説明

給紙トレイ、給紙装置、及び画像形成装置

【課題】給紙トレイのトレイ本体の挿抜方向と、トレイ本体からの給紙方向の位置関係によらず、トレイ本体の引き出し動作に連動して底板の下降動作を可能にする。
【解決手段】画像形成装置本体100から給紙トレイ101を引き出すと、突起部材116とスライド部材111が係合し、スライド部材111はトレイ本体101aに対して奥行き方向に移動し、ワイヤ112を介して底板102が押し下げられる。スライド部材111は、トレイ本体101aが奥側端部までスライドすると奥側端部が鉛直上方に持ち上げられ、突起部材116との係合が自動的に外れ、給紙トレイ101を突起部材116と干渉することなく滑らかに全開状態まで引き出すことが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファクシミリ、レーザプリンタ、複写機、これらの複合機等の画像形成装置に適用される給紙トレイ、給紙装置、及びこれらを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、画像形成装置の被転写材としてカット紙を使用する場合には、給紙トレイなどの給紙装置に底板昇降機構が備えられ、シートを給紙部入口上方に配置された給紙ローラに押し当てて、当該シートを装置内部に搬送している。当該底板昇降機構としては、様々な給紙装置に対応して、モータを用いた底板昇降機構や、バネ等の弾性部材を用いた底板上昇機構などが知られているが、モータを用いた底板昇降機構は電気部品を使用するため、その制御手段を併せ持つ必要が生じ、構成的に複雑とならざるを得ない。そのため、比較的廉価な機械においては、弾性部材を用いた底板上昇機構が用いられるのが一般的である。
【0003】
この弾性部材を用いた底板上昇機構を備えた給紙装置では、給紙トレイを挿入したときには、底板が積載シートの量に応じて自由に上昇できるようにし、一方で、給紙トレイを引き出してユーザーがシートを供給する際には、弾性部材等の影響を受けることなくシートを供給するために、底板を下げた状態に維持することが望ましい。そのため従来の給紙トレイでは、給紙トレイを引き出す力を利用して、画像形成装置側に取り付けられているリブ(またはガイド)によって、給紙トレイ内の底板に設けられた突起部を押し付けて、底板を押し下げるような構成の底板下降機構が多く採用されている(例えば、特許文献1、2など参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような従来の給紙トレイの構成では、給紙方向と直角方向に給紙トレイを挿抜する、フロントローディングタイプの給紙装置においては構成が実現できないという問題があった。
【0005】
すなわち、上記のような従来の給紙トレイでは、底板の給紙方向に対する左右両端が、給紙トレイの引き出し動作に連動して同時に押し下げられるように画像形成装置と底板の双方に突起部が設けられており、給紙トレイの引き出し方向に対して底板が左右対称に位置している必要があったが、フロントローディングタイプの給紙装置では底板の配置が給紙トレイの引き出し方向に対して左右対称にはなっていない。そのため、従来の底板押し下げ機構ではフロントローディングタイプの給紙装置では構成が実現できないという点で問題があった。
【0006】
また、特許文献1には別の底板昇降機構が提案されている。その開示するところによれば、当該底板昇降機構は、給紙トレイ挿入方向に延材して給紙トレイ挿入方向手前側で給紙ローラ位置に対応する部分に支点を有し給紙トレイの挿入動作に伴う屈曲により底板を押し上げる構成となっている。
【0007】
しかしながら、このような給紙トレイでは、底板押し上げ部材が底板に搬送圧を与える箇所は支点から常に一定の距離にあるため、積載シートの量が変化するに従って搬送圧の加圧位置が変化してしまい、結果として給紙ローラに対する底板加圧方向が変化してスキューが発生することがあった。また、底板の加圧力はシートの積載量によらず所定の圧力範囲内になければ不送りや重送などの搬送不具合が発生してしまうが、この構成の底板昇降機構においては、シート積載量によって屈曲するリンクの曲げ位置において常に所定の加圧力を得るためには弾性部材の弾性力をリンクの曲げ角度に応じて細かく調整する必要があり、モータ等の駆動部品を用いなければ実現できないという問題もあった。
【0008】
本発明は、以上にかんがみてなしたものであり、給紙トレイの挿抜方向と給紙方向の関係によらず、給紙トレイの引き出し動作に連動して底板の下降動作を可能にする簡易な給紙装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明に係る給紙トレイは、トレイ本体内にシートを積載し、画像形成装置の装置本体に対して挿抜可能な給紙トレイであって、前記トレイ本体に積載されたシートを弾性部材の弾性力により上昇方向に持ち上げる底板と、前記トレイ本体の底面に位置し、前記トレイ本体の挿抜方向と同一方向に動作可能に支持されたスライド部材と、前記底板のシート積載面の裏面と前記スライド部材とを屈曲自在に連結する線材とを具備し、前記トレイ本体を前記装置本体から引き出すときには前記線材が引っ張られて前記底板が下降し、前記トレイ本体を装置本体に挿入するときには、前記線材に掛かっている張力が解除されて前記底板が上昇する給紙トレイにおいて、前記線材は、前記トレイ本体裏面に具備されたテンション部材により付勢されつつ前記スライド部材と前記底板とを連結しており、前記テンション部材は前記線材に張力を与える方向に前記線材を付勢していることを特徴とする。
【0010】
また、前記給紙トレイにおいて、前記テンション部材の加圧方向が、前記トレイ本体の挿抜方向と同一直線上あるいは略同一直線上方向であることを特徴とする。
【0011】
また前記給紙装トレイにおいて、前記トレイ本体の底面を前記線材を通すための貫通部材の材質が高摺動性樹脂部材であることを特徴とする。
【0012】
また前記給紙装トレイにおいて、前記テンション部材は、一端を前記トレイ本体裏面に固定し、他端を、前記トレイ本体の挿抜方向と同一直線上あるいは略同一直線上方向で可動に前記トレイ本体裏面に設けた支持部材に取り付けて設けることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る給紙装置は、前記いずれかの給紙トレイを具備したことを特徴とする。
【0014】
本発明に係る画像形成装置は、前記給紙装置を具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、給紙トレイのトレイ本体の挿抜方向と、トレイ本体からの給紙方向の位置関係によらず、トレイ本体の引き出し動作に連動して底板の下降動作を可能にした簡易な構造の給紙トレイ、給紙装置、画像異形成装置を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施例に係るプリンタの概略構成図
【図2】本発明に係る給紙トレイの概略図
【図3】積載されたシート材Pを一枚ずつ分離して給紙する給紙機構の断面図
【図4】底板昇降機構の断面図
【図5】底板昇降機構の底板下降動作の説明図
【図6】底板昇降機構の底板上昇動作の説明図
【発明を実施するための形態】
【0017】
前記目的を、給紙トレイにおいて、積載されたシートを弾性部材の弾性力により上昇方向に持ち上げる底板と、トレイ本体の底面に位置し、トレイ本体の挿抜方向と同一あるいは略同一方向に動作可能に支持されたスライド部材を結ぶ線材の間にテンション部材を設ける。すると、線材が給紙トレイと底板の間でたるむことが規制できず(どこでたるむかが厳密に規定できないため)、給紙トレイと底板の間で線材のたるみが生じた場合に、底板上昇時にスプリングに線材が絡んだりしてトレイが破損する可能性を抑え、線材の余剰分が生じた場合の処理が確実に行われるようにして達成した。
【実施例】
【0018】
以下、本発明を、画像形成装置である電子写真方式のプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した一実施例について説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施例に係るプリンタの概略構成図である。なお、Y、C、M、Kは、それぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の色用の部材であることを示す。このプリンタは、プロセスカートリッジとしての4色分の作像装置10Y、10C、10M、10Kが、画像形成装置本体100側に形成された図示しない画像形成ステーションに着脱自在になっている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY、M、C、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。このプリンタは、さらに、レーザー光を照射可能な露光手段としての光学ユニット20、中間転写体ユニット30、給紙ユニット40、定着ユニット50等を備えている。
【0020】
作像装置10Y、10C、10M、10Kの構造は互いに同一であり、それぞれ潜像担持体としての感光体ドラム12Y、12C、12M、12K、これに作用するプロセス手段として、各感光体ドラムを帯電する帯電装置13Y、13C、13M、13K、感光体ドラムに残留したトナー等を除去するクリーニング装置15Y、15C、15M、15Kが一体的にそれぞれ構成されており、これに各感光体ドラムに形成された潜像を現像する現像装置14Y、14C、14M、14Kが連結する構成になっている。中間転写体ユニット30は、中間転写体としての中間転写ベルト31、中間転写ベルト31を回転可能に支持する複数(ここでは3つ)のローラ32、33、34、各感光体ドラム12に形成されたトナー像を中間転写ベルト31にそれぞれ転写する一次転写ローラ35、及び中間転写ベルト31上に転写されたトナー像をさらに記録材としてのシート材Pに転写する二次転写ローラ36を備えている。給紙ユニット40は、給紙トレイ41又は手差し給紙トレイ42からシート材Pを二次転写領域に搬送する給紙ローラ43、レジストローラ44等を備えている。定着ユニット50は、定着ローラ51及び加圧ローラ52を備え、シート材P上のトナー像に熱と圧を加えることで定着を行う周知の構成が採られている。
【0021】
また、画像形成装置本体100の上部には、図示しないトナー補給口への補給トナーがそれぞれ収納されたトナーボトル60Y、60C、60M、60Kが各作像装置10Y、10C、10M、10Kと個別に画像形成装置本体100から着脱可能に装着されている。
【0022】
このような構成において、まず1色目、イエローの作像装置10Yにおいて、感光体ドラム12Yが帯電装置13Yによって一様に帯電された後、潜像形成手段としての光学ユニット20から照射されたレーザー光によって潜像が現像装置14Yによって現像されてトナー像が形成される。感光体ドラム12Y上に形成されたYトナー像は、一次転写ローラ35Yの作用によって中間転写ベルト31上に転写される。一次転写が終了した感光体ドラム12Yはクリーニング装置15Yによってクリーニングされ、次の画像形成に備える。クリーニング装置15Yによって回収された残留トナーは、作像装置10Yの取出方向(感光体ドラムの回転軸方向)に設置された廃トナー回収ボトル16に貯蔵される。廃トナー回収ボトル16は、貯蔵量が満杯になると交換できるように画像形成装置本体100に対して着脱自在とされている。同様の画像形成工程がC、M、K用の各作像装置10C、10M、10Kにおいても行われて各色のトナー像が形成され、先に形成されたトナー像に順次重ねて転写される。一方、給紙トレイ41又は手差し給紙トレイ42から二次転写領域に搬送されたシート材Pには、二次転写ローラ36の作用によって中間転写ベルト31上に形成されたトナー像が転写される。トナー像を転写されたシート材Pは定着ユニット50に搬送され、この定着ユニット50の定着ローラ51と加圧ローラ52のニップ部にてトナー像が定着され、排紙ローラ55によって装置上部の排紙トレイ56に排紙される。
【0023】
図2は本発明に係る給紙トレイの概略図である。図2に示す給紙トレイ101(図1の給紙トレイ41とは符号を変えて説明する)は、上述のような画像形成装置の給紙部に設けられ、上述した作像装置10Y〜10Kに設けた転写位置に向けて給紙されるシート材Pをトレイ本体101a内に積載収容するものである。給紙トレイ101は、収容されるシート材Pの幅方向両側に位置され且つシート材Pのサイズに応じてシート材Pの幅方向に移動可能な一対のサイドフェンス103と、用紙送り方向後端部にシート材端面を搬送方向に押圧するエンドフェンス104と、シート材Pを繰り出し可能な給紙ローラ105(図1の給紙トレイ43とは符号を変えて説明する)に押し上げて保持する底板102とを有している。
【0024】
図3には積載されたシート材Pを一枚ずつ分離して給紙する給紙機構が示されている。この構成では、シート材を積載した底板102は支点102aを中心として回動自在に構成されており、給紙トレイ101を画像形成装置本体100に挿入する動作と連動して、後述する底板昇降機構が動作して圧縮スプリング106の弾性力で付勢されて底板2が押し上げられる。この動作に伴い、底板102上に積載されたシート材Pは給紙ローラ105に圧接される位置まで押し上げられて保持される。
【0025】
印刷命令が画像形成装置に入力されると、給紙信号により給紙ローラ105が回転駆動される。最上面のシート材は当接した給紙ローラの5回転により繰り出され、給紙ローラ105とフリクションパッド107のニップ部に送り込まれる。繰り出されたシート材が2枚以上重なってニップ部に送り込まれた場合は、給紙ローラ105に当接している1枚を除いた他のシート材はフリクションパッド107の摩擦力によりフリクションパッド107でせき止められるため、1枚のシート材のみが画像形成装置本体100内へと搬送される。
【0026】
図4に底板昇降機構の断面図を示す。底板昇降機構は、底板102のシート積載面裏側と、トレイ本体101a下面に位置するスライド部材111とが互いに金属性のワイヤ112で連結された構成となっている。また、トレイ本体101a下面には、トレイ挿抜方向にスライド部材111を支持する支持レール部材113がトレイ本体101a底面に固定されており、スライド部材111は支持レール部材113に沿ってトレイ挿抜方向に移動可能となっている。なお、スライド部材111を支持する支持レール部材113はトレイ本体101aに一体形成されていても問題は無い。
【0027】
スライド部材111は、給紙方向から見て断面形状が「コの字」形に形成されたPOM製部材であり、画像形成装置本体100には、給紙トレイ101を引き出した時または挿入した時にスライド部材111と係合するように「コの字」形と係合する形で突起部材116が設置されている。
【0028】
ワイヤ112は、底板102裏面からトレイ本体101a底面までは鉛直下方向に這いまわされて、トレイ本体101a底面に設けられた貫通穴を通過し、90度屈曲して給紙トレイ引き出し方向奥側へと引き出されてスライド部材111と連結する。トレイ本体101a底面に設けられた貫通穴には、POM等の高摺動性樹脂部材製の補強部材であるパイプ材114を設置し、貫通穴の縁部にワイヤ112の張力が集中して給紙トレイ101が破損するのを防止すると同時に、ワイヤ112の屈曲部の摺動性を向上させて底板102の昇降動作に伴う抵抗を抑え、給紙トレイ101を引き出す際に必要な引き出し力を低減させている。またトレイ本体101aの裏面において、ワイヤ112は、トレイ本体101aの裏面に設けたテンション部材である圧縮スプリング115の付勢力を受けつつスライド部材111と底板102とを連結している。圧縮スプリング115は、ワイヤ112に張力を与える方向(トレイ本体1の挿抜方向と同一直線上あるいは略同一直線上方向)に加圧付勢するものである。またなお、貫通孔に設けたパイプ材114は、給紙トレイ101の挿抜方向の手前側へテンション部材である圧縮スプリング115により付勢してある。
【0029】
またスライド部材111を支持する支持レール部材113は、給紙トレイ101の挿抜方向に沿って水平に形成されたレール状の形態をなしており、トレイ本体101aの画像形成装置本体100への挿入方向奥側の端部は、図示のように鉛直上方に湾曲している。
【0030】
図5に給紙トレイ101を画像形成装置本体100から引き出すときの底板昇降機構の一連の動作を示す。
【0031】
画像形成装置本体100に給紙トレイ101がセットされた状態(図5(A))では、突起部材116とスライド部材111との間にはお互いに圧接しないようにワイヤ112の長さが長めに設定されており、圧縮スプリング106によって底板102を上昇させる力を損なわないようにしてある。画像形成装置本体100から給紙トレイ101を引き出すと、突起部材116とスライド部材111が係合し、スライド部材111はトレイ本体101aに対して奥行き方向に移動する(図5(B))。それにより、ワイヤ112を介して底板102が押し下げられる。
【0032】
スライド部材111は支持レール部材113に対して給紙トレイ101の挿抜方向の奥側と手前側の2点で支持されているので、トレイ本体101aが奥側端部までスライドすると奥側端部が鉛直上方に持ち上げられ(図5(C))、突起部材116との係合が自動的に外れるようになっている。これにより、給紙トレイ101を突起部材116と干渉することなく滑らかに全開状態まで引き出すことが可能になっている。すなわち、給紙トレイ101の挿抜方向と給紙方向の位置関係によらず、給紙トレイ101の引き出し動作に連動して底板102の下降動作を可能にしているので、給紙トレイ101の引き出しが容易に行える。
【0033】
また、本実施例の給紙トレイ101では、スライド部材111が突起部材116と係合が外れた後は、スライド部材111がワイヤ112から受ける張力(本実施例ではワイヤ112を介して圧縮スプリング115から受ける張力)は、支持レール部材113が給紙トレイ101の挿抜方向に沿って受けるように構成されている。そのため、ワイヤ2の張力により自動的にスライド部材111が元に位置に復帰することはない。これにより、底板102を下限位置で固定するためのラッチ等の構成を追加する必要がなくなり、構成の簡略化とコストダウンが可能になる。もちろん、底板102が下限位置に来た時にスライド部材111が自動的に元の位置に復帰しないようにラッチを設けた構成にしても問題は無い。
【0034】
図6に給紙トレイ101を画像形成装置本体100に挿入するときの底板昇降機構の一連の動作を示す。
【0035】
スライド部材111は、給紙トレイ101が画像形成装置本体100に挿入されるときに突起部材116と係合すると、奥側端部が鉛直下方向に回動する(図6(A))。するとスライド部材111が支持レール部材113に対して水平状態になるため(図5(B))、圧縮スプリング106の弾性力がワイヤ112を介して伝わり、底板102を上昇させる方向にスライド部材111は移動する。給紙トレイ101が画像形成装置本体100にセットされた状態まで挿入されると、積載されたシート材Pの積載量によってワイヤ112にたるみが生じる長さ関係にあることは上述したが、本実施例ではトレイ本体101aの裏面でのワイヤ112は、トレイ本体101aの裏面に設けたテンション部材である圧縮スプリング115の付勢力を受けつつスライド部材111と底板102とを連結しているため、圧縮スプリング115がワイヤ112に張力を与えてトレイ本体1の引き出し方向へ引っ張り付勢し、ワイヤ112にはたるみが生じない。
【符号の説明】
【0036】
10Y、10C、10M、10K:作像装置
12Y、12C、12M、12K:感光体ドラム
13Y、13C、13M、13K:帯電装置
14Y、14C、14M、14K:現像装置
15Y、15C、15M、15K:クリーニング装置
16:廃トナー回収ボトル
20:光学ユニット
30:中間転写体ユニット
31:中間転写ベルト
32、33、34:ローラ
35:一次転写ローラ
36:二次転写ローラ
40:給紙ユニット
41:給紙トレイ
42:手差し給紙トレイ
43:給紙ローラ
44:レジストローラ
50:定着ユニット
51:定着ローラ
52:加圧ローラ
55:排紙ローラ
56:排紙トレイ
60Y、60C、60M、60K:トナーボトル
100:画像形成装置本体
101:給紙トレイ
101a:トレイ本体
102:底板
102a:底板の支点
103:サイドフェンス
104:エンドフェンス
105:給紙ローラ
106:圧縮スプリング
107:フリクションパッド
111:スライド部材
112:ワイヤ
113:支持レール部材
114:パイプ材
115:圧縮スプリング
116:突起部材
P:シート材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレイ本体内にシートを積載し、画像形成装置の装置本体に対して挿抜可能な給紙トレイであって、
前記トレイ本体に積載されたシートを弾性部材の弾性力により上昇方向に持ち上げる底板と、
前記トレイ本体の底面に位置し、前記トレイ本体の挿抜方向と同一方向に動作可能に支持されたスライド部材と、
前記底板のシート積載面の裏面と前記スライド部材とを屈曲自在に連結する線材とを具備し、
前記トレイ本体を前記装置本体から引き出すときには前記線材が引っ張られて前記底板が下降し、
前記トレイ本体を装置本体に挿入するときには、前記線材に掛かっている張力が解除されて前記底板が上昇する給紙トレイにおいて、
前記線材は、前記トレイ本体裏面に具備されたテンション部材により付勢されつつ前記スライド部材と前記底板とを連結しており、
前記テンション部材は前記線材に張力を与える方向に前記線材を付勢している、
ことを特徴とする給紙トレイ。
【請求項2】
請求項1に記載の給紙トレイであって、前記テンション部材の加圧方向が、前記トレイ本体の挿抜方向と同一直線上あるいは略同一直線上方向であることを特徴とする給紙トレイ。
【請求項3】
請求項2に記載の給紙装置であって、前記トレイ本体の底面を前記線材を通すための貫通部材の材質が高摺動性樹脂部材であることを特徴とする給紙トレイ。
【請求項4】
請求項3に記載の給紙トレイであって、前記テンション部材は、一端を前記トレイ本体裏面に固定し、他端を、前記トレイ本体の挿抜方向と同一直線上あるいは略同一直線上方向で可動に前記トレイ本体裏面に設けた支持部材に取り付けて設けることを特徴とする給紙トレイ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかの給紙トレイを具備したことを特徴とする給紙装置。
【請求項6】
請求項5の給紙装置を具備したことを特徴とする画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−176812(P2012−176812A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−39821(P2011−39821)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】