説明

緩く敷設される自然石板床

本発明は自然石板床に関し、その床板(1)は互いに間隔をおいて実質的に平らな基礎上に敷設され、床板(1)がその側面(10)にそれぞれ1つの溝(11)を含み、隣接する床板(1)の間にプラスチック製のそれぞれ1つの継ぎ目スペーサ(2)が設けられて、両側にそれぞれ1つの締付け突片(20,21)を持ち、これらの締付け突片が溝(11)内に締付けられて保持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実質的に平らな基礎上に互いに間隔をおいて敷設される床板を有する自然石板床に関する。
【背景技術】
【0002】
後で更に使用するため、実質的に平らな基礎上に興行、見本市等用の自然石床を緩く敷設することは公知であり、公差補償のため、例えば固体板用敷設補助手段として敷設される公知のプラスチック製十字間隔片を使用することによって、板の間の狭い継ぎ目が形成される。しかし板相互の動かない結合は行われず、場合によっては基礎にある高低差が板の傾斜及び/又は突き合わせ段部を生じ、これが通行を困難にし、場合によっては転倒の危険を伴う。露出する板の稜も負傷をひき起こすことがあり、これが特に板の再使用を妨げる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、充分平らで継目のない表面を持ちかつ緩く敷設可能な自然石板床を提供し、これを簡単に敷設しかつ再び使用することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
その解決策によれば、床板がその側面にそれぞれ1つの溝を含み、隣接する床板の間に、プラスチックから成るそれぞれ1つの継ぎ目スペーサが設けられて、両側に、溝内へ締付けられて保持されるそれぞれ1つの締付け突片を持っている。
【0005】
有利な構成は従属請求項に示されている。
【0006】
締付け突片は、なるべく水平な境界面及びこれとは逆向きの締付けひれを持ち、これらの締付けひれが溝内に締付けはめ合いで保持されている。境界面は、隣接する溝面に対して精確な基準を与える。スペーサが、締付け突片から継ぎ目に間隔を与えて上方へ石板の面のレベルまで延びているので、継ぎ目にわたって滑らかな閉じた面が形成されると、有利である。
【0007】
更に締付け突片とこれらの間の中間範囲をPP、PE又はABSのように比較的堅いプラスチックから製造し、上部継ぎ目範囲のために軟らかい成分を吹付けるのが有利である。軟らかい範囲がその上部稜で側方へ継ぎ目を大きく越えて延びて、それぞれ約1mmだけ切欠かれた石板の面取り部が満たされているのがよい。
【0008】
それにより汚水又は洗濯水等がそこへ浸入することはない。使用のため石の切断及び/又は移動により生じることがある小さい継ぎ目公差も見えないままである。
【0009】
図1は有利な構成を示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
石板1は、その側面になるべく板の高さの中間にある溝11を持っている。
【0011】
石板1の間に継ぎ目スペーサ2が延び、両側でその締付け突片20,21が対応する溝11の中へ延びている。締付け突片20,21は、なるべく上側にほぼ滑らかな基準面22を持ち、この基準面が上部溝面に対する高さ位置を規定している。吹付けられた軟質プラスチック節24Bは締付け作用を強め、湿気に対する密封性を保証している。
【0012】
連続する締付け突片範囲から、下方へ弾性的に、溝11に対する締付けはめ合いで、円錐状及び/又は節状の止めひれ23が延びている。スペーサ2の継ぎ目内にある継ぎ目範囲24は、基準面22から上方へ延び、そこにほぼ弾性的な材料から成る上部継ぎ目範囲24Aが形成されている。弾性継ぎ目範囲24Aの分岐する稜範囲25が、垂直な継ぎ目を越えて、石板1にそれぞれ設けられる面取り部12の中へ延び、この面取り部を満たしている。
【0013】
溝は例えば3.0mmの幅で7mmの深さをもっている。
【0014】
それに応じて結合体の側方突片は、組込み前に約3.2mmの高さ及び6.8mmの幅を持っている。結合体の継ぎ目範囲24は例えば7mmの高さを持ち、これは石表面からの基準面22の間隔に相当している。石1にある面取り部12は約1mmの幅を持っている。それに応じて継ぎ目結合体及び継ぎ目スペーサ2の張出し範囲25が形成されている。継ぎ目結合体スペーサの周りの石板は独立した商品でもある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】 はめられる石板を持つ継ぎ目範囲の断面図を示す。
【符号の説明】
【0016】
1 石板
11 溝
12 面取り部
20,21 締付け突片
22 基準面
23 ひれ
24 継ぎ目範囲
24A 軟らかい上部継ぎ目範囲
24B 密封兼締付け節(軟質)
25 覆い稜範囲

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に平らな基礎上に互いに間隔をおいて敷設される床板(1)を有する自然石板床において、床板(1)がその側面(10)にそれぞれ1つの溝(11)を含み、隣接する床板(1)の間に、プラスチックから成るそれぞれ1つの継ぎ目スペーサ(2)が設けられて、両側に、溝(11)内へ締付けられて保持されるそれぞれ1つの締付け突片(20,21)を持っていることを特徴とする、自然石板床。
【請求項2】
溝(11)が高さに関して対称に床板(1)の側面に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の自然石板床。
【請求項3】
溝(11)が3mmの高さで、6mm以上の深さであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の自然石板床。
【請求項4】
締付け突片(20,21)が、上側に、吹付けられた短い軟質プラスチック節(24B)を持ち、下側に、円錐状に形成された止めひれ(23)を持っていることを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の自然石板床。
【請求項5】
継ぎ目スペーサ(2)が、基準面(22)を越えて床板表面と同一面をなす所まで延びていることを特徴とする、請求項4に記載の自然石板床。
【請求項6】
継ぎ目スペーサ(2)が、上部継ぎ目範囲(24A)において、他の部分より軟らかい弾性材料から形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の自然石板床。
【請求項7】
石板(1)がその上部稜に面取り部(12)を持ち、継ぎ目スペーサ(2)がこの面取り部を満たしていることを特徴とする、請求項6に記載の自然石板床。
【請求項8】
先行する請求項の1つに記載の自然石板床を形成するための自然石板(1)。
【請求項9】
請求項1〜7の1つに記載の自然石板床を形成するための継ぎ目スペーサ(2)。

【図1】
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【公表番号】特表2007−525610(P2007−525610A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−504264(P2007−504264)
【出願日】平成16年8月11日(2004.8.11)
【国際出願番号】PCT/EP2004/008967
【国際公開番号】WO2005/085550
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(506317336)ナトウールシユタインヴエルク・リンシエ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング (1)
【Fターム(参考)】