Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
給水装置
説明

給水装置

【課題】 自動水栓と洗浄ボールとの両方を同時に設計することで、施工性に優れかつ自動水栓の感知性能が良く、さらに斬新的な外観性を有して、常に使用者が快適に手洗い行為をすることができる給水装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 排水口を有した洗浄ボールと、給水管に接続しこの洗浄ボール内に給水するための給水口を備え、この給水口に隣接してセンサーを設けた自動水栓とから構成されており、センサーからの投光が洗浄ボール面で反射し、その反射光が洗浄ボール面外に向かうように、自動水栓は、前記洗浄ボール内面上方に取付けられてなることを特徴とする給水装置とした。さらに、前記洗浄ボール内面は、洗浄ボールの形状は、上側を片側縦断面視凸形状に湾曲形成して、かつ下側を片側縦断面視凹形状に湾曲形成して、部分的な隆起部を有さない連続した滑らかな流線形状をしていることを特徴とする給水装置とした。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給水装置に関するものである。詳しくは、洗浄ボール面内に自動水栓を設けた給水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動水栓は、各種の洗浄ボールに対応できるように、自動水栓と洗浄ボールは別々に設計されている。
【0003】さて、自動水栓は、洗浄ボール内に手洗いのために差し出された手をセンサーが感知することで自動的に吐水を行なう。つまり、差し出された手にセンサーから投光された赤外線が反射され、その反射光が受光される。この受光量のレベルがこの反射光によって高くなることで、手が差し出されたことを認識して、自動的に給水口より吐水されるのである。(図24)
以上のように、洗浄ボール内に手を差し出す手洗いの一連の動作によって、センサーを感知するために、センサーの投光を洗浄ボール内面に向ける必要がある。
【0004】しかしながら、センサーの投光を洗浄ボール内面に向けるため、洗浄ボール内面で反射された反射光が多く受光されるおそれがある。所定の受光量を超えてしまうと、手を差し出した場合との受光量の変化が小さくなり手が差し出されたことを検知することが困難となってしまう。(図25)
そのため、従来においては、カウンター上面などの洗浄ボールの外に自動水栓を設置して、洗浄ボール面からの反射光が直接受光されることのないようにして反射光の受光量のレベルを低く抑えていた。したがって、自動水栓を各種の洗浄ボールに兼用とした場合、誤感知を起こさないように自動水栓の取付け場所や、さらには洗浄ボールの形状や材質に制約を受けてしまう。
【0005】たとえば、カウンターに洗浄ボールを設けた場合は、洗浄ボール近傍のカウンターに設けた水栓取付け穴に自動水栓を取り付けていた。そのため、カウンターに取付け穴を開けたり、現場で洗浄ボールを設置しさらに自動水栓を取付けたりと施工が煩雑であり、施工性がよいとは言えなかった。自動水栓の取付けにおいては、洗浄ボールとは別体で形成されたカウンターに取りつけるため、取付け位置に自由度が生じる。そのため、施工の仕方によって取付け位置がずれることがあり、誤感知を起こし易い取付けになる可能性を秘めているのである。
【0006】また、自動水栓は、非接触で吐水が行なうことができるため、特に公共施設に普及している。そのため、自動水栓が用いられる洗浄ボールについては、外観性よりもコストを重視されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的は、上記問題を解決すべく、自動水栓と洗浄ボールとの両方を同時に設計することで、施工性に優れかつ自動水栓の感知性能が良く、さらに斬新的な外観性を有して、常に使用者が快適に手洗い行為をすることができる給水装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記課題を解決するために、 請求項1の発明の給水装置においては、排水口を有した洗浄ボールと、給水管に接続しこの洗浄ボール内に給水するための給水口を備え、この給水口に隣接してセンサーを設けた自動水栓とから構成されており、センサーからの投光が洗浄ボール面で反射し、その反射光が洗浄ボール面外に向かうように、自動水栓は、前記洗浄ボール内面上方に取付けられてなることを特徴とする給水装置とした。
【0009】これにより、洗浄ボールからの反射光が、定常状態において吐水条件を満たす受光レベルに達することがなく、手を差出していない状態であるにもかかわらず吐水するといった誤感知による吐水を起こすような問題がなくなる。そのため、施工者が安心して設置して、お客様に引き渡しができる。また、自動水栓が洗浄ボール内に位置するため水栓周りの清掃性がよいばかりか、さらに、洗浄ボール自体にも水栓以外に隆起部を有さないため清掃性がよい。また、自動水栓を洗浄ボール内面に取付けるため、従来のように洗浄ボール外に自動水栓の取付ける場所を確保する必要がないため、その分、洗浄ボールを大きな径とすることができ、手洗い空間を広く見せることができ今までにない斬新的な外観性を有して、常に使用者が快適に手洗い行為をすることができる。
【0010】請求項2の発明の給水装置においては、前記洗浄ボール内面形状は、上側を片側縦断面視凸形状に湾曲形成して、かつ下側を片側縦断面視凹形状に湾曲形成して、部分的な隆起部を有さない連続した滑らかな流線形状をしていることを特徴とする請求項1に記載の給水装置とした。
【0011】これにより、センサーからの投光が洗浄ボール面で反射して直接センサーに戻ったり、洗浄ボール内で乱反射を起こすことはなく、未使用時の受光量を低く抑えることができる。そのため、手洗い時の差し出した手を確実に認識させることができ、誤感知がなくなる。
【0012】請求項3の発明の給水装置においては、前記洗浄ボールは、リム上端部から外方に外周壁を形成してなり、外周壁の下端部はフラットであり、かつ、リム上端部は、洗浄ボール後側から前側に向けて下り勾配を設けていることを特徴とする請求項1または2に記載の給水装置とした。
【0013】これにより、側方から見ると、洗浄ボール自身のリムが側方から下り勾配の傾斜となっており、洗浄ボールの外観性を向上することができる。さらに、フラットな面に開口部を設けておけば、その開口部を覆うように洗浄ボールを載せて外周壁が開口部縁に支持されるだけで、簡単に取付けることができる。
【0014】請求項4の発明の給水装置においては、前記水栓のセンサーは、給水口よりも上部にありかつ隣接する位置に内蔵していることを特徴とする請求項1乃至3に記載のいずれか1つの給水装置とした。
【0015】これにより、感知性能に優れており、指先洗いも可能である。また、洗浄ボール面に対し高い位置にセンサーがある方が、洗浄ボール内面の反射位置までの距離が十分に確保でき誤感知を避けることが可能となる。
【0016】請求項5の発明の給水装置においては、前記自動水栓の取付け部は、洗浄ボールの内面形状に沿って曲線形状をしており、洗浄ボールの水栓取付け穴に対して水栓の位置を定めるとともに回転方向を規制するためのガイドを設けていることを特徴とする請求項1乃至4に記載のいずれか1つの給水装置とした。
【0017】これにより、水栓の取付けにおいて洗浄ボール内面となめらかに接し、洗浄ボールと水栓との間から漏水するようなことがなく、またガイドを設けることで、使用者や清掃者がなんらかの条件で水栓を動かすことをした場合でも水栓本体は施工時のある一定の位置からずれることなく、投光位置が変り誤感知を起こすような危険性がなくなり、その結果、安心して施工することが出来る。
【0018】請求項6の発明の給水装置においては、前記洗浄ボールは、ステンレスにより形成されていることを特徴とする請求項1乃至5に記載のいずれか1つの給水装置とした。
【0019】これにより、反射しやすいステンレスを洗浄ボールとしても誤感知を起こさず快適な使用性を維持でき、さらには、いままでにない外観性を確保することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を以下に説明する。本発明の給水装置1は、排水口7を有した洗浄ボール2と、給水管に接続され、この洗浄ボール2内に給水するための給水口12とセンサーとを備えた自動水栓10とから構成されている。
【0021】そして、この自動水栓10は、洗浄ボール2内面に設けられている。特に、洗浄ボール2の内面は、取付けられた自動水栓10のみが突設されており、他に部分的な突起部を有さず、連続した滑らかな流線形状をしている。また、自動水栓10の給水口12と洗浄ボール2との間には、手洗い可能な空間を形成している。自動水栓10の取付け方法としては、たとえば、洗浄ボール2に水栓取付け穴50である開口を設け、この水栓取付け穴50に給水管を挿通させてかつこの水栓取付け穴50を被うように自動水栓10を取り付ける方法がある。特に、センサー13からの投光が洗浄ボール2面で反射し、その反射光が洗浄ボール2面外の上方に向かうように、自動水栓10は、前記洗浄ボール2内面後上方に取付けられている。洗浄ボール2の取付け穴に対し、自動水栓10側にガイドを設けることで、前後左右方向並びに回転方向に対しても水栓取付け後の位置ずれが軽減され、センサー13からの投光位置が変わるといった心配がなくなる。
【0022】または、洗浄ボール2にバーリング加工を施し、水栓取付部のみを隆起して自動水栓10を取り付ける方法がある。また、この場合は、水栓取付部と自動水栓10との継ぎ目に段部を生じないものとする。さらに、溶接加工を施して自動水栓10と洗浄ボール2との境界部分8が継ぎ目のないなめらかな湾曲面で形成してもよい。(図19)
そして、さらに、自動水栓10の水栓外装部11と前記洗浄ボール2とを同素材として溶接等を行なって接続した後、研磨することで継ぎ目なく一体に形成した場合には、洗浄ボール2から自動水栓10までを連続した、いままでにない一体感をかもし出すことができる。
【0023】自動水栓10は、センサー13の検知により給水および止水を行なうため、近未来的なデザイン性ならびに使用性を向上させることができる。また水栓本体に触れずに給水・止水を行うことが出来るので、より衛生的とも言える。
【0024】自動水栓10と洗浄ボール2との取合いにおいては、自動水栓10のセンサー13から投光させる赤外線が、洗浄ボール2内面に対して垂直に反射することがないよう、反射位置における横断面の接線に対して鋭角になるように設置しなければならない。すなわち、洗浄ボール2内面に対し垂直に反射した場合、受光レベルが吐水条件を満たすおそれがありセンサー13に手を差し出していない状態であるにもかかわらず、誤感知による吐水をしてしまう可能性がある。従って、洗浄ボール2の反射部に対して赤外線の入射角度を鋭角にすることでこのような吐水不良は発生しなくなる。
【0025】次に、自動水栓10の構成について説明する。自動水栓10は、少なくとも電磁開閉弁(以下、電磁弁という)、この電磁弁の開閉を制御するコントローラ、この開閉の信号を送信するセンサー13、給水口12、電源を備えている。なお、洗浄ボール2から遠い箇所の水栓外装部11に、給水口12、センサー13、電磁弁とコントローラを埋設させてもよいが、給水口12とセンサー13のみを埋設させて、他の機能部を水栓外装部11の外部に設けることで、自動水栓10の形状を自由に設計することができる。特に給水口の上部にセンサー13を設置することで、感知性能に優れており、指先洗いも可能である。そればかりか洗浄ボール2の内面形状が、リムから排水口内側に向かって凸凹の連続した流線形をしているため、高い位置にセンサー13がある方が、洗浄ボール2内面の反射位置までの距離が十分に確保でき誤感知を避けることが可能となる。(図4,5)
【0026】また、給水口12さらには自動水栓10の取付部分が、洗浄ボール2面内でかつ洗浄ボール2のリム5の最下位置5aよりも高い位置に設けることが好ましい。特に排水口に開閉できる排水栓(図示せず)を設けた場合は、オーバーフロー孔(図示せず)を設け、給水口12さらには自動水栓10の取付部分をオーバーフロー孔よりも高い位置に設けるようにする。なお、給水口12の近傍に逆止弁を設けておくことが好ましい。
【0027】また、上述した洗浄ボール2の材質をステンレスとすることで、陶器に比べて軽量化を図ることができる。またステンレスの場合は、洗浄ボール2内面の表面仕上げをヘアライン仕上げやショットブラスト仕上げにすることで表面光沢を抑え、意匠的にも優れたものが成形できるばかりでなく、センサー13から投光された赤外線の反射率を抑制し誤感知の危険性を軽減することも可能である。特に、公共施設などで使用される場合よりも悪条件で使用される場合、耐久性、強度、腐食性、軽量性等を考慮して、ステンレスとすることが好ましい。
【0028】なお、自動水栓10の水栓外装部11と洗浄ボール2とを別の素材としてもよいが、さらに、自動水栓10の水栓外装部11と洗浄ボール2とを、同素材もしくは同色とした場合、洗浄ボール2から自動水栓10までを連続した一体感をかもし出すことができ、使用者に対して、快適な給水装置1を提供することができる。素材としては、たとえば、ステンレス、チタン、アルミ、合成樹脂とすることができる。特にチタンは、他の材料に比べて耐食性に優れており、海水などにも優れた耐食性を示すので、海岸に近い手洗い場への設置は有効である。また比重も、例えばステンレスに比べて約6割程度であり、軽くかつ強靭で施工性にも優れていると言える。
【0029】次に、洗浄ボール2面に自動水栓10を取付けた給水装置1における具体的な実施の形態について、図を参照しつつ、詳細に説明をする。
【0030】まず、本発明の一実施形態について図1乃至5および図6乃至8に基づき説明する。図1および図6R>6においては、上述した構成に加え、いずれも自動水栓10が洗浄ボール2よりもかなり突出した形状としている。そして、この自動水栓10の先端部にセンサー13と給水口を設けている。この自動水栓10の形状により、給水口12と洗浄ボール2つまり排水口7との間に手洗いを行なうための空間を確保することができる。そして、ここで用いる洗浄ボール2は薄型形状(ここでは、リム5最下部から洗浄ボール2の底面までの厚さを100mm程度としている。通常は、150mm程度。)として、デザイン性を向上させている。
【0031】洗浄ボール2の形状は、上側を片側縦断面視凸形状3に湾曲形成して、かつ下側を片側縦断面視凹形状4に湾曲形成することで、薄型形状とすることができる。また、この洗浄ボール2を薄型形状とにすることで洗浄ボール2下側の空間を十分に確保することができ、車椅子などに乗った状態で、または椅子に腰掛けた状態で、洗浄ボール2下側の空間にしっかりと脚を入れて楽な姿勢で手洗い等の動作を行なうことができる。また、この洗浄ボール2は、リム5上端部から外方に外周壁を形成しこの外周壁の下端をフラットとしており、このリム5の外周下端がカウンターの開口部に載置することで容易に給水装置1を設置することができる形状をしている。さらに、リム上端部は、自動水栓10が設置されている後方から前方にかけて、下り勾配の傾斜を形成している。
【0032】なお、このように洗浄ボール2を薄型形状とする場合、給水口12から給水が洗浄ボール2に当たって、跳ね返ることにより洗浄ボール2周辺を濡らすおそれが高くなる。そこで、水跳ねを防止するために、給水に気泡(微細な気泡とすることが好ましい)を混入するようにしている。給水に気泡を混入するための気泡混入手段としては、水の流速による空気の巻き込みや強制的にポンプにより空気を送り込む方法などがある。そして、気泡混入手段は、自動水栓10の給水口12もしくは給水管経路内に備えることにより、給水に気泡を混入させることができる。図20は、気泡混入手段35としての給水口12の先端に取付ける泡沫キャップの一例を示す。気泡をより微細にするために給水口12に給水方向に複数の網目36(複数の微細な孔を給水方向に複数並設してもよい)を設けて気泡を拡散させることが好ましい。これにより、従来の自動水栓10では、毎分5Lの給水量であったが、毎分4L以下の給水量で十分な給水感覚ならびに手洗いなどの洗浄効果を得ることが可能となる。そのため、公共施設などの頻繁に使用される場合においては、大幅な節水が可能となる。また、気泡を混入することで、洗浄ボール2面からの水跳ね防止にもなり、特に洗浄ボール2が薄型の場合は有効となる。
【0033】なお、図2は図1の給水装置1における正面図、図7は図6の給水装置1における正面図である。給水口12は、リム5の最下位置5aよりも高くして、エアギャップをとっている。また、図3は図1の給水装置1における側面図、図8は図6の給水装置1における側面図である。リム5を奥側から前方に向けて傾斜させて、リム5の前方を最も低くしているため、給水口12と排水口7との空間を十分に確保することができ、手を洗うときにその洗浄ボール2の空間に手を入れやすくしている。
【0034】次にセンサー13の感知性能について図24R>4、25に基づき説明する。図25は従来のセンサー方式を表わしている。すなわち自動水栓10の給水口下方のスパウト本体中央に内蔵されたセンサー13から投光された赤外線44が、洗浄ボール2内面凹湾曲部4に反射し、その反射光45をセンサー13内の受光素子で感知し、図24で示すようにセットレベルから、平均吐水条件を満たす受光量になった場合、吐水する。この時、赤外線44が洗浄ボール2内面に当たる部位の中心を点Cとし、この点Cでの横断面における接線をBとした時、赤外線44と接線Bとが垂直に交わった場合、誤感知し易い条件であった。これは洗浄ボール2の形状が一般的に半球状であることに起因する。
【0035】一方、センサー13から点Cまでの距離が200mm以下となった場合などでも誤感知し易い条件となり、従来、例えば陶器などの洗浄ボール2に対して、自動水栓10とセットできないような組み合わせが発生するおそれがある。あるいはセット可能な組み合わせにおいても施工後の自動水栓10の位置ずれなどにより誤感知するおそれもある。
【0036】しかし図4および図5で示すとおり、本発明の自動水栓10と洗浄ボール2との組み合わせにおいては、φ500の洗浄ボールA−A断面における形状が、洗浄ボール2のリム5上部から排水口7に向かって凸形状から凹形状に連続したなだらかな形状を有しており(洗浄ボール2の深さ、すなわちリム上面から排水口までの深さが100mm程度)スパウト10に内蔵されたセンサ−13から投光した赤外線44の中心が洗浄ボール2内面の点Cで反射するときの角度をα(図5ではβ)とした時、自動水栓10の向きを55度から70度に振っても、50°<α<60°程度で推移するため、垂直に交わらず、さらにセンサー13から洗浄ボール2内面点Cまでの距離が、実施例では400mm以上(>200mm)あるため誤感知の可能性も極めて低く、十分な手洗い空間を有しており、快適な手洗いが可能となる。
【0037】またスパウト本体中央に内蔵されていた自動水栓10ではセンサー13と給水口との距離があり、爪などの指先洗いには不適であったが、本発明を構成する自動水栓10で給水口12の上部に隣接して吐水方向とセンサー感知方向とをほぼ同じ方向とすることができるので吐水される方向に手を差し出せば必ず感知できるため感知性能に優れており、指先洗いなどさまざまな手洗いの動作形態に対応できるといった優れた点を有している。
【0038】次に、別の実施形態について図9乃至11に基づき説明する。図9に示す給水装置1においては、洗浄ボール2から自動水栓10がほとんど突出していない形状としている。図に示すように、この自動水栓10は、丸みのおびた略三角錐形状として洗浄ボール2内に設けられている。そして、洗浄ボール2は、図1および図6の給水装置1における洗浄ボール2の形状とは異なっており、凹形状4(ほぼ半球の形状)であり、洗浄ボール2の奥側の深さ(ここでは、リム5最上部から洗浄ボール2の底面までの厚さを150mm程度としている。ただし、リム5最下部から洗浄ボール2の底面までの厚さは、図1および図6と同様に100mm程度としている)を有する形状として、給水口12と排水口7との間に手洗いの空間を形成するようにしている。この場合、リム5によって飛散水を受けやすいため、洗浄ボール2の周りを濡らさずに済む。なお、図10は、図9の給水装置1における正面図である。給水口12は、リム5の最下位置5aよりも高くして、エアギャップをとっている。また、図11は、図9の給水装置1における側面図である。
【0039】次に、さらに別の実施形態について図12乃至13に基づき説明する。図12に示す給水装置1においては、この自動水栓10の水栓外装部11は、ブリッジ19形状をしており、給水口12はブリッジ19中央に設けている。このブリッジ19は、手すりとしても利用することもできる。なお、図13は、図12の給水装置1における正面図である。給水口12は、リム5の最下位置5aよりも高くして、エアギャップをとっている。また、図14は、図12の給水装置1における側面図である。この水栓外装部11と洗浄ボール2とを溶接して一体に形成することで、一体感を出して斬新なデザインと使用性を出すとともに、強度を向上させることができるため、手すりとしても利用することができる。なお、この洗浄ボール2の形状は、図1および図6に示す形状と同じ形状としているため、説明を省略する。
【0040】なお、図15は、図6の給水装置1を壁に取付けた設置状態を示している。いずれも、バックハンガ23を壁に取付けて、このバックハンガ23に給水装置1の洗浄ボール2と下部カバー24を取り付けている。そして、この下部カバー24内で給水装置1に給水管17、排水管26、等を接続している。この下部カバー24も洗浄ボール2等と同じ材質とすることで、一体感を出すことができる。また、洗浄ボール2内に自動水栓10を設けているので、予め工場にて洗浄ボール2に組付けておくことができるので、施工者の熟練度に左右されないように現場での施工を容易にし、施工トラブルを低減することができる。なお、図1、図9、図12の給水装置1も同様に設置することが可能である。
【0041】次に、本発明の給水装置1を設置した場合の全体の構成を、図16、図17を用いて説明する。図1616は、図6の給水装置1をカウンター27上の設置した場合である。カウンター27下にて、建築側に敷設された給水管17に止水弁25を介在させて分岐する。分岐した一方の給水管17は、電磁弁16を介して給水口12に接続されている。そして、電磁弁16は、コントローラ18に接続されている。また、電磁弁22やコントローラ18は、自動水栓10内に埋設してもよいが、カウンター27の下方や下部カバーの内側に設置するとよい。
【0042】なお、図16、図18および図19に示すように、センサー13は、給水口12の上側近傍に設置されている。図17に示すように、センサー13によりコントローラ18に信号を送り、各電磁弁16,22の開閉を行なうようにしている。なお、センサー13の投光素子から投光された赤外線C2が、手洗いのために給水口12近傍に差し伸べた手に反射され、その反射光の受光素子による受光量がある一定の条件を満たすとコントローラ18から信号を発信して電磁弁16が開閉し、給水を行う。このように、自動水栓10とすることで、非接触で給水および止水を作動させることができ衛生的であり、また、常に所定の流量に抑えることができ、水を必要以上に瞬間流量を多く出すこともないため、節水にも繋がると言える。また、センサー13は、赤外線のほか、たとえば超音波、等を用いてもよく、非接触で人体を検知できるものであればよい。
【0043】また、この給水装置1は、図17、21に示すように、給水管17(少なくとも給水口12に繋がる給水管17)の経路内に水流によって翼車31を回転させてその駆動力を電流に変換して蓄電部32に蓄電する、自己発電機構30を設けている。そして、この蓄電を利用してセンサー13の検知ならびに電磁弁16、22の開閉を行なうようにするとよい。自己発電機能は、具体的には、翼車31、磁石、コイル、コンデンサ、から構成されている。自己発電の原理は、水流(毎分3L以上の流量が好ましい)によって回転する翼車31に取付けられた磁石が、コイル内を回転することによって発生する電流をコンデンサに蓄える。この蓄えられた電気により、センサー13と電磁弁16,22を駆動させるのである。なお、初期は自己発電による蓄電がなされていないため、電池(乾電池)33との併用をすることが好ましい。電池33と自己発電機構30とすることにより、AC電源を必要としないため設置場所の制約がなくなる。また、電磁弁16、22の開閉時に極力電力を消費しないように、電磁弁にはラッチングソレノイドを用いるとよい。
【0044】次に、洗浄ボール2の製造方法について説明する。図6に示す給水装置1において、洗浄ボール2をステンレスで製造した場合を例にとって説明する。他の給水装置1においても同様の製造方法で可能である。まず、洗浄ボール2を成形するため、肉圧約1〜1.5mmの板材43をプレス加工(例えば油圧プレス、メカプレス、対向液圧プレスなど)あるいはNC加工、へら絞り加工などにより洗浄ボール2状に加工する。複数のプレス型を用いて、洗浄ボール2の形状を数回のプレス工程によって徐々にプレスして形状を作り、洗浄ボール2を作製している。なお、このように洗浄ボール2を成形するのにステンレスをプレスする場合、洗浄ボール2の形状は、上側を片側縦断面視凸形状3に湾曲形成して、かつ下側を片側縦断面視凹形状4に湾曲形成して、プレス成形の場合脱型し易くする。
【0045】次に、給水機能部の取付手順について説明する。図18は、給水口12の部分の自動水栓10内部を拡大した構造を示している。センサー13と給水口12からなる給水センサーユニット15を自動水栓10の表側に設けた取付用穴部14に挿入してビス29固定している。なお、図示しないが、給水管接続部17aには予め可撓性のある給水管17(給水ホース)が接続している。なお、この組立て工程は工場で行なうことができる。そのため、現場での取り付け施工は、洗浄ボール2を設置し、給水管17の接続と導電線28の接続を行なうだけでよい。
【0046】次に、自動水栓10の洗浄ボール2への取付け方法について図22に基づき説明する。固定ネジやボルトに洗浄ボール2裏から水栓取付け穴50の開口よりも幅広の固定部材53を介在させて固定ナット54をねじ込んで、自動水栓10を洗浄ボール2に固定している。なお、図示しないが、自動水栓10と洗浄ボール2との間には、パッキンを介在させて水栓取付け穴50の開口から水が浸入しないようにする。具体的には、図22R>2に示す自動水栓10の底面部46にはガイドとなる突起47を設けており、洗浄ボール2においては、自動水栓10の給水ホース48並びにセンサーコード49を通すための水栓取付け穴50を設けており、その穴の縁に自動水栓10のガイドを受けるためのガイド穴51を成形している。自動水栓10を洗浄ボール2に取付け(図中には示していないが、シール性を確保するため自動水栓10と洗浄ボール2との間にはパッキンを挟み込む)洗浄ボール2背面より自動水栓10から出ている固定ネジ52に馬蹄形状の固定部材53を通し、その後固定ナット54で締め付ける。これにより組付け後の自動水栓10の回転方向および前後左右方向への移動を規制することが可能となり、センサー13の投光位置がずれて誤感知を起こすといったクレームの危険性がなくなる。また自動水栓10の底面部46は、洗浄ボール2の曲面と同様な曲面に成形することで洗浄ボール2との密着性が向上し、製品組付け時の組立性も良く、また自動水栓10と洗浄ボール2との間から漏水するといった不具合がなくなる。
【0047】なお、図23に示すように、自動水栓10を洗浄ボール2内面に取付けるため、従来のように洗浄ボール2外に自動水栓10の取付ける場所を確保する必要がないため、その分、洗浄ボール2を大きな径とすることができ、手洗い空間を広く見せることができ今までにない斬新的な外観性を有して、常に使用者が快適に手洗い行為をすることができる。
【0048】なお、本発明の給水装置1は、洗面所の洗浄ボール2のほか、便所の手洗い洗浄ボール2、台所のシンク洗浄ボール2等の洗浄ボール2に用いることができる。
【0049】
【発明の効果】本発明は上記構成により、自動水栓と洗浄ボールとの両方を同時に設計することで、施工性に優れかつ自動水栓の感知性能が良く、さらに斬新的な外観性を有して、常に使用者が快適に手洗い行為をすることができる給水装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である給水装置を示す。
【図2】図1における給水装置の正面図を示す。
【図3】図1における給水装置の側面図を示す。
【図4】図1における給水装置のセンサーの投光向きを示す。
【図5】図1における給水装置のセンサーの投光向きを示す。
【図6】本発明における別の一実施の形態である給水装置を示す。
【図7】図6における給水装置の正面図を示す。
【図8】図6における給水装置の側面図を示す。
【図9】本発明における別の一実施の形態である給水装置を示す。
【図10】図9における給水装置の正面図を示す。
【図11】図9における給水装置の側面図を示す。
【図12】本発明における別の一実施の形態である給水装置を示す。
【図13】図12における給水装置の正面図を示す。
【図14】図12における給水装置の側面図を示す。
【図15】図6における給水装置を用いた壁掛けタイプの使用状態図である。
【図16】本発明における給水装置の設置した場合の全体構成を示す図である。
【図17】図16の給水装置のブロック図である
【図18】図6における水栓外装部の穴部に取付けられた給水センサーユニットの取付構造を示す図である。
【図19】図6における自動水栓周りの構造を示す図である。
【図20】本発明の給水装置の給水口に取付けられる泡沫キャップの断面図である。
【図21】本発明の給水装置に組み込んだ自己発電機構を示す図である。
【図22】自動水栓を洗浄ボールに取り付ける場合を示す図である。
【図23】本発明における給水装置と従来の給水装置との対比を示す図である。
【図24】センサーの受光量と吐水との関係を示す図である。
【図25】従来の洗浄ボールの近傍に自動水栓を取付けた状態図である。
【符号の説明】
1 給水装置
2 洗浄ボール
3 洗浄ボールの上側の凸形状の湾曲部
4 洗浄ボールの下側の凹形状の湾曲部
5 リム
5a リム最下位置
7 排水口
8 洗浄ボールと自動水栓の境界部分
9 段差
10 自動水栓
11 水栓外装部
11a 水栓外装部の表側の部品
11b 水栓外装部の裏側の部品
12 給水口
13 センサー
14 取付用穴部
15 給水センサーユニット
16 電磁弁
17 給水管
17a 給水管接続部
18 コントローラ
19 ブリッジ
19a ブリッジ脚部
23 バックハンガ
24 下部カバー
25 止水弁
26 排水管
27 カウンター
28 導電線
29 ビス
30 自己発電機構
31 翼車
32 蓄電部
33 電池
35 気泡混入手段
36 網目
44 投光(赤外線)
45 反射光
46 自動水栓底面
47 ガイド
48 給水ホース
49 センサーコード
50 水栓取付け穴
51 ガイド穴
52 固定ネジ
53 固定部材
54 固定用ナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】 排水口を有した洗浄ボールと、給水管に接続しこの洗浄ボール内に給水するための給水口を備え、この給水口に隣接してセンサーを設けた自動水栓とから構成されており、センサーからの投光が洗浄ボール面で反射し、その反射光が洗浄ボール面外に向かうように、自動水栓は、前記洗浄ボール内面上方に取付けられてなることを特徴とする給水装置。
【請求項2】 前記洗浄ボール内面形状は、上側を片側縦断面視凸形状に湾曲形成して、かつ下側を片側縦断面視凹形状に湾曲形成して、部分的な隆起部を有さない連続した滑らかな流線形状をしていることを特徴とする請求項1に記載の給水装置。
【請求項3】 前記洗浄ボールは、リム上端部から外方に外周壁を形成してなり、外周壁の下端部はフラットであり、かつ、リム上端部は、洗浄ボール後側から前側に向けて下り勾配を設けていることを特徴とする請求項1または2に記載の給水装置。
【請求項4】 前記水栓のセンサーは、給水口よりも上部にありかつ隣接する位置に内蔵していることを特徴とする請求項1乃至3に記載のいずれか1つの給水装置。
【請求項5】 前記自動水栓の取付け部は、洗浄ボールの内面形状に沿って曲線形状をしており、洗浄ボールの水栓取付け穴に対して水栓の位置を定めるとともに回転方向を規制するためのガイドを設けていることを特徴とする請求項1乃至4に記載のいずれか1つの給水装置。
【請求項6】 前記洗浄ボールは、ステンレスにより形成されていることを特徴とする請求項1乃至5に記載のいずれか1つの給水装置。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate


【図7】
image rotate


【図8】
image rotate


【図9】
image rotate


【図10】
image rotate


【図11】
image rotate


【図24】
image rotate


【図12】
image rotate


【図13】
image rotate


【図14】
image rotate


【図15】
image rotate


【図16】
image rotate


【図17】
image rotate


【図18】
image rotate


【図19】
image rotate


【図20】
image rotate


【図21】
image rotate


【図25】
image rotate


【図22】
image rotate


【図23】
image rotate


【公開番号】特開2003−47567(P2003−47567A)
【公開日】平成15年2月18日(2003.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−317717(P2001−317717)
【出願日】平成13年10月16日(2001.10.16)
【出願人】(000010087)東陶機器株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】