説明

緩衝部材

【課題】複写機のトナーカートリッジなどの横長の電子部品などの横置き型商品を、段ボール箱内に格納して保管および輸送する際、外部の衝撃から、前記商品を保護することができ、かつ安価な構造で、さらに緩衝部材の点数を最小限にし、前記商品を確実に梱包できる緩衝部材を提供する。
【解決手段】横置き型商品を段ボール箱内へ格納する際に用いる一対の緩衝部材5であって、一対の緩衝部材5のそれぞれは、一枚の紙段ボールより低コストで作成でき、前記段ボール箱内の長さ方向の左右に対座配置させ、中央部に四角枡部6を有し、四角枡部6の開口部で、前記商品の長さ方向の両端部分を保持し、四角枡部6が備える一対の脚辺部と、一対の腕辺部によって、前記商品を段ボール箱内に宙吊りに保持することによって、前記商品を前記段ボール箱内へ格納し、外部からの衝撃から前記商品を保護できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機のトナーカートリッジや電子部品などの精密部品(以下商品という)を、段ボール箱内に格納して保管および輸送する際、外部の衝撃から、商品を保護することができ、かつ安価な構造で、商品を確実に梱包することのできる緩衝部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、梱包箱の内部において、梱包対象物を外部の衝撃から保護する緩衝部材として、パルプモールドや発泡スチロールなどの成型品や、エアー緩衝材などが用いられてきた。
【0003】
発泡スチロール樹脂からなる成形緩衝材は、丸みをおびた電気調理器のような複雑な曲面を有する製品本体やガラスコップにおいて、形状を自由に作成できるため、緩衝性能は優れているが、廃棄やリサイクルがしにくく、また、特に発泡スチロール樹脂は、近年のごみ公害問題の原因となる物質であり、このような理由により梱包用緩衝材として発泡スチロール樹脂を使用するのは難点がある。
【0004】
また、パルプモールドや発泡スチロールを用いる場合には、製品形状に合わせた成形型が必要になるので大量生産しないとコスト高になる。
【0005】
さらに、パルプモールドや発泡スチロールを用いる場合には、使用する前に、すでに大量に成形されているため、保管スペースが必要となり、輸送コストも含めコスト高になる要因となっている。
【0006】
また、エアー緩衝材を用いる場合には、特殊な製袋をするうえ、経時変化で中の空気が減ると緩衝力が落ちるので、ハイバリアなフイルムが必要となりコストが高い。
【0007】
さらに、エアーを封入時、封入量が多過ぎると、その圧迫力で、中の製品を傷める可能性がある、すなわち、エアー封入量は、バラツキが、で易すく、封入量をコントロールすることが困難なものである。
【0008】
また、エアー緩衝材は、航空機輸送には向かないものである。
【0009】
そこで、特許文献1や特許文献2に示すように、安価に製造可能な段ボール紙からなる緩衝材を用いる場合がある。
【0010】
しかし、特許文献1は、図6に示すように丸みをおびた電気調理器のような複雑な曲面を有する製品本体に対して、発泡スチロール緩衝材を用いずに、段ボール紙からなる緩衝材を用いて構成した場合であるが、段ボール緩衝材の部品点数が多くなり、また、緩衝材の形状が複雑であるため、組み立てに時間がかかる等の組み立て性を含めたコスト的な問題が生じる。
【0011】
特許文献2も、図7に示すように、電気調理器を、部品ごとに分けて、多くの段ボール紙からなる緩衝材をそれらの間に挟む形で重ねて梱包した場合であって、梱包箱の内部において、部品と部品との間に配置された段ボール紙からなる緩衝材は、部品を簡易に囲んで使用されているため、梱包箱の内部に隙間があったり、搬送中に梱包箱が変形した場合に、緩衝材と部品との位置がずれる場合がある。
【0012】
特許文献2の図7に示すように、多くの部品を重ねて梱包した場合に、部品の表面の全体に亘ってほぼ均等の荷重がかかっている場合は、緩衝材は、部品を外部からの荷重衝撃から守ることが可能であるが、部品同志の位置がわずかにずれて、全体の重心がずれて、部品の表面の一部に荷重が集中した場合には、部品の表面の一部が、その大きな荷重に耐えられなくなり、部品の一部が破損してしまうという問題が生じる。
【0013】
また、特許文献2の場合に、電気製品の部品をそのまま、段ボール紙からなる緩衝材で梱包しているため、輸送中に部品が揺れて、段ボール紙からなる緩衝材と擦られ、お互いに摩擦を受ける、それによって、紙粉が発生し、電気製品の部品の表面やくぼみに、付着、堆積するので、電気製品の故障を招く危険性をもはらんでいるという問題もある。
【0014】
すわわち、安価に製造可能な段ボール紙からなる緩衝材を用いる場合には、これらにも配慮する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2002−37344号
【特許文献2】特開2004−262475号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、従来技術の問題を解決するためになされたものであり、複写機のトナーカートリッジや電子部品などの商品を、段ボール箱内に格納して保管および輸送する際、外部の衝撃から、商品を保護することができ、かつ安価な構造で、さらに緩衝部材の点数を最小限にし、商品を確実に梱包できる緩衝部材を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
第一の発明は、フイルムなどの軟包装材料で簡易梱包された商品を段ボール箱内へ格納する際の、前記段ボール箱内の長さ方向の左右に対座配置される前記商品の長さ方向の両端部分を保持する一対の緩衝部材であって、前記一対の緩衝部材のそれぞれは、一枚の段ボールより構成され、中央部に四角枡部を有し、前記四角枡部は、前記商品の片端に向けて開口部があり、底部、天壁部、左右側壁部や奥壁部より構成され、前記底部には一対の脚辺部を有し、前記天壁部には、一対の腕辺部を有し、前記一対の四角枡部の開口部より前記商品の長さ方向の両方の端部を受入れ保持でき、前記商品を前記段ボール箱内に直接接触させることなく宙吊りに保持できることを特徴とするものである。
【0018】
第二の発明は、前記奥壁部が、前記段ボール箱内の長さ方向の左右内壁の片方に、接触していないことを特徴とする緩衝部材である。
【0019】
第三の発明は、前記一対の脚辺部が、前記四角枡部の底部より垂直に立ち下がり、前記段ボール箱内の底部で直角に折れ曲がり、前記段ボール箱内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸していることを特徴とする緩衝部材である。
【0020】
第四の発明は、前記一対の腕辺部が、前記四角枡部の天壁部より垂直に立ち上がりがり、前記段ボール箱内の天壁部で直角に折れ曲がり、前記段ボール箱内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸していることを特徴とする緩衝部材である。
【発明の効果】
【0021】
第一の発明は、図3の(a)、(b)、図4の(a)、(b)や図5の(a)、(b)
の様に、フイルムなどの軟包装材料で簡易梱包された商品(7)を段ボール箱(1)内へ格納する際の、前記段ボール箱(1)内の長さ方向の左右に対座配置される前記商品(7)の長さ方向の両端部分を保持する一対の緩衝部材(5)であって、前記一対の緩衝部材のそれぞれは、一枚の段ボールより構成され、中央部に四角枡部(6)を有し、前記四角枡部(6)は、前記商品(7)の片端に向けて開口部があり、底部(30)、天壁部(29)、左右側壁部(25)(26)(27)(28)や奥壁部(4)より構成され、前記底部(30)には一対の脚辺部(18)を有し、前記天壁部(29)には、一対の腕辺部(17)を有し、前記一対の四角枡部(6)の開口部より前記商品(7)の長さ方向の両方の端部を受入れ保持でき、前記商品(7)を前記段ボール箱(1)内に直接接触させることなく宙吊りに保持できることを特徴とする緩衝部材(5)を用いることによって、低コストで、つまり、最小限の枚数の段ボール紙を用いて作成した緩衝部材(5)で、商品(7)を前記段ボール箱(1)内へ格納し、外部からの衝撃から商品(7)を保護できる効果を有するものである。
【0022】
第二の発明は、図3の(b)、図4の(a)、(b)や、図4の(b)の様に、前記奥壁部(4)が、前記段ボール箱(6)内の長さ方向の前後、左右、上下の内壁に、接触していないことを特徴とする緩衝部材であって、前記段ボール箱が、外部から衝撃を受けた場合でも、前記四角枡部(6)の前記奥壁部(4)が、前記段ボール箱(1)のすべての内壁から離れて存在するので、つまり、本発明の一対の緩衝部材(5)を用いて、商品を宙づりの状態で保持し、前記四角枡部(6)の中に保持している商品(7)に外部から、直接に衝撃が伝わるのを緩和しているので、商品(7)の損傷をまぬがれることができるという効果を有するものである。
【0023】
第三の発明は、図2の(a)、(b)や図4の(a)、(b)の様に、前記一対の脚辺部(18)が、前記四角枡部(6)の底部(30)より垂直に立ち下がり、前記段ボール箱(1)内の底部で直角に折れ曲がり、前記段ボール箱(1)内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸している最下部面(36)(38)を有することを特徴とする緩衝部材(5)であって、これを用いることによって、前記一対の脚辺部(18)と、その最下部面(36)(38)が、本発明の緩衝部材(5)の中央にある前記四角枡部(6)で保持している商品(7)の重量を、支えており、また、前記一対の脚辺部(18)が、前記段ボール箱(1)内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸している最下部面(36)(38)を備えており、中央の商品が多少揺れても、前記最下部面(36)(38)が左右にずれないことによって、商品(7)のずれを生じない効果を有するものである。
【0024】
第四の発明は、図2の(a)、(b)や図4の(a)、(b)の様に、前記一対の腕辺部(17)が、前記四角枡部(6)の天壁部(29)より垂直に立ち上がりがり、前記段ボール箱(1)内の天壁部で直角に折れ曲がり、前記段ボール箱(1)内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸している最上部面(35)(37)を有することを特徴とする緩衝部材(5)であって、これを用いることによって、前記一対の腕辺部(17)が、前記段ボール箱(1)内の天壁部に接していることによって、本発明の緩衝部材(5)の中央にある前記四角枡部(6)で保持している商品(7)が、上下方向に震動・揺れを起こしても、前記商品(7)の上へのずれ・移動を防止しており、その天壁部において前記一対の腕辺部(17)が、前記段ボール箱(1)内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸している最上部面(35)(37)を備えることで、中央の商品(7)が上下左右多少揺れても、前記最上部面(35)(37)が左右にずれないことによって、商品(7)のずれを生じない効果を有するものである。
【0025】
第三の発明の前記一対の脚辺部と第四の発明の前記一対の腕辺部が、前記段ボール箱内の底部や、天部と接しており、本発明の緩衝部材の中央にある前記四角枡部で保持している商品の上下の振動・揺れを防止・緩和し、前記一対の脚辺部と第四の発明の前記一対の
腕辺部が、それぞれ前記段ボール箱内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸していることによって、本発明の緩衝部材の中央にある前記四角枡部で保持している商品の左右の振動・揺れを防止・緩和している効果を有するものである。
【0026】
また、図3の(b)や、図4の(a)の様に、第三の発明の前記一対の脚辺部と第四の発明の前記一対の腕辺部が、前記段ボール箱内の底部や、天部と接しており、かつ、それぞれ前記段ボール箱内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸していることによって、前記脚辺部および前記腕辺部は、それぞれ、その最下部、最天部において、前記延伸距離・長さと前記段ボール箱内の長さ方向の左右内壁での接触距離・長さにより接しており、これらの前記長さにより形成される四面の八つの接触辺によって、本発明の緩衝部材の中央にある前記四角枡部で保持している商品の左右前後の振動・揺れを防止・緩和している効果を有するものである。
【0027】
また、図1に示すように、折れ曲り線部に長い切り込み部(42)と短い切り込み部(44)を設けており、これによって、折り畳んだ緩衝部材を組み立てた状態で簡易的に保形することができるという効果をゆうするものである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は本発明の緩衝部材(5)の一例の略展開図である。
【図2】図2の(a)は、本発明の緩衝部材(5)の一例の外観略図である。図2の(b)は、本発明の緩衝部材(5)の一例の一対を、その四角枡の開口部をお互い向かい合わせて対座させた際の外観略図である。
【図3】図3の(a)は、横置き型の紙段ボール箱(1)の外観略図である。図3の(b)は、横置き型の紙段ボール箱(1)に、本発明の緩衝部材(5)の一対を、その四角枡の開口部をお互い向かい合わせて対座させて収納した外観略図である。
【図4】図4の(a)は、本発明の緩衝部材(5)の一例の正面略図である。図4の(b)は、本発明の緩衝部材(5)の一例の縦断面略図である。
【図5】図5の(a)は、本発明の緩衝部材(5)の一例の平面略図である。図5の(b)は、本発明の緩衝部材(5)の一例の一対を、その四角枡の開口部をお互い向かい合わせて対座させて、それぞれの四角枡の収納スペースへ、収納予定の横長の商品をフイルムにて簡易包装したものの左右端を、それぞれの四角枡の収納スペースへ挿入、載置下状態の平面略図である。
【図6】図6は、特許文献1に係る梱包構造の模式図であり、すなわち、段ボール製の梱包箱(50)の底面に、まず、製品本体(51)の底面の凸凹に合わせた抜き穴を設け、Z字形に折り曲げてパット状に形成した紙段ボールよりなる下緩衝材(56)を置き、製品本体(51)を載置し、羽根部品(52)を保持した略筒状の紙段ボールよりなる中緩衝材(55)を載置し、次にガラスコップ(53)と、その上から紙段ボールよりなるスリーブ状に、且つL字形に形成した上緩衝材(54)とを載置し、ガラスコップ(53)と製品本体(51)とを前記下緩衝材(56)と上緩衝材(54)とで下と上から固定する状態の外観模式図である。
【図7】図7は、特許文献2に係る調理器の緩衝材において、発泡スチロールを使用せず紙段ボールのみよりなる梱包構造の模式図であり、すなわち、直方体状で上部開口部の4辺にそれぞれフラップをもつ紙段ボールよりなる外装箱(60)と、外装箱(60)の内側において調理器本体(66)の下方部を保持する1枚のダンボールよりなる底パット緩衝材(65)と、調理器本体(60)の上方部を保持する第1の天パット緩衝材(67)と、調理器本体(60)の前方および両側方に外装箱(60)の底面から天面まで連接したコの字形状の前パット緩衝材(63)と、調理器本体(66)の後方両側方に外装箱(60)の底面から天面まで連接したコの字形状の後パット緩衝材(64)を備えた構成による梱包状態の手順構造の外観模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は、図3の(a)、(b)や図5の(b)に示すように、フイルムなどの軟包装材料で簡易梱包された横置型の商品を段ボール箱内へ格納する際の、商品を外部の衝撃より、保護するための緩衝部材であって、前記段ボール箱内の長さ方向の左右に一対、対座するように配置され、前記一対の緩衝部材は、それぞれの中央部に四角枡部を有し、それぞれの開口部は、前記段ボール箱内の長さ方向の左右に向かい合うように対座、設置される。
【0030】
前記一対の開口部に、前記横置型の商品の長さ方向の左右の端を差し込み、前記商品を段ボール箱内に宙づり梱包する、前記開口部を有する四角枡部は、前記一対の脚辺部と、前記一対の腕辺部を備え、それぞれ箱内の底部や天部に垂直に立ち下がり、立ち上がりし、前記底部や前記天部に到達し、前記一対の脚辺部は、前記商品の全荷重を支え、前記一対の腕辺部は、前記商品の上下動や揺れを防止する。
【0031】
前記一対の脚辺部および前記一対の腕辺部は、その最下部と最天部において、水平に前記横置型の商品の長さ方向の左右方向の壁面に届くまで向かい延伸して、前記一対の脚辺部および前記一対の腕辺部は、それぞれ四面ずつ計八面を形成する。
【0032】
前記八面にて、段ボール箱内の前記横置型の商品が、外部からの衝撃を受けたときの、左右前後の振動や揺れを防止・緩和するする。
【0033】
本発明に用いる段ボール箱の材料としては、一般的な強度を有する紙段ボール箱が使用できるが、上下の紙素材の間に波形の空間を有する波段ボールや、三角柱や四角柱の空間を有するハニカム構造の段ボールなども使用できる。
【0034】
本発明の緩衝部材に用いる紙段ボールとしては、一般的な強度を有する紙段ボール箱が使用できるが、特に限定はしないが、段ボール箱内に格納する商品の重量などに応じて、強度の強い紙段ボールを用いることができる。
【0035】
本発明の図1の展開図は一例であるが、一枚の紙段ボールより構成できることを特徴としているが、商品(7)の重量を支える前記脚辺部(18)の一本の立下り部および前記腕辺部(17)の一本の立ち上がり部は、三枚の紙段ボールで構成されているが、さらに商品の重量の重いものの場合に、前記脚辺部(18)の立下り部の強度を強くする場合には、折り曲げ回数を増やして前記脚辺部(18)の一本の立下り部を四〜五枚の紙段ボールで構成されてように展開図を作成するものとする。
【0036】
本発明の図2、図3と図5を参照し、一例として一対の緩衝部材(5)を紙段ボール箱(1)内に収納する手順を説明する、紙段ボール箱(1)は、上面開口部に2枚の短フラップ(2)、と2枚の長フラップ(3)を折り曲げ可能に設けたもので、これの内底部の長さ方向の左右に、緩衝部材(5)をそれぞれ一つずつ、四角枡部(6)の開口部が向かい合わせに対座するように収納した後、横置型の商品(7)の左右端を,それぞれ前記四角枡部(6)の開口部に挿入、載置するをもって、梱包用の紙段ボール箱(1)内に収納する。
【0037】
次に、本発明の図1の展開図や、図2(a)、(b)に示すように、一枚の紙段ボールより緩衝部材(5)を作成する手順を説明する、図1の横長方形の展開図において、その中央に、前記横長方形の短辺、長辺と平行状態を呈する4本の折曲線(12)(13)や、(14)(15)が形成されているとともに、各折曲線(12)乃至(15)の交差部分に円形の丸孔(16)が4個穿設されており、折曲線(12)乃至(15)によって前記四角枡(6)の奥壁部(4)を形成する。
【0038】
そして、各折曲線(12)乃至(15)の左や右および上や下の位置に四角枡左内壁(25)、四角枡左外壁(26)や、四角枡右外壁(27)、四角枡右外壁(28)及び、四角枡天壁(29)や、四角枡底壁(30)があり、各谷折曲線(12)乃至(15)を角度90度折曲し、および各山折曲線(19)乃至(20)を角度180度折曲し、そして谷斜折曲線(22)を谷折して、前記6枚の壁面によって、各山折曲線(19)や(20)と、天壁辺(39)や底部辺(40)によりなる開口部を有する四角枡(6)を形成する。
【0039】
同時に、谷斜折曲線(22)を谷折することで、各連結線(10)、(11)、(17)、(18)が連結し、各連結部(17)、(18)が立ち上がり部、立下り部が形成となり、各谷折曲線(31)、(32)、(33)、(34)を角度90度折曲することで、右腕辺面(37)、右脚辺面(38)、左腕辺面(35)、左脚辺面(36)が形成し、中央に四角枡の収納部(6)を有し、上部と下部に、左右腕辺部(17)と最下部面(35)(37)および左右脚辺部(18)と最下部面(36)(38)を有する横置商品(7)を段ボール箱(1)内に宙づりすることのできる一対の緩衝部材(5)を作成した。
【符号の説明】
【0040】
(1) 段ボール箱
(2) 紙段ボール箱(1)は、上面開口部に2枚の短フラップと2枚の長フラップ(3)
(3) 長フラップ
(4) 四角枡部(6)の奥壁部
(5) 本発明の緩衝部材
(6) 四角枡部
(7) 商品
(12)、(13)、(14)、(15) 折曲線
(16) 丸孔部
(17) 腕辺部
(18) 脚辺部
(19)、(20) 山折曲線
(22) 谷斜折曲線
(25) 四角枡左内壁
(26) 四角枡左外壁
(27) 四角枡右外壁
(28) 四角枡右外壁
(29) 四角枡天壁部
(30) 四角枡底壁部
(31)、(32)、(33)、(34) 谷折曲線
(35) 腕辺部(17)が、前記四角枡部(6)の天壁部(29)より垂直に立ち上がりがり、前記段ボール箱(1)内の天壁部で直角に折れ曲がり、前記段ボール箱(1)内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸している最上部面
(36) 脚辺部(18)より垂直に立下がった段ボール箱(1)内の底部で直角に折れ曲がり、前記段ボール箱(1)内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸している最下部面
(37) 腕辺部(17)が、前記四角枡部(6)の天壁部(29)より垂直に立ち上がりがり、前記段ボール箱(1)内の天壁部で直角に折れ曲がり、前記段ボール箱(1)内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸している最上部面
(38) 脚辺部(18)より垂直に立下がった段ボール箱(1)内の底部で直角に折れ曲がり、前記段ボール箱(1)内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸している最下
部面
(39) 四角枡天壁辺
(40) 四角枡底部辺
(42) 長い切り込み部
(44) 短い切り込み部
(50) 特許文献1に係る段ボール製の梱包箱
(51) 特許文献1に係る製品本体
(52) 特許文献1に係る羽根部品
(53) 特許文献1に係るガラスコップ
(54) 特許文献1に係る上緩衝材
(55) 特許文献1に係る略筒状の紙段ボールよりなる中緩衝材
(56) 特許文献1に係る紙段ボールよりなる下緩衝材
(60) 特許文献2に係る紙段ボールよりなる外装箱
(63) 特許文献2に係る前パット緩衝材
(65) 特許文献2に係る底パット緩衝材
(66) 特許文献2に係る調理器本体
(67) 特許文献2に係る天パット緩衝材
(64) 特許文献2に係る後パット緩衝材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
梱包された商品を段ボール箱内への格納において、前記段ボール箱内の長さ方向の左右に対座配置される前記商品の長さ方向の両端部分を保持する一対の緩衝部材であって、
前記一対の緩衝部材のそれぞれは、一枚の段ボールより構成され、中央部に四角枡部を有し、前記四角枡部は、前記商品の片端に向けて開口部があり、底部、天壁部、左右側壁部や奥壁部より構成され、前記底部には一対の脚辺部を有し、前記天壁部には、一対の腕辺部を有し、
前記一対の四角枡部の開口部より前記商品の長さ方向の両方の端部を受入れ保持でき、
前記商品を前記段ボール箱内に直接接触させることなく宙吊りに保持できることを特徴とする緩衝部材。
【請求項2】
前記奥壁部が、前記段ボール箱内の長さ方向の左右内壁の片方に、接触していないことを特徴とする請求項1に記載の緩衝部材。
【請求項3】
前記一対の脚辺部が、前記四角枡部の底部より垂直に立ち下がり、前記段ボール箱内の底部で直角に折れ曲がり、前記段ボール箱内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の緩衝部材。
【請求項4】
前記一対の腕辺部が、前記四角枡部の天壁部より垂直に立ち上がりがり、前記段ボール箱内の天壁部で直角に折れ曲がり、前記段ボール箱内の長さ方向の左右内壁に接触するまで延伸していることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の緩衝部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−166822(P2012−166822A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−29583(P2011−29583)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】