説明

線維筋痛及び他の関連障害のためのガバペンチン類縁体

この発明は、式(I)又は式(II):
【化1】


の化合物又は薬学的に許容できるその塩の、線維筋痛及び他の疾患を治療するための新規な使用を提供する。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
この発明は、線維筋痛及び他の中枢神経系障害の治療のための一定のα2δリガンドの使用に関する。線維筋痛(fibromyalgia, FM)は、広汎な痛み、清々した気分にならない睡眠、乱れた気分、及び疲労感によって主として特徴付けられる慢性症候群である。線維筋痛の主な症状には、痛み、睡眠、気分攪乱、及び疲労感が含まれる。線維筋痛に共通して付随する症候群には、なかんずく、過敏性腸症候群及び偏頭痛が含まれる。単一薬剤での線維筋痛の治療の成功は、控えめなものとして特徴付けられてきたので、臨床試験の結果は、失望させるものとして特徴付けられてきた。線維筋痛に関与するメカニズム及び経路の最近の理解に基づけば、痛み、乱された睡眠、気分攪乱、及び疲労感という主要症状に狙いをつけた複数の薬剤が必要となると考えられる。線維筋痛患者は、医薬品の副作用に敏感であることが多いが、これは、多分この障害の病態生理学に関係する特徴であろう(Barkhuizen A, Rational and Targeted pharmacologic treatment of fibromyalgia. Rheum Dis Clin N Am 2002; 28: 261-290; Leventhal LJ. Management of fibromyalgia. Ann Intern, Med 1999;131:850-8)。
【0002】
線維筋痛は、複数の側面を有する複雑な障害であるが、この複雑さは、十分に評価されることができる(Yunus MB, A comprehensive medical evaluation of patients with fibromyalgia syndrome, Rheum Dis N Am 2002;28:201-217)。FMの診断は、通常、the American College of Rheumatology classification criteria の1990年の推奨 (Bennett RM, The rational management of fibromyalgia patients. Rheum Dis Clin N Am 2002;28: 181-199; Wolfe F, Smythe HA, Yunus MB, Bennett RM, Bombardier C, Goldenberg DL, et al. The American College of Rheumatology 1990 criteria for the classification of fibromyalgia: Report of the Multicenter Criteria Committee. Arthritis Rheum 1990; 33:160-72)に基づく。線維筋痛の評価、管理、及び薬物治療が纏められてきた(Barkhuizen A, Rational and Targeted pharmacologic treatment of fibromyalgia. Rheum Dis Clin N Am 2002; Buskila D, Fibomyalgia, chronic fatigue syndrome and myofacial pain syndrome. Current opinions in Rheumatology 2001; 13: 117-127; Leventhal LJ. Management of fibromyalgia. Ann Intem Med 1999;131:850-8; Bennett RM, The rational management of fibromyalgia patients. Rheum Dis Clin N Am 2002;28: 181-199; Yunus MB, A comprehensive medical evaluation of patients with fibromyalgia syndrome, Rheum Dis N Am 2002; 28:201-217)。
【0003】
ガバペンチン、プレガバリン、及び、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン、C−[1−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−シクロヘプチル]−メチルアミン、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸、(1α,3α,5α)(3−アミノ−メチル−ビシクロ[3.2.0]ヘプチ−3−イル)−酢酸、及び(3S,5R)−3−アミノメチル−5−メチル−ヘプタン酸、及び薬学的に許容できるそれらの塩と溶媒和物を含む他のα2δリガンドが、米国特許第4,024,175号;4,087,544号;6,306,910号;WO9921824、WO0190052、WO0128978、EP0641330、WO9817627、及びWO0076958で言及されている。前述の特許及び特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0004】
2000年2月8日に出願された米国特許出願第09/485,382号は、以下の式1及び1Aの化合物に言及している。この米国特許出願第09/485,382号及び2001年5月18日に出願された10/297,827号は、以下の式1及び1Aの化合物について種々の有用性を開示している。出願第09/485,382号及び10/297,827号の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の要旨】
【0005】
この発明は、ヒトを含む哺乳動物における障害を治療するための方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式1又は1A:
【0006】
【化1】

【0007】
[式中、Rは、水素又は低級アルキルであり;
1〜R14は、各々独立に、水素、直鎖状又は分枝状の1〜6炭素のアルキル、フェニル、ベンジル、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、アミノ、アミノメチル、トリフルオロメチル、−CO2H、−CO215、−CH2CO2H、−CH2CO215、−OR15(R15は、直鎖状又は分枝状の1〜6炭素のアルキル、フェニル、又はベンジルである)から選択され、そして、R1〜R8は、同時に水素であることはない。]
の化合物又は薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなり、前記障害が、強迫障害(OCD)、恐怖症、トラウマ後ストレス障害(PTSD)、及び線維筋痛から選択される方法に関する。
【0008】
この発明のより具体的な態様は、治療される障害が、広所恐怖症、パニック障害の既往症がない広所恐怖症、特定恐怖症及び社会恐怖症から選択される恐怖症である上記方法に関する。
【0009】
この発明の別のより具体的な態様は、投与される化合物が、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸又は薬学的に許容できるその塩である上記方法に関する。
【0010】
この発明の別のより具体的な態様は、投与される化合物が、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸又は薬学的に許容できるその塩であり、そして、該障害が、OCD、PTSD又は恐怖症である上記方法に関する。
【0011】
この発明の別のより具体的な態様は、投与される化合物が、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸又は薬学的に許容できるその塩であり、そして、該障害が、広所恐怖症及び特定恐怖症から選択される上記方法に関する。
【0012】
この発明の別のより具体的な態様は、治療される障害が、線維筋痛である上記方法に関する。
この発明の別のより具体的な態様は、線維筋痛を治療するための方法であって、式1又は1Aの化合物が、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸又は薬学的に許容できるその塩である上記方法に関する。
【0013】
本発明は、ヒトを含む哺乳動物における線維筋痛及び付随する障害を治療するための方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなり、前記付随する障害が、偏頭痛、顎関節機能不全、自律神経障害、内分泌機能不全、めまい、寒さ不耐(cold intolerance)、化学的過敏症、乾燥症状(sicca symptoms)、認知機能不全、汎発性不安症(generalized anxiety disordor)、月経前不快気分変調(premenstrual dysphoric dysthemia)、過敏性腸症候群、機能性腹痛、神経障害性痛、身体表現性障害(somatoform disordors)、OCD、恐怖症、及びPTSDから独立に選択される方法にも関する。
【0014】
この発明のより具体的な態様は、線維筋痛及び付随する障害を治療するための方法であって、投与される化合物が、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸又は薬学的に許容できるその塩である上記方法に関する。
【0015】
この発明のより具体的な態様は、線維筋痛及び付随する障害を治療するための方法であって、前記付随する障害が、汎発性不安症、不快気分変調、過敏性腸症候群、機能性腹痛、神経障害性痛、身体表現性障害、又は偏頭痛である上記方法に関する。
【0016】
この発明は、哺乳動物における、急性痛、慢性痛、急性外傷などの軟質組織及び末梢損傷からもたらされる痛み;反射交感神経ジストロフィーとも言われる複雑限局性痛症候群;ヘルペス後神経痛、後頭神経痛、三叉神経神経痛、部分又は肋間神経痛、及び他の神経痛;骨関節炎及び慢性関節リウマチに伴う痛み;挫傷、捻挫、及び骨折などの外傷に伴う痛みなどの筋骨格痛;脊椎痛、脊髄又は脳幹損傷に起因する痛みなどの中枢神経系痛;腰痛、座骨神経痛、歯痛、筋筋膜疼痛症候群、会陰切開痛、痛風痛、及び出産からの痛み;心臓痛などの深い内臓痛;筋肉痛、目の痛み、炎症痛、口顔痛、例えば、歯痛;腹痛及び婦人科痛、例えば、月経困難症、陣痛、及び子宮内膜症に伴う痛み;体形成痛;末梢神経障害、例えば、神経エントラップメント、腕神経そう剥離、及び末梢神経障害に伴う痛みなどの神経根損傷に伴う痛み;四肢切断、疼痛性チック、神経腫、又は脈管炎に伴う痛み;糖尿病性神経障害、化学療法誘発神経障害、急性ヘルペス性及びヘルペス後神経痛;非典型的顔面痛、神経根損傷、神経障害性腰痛、HIV関連神経障害痛、癌関連神経障害痛、糖尿病関連神経障害痛及びクモ膜炎、三叉神経神経痛、後頭神経痛、部分又は肋間神経痛、HIV関連神経痛及びAIDS関連神経痛及び他の神経痛;異痛、痛覚過敏、火傷痛、特発痛、化学療法によって起こる痛み;後頭神経痛、心因性痛、腕神経そう剥離、下肢静止不能症候群に伴う痛み;胆石に伴う痛み;慢性アルコール中毒又は甲状腺機能低下症又は尿毒症又はビタミン不足によって起こる痛み;癌痛と言われることが多い癌腫に伴う神経障害及び非神経障害痛、四肢切断後遺痛、機能性腹痛;前兆のある偏頭痛、前兆のない偏頭痛及び他の血管性頭痛、急性又は慢性の緊張性頭痛、洞頭痛、及び群発性頭痛を含む頭痛;側頭下顎痛及び上顎洞痛;強直性脊椎炎及び痛風からもたらされる痛み;高まった膀胱収縮により起こる痛み;胃腸(GI)障害、helicobacter pylori により起こる障害、及び、胃炎、直腸炎、胃十二指腸潰瘍、消化性潰瘍、消化不良、内臓の神経コントロールに伴う障害、潰瘍性大腸炎、慢性膵臓炎、クローン病及び嘔吐などのGI管の疾患に伴う痛み;術後痛、瘢痕痛、及び、HIVに伴う痛みなどの慢性非神経障害痛、炭疽痛(anthralgia)及び筋痛、脈管炎及び線維筋痛から選択される障害又は状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に、治療有効量の式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなる方法にも関する。
【0017】
この発明は、哺乳動物における、うつ病などの気分障害、より特定的には、うつ病性障害、例えば、偶発性又は再発性大うつ病性障害;重度単極性再発性大うつ病性エピソード;気分変調障害;うつ病性神経症及び神経症性うつ病;拒食症、体重減少、不眠症、早朝目覚め又は精神運動遅滞を含む憂うつ性うつ病;食欲増進、過剰睡眠、精神運動攪乱又は過敏症を含む非定型うつ病(又は反応性うつ病);治療耐性うつ病;季節性情動障害及び小児性うつ病;月経前症候群、月経前不快障害、のぼせ、双極性障害又は躁うつ病、例えば、I型双極性障害、II型双極性障害及び循環病;季節性情動障害、行為障害及び分断性挙動障害;ストレス関連体性障害及び、小児期不安障害、広所恐怖症に伴うか伴わないパニック障害などの不安障害;パニック障害の既往症がない広所恐怖症及び特定恐怖症(例えば、特定動物恐怖症)、社会不安症、社会恐怖症、強迫障害(OCD);自閉症、及び、広汎性発達遅滞を含む関連障害;急性躁病などの精神障害に伴う気分障害、及び双極性障害に伴ううつ病、精神分裂症に伴う気分障害;精神遅滞に伴う挙動妨害;自閉性障害;行為障害及び分断性挙動障害;境界人格異常;不安症の精神的エピソード、及び精神病に伴う不安症;トラウマ後ストレス障害(PTSD)及び急性ストレス障害を含むストレス障害、及び汎発性不安症からなる群から選択される障害又は状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に、治療有効量の式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなる方法にも関する。
【0018】
うつ病及び不安症の治療のために、本発明の方法に用いられる化合物は、他の抗うつ剤又は抗不安剤と一緒に使用され得ることがわかるであろう。適するクラスの抗うつ剤には、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤、選択的セロトニン再取り込み(reuptake)阻害剤(SSRI)、モノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOI)、モノアミンオキシダーゼの可逆的阻害剤(RIMA)、セロトニン及びノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)、コルチコトロピン放出因子(CRF)アンタゴニスト、α−アドレノレセプターアンタゴニスト、及び非典型的抗うつ剤が含まれる。適するノルアドレナリン再取り込み阻害剤には、三環性3級アミン及び三環性2級アミンが含まれる。適する三環性3級アミンの例には、アミトリプチリン、クロミプラミン、ドキセピン、イミプラミン及びトリミプラミン、及び薬学的に許容できるその塩が含まれる。適する三環性2級アミンの例には、アモキサピン、デシプラミン、マプロチリン、ノルトリプチリン及びプロトリプチリン、及び薬学的に許容できるその塩が含まれる。適する選択的セロトニン再取り込み阻害剤には、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、及びセルトラリン、及び薬学的に許容できるその塩が含まれる。適するモノアミンオキシダーゼ阻害剤には、イソカルボキサジド、フェネルジン、トラニルシプロミン及びセレギリン、及び薬学的に許容できるその塩が含まれる。適するモノアミンオキシダーゼの可逆的阻害剤には、モクロベミド、及び薬学的に許容できるその塩が含まれる。本発明で使用するのに適するセロトニン及びノルアドレナリン再取り込み阻害剤には、ベンラファキシン、及び薬学的に許容できるその塩が含まれる。適するCRFアンタゴニストには、WO94/13643、WO94/13644、WO94/13661、WO94/13676及びWO94/13677に記載された化合物が含まれる。適する非典型的抗うつ剤には、ブプロピオン、リチウム、ネファゾドン、トラゾドン及びビロキサジン、及び薬学的に許容できるその塩が含まれる。適するクラスの抗不安剤には、ベンゾジアゼピン類及び5−HTIAアゴニスト又はアンタゴニスト、特に5−HTIA部分的アゴニスト、及びコルチコトロピン放出因子(CRF)アンタゴニストが含まれる。適するベンゾジアゼピン類には、アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、クロナゼパム、クロラゼパテ、ジアゼパム、ハラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム及びプラゼパム、及び薬学的に許容できるその塩が含まれる。適する5−HTIAレセプターアゴニスト又はアンタゴニストには、特に、5−HTIAレセプター部分的アゴニスである、ブスピロン、フレシノキサン、ゲピロン及びイプサピロン、及び薬学的に許容できるその塩が含まれる。
【0019】
この発明は、哺乳動物における、不眠症(例えば、精神生理的及び特発性不眠症を含む一次不眠症、下肢静止不能症候群に続いて起こる不眠症、閉経前及び/又は閉経後に関連する不眠症、パーキンソン病又は他の慢性障害に関連する不眠症、及び一過性不眠症を含む二次不眠症)、夢遊病、睡眠遮断、REM睡眠障害、睡眠無呼吸、過剰睡眠、パラ睡眠障害、睡眠目覚めサイクル障害、時差ボケ、睡眠発作、職場転換又は不規則職務スケジュールに伴う睡眠障害、医薬品又は他の原因により起こる徐波睡眠の減少に起因する睡眠の質の欠乏、及び他の睡眠障害からなる群から選択される障害又は状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に、治療有効量の式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなる方法にも関する。
【0020】
この発明は、哺乳動物におけるヒト対象における徐波睡眠を増加しかつ成長ホルモン分泌を増加する方法であって、そのような治療を必要とするヒト対象に、治療有効量の式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなる方法にも関する。
【0021】
この発明は、ヒトを含む哺乳動物における、呼吸器疾患、特に、慢性閉塞性気道疾患、気管支肺炎、慢性気管炎、膵嚢胞性線維症、成人呼吸窮迫症候群、及び気管支痙攣などの過剰粘液分泌に伴う呼吸器疾患;咳、ぜいぜいする咳、アンギオテンシン変換酵素(ACE)に誘発された咳、肺結核、湿疹や鼻炎などのアレルギー;接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、及び他の湿疹様皮膚炎;かゆみ、かゆみを伴う血液透析;炎症性腸疾患などの炎症性疾患、乾癬、骨関節炎、軟骨損傷(例えば、肉体的活動又は骨関節炎からもたらされる軟骨損傷)、慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、喘息、かゆみ症及び日焼け;及びツタウルン過敏症などの過敏性障害からなる群から選択される障害又は状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に、治療有効量の式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなる方法にも関する。
【0022】
この発明の他のより具体的な方法には、式1又は1Aの化合物が、上記方法のいずれかにおいて言及された障害及び状態から選択される1又はそれを越える組合わさった障害又は状態の治療のためにヒトに投与される、上記方法のいずれかが含まれる。
【0023】
この発明の別のより具体的な態様は、線維筋痛を治療する方法であって、式1又は1Aの化合物が、線維筋痛及び付随する汎発性不安障害を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
【0024】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、大うつ病性障害及び付随する過敏性腸症候群を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
【0025】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、大うつ病性障害及び付随する機能性腹痛を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、大うつ病性障害及び付随する神経障害痛を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
【0026】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、線維筋痛及び付随する月経前不快障害を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、大うつ病性障害及び付随する気分変調を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
【0027】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、大うつ病性障害及び付随する線維筋痛を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、気分変調及び付随する線維筋痛を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
【0028】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、大うつ病性障害及び、付随する身体表現性障害であって、身体化障害(somitization disorder)、転換障害(conversion disorder)、身体異形障害(body dysmorphic disorder)、ヒポコンドリー症、身体表現性痛み障害、未分化身体表現性障害、及び他の特定されていない身体表現性障害から選択される身体表現性障害を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。Diagnostic and Statistical manual of Mental Disorders, Fourth Edition (DSM-IV), American Psychiatric Association, Washington, D.C., May 1194, pp. 435-436 を参照のこと。
【0029】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、線維筋痛及び付随する過敏性腸症候群を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、線維筋痛及び付随する機能性腹痛を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
【0030】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、線維筋痛及び付随する神経障害痛を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、汎発性不安症及び付随する月経前不快障害を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
【0031】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、汎発性不安症及び付随する気分変調を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、汎発性不安症及び付随する線維筋痛を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
【0032】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、汎発性不安症及び、付随する身体表現性障害であって、身体化障害、転換障害、心気症、身体表現性痛み障害(又は単に“痛み障害”)、身体異形障害、未分化身体表現性障害、及び他の特定されていない身体表現性障害から選択される身体表現性障害を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。Diagnostic and Statistical manual of Mental Disorders, Fourth Edition (DSM-IV), American Psychiatric Association, Washington, D.C., May 1194, pp. 435-436 を参照のこと。
【0033】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、線維筋痛及び、付随する身体表現性障害であって、身体化障害、転換障害、心気症、身体表現性痛み障害(又は単に“痛み障害”)、身体異形障害、未分化身体表現性障害、及び他の特定されていない身体表現性障害から選択される身体表現性障害を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。Diagnostic and Statistical manual of Mental Disorders, Fourth Edition (DSM-IV), American Psychiatric Association, Washington, D.C., May 1194, pp. 435-436 を参照のこと。
【0034】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、食欲減退、睡眠異常(例えば、不眠症、断続睡眠、早朝目覚め、寝疲れ)、性欲減退、落ち着きなさ、疲労、便秘、消化不良、動悸、疼痛(例えば、頭痛、頸痛、腰痛、四肢痛、関節痛、腹痛)、めまい、吐き気、胸焼け、神経質、震え、焼けるようなうずうずする感覚、早朝硬直、腹部症状(例えば、腹痛、腹部膨満、ごろごろ音、下痢)、及び汎発性不安症に伴う症状(例えば、多くの事象及び活動について少なくとも6カ月間より多くない日数起こる過剰な不安及び心配(不安性予期)、その心配等のコントロール困難)から選択される1又はそれを越える身体症状によって随伴される大うつ病性障害を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。Diagnostic and Statistical manual of Mental Disorders, Fourth Edition (DSM-IV), American Psychiatric Association, Washington, D.C., May 1194, pp. 445-469 を参照のこと。この文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0035】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、疲労、頭痛、頸痛、腰痛、四肢痛、関節痛、腹痛、腹部膨満、ごろごろ音、下痢神経質、及び汎発性不安症に伴う症状(例えば、多くの事象及び活動について少なくとも6カ月間より多くない日数起こる過剰な不安及び心配(不安性予期)、その心配等のコントロール困難)から選択される1又はそれを越える身体症状によって随伴される大うつ病性障害を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。Diagnostic and Statistical manual of Mental Disorders, Fourth Edition (DSM-IV), American Psychiatric Association, Washington, D.C., May 1194, pp. 435-436 及び 445-469 を参照のこと。
【0036】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、食欲減退、睡眠異常(例えば、不眠症、断続睡眠、早朝目覚め、寝疲れ)、性欲減退、落ち着きなさ、疲労、便秘、消化不良、動悸、疼痛(例えば、頭痛、頸痛、腰痛、四肢痛、関節痛、腹痛)、めまい、吐き気、胸焼け、神経質、震え、焼けるようなうずうずする感覚、早朝硬直、腹部症状(例えば、腹痛、腹部膨満、ごろごろ音、下痢)、及び大うつ病性障害に伴う症状(例えば、悲しみ、涙もろさ、興味減退、怖がり、無力、絶望、疲労、自尊心の低下、偏執的瞑想、自殺妄想、記憶及び集中力の減損、動機の減退、やる気の麻痺、食欲減退、食欲増進)から選択される1又はそれを越える身体症状によって随伴される汎発性不安症を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
【0037】
この発明の別のより具体的な態様は、式1又は1Aの化合物が、疲労、頭痛、頸痛、腰痛、四肢痛、関節痛、腹痛、腹部膨満、ごろごろ音、下痢神経質、及び大うつ病性障害に伴う症状(例えば、悲しみ、涙もろさ、興味減退、怖がり、無力、絶望、自尊心の低下、偏執的瞑想、自殺妄想、疲労、記憶及び集中力の減損、動機の減退、やる気の麻痺、食欲減退、食欲増進)から選択される1又はそれを越える身体症状によって随伴される汎発性不安症を治療するためにヒトに投与される、上記方法のいずれかに関する。
【0038】
この発明は、哺乳動物における、不眠症(例えば、精神生理的及び特発性不眠症を含む一次不眠症、下肢静止不能症候群、パーキンソン病又は他の慢性障害、及び一過性不眠症に続いて起こる不眠症を含む二次不眠症)、夢遊病、睡眠遮断、REM睡眠障害、睡眠無呼吸、過剰睡眠、パラ睡眠障害、睡眠目覚めサイクル障害、時差ボケ、睡眠発作、職場転換又は不規則職務スケジュールに伴う睡眠障害、医薬品又は他の原因により起こる徐波睡眠の減少に起因する睡眠の質の欠乏、及び他の睡眠障害からなる群から選択される障害又は状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に、治療有効量の式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなる方法にも関する。
【0039】
この発明は、ヒト対象における徐波睡眠を増加する方法であって、そのような治療を必要とするヒト対象に、治療有効量の式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなる方法にも関する。
【0040】
この発明は、ヒト対象における成長ホルモン分泌を増加する方法であって、そのような治療を必要とするヒト対象に、治療有効量の式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなる方法にも関する。
【0041】
この発明は、ヒト対象における徐波睡眠を増加する方法であって、そのような治療を必要とするヒト対象に:
(a)式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩;及び
(b)ヒト成長ホルモン又はヒト成長ホルモン分泌促進物質若しくは薬学的に許容できるその塩
を投与することを含んでなり、該活性物質“a”及び“b”の量が、その組合せが徐波睡眠を増加するのに有効になるように選ばれる方法にも関する。
【0042】
この発明のより具体的な態様は、用いられるヒト成長ホルモン分泌促進物質が、2−アミノ−N−[2−(3a−ベンジル−2−メチル−3−オキソ−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロ−ピラゾール[4,3−c]ピリジン−5−イル)−1−ベンジルオキシメチル−2−オキソ−エチル]−2−メチル−プロピオンアミドである、上記方法に関する。
【0043】
この発明は、モルヒネ又は他のオピオイド鎮痛薬又はベンゾジアゼピンなどの徐波睡眠を減ずる活性薬剤で治療されているヒト対象における徐波睡眠を増加する方法であって、そのような治療を必要とするヒト対象に:
(a)式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩;及び
(b)ヒト成長ホルモン又はヒト成長ホルモン分泌促進物質若しくは薬学的に許容できるその塩
を投与することを含んでなり、該活性物質“a”及び“b”の量が、その組合せが徐波睡眠を増加するのに有効になるように選ばれる方法にも関する。
【0044】
この発明のより具体的な態様は、用いられるヒト成長ホルモン分泌促進物質が、2−アミノ−N−[2−(3a−ベンジル−2−メチル−3−オキソ−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロ−ピラゾール[4,3−c]ピリジン−5−イル)−1−ベンジルオキシメチル−2−オキソ−エチル]−2−メチル−プロピオンアミドである、上記方法に関する。
【0045】
この発明は、モルヒネ又は他のオピオイド鎮痛薬などの徐波睡眠を減ずる活性薬剤で治療されているヒト対象における徐波睡眠を増加する方法であって、そのようなヒト対象に、徐波睡眠を増加するのに有効である量の、上で定義した通りの式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなる方法にも関する。
【0046】
この発明は、哺乳動物、好ましくはヒトにおける、過敏性腸症候群を治療する方法であって、そのような治療を必要とするヒト対象に、治療有効量の式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなる方法にも関する。
【0047】
本発明の好ましい態様は、R1及びR14が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、直鎖状又は分枝状ブチル、フェニル又はベンジルから選択される式1の化合物を用いる上記方法である。
【0048】
本発明のより好ましい態様は、R1及びR14が、水素、メチル、エチル、又はベンジルから選択される式1の化合物を用いる上記方法である。
この発明のより具体的な好ましい態様は:
塩酸(±)−(trans)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
塩酸(1−アミノメチル−シクロブチル)−酢酸;
塩酸(cis/trans)−(3R)−(1−アミノメチル−3−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
塩酸(cis)−(3R)−(1−アミノメチル−3−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1α,3α,4α)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1α,3α,4α)−(1−アミノメチル−3,4−ジエチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1α,3α,4α)−(1−アミノメチル−3,4−ジイソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
(1α,3α,4α)−(1−アミノメチル−3,4−ジ−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4α)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−cis)−(1−アミノメチル−3−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−cis)−(1−アミノメチル−3−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−cis)−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−cis)−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−cis)−(1−アミノメチル−3−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−cis)−(1−アミノメチル−3−ベンジル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−cis)−(1−アミノメチル−3−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−cis)−(1−アミノメチル−3−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−cis)−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−cis)−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−cis)−(1−アミノメチル−3−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−cis)−(1−アミノメチル−3−ベンジル−シクロペンチル)−酢酸;
(S)−(1−アミノメチル−3,3−ジエチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1−アミノメチル−3,3,4,4−テトラメチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1−アミノメチル−3,3,4,4−テトラエチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1α,3β,4β)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1α,3β,4β)−(1−アミノメチル−3,4−ジエチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1α,3β,4β)−(1−アミノメチル−3,4−ジイソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
(1α,3β,4β)−(1−アミノメチル−3,4−ジ−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−trans)−(1−アミノメチル−3−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−trans)−(1−アミノメチル−3−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−trans)−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−trans)−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−trans)−(1−アミノメチル−3−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−trans)−(1−アミノメチル−3−ベンジル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−trans)−(1−アミノメチル−3−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−trans)−(1−アミノメチル−3−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−trans)−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−trans)−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−trans)−(1−アミノメチル−3−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−trans)−(1−アミノメチル−3−ベンジル−シクロペンチル)−酢酸;
(R)−(1−アミノメチル−3,3−ジエチル−シクロペンチル)−酢酸
cis−(1−アミノメチル−3−メチル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−エチル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−フェニル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−メチル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−エチル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−フェニル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−ベンジル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−エチル−3−メチル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−3−メチル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−3−メチル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−メチル−3−フェニル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−エチル−3−メチル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−3−メチル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−3−メチル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−メチル−3−フェニル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−エチル−3−イソプロピル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−3−エチル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−エチル−3−フェニル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−ベンジル−3−エチル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−エチル−3−イソプロピル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−3−エチル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−エチル−3−フェニル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−ベンジル−3−エチル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−3−イソプロピル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−3−フェニル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−ベンジル−3−イソプロピル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−3−フェニル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−ベンジル−3−tert−ブチル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−3−イソプロピル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−3−フェニル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−ベンジル−3−イソプロピル−シクロブチル)−酢酸;
trans−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−3−フェニル−シクロブチル)−酢酸;
cis−(1−アミノメチル−3−ベンジル−3−tert−ブチル−シクロブチル)−酢酸;
(1−アミノメチル−3,3−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
(1−アミノメチル−3,3−ジエチル−シクロブチル)−酢酸;
(1−アミノメチル−3,3−ジイソプロピル−シクロブチル)−酢酸;
(1−アミノメチル−3,3−ジ−tert−ブチル−シクロブチル)−酢酸;
(1−アミノメチル−3,3−ジフェニル−シクロブチル)−酢酸;
(1−アミノメチル−3,3−ジベンジル−シクロブチル)−酢酸;
(1−アミノメチル−2,2,4,4−テトラメチル−シクロブチル)−酢酸;
(1−アミノメチル−2,2,3,3,4,4−ヘキサンメチル−シクロブチル)−酢酸;
(R)−(1−アミノメチル−2,2−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
(S)−(1−アミノメチル−2,2−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
(1R−cis)−(1−アミノメチル−2−メチル−シクロブチル)−酢酸;
[1R−(1α,2α,3α)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
(1α,2α,4α)−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
[1R−(1α,2α,3β)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
(1α,2α,4β)−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
(1S−trans)−(1−アミノメチル−2−メチル−シクロブチル)−酢酸;
[1S−(1α,2β,3β)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
(1α,2β,4β)−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
[1S−(1α,2β,3α)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
(1α,2β,4α)−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
(1R−trans)−(1−アミノメチル−2−メチル−シクロブチル)−酢酸;
[1R−(1α,2β,3β)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
[1R−(1α,2β,4β)]−(1−アミノメチル−2−エチル−4−メチル−シクロブチル)−酢酸;
[1R−(1α,2β,3α)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
(1α,2β,4α)−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
(1S−cis)−(1−アミノメチル−2−メチル−シクロブチル)−酢酸;
[1S−(1α,2α,3α)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
[1S−(1α,2α,3α)]−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
[1S−(1α,2β,3α)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
(1α,2α,4β)−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロブチル)−酢酸;
(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
(3R,4R)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジエチル−シクロペンチル)−酢酸;
(3R,4R)−(1−アミノメチル−3,4−ジエチル−シクロペンチル)−酢酸;
(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジイソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
(3R,4R)−(1−アミノメチル−3,4−ジイソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジ−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
(3R,4R)−(1−アミノメチル−3,4−ジ−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジフェニル−シクロペンチル)−酢酸;
(3R,4R)−(1−アミノメチル−3,4−ジフェニル−シクロペンチル)−酢酸;
(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジベンジル−シクロペンチル)−酢酸;
(3R,4R)−(1−アミノメチル−3,4−ジベンジル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4β)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−メチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−エチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−エチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−イソプロピル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−イソプロピル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−tert−ブチル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−tert−ブチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,3α,4β)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,3β,4α)]−(1−アミノメチル−3−ベンジル−4−フェニル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−cis)−(1−アミノメチル−2−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−cis)−(1−アミノメチル−2−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1R−trans)−(1−アミノメチル−2−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1S−trans)−(1−アミノメチル−2−メチル−シクロペンチル)−酢酸;
(R)−(1−アミノメチル−2,2−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
(S)−(1−アミノメチル−2,2−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1−アミノメチル−2,2,5,5−テトラメチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1α,2β,5β)−(1−アミノメチル−2,5−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
(2R,5R)−(1−アミノメチル−2,5−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
(2S,5S)−(1−アミノメチル−2,5−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
(1α,2α,5α)−(1−アミノメチル−2,5−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,2α,3α)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,2β,3α)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,2α,3β)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,2β,3β)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,2α,3α)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,2βα,3α)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,2α,3β)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,2β,3β)]−(1−アミノメチル−2,3−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,2α,4α)]−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,2α,4α)]−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,2α,4β)]−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,2α,4β)]−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,2β,4α)]−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,2β,4α)]−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1R−(1α,2β,4β)]−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
[1S−(1α,2β,4β)]−(1−アミノメチル−2,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸;
(trans)−(3,4−ジメチル−シクロペンチリデン)−酢酸エチルエステル;
(trans)−(3,4−ジメチル−1−ニトロメチル−シクロペンチル)−酢酸;
(±)−(trans)−7,8−ジメチル−2−アザ−スピロ[4.4]ノナン−2−オン;
(1−ニトロメチル−シクロブチル)−酢酸エチルエステル;
(cis/trans)−(3R)−(3−メチル−1−ニトロメチル−シクロペンチル)−酢酸エチルエステル;
(cis/trans)−(7R)−7−メチル−2−アザ−スピロ[4.4]ノナン−2−オン;
(cis)−(3,4−ジメチル−シクロペンチリデン)−酢酸エチルエステル;
(trans)−3,4−ジメチル−1−ニトロメチル−シクロペンチル)−酢酸エチルエステル;
(trans)−7,8−ジメチル−2−アザ−スピロ[4.4]ノナン−2−オン;
(3−ベンジル−シクロブチリデン)−酢酸エチルエステル;及び
(cis/trans)−(3−ベンジル−1−ニトロメチル−シクロペンチル)−酢酸エチルエステル
から選択される化合物を用いる上記方法である。
【0049】
この発明の特に好ましい態様は、投与される化合物が、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸である上記方法のいずれかである。
“低級アルキル”という用語は、1〜4炭素の直鎖状又は分枝状基である。
【0050】
“アルキル”という用語は、1〜6炭素の直鎖状又は分枝状基であって、特に断りがなければ、メチル、エチル、プロピル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、2−ブチル、tert−ブチル、ペンチルが含まれるがこれらに限定されない。
【0051】
式1及び1Aの化合物のベンジル基及びフェニル基は、未置換であっても、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボアルコキシ、ハロゲン、CF3、ニトロ、アルキル、及びアルコキシから選択される1〜3の置換基により置換されていてもよい。好ましいのはハロゲンである。
【0052】
アミノ酸は両性であるので、Rが水素である薬理学的に適合性の塩は、適切な無機酸又は有機酸の塩、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、乳酸、クエン酸、りんご酸、サリチル酸、マロン酸、マレイン酸、スクシン酸、メタンスルホン酸、及びアスコルビン酸の塩であることができる。対応するヒドロキシド又はカーボネートから出発すれば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、又はカルシウムとの塩が形成される。4級アンモニウムイオンとの塩も、例えば、テトラメチルアンモニウムイオンとで調製されることができる。アミノ酸のカルボキシル基は、公知の手段によりエステル化され得る。
【0053】
本発明の方法で用いられる一定の化合物は、非溶媒和形態並びに水和形態を含む溶媒和形態として存在することができる。一般に、水和形態を含む溶媒和形態は、非溶媒和形態と等価であるので、本発明の範囲内のものとして包含されることが意図される。
【0054】
本発明の方法で用いられる一定の化合物は、1又はそれを越えるキラル中心を有し、各々の中心は、R(D)又はS(L)配置で存在することができる。本発明は、全てのエナンチオマー及びエピマー形態、並びにそれらの適切な混合物を包含する。
【0055】
線維筋痛を治療するためにこの発明の化合物を使用する一つの利点は、それらが耽溺性でないことである。これら方法では、本化合物は、抗うつ剤及び/又は抗不安剤を含む他の薬剤と組み合わされてもよい。
【発明の詳細な説明】
【0056】
式1及び1Aの化合物は、以下に記載された通りに、及び2000年2月8日に出願された米国特許出願第09/485,382号に記載された通りに調製されることができる。
【0057】
式1及び1Aの化合物の4員環及び5員環は、5員環系について以下に概略を示した経路により合成されることができる。式1及び1Aの化合物は、例えば、G. Griffiths et al., Helv. Chim. Acta, 1991;74:309 により概説された一般的戦略(一般的スキーム1)を用いることにより合成されることができる。また、3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4,5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成について公表された手順(P. W. Smith et al., J. Med. Chem., 1995;38:3772)と同じようにして、示された通り(一般的スキーム2)に製造されることもできる。本化合物は、G. Satzinger et al.(ドイツ公開第2,460,891公報;米国特許第4,024,175号、及びドイツ公開第2,611,690号;米国特許第4,152,326号)(一般的スキーム3及び4)により合成されることもできる。本化合物は、Griffiths et al., HeIv. Chini. Acta, 1991;74:369(一般的スキーム5)に概説された経路によっても合成されることができる。
【0058】
【化2】

【0059】
【化3】

【0060】
【化4】

【0061】
【化5】

【0062】
【化6】

【0063】
本発明の化合物は、多種多様な経口及び非経口投与形態に製剤されて投与されることができる。かくして、本発明の化合物は、注射により、即ち、静脈内、筋肉内、皮内、皮下、十二指腸内、又は腹腔内で投与されることができる。また、本発明の化合物は、吸入により、例えば、鼻内で投与されることができる。更に、本発明の化合物は、経皮的に投与されることもできる。以下の投与形態が、活性成分として式1又は1Aの化合物若しくは式1又は1Aの化合物の対応する薬学的に許容できる塩のいずれかを含んでなることが、当業者には自明であろう。
【0064】
本発明の化合物から医薬組成物を製剤するには、薬学的に許容できる担体は、固体でも液体でもよい。固体形態製剤には、散剤、錠剤、ピル剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤、及び分散性顆粒剤が含まれる。固体担体は、希釈剤、フレーバー付与剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、又は被包材料としても作用することができる1又はそれを越える物質であることができる。
【0065】
散剤では、担体は、微粉砕された活性成分との混合物中にある微粉砕された固体である。
錠剤では、活性成分は、必要な結合特性を有する担体と適する割合で混合されて所望の形状と大きさに圧縮される。
【0066】
散剤及び錠剤は、好ましくは、5又は10〜約70%の活性成分を含有する。適する担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、スターチ、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ナトリウム・カルボキシメチルセルロース、低融点ワックス、ココアバター等である。“製剤”という用語は、活性化合物と担体としてのカプセル被包材料との配合物であって、その活性成分が他の担体と共に又は他の担体なしでその担体によって取り囲まれ、かくしてそれと一緒になっているカプセルを提供する配合物を含めることが意図される。同じく、カシェ剤及びロゼンジ剤が含まれる。錠剤、散剤、カプセル剤、ピル剤、カシェ剤、及びロゼンジ剤は、経口投与に適する固体投与形態として使用されることができる。
【0067】
坐剤を製造するには、まず、脂肪酸グリセリドの混合物又はココアバターなどの低融点ワックスが溶融され、活性成分がその中に攪拌によって均一に分散される。次いで、その溶融均一混合物が適宜の大きさの鋳型に注ぎ込まれ、放冷され、そしてそれによって固化される。
【0068】
液体形態製剤には、溶液剤、懸濁液剤、及び乳液剤、例えば、水又は水/プロピレングリコール溶液剤が含まれる。非経口注射液剤については、液体製剤は、水性プロピレングリコール溶液中の溶液剤に配合されることができる。
【0069】
経口用途に適する水性溶液剤は、活性成分を水中に溶解させて、望まれる場合には、適する着色剤、フレーバー、安定剤及び増粘剤を加えることにより、調製されることができる。
【0070】
経口用途に適する水性懸濁液剤は、微粉砕された活性成分を、天然又は合成のガム、樹脂、メチルセルロース、ナトリウム・カルボキシメチルセルロース及び他の周知の懸濁剤などの粘稠材料と一緒に水中に分散させることにより製造されることができる。
【0071】
使用直前に経口投与のための液体製剤に変換されることが意図される固体形態製剤も含まれる。そのような液体形態には、溶液剤、懸濁液剤、及び乳液剤が含まれる。これら製剤は、活性成分に加えて、着色剤、フレーバー、安定剤、緩衝剤、人工及び天然の甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤等を含有することができる。
【0072】
本医薬製剤は、好ましくは、単位投与形態である。そのような形態では、本製剤は、適切な量の活性成分を含有する単位用量に細分される。単位投与形態は、分包された錠剤、カプセル剤、及びバイアル又はアンプルに入った散剤などの小分けされた製剤を含有するパッケージされた製剤であることができる。また、単位投与形態は、カプセル剤、錠剤、カシェ剤又はロゼンジ剤自体であることも、パッケージされた形態にある適切な数のこれらのいずれかであることもできる。
【0073】
単位投与製剤中の活性成分の量は、特定の用途及び活性成分の強力さに従って0.1〜1gで変動又は調節されることができる。医療用途では、本薬剤は、例えば、100又は300mgのカプセルとして一日に3回投与されることができる。望ましければ、本組成物は、他の適合する治療剤を含有してもよい。
【0074】
治療用途では、この発明の薬学的方法に用いられる化合物は、約0.01〜約100mg/kg/日の初期用量で投与される。約0.01〜約10mg/kgの日量範囲が好ましい。しかしながら、用量範囲は、患者の必要性、治療される状態の重さ、及び用いられる化合物に依存して変動してもよい。特定の状況について妥当な用量の決定は、当該技術分野における通常の技量の範囲内である。一般に、治療は、その化合物の最適用量よりも少ない用量で開始される。その後、その用量は、その状況下で最大の効果が得られるまで少量ずつ増やされる。便宜のため、望ましいなら、総日量が分割されてその日の間に少しずつ投与されてもよい。
【0075】
(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸(化合物A)の抗不安及び抗うつ活性が、マウスにおける尾宙吊り試験(Tail Suspension Test,TST)を使用して、及びラットにおける水舐め(Vogel)葛藤試験(WLC)で評価された。Vogel 試験は、潜在的抗不安有用性を評価するための認定された試験手順である。TST手順は、潜在的抗うつ活性を評価するために使用される行動断念規範である。
【0076】
尾宙吊り試験
この方法は、マウスを尾の遠位末端に付着された一片のセロファンテープにより6分間宙吊りすることからなる。複数の動物(CD−1マウス,体重22〜27g,Charles River Labs からのもの)が試験された。試験装置は、TST−2TM(ITEM-Labo, Le Kremmlin-Bicetre Cedex, France)であった。データは、変化の分析(ANOVA)及びタッケイの多範囲試験(Tukey's Multiple Range Test)又はスチューデントのt−試験(Student's t-test)で分析された。
【0077】
TSTの直後に、マウスたちは、協応(coordination)を評価するために逆さ篩試験(Inverted Screen Test)でも試験された。動物たちは、逆さ篩の頂部によじ登るか又は単にそれにぶら下がって落下せずにいなければならない1分間の試練に供された。
【0078】
水舐め葛藤試験
各々の実験において、170〜200gの純真な成体オス Wistar ラットがランダムにグループ分けされ(N=10〜30/グループ)、試験前48時間は水を飲ませなかった。食餌は第1日目は摂れるようにし、試験第2日目前の24時間は除去した。
【0079】
装置: 組立式可動試験カゴ(Coulbourn Instruments)は、10.25x12x12インチの大きさがある。試験チャンバーは、そのカゴの各々の側に3つの組立式区画を設けて全部で6区画から構成されている。構成要素である光学式舌舐め計測器が、そのチャンバーの一方の側でグリッド床から5cm上に載せられている。水舐め計測器は、試験チャンバーの外側に置かれた水ボトルからの水飲みを測定するために使用される。光線が、ガラス棒を介して、飲み管の末端の凹み部分から先端までその管を通って送られている。動物たちの舌が水舐め毎にその光線を遮る。試験チャンバーの前と後ろは、透明なプレキシガラス(Plexiglas)でできている。前扉は、試験室内部からの錯乱を軽減するために覆いが被せられている。試験チャンバーの後ろは、壁に面しており、試験室内の往来から離れているので、試験中の観察の機会を提供するために覆いがない。飲み管を介して1mAのショックを1秒間送るように調節されたプログラム可能ユニバーサルショック発生器(Coulbourn)を使用して、ショックが送られる。
【0080】
手順: 24時間水を与えなかった後の第1日目に、実験対象は、試験チャンバーの中に入れられて少しずつの水飲みが許された。水飲みは、10分間の区切り中に500応答又は約5mLの水に制限された。水飲みが禁止されない区切りの直後に、ラットたちは、彼らのホームカゴに戻されて、更に24時間水飲みを阻まれ、食餌も阻まれた。試験第2日目に、ラットたちは、水舐め葛藤試験で試験する120分前にビヒクル又は化合物Aを経口投与(PO)された。この前処置時間後にラットたちは、試験チャンバーの中に入れられて10分間水飲みを許された。10回の水舐め毎の後に、ラットたちは、水飲み管から1秒間のショック(1mA)を受けた。かくして、葛藤又は不安発生環境が存在する。ラットたちは水を飲みたいと思うがショックによりそれが阻止される。不安感が、水飲みの量が少なくなることにより反映される。標準的な抗不安剤は、ラットたちにこの行動阻害を克服させてショックにも拘らず水飲みするような効果をもたらす。同時に行われるコントロールよりもショックの回数を有意に増やす化合物が、抗不安剤様特性を有すると見做される。
【0081】
全てのデータは、Kruskal-Wallis の等級に関する変動のワンウェイ分析(Kruskal-Wallis one Way Analysis of Variance on Ranks)及び Mann-Whitney の等級合計試験(Mann-Whitney Rank Sum Test)を使用して分析された。
【0082】
定量分析: 定量分析は、一区切りの試験中に>20のショックを受けた対象の処置グループ内でのパーセンテージを表す。この数値は、応答の分布に関する定量的比較を提供する。
【0083】
化合物Aは水に溶解されて、経口で、ラットたちに0.3〜100mg/kg、及びマウスたちに3〜300mg/kgの溶液として試験された。投与量は活性部分として表現され、ラットたちについて1mL/kg、マウスたちについて10mL/kgの容量で投与された。
【0084】
TSTにおける典型的な抗不安剤様活性のプロフィールは、不動状態が増加し、同時に動きの力が低下することからなる。化合物A及びプレガバリンが処置2時間後に同時に試験(PO)された。化合物Aは3〜100mg/kgの量で投与され、そして、プレガバリンは3〜300mg/kgの量で投与され、これは、正のコントロールとして供された(表1)。化合物Aの投与量に依存して不動状態が増加して3mg/kgの投与量で最小有効量(MED)が観察され、最大の効果が30mg/kgの投与後に見られた。動きの力パラメーターは、化合物Aの30及び100mg/kgの投与量で減少し、これらは、不動状態の増加についてのMEDの10及び30倍の投与量である。
【0085】
逆さ篩試験では、化合物Aは、TST MEDの30倍である100mg/kgまでの投与量でも動物たちを落下させなかった。プレガバリンは、100及び300mg/kgの投与量で、試験した10匹のうち1匹の動物の落下をもたらした。
【0086】
水舐め葛藤試験では、化合物Aは、前処置2時間後に広い範囲の経口投与量にわたって、プレガバリンと類似の有意な抗葛藤活性をもたらした(表2)。化合物AについてのMEDは3mg/kgの投与量で見られ、最大効果が100mg/kg投与後に観察された。この応答の大きさは、プレガバリン10mg/kgに類似している(表2)。
【0087】
化合物Aについての経時効果は、抗不安剤様活性の始まり、並びに同時に行われたコントロールと比較したときの抗−葛藤活性の作用の持続を証明した。化合物Aについての活性の始まりは処置2時間後の始めの時点で観察され、6時間維持され、ピーク活性は2時間時点で観察された。Vogel MEDの3倍及び10倍(10及び30mg/kg)の投与量での活性の始まりが、処置後の始めの1時間で観察され6時間時点まで維持された。ピーク活性は、それぞれ、処置後の4〜6時間の間に見られた(表3)。
【0088】
比較のために、類似の実験条件下でプレガバリンが試験された。プレガバリンについてのMED及び活性の始まりは、投与量−応答曲線上を右にシフトした。プレガバリンについてのMEDは10mg/kgであり、最大効果は処置後2〜4時間に観察された。Vogel MEDの3倍(30mg/kg)の投与量での活性の始まりは、処置後1時間で観察され、その活性は8時間維持された。ピーク活性は、処置後の6時間に見られた(表4)。
【0089】
【表1】

【0090】
【表2】

【0091】
【表3】

【0092】
【表4】

【0093】
(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸(化合物A)は、以下の試験を使用して更に評価された。
ひ腹筋中への酸の先行注射からの足肉盤触覚異痛のラットモデル
線維筋痛症候群(FMS)を有する患者は、典型的には、広範な慢性の筋骨格痛を示し、それは触覚異痛(正常では痛くない比較的軽い触覚刺激に応答する痛み)を伴うことが多い。これら患者に見られる筋肉圧痛と一致している持続的機械的異痛のラットモデルが開発されている。ラットのひ腹筋中に酸性生理食塩水を複数回注射すると、中枢的に媒介されていると考えられる(Sluka K, Kalra A, Moore S.)長く持続する異痛(足肉盤で測定するのが好都合である)が生じる。酸性生理食塩水の片側筋肉内注射が、両側の長く持続する痛覚過敏をもたらす。Muscle Nerve 2001;24:37-46; Sluka K, Roh1wing J, Bussey R, et al。酸の注射を繰り返すことにより誘発された慢性筋肉痛は、脊椎投与される、κではなくてμ及びδオピオイドレセプターアゴニストにより後退される(J Pharmacol Exp Ther 2002;302:1146-50)。このモデルは、化合物Aをその異痛を阻害する能力について評価するために用いられた。
【0094】
異痛は、Sluka ら(Sluka K, Kalra A, Moore S)に記載された通りに誘発された。酸性生理食塩水の片側筋肉内注射は、両側の長く持続する痛覚過敏をもたらす(僅かな修飾を伴う Muscle Nerve 2001;24:37-46)。第0日目に、暗周期(dark cycle)にあるオス Sprague-Dawley ラット(〜200g体重)が、宙吊りにされた針金底のカゴの中に入れられて0.5時間慣らされた。ベースライン足引き上げ境界値が、Von Frey モノフィラメントヘアー(2.0、3.6、5.5、8.5、15.1、及び28.8gの曲げ力)により、Dixon Up-Down 法(Dixon W. 実験観察の効率的分析。 Ann Rev Pharmacol Toxicol 1980;20:441-62)を使用して右後ろ足で決定された。Von Frey ヘアーが足裏表面に6秒間まで当てられ、その時間枠内に足がびくびく引き戻されるのが正の応答と見做された。評価後、右のひ腹筋の毛が剃られ、アルコールで拭かれ、そして、HClでpH4の酸性にされた0.1mLの0.9%NaCl溶液が注射された。動物たちは、異痛の誘発を促進するために、第6、7及び8日目に動的足裏触覚計(Ugo Basile, Comerio-Varese, Italy)で操作された。異痛の発症についてラットたちをスクリーニングするために、第11日目に15.1gの Von Frey ヘアーが同側の足に当てられた。その試験から正に応答した動物たちが化合物評価試験に含められた。第12日目(異痛がピークである日)に、動物たちは処置グループとされ、次いで、それらの同側足引き上げ境界値が決定され、ベースライン値と比較した異痛が確認された(足引き上げ境界値の減少)。次いで、ラットたちは、10mL/kgのビヒクル(0.5%ヒドロキシプロピル−メチルセルロース/0.2%Tween80)又は示された投与量の化合物Aを経口投与された。投与量−応答試験のための投与2時間後に、及び経時実験における投与2、5、8及び24時間後に、足引き上げ境界値がブラインド様式で Von Frey ヘアーにより再評価された。異痛の阻害性は、処置後の足引き上げ境界値の増加量をベースライン値と処置前の足引き上げ値の差で割ることにより、各々の動物について出した。次いで、この分数値は、100倍することにより阻害率(%)に変換された。
【0095】
化合物Aは、10mg/kgの最小有効量で、投与量依存的に異痛を弱めた(表I)。阻害の経時的流れを出すために、10mg/kgの化合物Aが投与された後の種々の時点で異痛が追跡された。化合物Aの投与は、経口投与後の各々の時点において足引き上げ境界値(PWT)を有意に逆転させた。しかしながら、投与後2〜5時間が最も効果的であった(表II)。
【0096】
【表5】

【0097】
【表6】

【0098】
かくして、化合物Aの投与は、酸性生理食塩水の先行する注射により引き起こされた足肉盤への触覚異痛を軽減した。効力は、経時的に僅かに漸減したものの、投与後24時間の全観察期間を通して持続した。
【0099】
これら結果は、化合物Aが線維筋痛症候群に伴う異痛を治療するのに有用であることを示している。
【実施例】
【0100】
以下の実施例は、本発明を例示するものであって、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
実施例1〜8では、第1工程は、トリアルキルホスホノアセテート又は(ハロゲン化アルコキシカルボニルメチル)トリフェニルホスホニウムと、水素化ナトリウム、水素化カリウム、リチウム若しくはナトリウム若しくはカリウムヘキサメチルジシラジド、ブチルリチウム又はカリウムt−ブトキシドなどの塩基とを、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジエチルエーテル又はジメチルスルホキシドなどの溶媒中で−78〜100℃の範囲の適する温度で使用することで、環状ケトンのα,β−不飽和エステル2への転化を包含する。
【0101】
第2工程は、α,β−不飽和エステル2の、ニトロメタン及び、フッ化テトラブチルアンモニウム、テトラメチルグアニジン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセ−7−エン、ナトリウム若しくはカリウムアルコキシド、水素化ナトリウム又はフッ化カリウムなどの適する塩基との、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム又は四塩化炭素などの溶媒中での−20〜100℃の範囲の適する温度での反応を包含する。
【0102】
第3工程は、ラネーニッケル、パラジウム担持活性炭又はロジウム触媒又は他のニッケル若しくはパラジウム含有触媒などの触媒を、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸、1,4−ジオキサン、クロロホルム又はジエチルエーテルなどの溶媒中で使用する、20〜80℃の範囲の適する温度での、3のニトロ基の接触水素化を包含する。
【0103】
第4工程は、塩酸を使用し、テトラヒドロフラン又は1,4−ジオキサン又はそのような他の不活性水混和性溶媒などの共溶媒を使用することもできる、20℃〜還流までの範囲の適する温度での、ラクタム4の加水分解を包含する。
【0104】
実施例1
【0105】
【化7】

【0106】
(trans)−(3,4−ジメチル−シクロペンチリデン)−酢酸エチルエステル(2)の合成
NaH(油中60%分散物,737mg,18.42mmol)が乾燥テトラヒドロフラン(50mL)中に懸濁されて0℃まで冷却された。トリエチルホスホノアセテート(3.83mL,19.30mmol)が加えられ、その混合液は0℃で15分間攪拌された。次いで、THF(10mL)中のケトン(1)(1.965g,17.54mmol)が加えられて、その混合液は放置されて室温まで温まった。2時間後、その混合液はジエチルエーテル(200mL)と水(150mL)に分配された。有機層が分液され、食塩水で洗浄され、乾燥(MgSO4)され、そして溶媒が減圧留去された。残渣がフラッシュクロマトグラフィー(シリカ,酢酸エチル:ヘプタン1:9)により精製されて、3.01g(94%)の(2)を無色オイルとして与えた。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 1.01 (3H, d, J=6Hz), 1.03 (3H, d, J=6Hz), 1.26 (3H, t, J=7Hz), 1.49 (2H, m), 2.07 (1H, m), 2.24 (1H, m), 2.61 (1H, m), 4.13 (2H, q, J=7Hz), 5.72 (1H, s)。
MS (CI+) m/e: 183 ([MH+], 18%)。
【0107】
(trans)−(3,4−ジメチル−1−ニトロメチル−シクロペンチル)−酢酸エチルエステル(3)の合成
不飽和エステル(2)(2.95g,16.2mmol)がテトラヒドロフラン(10mL)中に溶解され、そしてニトロメタン(1.9mL,35.2mmol)及びフッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中1.0M,22mL,22.0mmol)と70℃で攪拌された。6時間後、その混合液は室温まで冷却され、酢酸エチル(50mL)で稀釈され、そして2N HCl(30mL)に続いて食塩水(50mL)で洗浄された。有機層が集められ、乾燥(MgSO4)され、そして溶媒が減圧留去された。残渣がフラッシュクロマトグラフィー(シリカ,酢酸エチル:ヘプタン1:9)により精製されて、1.152g(29%)の透明オイルを与えた。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 0.98 (6H, d, J=6Hz), 1.10-1.39 (5H, m), 1.47 (2H, m), 1.87 (1H, m), 2.03 (1H, m), 2.57 (2H, ABq, J=16, 38Hz), 4.14 (2H, q, J=7Hz), 4.61 (2H, ABq, J=12, 60Hz)。
MS (ES+) m/e: 244 ([MH+], 8%)。
IR (フィルム) ν cm-1: 1186, 1376, 1549, 1732, 2956。
【0108】
(±)−(trans)−7,8−ジメチル−2−アザ−スピロ[4.4]ノナン−2−オン(4)の合成
ニトロエステル(3)(1.14g,4.7mmol)がメタノール(50mL)中に溶解され、そして水素雰囲気(40psi)下でラネーニッケル触媒と30℃で振盪された。5時間後、触媒がセライトを通して濾去された。溶媒が減圧留去されて、746mg(95%)の淡黄色オイルを与えた。このオイルは放置すると固化した。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 0.98 (6H, d, J=6Hz), 1.32 (2H, m), 1.46 (2H, m), 1.97 (2H, m),, 2.27 (2H, ABq, J=16, 27Hz), 3.23 (2H, s), 5.62 (1H, br s)。
MS (ES+) m/e: 168 ([MH+], 100%)。
IR (フィルム) ν cm-1: 1451, 1681, 1715, 2948, 3196。
【0109】
塩酸(±)−(trans)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸(5)の合成
ラクタム(4)(734mg,4.40mmol)が1,4−ジオキサン(5mL)と6N HCl(15mL)の混合液中で加熱還流された。4時間後、その混合液は室温まで冷却され、水(20mL)で稀釈され、そしてジクロロメタン(3x30mL)で洗浄された。水相が集められて溶媒が減圧留去された。残渣が酢酸エチルと一緒に磨り潰されて、濾取及び乾燥後に675mg(69%)の白色固体を与えた。
1H NMR 400 MHz(d6−DMSO):δ 0.91 (6H, d, J=6Hz), 1.18 (2H, m), 1.42 (2H, m), 1.72 (1H, m), 1.87 (1H, m), 2.42 (2H, ABq, J=16, 24Hz), 2.90 (2H, ABq, J=12, 34Hz), 8.00 (3H, br s), 12.34 (1H, br s)。
MS (ES+) m/e: 186 ([MH-HCl]+, 100%)。
【0110】
実施例2
【0111】
【化8】

【0112】
シクロブチリデン−酢酸エチルエステル(2)の合成
NaH(油中60%分散物,1.80g,44.94mmol)が乾燥テトラヒドロフラン(80mL)中に懸濁され、0℃まで冷却された。トリエチルホスホノアセテート(9.33mL,47.08mmol)が加えられ、その混合液は0℃で15分間攪拌された。次いで、THF(20mL)中のシクロブタノン(1)(3.0g,42.8mmol)が加えられ、その混合液は放置されて室温まで温まった。2時間後、その混合液はジエチルエーテル(200mL)と水(150mL)に分配された。有機層が分液され、食塩水で洗浄され、乾燥(MgSO4)され、そして溶媒が600mmHgで減圧留去された。残渣がフラッシュクロマトグラフィー(シリカ,酢酸エチル:ペンタン1:19)により精製されて、5.81g(96%)の(2)を無色オイルとして与えた。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 1.27 (3H, t, J=6Hz), 2.09 (2H, m), 2.82 (211, m), 3.15 (2H, m), 4.14 (2H, q, J=6Hz), 5.58 (1H, s)。
MS (ES+) m/e: 141 ([MH+], 100%). IR (フィルム) ν cm-1: 1088, 1189, 1336, 1673, 1716, 2926。
【0113】
(1−ニトロメチル−シクロブチル)−酢酸エチルエステル(3)の合成
不飽和エステル(2)(5.79g,41.4mmol)がテトラヒドロフラン(20mL)中に溶解され、そして70℃でニトロメタン(4.67mL,86.4mmol)及びフッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中1.0M,55mL,55.0mmol)と一緒に攪拌された。18時間後、その混合液は室温まで冷却され、酢酸エチル(150mL)で稀釈され、そして2N HCl(60mL)に続いて食塩水(100mL)で洗浄された。有機層が集められ、乾燥(MgSO4)され、そして溶媒が減圧留去された。残渣がフラッシュクロマトグラフィー(シリカ,酢酸エチル:ヘプタン1:1)により精製されて、4.34g(52%)の透明オイルを与えた。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 1.27 (3H, t, J=6Hz), 1.96-2.20 (6H, m), 2.71 (2H, s), 4.15 (2H, q, J=6Hz), 4.71 (2H, s)。
MS(ES+) m/e: 202 ([MH+], 100%)。
IR (フィルム) ν cm-1: 1189, 1378, 1549, 1732, 2984。
【0114】
塩酸(1−アミノメチル−シクロブチル)−酢酸(4)の合成
ニトロエステル(3)(2.095g,10.4mmol)がメタノール(50mL)中に溶解され、そして水素雰囲気(45psi)下でラネーニッケル触媒と30℃で振盪された。6時間後、セライトを通して濾過することにより触媒が除かれた。溶媒が減圧留去されて、1.53gの淡黄色オイルを与え、このオイルは精製することなく使用された。このオイルは1,4−ジオキサン(5mL)及び6N HCl(15mL)中に溶解され、そして加熱還流された。5時間後、その混合液は室温まで冷却され、水(20mL)で稀釈され、そしてジクロロメタン(3x30mL)で洗浄された。水相が集められて溶媒が減圧留去された。残渣が酢酸エチルと一緒に磨り潰されて、濾取及び乾燥後に1.35g(72%)の白色固体を与えた。
1H NMR 400 MHz(d6−DMSO):δ 1.80-2.03 (6H, m), 2.59 (2H, s), 3.02 (2H, s), 8.04 (3H, br s), 12.28 (1H, br s)。
MS (ES+) m/e: 144 ([MH-HCl]+, 100%)。
微量分析:C714NO2Clについての計算値:C,46.80%;H,7.86%;N,7.80%。実測値:C,46.45%;H,7.98%;N,7.71%。
【0115】
実施例3
【0116】
【化9】

【0117】
(R)−(3−メチル−シクロペンチリデン)−酢酸エチルエステル(2)の合成
NaH(油中60%分散物,1.86g,46.5mmol)が乾燥テトラヒドロフラン(40mL)中に懸濁され、0℃に冷却された。トリエチルホスホノアセテート(9.69mL,48.8mmol)が加えられ、そしてその混合液は0℃で15分間攪拌された。次いで、THF(10mL)中のケトン(1)(5ml,46.5mmol)が加えられ、その混合液は放置されて室温まで温まった。2時間後、その混合液は、ジエチルエーテル(200mL)と水(150mL)に分配された。有機層が分液され、食塩水で洗浄され、乾燥(MgSO4)され、そして溶媒が減圧留去された。残渣がフラッシュクロマトグラフィー(シリカ,酢酸エチル:ヘプタン1:9)により精製されて、5.45g(70%)の(2)を無色オイルとして与えた。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 1.04 (3H, m), 1.27 (3H, t, J=7Hz), 1.80-2.74 (7H, m), 2.90-3.15 (1H, m), 4.13 (2H, q, J=7Hz), 5.76 (1H, s)。
MS (Cl+) m/e: 169 ([MH+], 20%)。
IR (フィルム) ν cm-1: 1205, 1371, 1653, 1716, 2955。
【0118】
(cis/trans)−(3R)−(3−メチル−1−ニトロメチル−シクロペンチル)−酢酸エチルエステル(3)の合成
不飽和エステル(2)(3.0g,17.8mmol)がテトラヒドロフラン(20mL)中に溶解され、そして70℃でニトロメタン(1.92mL,35.6mmol)及びフッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中1.0M,25mL,25.0mmol)と共に攪拌された。18時間後、その混合液は室温まで冷却され、酢酸エチル(50mL)で稀釈され、そして2N HCl(30mL)に続いて食塩水(50mL)で洗浄された。有機層が集められ、乾燥(MgSO4)され、そして溶媒が減圧留去された。残渣がフラッシュクロマトグラフィー(シリカ,酢酸エチル:ヘプタン1:9)により精製されて、2.00g(49%)の透明オイルを与えた。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 1.02 (3H, d, J=6Hz), 1.08-1.37 (5H, m), 1.59-2.17 (5H, m), 2.64 (2H, m), 4.15 (2H, q, J=7Hz), 4.64 (2H, m)。
MS (ES+) m/e: 230 ([MH+], 4%)。
IR (フィルム) ν cm-1: 1183, 1377, 1548, 1732, 2956。
【0119】
(cis/trans)−(7R)−7−メチル−2−アザ−スピロ[4.4]ノナン−2−オン(4)の合成
ニトロエステル(3)(1.98g,8.66mmol)がメタノール(50mL)中に溶解され、そして水素雰囲気(40psi)下30℃でラネーニッケル触媒と振盪された。18時間後、触媒がセライトを通して濾去された。溶媒が減圧留去され、そして残渣がフラッシュクロマトグラフィー(シリカ,酢酸エチル:ヘプタン1:1)により精製されて、1.05g(79%)の白色固体を与えた。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 1.03 (3H, m), 1.22 (2H, m), 1.60-2.15 (5H, m), 2.22 (2H, m), 3.20 及び 3.27 (全部で2H, 2 x s, cis、及び trans), 6.18 (1H, br s)。
MS (ES+) m/e: 154 ([MH+], 100%)。
IR (フィルム) ν cm-1: 1695, 2949, 3231。
【0120】
塩酸(cis/trans)−(3R)−(1−アミノメチル−3−メチル−シクロペンチル)−酢酸(5)の合成
ラクタム(4)(746mg,4.88mmol)が1,4−ジオキサン(5mL)と6N HCl(15mL)の混合液中で加熱還流された。4時間後、その混合液は室温まで冷却され、水(20mL)で稀釈され、そしてジクロロメタン(3x30mL)で洗浄された。水相が集められて溶媒が減圧留去された。残渣が酢酸エチルと一緒に磨り潰されて、白色固体を与え、それは濾取されて乾燥された。これは酢酸エチル/メタノールから再結晶されて、濾取及び乾燥後に656mg(65%)の(5)を与えた。
1H NMR 400 MHz(d6−DMSO):δ 0.96 (3H, m), 1.01-1.24 (2H, m), 1.42-2.10 (5H, m), 2.41 及び 2.44 (全部で2H, 2 x s, cis/trans), 2.94 (2H, m), 7.96 (3H, br s), 12.35 (1H, br s)。
MS (ES+) m/e: 172 ([MH-HCI]+, 100%)。
【0121】
実施例4
【0122】
【化10】

【0123】
(cis)−(3,4−ジメチル−シクロペンチリデン)−酢酸エチルエステル(2)の合成
NaH(油中60%分散物,519mg,12.96mmol)が乾燥テトラヒドロフラン(30mL)中に懸濁され、0℃に冷却された。トリエチルホスホノアセテート(2.68mL,13.5mmol)が加えられ、そしてその混合液は0℃で15分間攪拌された。次いで、THF(10mL)中のケトン(1)(1.21g,10.80mmol)が加えられ、その混合液は放置されて室温まで温まった。2時間後、その混合液は、ジエチルエーテル(200mL)と水(150mL)に分配された。有機層が分液され、食塩水で洗浄され、乾燥(MgSO4)され、そして溶媒が減圧留去された。残渣がフラッシュクロマトグラフィー(シリカ,酢酸エチル:ヘプタン5:95)により精製されて、1.40g(71%)の(2)を無色オイルとして与えた。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 0.84 (3H, d, J=6Hz), 0.91 (3H, d, J=6Hz), 1.26 (3H, t, J=7Hz), 2.01-2.95 (6H, m), 4.13 (2H, q, J=7Hz), 5.76 (1H, s)。
MS (Cl+) m/e: 183 ([MH+], 18%)。
IR (フィルム) ν cm-1: 1043, 1125, 1200, 1658, 1715, 2959。
【0124】
(trans)−(3,4−ジメチル−1−ニトロメチル−シクロペンチル)−酢酸エチルエステル(3)の合成
不飽和エステル(2)(1.384g,7.60mmol)がテトラヒドロフラン(10mL)中に溶解され、そして70℃でニトロメタン(0.82mL,15.2mmol)及びフッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中1.0M,11.4mL,11.4mmol)と共に攪拌された。6時間後、その混合液は室温まで冷却され、酢酸エチル(50mL)で稀釈され、そして2N HCl(30mL)に続いて食塩水(50mL)で洗浄された。有機層が集められ、乾燥(MgSO4)され、そして溶媒が減圧留去された。残渣がフラッシュクロマトグラフィー(シリカ,酢酸エチル:ヘプタン5:95)により精製されて、0.837g(45%)の透明オイルを与えた。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 0.91 (6H, d, J=6Hz), 1.21-1.39 (5H, m), 1.98 (2H, m), 2.18 (2H, m), 2.64 (2H, s), 4.15 (2H, q, J=7Hz), 4.61 (2H, s)。
MS (ES+) m/e: 244 ([MH+], 8%)。
IR (フィルム) ν cm-1: 1184, 1377, 1548, 1732, 2961。
【0125】
(trans)−7,8−ジメチル−2−アザ−スピロ[4.4]ノナン−2−オン(4)の合成
ニトロエステル(3)(0.83g,3.4mmol)がメタノール(30mL)中に溶解され、そして水素雰囲気(40psi)下30℃でラネーニッケル触媒と振盪された。4時間後、触媒がセライトを通して濾去された。溶媒が減圧留去されて、567mg(99%)の淡黄色オイルを与え、これは放置すると固化した。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 0.89 (6H, d, J=6Hz), 1.38 (2H, m), 1.91 (2H, m), 2.10 (2H, m), 2.32 (2H, s), 3.18 (2H, s), 5.61 (1H, br s)。
MS (ES+) m/e: 168 ([MH+], 100%)。
IR (フィルム) ν cm-1: 1304, 1450, 1699, 2871, 3186。
【0126】
塩酸(1α,3β,4β)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸(5)の合成
ラクタム(4)(563mg,4.40mmol)が1,4−ジオキサン(5mL)と6N HCl(15mL)の混合液中で加熱還流された。4時間後、その混合液は室温まで冷却され、水(20mL)で稀釈され、そしてジクロロメタン(3x30mL)で洗浄された。水相が集められて溶媒が減圧留去された。残渣が酢酸エチルと一緒に磨り潰されて、白色固体を与え、それは濾取されて乾燥された。これは酢酸エチル/メタノールから再結晶されて、濾取及び乾燥後に440mg(59%)の(5)を与えた。
1H NMR 400 MHz(d6−DMSO):δ 0.84 (6H, d, J=6Hz), 1.21 (2H, m), 1.81 (2H, m), 2.06 (2H, m), 2.47 (2H, s), 2.89 (2H, s), 7.94 (3H, br s), 12.30 (1H, br s)。
MS (ES+) m/e: 186 ([MH-HCl]+, 100%)。
【0127】
実施例5
【0128】
【化11】

【0129】
(3−ベンジル−シクロブチリデン)−酢酸エチルエステル(2)の合成
NaH(油中60%分散物,0.496g,12.4mmol)が乾燥テトラヒドロフラン(40mL)中に懸濁され0℃に冷却された。トリエチルホスホノアセテート(2.58mL,13.0mmol)が加えられ、そしてその混合液は0℃で15分間攪拌された。次いで、THF(15mL)中のシクロブタノン(1)(1.89g,11.8mmol)が加えられ、その混合液は放置されて室温まで温まった。4時間後、その混合液は、ジエチルエーテル(200mL)と水(150mL)に分配された。有機層が分液され、食塩水で洗浄され、乾燥(MgSO4)され、そして溶媒が減圧留去された。残渣がフラッシュクロマトグラフィー(シリカ,酢酸エチル:ヘプタン1:4)により精製されて、2.19g(81%)の(2)を無色オイルとして与えた。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 1.26 (3H, t, J=6Hz), 2.55 (1H, m), 2.64-2.95 (5H, m), 3.28 (2H, m), 4.14 (2H, q, J=6Hz), 5.63 (1H, s), 7.10-7.32 (5H, m)。
MS (ES+) m/e: 231 ([MH+], 8%)。
IR (フィルム) ν cm-1: 1190, 1335, 1675, 1715, 2980。
【0130】
(cis/trans)−(3−ベンジル−1−ニトロメチル−シクロブチル)−酢酸エチルエステル(3)の合成
不飽和エステル(2)(2.17g,9.42mmol)がテトラヒドロフラン(15mL)中に溶解され、そして70℃でニトロメタン(1.02mL,18.8mmol)及びフッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中1.0M,14mL,14.0mmol)と共に攪拌された。24時間後、その混合液は室温まで冷却され、酢酸エチル(150mL)で稀釈され、そして2N HCl(60mL)に続いて食塩水(100mL)で洗浄された。有機層が集められ、乾燥(MgSO4)され、そして溶媒が減圧留去された。残渣がフラッシュクロマトグラフィー(シリカ,酢酸エチル:ヘプタン1:1)により精製されて、1.55g(57%)の透明オイルを与えた。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 1.25 (3H, m), 1.86 (2H, m), 2.09-2.33 (2H, m), 2.53-2.78 (3H, m), 4.15 (2H, q, J=6Hz), 4.62 及び 4.71 (全部で2H, 2 x s, cis/trans), 7.08-7.34 (5H, m)。
MS (ES+) m/e: 292 ([MH+], 100%)。
IR (フィルム) ν cm-1: 1185, 1378, 1549, 1732, 2933。
【0131】
塩酸(cis/trans)−(1−アミノメチル−3−ベンジル−シクロブチル)−酢酸(4)の合成
ニトロエステル(3)(1.53g,5.25mmol)がメタノール(50mL)中に溶解され、そして水素雰囲気(45psi)下30℃でラネーニッケル触媒と振盪された。5時間後、触媒がセライトを通して濾去された。溶媒が減圧留去されて、1.32gの淡黄色オイルを与え、これは精製することなく使用された。このオイルは、1,4−ジオキサン(5mL)と6N HCl(15mL)中に溶解され、そして加熱還流された。4時間後、その混合液は室温まで冷却され、水(20mL)で稀釈され、そしてジクロロメタン(3x30mL)で洗浄された。水相が集められて溶媒が減圧留去された。残渣が酢酸エチルと一緒に磨り潰されて、濾取及び乾燥後に0.88g(62%)の白色固体を与えた。
1H NMR 400 MHz(d6−DMSO):δ 1.64 (1H, m), 1.84 (2H, m), 2.07 (1H, m), 2.20-2.74 (5H, m), 2.98 及び 3.04 (全部で2H, 2 x s, cis/trans), 7.10-7.31 (5H, m), 8.00 (3H, br s), 12.28 (1H, br s)。
MS (ES+) m/e: 234 ([MH-HCl]+, 100%)。
【0132】
実施例6
【0133】
【化12】

【0134】
ケトン(1)は文献公知であり、そこで概説された方法により合成されることができる: Y. Kato, Chem. Pharm. Bull., 1966;14:1438-1439 及び関連文献: W. C. M. C. Kokke, F. A. Varkevisser, J. Org. Chem., 1974;39:1535; R. Baker, D. C. Billington, N. Eranayake, JCS Chem. Comm., 1981:1234; K. Furuta, K. Iwanaga, H. Yamamoto, Tet. Lett., 1986;27:4507; G. Solladie, O. Lohse, Tet. Asymm., 1993;4:1547; A. Rosenquist, I. Kvarnstrom, S. C. T. Svensson, B. Classon, B. Samuelsson, Acta Chem. Scand., 1992;46:1127; E. J. Corey, W. Su, Tet. Lett., 1988;29:3423; D. W. Knight, B. Ojhara, Tet. Lett., 1981;22:5101。
【0135】
(trans)−(3,4−ジメチル−シクロペンチリデン)−酢酸エチルエステル(2)の合成
THF(60mL)中の水素化ナトリウム(1.3g,32.5mmol)の窒素気流下0℃の懸濁液にトリエチルホスホノアセテート(6.5mL,32.7mmol)が5分間かけて加えられた。更に10分間攪拌された後、THF(2x10mL)中の(1)(約2.68g,約30mmol)の溶液が、澄明になったこの溶液に加えられて氷浴が外された。4時間後、その反応は水(100mL)中に注がれることにより停止され、その混合液はエーテル(400mL)で抽出された。有機層が飽和食塩水(100mL)で洗浄され、乾燥され、そして減圧濃縮された。カラムクロマトグラフィー(10:1ヘプタン/酢酸エチル)に付されて、生成物をオイルとして与えた。4.53g,約100%;91%。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 1.01 (3H, d, J=6Hz), 1.03 (3H, d, J=6Hz), 1.26 (3H, t, J=7Hz), 1.49 (2H, m), 2.07 (1H, m), 2.24 (1H, m), 2.61 (1H, m), 4.13 (2H, q, J=7Hz), 5.72 (1H, s)。
MS (CI+) m/e: 183 ([MH+], 21%)。
【0136】
(trans)−(3,4−ジメチル−1−ニトロメチル−シクロペンチル)−酢酸エチルエステル(3)の合成
THF(15mL)中の(2)(4.24g,23.3mmol)の溶液にTBAF(THF中の32mLの1M溶液,32mmol)に続いてニトロメタン(3mL)が加えられ、その反応液は60℃で8時間加熱された。冷却後、その反応混合液は酢酸エチル(150mL)で稀釈され、2N HCl(40mL)に次いで飽和食塩水(50mL)で洗浄された。カラムクロマトグラフィー(10:1ヘプタン/酢酸エチル)に付されて、生成物をオイルとして与えた。2.24g,40%。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 0.98 (6H, d, J=6Hz), 1.10-1.39 (5H, m), 1.47 (2H, m), 1.87 (1H, m), 2.03 (1H, m), 2.57 (2H, ABq, J=16, 38Hz), 4.14 (2H, q, J=7Hz), 4.61 (2H, ABq, J =12, 60Hz)。
MS (ES+) m/e: 244 ([MH+], 5%)。
IR (フィルム) ν cm-1: 1186, 1376, 1549, 1732, 2956。
【0137】
塩酸(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸(6)の合成
Niスポンジ存在下の(3)(3.5g,14.4mmol)のメタノール(100mL)中の溶液が30℃及び50psiで4時間水素化された。触媒が濾去され減圧濃縮されて、ラクタムとアミノエステルの2:1混合物2.53gを与え、これは96%と計算され、精製されずに使用された。ジオキサン(15mL)及び6N HCl(45mL)中のこの混合物(2.53g,13.8mmol)が4時間加熱還流された(油浴=110℃)。冷却して水(60mL)で稀釈された後、その混合液はジクロロメタン(3x50mL)で洗浄されてから減圧濃縮された。得られたオイルは、酢酸エチル次いでジクロロメタンで洗浄されて、粘稠な泡状物を与え、これは乾燥されて、生成物を白色粉末として与えた。2.32g,76%。
αD(23℃)(H2O)(c=1.002)=+28.2°。
1H NMR 400 MHz(d6−DMSO):δ 0.91 (6H, d, J=6Hz), 1.18 (2H, m), 1.42 (2H, m), 1.72 (1H, m), 1.87 (1H, m), 2.42 (2H, ABq, J=16, 24Hz), 2.90 (2H, ABq, J=12, 34Hz), 8.00 (3H, br s), 12.34 (1H, br s)。
MS (ES+) m/e: 186 ([MH-HCl]+, 100%)。
【0138】
実施例7
【0139】
【化13】

【0140】
ケトン(1)は文献公知であり、そこで概説された方法により合成されることができる: W. C. M. C. Kokke, F. A. Varkevisser, J. Org. Chem., 1974;39:1535; Carnmalm, Ark. Kemi, 1960;15:215, 219; Carnmalm, Chem. Iid., 1956:1093; Linder et al., J. Am. Chem. Soc., 1977;99:727, 733; A. E. Greene, F. Charbonnier, Tet. Lett., 1985;26:5525 及び関連文献: R. Baker, D. C. Billington, N. Eranayake, JCS Chem. Comm., 1981:1234; K. Furuta, K. Iwanaga, H. Yamamoto, Tet. Lett., 1986;27:4507; G. Solladie, O. Lohse, Tet. Asymm., 1993;4:1547; A. Rosenquist, I. Kvarnstrom, S. C. T. Svensson, B. Classon, B. Samuelsson, Acta Chem. Scand., 1992;46:1127; E. J. Corey, W. Su, Tet. Lett., 1988;29:3423; D. W. Knight, B. Ojhara. Tet. Lett., 1981;22:5101。
【0141】
(trans)−(3,4−ジメチル−シクロペンチリデン)−酢酸エチルエステル(2)の合成
THF(40mL)中の水素化ナトリウム(0.824g,20.6mmol)の窒素気流下0℃の懸濁液にトリエチルホスホノアセテート(4.1mL,20.7mmol)が5分間かけて加えられた。更に10分間攪拌された後、THF(2x10mL)中の(1)(約2.10g,約15.8mmol)の溶液が、澄明になったこの溶液に加えられて氷浴が外された。4時間後、その反応は水(100mL)中に注がれることにより停止され、その混合液はエーテル(4x100mL)で抽出された。有機層が飽和食塩水(50mL)で洗浄され、乾燥され、そして減圧濃縮された。カラムクロマトグラフィー(10:1ヘプタン/酢酸エチル)に付されて、生成物をオイルとして与えた。2.643g,約100%;91%。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 1.01 (3H, d, J=6Hz), 1.03 (3H, d, J=6 Hz), 1.26 (3H, t, J=7Hz), 1.49 (2H, m), 2.07 (1H, m), 2.24 (1H, m), 2.61 (1H, m), 4.13 (2H, q, J=7Hz), 5.72 (1H, s)。
MS (CI+) m/e: 183 ([MH+], 19%)。
【0142】
(trans)−(3,4−ジメチル−1−ニトロメチル−シクロペンチル)−酢酸エチルエステル(3)の合成
THF(12mL)中の(2)(2.44g,13.4mmol)の溶液にTBAF(THF中の18mLの1M溶液,18mmol)に続いてニトロメタン(2mL)が加えられ、その反応液は60℃で4時間加熱された。冷却後、その反応混合液は酢酸エチル(250mL)で稀釈され、2N HCl(50mL)に次いで飽和食塩水(50mL)で洗浄された。カラムクロマトグラフィー(10:1ヘプタン/酢酸エチル)に付されて、生成物をオイルとして与えた。1.351g,41%。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 0.98 (6H, d, J=6Hz), 1.10-1.39 (5H, m), 1.47 (2H, m), 1.87 (1H, m), 2.03 (1H, m), 2.57 (2H, ABq, J=16, 38Hz), 4.14 (2H, q, J=7Hz), 4.61 (2H, ABq, J=12, 60Hz)。
MS (ES+) m/e: 244 ([MH+], 12%)。
IR (フィルム) ν cm-1: 1186, 1376, 1549, 1732, 2956。
【0143】
塩酸(3R,4R)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸(6)の合成
Niスポンジ存在下の(3)(1.217g,5.0mmol)のメタノール(100mL)中の溶液が30℃及び50psiで4時間水素化された。触媒が濾去され減圧濃縮されて、ラクタムとアミノエステルの3:5混合物1.00gを与え、これは100%と計算され、精製されずに使用された。ジオキサン(10mL)及び6N HCl(30mL)中のこの混合物(1.00g,5.0mmol)が4時間加熱還流された(油浴=110℃)。冷却して水(100mL)で稀釈された後、その混合液はジクロロメタン(2x50mL)で洗浄されてから減圧濃縮された。得られたオイルは、酢酸エチル次いでジクロロメタンで洗浄されて、粘稠な泡状物を与え、これは乾燥されて、生成物を白色粉末として与えた。0.532g,48%。
αD(23℃)(H2O)(c=1.01)=−27.0°。
1H NMR 400 MHz(d6−DMSO):δ 0.91 (6H, d, J=6Hz), 1.18 (2H, m), 1.42 (2H, m), 1.72 (1H, m), 1.87 (1H, m), 2.42 (2H, ABq, J=16, 24Hz), 2.90 (2H, ABq, J=12, 34Hz), 8.00 (3H, br s), 12.34 (1H, br s)。
MS (ES+) m/e: 186 ([MH-HCl]+, 100%)。
【0144】
実施例8
【0145】
【化14】

【0146】
ジメチルシクロペンタノン1の合成
3,3−ジメチルシクロペンタノンは、Hiegel と Burk, J. Org. Chem., 1973;38:3637 の操作に従って調製された。
【0147】
(3,3−ジメチル−シクロペンチリデン)−酢酸エチルエステル(2)の合成
トリエチルホスホノアセテート(1.84g,7.52mmol)のTHF(20mL)中の0℃の溶液に水素化ナトリウム(300mgの油中60%分散物)が加えられた。30分後、THF(5mL)中のケトン1(766mg,6.84mmol)が加えられた。24時間後、その溶液は塩化アンモニウムの飽和溶液で稀釈され2相に分離した。水相がジエチルエーテル(3x50mL)で抽出されて乾燥(MgSO4)された。合わされた有機層が濃縮され、フラッシュクロマトグラフィー(25:1ヘキサン/酢酸エチル)に付されて、エステル2をオイルとして与えた(697mg,56%)。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 5.7 (1H, s), 4.1 (2H, q), 2.8 (1H, t), 2.5 (1H, t), 2.2 (1H, s), 1.55 (1H, m), 1.45 (1H, m), 1.2 (3H, t), 1.0 (3H, s), 0.98 (3H, s)。
MS (m/z): 183 (MH+, 100%), 224 (50%)。
【0148】
(±)−(3,3−ジメチル−1−ニトロメチル−シクロペンチル)−酢酸エチルエステル(3)の合成
フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中の5.75mLの1M溶液,5.75mmol)が、エステル2(697mg,3.83mmol)及びニトロメタン(467mg,7.66mmol)のTHF(20mL)中の溶液に加えられ、そしてその混合液は70℃に加熱された。19時間後、ニトロメタン(233mg,1.9mmol)とフッ化テトラブチルアンモニウム(THF中の1.9mLの1M溶液,1.9mmol)が加えられて還流が7時間続けられ、その時点でその溶液は室温まで冷却され、酢酸エチル(40mL)で稀釈され、そして2N HCl(20mL)に続いて食塩水(20mL)で洗浄された。有機層が乾燥(MgSO4)されて濃縮された。この粗生成物はフラッシュクロマトグラフィー(9:1ヘキサン/酢酸エチル)に付されて、ニトロエステル3(380mg,41%)をオイルとして与えた。
1H NMR 400 MHz(CDCl3):δ 4.62 (1H, d), 4.6 (1H, d), 4.1 (2H, q), 2.6 (1H, d), 2.58 (1H, d), 1.8 (1H, m), 1.7 (1H, m), 1.6-1.4 (4H, m), 1.2 (3H, t), 0.98 (6H, s)。
MS (m/z): 244 (MH+, 40%), 198 (100%)。
【0149】
(±)−7,7−ジメチル−2−アザ−スピロ[4.4]ノナン−2−オン(4)の合成
エステル3(380mg,1.6mmol)及びラネーニッケル(1g)がメタノール(75mL)中に懸濁されて、水素雰囲気下で24時間振盪された。触媒が濾去され、濾液が濃縮されて、ラクタム4(246mg,94%)を白色固体として与えた。
1H NMR 400 MHz(CD3OD):δ 3.21 (1H, d), 3.08 (1H, d), 2.24 (1H, d), 2.18 (1H, d), 1.7 (2H, m), 1.5-1.4 (4H, m), 0.98 (6H, s)。
MS (m/z): 168 (MH+, 40%)。
【0150】
塩酸(±)−(1−アミノメチル−3,3−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸(5)の合成
6N HCl中のラクタム(240mg,1.44mmol)が24時間加熱還流された。残渣が減圧濃縮され、エーテルと一緒に磨り潰されて、アミノ酸5を白色固体として与えた。
1H NMR 400 MHz(CD3OD):δ 2.98 (2H, s), 2.4 (2H, s), 1.5 (2H, m), 1.4-1.2 (4H, m), 0.84 (3H, s), 0.84 (3H, s)。
MS (m/z): 186 (MH+, 100%), 168 (M-NH3, 20%)。
【0151】
実施例9
塩酸(cis)−(3R)−(1−アミノメチル−3−メチル−シクロペンチル)−酢酸の合成
【0152】
【化15】

【0153】
モノエステル1は、Tetrahedron: Asymmetry 3, 1992:431 に記載された操作に従って調製された。
第1工程で、エステル1が、ラネーニッケル、パラジウム担持活性炭又はロジウム触媒又は他のニッケル若しくはパラジウム含有触媒などの触媒を使用して、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸、1,4−ジオキサン、クロロホルム又はジエチルエーテルなどの溶媒中で、20〜80℃の範囲の適する温度で水素化される。
【0154】
第2工程で、アルコール2が、トリフェニルホスフィン、イミダゾール、及びヨウ素と、エーテル、テトラヒドロフラン、又はアセトニトリルなどの溶媒中で、0℃から室温までの温度で処理されて、ヨウ化物3を与える。
【0155】
第3工程で、ヨウ化物3が、水素化リチウムアルミニウム又は水素化ホウ素リチウムなどの適する還元剤で、エーテル又はテトラヒドロフランなどの溶媒中で、0℃と還流温度の間の温度で処理されて、アルコール4を与える。
【0156】
第4工程で、このアルコール4が、グリオキシル酸塩化物、(p−トルエンスルホニル)ヒドラゾン及びN,N−ジメチルアニリンに続いてトリエチルアミンと、塩化メチレン、クロロホルム、ベンゼン、又はトルエンなどの溶媒中で処理されて、ジアゾアセテート5を与える。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトを含む哺乳動物における障害を治療するための方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式:
【化1】

[式中、Rは、水素又は低級アルキルであり;
1〜R14は、各々独立に、水素、直鎖状又は分枝状の1〜6炭素のアルキル、フェニル、ベンジル、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、アミノ、アミノメチル、トリフルオロメチル、−CO2H、−CO215、−CH2CO2H、−CH2CO215、−OR15(R15は、直鎖状又は分枝状の1〜6炭素のアルキル、フェニル、又はベンジルである)から選択され、そして、R1〜R8は、同時に水素であることはない。]
の化合物又は薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなり、前記障害が、OCD、恐怖症、PTSD、及び線維筋痛から選択される方法。
【請求項2】
請求項1の方法であって、投与される化合物が、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸又は薬学的に許容できるその塩である方法。
【請求項3】
請求項2の方法であって、前記障害がOCDである方法。
【請求項4】
請求項2の方法であって、前記障害がPTSDである方法。
【請求項5】
請求項2の方法であって、前記障害が恐怖症である方法。
【請求項6】
請求項5の方法であって、前記恐怖症が、広所恐怖症又は特定恐怖症から選択される方法。
【請求項7】
ヒトを含む哺乳動物における線維筋痛を治療するための方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式:
【化2】

[式中、Rは、水素又は低級アルキルであり;
1〜R14は、各々独立に、水素、直鎖状又は分枝状の1〜6炭素のアルキル、フェニル、ベンジル、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、アミノ、アミノメチル、トリフルオロメチル、−CO2H、−CO215、−CH2CO2H、−CH2CO215、−OR15(R15は、直鎖状又は分枝状の1〜6炭素のアルキル、フェニル、又はベンジルである)から選択され、そして、R1〜R8は、同時に水素であることはない。]
の化合物又は薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなる方法。
【請求項8】
請求項7の方法であって、投与される化合物が、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸又は薬学的に許容できるその塩である方法。
【請求項9】
ヒトを含む哺乳動物における線維筋痛及び付随する障害を治療するための方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式:
【化3】

[式中、Rは、水素又は低級アルキルであり;
1〜R14は、各々独立に、水素、直鎖状又は分枝状の1〜6炭素のアルキル、フェニル、ベンジル、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、アミノ、アミノメチル、トリフルオロメチル、−CO2H、−CO215、−CH2CO2H、−CH2CO215、−OR15(R15は、直鎖状又は分枝状の1〜6炭素のアルキル、フェニル、又はベンジルである)から選択され、そして、R1〜R8は、同時に水素であることはない。]
の化合物又は薬学的に許容できるその塩を投与することを含んでなり、前記付随する障害が、偏頭痛、顎関節機能不全、自律神経障害、内分泌機能不全、めまい、寒さ不耐、化学的過敏症、乾燥症状、認知機能不全、汎発性不安症、月経前不快気分変調、過敏性腸症候群、機能性腹痛、神経障害性痛、身体表現性障害、OCD、恐怖症、及びPTSDから選択される方法。
【請求項10】
請求項9の方法であって、投与される化合物が、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸又は薬学的に許容できるその塩である方法。
【請求項11】
請求項10の方法であって、前記付随する障害が、汎発性不安症、月経前不快気分変調、又は身体表現性障害である方法。
【請求項12】
請求項10の方法であって、前記付随する障害が、過敏性腸症候群、機能性腹痛、神経障害性痛、又は偏頭痛である方法。
【請求項13】
徐波睡眠を減ずる活性薬剤で治療されているヒト対象における徐波睡眠を増加する方法であって、そのような治療を必要とするヒト対象に:
(a)式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩;及び
(b)ヒト成長ホルモン又はヒト成長ホルモン分泌促進物質若しくは薬学的に許容できるその塩
を投与することを含んでなり、該活性物質“a”及び“b”の量が、その組合せが徐波睡眠を増加するのに有効になるように選ばれる方法。
【請求項14】
ヒト対象における徐波睡眠を増加する方法であって、そのような治療を必要とするヒト対象に:
(a)式1又は1Aの化合物若しくは薬学的に許容できるその塩;及び
(b)ヒト成長ホルモン又はヒト成長ホルモン分泌促進物質若しくは薬学的に許容できるその塩
を投与することを含んでなり、該活性物質“a”及び“b”の量が、その組合せが徐波睡眠を増加するのに有効になるように選ばれる方法。

【公表番号】特表2006−511605(P2006−511605A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−502470(P2005−502470)
【出願日】平成15年12月3日(2003.12.3)
【国際出願番号】PCT/IB2003/005710
【国際公開番号】WO2004/054564
【国際公開日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(391011308)ワーナー−ランバート・カンパニー、リミテッド、ライアビリティ、カンパニー (37)
【氏名又は名称原語表記】WARNER−LAMBERT COMPANYLLC
【Fターム(参考)】