説明

線状体巻取装置

【課題】線状体をドラムに巻き取る際の作業性を向上させる。
【解決手段】ケーブルリールは、ケーブル10を巻き取るためのドラム20が回転可能に支持されたものであって、ドラム20からケーブル10が引き出された状態でケーブル10を巻き取る方向にドラム20を付勢するぜんまいばねと、ドラム20の回転を規制する規制状態とドラム20の回転を許容する許容状態とを切り替え可能な電磁ブレーキ40と、電磁ブレーキ40を遠隔操作するためのスイッチ50とを備える。このような構成のケーブルリールでは、スイッチ50により電磁ブレーキ40を遠隔操作することによって規制状態と許容状態とを切り替えることができるため、ケーブル10がたるんだ状態であってもそのまま(ケーブル10を伸ばすことなく)許容状態に切り替えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は線状体巻取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ワイヤー、ケーブル、ホース等の線状体を巻き取るためのドラムが回転可能に支持され、ドラムから線状体を引き出すことにより線状体を巻き取る方向にドラムが付勢されるように構成された線状体巻取装置が知られている。
【0003】
例えば特許文献1に記載のケーブル巻取装置は、ドラムからケーブルを引き出すと、ドラムがばねの付勢に抗して回転し、引き出しを停止した状態では、ばねの付勢によるドラムの逆方向への回転がストッパ機構により規制されるように構成されている。
【0004】
そして、この種のストッパ機構としては、例えば特許文献2に記載のようにラチェット機構を用いることが一般的である。ラチェット機構では、線状体を引き出す方向へのドラムの回転が許容され、所定の回転位置(規制可能位置)においては線状体を巻き取る方向へのドラムの回転が規制される。一方、規制可能位置とは異なる所定の回転位置(解除可能位置)において、ドラムから線状体を少し引き出すように張力を加えてドラムを回転させた後、その張力を緩めることで、ドラムの回転の規制を解除することができ、これにより線状体をドラムに巻き取ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−302113号公報
【特許文献2】特開平7−61719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ラチェット機構は、ドラムの回転の規制を解除する際にドラムから線状体を少し引き出すように張力を加えてドラムを回転させる必要があるため、たるんだ状態の線状体をドラムに巻き取るには、まず線状体を伸ばす作業が必要となり、作業性が悪いという問題があった。
【0007】
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、線状体をドラムに巻き取る際の作業性を向上させることのできる線状体巻取装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の請求項1に記載の線状体巻取装置は、線状体を巻き取るためのドラムが回転可能に支持されたものであって、ドラムから線状体が引き出された状態で線状体を巻き取る方向にドラムを付勢する付勢手段と、ドラムの回転を規制する規制状態とドラムの回転を許容する許容状態とを切り替え可能な規制手段と、規制手段を遠隔操作するための操作手段とを備える。
【0009】
このような構成の線状体巻取装置では、操作手段により規制手段を遠隔操作することによって規制状態と許容状態とを切り替えることができるため、線状体がたるんだ状態であってもそのまま(線状体を伸ばすことなく)許容状態に切り替えることができる。したがって、線状体をドラムに巻き取る際の作業性を向上させることができる。
【0010】
また、例えば請求項2に記載の線状体巻取装置では、規制手段は、規制状態と許容状態とを電気的に切り替えるものであり、操作手段は、規制手段を電気的に遠隔操作するものである。このような線状体巻取装置によれば、操作手段が規制手段を機械的に遠隔操作する構成に比べて、規制手段に対する操作手段の位置の自由度を高めることができる。
【0011】
具体的には、例えば請求項3に記載の線状体巻取装置では、操作手段が、ドラムから引き出される線状体の先端側に取り付けられており、線状体に沿った電線を介して規制手段に接続されている。なお、操作手段が線状体の先端側に取り付けられた構成は、操作手段が線状体に直接取り付けられた構成に限定されるものではない。例えば、線状体の先端側に接続された物(例えば後述するような電動工具)に操作手段が取り付けられた構成や、線状体の先端側から分岐した電線の先端に操作手段が取り付けられた構成なども含まれる。
【0012】
このような線状体巻取装置によれば、線状体を引き出して使用している使用者の手の届く位置に操作手段を配置することができるため、使用者は、規制状態と許容状態とを切り替えるための操作を容易に行うことができる。しかも、規制手段と操作手段とを接続する電線を線状体に沿って設けることで、電線を邪魔になりにくくすることができる。
【0013】
一方、例えば請求項4に記載の線状体巻取装置では、規制手段は、通電状態において規制状態となり、非通電状態において許容状態となるため、規制状態と許容状態とを切り替えるための操作の回数を少なくすることができる。
【0014】
すなわち、仮に、請求項4に記載の構成とは逆に、通電状態において許容状態となり、非通電状態において規制状態となるように構成した場合、使用を開始する際にはまず非通電状態(規制状態)から通電状態(許容状態)に切り替えて線状体を引き出し、所望の長さで非通電状態に切り替えて線状体が巻き取られないようにする。その後、使用を終了する際には通電状態に切り替えて線状体を巻き取り、巻き取りが完了したら非通電状態に切り替える。つまり、少なくとも4回の切替操作が必要となる。
【0015】
これに対し、請求項4に記載のように、通電状態において規制状態となり、非通電状態において許容状態となる構成では、使用を開始する際にはそのまま線状体を引き出し、所望の長さで通電状態(規制状態)に切り替えて線状体が巻き取られないようにする。その後、使用を終了する際には非通電状態(許容状態)に切り替えて線状体を巻き取り、巻き取りが完了したらそのまま放置すればよい。つまり、少なくとも2回の切替操作を行えばよい。
【0016】
このように、請求項4に記載の線状体巻取装置によれば、切替操作の回数を少なくすることができるため、作業性を一層向上させることができる。しかも、線状体の巻き取りが完了した後に非通電状態への切替操作を行う必要がないため、通電状態から非通電状態への切替操作が忘れられて不要な電力が消費されてしまうことを防ぐことができる。
【0017】
ところで、線状体がたるんだ状態で許容状態に切り替えられると、線状体に張力が加えられていない分、線状体が勢いよく巻き取られてしまうことが考えられる。
そこで、例えば請求項5に記載の線状体巻取装置は、ドラムの回転に制動力を与える制動手段を備える。このような線状体巻取装置によれば、線状体がたるんだ状態で許容状態に切り替えられた場合にも、線状体が勢いよく巻き取られてしまうことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態のケーブルリールの正面図である。
【図2】実施形態のケーブルリールの側面図(部分断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.全体構成]
図1は実施形態のケーブルリールの正面図であり、図2はその側面図(部分断面図)である。
【0020】
図1,2に示すように、本実施形態のケーブルリールは、ケーブル10をドラム20に巻き取って収容する床置きタイプの線状体巻取装置であり、ドラム20はドラム支持体30によって回転可能な状態で支持されている。
【0021】
ドラム支持体30は、床や作業台等に載置される底板31の上面に直立した状態で支柱32が固定され、更にこの支柱32における高さ方向中間位置に回転軸33が水平方向に延びる向きに固定されたものである。そして、この回転軸33が、ドラム20の中心軸に挿入されており、ベアリング23を介してドラム20を支持していることにより、ドラム20は回転軸33を中心に回転可能となっている。
【0022】
なお、このような構造のドラム支持体30は、例えば複数の金属材料を溶接等により互いに接合することによって構成することができる。その際、1つの構成要素(例えば支柱32)を複数の部材で構成してもよい。ちなみに、支柱32における回転軸33の固定位置よりもやや上方には、ドラム20からケーブル10を引き出す際の引出口を形成する引出口形成体34をドラム20の斜め上方位置に配置するためのパイプ部材35が固定されている。
【0023】
一方、ドラム20には、ケーブル10を外周に巻き取るための円筒部21が形成されている。この円筒部21の軸方向両側(図2でいう左右両側)は、円筒部21の外周面よりも外側に突出している。換言すれば、円筒部21は、円周方向に沿って環状に凹んだ形状となっている。なお、円筒部21は、円周上に等間隔に配置された複数のステーボルト24(回転軸33と平行な向きに向けられた棒状部品)を外側から覆うように設けられている。
【0024】
また、円筒部21の内部は中空に形成されており、この内部空間には、一端がドラム20の内周(具体的にはドラム20の構成部品であるステーボルト24)に固定され、他端が回転軸33に固定されたぜんまいばね22が収納されている。このため、引出口形成体34からケーブル10を引き出すことによりドラム20がドラム支持体30に対して図1でいう時計回りに回転すると、ドラム20の回転量に応じてぜんまいばね22が巻かれ、ドラム20を図1でいう反時計回りに回転させようとする力が発生する。つまり、ドラム20は、ケーブル10が引き出された状態においては、ぜんまいばね22によってケーブル10を巻き取る方向に付勢される。
【0025】
そこで、本実施形態のケーブルリールは、ケーブル10が引き出された状態においてドラム20の回転を規制してケーブル10が巻き取られないようにするための構成として、ドラム20の回転を規制する規制状態とドラム20の回転を許容する許容状態とを電気的に切り替え可能な電磁ブレーキ40を備えている。具体的には、電磁ブレーキ40は、通電状態(作動状態)において規制状態となり、非通電状態(非作動状態)において許容状態となる。
【0026】
そして、本実施形態のケーブルリールでは、この電磁ブレーキ40への通電/非通電(作動/非作動)の切替を遠隔操作で行うためのスイッチ50が、ドラム20から引き出されるケーブル10の先端側(この例では電動工具80本体)に取り付けられており、スイッチ50は、ケーブル10に沿って設けられた電線52を介して電磁ブレーキ40に接続されている。なお、図1では、電線52がケーブル10の外に露出した状態を示しているが、これに限定されるものではなく、電線52がケーブル10の内側に埋め込まれた構成としてもよい。
【0027】
スイッチ50は、押部51の押操作(押部51を押し込んだ後に押し込みを解放する操作)を1回行う度にオン状態/オフ状態が交互に切り替わるタイプのスイッチである。つまり、許容状態において押操作を行うことにより規制状態に切り替えることができ、逆に、規制状態において押操作を行うことにより許容状態に切り替えることができる。なお、このスイッチ50は、押部51が透明な部材で形成されているとともに、その内側に発光素子(図示せず)が設けられており、規制状態(通電状態)において発光素子が発光するように構成されている。
【0028】
さらに、本実施形態のケーブルリールは、ドラム20の回転に制動力を与えるためのロータリーダンパー60を備えている。このロータリーダンパー60は、支柱32における回転軸33の固定位置よりも上方に固定されており、平歯車71,72を介してドラム20の回転が伝達されるように構成されている。具体的には、平歯車71は、ロータリーダンパー60の回転軸に固定されており、平歯車71の回転に伴いロータリーダンパー60の回転軸が回転する。つまり、平歯車71は、ロータリーダンパー60によって回転に制動力が付与される。一方、平歯車72は、ドラム20に固定されており、ドラム20とともに回転する。そして、平歯車71,72は互いに噛合するように配置されている。このため、ドラム20の回転が平歯車71,72を介してロータリーダンパー60に伝達され、ドラム20の回転に制動力が付与される。なお、このロータリーダンパー60は、ケーブル10を巻き取る方向へのドラム20の回転に制動力を付与し、逆方向(つまりケーブル10を引き出す方向)へのドラム20の回転には制動力を付与しない一方向性のものである。
【0029】
なお、本実施形態のケーブルリールが巻き取り対象とするケーブル10は、インパクトレンチやナットランナーといった電動工具80と、その電源及び制御信号送信源として機能するコントローラ(図示せず)とを接続するためのものである。具体的には、ケーブル10は、コントローラから電動工具80へ作動用電力を供給するための電力線と、コントローラと電動工具80との間で制御信号(例えば締付トルクなどのデータを示す信号)などの送受信を可能とするための通信線とを1本のケーブルにまとめたものである。そして、ケーブル10におけるドラム20から引き出される側の端部に電動工具80が接続されており、他端にはコントローラに接続可能なコネクタ90が設けられている。
【0030】
[2.使用方法]
次に、本実施形態のケーブルリールの使用方法について説明する。
電磁ブレーキ40の非通電状態(非作動状態)では、ドラム20の回転が許容されているため、ケーブル10を所望の長さだけ引き出すことができる。そして、スイッチ50の押操作により電磁ブレーキ40を通電状態(作動状態)に切り替えることで、ドラム20の回転が規制され、ケーブル10が巻き取られない状態となる。これにより、ぜんまいばね22による巻き取り方向への付勢力がケーブル10に伝達されない状態で電動工具80を使用することができる。
【0031】
その後、ケーブル10をドラム20に巻き取る際には、スイッチ50の押操作により電磁ブレーキ40を非通電状態に切り替える。これにより、ドラム20の回転の規制が解除され、ぜんまいばね22の作用によりドラム20が回転してケーブル10が巻き取られる。
【0032】
[3.効果]
以上説明したように、本実施形態のケーブルリールによれば、スイッチ50により電磁ブレーキ40を遠隔操作することによって規制状態と許容状態とを切り替えることができる。このため、ケーブル10がたるんだ状態であってもそのまま(ケーブル10を伸ばすことなく)許容状態に切り替えることができる。したがって、ケーブル10をドラム20に巻き取る際の作業性を向上させることができる。
【0033】
また、従来のラチェット機構では、ドラムの回転を規制可能な回転位置と規制できない回転位置とがあるため、所望の長さに引き出すことができない場合があるが、本実施形態のケーブルリールによれば、そのような制約がないため所望の長さに引き出すことができる。
【0034】
さらに、従来のラチェット機構では、規制を解除可能な回転位置で不意に手を離したときに巻き取りが行われてしまうことがあるが、本実施形態のケーブルリールによればそのような不意な巻き取りが防止される。加えて、従来のラチェット機構では、カチカチという作動音が発生するが、本実施形態のケーブルリールによればそのような作動音が生じないという利点がある。
【0035】
一方、本実施形態のケーブルリールでは、スイッチ50が、ドラム20から引き出されるケーブル10の先端側(具体的には電動工具80本体)に取り付けられているため、電動工具80の使用者は、規制状態と許容状態とを切り替えるための操作を容易に行うことができる。また、規制状態(通電状態)ではスイッチ50の押部51が発光することにより、使用者は押部51を視認するだけで電磁ブレーキ40の状態を把握することができるため、誤操作が防止される。しかも、電磁ブレーキ40とスイッチ50とを接続する電線52がケーブル10に沿って設けられているため、電線52を邪魔になりにくくすることができる。
【0036】
さらに、本実施形態のケーブルリールは、通電状態において規制状態となり、非通電状態において許容状態となる構成のため、規制状態と許容状態との切替操作の回数を少なくすることができ、作業性を一層向上させることができる。しかも、ケーブル10の巻き取りが完了した後に切替操作を行う必要がないため、通電状態から非通電状態の切替操作が忘れられて不要な電力が消費されてしまうことを防ぐことができる。
【0037】
加えて、本実施形態のケーブルリールによれば、ケーブル10の巻き取り速度をロータリーダンパー60によって制限することができるため、ケーブル10がたるんだ状態で許容状態に切り替えられた場合にも、ケーブル10が勢いよく巻き取られてしまうことを防ぐことができる。
【0038】
[4.特許請求の範囲との対応]
なお、本実施形態では、ケーブル10が線状体に相当し、ドラム20がドラムに相当し、ぜんまいばね22が付勢手段に相当し、電磁ブレーキ40が規制手段に相当し、スイッチ50が操作手段に相当し、電線52が電線に相当し、ロータリーダンパー60が制動手段に相当する。
【0039】
[5.他の形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0040】
[5−1.線状体]
例えば、上記実施形態では、特許請求の範囲に記載の線状体としてケーブル10を例示したが、これに限定されるものではなく、ワイヤー、気体用ホース、液体用ホース等であってもよい。
【0041】
[5−2.規制手段]
また、上記実施形態では、特許請求の範囲に記載の規制手段として、通電状態(作動状態)において規制状態となり、非通電状態(非作動状態)において許容状態となる電磁ブレーキ40を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、これとは逆に、通電状態(作動状態)において許容状態となり、非通電状態(非作動状態)において規制状態となる電磁ブレーキを用いてもよい。このようにすれば、ケーブル10を引き出す際及び巻き取る際にのみ通電状態とすればよいため、消費電力を低減することが可能となる。
【0042】
また、規制手段は電磁ブレーキに限定されるものではない。例えば、メカブレーキに簡易的な電気解除機器(例えばエアーシリンダーなどのエアー機器)を接続した構成とすることも可能であり、このような構成であっても規制状態と許容状態とを電気的に切り替えることができる。
【0043】
また、規制手段は規制状態と許容状態とを電気的に切り替えるものに限定されるものではない。例えば、メカブレーキにコントロールケーブル(引っ張り操作や押し込み操作を伝達することによりメカブレーキを機械的に作動させるためのケーブル)を接続したものであってもよい。
【0044】
[5−3.操作手段]
また、上記実施形態では、特許請求の範囲に記載の操作手段として、電動工具80本体に取り付けられたスイッチ50を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、スイッチ50はケーブル10上に取り付けられていてもよい。また、操作手段は無線操作が可能なリモコン装置であってもよい。また、前述したように、メカブレーキを機械的に作動させるコントロールケーブル等の構成であってもよい。
【0045】
[5−4.付勢手段]
上記実施形態では、特許請求の範囲に記載の付勢手段としてぜんまいばね22を例示したが、これに限定されるものではなく、例えばねじりばね等を用いてもよい。
【0046】
[5−5.制動手段]
上記実施形態では、特許請求の範囲に記載の制動手段として、回転軸33とは異軸にロータリーダンパー60を配置した構成を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、ロータリーダンパー60を回転軸33と同軸に配置してもよい。また、制動手段はロータリーダンパーに限定されるものではなく、同様の機能を有するものであれば適用可能である。また、本発明の線状体巻取装置は、制動手段を備えない構成とすることも可能である。
【符号の説明】
【0047】
10…ケーブル、20…ドラム、30…ドラム支持体、40…電磁ブレーキ、50…スイッチ、51…押部、52…電線、60…ロータリーダンパー、71…平歯車、72…平歯車、80…電動工具、90…コネクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
線状体を巻き取るためのドラムが回転可能に支持された線状体巻取装置であって、
前記ドラムから前記線状体が引き出された状態で前記線状体を巻き取る方向に前記ドラムを付勢する付勢手段と、
前記ドラムの回転を規制する規制状態と前記ドラムの回転を許容する許容状態とを切り替え可能な規制手段と、
前記規制手段を遠隔操作するための操作手段と、
を備えることを特徴とする線状体巻取装置。
【請求項2】
前記規制手段は、前記規制状態と前記許容状態とを電気的に切り替えるものであり、
前記操作手段は、前記規制手段を電気的に遠隔操作するものであること
を特徴とする請求項1に記載の線状体巻取装置。
【請求項3】
前記操作手段は、前記ドラムから引き出される前記線状体の先端側に取り付けられており、前記線状体に沿った電線を介して前記規制手段に接続されていること
を特徴とする請求項2に記載の線状体巻取装置。
【請求項4】
前記規制手段は、通電状態において前記規制状態となり、非通電状態において前記許容状態となること
を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の線状体巻取装置。
【請求項5】
前記ドラムの回転に制動力を与える制動手段を備えること
を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の線状体巻取装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−25546(P2012−25546A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−166154(P2010−166154)
【出願日】平成22年7月23日(2010.7.23)
【出願人】(592159966)中発販売株式会社 (10)
【Fターム(参考)】