説明

緊密旋回に適したモジュール式プラスチック製コンベヤベルト

【課題】高いビーム強度を有し、緊密な旋回で搬送経路に追従可能で、しかも黒色粒を生じないコンベヤベルトを提供する。
【解決手段】A字型領域は、横方向に離れて配置されたリンクの交互に入れ替わる2つのシリーズを備える。第1シリーズのリンクは、ベルト移動の方向から時計回りに測定された鋭角を形成する。第2シリーズのリンクは、ベルト移動の方向から反時計回りに測定された鋭角を形成する。横方向に延びたウエブは、連続的に収束するリンクの端部をモジュールの一端に沿って結合する。第1のクロスバーは、第1の仮想線に沿って位置する。モジュールの反対の第2のクロスバーは、第2の仮想線に沿って位置する。2本の仮想線は、ベルトの第1の側縁から内側に向かって収束して、旋回部内側でベルトの緊密な折りたたみ用に、第1の側縁に向かう深い間隙を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[背景技術]
この発明は、一般に動力駆動式コンベヤに関し、特に湾曲した経路に追従するに好適なモジュール式プラスチック製コンベヤベルトに関する。
【0002】
多くの搬送応用は、湾曲した経路に沿って物品を輸送するために、コンベヤベルトを必要とする。例えば、低張力の螺旋型コンベヤでは、冷凍庫内または冷却ライン上で使用される密集配置で、コンベヤベルトが円筒形駆動塔の回りに螺旋状に巻き付けられる。従来は、金属製コンベヤベルトが螺旋型コンベヤに使用されていた。しかし、金属製ベルトがすり減ると、金属の黒色粒や、すり減った小片が搬送中の物品上に落下する。多くの食品応用では、黒色粒は受け入れられない。黒色粒問題及び他の食品汚染問題に対応して、モジュール式プラスチック製コンベヤベルトが食品応用での金属製ベルトと交替し始めている。理想的な状況では、モジュール式プラスチック製ベルトは、巻き取り用、張力用及び他のスプロケットの交換後に、金属製ベルトの差し込み式代替品となる。しかし、金属製ベルトは生来のビーム強度を有するので、それらはしばしばそれらの幅を横切って、例えばそれらの側縁及び中間でのみ、間欠的に下から支持される。この最小支持構造はまた、良好な空気流を許容する。しかしながら、空気流用及び旋回部を乗り越えるに必要なたたみ込み用に多くの開放面積を有するプラスチック製ベルトは、通常は多くのビーム強度を有しない。このビーム強度の欠如は、従来のプラスチック製コンベヤベルトを、離れて配置された支持体の間でたるませる。多くの応用はまた、緊密な半径、しばしばベルトの幅に等しい半径を旋回できるベルトを必要とする。その結果、広範囲なベルト建造について増強されたビーム強度を有し、緊密な旋回で搬送経路に追従可能で、しかも搬送される製品を汚染する黒色粒を生じないコンベヤベルトに対する必要性がある。
【0003】
[要約]
これらの必要性等は、この発明の特徴を具体化したモジュール式プラスチック製コンベヤベルトによって満たされる。このベルトは、ベルトモジュールの一連の行を備える。各行は、幅方向に第1の側縁から第2の側縁へ横向きに、またベルト移動の方向に前端から後端へ縦向きに延びている。各行のエッジモジュールは、その行の第1の側縁を形成する。このエッジモジュールは、概ねその行の第1の側縁からその行の第2の側縁に向かって横方向内向きに延びたエッジ部分を有する。このエッジ部分は、横方向に離れて配置された第1のリンクを有する。この第1のリンクは、エッジモジュールの後端から前端へ延びている。各第1のリンクは、ベルト移動の方向から時計回りに測定された鋭角を形成する。横方向に離れて配置された第2のリンクは、エッジモジュールの後端から前端へ延びている。各第2のリンクは、ベルト移動の方向から反時計回りに測定された鋭角を形成する。第1のリンクと第2のリンクは、エッジ部分を横方向に横切って交互に位置が入れ替わると共に、前及び後端に沿って横方向に配列された穴を形成している。第1の横方向ウエブは各々、第1のリンクの前端を1つの連続したリンクの最近接の前端に結合する。第2の横方向ウエブは各々、第1のリンクの後端をもう1つの連続したリンクの最近接の後端に結合する。第1のクロスバーは各々、前端で結合された一対の第1及び第2のリンク間を延びる。第2のクロスバーは各々、後端で結合された一対の第1及び第2のリンク間を延びる。第1のクロスバーは、第1の仮想線を規定し、第2のクロスバーは、第2の仮想線を規定する。第1及び第2の仮想線は、行の第1の側縁から内向きに収束する。複数のヒンジピンは、連続的な行の噛み合った前及び後の結合されたリンクを通って横方向に整列された穴によって形成された横向きの通路を通して延び、これらの行を相互接続して1つのコンベヤベルトにする。
【0004】
この発明のこれら及び他の特徴、形態、及び利点は、以下の説明、添付された請求の範囲、及び添付図面を参照することによって、よりよく理解される。
【0005】
[詳細な説明]
この発明の特徴を具体化したモジュール式プラスチック製コンベヤベルトの一部分が図1及び2に示されている。直線部分12及び湾曲部分13を含んだ搬送経路に追従するコンベヤベルト10が、図1に示されている。このベルトは、ベルトモジュールの一連の行14からなる。各行は、幅方向に第1の側縁16から第2の側縁17へ横向きに、またベルト移動の方向18(双方向性であり得る)に前端20から後端21へ縦向きに延びている。モジュールは、深さ方向に上面22(その上を物品が搬送される)から底面23へ向かって延びている。(「前」及び「後」並びに「上」及び「底」という記述子は、ベルトを移動の所定方向や所定の方位に制限するものではなく、説明される例のバージョンの種々の部品の一般的な空間的関係を記述することを単に助けるためのものである。)各行は、並行に配置された多数のベルトモジュールで作られている。この例では、1つの行は、第1の側縁モジュール24と、第2の側縁モジュール25とを有する。図示されてはいないが、2つの側縁モジュール間に位置決めされた側縁構造のない内部モジュールを有して、より幅広のベルトを形成することも可能である。図1に示された各行は、複数の平行なモジュールを含んでいるが、両縁部に側縁構造28,29を有する単一モジュールで各行を形成することも可能である。連続した側縁モジュールは、異なる幅に切断されている。これは、ベルトを煉瓦積みパターンに構築して、シーム30が連続した行で連続することを回避するためである。ベルトモジュールは、熱可塑性プラスチック、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、アセタール、または合成樹脂によって射出成型されることが好ましい。
【0006】
各行の内部で前及び後端の概ね中間に配設された中央ビーム32は、各ベルト行の内側部分の幅を横切って横向きに、また深さ方向に上面から底面へ向かって延びている。このビームは、前垂直壁34と後垂直壁35を有する。ビームの厚さは、この2つの壁の間で測られる。ベルトの中間領域において、ビームは、壁が概ね真っ直ぐな線形部分36によって特徴付けられる。ビームの線形部分の厚さは、縦方向に測られる。線形部分は、一定厚さ部分38と、ベルト行の中間部から遠くなるに従って厚さが減少する線形テーパ付け部分39とを有することが好ましい。図1及び2に示された比較的狭いベルトでは、線形テーパ付け部分は、各行における一定厚さ部分の片側からのみ延びている。線形テーパ付け部分が延びる側は、行毎に交互に入れ替わる。広いベルトでは、線形テーパ付け部分は、一定厚さ部分の両側からベルトの両側縁に向かって延びることが好ましい。勿論、線形テーパ付け部分が一定厚さ部分の片側または両側から延びているか、あるいはベルトの中間部に一定厚さ領域を有しない、狭い/広いベルトを構築することは可能である。これら全ての変形例において、ビームの厚い部分は、有意にベルトのビーム強度を加える。
【0007】
ベルトの中間領域と第2の側縁17との間、並びにベルトの中間領域と第1の側部の側縁部分58との間において、中央ビームは正弦形状をとる。この正弦領域では、厚さは、概ね縦方向に、より具体的には、前及び後壁に垂直な方向に測定される。中央ビームの正弦部分40はまた、各行の側端に向かって概ね単調に厚さが薄くなる。
【0008】
中央ビームの前及び後壁から縦向きに延びているのは、ヒンジアイの前組42及び後組43である。ヒンジアイと中央ビームとの間の境界は、特に波状部分では明瞭に規定されていないが、中央ビームの輪郭は、破線曲線41によって示されるように、補間によって近似され得る。ヒンジアイの各組は、横向きに整列された穴44,45を有する。この例では、前及び後のヒンジアイを通る穴44,45は、ベルト移動の方向に長尺にされて、旋回部の内側でベルトがたたみ込まれることを可能にする。この例では、後穴45は、前穴44よりも更に長尺にされている。前組の全てのヒンジアイは等しく、脚部48は、ビームの前壁から横向きに広い遠端49まで延びている。しかし、後組のヒンジアイは、前側のものと同様のヒンジアイ50に加えて、選択されたヒンジアイ51,51’を含んでいる。ヒンジアイ51,51’は、遠端49に対して横向きにオフセットされた厚い脚部52によって特徴付けられる。これらの選択されたヒンジアイは、ベルトの中間領域にあることが好ましい。遠端に対する脚部52のオフセット方向は、ベルトの中間領域全体で前後に入れ替わる。図2に示されているように、側面の1つがヒンジアイの遠端の側面と面一である厚い脚部は、連続するヒンジアイ間の間隙54を満たすと共に、壁56を与えている。この壁56は、次の連続した厚い脚部付きのヒンジアイの壁56’と結合して、1つの行が隣接する行に対して横向きに移動することを防止するためのインデックス手段として機能する。オフセット脚部によって満たされた間隙は、隣接する行の噛み合ったヒンジアイの遠端49が横向きに移動する空間をあまり残さない。このようにして、インデックス手段は、ベルト行間の横向きの遊びを減少して、動作中のベルトに関する製品方位問題を少なくする。
【0009】
ベルトの第2の側縁17にある第2のエッジモジュール25は、ベルトの第1の側縁16にある第1のエッジモジュール24とは異なる。第2のエッジモジュールの側縁構造29は、平坦な外面59を有する。この外面は、概ねモジュールの上面から底面まで、また前端から中央ビームまで延びている。中央ビームの正弦部分は、側縁構造まで延びている。この構造は、ベルトの第1の側縁にあるエッジ部分58において、ベルト内部の構造から変化している。行の第1の側縁16から横方向内側に延びているエッジ部分58は、行の前端20に沿った複数の第1のA字型ヒンジ部材60と、行の後端21に沿った複数の第2のA字型ヒンジ部材61とを有する。各第1のA字型ヒンジ部材は、一対の傾斜脚部62,63と、頂点64と、クロスバー66とを有する。各第2のA字型ヒンジ部材は、一対の傾斜脚部62’,63’と、頂点64’と、クロスバー66’とを有する。頂点は先端を切られて、ベルト行の前及び後端に幅広の面68,68’を呈することが好ましい。前ヒンジ部材60は、後ヒンジ部材61から横方向にオフセットされて、後ヒンジ部材の第1の脚部62’は、前ヒンジ部材の第2の脚部63の延長部を形成している。クロスバーは、ベルトのエッジ部分を硬くする。横方向に連続したクロスバーは、A字型ヒンジ部材の頂点に近づくように縦方向にオフセットされ、行の各端部に沿って横方向に連続したヒンジ部材間に間隙69を形成して、ベルトが旋回部の内側で折りたたまれるときに、隣の行のヒンジ部材を受け入れる。間隙は、行の側縁に近いほど深くなる。ベルト移動の方向に長尺な穴70が、ヒンジ部材の、頂点とそれに関連したクロスバーとの間に形成されている。行の各端部に沿ったヒンジ部材60,61内の穴は、ヒンジアイ42,43内の穴と整列されている。ヒンジロッド46が、横方向の通路内に受け入れられている。この通路は、1つの行の前ヒンジアイ及びヒンジ部材が、隣接する前行の後ヒンジアイ及びヒンジ部材と噛み合うことによって整列された穴により形成されたものである。ヒンジロッドは、連続した行をヒンジジョイントで相互に接続する。ヒンジアイ内の長尺な穴は、ベルトの内部エッジが旋回部で折りたたまれることを可能にする。ベルトの第1の側縁にある連続したヒンジ部材と長尺な穴との間の深い間隙69は、ベルトが、旋回部の内側で十分に折りたたまれて、ベルトの第1の側縁でベルトの幅とほぼ等しい緊密な半径を旋回できるようにする。ベルトの第2の側縁にある異なる側縁構造は、ベルトが、第2の側縁にある逆の、第1の側縁でのように緊密な半径ではない旋回部で折りたたまれるようにする。多くの応用では、螺旋型コンベヤでのように、ベルトは、一方の側縁に沿ってだけ緊密な旋回をしなければならない。そして、より強く折りたたみにくい側のエッジモジュール、例えば第2のエッジモジュール25は、緊密な旋回部に対向する側部に沿って使用され得る。両側の緊密な旋回に対し、第1のエッジモジュール24と同様のエッジモジュールは、ベルトの両側縁で使用される。
【0010】
コンベヤベルトの第1のエッジモジュール24の詳細が図3〜5に示されている。このモジュールは、A字型ヒンジ部材60,61を第1の側縁に有する。このモジュールの反対の側縁72に向かって、ヒンジ部材は、中央ビーム32の正弦部分40の外側で縦方向に延びたヒンジアイ42,43に変身する。このビームは、正弦部分から反対の側縁まで延びたモジュールの線形部分36では、厚い線形形状をとる。モジュールのエッジ部分58におけるA字型ヒンジ部材は、横方向に離れて配置されたリンク74,75の交互に入れ替わる2つのシリーズで形成されている。各リンクは、モジュールの第1の端部76から反対の第2の端部77まで延びている。第1のシリーズのリンクの各々は、縦方向78から時計回りに計測された鋭角αを形成する。第2のシリーズのリンクの各々は、縦方向から反時計回りに計測された鋭角α’を形成する。これらの角度は、エッジ部分の第1の側縁16から内側へ離れるに従って、例えばモジュールの第1の側縁における10°からモジュールの正弦部分に近い8°まで、単調に減少する。横方向に延びるウエブ80,81は、連続した収束するリンクの端部をモジュールの端部に沿って結合する。ウエブの横方向の大きさは、モジュールの第1の側縁から内側に、例えば第1の側縁における0.45インチからモジュールの正弦部分に近い0.6インチまで、単調に増加することが好ましい。かくして、エッジに近いウエブは、少なくともモジュールの正弦部分に近いウエブのように狭い。クロスバー66,66’は各々、ウエブによって結合された一対のリンク間を延びている。モジュールの第1の端部で結合されたリンク間の第1のクロスバー66は、第1の仮想線82に沿って位置し、第2のクロスバー66’は、第2の仮想線83に沿って位置する。図示された線は線形であるが、それらは曲線や段付き線でもよい。2本の仮想線は、モジュールの第1の側縁から内側に向かって収束して、旋回部の内側での緊密なベルト折りたたみ用に、第1の側縁に向かって深い間隙69を形成する。各個別のクロスバーは、僅かに横方向からずれるように傾斜させられていることが好ましいが、関連した仮想線に交差する横方向と平行に整列されてもよい。
【0011】
モジュールの第1の側縁は、ジグザグのエッジ部材84によって形成される。このエッジ部材84は、最も外側のヒンジ部材60’に沿ってジグザグ部材の中央接合部88からモジュールの第1の端部76に向かって延びた第1のアーム86と、モジュールの第2の端部77に向かって縦方向に延びた突起の形態の第2のアーム87とを持つ。第1のアームは、ヒンジロッド通路をベルトの第1の端部に沿って閉塞して、この通路からのヒンジロッドの移動を妨げる位置にある。突起の下面は、モジュールの底面23と共平面にあることが好ましい。2本のアームは、垂直方向にオフセットされている。第1のアームは、中央接合部の終端に向かって狭くなる下部切り欠き92を規定する下傾斜面90を有する。第2の突出したアームは、中央接合部の終端に向かって狭くなる上部切り欠き93を規定する上傾斜面90を有する。前ベルト行の第2のアームは、旋回部の内側では、後ベルト行の下部切り欠き内に入る。これに対し、後行の第1のアームは、前行の上部切り欠き内に入る。2本のアームの外面は、モジュールの第1の側縁に沿って同一平面のエッジ94を規定する。これらのエッジモジュールで構築されたベルトが、図1でのように、旋回部の内側で折りたたまれるときに、連続したベルト行のジグザグのエッジ部材は噛み合って、概ね同一平面のベルトエッジを形成する。
【0012】
この発明は、いくつかの好ましいバージョンを参照して詳細に説明されたが、他のバージョンも可能である。例えば、ベルトの内側部分の構造は、線形及び正弦部分を含んで、具体的に説明された。しかし、ベルトの内部の特定構造は、異なってもよく、また依然として説明されたベルトエッジ構造と共に使用され得る。同様に、ベルトエッジモジュールは、3つの部分、即ちA字型部分、正弦部分、線形部分で示された。しかし、ベルトエッジモジュールは、A字型部分単独で、あるいは内部ベルト領域を形成する他の構造と共に形成され得る。それ故、これらの数少ない実施例が示唆するように、請求の範囲は、詳細に説明された好ましいバージョンに制限されることを意図したものではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】直線及び湾曲するコンベヤ経路の双方の上における、この発明の特徴を具体化したモジュール式プラスチック製コンベヤベルトの一部分の等角図。
【図2】図1のコンベヤベルトの平面図。
【図3】図1のコンベヤベルトのエッジモジュールの図。
【図4】図3のエッジモジュールの平面図。
【図5】図3のエッジモジュールの立側面図。
【符号の説明】
【0014】
10 コンベヤベルト
18 ベルト移動の方向
22 上面
23 底面
24 第1の側縁モジュール
25 第2の側縁モジュール
30 シーム
32 中央ビーム
42,43 ヒンジアイの前組及び後組
44,45 穴
50 ヒンジアイ
51,51’ 選択されたヒンジアイ
56 壁
60 第1のA字型ヒンジ部材
61 第2のA字型ヒンジ部材
66、66’ クロスバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール式プラスチック製コンベヤベルトであって、ベルトモジュールの一連の行と、各行のエッジモジュールと、複数のヒンジピンとを備え、
ベルトモジュールの一連の行において、各行は、幅方向に第1の側縁から第2の側縁へ横向きに、またベルト移動の方向に前端から後端へ縦向きに延びており、
各行のエッジモジュールは、その行の第1の側縁を形成し、このエッジモジュールは、概ねその行の第1の側縁からその行の第2の側縁に向かって横方向内向きに延びたエッジ部分を有し、このエッジ部分は、
横方向に離れて配置された第1のリンクであって、エッジモジュールの後端から前端へ延び、各リンクがベルト移動の方向から時計回りに測定された鋭角を形成する第1のリンクと、
横方向に離れて配置された第2のリンクであって、エッジモジュールの後端から前端へ延び、各リンクがベルト移動の方向から反時計回りに測定された鋭角を形成する第2のリンクとを有し、
第1のリンクと第2のリンクは、エッジ部分を横方向に横切って交互に位置が入れ替わると共に、前及び後端に沿って横方向に配列された穴を形成し、
前記エッジ部分はまた、
第1のリンクの前端を1つの連続したリンクの最近接の前端に各々結合する第1の横方向ウエブと、
第1のリンクの後端をもう1つの連続したリンクの最近接の後端に各々結合する第2の横方向ウエブと、
前端で結合された一対の第1及び第2のリンク間を各々延びる第1のクロスバーと、
後端で結合された一対の第1及び第2のリンク間を各々延びる第2のクロスバーとを有し、
第1のクロスバーは、第1の仮想線を規定し、第2のクロスバーは、第2の仮想線を規定し、
第1及び第2の仮想線は、行の第1の側縁から内向きに収束し、
複数のヒンジピンは、連続的な行の噛み合った前及び後の結合されたリンクを通って横方向に整列された穴によって形成された横向きの通路を通して延び、これらの行を相互接続して1つのコンベヤベルトにするものであることを特徴とするモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項2】
第1及び第2のリンクの横方向寸法は、行の第1の側縁の内側に向かって単調に増加する請求項1に記載のモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項3】
鋭角は、行の第1の側縁の内側に向かって単調に減少する請求項1に記載のモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項4】
横方向に離れて配置された第1及び第2のリンクを通る穴は、ベルト移動の方向に長尺にされている請求項1に記載のモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項5】
エッジモジュールは更に、行の第1の側縁に向かう横方向通路の開口部を閉塞する第1のアームを持つエッジ部材を、行の第1の側縁に有する請求項1に記載のモジュール式プラスチック製コンベヤベルト。
【請求項6】
モジュール式プラスチック製コンベヤベルト用エッジモジュールであって、このエッジモジュールは、
縦方向に第1の端部から第2の端部に、そして概ねエッジモジュールの第1の側縁からエッジモジュールの第2の側縁に向かって横方向内向きに延びたエッジ部分を備え、このエッジ部分は、
横方向に離れて配置された第1のリンクであって、エッジモジュールの第1の端部から反対の第2の端部へ延び、各リンクが縦方向から時計回りに測定された鋭角を形成する第1のリンクと、
横方向に離れて配置された第2のリンクであって、エッジモジュールの第1の端部から反対の第2の端部へ延び、各リンクが縦方向から反時計回りに測定された鋭角を形成する第2のリンクとを有し、
第1のリンクと第2のリンクは、エッジ部分を横方向に横切って交互に位置が入れ替わると共に、第1及び第2の端部に沿って横方向に配列された穴を形成し、
前記エッジ部分はまた、
第1のリンクの第1の端部を1つの連続したリンクの最近接の第1の端部に各々結合する第1の横方向ウエブと、
第1のリンクの第2の端部をもう1つの連続したリンクの最近接の第2の端部に各々結合する第2の横方向ウエブと、
第1の端部で結合された一対の第1及び第2のリンク間を各々延びる第1のクロスバーと、
第2の端部で結合された一対の第1及び第2のリンク間を各々延びる第2のクロスバーとを有し、
第1のクロスバーは、第1の仮想線を規定し、第2のクロスバーは、第2の仮想線を規定し、
第1及び第2の仮想線は、ベルトモジュールの第1の側縁から内向きに収束するものであることを特徴とするエッジモジュール。
【請求項7】
中央接合部からモジュールの第1及び第2の端部に向かって延びた第1及び第2のオフセットアームを持つエッジ部材を、モジュールの第1の側縁に更に備える請求項6に記載のエッジモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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