体的な態様では、第一の医薬活性成分は、睡眠改善剤と組み合わされる。
【0045】
本発明の別の具体的な態様は、感染病、代謝疾患、心血管の病気、痛み、癌、移植関連の処置、胃腸疾患、呼吸器疾患、自己免疫病、ワクチンなどの同じ症状や同じ病気を処置したり、防止するといった、同じクラスの医薬品の中の少なくとも二つの医薬活性成分の組合せ(多くの薬物を服用して治療)に対して向けられたものである。次なる限定を加えることを意図しない実施例は、本発明のこの具体的な態様についてそれを示すものである:
【0046】
実施例 24: 抗感染症医薬活性成分を、配合された少なくとも二つの抗生物質を包含している例と組合せると、広範な抗菌スペクトル作用のものとなる。別の例としては、抗ウイルス性と抗菌性の医薬成分を組合せたものが挙げられ、結果としてそれは未知の病原体による感染の処置並びに細菌感染にしばしば引き続いてのウイルス感染を処置することとなる。また別の例としては、癌を治療したりあるいは癌の症状をケアしたりする少なくとも二つの医薬活性成分を組合せたもの、例えば、トポイソメラーゼ阻害薬と抗癌のモノクローナル抗体薬とを組合せたものが挙げられる。別の例としては、抗生物質と抗生物質効力増強剤(antibiotic potentiator)との組合わせが挙げられる。効力増強剤は、医薬、例えば、抗生物質などの医薬に高められ活性を付与する。効力増強剤は、例えば、エリストマイシン、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、リネゾリド(linezolid)、クリンダマイシン(clindamycin)又はリファンピン(rifampin)などの抗生物質と組合せて、それ自体抗菌活性を持っていないが、効力増強剤は、医薬、本例では抗生物質の活性を増進し、それを顕著に増強せしめる。
【0047】
実施例 25: 本発明の別の具体的な態様では、その同じ医薬活性成分は、少なくとも二つの製剤処方の中で組み合わされている。そして当該製剤処方としては、即時放出型又は即時作用型で且つ遅延放出型又は長時間作用型の製剤が挙げられる。遅延放出又は長時間作用は、症状をより良く処置又は緩和すること及び全体的に薬物の服用を減少せしめる可能性を含めた有益な効果を伴って、上記したように時間を置いて放出されるカプセル構成体のデザイン、又は、薬物の製剤化、賦形剤及び錠剤形成法、そして当業者の利用できるその他の手段により達成することができる。限定することを意図するものではない具体的な例としては次のものが挙げられる: 緊急的に治療するための速やかな作用を提供する即時作用型/即時溶解型製剤のものと維持のためのゆっくりと放出する製剤とを有しているニトログリセリン; 血中濃度を即時に上昇させるための即時作用型/即時溶解型製剤と、ゆっくりと放出するものとを備えた抗生物質; 即座に痛み和らげるのを助けるための即時作用型製剤で、ゆっくりと放出して痛みの薬による治療の維持を行うことと組合せられている痛みの薬による治療; 即座の効果のための即時溶解型又は即時作用型製剤で、夜間を通じて持続せしめるための遅延化せしめられた放出性と組み合わされている睡眠改善剤で、非限定の具体的な例としては、アンビエン(Ambien)が挙げられる。
【0048】
実施例 26: 本発明の別の具体的な態様では、異なったタイプのスタチンなどの少なくとも二つの抗コレステロールの医薬成分が、本組合せ型薬物治療用送達システムの中に組み合わされている。スタチン類の効果は非常に個々に異なるので、組合せ型薬物治療法は利点が多い。
【0049】
実施例 27: 本発明の別の具体的な態様では、広範なスペクトルを持っている抗高血圧薬(hypertensive)の組合わせのものは、本組合せ型薬物治療用送達システムの中に2つまたはそれ以上の高血圧低下薬を含有している。それはβ遮断薬又は利尿薬などの、同じタイプの薬物投与処理、又は、β遮断薬及び利尿薬などの、異なったタイプ又は異なったクラスの薬物投与処理を含有するものである。
【0050】
本発明の精神並びに範囲から逸脱することなくその他の様々な改変を行うことができる。例えば、上記したカプセル剤は、本出願人の先行の米国特許第6,428,809号明細書(特許文献1)及び同第6,702,683号明細書(特許文献2)に記載の各種の薬物の組合わせ及び本出願人の現在出願係属中の米国特許出願第10/756,124号の明細書(特許文献3)及び同第10/479,438号の明細書(特許文献4)に記載の薬物の組合わせと共に使用されることができる。またその他の薬物の組合わせ、それは、ビタミン類、栄養補助食品、ミネラル類、ニュートラシューティカルズを含有していてよく、さらにそれらは上記したカプセル剤と一緒に、又は、本出願人の先行の特許又は係属中の特許出願に記載の配合型のカプセル剤、錠剤又はカプレット剤と一緒に使用されて良いが、感染性の病気、例えば、AIDS、TB及びマラリアを治療するための配合剤による治療、及び、痛みをケアするための配合剤による治療、例えば、非ステロイド性抗炎症薬/プロトンポンプ阻害薬(NSAIDS/PPI)を含むものである。これらのものは例として挙げられるが、何ら限定するものではない:
【0051】
実施例 28. 本発明の別の具体的な態様では、少なくとも二つの抗マラリア薬が本組合せ型薬物治療用送達システム内で組み合わされる。可能性のある薬剤の組合せの具体例としては、アルテスネイト(Artesunate)及びメフロキン(Mefloquine); アルテメーター(Artemether)及びルメファントリン(Lumefantrine); クロロキン(Chloroquine)及びパラセタモール(Paracetamol)が挙げられる。より一般的には、本組合せ型薬物治療用送達システムにおける次なる代表的な抗マラリア薬の少なくとも二つの組合せが、その例として挙げられる: アルテメーター; ルメファントリン; アルテスネイト; アモジアキンHCl(Amodiaquine HCl); アトバクオン-プログアニル(Atovaquone-proguanil); キニーネ硫酸塩(Quinine Sulfate); クロロキン硫酸塩; ヒドロキシクロロキン硫酸塩(Hydroxychloroquine Sulfate); ドキシサイクリン(Doxycycline); メフロキン; プリマキン(Primaquine); スルファドキシン(Sulfadoxine); ピリメタミン(Pyrimethamine); パラセタモール。
【0052】
実施例 29. 本発明の別の具体的な態様では、少なくとも二つのHIV治療用の薬物投与手段が、本組合せ型薬物治療用送達システムにおいて組み合わされる。可能性のある薬剤の組合せの具体例としては、少なくとも二つのヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(nucleoside reverse transcriptase inhibitor; NRTI)による薬物投与処理が挙げられる。それは、例えば、アバカビル(Abacavir); ラミブジン(lamivudine); ジダノシン(Didanosine); エムトリシタビン(Emtricitabine); スタブジン(Stavudine); テノホビル(Tenofovir)などを包含している。別の例としては、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(non-nucleoside reverse transcriptase inhibitor; NNRTI)とヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NRTI)とを組合せたものが挙げられる、例えば、ネビラピン(Nevirapine; NNRTI)とジダノジン(didanozine; NRTI); エファビレンツ(Efavirenz; NNRTI)とアバカビル硫酸塩(NRTI)などが挙げられる。また、別の例としては、二つのNRTI’sと一つのNNRTIとを組合せることが挙げられ、例えば、アバカビルとラミブジンとエファビレンツ又はアバカビルとラミブジンとネビラピンなどが挙げられる。さらに別の例としては、少なくとも二つの2 NRTI’sとPPIとを組合せることが挙げられる: アバカビルとラミブジンとロピナビル/リトナビル(lopinavir/ritonavir)。さらに別の例としては、アバカビル硫酸塩; ジダノジン; スタブジン; テノホビル; ジソプロキシル(disoproxil); フマル酸塩; ジドブジン(zidovudine); ラミブジン; エムトリシタビン; ロピナビル/リトナビル; ネビラピン; エファビレンツ; ネルフィナビル(nelfinavir)を包含している群から選択された抗HIV薬の少なくとも二つを組合せることが挙げられる。さらに別の組合せとしては、AZTと3TCとの組合せ;アバカビルとAZTと3TCとの組合せ;ロピナビルとリトナビルとの組合せ; ABCと3TCとの組合せ; そしてエムトリシタビンとテノホビルとの組合せなどが挙げられる。
【0053】
実施例 30: 本発明の別の具体的な態様では、本組合せ型薬物治療用送達システムにおいて少なくとも二つの結核の薬物治療が組み合わされる。可能性のある薬剤の組合せの具体例としては、少なくとも二つの次なる薬物を投与することを組合せたものが挙げられる: イソニアジド(Isoniazid); リファンピシン(Rifampicin); ピラジナミド(Pyrazinamide); エタンブロールHCl(Ethambutol HCl); ストレプトマイシン(Streptomycin); カプレオマイシン(Capreomycin); シクロセリン(Cycloserine); プロチオナミド(Protionamide); マクロライド系抗生物質(Macrolides); フルオロキノロン系抗菌剤(Fluoroquinolones); p-サリチル酸(p-Salicylic acid)。
【0054】
実施例 31: 本発明の別の具体的な態様では、本組合せ型薬物治療用送達システムにおいて少なくとも二つの痛みの薬物治療が組み合わされる。可能性のある薬剤の組合せの具体例としては、少なくとも二つの次なる薬物を投与することを組合せたものが挙げられる: アスピリン(Aspirin); Carbex; コデイン(Codeine); ルボックス(Luvox); マープラン(Marplan); ナルディル(Nardil); Neurotin; OxyContin; パルネート(Parnate); トパマックス(Topamax); タイレノール/アセトアミノフェン(Tylenol/Acetaminophen); バイコデイン(Vicodin); Xyrem; ザロンチン(Zarontin); ゾロフト(Zoloft); ゾーミッグ(Zomig)。
【0055】
実施例 32. 本発明の別の具体的な態様としては、本組合せ型薬物治療用送達システムにおいて組み合わされているアスピリン又はアセチルサリチル酸をアスピリンの酸性度に関する効果などのようなアスピリンの副作用を緩和する活性成分と組合せることである。可能性のある薬剤の組合せの具体例としては、アスピリンに組合せての緩衝作用のある化合物又は抗酸性化合物が挙げられる。
【0056】
実施例 33. 本発明の別の具体的な態様としては、ループス腎炎(lupus nephritis)治療のための組合せ型治療法が挙げられる。具体的な例としては、メチルプレドニソロンとシクロフォスファミドとを組合せたものが挙げられる。
【0057】
また、その他の改変をすることも許容される。例えば、予め形成された、一つの医薬成分を含有している錠剤、カプセル剤又はカプレット剤を製造業者から得ることもできる。次に、調合を行う薬剤師により、第二の医薬成分が詰められている外側のカプセル剤の中にその予め形成された錠剤を収容せしめることもできる。こうしたことにより、調合を行う薬剤師がカスタムの薬物を組合せたパッケージを製造することが可能である。また、所望であるなら、本医薬送達システムでは、その真中の所26の近傍に刻み目が印されていてよく、その結果、当該送達システムは二つの同等に半分にされたもの28A, 28Bに割ることができ、ユーザーが、半分の服用量となっている錠剤を作り出して、その各々の半分のものが投与処理さる両方の薬物の等しい量を有していることとなる(図3A〜3B参照)。
【0058】
本発明の精神及び範囲を逸脱しないでその他の様々な改変が可能である。例えば、該コアは、液状物又はゲル状物を含有しているカプセル剤を含有するものであってよい。また、その他の改変をすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の一つの具体的な態様に従った、組合せ型薬物治療用送達システムの作製法を図解して示しているものである。
【図2】本発明の第二の具体的な態様に従った、組合せ型薬物治療用送達システムの作製法を図解して示しているものである。
【図3】図2の組合せ型薬物治療用送達システムをどのように分割するか又は二つの半分になった投与物に割るかを図解して示しているものである。
【図4】本発明に従った、医薬活性成分を時間に差を置いて放出することのできる組合せ型薬物治療用送達システムの具体的な態様を図解して示しているものである。
【図5】組合せ型薬物治療用送達システムの具体的な態様を図解して示しているものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の単位服用量の2つまたはそれ以上の異なる医薬活性成分を含有している医薬送達パッケージであり、該異なる医薬成分は(a)単一の送達パッケージ中に組み合わせてあり且つ(b)当該パッケージ内で互いに隔離せしめられており、当該パッケージは第一の医薬活性成分を有しているコアを含有しており、該コアは第二の医薬活性成分を有しているカプセルにより少なくとも一部が取り囲まれているものであることを特徴とする医薬送達パッケージ。
【請求項2】
該カプセルが半分のカプセル剤を含有していることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項3】
該カプセルがツーピース型カプセルを含有することを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項4】
該コア中に含まれている第一の医薬成分と、該カプセルのピースの一方の中に含まれている第二の医薬成分と、そして該カプセルのピースの残りの他方の中に含まれている第三の医薬成分とを含有しているものであることを特徴とする請求項3に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項5】
該コアがバリアー材でもって被覆せしめられていることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項6】
該バリアー材が、好ましくは、ゼラチン、デンプン又はセルロース物質からなる群から選択されたものであることを特徴とする請求項5に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項7】
該セルロース物質はヒドロキシプロピルメチルセルロースを包含していることを特徴とする請求項6に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項8】
該カプセルのピースが、シュリンクさせるか、プレスフィットせしめることにより一緒に結合せしめられることを特徴とする請求項3に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項9】
該2つまたはそれ以上の異なった医薬成分の少なくとも一つが粉末形態、ペレット形態又はビーズ形態にあるものであることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項10】
該医薬成分の少なくとも一つが、液状形態、半液状形態又はジェル状の形態にあるものであることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項11】
該カプセルが該コアに結合せしめられていることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項12】
該カプセルのピースが互いに結合せしめられていることを特徴とする請求項3に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項13】
該カプセルのピースが、衝合リング、拘止リング-凹設体、又は拘止バンドにより一緒に結合せしめられていることを特徴とする請求項3に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項14】
該カプセルのピースが、適切な場所に液体を付けることにより一緒に結合せしめられていることを特徴とする請求項3に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項15】
該カプセル壁が、厚み、組成、溶解性及び孔隙率から選択された物性を有しているもので、それによりそこに含まれている医薬活性成分の消化器官への放出が制御されていることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項16】
該カプセル壁が、酸抵抗性であるか、又は、中性〜アルカリ性の環境で透過性又は溶解性であることを特徴とする請求項15に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項17】
該コアが、液体又はジェルを含有しているカプセル剤を包含しているものであることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項18】
該医薬成分の一つが、ビタミン、栄養補助食品、ミネラル及びニュートラシューチカルからなる群から選択されたものであることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項19】
抗糖尿病剤と抗高血圧剤; 抗糖尿病剤と抗高脂血剤、
ここで、該抗糖尿病剤は、好ましくはスルホニル尿素剤、メグリチナイド剤、ビグアナイド剤、インスリン感受性改善剤及びα-グルコシダーゼ阻害薬からなる群から選択されたもので、且つ、該抗高血圧剤は、好ましくはACE阻害薬、アンギオテンシンII受容体拮抗薬、カルシウム拮抗薬、β遮断薬及び利尿薬からなる群から選択されたものであるか、あるいは、該抗糖尿病剤は、好ましくはスルホニル尿素剤、メグリチナイド剤、ビグアナイド剤、インスリン感受性改善剤及びα-グルコシダーゼ阻害薬からなる群から選択されたもので、且つ、該抗高脂血症剤は、好ましくはスタチン、フィブレート、胆汁酸抑制薬、コレステロール吸収阻害剤及びナイアシンからなる群から選択されたものである、
からなる群から選択された医薬成分を組合せたものを含有していることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項20】
該医薬成分の一つは、その他の医薬成分の副作用を緩和する成分、又は、その他の医薬成分に対して時間を制御するクエンチャーとして働く成分、又は、その他の医薬成分の溶解性及び/又は吸収性を、例えば、pHを制御することを介して、促進する成分、又は、脂肪溶解性であり、その他の医薬成分が脂肪又は油を含有しているといった成分、又は、その他の医薬成分の吸収又はバイオアベイラビリティを促進したり、あるいは、その他の医薬成分の副作用を和らげるための酵素含有している成分、又は、吸収を促進したり、あるいは、消化器官の選択された部分での吸収を阻害する界面活性剤を含有している成分、又は、睡眠補助剤を含有している成分から選択されたものであることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項21】
該第一と第二の医薬成分が同じ症状又は同じ病気を処置するのに有効なものである、又は、該第一と第二の医薬成分が両者とも抗生物質である、又は、該医薬成分の一方が抗ウイルス薬であり、その他方の医薬成分が抗菌薬である、又は、該医薬成分の一方が抗生物質で、その他方の医薬成分が抗生物質効力増強剤である、又は、該医薬成分の一方がNRTIを含有しており、その他方の医薬成分がNNRTIを含有している、又は、該医薬成分の一方がPPIを含有しており、その他方の医薬成分がNNRTIを含有している、又は、該医薬成分の一方がNSAIDを含有しており、その他方の医薬成分がPPIを含有していることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項22】
該医薬成分が感染症又は痛みを処置するための薬物を含有していることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項23】
該感染症がHIV/AIDS、TB又はマラリアを包含するものであることを特徴とする請求項22に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項24】
マレイン酸エナラプリル並びにその類縁体及び異性体と、交感神経β受容体遮断薬の類縁体及び異性体、メチルドパ、ナイトレート、カルシウム遮断薬、ヒドララジン、プラゾシン又はジゴキシン; メトフォルミンHCl並びにその類縁体及び異性体などの血糖降下薬とアンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬); 糖尿病薬とロサルタンカリウム及び/又はバルサルタンなどのアンギオテンシンII受容体拮抗薬; 糖尿病薬と、フマル酸ビソプロロール又はコハク酸メトプロロールなどの交感神経β受容体遮断薬; 糖尿病薬と、アムロジピン又はニフェジピンなどのカルシウムチャネル遮断薬; 糖尿病薬と、プラゾシン塩酸塩などの末梢交感神経受容体遮断薬; 糖尿病薬と、メチルドパ又はクロニジンなどの中枢性アドレナリン作動性受容体刺激薬; メトフォルミンなどのビグアナイド剤と、グリピジドなどのスルホニル尿素; メトフォルミンなどのビグアナイド剤と、マレイン酸ロシグリタゾンなどのチアゾリジンジオン剤; メトフォルミンなどのビグアナイド剤と、セリバスタチンなどのα-グルコシダーゼ阻害薬; 速効型経口インスリンと、持続放出型経口インスリン; β遮断薬、メチルドパ、ナイトレート、カルシウムチャネル遮断薬、ヒドララジン、プラゾシン、ジゴキシンを組合せた、糖尿病薬と、ACE阻害薬; 糖尿病薬と、ACE阻害薬と、β遮断薬; 糖尿病薬と、シンバスタチン、アトルバスタチン又はプラバスタチンなどのHMG-CoA還元酵素阻害剤と、コレスチポール塩酸塩などの胆汁酸抑制薬の配合; 糖尿病薬とHMG-CoA還元酵素阻害剤とナイアシン化合物; 糖尿病薬と、HMG-CoA還元酵素阻害剤又は配合物と、ジェムフィブロジルなどの脂質降下薬の配合; 便秘、むかつき、ガス/腹部膨満感、胸やけ、痛み又は痙攣を引き起こす副作用を有している第一の医薬成分と、該第一の成分の上記副作用を和らげる第二の医薬成分、例えば、対応して薬による緩下治療、薬によるむかつきの治療、薬による抗ガス及び抗腹部膨満感治療、薬による酸抑制治療、痛み軽減剤及び筋弛緩剤による治療を行なう第二の医薬成分; 便秘やむかつきを引き起こす痛みの薬物治療用物、経口麻薬と、便軟化剤及び/又は抗むかつき成分を含有している第二の成分; 即時放出型のメトトレキサートなどの抗癌薬と、徐放型のL-ロイコボリンなどの「クエンチャー」; 第一の医薬成分と、該第一の医薬活性成分の溶解性及び/又は吸収を促進するため緩衝剤などの、pHを最適な値としたり、あるいは、制御する第二の医薬成分又は物質; 脂肪に溶解性の第一の医薬成分と、油脂を含有している第二の医薬成分又は物質; 第一の 医薬成分と、酵素、ここで該酵素は医薬活性成分の吸収性及び/又はバイオアベイラビリティを促進するか、又は、副作用を緩和するものである; 第一の医薬成分とニュートラシューティカル又はネキシウム(エソメプラゾール)やビタミンB群などのビタミンと、抗ウイルス性医薬活性成分とビタミンC又はマルチビタミンサプリメント; 医薬成分と、吸収を促進せしめたり、逆に促進せしめられたり、消化器官のある箇所で吸収を阻害する界面活性剤; 医薬成分と、睡眠改善剤; 感染病、代謝疾患、心血管の病気、痛み、癌、移植関連の処置、胃腸疾患、呼吸器疾患、自己免疫病、ワクチンなどの、同じ症状や同じ病気を処置するか、又は、防止するための、同じクラスの医薬品の中の第一及び第二の成分(多剤投薬治療); 第一及び第二の抗生物質を含有している抗感染症医薬活性成分; 抗ウイルス性医薬成分と抗菌性医薬成分; 癌を治療したりあるいは癌の症状をケアしたりするための医薬活性成分、例えば、トポイソメラーゼ阻害薬と、抗癌モノクローナル抗体薬; 抗生物質と抗生物質効力増強剤; 緊急的に治療するための速やかな作用を提供する即時作用型/即時溶解型製剤のものと維持のためのゆっくりと放出する製剤とを有しているニトログリセリンのように、同じ医薬品の即時放出型又は即時作用型で且つ遅延放出型又は長時間作用型の製剤; 血中濃度を即時に上昇させるための即時作用型/即時溶解型製剤と、ゆっくりと放出するものとを備えた抗生物質; 即座に痛み和らげるのを助けるための即時作用型製剤で、ゆっくりと放出して痛み投薬治療の維持を行うことと組合せられている痛みの薬による治療; 即座の効果のための即時溶解型又は即時作用型製剤で、夜間を通じて持続せしめるための遅延化せしめられた放出性と組み合わされている睡眠改善剤、例えば、アンビエン; 本組合せ型薬物治療用送達システムの中に組み合わされている異なったタイプのスタチンなどの二つの抗コレステロールの医薬成分; β遮断薬又は利尿薬などの、同じタイプの薬物投与処理、又は、β遮断薬及び利尿薬などの、異なったタイプ又は異なったクラスの薬物投与処理を含めての、2つまたはそれ以上の高血圧低下薬を含有している、広範なスペクトルを持っている抗高血圧薬の組合せ; アルテスネイト及びメフロキンなどの、2つまたはそれ以上の抗マラリア薬; アルテメーター及びルメファントリン; クロロキン及びパラセタモール; そして、次のもののうちの少なくとも二つ: アルテメーター; ルメファントリン; アルテスネイト; アモジアキンHCl; アトバクオン-プログアニル; キニーネ硫酸塩; クロロキン硫酸塩; ヒドロキシクロロキン硫酸塩; ドキシサイクリン; メフロキン; プリマキン; スルファドキシン; ピリメタミン; パラセタモール; 例えば、アバカビル; ラミブジン; ジダノシン; エムトリシタビン; スタブジン; テノホビルを含んでいる、少なくとも二つのヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NRTI)の服薬、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)とヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NRTI)、例えば、ネビラピン(NNRTI)とジダノジン(NRTI); エファビレンツ(NNRTI)とアバカビル硫酸塩(NRTI); 二つのNRTI'sと一つのNNRTI、例えば、アバカビルとラミブジンとエファビレンツ又はアバカビルとラミブジンとネビラピン; アバカビルとラミブジンとロピナビル/リトナビルなどの、少なくとも二つの2 NRTI's とPPI; 次ぎのものからなる群から選択された少なくとも二つの抗HIV薬: アバカビル硫酸塩; ジダノジン; スタブジン; テノホビル; ジソプロキシル; フマル酸塩; ジドブジン; ラミブジン; エムトリシタビン; ロピナビル/リトナビル; ネビラピン; エファビレンツ; ネルフィナビル; AZTと3TCとの組合せ;アバカビルとAZTと3TCとの組合せ;ロピナビルとリトナビルとの組合せ; ABCと3TCとの組合せ; エムトリシタビンとテノホビルとの組合せ; 次から選択される少なくとも二つの結核治療用の投薬: イソニアジド; リファンピシン; ピラジナミド; エタンブロールHCl; ストレプトマイシン; カプレオマイシン; シクロセリン; プロチオナミド; マクロライド系抗生物質; フルオロキノロン系抗菌剤; 及びp-サリチル酸; 次から選択される少なくとも二つの痛み治療の投薬: アスピリン; Carbex; コデイン; ルボックス; マープラン; ナルディル; Neurotin; OxyContin; パルネート; トパマックス; タイレノール/アセトアミノフェン; バイコデイン; Xyrem; ザロンチン; ゾロフト; 及びゾーミッグ; アスピリンに組合せての緩衝作用のある化合物及び/又は抗酸性化合物; そして、メチルプレドニソロンとシクロフォスファミドなどの、ループス腎炎処置のための組合せ型治療法からなる群から選択された2つまたはそれ以上の医薬成分を含有していることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項25】
所定の単位服用量の2つまたはそれ以上の異なった医薬成分を含有している医薬送達パッケージであって、該異なった医薬成分は、(a)単一の送達パッケージ中に組み合わせてあり且つ(b)当該パッケージ内で互いに隔離せしめられており、そして該パッケージは、半分に分割された場合、該医薬成分の同等な量を含有することになるものであることを特徴とする請求項1に記載の医薬送達パッケージ。
【請求項26】
所定の単位服用量の2つまたはそれ以上の異なった医薬成分を含有している医薬送達パッケージであって、該異なった医薬成分は、(a)単一の送達パッケージ中に組み合わせてあり且つ(b)当該パッケージ内で互いに隔離せしめられており、そして次なる特徴:
(a) 該医薬成分の一つがビタミン、栄養補助食品、ミネラル及びニュートラシューティカルからなる群から選択されたもの;
(b) 抗糖尿病剤と抗高血圧剤; 抗糖尿病剤と抗高脂血症剤からなる群から選択された医薬成分を組合せたものを含有しており、ここで、該抗糖尿病剤は、好ましくは、スルホニル尿素剤、メグリチナイド剤、ビグアナイド剤、インスリン感受性改善剤及びα-グルコシダーゼ阻害薬からなる群から選択されたもので、且つ、該抗高血圧剤は、好ましくは、ACE阻害薬、アンギオテンシンII受容体拮抗薬、カルシウム拮抗薬、β遮断薬及び利尿薬からなる群から選択されたものであるか、あるいは、該抗糖尿病剤は、好ましくは、スルホニル尿素剤、メグリチナイド剤、ビグアナイド剤、インスリン感受性改善剤及びα-グルコシダーゼ阻害薬からなる群から選択されたもので、且つ、該抗高脂血症剤は、好ましくはスタチン、フィブレート、胆汁酸抑制薬、コレステロール吸収阻害剤及びナイアシンからなる群から選択されたものである;
(c) 該医薬成分の一つが、その他の医薬成分の副作用を緩和する; 又はその他の医薬成分に対して時間を制御するクエンチャーとして働く; 又は、その他の医薬成分の溶解性及び/又は吸収性を、例えば、pHを制御することを介して、促進する; 又は、脂肪溶解性であり、その他の医薬成分が脂肪又は油を含有している; 又は、その他の医薬成分の吸収又はバイオアベイラビリティを促進したり、あるいは、その他の医薬成分の副作用を和らげるための酵素含有している; 又は、吸収を促進したり、あるいは、消化器官の選択された部分での吸収を阻害する界面活性剤を含有している; 又は、睡眠補助剤を含有している成分から選択されたものである;
(d) 該第一と第二の医薬成分が同じ症状又は同じ病気を処置するのに有効なものである; 又は、該第一と第二の医薬成分が両者とも抗生物質である; 又は、該医薬成分の一方が抗ウイルス薬であり、その他方の医薬成分が抗菌薬である; 又は、該医薬成分の一方が抗生物質で、その他方の医薬成分が抗生物質効力増強剤である; 又は、該医薬成分の一方がNRTIを含有しており、その他方の医薬成分がNNRTIを含有している; 又は、該医薬成分の一方がPPIを含有しており、その他方の医薬成分がNNRTIを含有している、又は、該医薬成分の一方がNSAIDを含有しており、その他方の医薬成分がPPIを含有している;
(e) 該医薬成分が感染症又は痛みを処置するための薬物を含有している;
(f) 該感染症がHIV/AIDS、TB又はマラリアを包含するものである; 及び
(g) マレイン酸エナラプリル並びにその類縁体及び異性体と、交感神経β受容体遮断薬の類縁体及び異性体、メチルドパ、ナイトレート、カルシウム遮断薬、ヒドララジン、プラゾシン又はジゴキシン; メトフォルミンHCl並びにその類縁体及び異性体などの血糖降下薬とアンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬); 糖尿病薬とロサルタンカリウム及び/又はバルサルタンなどのアンギオテンシンII受容体拮抗薬; 糖尿病薬と、フマル酸ビソプロロール又はコハク酸メトプロロールなどの交感神経β受容体遮断薬; 糖尿病薬と、アムロジピン又はニフェジピンなどのカルシウムチャネル遮断薬; 糖尿病薬と、プラゾシン塩酸塩などの末梢交感神経受容体遮断薬; 糖尿病薬と、メチルドパ又はクロニジンなどの中枢性アドレナリン作動性受容体刺激薬; メトフォルミンなどのビグアナイド剤と、グリピジドなどのスルホニル尿素; メトフォルミンなどのビグアナイド剤と、マレイン酸ロシグリタゾンなどのチアゾリジンジオン剤; メトフォルミンなどのビグアナイド剤と、セリバスタチンなどのα-グルコシダーゼ阻害薬; 速効型経口インスリンと、持続放出型経口インスリン; β遮断薬、メチルドパナイトレート、カルシウムチャネル遮断薬、ヒドララジン、プラゾシン、ジゴキシンを組合せた、糖尿病薬と、ACE阻害薬; 糖尿病薬と、ACE阻害薬と、β遮断薬; 糖尿病薬と、シンバスタチン、アトルバスタチン又はプラバスタチンなどのHMG-CoA還元酵素阻害剤と、コレスチポール塩酸塩などの胆汁酸抑制薬の配合; 糖尿病薬とHMG-CoA還元酵素阻害剤とナイアシン化合物; 糖尿病薬と、HMG-CoA還元酵素阻害剤又は配合物と、ジェムフィブロジルなどの脂質降下薬の配合; 便秘、むかつき、ガス/腹部膨満感、胸やけ、痛み又は痙攣を引き起こす副作用を有している第一の医薬成分と、該第一の成分の上記副作用を和らげる第二の医薬成分、例えば、対応して薬による緩下治療、薬によるむかつきの治療、薬による抗ガス及び抗腹部膨満感治療、薬による酸抑制治療、痛み軽減剤及び筋弛緩剤による治療を行なう第二の医薬成分; 便秘やむかつきを引き起こす痛みの薬物治療用物、経口麻薬と、便軟化剤及び/又は抗むかつき成分を含有している第二の成分; 即時放出型のメトトレキサートなどの抗癌薬と、徐放型のL-ロイコボリンなどの「クエンチャー」; 第一の医薬成分と、該第一の医薬活性成分の溶解性及び/又は吸収を促進するため緩衝剤などの、pHを最適な値としたりあるいは制御する第二の医薬成分又は物質; 脂肪に溶解性の第一の医薬成分と、油脂を含有している第二の医薬成分又は物質; 第一の 医薬成分と、酵素、ここで該酵素は医薬活性成分の吸収性及び/又はバイオアベイラビリティを促進するか、又は、副作用を緩和するものである; 第一の医薬成分とニュートラシューティカル又はネキシウム(エソメプラゾール)やビタミンB群などのビタミンと、抗ウイルス性医薬活性成分とビタミンC又はマルチビタミンサプリメント; 医薬成分と、吸収を促進せしめたり、逆に促進せしめられたり、消化器官のある箇所で吸収を阻害する界面活性剤; 医薬成分と、睡眠改善剤; 感染病、代謝疾患、心血管の病気、痛み、癌、移植関連の処置、胃腸疾患、呼吸器疾患、自己免疫病、ワクチンなどの、同じ症状や同じ病気を処置するか、又は、防止するための、同じクラスの医薬品の中の第一及び第二の成分(多剤投薬治療); 第一及び第二の抗生物質を含有している抗感染症医薬活性成分; 抗ウイルス性医薬成分と抗菌性医薬成分; 癌を治療したりあるいは癌の症状をケアしたりするための医薬活性成分、例えば、トポイソメラーゼ阻害薬と、抗癌モノクローナル抗体薬; 抗生物質と抗生物質効力増強剤; 緊急的に治療するための速やかな作用を提供する即時作用型/即時溶解型製剤のものと維持のためのゆっくりと放出する製剤とを有しているニトログリセリンのように、同じ医薬品の即時放出型又は即時作用型で且つ遅延放出型又は長時間作用型の製剤; 血中濃度を即時に上昇させるための即時作用型/即時溶解型製剤と、ゆっくりと放出するものとを備えた抗生物質; 即座に痛み和らげるのを助けるための即時作用型製剤で、ゆっくりと放出して痛み投薬治療の維持を行うことと組合せられている痛みの薬による治療; 即座の効果のための即時溶解型又は即時作用型製剤で、夜間を通じて持続せしめるための遅延化せしめられた放出性と組み合わされている睡眠改善剤、例えば、アンビエン; 本組合せ型薬物治療用送達システムの中に組み合わされている異なったタイプのスタチンなどの二つの抗コレステロールの医薬成分; β遮断薬又は利尿薬などの、同じタイプの薬物投与処理、又は、β遮断薬及び利尿薬などの、異なったタイプ又は異なったクラスの薬物投与処理を含めての、2つまたはそれ以上の高血圧低下薬を含有している、広範なスペクトルを持っている抗高血圧薬の組合せ; アルテスネイト及びメフロキンなどの、2つまたはそれ以上の抗マラリア薬; アルテメーター及びルメファントリン; クロロキン及びパラセタモール; そして、次のもののうちの少なくとも二つ:アルテメーター; ルメファントリン; アルテスネイト; アモジアキンHCl; アトバクオン-プログアニル; キニーネ硫酸塩; クロロキン硫酸塩; ヒドロキシクロロキン硫酸塩; ドキシサイクリン; メフロキン; プリマキン; スルファドキシン; ピリメタミン; パラセタモール; 例えば、アバカビル; ラミブジン; ジダノシン; エムトリシタビン; スタブジン; テノホビルを含んでいる、少なくとも二つのヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NRTI)の服薬、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)とヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NRTI)、例えば、ネビラピン(NNRTI)とジダノジン(NRTI); エファビレンツ(NNRTI)とアバカビル硫酸塩(NRTI); 二つのNRTI'sと一つのNNRTI、例えば、アバカビルとラミブジンとエファビレンツ又はアバカビルとラミブジンとネビラピン; アバカビルとラミブジンとロピナビル/リトナビルなどの、少なくとも二つの2 NRTI's とPPI; 次のものからなる群から選択された少なくとも二つの抗HIV薬: アバカビル硫酸塩; ジダノジン; スタブジン; テノホビル; ジソプロキシル; フマル酸塩; ジドブジン; ラミブジン; エムトリシタビン; ロピナビル/リトナビル; ネビラピン; エファビレンツ; 及びネルフィナビル; AZTと3TCとの組合せ;アバカビルとAZTと3TCとの組合せ;ロピナビルとリトナビルとの組合せ; ABCと3TCとの組合せ; エムトリシタビンとテノホビルとの組合せ; 次から選択される少なくとも二つの結核治療用の投薬: イソニアジド; リファンピシン; ピラジナミド; エタンブロールHCl; ストレプトマイシン; カプレオマイシン; シクロセリン; プロチオナミド; マクロライド系抗生物質; フルオロキノロン系抗菌剤; 及びp-サリチル酸; 次から選択される少なくとも二つの痛み治療の投薬: アスピリン; Carbex; コデイン; ルボックス; マープラン; ナルディル; Neurotin; OxyContin; パルネート; トパマックス; タイレノール/アセトアミノフェン; バイコデイン; Xyrem; ザロンチン; ゾロフト; 及びゾーミッグ; アスピリンに組合せての緩衝作用のある化合物及び/又は抗酸性化合物; そして、メチルプレドニソロンとシクロフォスファミドなどの、ループス腎炎処置のための組合せ型治療法からなる群から選択された2つまたはそれ以上の医薬成分を含有している
の1つまたはそれ以上でもって特徴付けられているものであることを特徴とする医薬送達パッケージ。
【請求項27】
所定の単位服用量の2つまたはそれ以上の異なる医薬成分を含有している医薬送達パッケージであって、該異なる医薬成分は、(a)単一の送達パッケージ中に組み合わせてあり且つ(b) 当該パッケージ内で互いに隔離せしめられており、そこでは該パッケージは、半分に分割された場合、該医薬成分の同等な量を含有することになるものであることを特徴とする請求項26に記載の医薬送達パッケージ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−511191(P2009−511191A)
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−535670(P2008−535670)
【出願日】平成18年10月13日(2006.10.13)
【国際出願番号】PCT/US2006/039894
【国際公開番号】WO2007/047371
【国際公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(500566682)マイクロドース・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (17)
【Fターム(参考)】