説明

線材貯線方法及びその装置

【課題】伸線機とボビンとの間に設けた貯線ドラムに線材を案内するガイドロールの貯線ドラム廻りの回転及びガイドロールの貯線ドラムの軸線方向のトラバースの協動によりボビンに巻き取られた線材を巻き付けて貯線し、その後、貯線ドラムに巻き付けられた線材をガイドロールの貯線ドラム廻りの逆回転及び貯線ドラムの軸線方向の逆向きトラバースの協動により貯線ドラムから巻き解くことにより再度ボビンに繰り出すことができる。
【解決手段】貯線ドラム5への巻き付け及び貯線ドラムからの巻き解きのため貯線ドラムの廻りを正逆回転すると共に貯線ドラムの軸線方向にトラバースするガイドロール15・16・17を設けてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば伸線機から繰り出された線材を巻取機のボビンに巻き取る際に用いられる線材貯線方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の線材貯線装置として、線材を伸線加工する伸線機と伸線機から順次繰り出されてくる線材を巻き取る巻取機のボビンとの間に複数個のダンサーロールを設け、例えば、ボビンに巻き取られた線材に傷があったり、巻取状態が不整だったようなとき、該ダンサーロールの外方移動によりボビンに巻き取られた線材を該ボビンから繰り戻し、傷の対策作業が終了後に該ダンサーロールの内方移動により該繰り戻された線材を再度該ボビンに繰り出すようにした構造が知られている。
【特許文献1】特許第2667014号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながらこの従来構造の場合、上記ダンサーロールは線材の繰出方向に複数個並列状に配列されていると共に繰出方向に直交する外方に移動する構造であるから、配置スペースが多く必要となり、装置の大型化を招来したり、貯線量の増大にも限界が生ずることがあるという不都合を有している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はこれらの不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の方法の発明は、伸線機から順次繰り出されてくる線材を巻取機のボビンに巻き取り、該ボビンの巻き取り停止後に該ボビンに巻き取られた線材を該ボビンから繰り戻し、該繰り戻された線材を再度該ボビンに繰り出すに際し、上記伸線機と上記ボビンとの間に設けた貯線ドラムに上記線材を案内するガイドロールの貯線ドラム廻りの回転及び該ガイドロールの貯線ドラムの軸線方向のトラバースの協動により該ボビンに巻き取られた線材を巻き付けることにより該ボビンに巻き取られた線材を該ボビンから繰り戻し、該貯線ドラムに巻き付けられた線材を該ガイドロールの貯線ドラム廻りの逆回転及び貯線ドラムの軸線方向の逆向きトラバースの協動により該貯線ドラムから巻き解くことにより該繰り戻された線材2を再度該ボビンに繰り出すことを特徴とする線材貯線方法にある。
【0005】
又、請求項2記載の方法の発明は、上記貯線ドラムに該ボビンに巻き取られた線材を巻き付けることにより該ボビンに巻き取られた線材を該ボビンから繰り戻すに際し、上記伸線機から貯線ドラムに至る線材を固定し、該貯線ドラムに巻き付けられた線材を該貯線ドラムから巻き解くことにより該繰り戻された線材を再度該ボビンに繰り出すに際し、上記伸線機から貯線ドラムに至る線材を釈放することを特徴とするものである。
【0006】
又、請求項3記載の装置の発明にあっては、伸線機から順次繰り出されてくる線材を巻取機のボビンに巻き取り、該ボビンの巻き取り停止後に該ボビンに巻き取られた線材を該ボビンから繰り戻し、該繰り戻された線材を再度該ボビンに繰り出す装置において、上記伸線機と上記ボビンとの間に該ボビンに巻き取られた線材が巻き付けられて該ボビンに巻き取られた線材を該ボビンから繰り戻すと共に該巻き付けられた線材が巻き解かれて該繰り戻された線材を再度該ボビンに繰り出すための貯線ドラムを設け、該貯線ドラムへの巻き付け及び該貯線ドラムからの巻き解きのため該貯線ドラムの廻りを正逆回転すると共に該貯線ドラムの軸線方向にトラバースするガイドロールを設けてなることを特徴とする線材貯線装置にある。
【0007】
又、請求項4記載の装置の発明は、上記ボビンに巻き取られた線材を巻き付けることにより該ボビンに巻き取られた線材を該ボビンから繰り戻すとき上記伸線機から貯線ドラムに至る線材を固定すると共に該貯線ドラムに巻き付けられた線材を該貯線ドラムから巻き解くことにより該繰り戻された線材を再度該ボビンに繰り出すとき上記伸線機から貯線ドラムに至る線材を釈放する解除可能な固定機構を設けてなることを特徴とするものであり、又、請求項5記載の装置の発明は、上記貯線ドラムを機台に設け、該貯線ドラムの軸線方向にトラバース自在なトラバース台を設け、該トラバース台をトラバースさせるトラバース機構を設け、該トラバース台に上記線材が通過する内穴をもつ回転筒軸を正逆回転自在に設け、該回転軸筒を正逆回転させる回転機構を設け、該回転軸筒に上記貯線ドラムの外周面に臨む支持アームを突設し、該支持アームに上記ガイドロールを設けてなることを特徴とするものであり、又、請求項6記載の装置の発明は、上記貯線ドラムと上記ボビンとの間に上記線材の傷を検出する探傷器を設けてなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明は上述の如く、請求項1又は3記載の発明にあっては、ボビンに巻き取られた線材に傷があったり、又、巻取状態が不整で再度整列状に巻き取りを行うような必要性が生じ、ボビンに巻き取られた線材をボビンから繰り戻し、その後、この繰り戻された線材を再度ボビンに繰り出したりするような場合、上記伸線機と上記ボビンとの間に設けた貯線ドラムに上記線材を案内するガイドロールの貯線ドラム廻りの回転及びガイドロールの貯線ドラムの軸線方向のトラバースの協動によりボビンに巻き取られた線材を巻き付けて貯線し、その後、貯線ドラムに巻き付けられた線材をガイドロールの貯線ドラム廻りの逆回転及び貯線ドラムの軸線方向の逆向きトラバースの協動により貯線ドラムから巻き解くことにより再度ボビンに繰り出すことができ、装置の小型化を図ることができ、装置の配置スペースを小さくすることができ、貯線量の増大を図ることができ、貯線の融通性を高めることができると共に貯線ドラムによる貯線時での傷付きを防ぐことができる。
【0009】
又、請求項2又は4記載の発明にあっては、上記ボビンに巻き取られた線材を巻き付けることによりボビンに巻き取られた線材をボビンから繰り戻すとき上記伸線機から貯線ドラムに至る線材を固定すると共に貯線ドラムに巻き付けられた線材を貯線ドラムから巻き解くことにより繰り戻された線材を再度ボビンに繰り出すとき上記伸線機から貯線ドラムに至る線材を釈放する解除可能な固定機構を設けてなるから、貯線ドラムへの線材の貯線及び貯線ドラムからの巻き解きを円滑に行うことができる。
【0010】
又、請求項5記載の発明にあっては、上記貯線ドラムを機台に設け、貯線ドラムの軸線方向にトラバース自在なトラバース台を設け、トラバース台をトラバースさせるトラバース機構を設け、トラバース台に上記線材が通過する内穴をもつ回転筒軸を正逆回転自在に設け、回転軸筒を正逆回転させる回転機構を設け、回転軸筒に上記貯線ドラムの外周面に臨む支持アームを突設し、支持アームに上記ガイドロールを設けてなるから、上記ガイドロールの貯線ドラム廻りの正逆回転及び該ガイドロールの貯線ドラムの軸線方向の正逆向きトラバースを円滑に行うことができ、貯線ドラムに対する上記線材の巻き付け及び巻き解きを円滑に行うことができ、又、請求項6記載の発明にあっては、上記貯線ドラムと上記ボビンとの間に上記線材の傷を検出する探傷器を設けてなるから、線材に傷が生じたときに対処することができ、伸線巻取作業の能率を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1乃至図6は本発明の実施の形態例を示し、1は伸線機であって、銅線、銀線、金線などの金属製の線材Wをダイスにより伸線加工し、伸線された線材を連続的に順次繰り出す構造となっている。
【0012】
2は巻取機であって、上記伸線機から繰り出されてくる線材Wを巻き取るボビン3が設けられている。
【0013】
4は機台であって、この機台4の伸線機1側に貯線ドラム5を横設し、機台4の巻取機2側にトラバース台6を摺動部7により貯線ドラム5の軸線方向の左右方向にトラバース自在に設け、このトラバース台6をトラバースさせるトラバース機構8を設け、このトラバース機構8は制御用モータ8a及びボールネジ機構8bにより構成されている。
【0014】
又、上記トラバース台6に上記線材Wが通過する内穴9aをもつ回転筒軸9を軸受10により正逆回転自在に横設し、この回転軸筒9を正逆回転させる回転機構11を設け、この回転機構11はトラバース台6に制御用モータ11aを設けると共に制御用モータ11aの回転を回転筒軸9に伝動する伝動機構11bからなり、この回転軸筒9に上記貯線ドラム5の外周面に臨む支持アーム12及び釣合アーム13を突設し、上記トラバース台6に案内ロール14を取付けると共にこの支持アーム12に三個のガイドロール15・16・17を自転自在に取付け、上記伸線機1から繰り出されてくる線材Wを案内ロール14及び三個のガイドロール15・16・17により貯線ドラム5の外周面並びに回転筒軸9の内穴9aを介してボビン3に至る経路に案内するように構成されている。
【0015】
そして、上記伸線機1と上記ボビン3との間に設けた貯線ドラム5に上記線材Wを案内するガイドロール14・15・16の貯線ドラム5廻りの回転及びガイドロール15・16・17の貯線ドラム5の軸線方向のトラバースの協動によりボビン3に巻き取られた線材Wを巻き付けることによりボビン3に巻き取られた線材Wをボビン3から繰り戻し、貯線ドラム5に巻き付けられた線材Wをガイドロール15・16・17の貯線ドラム5廻りの逆回転及び貯線ドラム5の軸線方向の逆向きトラバースの協動により貯線ドラム5から巻き解くことにより繰り戻された線材Wを再度ボビン3に繰り出すように構成されている。
【0016】
18は固定機構であって、この場合、線材Wの挟着及び解除釈放動作可能な挟着部材18aからなり、上記機台4に案内ロール14の伸線機1側に設けられ、ボビン3に巻き取られた線材Wを巻き付けることによりボビン3に巻き取られた線材Wをボビン3から繰り戻すとき上記伸線機1から貯線ドラム5に至る線材Wを固定すると共に貯線ドラム5に巻き付けられた線材Wを貯線ドラム5から巻き解くことにより繰り戻された線材Wを再度ボビン3に繰り出すとき解除動作して伸線機1から貯線ドラム5に至る線材Wを釈放するように構成されている。
【0017】
19は探傷器であって、上記機台4の貯線ドラム5と上記ボビン3との間に設けられ、上記線材Wの傷を検出する構造となっている。
【0018】
この実施の形態例は上記構成であるから、図4の如く、伸線機1から順次繰り出されてくる線材Wを巻取機2のボビン3に巻き取ることになり、この際、探傷器19が線材Wの傷を検出すると伸線機1及び巻取機2の運転が停止し、高速運転しているので直ちに止まることができずに線材Wの傷の部分はボビン3に巻き取られ、この傷の部分を削除し、両削除端部を接合する等の傷処理のため、線材Wの傷が傷処理可能な顕出位置まで線材Wをボビン3から繰り戻すことになり、そして、この繰り戻された線材Wを再度ボビン3に繰り出し、再度伸線1及び巻取機2の運転を開始することになる。
【0019】
このように、線材Wをボビン3から繰り戻し、この繰り戻された線材Wを再度ボビン3に繰り出す際において、先ず、探傷器19が線材Wの傷を検出すると伸線機1及び巻取機2の運転が停止し、図5の如く、固定機構18が作動して線材Wを固定し、この線材を固定した後、回転機構11により上記線材Wを案内するガイドロール15・16・17が貯線ドラム5の廻りに回転すると共にトラバース機構8によりガイドロール15・16・17は貯線ドラム5の軸線方向にトラバースし、このガイドロール15・16・17の回転及びトラバースの協動により上記ボビン3に巻き取られた線材Wは貯線ドラム5に巻き付けられて貯線され、この貯線ドラム5への巻き付けによりボビン3に巻き取られた線材Wをボビンから繰り戻すことができ、この繰り戻しにより再び探傷機19が傷の部分を検出すると、ガイドロール15・16・17の回転及びトラバースは停止して線材Wの繰り戻しは停止し、この停止状態で自動的又は人為的に傷の部分を削除し、この両削除端部を溶接等により接合することになる。
【0020】
そして、この傷処理後において、回転機構11により上記線材Wを案内するガイドロール15・16・17が貯線ドラム5の廻りに逆回転すると共にトラバース機構8によりガイドロール15・16・17は貯線ドラム5の軸線方向に逆向きにトラバースすると共に巻取機2のボビン3は巻き取り回転を開始し、図6の如く、このガイドロール15・16・17の逆回転及び逆向きトラバースの協動により上記貯線ドラム5に巻き付けられた線材Wはガイドロール15・16・17の貯線ドラム5廻りの逆回転及び貯線ドラム5の軸線方向の逆向きトラバースの協動により貯線ドラム5から巻き解かれ、この巻き解かれた線材Wはボビン3に巻き取られ、しかして、上記ボビン3から貯線ドラム5に巻き付けられてボビン3から繰り戻された線材Wを再度ボビン3に繰り出すことができ、その後、図4の如く、固定機構18は解除作動して線材Wを釈放し、伸線機1は再度運転を開始し、伸線機1から順次繰り出されてくる線材Wは巻取機2のボビン3に巻き取られることになる。
【0021】
従って、たとえば、ボビン3に巻き取られた線材Wに傷があったり、又は、巻取状態が不整で再度整列状に巻き取りを行うような必要性が生じ、ボビン3に巻き取られた線材Wをボビン3から繰り戻し、その後、この繰り戻された線材Wを再度ボビン3に繰り出すような場合、上記伸線機1と上記ボビン3との間に設けた貯線ドラム5に上記線材Wを案内するガイドロール15・16・17の貯線ドラム5廻りの回転及びガイドロール15・16・17の貯線ドラム5の軸線方向のトラバースの協動によりボビン3に巻き取られた線材Wを巻き付けて貯線し、その後、貯線ドラム5に巻き付けられた線材Wをガイドロール15・16・17の貯線ドラム5廻りの逆回転及び貯線ドラム5の軸線方向の逆向きトラバースの協動により貯線ドラム5から巻き解くことにより再度ボビン3に繰り出すことができ、装置の小型化を図ることができ、装置の配置スペースを小さくすることができ、貯線量の増大を図ることができ、貯線の融通性を高めることができると共に貯線ドラム5による貯線時での傷付きを防ぐことができる。
【0022】
又、この場合、上記ボビン3に巻き取られた線材Wを巻き付けることによりボビン3に巻き取られた線材Wをボビン3から繰り戻すとき上記伸線機1から貯線ドラム5に至る線材Wを固定すると共に貯線ドラム5に巻き付けられた線材Wを貯線ドラム5から巻き解くことにより繰り戻された線材Wを再度ボビン3に繰り出すとき上記伸線機1から貯線ドラム5に至る線材Wを釈放する解除可能な固定機構18を設けてなるから、貯線ドラム5への線材Wの貯線及び貯線ドラム5からの巻き解きを円滑に行うことができ、又、この場合、上記貯線ドラム5を機台4に設け、貯線ドラム5の軸線方向にトラバース自在なトラバース台6を設け、トラバース台6をトラバースさせるトラバース機構8を設け、トラバース台6に上記線材Wが通過する内穴9aをもつ回転筒軸9を正逆回転自在に設け、回転軸筒9を正逆回転させる回転機構11を設け、回転軸筒9に上記貯線ドラム5の外周面に臨む支持アーム12を突設し、支持アーム12に上記ガイドロール15・16・17を設けてなるから、上記ガイドロールの貯線ドラム廻りの正逆回転及び該ガイドロールの貯線ドラムの軸線方向の正逆向きトラバースを円滑に行うことができ、貯線ドラム5に対する上記線材Wの巻き付け及び巻き解きを円滑に行うことができ、又、この場合、上記貯線ドラム5と上記ボビン3との間に上記線材Wの傷を検出する探傷器19を設けてなるから、線材Wに傷が生じたときに対処することができ、伸線巻取作業の能率を高めることができる。
【0023】
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、伸線機1、巻取機2、貯線ドラム5、トラバース機構8、回転機構11、ガイドロール15・16・17の形態や数、構造等は適宜変更して設計される。
【0024】
以上、所期の目的を充分達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態例の全体側断面図図である。
【図2】本発明の実施の形態例の側面図である。
【図3】本発明の実施の形態例の平面図である。
【図4】本発明の実施の形態例の作動状態の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態例の作動状態の説明図である。
【図6】本発明の実施の形態例の作動状態の説明図である。
【符号の説明】
【0026】
W 線材
1 伸線機
2 巻取機
3 ボビン
4 機台
5 貯線ドラム
6 トラバース台
8 トラバース機構
9 回転筒軸
11 回転機構
12 支持アーム
15 ガイドロール
16 ガイドロール
17 ガイドロール
18 固定機構
19 探傷器


【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸線機から順次繰り出されてくる線材を巻取機のボビンに巻き取り、該ボビンの巻き取り停止後に該ボビンに巻き取られた線材を該ボビンから繰り戻し、該繰り戻された線材を再度該ボビンに繰り出すに際し、上記伸線機と上記ボビンとの間に設けた貯線ドラムに上記線材を案内するガイドロールの貯線ドラム廻りの回転及び該ガイドロールの貯線ドラムの軸線方向のトラバースの協動により該ボビンに巻き取られた線材を巻き付けることにより該ボビンに巻き取られた線材を該ボビンから繰り戻し、該貯線ドラムに巻き付けられた線材を該ガイドロールの貯線ドラム廻りの逆回転及び貯線ドラムの軸線方向の逆向きトラバースの協動により該貯線ドラムから巻き解くことにより該繰り戻された線材を再度該ボビンに繰り出すことを特徴とする線材貯線方法。
【請求項2】
上記貯線ドラムに該ボビンに巻き取られた線材を巻き付けることにより該ボビンに巻き取られた線材を該ボビンから繰り戻すに際し、上記伸線機から貯線ドラムに至る線材を固定し、該貯線ドラムに巻き付けられた線材を該貯線ドラムから巻き解くことにより該繰り戻された線材を再度該ボビンに繰り出すに際し、上記伸線機から貯線ドラムに至る線材を釈放することを特徴とする請求項1記載の線材貯線方法。
【請求項3】
伸線機から順次繰り出されてくる線材を巻取機のボビンに巻き取り、該ボビンの巻き取り停止後に該ボビンに巻き取られた線材を該ボビンから繰り戻し、該繰り戻された線材を再度該ボビンに繰り出す装置において、上記伸線機と上記ボビンとの間に該ボビンに巻き取られた線材が巻き付けられて該ボビンに巻き取られた線材を該ボビンから繰り戻すと共に該巻き付けられた線材が巻き解かれて該繰り戻された線材を再度該ボビンに繰り出すための貯線ドラムを設け、該貯線ドラムへの巻き付け及び該貯線ドラムからの巻き解きのため該貯線ドラムの廻りを正逆回転すると共に該貯線ドラムの軸線方向にトラバースするガイドロールを設けてなることを特徴とする線材貯線装置。
【請求項4】
上記ボビンに巻き取られた線材を巻き付けることにより該ボビンに巻き取られた線材を該ボビンから繰り戻すとき上記伸線機から貯線ドラムに至る線材を固定すると共に該貯線ドラムに巻き付けられた線材を該貯線ドラムから巻き解くことにより該繰り戻された線材を再度該ボビンに繰り出すとき上記伸線機から貯線ドラムに至る線材を釈放する解除可能な固定機構を設けてなることを特徴とする請求項3記載の線材貯線装置。
【請求項5】
上記貯線ドラムを機台に設け、該貯線ドラムの軸線方向にトラバース自在なトラバース台を設け、該トラバース台をトラバースさせるトラバース機構を設け、該トラバース台に上記線材が通過する内穴をもつ回転筒軸を正逆回転自在に設け、該回転軸筒を正逆回転させる回転機構を設け、該回転軸筒に上記貯線ドラムの外周面に臨む支持アームを突設し、該支持アームに上記ガイドロールを設けてなることを特徴とする請求項3又は4記載の線材貯線装置。
【請求項6】
上記貯線ドラムと上記ボビンとの間に上記線材の傷を検出する探傷器を設けてなることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の線材貯線装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−167900(P2007−167900A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−369032(P2005−369032)
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(000147464)株式会社サイカワ (7)
【Fターム(参考)】