説明

経路切替方法、サーバ装置、境界ノード装置、経路切替システム及び経路切替プログラム

【課題】本発明は、時間軸を考慮し、高信頼パスをユーザからの接続要求に応じて確立するネットワーク切替技術を提供することを目的とする。
【解決手段】サーバ装置5は、接続要求受信手段201と、コアネットワーク2のリソースを管理するリソース管理手段202と、ユーザからの接続要求に応じて、運用側パス61の経路と予備側パス63の経路とを計算する経路計算手段203と、発信者ノード装置10に運用側パス61の確立を要求する高信頼パス要求手段204と、運用側パス要求応答受信手段205と、運用側パス確立受信手段206と、発信者ノード装置10が切り替えた予備側パス63の経路を受信する予備側パス確立受信手段207と、パス情報更新手段208と、記憶手段209とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザノード装置を含むサービスネットワークを収容するコアネットワークの経路を、運用側パスの経路及び予備側パスの経路を含むパス情報を時間軸で管理するサーバ装置によって障害発生時に運用側パスから予備側パスに切り替えるネットワーク切替技術に関する。
【背景技術】
【0002】
コアネットワークにおける高信頼パス(運用側パス及び予備側パス)の確立要求に対して、現在のコアネットワークのリソースを考慮し、高信頼パスを確立し、障害発生時に予備側パスに切り替える方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【非特許文献1】J.P.Land et al,RSVP-TE Extensions in Support of End-to-End Generalized Multi・Protocol Label Switching(GMPLS)Recovery,RFC4872
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、非特許文献1に開示された現在の規定では、時間軸を考慮し、コアネットワークのリソースを把握した上で、高信頼パスを確立することが難しい。また、それら高信頼パスをユーザからの接続要求(オンデマンドなユーザ要求)に応じて提供することはできない。
【0004】
そこで、本発明は、前記した課題を解決し、時間軸を考慮し、ユーザからの接続要求に応じて、高信頼パスを確立する経路切替技術を提供することを目的とする。
【0005】
前記した課題を解決するため、請求項1に記載の経路切替方法は、ユーザノード装置を含むサービスネットワークを収容するコアネットワークの経路を、前記サービスネットワークと前記コアネットワークとの境界に位置する境界ノード装置の間で確立する運用側パスの経路と前記運用側パスから切り替える予備側パスの経路とを時間毎に含むパス情報を格納したサーバ装置によって切り替える経路切替方法であって、前記サーバ装置が、前記コアネットワークへの接続要求を前記ユーザノード装置から受信する接続要求受信ステップと、前記接続要求に応じて、前記パス情報に基づいて、提供可能なリソースを確認した上で、前記運用側パスの経路と前記予備側パスの経路とを計算する経路計算ステップと、計算した前記運用側パスの経路と、前記予備側パスの経路と、前記運用側パスの確立要求とを前記境界ノード装置に送信する高信頼パス要求ステップと、を含んで実行し、前記境界ノード装置が、前記運用側パスの確立要求に応じて、前記コアネットワークを中継する中継ノード装置を介して、前記サーバ装置が計算した前記運用側パスを前記境界ノード装置の間で確立する運用側パス確立ステップと、前記コアネットワークの障害を検知する障害検知ステップと、を含んで実行し、前記コアネットワークの障害を検知した場合、前記境界ノード装置が、前記サーバ装置から受信した前記予備側パスの経路に基づいて、前記中継ノード装置を介して、当該予備側パスを前記境界ノード装置の間で確立する予備側パス確立ステップと、前記運用側パスを前記確立した予備側パスに切り替えるパス切替ステップと、切り替えた前記予備側パスの経路を前記サーバ装置に送信する予備側パス確立送信ステップと、を含んで実行し、前記サーバ装置が、前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路を前記境界ノード装置から受信する予備側パス確立受信ステップと、前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路に基づいて、前記パス情報を更新するパス情報更新ステップと、を含んで実行することを特徴とする。
【0006】
かかる手順によれば、サーバ装置は、運用側パスの経路と予備側パスの経路とを時間毎に含むパス情報を、コアネットワークのリソースを示す情報として管理する。これによって、サーバ装置は、例えば、ユーザノード装置が使用する運用側パスを時間毎に管理することができる。また、サーバ装置は、ユーザノード装置からの接続要求に応じて、運用側パスの経路及び予備側パスの経路を計算し、この運用側パスの確立を境界ノード装置に要求する。これによって、サーバ装置は、コアネットワークで障害が発生する前に予備側パスの経路を境界ノード装置に送信しておくことができる。そして、境界ノード装置は、サーバ装置からの運用側パスの確立要求に応じて、運用側パスを確立する。さらに、境界ノード装置は、コアネットワークで障害が発生した際、運用側パスから予備側パスに切り替え、迅速にリカバリを行うことができる。
【0007】
また、請求項2に記載の経路切替方法は、ユーザノード装置を含むサービスネットワークを収容するコアネットワークの経路を、前記サービスネットワークと前記コアネットワークとの境界に位置する境界ノード装置の間で確立する運用側パスの経路と前記運用側パスから切り替える予備側パスの経路とを時間毎に含むパス情報を格納したサーバ装置によって切り替える経路切替方法であって、前記サーバ装置が、前記コアネットワークへの接続要求を前記ユーザノード装置から受信する接続要求受信ステップと、前記接続要求に応じて、前記パス情報に基づいて、提供可能なリソースを確認した上で、前記運用側パスの経路を計算する経路計算ステップと、計算した前記運用側パスの経路と、前記運用側パスの確立要求とを前記境界ノード装置に送信する高信頼パス要求ステップと、を含んで実行し、前記境界ノード装置が、前記運用側パスの確立要求に応じて、前記コアネットワークを中継する中継ノード装置を介して、前記サーバ装置が計算した前記運用側パスを前記境界ノード装置の間で確立する運用側パス確立ステップと、前記コアネットワークの障害を検知する障害検知ステップと、を含んで実行し、前記コアネットワークの障害を検知した場合、前記境界ノード装置が、前記サーバ装置に前記予備側パスの確認要求を送信する予備側パス確認ステップ、を実行し、前記サーバ装置が、前記境界ノード装置からの前記予備側パス確認要求に応じて、前記予備側パスの経路を計算する予備側経路計算ステップと、計算した前記予備側パスの経路を前記境界ノード装置に送信する予備側パス応答ステップと、を含んで実行し、前記境界ノード装置が、前記サーバ装置から受信した前記予備側パスの経路に基づいて、前記中継ノード装置を介して、当該予備側パスを前記境界ノード装置の間で確立する予備側パス確立ステップと、前記運用側パスを前記確立した予備側パスに切り替えるパス切替ステップと、切り替えた前記予備側パスの経路を前記サーバ装置に送信する予備側パス確立送信ステップと、を含んで実行し、前記サーバ装置が、前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路を前記境界ノード装置から受信する予備側パス確立受信ステップと、前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路に基づいて、前記パス情報を更新するパス情報更新ステップと、を含んで実行することを特徴とする。
【0008】
かかる手順によれば、サーバ装置は、運用側パスの経路と予備側パスの経路とを時間毎に含むパス情報を、コアネットワークのリソースを示す情報として管理する。これによって、サーバ装置は、例えば、ユーザノード装置が使用する運用側パスを時間毎に管理することができる。また、サーバ装置は、ユーザノード装置からの接続要求に応じて、運用側パスの経路を計算し、この運用側パスの確立を境界ノード装置に要求する。そして、境界ノード装置は、サーバ装置からの運用側パスの確立要求に応じて、運用側パスを確立する。また、境界ノード装置は、コアネットワークで障害が発生した際、予備側パスの確認要求をサーバ装置に送信する。そして、サーバ装置は、コアネットワークで障害が発生したときのパス情報を用いて予備側パスの経路を計算し、この予備側パスの経路を境界ノード装置に送信する。これによって、サーバ装置は、障害発生時における最新のパス情報を用いて予備側パスの経路を計算することができる。さらに、境界ノード装置は、コアネットワークで障害が発生した際、運用側パスから予備側パスに切り替え、リカバリを行うことができる。
【0009】
また、請求項3に記載のサーバ装置は、ユーザノード装置を含むサービスネットワークを収容するコアネットワークに接続され、前記サービスネットワークと前記コアネットワークとの境界に位置する境界ノード装置の間で確立する運用側パスの経路と前記予備側パスの経路とを時間毎に含むパス情報を格納し、前記運用側パスの経路と、障害発生時に前記運用側パスから切り替えるための前記予備側パスの経路とを計算するサーバ装置であって、前記コアネットワークへの接続要求を前記ユーザノード装置から受信する接続要求受信手段と、前記接続要求に応じて、前記パス情報に基づいて、前記運用側パスの経路と前記予備側パスの経路とを計算する経路計算手段と、計算した前記運用側パスの経路と、前記予備側パスの経路と、前記運用側パスの確立要求とを前記境界ノード装置に送信する高信頼パス要求手段と、前記コアネットワークの障害によって前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路を前記境界ノード装置から受信する予備側パス確立受信手段と、前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路に基づいて、前記パス情報を更新するパス情報更新手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
かかる構成によれば、サーバ装置は、運用側パスの経路と予備側パスの経路とを時間毎に含むパス情報を、コアネットワークのリソースを示す情報として管理する。これによって、サーバ装置は、例えば、ユーザノード装置が使用する運用側パスを時間毎に管理することができる。また、サーバ装置は、ユーザノード装置からの接続要求があった際、運用側パスの計算と略同時に予備側パスを計算し、この予備側パスの経路を境界ノード装置に送信する。これによって、サーバ装置は、コアネットワークで障害が発生する前に予備側パスの経路を境界ノード装置に送信しておくことができ、迅速にリカバリを行うことができる。
【0011】
また、請求項4に記載のサーバ装置は、ユーザノード装置を含むサービスネットワークを収容するコアネットワークに接続され、前記サービスネットワークと前記コアネットワークとの境界に位置する境界ノード装置の間で確立する運用側パスの経路と前記予備側パスの経路とを時間毎に含むパス情報を格納し、前記運用側パスの経路と、障害発生時に前記運用側パスから切り替えるための前記予備側パスの経路とを計算するサーバ装置であって、前記コアネットワークへの接続要求を前記ユーザノード装置から受信する接続要求受信手段と、前記接続要求に応じて、前記パス情報に基づいて、前記運用側パスの経路を計算する経路計算手段と、前記境界ノード装置が前記コアネットワークの障害を検知した場合に送信する前記予備側パスの確認要求に応じて、前記予備側パスの経路を計算する予備側経路計算手段と、計算した前記運用側パスの経路と、前記予備側パスの経路と、前記運用側パスの確立要求とを前記境界ノード装置に送信する高信頼パス要求手段と、前記コアネットワークの障害によって前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路を前記境界ノード装置から受信する予備側パス確立受信手段と、前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路に基づいて、前記パス情報を更新するパス情報更新手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
かかる構成によれば、サーバ装置は、運用側パスの経路と予備側パスの経路とを時間毎に含むパス情報を、コアネットワークのリソースを示す情報として管理する。これによって、サーバ装置は、例えば、ユーザノード装置が使用する運用側パスを時間毎に管理することができる。また、サーバ装置は、コアネットワークで障害が発生したときのパス情報を用いて予備側パスの経路を計算し、この予備側パスの経路を境界ノード装置に送信する。これによって、サーバ装置は、最新のパス情報を用いて計算した予備側パスの経路を境界ノード装置に送信するので、境界ノード装置がこの予備側パスを実際に確立できないといった事態を防止でき、確実にリカバリを行うことが出来る。
【0013】
また、請求項5に記載のサーバ装置は、請求項3又は請求項4に記載のサーバ装置において、予め設定した予約時間において前記境界ノード装置の間に確立する予約パスの経路と、前記予約パスの予約済み又は確立済みを示すステータスと、前記予約時間とを含む前記パス情報を管理するリソース管理手段、を備え、前記高信頼パス要求手段は、前記リソース管理手段が管理する前記予約パスの経路及び前記予約時間を前記境界ノード装置に送信することを特徴とする。
【0014】
かかる構成によれば、サーバ装置は、予約パスの経路と、その予約パスの予約時間とを含むパス情報を管理する。そして、サーバ装置は、提供可能なリソースを確認して、オンデマンド要求に応じたパスのための経路を計算し、これを予約パスとして境界ノードに送信する。これによって、サーバ装置は、ある予約時間において、所定のユーザノード装置に予約パスを使用させることができる。
【0015】
また、請求項6に記載の境界ノード装置は、ユーザノード装置を含むサービスネットワークと、前記サービスネットワークを収容するコアネットワークとの境界に位置し、サーバ装置からの運用側パスの確立要求に応じて、他の境界ノード装置との間で運用側パスを確立する境界ノード装置であって、前記運用側パスの確立要求に応じて、前記コアネットワークを中継する中継ノード装置を介して、前記サーバ装置が計算した前記運用側パスを前記他の境界ノードとの間で確立する運用側パス確立手段と、前記運用側パスを確立しているときに前記コアネットワークの障害を検知する障害検知手段と、前記障害検知手段が前記コアネットワークの障害を検知したときに、前記サーバ装置から受信した前記運用側パスから切り替える予備側パスの経路に基づいて、当該予備側パスを前記他の境界ノードとの間で確立する予備側パス確立手段と、前記運用側パスを前記確立した予備側パスに切り替えるパス切替手段と、切り替えた前記予備側パスの経路を前記サーバ装置に送信する予備側パス確立送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0016】
かかる構成によれば、境界ノード装置は、運用側パスの経路と予備側パスの経路とをサーバ装置から受信する。また、境界ノード装置は、サーバ装置からの運用側パスの確立要求に応じて、運用側パスを確立する。そして、境界ノード装置は、コアネットワークで障害が発生した際、運用側パスから予備側パスに切り替える。これによって、境界ノード装置は、コアネットワークで障害が発生した際、運用側パスから予備側パスに切り替え、迅速にリカバリを行うことができる。
【0017】
また、請求項7に記載の境界ノード装置は、ユーザノード装置を含むサービスネットワークと、前記サービスネットワークを収容するコアネットワークとの境界に位置し、サーバ装置からの運用側パスの確立要求に応じて、他の境界ノード装置との間で運用側パスを確立する境界ノード装置であって、前記運用側パスの確立要求に応じて、前記コアネットワークを中継する中継ノード装置を介して、前記サーバ装置が計算した前記運用側パスを前記境界ノード装置の間で確立する運用側パス確立手段と、前記運用側パスを確立しているときに前記コアネットワークの障害を検知する障害検知手段と、前記障害検知手段が前記コアネットワークの障害を検知したときに、前記サーバ装置に前記運用側パスから切り替える予備側パスの確認要求を送信する予備側パス確認手段と、前記サーバ装置から受信した前記予備側パスの経路に基づいて、前記中継ノード装置を介して、当該予備側パスを前記境界ノード装置の間で確立する予備側パス確立手段と、前記運用側パスを前記確立した予備側パスに切り替えるパス切替手段と、切り替えた前記予備側パスの経路を前記サーバ装置に送信する予備側パス確立送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0018】
かかる構成によれば、境界ノード装置は、運用側パスの経路をサーバ装置から受信する。また、境界ノード装置は、サーバ装置からの運用側パスの確立要求に応じて、運用側パスを確立する。そして、境界ノード装置は、コアネットワークで障害が発生した際、サーバ装置に予備側パスの経路の確認要求を送信する。さらに、境界ノード装置は、この確認要求に応じて、コアネットワークで障害が発生したときのパス情報を用いて計算された予備側パスの経路をサーバ装置から受信し、運用側パスから予備側パスに切り替える。これによって、境界ノード装置は、運用側パスから、障害発生時における最新のパス情報を用いて計算された予備側パスに切り替え、リカバリを行うことができる。
【0019】
また、請求項8に記載の境界ノード装置は、請求項6又は請求項7に記載の境界ノード装置において、前記サーバ装置から、前記他の境界ノード装置との間に確立する予約パスの経路を予約時間に受信し、前記運用側パス確立手段は、前記予約パスを、前記他の境界ノードとの間で確立することを特徴とする。
【0020】
かかる構成によれば、サーバ装置によって、提供可能なリソースを確認して、オンデマンド要求に応じたパスのための経路が計算され、境界ノードは、これを予約パスとして予約時間にサーバ装置から受信する。そして、境界ノード装置は、この予約パスを他の境界ノードとの間で確立する。これによって、境界ノード装置は、ある予約時間において、所定のユーザノード装置に予約パスを使用させることができる。
【0021】
また、請求項9に記載の経路切替システムは、請求項3から請求項5の何れか一項に記載のサーバ装置と、請求項6から請求項8の何れか一項に記載の境界ノード装置と、を含むことを特徴とする。
【0022】
かかる構成によれば、サーバ装置は、運用側パスの経路と予備側パスの経路とを時間毎に含むパス情報を、コアネットワークのリソースを示す情報として管理する。これによって、サーバ装置は、例えば、運用側パスを使用するユーザノード装置を時間毎に管理することができる。また、サーバ装置は、ユーザノード装置からの接続要求に応じて、運用側パスの経路を計算し、この運用側パスの確立を境界ノード装置に要求する。そして、境界ノード装置は、サーバ装置からの運用側パスの確立要求に応じて、運用側パスを確立する。また、サーバ装置は、運用側パスの計算と略同時に、又は、境界ノード装置からの予備側パスの確認要求に応じて予備側パスを計算し、境界ノード装置に送信する。そして、境界ノード装置は、コアネットワークで障害が発生した際、運用側パスから予備側パスに切り替える。これによって、コアネットワークで障害が発生した際、運用側パスから予備側パスに切り替え、リカバリを行うことができる。
【0023】
また、請求項10に記載の経路切替プログラムは、コンピュータを、請求項3から請求項5の何れか一項に記載のサーバ装置を構成する各手段として機能させることを特徴とする。このように構成されることにより、このプログラムをインストールされたコンピュータは、前記したサーバ装置として機能する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、時間軸を考慮し、ユーザからの接続要求に応じて、高信頼パスを確立するネットワーク切替技術を提供することができる。また、本発明によれば、時間軸でネットワークのリソースを管理できるので、ネットワークの利用効率を高め、柔軟な運用が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の各実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する手段には同一の符号を付し、説明を省略した。
【0026】
(第1実施形態)
[経路切替システムの概要]
図1は、本発明の第1実施形態に係る経路切替システムの概要を模式的に示す説明図である。経路切替システム1は、コアネットワーク2と、複数のサービスネットワーク3,4と、サーバ装置5と、ネットワーク管理サーバ装置6とを有する。また、コアネットワーク2は、中継ノード装置30を介して、発信者ノード装置(境界ノード装置)10と着信者ノード装置20(別の境界ノード装置)との間で運用側パス61を確立する。そして、経路切替システム1は、確立した運用側パス61のリソース(帯域)を、サービスネットワーク3,4に含まれるユーザノード装置40,50に提供する。つまり、ユーザノード装置40,50の間の通行に、運用側パス61の帯域を用いる。また、経路切替システム1は、障害によって運用側パス61のリソースをユーザノード装置40,50に提供できなくなった場合、予備側パス63を確立し、運用側パス61から予備側パス63に切り替えて、この予備側パス63のリソースをユーザノード装置40,50に提供する。
【0027】
サーバ装置5、パス情報を格納するものであり、その詳細は後記する。
ネットワーク管理サーバ装置6は、サーバ装置5と発信者ノード装置10とを仲介するものである。なお、経路切替システム1は、ネットワーク管理サーバ装置6を備えなくとも良く、この場合、サーバ装置5と発信者ノード装置10とを接続すれば良い。
【0028】
発信者ノード装置10は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、HDD(Hard Disk Drive)と、通信を行うためのNIC(Network Interface Card)を備え、光クロスコネクト(OCX)、ルータ、スイッチ等からなる装置である。また、発信者ノード装置10は、RFC3473等のRSVP−TE(Resource reServation Protocol-Traffic Engineering)に準拠してパスを確立させるようになっている。
【0029】
また、発信者ノード装置10は、インターフェース11,13,15を備える。インターフェース11は、運用側パス61に接続するためのインターフェースである。また、インターフェース13は、予備側パス63に接続するためのインターフェースである。さらに、インターフェース15は、サービスネットワーク3に接続するためのインターフェースである。
【0030】
着信者ノード装置20は、発信者ノード装置10と同様な装置であり、インターフェース21,23,25を備える。インターフェース21は、運用側パス61に接続するためのインターフェースである。また、インターフェース23は、予備側パス63に接続するためのインターフェースである。さらに、インターフェース25は、サービスネットワーク4に接続するためのインターフェースである。
【0031】
ここで、発信者ノード装置10は、着信者ノード装置20に対するパスの確立要求を送信し、例えば、発信者ノード装置10のインターフェース11と、着信者ノード装置20のインターフェース21とを両端とする運用側パス61を確立する。また、コアネットワーク2の運用側パス61で障害が発生した場合、発信者ノード装置10は、例えば、発信者ノード装置10のインターフェース13と、着信者ノード装置20のインターフェース23とを両端とする予備側パス63を確立する。つまり、予備側パス63が運用側パス61の迂回路となり、コアネットワーク2の運用側パス61で障害が発生した際は、運用側パス61から予備側パス63に切り替えることで、ユーザトラフィックを転送する。
【0032】
中継ノード装置30は、例えば、光クロスコネクト(OCX)、ルータ、スイッチ等からなる装置である。図1では、運用側パス61を2台の中継ノード装置30で中継し、予備側パス63を2台の中継ノード装置30で中継することとしたが、その個数は特に制限されない。
【0033】
ユーザノード装置40,50は、中継ノード装置30と同様の装置であり、例えば、光クロスコネクト(OCX)、ルータ、スイッチ等からなる装置である。また、ユーザノード装置40は、発信者ノード装置10と接続される。また、ユーザノード装置50は、着信者ノード装置20と接続される。
【0034】
運用側パス61及び予備側パス63は、光ファイバで構成された光パス、例えば、GMPLS−LSP(Generalized Multi-Protocol Label Switching-Label Switched Path)であり、所定の帯域を有したリソースとして使用可能に構成されている。また、図1に示すように、コアネットワーク2は、運用側パス61及び予備側パス63によって、高信頼パスを構成する。
【0035】
[サーバ装置の構成]
図2は、本発明の第1実施形態に係るサーバ装置、ネットワーク管理サーバ装置、発信者ノード装置、中継ノード装置及び着信者ノード装置の構成を示すブロック図である。
【0036】
サーバ装置5は、図2に示すように、接続要求受信手段201と、リソース管理手段202と、経路計算手段203と、高信頼パス要求手段204と、運用側パス要求応答受信手段205と、運用側パス確立受信手段206と、予備側パス確立受信手段207と、パス情報更新手段208と、記憶手段209とを備える。
【0037】
接続要求受信手段201は、コアネットワーク2への接続要求(オンデマンド要求)をユーザノード装置40から受信するものである。なお、ユーザノード装置40は、この接続要求を、発信者ノード装置10を介してサーバ装置5に送信しても良く、サーバ装置5に直接送信しても良い。なお、リソース管理手段202については、後記する。
【0038】
経路計算手段203は、接続要求受信手段201が受信した接続要求に応じて、後記する記憶手段209が格納するパス情報に基づいて、運用側パス61の経路を計算するものである。また、経路計算手段203は、この接続要求に応じて、予備側パス63の経路を計算する。
【0039】
以下、高信頼パスの端点となる発信者ノード装置10のユーザポート(A点)、高信頼パスの端点となる着信者ノード装置20のユーザポート(Z点)として、経路の計算を具体的に説明する。まず、経路計算手段203は、高信頼パスの端点となる発信者ノード装置10にて、論理(仮想)インターフェースを生成する。また、経路計算手段203は、高信頼パス(運用側パス61)において、AZ端点とする経路の有無をEdmond-Karp法により確認する。この高信頼パス(運用側パス61)の経路がある場合、経路計算手段203は、高信頼パス(予備側パス63)において、仮想インターフェースをAZ端点とし、高信頼パス(運用側パス61)と異なる経路の有無を確認する。この高信頼パス(運用側パス61)の経路がある場合、この高信頼パス(運用側パス61)の経路を記憶手段209のパス情報に格納する。さらに、経路計算手段203は、予約パスのために、高信頼パス(論理IF)を経由するパスの経路の有無をEdmond-Karp法により確認する。そして、この予約パスがある場合、この予約パスの経路を記憶手段209のパス情報に格納する。
【0040】
高信頼パス要求手段204は、経路計算手段203が計算した運用側パス61の経路及び予備側パス63の経路と、運用側パス61の確立要求とを発信者ノード装置10に送信するものである。このように、経路計算手段203が予め予備側パス63の経路を計算して発信者ノード装置10に送信しておくことで、発信者ノード装置10が、障害を検知した際、運用側パス61から予備側パス63へ素早く切り替えることができる。
【0041】
運用側パス要求応答受信手段205は、発信者ノード装置10から、運用側パス61の確立要求を受信したことを示すメッセージを受信するものである。
運用側パス確立受信手段206は、発信者ノード装置10から、運用側パス61の確立を示すメッセージをその運用側パス61の経路と共に受信するものである。
予備側パス確立受信手段207は、発信者ノード装置10から、障害発生時に発信者ノード装置10が切り替えた予備側パス63の経路を受信するものである。なお、パス情報更新手段208については、後記する。
【0042】
記憶手段209は、例えば、一般的なメモリやHDDで構成され、パス情報とリンク情報とを格納するものである。ここで、リンク情報は、例えば、ノード情報と、UNI(User Network Interface)リンク情報とノード装置リンク情報とを含む。また、パス情報は、例えば、運用側パス情報と、運用側パス経路情報と、予備側パス情報と、予備側パス経路情報と、予約パス情報と、予約パス経路情報とを含む。
【0043】
ノード情報は、発信者ノード装置10、着信者ノード装置20及び中継ノード装置30等の各ノード装置に関する情報、例えば、ノード装置IDと、ノード装置アドレスと、ノード装置名と、ノード装置種別(例えば、TDM,Ether,Lambda等)とをデータ項目として有する。
【0044】
UNIリンク情報は、ユーザノード装置40から発信者ノード装置10までの接続及び着信者ノード装置20からユーザノード装置50までの接続に関する情報、例えば、UNIポートIDと、ユーザノード装置IDと、境界ノード装置IDと、UNIポート種別(例えば、TDM,Ether等)と、帯域、セクション名と、搭載位置と、ユーザ名とをデータ項目として有する。
【0045】
ノード装置リンク情報は、発信者ノード装置10と着信者ノード装置20との接続に関する情報、例えば、リンクIDと、発信者ノード装置IDと、発信者ノード装置アドレスと、発信者ノード装置インターフェースIDと、発信者ノード装置搭載位置と、着信者ノード装置IDと、着信者ノード装置アドレスと、着信者ノード装置インターフェースIDと、着信者ノード装置搭載位置と、リンク属性(プロテクション属性)と、リンク種別(例えば、TDM,Ether等)と、帯域と、セクション名とをデータ項目として有する。
【0046】
運用側パス情報は、運用側パス61に関する情報、例えば、パスIDと、パス識別子と、発信者ノード装置IDと、着信者ノード装置IDと、開始時間と、終了時間と、未確立、予約済み又は確立済みを示すステータスと、要求帯域と、パス属性と、パス論理端点とをデータ項目として有する。また、予備側パス情報は、予備側パス63に関する情報、例えば、運用側パス情報と同様のデータ項目を有する。
【0047】
運用側パス経路情報は、運用側パス61の経路に関する情報、例えば、パスIDと、パス識別子と、発信者ノード装置10から着信者ノード装置20までの運用側パス61の経路情報とをデータ項目として有する。また、予備側パス経路情報は、予備側パス63の経路に関する情報、例えば、運用側パス経路情報と同様のデータ項目を有する。
【0048】
予約パス情報は、予約パスに関する情報、例えば、予約IDと、予約ユーザIDと、サービスタイプと、発信者ノード装置IDと、発信者UNIポートIDと、着信者ノード装置IDと、着信者UNIポートIDと、予約開始時間と、予約終了時間と、予約済み又は確立済みを示すステータスと、要求帯域と、パス属性とをデータ項目として有する。ここで、予約パスとは、予め設定された予約開始時間から予約終了時間まで、特定のユーザノード装置40,50に提供される高信頼パス(運用側パス61及び予備側パス63)のことである。
【0049】
予約パス経路情報は、予約パスの経路に関する情報、例えば、予約IDと、発信者ノード装置10から着信者ノード装置20までの予約パスの経路情報とを有する。
【0050】
パス情報更新手段208は、記憶手段209に格納されたパス情報を更新するものである。ここで、パス情報更新手段208は、運用側パス確立受信手段206が運用側パス61の確立を示すメッセージを受信した場合、その運用側パス61について、運用側パス情報のステータスを「未確立」から「確立済み」に更新する。また、パス情報更新手段208は、予備側パス確立受信手段207が予備側パス63の経路を受信した場合、その予備側パス63について、予備側パス情報のステータスを「未確立」から「確立済み」に更新する。そして、パス情報更新手段208は、確立している運用側パス61について、運用側パス情報のステータスを「確立済み」から「未確立」に更新する。
【0051】
リソース管理手段202は、コアネットワーク2のリソースを時間軸で管理、つまり、予約パスを時間毎に管理するものである。リソース管理手段202は、予約パス情報を参照し、予約パスが設定されている場合(例えば、予約パス情報のステータスが「予約済み」)、その予約パスの経路、予約開始時間及び予約終了時間の送信を、高信頼パス要求手段204に依頼する。そして、高信頼パス要求手段204は、予約時間において発信者ノード装置10が確保する運用側パス61として、予約パスの経路、予約開始時間及び予約終了時間を発信者ノード装置10に送信する。
【0052】
ここで、リソース管理手段202は、時間軸を考慮したパス計算を行うためのコアネットワーク2のリソースとして、(NW全リソース情報)−(予約開始時間〜予約終了時間に関係する全パス情報)を用いる。このNW全リソース情報とは、ノード情報と、UNI(User Network Interface)リンク情報とノード装置リンク情報とを示す。また、この予約開始時間〜予約終了時間に関係する全パス情報とは、予約開始時間〜予約終了時間における、運用側パス情報と、運用側パス経路情報と、予備側パス情報と、予備側パス経路情報と、予約パス情報と、予約パス経路情報とを指す。予約パスは高信頼パスのリソースを用いて確立するので、リソース管理手段202は、予約パスを確立する際、パス情報を確認する必要がある。このように、時間軸でコアネットワーク2のリソースを管理することで、ある予約時間において、所定のユーザノード装置40,50に予約パスを確保する等、コアネットワーク2の柔軟な運用が可能となる。なお、予約パス情報は、ユーザノード装置40,50からの要求に応じて、リソース管理手段202が設定しても良く、オペレータにより予め設定されても良い。
【0053】
[ネットワーク管理サーバ装置の構成]
ネットワーク管理サーバ装置6は、リソース管理手段202と、高信頼パス要求手段204と、運用側パス要求応答受信手段205と、運用側パス確立受信手段206と、予備側パス確立受信手段207と、記憶手段209とを備える。ここで、ネットワーク管理サーバ装置6が備える各手段は、サーバ装置5と同様のものであるため、説明を省略する。
【0054】
[発信者ノード装置の構成]
発信者ノード装置10は、図2に示すように、高信頼パス要求受信手段211と、運用側パス要求応答手段212と、運用側パス確立手段213と、運用側パス確立送信手段214と、障害検知手段215と、予備側パス確立手段216と、パス切替手段217と、予備側パス確立送信手段218と、パス情報更新手段219と、記憶手段220とを備える。
【0055】
高信頼パス要求受信手段211は、サーバ装置5から、運用側パス61の経路及び予備側パス63の経路と、運用側パス61の確立要求とを受信するものである。ここで、高信頼パス要求受信手段211は、受信した運用側パス61の経路及び予備側パス63の経路を、記憶手段220のパス情報に格納する。また、高信頼パス要求受信手段211は、予約パスの経路、予約開始時間及び予約終了時間を受信した場合、これらを記憶手段220の予約パス情報に格納する。
【0056】
運用側パス要求応答手段212は、運用側パス61の確立要求を受信したことを示すメッセージを、サーバ装置5に送信するものである。なお、運用側パス確立手段213については、後記する。
運用側パス確立送信手段214は、運用側パス確立手段213が確立した運用側パス61の経路を、サーバ装置5に送信するものである。
【0057】
運用側パス確立手段213は、高信頼パス要求受信手段211が受信した運用側パス61の確立要求に応じて、高信頼パス要求受信手段211が受信した運用側パス61を発信者ノード装置10と着信者ノード装置20との間で確立するものである。ここで、運用側パス確立手段213は、中継ノード装置30を介して、着信者ノード装置20に運用側パス61の確立要求を、運用側パス61の経路及び予備側パス63の経路と共に送信する。また、運用側パス確立手段213は、障害発生後に予備側パス63を確立することを示すリンク属性(プロテクション属性)が指定されている場合、運用側パス61のみを確立する。なお、運用側パス確立手段213は、予約パスの経路を受信したときに、予約パスを運用側パス61と同様に確保しても良い。
【0058】
障害検知手段215は、コアネットワーク2の障害を、例えば、RSVP−TEにより検知するものである。
予備側パス確立手段216は、記憶手段220に格納した予備側パス63の経路に基づいて、予備側パス63を発信者ノード装置10と着信者ノード装置20との間で確立するものである。ここで、予備側パス確立手段216は、中継ノード装置30の予備側パス確立手段226を介して、着信者ノード装置20の予備側パス確立手段236に予備側パス63の確立要求を送信する。
【0059】
パス切替手段217は、運用側パス61を、予備側パス確立手段216が確立した予備側パス63に切り替えるものである。
予備側パス確立送信手段218は、パス切替手段217が切り替えた予備側パス63の経路をサーバ装置5に送信するものである。
記憶手段220は、例えば、一般的なメモリやHDDで構成され、パス情報とリンク情報とを格納するものである。なお、パス情報とリンク情報は、前記と同様のものなので説明を省略する。
【0060】
パス情報更新手段219は、記憶手段220に格納されたパス情報を更新するものである。ここで、パス情報更新手段219は、運用側パス確立手段213が運用側パス61を確立した場合、その運用側パス61について、運用側パス情報のステータスを「未確立」から「確立済み」に更新する。また、パス情報更新手段219は、パス切替手段217が運用側パス61を予備側パス63に切り替えた場合、その予備側パス63について、予備側パス情報のステータスを「未確立」から「確立済み」に更新する。そして、パス情報更新手段219は、切り替えられた運用側パス61について、運用側パス情報のステータスを「確立済み」から「未確立」に更新する。
【0061】
[中継ノード装置の構成]
中継ノード装置30は、図2に示すように、運用側パス確立手段223と、予備側パス確立手段226とを備える。
【0062】
運用側パス確立手段223は、発信者ノード装置10からの運用側パス61の確立要求に応じて、運用側パス61を確立するものである。ここで、運用側パス確立手段223は、発信者ノード装置10から受信した運用側パス61の確立要求を、運用側パス61の経路及び予備側パス63の経路と共に、着信側ノード装置20の運用側パス確立手段233に送信する。なお、運用側パス確立手段223は、予約パスの経路を受信したときに、予約パスを運用側パス61と同様に確保しても良い。
【0063】
予備側パス確立手段226は、発信者ノード装置10からの予備側パス63の確立要求に応じて、予備側パス63を確立するものである。ここで、予備側パス確立手段226は、発信者ノード装置10から受信した予備側パス63の確立要求を、着信側ノード装置20の予備側パス確立手段236に送信する。
【0064】
[着信者ノード装置の構成]
着信者ノード装置20は、図2に示すように、運用側パス確立手段233と、予備側パス確立手段236と、パス切替手段237と、パス情報更新手段239と、記憶手段240とを備える。
【0065】
運用側パス確立手段233は、中継ノード装置30からの運用側パス61の確立要求に応じて、運用側パス61を確立するものである。なお、運用側パス確立手段233は、予約パスを運用側パス61と同様に確保しても良い。
【0066】
予備側パス確立手段236は、中継ノード装置30からの予備側パス63の確立要求に応じて、予備側パス63を確立するものである。
パス切替手段237は、運用側パス確立手段233が確立した運用側パス61を、予備側パス確立手段236が確立した予備側パス63に切り替えるものである。
記憶手段240は、例えば、一般的なメモリやHDDで構成され、パス情報とリンク情報とを格納するものである。なお、パス情報とリンク情報は、前記と同様のものなので説明を省略する。
【0067】
パス情報更新手段239は、運用側パス確立手段233が受信した運用側パス61の経路及び予備側パス63の経路を記憶手段240に格納し、記憶手段240に格納されたパス情報を更新するものである。ここで、パス情報更新手段239は、運用側パス確立手段233が運用側パス61を確立した場合、その運用側パス61について、運用側パス情報のステータスを「未確立」から「確立済み」に更新する。また、パス情報更新手段239は、パス切替手段237が運用側パス61を予備側パス63に切り替えた場合、その予備側パス63について、予備側パス情報のステータスを「未確立」から「確立済み」に更新する。そして、パス情報更新手段239は、切り替えられた運用側パス61について、運用側パス情報のステータスを「確立済み」から「未確立」に更新する。
【0068】
[経路切替システムの動作]
図3は、図2の経路切替システム1の動作を示すフローチャートである。まず、経路切替システム1が運用側パス61を確立する動作について説明する(適宜図1,2参照)。なお、図3及び以下の説明では、ネットワーク管理サーバ装置及び中継ノード装置を省略した。
【0069】
<運用側パスの確立>
サーバ装置5は、接続要求受信手段201によって、コアネットワーク2への接続要求(オンデマンド要求)をユーザノード装置40から受信する(ステップS101)。サーバ装置5は、リソース管理手段202によって、コアネットワーク2のリソースを確認する(ステップS102)。サーバ装置5は、経路計算手段203によって、接続要求受信手段201が受信した接続要求に応じて、記憶手段209が格納するパス情報に基づいて、運用側パス61の経路を計算する。サーバ装置5は、経路計算手段203によって、予備側パス63の経路を計算する(ステップS103)。
【0070】
ステップS103に続き、サーバ装置5は、経路計算手段203によって、計算した運用側パス61の経路及び予備側パス63の経路をパス情報に格納する(ステップS104)。そして、サーバ装置5は、高信頼パス要求手段204によって、運用側パス61の経路及び予備側パス63の経路と、運用側パス61の確立要求とを発信者ノード装置10に送信する(ステップS105)。
【0071】
ステップS105の処理に続いて、発信者ノード装置10は、高信頼パス要求受信手段211によって、サーバ装置5から、運用側パス61の経路及び予備側パス63の経路と、運用側パス61の確立要求とを受信する(ステップS201)。発信者ノード装置10は、高信頼パス要求受信手段211によって、受信した運用側パス61の経路及び予備側パス63の経路を、記憶手段220のパス情報に格納する(ステップS202)。そして、発信者ノード装置10は、運用側パス要求応答手段212によって、運用側パス61の確立要求を受信したことを示すメッセージを、サーバ装置5に送信する(ステップS203)。
【0072】
ステップS203の処理に続いて、サーバ装置5は、運用側パス要求応答受信手段205よって、発信者ノード装置10から、運用側パス61の確立要求を受信したことを示すメッセージを受信する(ステップS106)。
【0073】
ステップS203の処理に続いて、発信者ノード装置10は、運用側パス確立手段213によって、中継ノード装置30を介して、着信者ノード装置20に運用側パス61の確立要求を送信し、運用側パス61を確立する(ステップS204)。ステップS204の処理に応じて、着信者ノード装置20は、運用側パス確立手段233によって、発信者ノード装置10からの運用側パス61の確立要求に応じて、運用側パス61を確立する(ステップS301)。
【0074】
そして、発信者ノード装置10は、運用側パス確立送信手段214によって、運用側パス確立手段213が確立した運用側パス61の経路を、サーバ装置5に送信する(ステップS205)。
【0075】
ステップS205の処理に続いて、サーバ装置5は、運用側パス確立受信手段206によって、発信者ノード装置10から、運用側パス61の確立を示すメッセージをその運用側パス61の経路と共に受信する(ステップS107)。サーバ装置5は、パス情報更新手段208によって、運用側パス確立受信手段206が運用側パス61の確立を示すメッセージを受信した場合、その運用側パス61について、運用側パス情報のステータスを「未確立」から「確立済み」に更新し(ステップS108)、記憶手段209に格納する(ステップS109)。以上の動作により、経路切替システム1は、運用側パス61を確保する。
【0076】
<予備側パスへの切替>
次に、コアネットワーク2の運用側パス61で障害が発生した際、経路切替システム1が運用側パス61を予備側パス63に切り替える動作について説明する。
【0077】
発信者ノード装置10は、障害検知手段215によって、コアネットワーク2の障害を検知する(ステップS206)。発信者ノード装置10は、予備側パス確立手段216によって、中継ノード装置30を介して、着信側ノード装置20に送信し、予備側パス63を確立する(ステップS207)。ステップS207の処理に応じて、着信者ノード装置20は、予備側パス確立手段236によって、発信者ノード装置10からの予備側パス63の確立要求に応じて、予備側パス63を確立する(ステップS302)。
【0078】
ステップS207の処理に続いて、発信者ノード装置10は、パス切替手段217によって、運用側パス61を、予備側パス確立手段216が確立した予備側パス63に切り替える(ステップS208)。発信者ノード装置10は、予備側パス確立送信手段218によって、パス切替手段217が切り替えた予備側パス63の経路をサーバ装置5に送信する(ステップS209)。発信者ノード装置10は、パス情報更新手段219によって、この予備側パス63について、予備側パス情報のステータスを「未確立」から「確立済み」に更新し、一方、切り替えられた運用側パス61について、運用側パス情報のステータスを「確立済み」から「未確立」に更新し(ステップS210)、記憶手段209に格納する(ステップS211)。
【0079】
ステップS208の処理が実行されるとき、着信者ノード装置20は、パス切替手段237によって、運用側パス61を、予備側パス確立手段236が確立した予備側パス63に切り替える(ステップS303)。着信者ノード装置20は、パス情報更新手段239によって、この予備側パス63について、予備側パス情報のステータスを「未確立」から「確立済み」に更新し、一方、切り替えられた運用側パス61について、運用側パス情報のステータスを「確立済み」から「未確立」に更新し(ステップS304)、記憶手段209に格納する(ステップS305)。
【0080】
ステップS209の処理に続いて、サーバ装置5は、予備側パス確立受信手段207によって、発信者ノード装置10から、発信者ノード装置10が切り替えた予備側パス63の経路を受信する(ステップS110)。サーバ装置5は、パス情報更新手段208によって、この予備側パス63について、予備側パス情報のステータスを「未確立」から「確立済み」に更新し、一方、切り替えられた運用側パス61について、運用側パス情報のステータスを「確立済み」から「未確立」に更新し(ステップS111)、記憶手段209に格納する(ステップS112)。以上の動作により、経路切替システム1は、運用側パス61から予備側パス63に切り替える。
【0081】
(第2実施形態)
[サーバ装置の構成]
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2実施形態に係るサーバ装置、ネットワーク管理サーバ装置、発信者ノード装置、中継ノード装置及び着信者ノード装置の構成を示すブロック図である。
【0082】
サーバ装置5aは、図4に示すように、接続要求受信手段201と、リソース管理手段202と、経路計算手段(予備側経路計算手段)203aと、高信頼パス要求手段204と、運用側パス要求応答受信手段205と、運用側パス確立受信手段206と、予備側パス確立受信手段207と、パス情報更新手段208と、記憶手段209と、予備側パス応答手段210とを備える。
【0083】
このサーバ装置5aは、発信者ノード装置10aから予備側パス63の経路の計算を要求されたときに予備側パス63の経路を計算することが、図1のサーバ装置5との大きな相違点である。なお、図4では、経路計算手段と予備側経路計算手段とを一体で図示したが、別々に構成しても良い。
【0084】
予備側パス応答手段210は、発信者ノード装置10aからの予備側パス63の確認要求を受信するものである。
【0085】
経路計算手段203aは、予備側パス応答手段210が予備側パス63の確認要求を受信した際、予備側パス63の経路を計算し、記憶手段209のパス情報に格納するものである。この予備側パス63の確認要求とは、発信者ノード装置10aがサーバ装置5aに対して予備側パス63の経路の計算及び送信を要求するものである。また、経路計算手段203aは、図1の経路計算手段203と同様に運用側パス61の経路を計算する。このように、サーバ装置5aは、障害発生時における最新のパス情報を用いて予備側パス63の経路を計算するため、予備側パス63を予め計算した場合に比べ、計算した予備側パス63が確立できないといった事態を低減することができる。
【0086】
なお、接続要求受信手段201、リソース管理手段202、高信頼パス要求手段204、運用側パス要求応答受信手段205、運用側パス確立受信手段206、予備側パス確立受信手段207、パス情報更新手段208及び記憶手段209については、図2に示した構成と同様のものであるため、説明を省略する。
【0087】
[発信者ノード装置の構成]
発信者ノード装置10aは、図4に示すように、高信頼パス要求受信手段211と、運用側パス要求応答手段212と、運用側パス確立手段213と、運用側パス確立送信手段214と、障害検知手段215と、予備側パス確立手段216と、パス切替手段217と、予備側パス確立送信手段218と、パス情報更新手段219と、記憶手段220と、予備側パス確認手段221とを備える。
【0088】
予備側パス確認手段221は、障害検知手段215がコアネットワーク2の運用側パス61に障害が発生したことを検知した場合、予備側パス63の確認要求をサーバ装置5aに送信するものである。
【0089】
なお、高信頼パス要求受信手段211、運用側パス要求応答手段212、運用側パス確立手段213、運用側パス確立送信手段214、障害検知手段215、予備側パス確立手段216、パス切替手段217、予備側パス確立送信手段218、パス情報更新手段219及び記憶手段220については、図2と同様のものであるため、説明を省略する。また、ネットワーク管理サーバ装置6、中継ノード装置30及び着信者ノード装置20についても、図2に示した構成と同様のものであるため、説明を省略する。
【0090】
[経路切替システムの動作]
図5は、図4の経路切替システム1aの動作を示すフローチャートである。まず、経路切替システム1aが運用側パス61を確立する動作について説明する(適宜図4参照)。なお、図5及び以下の説明では、ネットワーク管理サーバ装置及び中継ノード装置を省略した。
【0091】
<運用側パスの確立>
サーバ装置5aが接続要求を受信する等の動作、具体的には、図5のステップS1001及びS1002は、図3のS101及びS102と同様の処理のため、説明を省略する。サーバ装置5aは、経路計算手段203aによって、接続要求受信手段201が受信した接続要求に応じて、記憶手段209が格納するパス情報に基づいて、運用側パス61の経路を計算する(ステップS1003)。
【0092】
ステップS1003の処理に続いて、サーバ装置5aは、経路計算手段203aによって、運用側パス61の経路をパス情報に格納する(ステップS1004)。サーバ装置5aは、高信頼パス要求手段204によって、運用側パス61の経路と、運用側パス61の確立要求とを発信者ノード装置10に送信する(ステップS1005)。なお、運用側パス61の確立要求を送信した後の処理、具体的には、図5のステップS1006〜S1009は、図3のS106〜S109と同様の処理のため、説明を省略する。
【0093】
ステップS1005の処理に続いて、発信者ノード装置10aは、高信頼パス要求受信手段211によって、サーバ装置5aから、運用側パス61の経路と、運用側パス61の確立要求とを受信する(ステップS2001)。発信者ノード装置10aは、高信頼パス要求受信手段211によって、受信した運用側パス61の経路を、記憶手段220のパス情報に格納する(ステップS2002)。なお、運用パス61のパス情報を格納した後の処理、具体的には、図5のステップS2003〜S2005は、図3のS203〜S205と同様の処理のため、説明を省略する。
【0094】
ステップS2004の処理が実行されるとき、着信者ノード装置20は、運用側パス確立手段233によって、発信者ノード装置10aからの運用側パス61の確立要求に応じて、運用側パス61を確立する(ステップS3001)。以上の動作により、予備側パス63の経路を計算することなく、経路切替システム1aは、運用側パス61を確保する。
【0095】
<予備側パスへの切替>
次に、コアネットワーク2の運用側パス61で障害が発生した際、経路切替システム1aが運用側パス61を予備側パス63に切り替える動作について説明する。
【0096】
発信者ノード装置10aは、コアネットワーク2の障害を検知する(ステップS2006)。発信者ノード装置10aは、予備側パス確認手段221によって、障害検知手段215がコアネットワーク2の運用側パス61の障害を検知した場合、予備側パス63の確認要求をサーバ装置5aに送信する(ステップS2007)。
【0097】
ステップS2007の処理に続いて、サーバ装置5aは、予備側パス応答手段210によって、発信者ノード装置10aからの予備側パス63の確認要求を受信する(ステップS21010)。サーバ装置5aは、経路計算手段203aによって、予備側パス63の経路を計算し(ステップS1011)、記憶手段209のパス情報に格納する(ステップS1012)。サーバ装置5aは、高信頼パス要求手段204によって、予備側パス63の経路を発信者ノード装置10aに送信する(ステップS1013)。
【0098】
ステップS1013の処理に続いて、発信者ノード装置10aは、高信頼パス要求受信手段211によって、予備側パス63の経路を受信し(ステップS2008)、記憶手段220のパス情報に格納する(ステップS2009)。発信者ノード装置10aは、予備側パス確立手段216によって、中継ノード装置30を介して、着信側ノード装置20に送信し、予備側パス63を確立する(ステップS2010)。ステップS2010の処理に応じて、着信者ノード装置20は、予備側パス確立手段236によって、発信者ノード装置10からの予備側パス63の確立要求に応じて、予備側パス63を確立する(ステップS3002)。
【0099】
ステップS2010の処理に続いて、発信者ノード装置10はa、パス切替手段217によって、運用側パス61を、予備側パス確立手段216が確立した予備側パス63に切り替える(ステップS2011)。なお、予備側パス63に切り替えた後の処理、具体的には、図5のステップS2012〜S2014は、図3のS209〜S211と同様の処理のため、説明を省略する。
【0100】
ステップS2011の処理が実行されるとき、着信者ノード装置20は、パス切替手段237によって、運用側パス61を、予備側パス確立手段236が確立した予備側パス63に切り替える(ステップS3003)。なお、予備側パス63に切り替えた後の処理、具体的には、図5のステップS3004,S3005は、図3のS304,S305と同様の処理のため、説明を省略する。
【0101】
ステップS2012の処理に続いて、サーバ装置5aは、予備側パス確立受信手段207によって、発信者ノード装置10から、発信者ノード装置10aが切り替えた予備側パス63の経路を受信する(ステップS1014)。なお、予備側パス63の経路を受信した後の処理、具体的には、図5のステップS1015,S1016は、図3のS111,S112と同様の処理のため、説明を省略する。以上の動作により、経路切替システム1aは、運用側パス61から予備側パス63に切り替える。
【0102】
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。例えば、サーバ装置は、予め設定した時間が経過する毎に予備側パスの経路を計算して境界ノード装置に送信しても良く、サーバ装置の負荷が低いときに予備側パスの経路を計算して境界ノード装置に送信しても良い。
【0103】
なお、各実施形態では、本発明に係るサーバ装置を独立した装置として説明したが、本発明では、一般的なコンピュータを、サーバ装置の前記した各手段として機能させるプログラムによって動作させることもできる。このプログラムは、通信回線を介して配布しても良く、CD−ROMやフラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布しても良い。
【0104】
なお、各実施形態では、本発明に係る境界ノード装置を独立した装置として説明したが、本発明では、一般的なコンピュータを、境界ノード装置の前記した各手段として機能させるプログラムによって動作させることもできる。このプログラムは、通信回線を介して配布しても良く、CD−ROMやフラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の第1実施形態に係る経路切替システムの概要を模式的に示す説明図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るサーバ装置、ネットワーク管理サーバ装置、発信者ノード装置、中継ノード装置及び着信者ノード装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の経路切替システム1の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態に係るサーバ装置、ネットワーク管理サーバ装置、発信者ノード装置、中継ノード装置及び着信者ノード装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図4の経路切替システム1aの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0106】
1,1a 経路切替システム
2 コアネットワーク
3,4 サービスネットワーク
5 サーバ装置
6 ネットワーク管理サーバ装置
10 発信者ノード装置
11,13,15 インターフェース
20 着信者ノード装置
21,23,25 インターフェース
30 中継ノード装置
40,50 ユーザノード装置
61 運用側パス
63 予備側パス
201 接続要求受信手段
202 リソース管理手段
203,203a 経路計算手段(予備側経路計算手段)
204 高信頼パス要求手段
205 運用側パス要求応答受信手段
206 運用側パス確立受信手段
207 予備側パス確立受信手段
208,219,239 パス情報更新手段
209,220,240 記憶手段
210 予備側パス応答手段
211 高信頼パス要求受信手段
212 運用側パス要求応答手段
213,223,233 運用側パス確立手段
214 運用側パス確立送信手段
215 障害検知手段
216,226,236 予備側パス確立手段
217,237 パス切替手段
218 予備側パス確立送信手段
221 予備側パス確認手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザノード装置を含むサービスネットワークを収容するコアネットワークの経路を、前記サービスネットワークと前記コアネットワークとの境界に位置する境界ノード装置の間で確立する運用側パスの経路と前記運用側パスから切り替える予備側パスの経路とを時間毎に含むパス情報を格納したサーバ装置によって切り替える経路切替方法であって、
前記サーバ装置は、
前記コアネットワークへの接続要求を前記ユーザノード装置から受信する接続要求受信ステップと、
前記接続要求に応じて、前記パス情報に基づいて、提供可能なリソースを確認した上で、前記運用側パスの経路と前記予備側パスの経路とを計算する経路計算ステップと、
計算した前記運用側パスの経路と、前記予備側パスの経路と、前記運用側パスの確立要求とを前記境界ノード装置に送信する高信頼パス要求ステップと、を含んで実行し、
前記境界ノード装置は、
前記運用側パスの確立要求に応じて、前記コアネットワークを中継する中継ノード装置を介して、前記サーバ装置が計算した前記運用側パスを前記境界ノード装置の間で確立する運用側パス確立ステップと、
前記コアネットワークの障害を検知する障害検知ステップと、を含んで実行し、
前記コアネットワークの障害を検知した場合、
前記境界ノード装置は、
前記サーバ装置から受信した前記予備側パスの経路に基づいて、前記中継ノード装置を介して、当該予備側パスを前記境界ノード装置の間で確立する予備側パス確立ステップと、
前記運用側パスを前記確立した予備側パスに切り替えるパス切替ステップと、
切り替えた前記予備側パスの経路を前記サーバ装置に送信する予備側パス確立送信ステップと、を含んで実行し、
前記サーバ装置は、
前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路を前記境界ノード装置から受信する予備側パス確立受信ステップと、
前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路に基づいて、前記パス情報を更新するパス情報更新ステップと、を含んで実行することを特徴とする経路切替方法。
【請求項2】
ユーザノード装置を含むサービスネットワークを収容するコアネットワークの経路を、前記サービスネットワークと前記コアネットワークとの境界に位置する境界ノード装置の間で確立する運用側パスの経路と前記運用側パスから切り替える予備側パスの経路とを時間毎に含むパス情報を格納したサーバ装置によって切り替える経路切替方法であって、
前記サーバ装置は、
前記コアネットワークへの接続要求を前記ユーザノード装置から受信する接続要求受信ステップと、
前記接続要求に応じて、前記パス情報に基づいて、提供可能なリソースを確認した上で、前記運用側パスの経路を計算する経路計算ステップと、
計算した前記運用側パスの経路と、前記運用側パスの確立要求とを前記境界ノード装置に送信する高信頼パス要求ステップと、を含んで実行し、
前記境界ノード装置は、
前記運用側パスの確立要求に応じて、前記コアネットワークを中継する中継ノード装置を介して、前記サーバ装置が計算した前記運用側パスを前記境界ノード装置の間で確立する運用側パス確立ステップと、
前記コアネットワークの障害を検知する障害検知ステップと、を含んで実行し、
前記コアネットワークの障害を検知した場合、
前記境界ノード装置は、
前記サーバ装置に前記予備側パスの確認要求を送信する予備側パス確認ステップ、を実行し、
前記サーバ装置は、
前記境界ノード装置からの前記予備側パス確認要求に応じて、前記予備側パスの経路を計算する予備側経路計算ステップと、
計算した前記予備側パスの経路を前記境界ノード装置に送信する予備側パス応答ステップと、を含んで実行し、
前記境界ノード装置は、
前記サーバ装置から受信した前記予備側パスの経路に基づいて、前記中継ノード装置を介して、当該予備側パスを前記境界ノード装置の間で確立する予備側パス確立ステップと、
前記運用側パスを前記確立した予備側パスに切り替えるパス切替ステップと、
切り替えた前記予備側パスの経路を前記サーバ装置に送信する予備側パス確立送信ステップと、を含んで実行し、
前記サーバ装置は、
前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路を前記境界ノード装置から受信する予備側パス確立受信ステップと、
前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路に基づいて、前記パス情報を更新するパス情報更新ステップと、を含んで実行することを特徴とする経路切替方法。
【請求項3】
ユーザノード装置を含むサービスネットワークを収容するコアネットワークに接続され、前記サービスネットワークと前記コアネットワークとの境界に位置する境界ノード装置の間で確立する運用側パスの経路と前記予備側パスの経路とを時間毎に含むパス情報を格納し、前記運用側パスの経路と、障害発生時に前記運用側パスから切り替えるための前記予備側パスの経路とを計算するサーバ装置であって、
前記コアネットワークへの接続要求を前記ユーザノード装置から受信する接続要求受信手段と、
前記接続要求に応じて、前記パス情報に基づいて、前記運用側パスの経路と前記予備側パスの経路とを計算する経路計算手段と、
計算した前記運用側パスの経路と、前記予備側パスの経路と、前記運用側パスの確立要求とを前記境界ノード装置に送信する高信頼パス要求手段と、
前記コアネットワークの障害によって前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路を前記境界ノード装置から受信する予備側パス確立受信手段と、
前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路に基づいて、前記パス情報を更新するパス情報更新手段と、を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
ユーザノード装置を含むサービスネットワークを収容するコアネットワークに接続され、前記サービスネットワークと前記コアネットワークとの境界に位置する境界ノード装置の間で確立する運用側パスの経路と前記予備側パスの経路とを時間毎に含むパス情報を格納し、前記運用側パスの経路と、障害発生時に前記運用側パスから切り替えるための前記予備側パスの経路とを計算するサーバ装置であって、
前記コアネットワークへの接続要求を前記ユーザノード装置から受信する接続要求受信手段と、
前記接続要求に応じて、前記パス情報に基づいて、前記運用側パスの経路を計算する経路計算手段と、
前記境界ノード装置が前記コアネットワークの障害を検知した場合に送信する前記予備側パスの確認要求に応じて、前記予備側パスの経路を計算する予備側経路計算手段と、
計算した前記運用側パスの経路と、前記予備側パスの経路と、前記運用側パスの確立要求とを前記境界ノード装置に送信する高信頼パス要求手段と、
前記コアネットワークの障害によって前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路を前記境界ノード装置から受信する予備側パス確立受信手段と、
前記境界ノード装置が切り替えた前記予備側パスの経路に基づいて、前記パス情報を更新するパス情報更新手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項5】
予め設定した予約時間において前記境界ノード装置の間に確立する予約パスの経路と、前記予約パスの予約済み又は確立済みを示すステータスと、前記予約時間とを含む前記パス情報を管理するリソース管理手段、を備え、
前記高信頼パス要求手段は、前記リソース管理手段が管理する前記予約パスの経路及び前記予約時間を前記境界ノード装置に送信することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
ユーザノード装置を含むサービスネットワークと、前記サービスネットワークを収容するコアネットワークとの境界に位置し、サーバ装置からの運用側パスの確立要求に応じて、他の境界ノード装置との間で運用側パスを確立する境界ノード装置であって、
前記運用側パスの確立要求に応じて、前記コアネットワークを中継する中継ノード装置を介して、前記サーバ装置が計算した前記運用側パスを前記他の境界ノードとの間で確立する運用側パス確立手段と、
前記運用側パスを確立しているときに前記コアネットワークの障害を検知する障害検知手段と、
前記障害検知手段が前記コアネットワークの障害を検知したときに、前記サーバ装置から受信した前記運用側パスから切り替える予備側パスの経路に基づいて、当該予備側パスを前記他の境界ノードとの間で確立する予備側パス確立手段と、
前記運用側パスを前記確立した予備側パスに切り替えるパス切替手段と、
切り替えた前記予備側パスの経路を前記サーバ装置に送信する予備側パス確立送信手段と、を備えることを特徴とする境界ノード装置。
【請求項7】
ユーザノード装置を含むサービスネットワークと、前記サービスネットワークを収容するコアネットワークとの境界に位置し、サーバ装置からの運用側パスの確立要求に応じて、他の境界ノード装置との間で運用側パスを確立する境界ノード装置であって、
前記運用側パスの確立要求に応じて、前記コアネットワークを中継する中継ノード装置を介して、前記サーバ装置が計算した前記運用側パスを前記境界ノード装置の間で確立する運用側パス確立手段と、
前記運用側パスを確立しているときに前記コアネットワークの障害を検知する障害検知手段と、
前記障害検知手段が前記コアネットワークの障害を検知したときに、前記サーバ装置に前記運用側パスから切り替える予備側パスの確認要求を送信する予備側パス確認手段と、
前記サーバ装置から受信した前記予備側パスの経路に基づいて、前記中継ノード装置を介して、当該予備側パスを前記境界ノード装置の間で確立する予備側パス確立手段と、
前記運用側パスを前記確立した予備側パスに切り替えるパス切替手段と、
切り替えた前記予備側パスの経路を前記サーバ装置に送信する予備側パス確立送信手段と、を備えることを特徴とする境界ノード装置。
【請求項8】
前記サーバ装置から、前記他の境界ノード装置との間に確立する予約パスの経路を予約時間に受信し、
前記運用側パス確立手段は、前記予約パスを、前記他の境界ノードとの間で確立することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の境界ノード装置。
【請求項9】
請求項3から請求項5の何れか一項に記載のサーバ装置と、
請求項6から請求項8の何れか一項に境界ノード装置と、
を含むことを特徴とする経路切替システム。
【請求項10】
コンピュータを、請求項3から請求項5の何れか一項に記載のサーバ装置を構成する各手段として機能させるための経路切替プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate