説明

縁石ブロックの撤去装置および縁石ブロックの撤去方法

【課題】 大掛かりな装置を使用することなく、モルタル容器を残存させない縁石ブロックの撤去装置および撤去方法を提供する。
【解決手段】 縁石ブロックの撤去装置は、楔状先端部13を有するジャッキ1と、このジャッキを包囲しつつ撤去すべき縁石ブロックBの両側路面に跨って設置可能なケーシング2とからなる。ケーシングは、ジャッキを収容するジャッキ収容部26と、その一端面21によって構成されるジャッキ支持面と、反対端面22の近傍に設けた係止部31,41とを備えている。係止部は、切欠部3,4の端縁の一部で構成される。縁石ブロックの撤去方法は、ケーシングを縁石ブロックの両側に跨るように設置し、係止部を上記縁石ブロックの下端縁に当接させ、ジャッキ収容部内にジャッキを横向きかつ楔状先端部を縁石ブロックに向かって配置し、ジャッキにより楔状先端部を縁石ブロックの下端に侵入させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、路面に設けられる縁石ブロックの撤去装置および撤去方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、舗装された路面には車道と歩道との境界、または、対面通行道路の中央分離帯域と車道との境界等において、高さ数cm〜十数cmの縁石ブロックが路面に設置されており、路面の拡幅工事や大規模改修工事においては、これらの縁石ブロックを撤去する必要があった。
【0003】
また、一般道路における縁石ブロックは、小型の複数のブロック体を繋ぎ合わせて所定長さの縁石ブロックを構成しているため、個々のブロック体に分割することで撤去可能になるものであり、そのための装置としては縁石に衝撃を与えることができるものがあった(特許文献1参照)。しかし、高速道路や自動車専用道路に使用される縁石は、約1mの長さを有する縁石ブロックが断続的に設置されており、縁石ブロックに衝撃を与えたとしても当該縁石ブロックを撤去できる状態となることはなかった。つまり、この種の縁石ブロックは、道路との結合を強固にすべく、縁石ブロックの底部に突設される連結部が道路内部に挿入され、かつ、当該連結部は道路との間でモルタルにより固定される構成となっていることから、当該縁石ブロックに対して衝撃を与える程度ではモルタルの固着を解除することはできず、結果的に、バックホーなどによって強引に破壊するほかに手段はなかった。
【特許文献1】特開2004−68456号公報(2頁−3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、バックホーなどの重機を使用して縁石ブロックを撤去する場合には、縁石ブロックを撤去することは可能であるが、当該縁石ブロックを固定するためのモルタル等が道路内部に残留することがあった。特に、道路内部に固化前のモルタルを溜めるために設けられるモルタル容器が残存することから、電気ドリル等を使用して上記モルタル容器を撤去する必要があった。
【0005】
また、上記撤去作業は、道路の通行を遮断して行われるものではなく、縁石ブロックの近くを車両が通過する状態である場合が多く、バックホーなどの重機を使用する作業では、走行する車両に対する安全性について問題があった。さらに、何らかの方法により縁石ブロックを撤去したとしても、上記モルタル容器が残存した状態で舗装面の切削工事をする場合には、当該モルタル容器が切削装置の刃に衝突し、当該工事が円滑に遂行されない状態となっていた。
【0006】
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、大掛かりな装置を使用することなく、モルタル容器を残存させない縁石ブロックの撤去装置および撤去方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、縁石ブロックの撤去装置にかかる本発明は、楔状先端部を有するジャッキと、このジャッキを包囲しつつ撤去すべき縁石ブロックの両側路面に跨って設置可能なケーシングとからなる縁石ブロック撤去装置であって、上記ケーシングは、上記ジャッキを収容するジャッキ収容部と、このジャッキ収容部の一端面によって構成されるジャッキ支持面と、上記ジャッキ支持面の反対端面の近傍において上記縁石ブロックを部分的に係止する係止部とを備えたケーシングであることを特徴とする縁石ブロックの撤去装置を要旨としている。
【0008】
上記のような構成とすることにより、縁石ブロックが設置されている路面の両側に跨ってケーシングを設置し、その一方においてジャッキが支持されつつジャッキの楔状先端部を縁石ブロックに向けて前進させるとき、ケーシングの係止部と、ジャッキの楔状先端部との距離を縮小させることとなり、この両者を縁石ブロックの底部下方に侵入させることにより、路面と縁石ブロックとの結合を破壊させることができ、同時に、縁石ブロックを上昇させることによって、路面の内部の埋設されるモルタル容器等をも引き抜くことが可能となる。
【0009】
上記発明において、前記ケーシングは、略長方形の箱型形状に成形された構成とし、その側壁のうち前記ジャッキ収容部と前記係止部との中間において、撤去すべき縁石ブロックとの間に十分な間隔が保持される切欠部を設けてなる構成とすることができる。このような構成とすれば、切欠部によりケーシングが縁石ブロックに当接することがなく、また、切欠部の片側端縁の下端に係止部を構成することができる。そして、箱型形状のケーシングの長手方向に沿ってジャッキを配置することにより、当該ケーシングの一端面がジャッキの支持部として機能するとともに、その設置と同時にジャッキの楔状先端部が縁石ブロックに向かうようにすることができる。
【0010】
さらに、上記発明において、前記ジャッキを油圧ジャッキで構成することができ、その油圧ジャッキは、シリンダ部と、先端に楔状の先端部を有す得るロッド部とで構成され、前記ケーシングの外方に設置される油圧装置により操作されるように構成したものとすることができる。このような構成とすれば、小型のジャッキで強大な押圧力を得ることができ、しかも、ケーシングにはシリンダ部およびロッド部のみを収容させることで撤去装置が構成されることとなるから、撤去すべき縁石ブロックの場所に移動する場合であっても、比較的大重量の油圧装置を移動させる必要がなくなるものである。
【0011】
また、縁石ブロックの撤去装置にかかる本発明は、油圧ジャッキと、このジャッキを包囲しつつ撤去すべき比較的長尺な縁石ブロックの長手方向に対して直交方向に向かって該縁石ブロックの両側路面に跨るように設置可能なケーシングとからなる縁石ブロック撤去装置であって、上記油圧ジャッキは、シリンダ部と、先端に楔状の先端部を有するロッド部とで構成された油圧ジャッキであり、上記ケーシングは、長方形の箱形状の底面を開放してなる本体部と、上記ロッドの進退方向を横向きにして上記油圧ジャッキを配置できるジャッキ収容部と、このジャッキ収容部を構成する一端面によって上記シリンダ部の基端を支持してなるジャッキ支持面と、上記ジャッキ支持面の反対端面の近傍において上記縁石ブロックを部分的に係止する係止部と、上記ジャッキ収容部と係止部との中間における側面を切り欠いてなる切欠部とを備えたケーシングであることを特徴とする縁石ブロックの撤去装置を要旨としている。
【0012】
このような構成の撤去装置によれば、ケーシングは、箱型形状の底部が開放されてなるから、油圧ジャッキの設置が、ケーシング設置よりも先であっても後であってもよく、作業者の好みに応じて自由に使用態様をとることができる。また、油圧ジャッキのシリンダ部の基端がジャッキ支持面によって支持されることから、油圧ジャッキの位置決めが容易となる。なお、楔状先端部は油圧ジャッキのロッド部の先端に構成されていることから、油圧ジャッキのシリンダ操作のみによって、撤去作業を行うことができることとなる。
【0013】
他方、縁石ブロックの撤去方法にかかる本発明は、請求項1記載の縁石ブロックの撤去装置を使用する縁石ブロックの撤去方法であって、前記ケーシングを縁石ブロックの両側に跨るように設置し、そのケーシングに設けられている係止部を上記縁石ブロックの下端縁に当接させ、上記ケーシングのジャッキ収容部内にジャッキを横向きかつ楔状先端部を上記縁石ブロックに向かって配置し、ジャッキを操作してその楔状先端部を上記縁石ブロックの下端に侵入させることを特徴とする縁石ブロックの撤去方法を要旨とする。
【0014】
上記構成の撤去方法によれば、縁石ブロックの一方端縁にケーシングの係止部を係止させ、ジャッキの楔状先端を縁石ブロックの他方端縁の下部から侵入させることによって、ジャッキの楔状先端部が縁石ブロックの下側に侵入するとともに、当該縁石ブロックと路面との間に楔状先端部を介在させることができ、これによって、縁石ブロックを路面から徐々に上昇させることができる。
【0015】
また、縁石ブロックの撤去方法にかかる本発明は、請求項2記載の縁石ブロックの撤去装置を使用する縁石ブロックの撤去方法であって、前記ケーシングの切欠部が縁石ブロックとの間に所定の間隙を有しつつ該縁石ブロックを横断させて該ケーシングを該縁石ブロックの両側に跨った状態で設置し、かつ、上記ケーシングの係止部を上記縁石ブロックの下端縁に当接させ、上記ケーシングのジャッキ収容部内に前記ジャッキを横向きかつ楔状先端部を上記縁石ブロックに向かって配置し、該ジャッキを操作してその楔状先端部を上記縁石ブロックの下端に侵入させることを特徴とする縁石ブロックの撤去方法をも要旨としている。
【0016】
本発明によれば、ケーシングの切欠部が縁石ブロックを横断するように配置されることから、縁石ブロックの存在にかかわらず、当該縁石ブロックを境にして両側に跨るようにケーシングを設置することができる。そして、切欠部の一方の縁部下端に係止部が形成されていることから、上記のように切欠部が縁石ブロックを横断する状態において、上記係止部が縁石ブロックの片側下端縁に接近する状態で配置させ得ることとなる。なお、ケーシングの設置の際に、上記係止部を縁石ブロックの端縁に係止させることも可能であるが、係止部は、縁石ブロックの下端縁に近接する状態または当接する状態とすることにより、ジャッキの楔状先端部が縁石ブロックの他方下端縁から下側に侵入する際、その反力を受けて係止部を縁石ブロックの片側下端縁に移動させることとなるから、ケーシングの設置時において係止部を縁石ブロックの下端縁に係止させることが、必須の要件となるものではない。
【0017】
さらに、縁石ブロックの撤去装置にかかる本発明は、請求項3又は4記載の縁石ブロックの撤去装置を使用する縁石ブロックの撤去方法であって、前記ケーシングの切欠部が縁石ブロックとの間に所定の間隙を有しつつ該縁石ブロックを横断させて該ケーシングを該縁石ブロックの両側に跨った状態で設置し、かつ、上記ケーシングの係止部を上記縁石ブロックの下端縁に当接させ、上記ケーシングのジャッキ収容部内に油圧ジャッキを横向きかつロッド部の先端を上記縁石ブロックに向かって配置し、該油圧ジャッキを操作してその楔状先端部を上記縁石ブロックの下端に侵入させることを特徴とする縁石ブロックの撤去方法をも要旨としている。
【0018】
上記構成の撤去方法によれば、シリンダ部から延出可能なロッド部の先端に設けられている楔状先端部を縁石ブロックの下側に侵入させるものであるから、ケーシングおよび油圧ジャッキの設置後において、油圧ジャッキのシリンダ操作によって縁石ブロックの撤去作業を行うことが可能となる。
【0019】
上述した縁石ブロックの撤去方法にかかる各発明において、前記ジャッキ収容部の一端面とジャッキまたはシリンダ部との間にスペーサを設け、上記ジャッキの楔状先端部またはロッド部の先端部による侵入状態に応じてジャッキの位置を調整する構成とすることができる。このような構成とすれば、縁石ブロックの大きさまたは形状等によって、ケーシングの一端面から縁石ブロックの端縁までの距離が異なる場合であっても、スペーサの有無または大小等の調整により、楔状先端部の進退できる位置を調整することができるものである。そして、縁石ブロックが小さなものであり、縁石ブロック端縁までの距離が長くなった場合には、大きなスペーサを使用することにより縁石ブロックに楔状先端部を到達させることができ、逆に、縁石ブロックが大きい場合には、第一段階として、スペーサを使用せずに楔状先端部を前進させ、第二段階として、スペーサを使用して第一段階に引き続き楔状先端部を一層先方に侵入させることも可能となる。
【発明の効果】
【0020】
縁石ブロックの撤去装置にかかる本発明によれば、ケーシングを縁石ブロックの両側の路面に跨るように配置し、車両が走行しない領域(例えば、歩道側または中央分離帯域)にジャッキ収容部を配置するとともに、そのジャッキ収容部に設置したジャッキを操作することにより縁石ブロックを撤去できることとなるから、走行する車両に対する安全性を配慮しつつ縁石ブロックの撤去作業を行うことができる。そして、車道側には、上記のように跨って配置したケーシングの一部のみが存在するため、これまた車両に対する安全性が向上することとなる。
【0021】
また、撤去装置としては、ジャッキおよびケーシングにより構成されることから非常に小型の撤去装置となり、ジャッキのみが動力により作動する構成であることから、操作時における作動部位が極めて限定的となる。そして、ジャッキの先端(またはロッドの先端)に設けられる楔状先端部が縁石ブロックの下部に侵入するとき、縁石ブロックが上記楔状先端部によって持ち上げられることとなり、縁石ブロックの連結部が固着されるモルタルおよびモルタル容器を同時に引き抜くことが可能となり、道路内部にモルタル容器を残存させることがない。
【0022】
なお、ケーシングの側面に切欠部を有する構成の発明によれば、ケーシングを縁石ブロックの両側に跨って配置する際、当該ケーシングの切欠部が縁石ブロックの周辺に位置させることができ、ケーシングの設置が容易となるうえ、引き上げられた縁石ブロックが、上記切欠部の内側に位置することとなるから、車道等に転げ落ちることを防止できる。
【0023】
他方、縁石ブロックの撤去方法にかかる本発明によれば、ジャッキが収容されていないケーシングのみを移動させて、縁石ブロックに対して所望の状態にケーシングを設置することができ、軽量かつ小型のケーシングあるため、一人の作業者によって移動および設置が可能となる。
【0024】
また、ケーシングに設けられた係止部は、縁石ブロックを中心にジャッキ収容部の反対側に設けられ、これを縁石ブロックの下部に係止させることができるため、ジャッキの先端(またはロッド部の先端)に設けられる楔状先端部のみを移動することによって、縁石ブロックを上記係止部と楔状先端部との間で挟みながら、楔形状に応じて下端を徐々に上方に移動させることができるようになる。
【0025】
なお、本発明に使用するジャッキの進退ストロークの大小に応じて、縁石ブロックの押し上げ能力が異なることとなるが、この進退ストロークが小さい場合には、ジャッキ収容部に着脱可能なスペーサを設けることにより、上記進退ストロークを実質的に大きくすることができる。すなわち、ジャッキの先端(またはロッド部の先端)が適宜前進した時点で、当該先端を起点としてジャッキを収縮させ、ジャッキ(シリンダ部)の基端とケーシングの一端面との間にスペーサを設置し、さらにジャッキを伸張させることによって、ジャッキが有する進退ストロークの倍の長さのストロークを得ることができるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。縁石ブロック撤去装置の発明にかかる実施形態は、図1のように、ジャッキ1とケーシング2とで構成されている。図においてBは、縁石ブロックを示している。この図に示すように、ジャッキ1は油圧ジャッキであり、図示せぬ油圧装置に連続するシリンダ部11とロッド部12で構成され、ロッド部12の先端には、楔状先端部13が設けられている。なお、シリンダ部11には、油圧装置との連続のためのホース連結部14,15が設けられ、シリンダ部11の油の入出によってロッド部12の進退を可能にしている。他方、ケーシング2は、概略形状が長方形の箱型に成形されており、底部は開放された構成となっている(換言すれば、四つの壁面21,22,23,24によって長方形状の枠体を構成してなるものである)。そして、路面に設置した状態において、上面のみが開放する箱状となるものである。この枠体の短辺側の壁面(すなわち箱体両端面)21,22のうち片方の壁面(一端面)21から所定の範囲25において、上記油圧ジャッキ1を収容できる程度のスペースを有するジャッキ収容部26が形成されている。このジャッキ収容部26は、上記ケーシング2が路面上に設置された状態で当該路面上にジャッキ1を設置することによってジャッキ1を収容する構成である。また、ケーシング2の他方の壁面(他端面)22から所定の範囲27には、反対路面設置部28が形成され、ジャッキ収容部26との中間において、上記枠体の長辺側の壁面(すなわち箱体側面)23,24に底部を開放した切欠部3,4が設けられている。
【0027】
切欠部3,4は、箱体側面23,24の双方に同じ形状で設けられており、それぞれ縁石ブロックBの横断面よりも大きく切り欠かれ、かつ、箱体側面23,24の底部端縁において開放する形状に形成されている。このような構成とすることにより、長尺な縁石ブロックBの長手方向に対し、ケーシング2の長手方向を直交させて配置するとき、切欠部3,4が縁石ブロックBを横断できる状態となる。このとき、縁石ブロックBの表面から切欠部3,4までに十分な間隔を有することができる。そして、この状態において、ケーシング2は、撤去すべき縁石ブロックBを境にして、その両側の路面に跨るように設置されることとなるのである。なお、図1では略矩形の切欠部3,4を示しているが、この形状は適宜変更することができる。
【0028】
また、切欠部3,4の端縁のうち、上記反対路面設置部28の側における開放端付近には、ジャッキ収容部26に向かって部分的に突出する係止部31,41が設けられており、縁石ブロックBの底部付近を部分的に係止できる構成となっている。この係止部31,41は、底部が反対路面設置部28の底部を延長しつつ、高さ方向の端縁を斜状にして形成されたものである。そして、係止部31,41による縁石ブロックBの係止は、路面と縁石ブロックBの底面との間隙においてなされるものであり、反対路面設置部28を縁石ブロックBに引き寄せることによって上記係止が実現するものである。
【0029】
ここで、ケーシング2のジャッキ収容部26を構成している短辺側の壁面(以下、一端面21という)は、ジャッキ収容部26に油圧ジャッキ1を収容するとき、当該油圧ジャッキ1の基端が当接され、その基端を支持する支持面として機能するものである。すなわち、油圧ジャッキ1は、シリンダ部11からロッド部12を延出させることによって、縁石ブロックBに対する外力を作用させることができるのであるが、シリンダ部11が固定されていない場合には、縁石ブロックBに作用すべき外力が反力としてシリンダ部11を後退させることとなるからである。従って、油圧ジャッキ1のシリンダ操作をする時においては、シリンダ部11の後端を一端面21の内側表面に当接させたうえで実施されることによって、油圧ジャッキ1の位置を安定させることができる。
【0030】
本実施形態は上記のような構成であるから、図2に示すように、ケーシング2の切欠部3,4が縁石ブロックBを横断するように当該ケーシング2を路面Gに設置すると、このケーシング2は、縁石ブロックBを境にして、その両側に跨った状態となる。そして、ケーシング2のジャッキ収容部26は、縁石ブロックBの片方側部に位置する状態となることから、このジャッキ収容部26に油圧ジャッキ1を収容させることができるのである。このとき、シリンダ部11の後端はケーシング2の一端面21の内側表面に当接させ、ロッド部12の楔状先端部13を縁石ブロックBに向けて配置するのである。この状態から油圧ジャッキ1についてシリンダ操作をすることにより、ロッド部12が延出して、楔状先端部13を前進させ、この楔状先端部13の尖端が縁石ブロックBの底面と路面Gとの隙間に侵入することとなる。これと同時に、反対側の縁石ブロックBの底面と路面Gとの隙間には、反対路面設置部28の係止部31,41が侵入し、当該縁石ブロックBの下端部を部分的に係止することができるものである。これは、油圧ジャッキ1のシリンダ操作により、当該ジャッキ1は、縁石ブロックBとケーシング一端面21との距離を拡張させるように作用し、ケーシング2の全体に対して一端面21の方向に付勢させることとなるためである。すなわち、この付勢により、ケーシング2の全体が一端面21の方向に移動すると、反対路面設置部28の係止部31,41が縁石ブロックBに接近し、その底部に当接し、さらに移動することにより縁石ブロックBの底部と路面Gとの間に係止部31,41が侵入することとなるのである。このようにして、縁石ブロックBの反対側を係止部31,41で係止し、縁石ブロックBの手前側に楔状先端部13を侵入させることにより、当該楔状先端部13の傾斜角度に沿って縁石ブロックBを徐々に上昇させることができるのである。
【0031】
ここで、撤去すべき縁石ブロックBについて説明すると、路面Gに設置される縁石ブロックBは、図3に示すように、縁石ブロックBの底面から内部にネジ状の連結金具51が挿入された状態で、グラウト剤またはモルタル52によって固定され、この連結金具51の一部が縁石ブロックBの底面から突出しており、これを路面Gの内部に挿入することにより設置されている。そして、路面Gには、モルタル容器53が路面において開口されつつ埋設されており、このモルタル容器53にモルタル54を充填した状態において、上記連結金具51が挿入されることにより、当該モルタル54の固化に伴って強固に設置されるものである。
【0032】
この連結金具51は、長手方向の寸法が約1mの縁石ブロックでは長手方向の二個所に設けられている。そこで、楔状先端部13による侵入は、上記連結金具51が設けられていると予想される位置のほぼ中間地点において行われる。これは、縁石ブロックBに対する上向きの力を、両側の連結金具51に均等に作用させるためである。また、長尺な縁石ブロックBにおいて三個以上に連結金具51が設けられる場合は、縁石ブロックBの長手方向の二点で二回に分けて楔状先端部13を侵入するか、または、同時に二個所で同様の装置を使用することによって、縁石ブロックBを撤去させることも可能である。
【0033】
そこで、本実施形態の作動態様を図3に基づいて説明する。まず、上述のように、油圧ジャッキ1のロッド部12の先端に設けられている楔状先端部13を縁石ブロックBに向けて前進させることにより、最初はケーシング2を僅かに後退させることとなり、反対路面設置部28の係止部31,41の先端部分が縁石ブロックBの反対側端縁に当接する。この係止部31,41が縁石ブロックBに当接することにより、ケーシング2の後退が停止し固定的な状態となる。さらに、楔状先端部13を前進させることにより、当該楔状先端部13の尖端が縁石ブロックBの底面と路面Gとの中間に侵入することとなるのである(図3(a)参照)。
【0034】
楔状先端部13が縁石ブロックBの底面に大きく侵入することにより、縁石ブロックBは、楔状先端部13の侵入があった端縁を持ち上げ、反対路面設置部28の係止部を支点として傾いた状態となる(図3(b)参照)。そして、この状態において、縁石ブロックBに設けられる連結金具51が、路面内部に埋設されたモルタル容器53をモルタル54とともに引き抜くこととなる。このとき、モルタル容器53の周辺のアスファルト等の舗装面を僅かに崩壊させることとなるが、モルタル容器53は全体として埋設された位置の上方に引き抜かれることとなる。
【0035】
さらに、楔状先端部13を前進させるときには、縁石ブロックBを大きく上昇させることとなる。この場合、図3(c)に示すように、縁石ブロックBは路面から完全に分離するように上昇し、反対路面設置部28の係止部31,41よりも上方に持ち上げられ、当該係止部31,41の係止は解除されるが、切欠部の一部の端縁が縁石ブロックBに当接することにより、引き抜かれた縁石ブロックBを所定の位置に保持させることができるようになっている。
【0036】
上記のような撤去装置によれば、比較的小型の油圧ジャッキ1を使用し、かつ、この油圧ジャッキ1を収容するケーシング2も必然的に小型となり、持ち運びが簡易であるとともに、取扱いが簡便である。また、縁石ブロックBは、楔状先端部13によって底面を斜状に傾けられつつ上方に持ち上げられるものの、縁石ブロックBに対して上向き、特に、モルタル容器53を上向きに引き抜くことができるため、路面内部に埋設されたモルタル容器53を路面内部に残存させることなく縁石ブロックBとともに撤去することが可能となる。
【0037】
次に、上記撤去装置を使用した縁石ブロックBの撤去方法の実施形態について図4および図5に基づいて説明する。まず、縁石ブロックBを跨いだ状態でケーシング2を設置する(図4(a)参照)。このとき、ケーシング2のジャッキ収容部26を歩道側もしくは中央分離帯の安全な場所に設置し、反対路面設置部28を縁石ブロックBの反対路面(例えば車道側)に設置する。また、反対路面設置部28に形成された係止部31,41は縁石ブロックBの車道側下端縁に接近(可能な限り当接)するように配置する。次に、ケーシング2のジャッキ収容部26にジャッキ1を設置する(図4(b)参照)。このとき、ジャッキ2のロッド部12の先端に設けられた楔状先端部13が縁石ブロックBに対向するように設置する。また、シリンダ部11の後端(基端)は、ケーシング2の一端面21の内側表面21に当接するように配置する。この状態で、シリンダ操作によりロッド部12を延出させることにより、当該ロッド部12の先端の楔状先端部13が縁石ブロックBに当接することとなる(図4(c)参照)。
【0038】
引き続き、ジャッキ1のシリンダ操作により、ロッド部12を延出させることにより、ロッド部12の楔状先端部13が縁石ブロックBを押すこととなるが、このジャッキ1のシリンダ部11の後端と、ケーシング2の一端面21の内側表面との間に、間隙を有している場合には、シリンダ部11が僅かに後退して、当該一端面の内側表面に密着するようになる。さらに、シリンダ部11が後退する向きにケーシング2を付勢するため、ケーシング2を後退させることとなる。このとき、ケーシング2の反対路面設置部28に形成された係止部31,41(切欠部3,4の一部分)が縁石ブロックBの下端縁を係止するまで、上記ケーシング2が後退することとなる。そして、上記係止部31,41が縁石ブロックBの下端に係止するとき、ケーシング2の後退は停止し、さらに一端面21がジャッキ1を後端において支持することとなる。
【0039】
この状態で、ジャッキ1およびケーシング2の位置が固定することとなり、ジャッキ1をシリンダ操作することによって、ロッド部12の楔状先端部13を縁石ブロックBの底面に強制的に侵入させることが可能となる(図5参照)。楔状先端部は、図5(a)に示しているように、底面部分が路面Gに沿って水平方向に配置され、上部斜状部分が、尖端に向かって下り傾斜に形成されている。従って、ロッド部12の延出により、楔状先端部13が縁石ブロックBの底面に侵入する場合、僅かな隙間に侵入することとなり、また、楔状先端部の侵入にともなって、縁石ブロックBの端縁を上方に持ち上げることができる。このようにして、縁石ブロックBの片側端縁部が上昇することにより、縁石ブロックBは、鉛直上向きに引き抜かれるのではなく、固着位置から離れた部分を押し上げて徐々に傾いた状態とすることができ、この状態によって、徐々に縁石ブロックBの固着状態が破壊されることとなるのである。
【0040】
ジャッキ1のシリンダ操作によってロッド部12が十分に延出されたときに、所定の状態まで縁石ブロックBが上昇する場合には、当該縁石ブロックBの固着状態が崩壊しており、その後は、手作業または小型ウインチ等により、縁石ブロックBを吊り上げることが可能となり、撤去することができる。そして、所定の状態まで縁石ブロックBを上昇させるに至らなかった場合には、継続してジャッキ1による楔先端部13の侵入が行われる。ここで、ロッド部12を最大限まで延出させている場合には、ロッド部12を一度収縮させてシリンダ部11を前進させ、シリンダ部11の後端にスペーサ6を設置する(図5(b)参照)。なお、上記ロッド部12を収縮されるとき、ロッド部12の楔状先端部13は縁石ブロックBの底面および路面Gにより挟持されることから、ロッド部12の位置は変動せず、シリンダ部11のみが縁石ブロックBに向かって前進することとなるのである。
【0041】
上記のようにスペーサ6を設置した後、ジャッキ1についてシリンダ操作をしてロッド部12を延出させることにより、シリンダ部11が再び後退し、その後端がスペーサ6の表面に当接することとなり、さらにロッド部12の延出により、楔状先端部13が縁石ブロックBの底面をさらに奥深くまで侵入することとなる(図5(c)参照)。そして、この楔状先端部13の侵入の程度に応じて、縁石ブロックBが上方に持ち上げられることとなるから、当該楔状先端部13が十分に奥まで侵入するとき、縁石ブロックBを路面Gに固着するための連結金具51およびモルタル容器53をも同時に引き抜くこととなり(図3)、上記固着状態を完全に破壊するとともに、モルタル容器53が埋設されていた路面Gの内部の穴の径を拡張させることとなる。従って、楔状先端部13を後退させることにより、縁石ブロックBの底面から当該楔状先端部13を除去した場合、持ち上げられていた縁石ブロックBは、再び下降して路面Gの上に設置された状態に戻ることとなるが、上述のように固着状態が解除されているから、重機等の機械器具を使用することなく吊り上げて撤去することが可能となる。なお、この場合、縁石ブロックBの重量が比較的軽量のものであれば、作業者らが数名で持ち上げることができ、逆に比較的大重量である場合であっても、当該重量をリフティングできる程度の小型のリフトによって十分に吊り上げることができる。
【0042】
本実施形態の撤去方法によれば、縁石ブロックBの形状および大きさが異なる場合であっても使用できることになる。すなわち、ケーシング2の切欠部3,4は、縁石ブロックBの上昇分を見込んで大きく形成されており、ケーシング2を
縁石ブロックBに跨るように設置するとき、この切欠部3,4が撤去すべき縁石ブロックBを包囲するような状態となるのであり、縁石ブロックBの形状および大きさを問うものではない。さらに、ジャッキ1はケーシング2のジャッキ収容部26の内部において自由度を有して収容されることから、ジャッキ1をシリンダ操作する際、ジャッキ収容部26にスペーサ6を収容させるなどにより、楔状先端部13を縁石ブロックBの底部下側に十分侵入させることができ、縁石ブロックBの形状または大きさを問うことなく同様の方法により縁石ブロックBを撤去することが可能となる。
【0043】
以上本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態をとることができる。例えば、上記実施形態においては、ケーシング2として箱型の底部を開放してなる枠体によって構成したものについてのみ説明したが、図6(a)に示すように、底部71,72を有する箱型とすることができる。この場合、切欠部3,4が設けられる範囲の底部は開放していることが好ましく、ジャッキ1の楔形先端部13が、縁石ブロックBの底面下部に侵入できるように、ジャッキ収容部13の底面を斜状に構成してもよい。
【0044】
他方、ケーシング2を枠体によって構成する場合、図6(b)に示すように、ケーシング2の上部端縁の対向する間に連結板8を設ける構成とすることができる。この連結板8は、長方形状の枠体であるケーシング2の長辺部分の間に設けられることにより、長辺側壁面23,24の間を連結し、枠体全体の変形を防止し得ることとなる。なお、上記構成とする場合には、ジャッキ収容部26が設けられる範囲を除いて連結板8を設けることが好ましい。すなわち、ジャッキ収容部26は、ケーシング2の上部において開口している部分からジャッキ1の出し入れをする必要性から開放させるべき必要性からである。
【0045】
また、ケーシング2の反対路面設置部28は、箱型または枠形状の一部によって構成するが、図7(a)に示すように、反対路面設置部28の構成要素としては、少なくとも、反対路面に設置できる設置部28aと、係止部31,41とを具備すれば、ケーシング2としての機能を有することとなる。さらに、ジャッキはケーシングのジャッキ収容部に収容されるものであるが、ジャッキがケーシングに一体的に構成されるものとすることができる。この場合、ジャッキの基部がケーシングの一端面の内側表面に連結または固定される構成とすることとなるが、スペーサを使用する場合を考慮して着脱可能に連結する構成とすることが望ましい。なお、ジャッキの基部をケーシングの一端面に固定する場合、当該一端面の位置を可変できる構成とすることが考えられる。このような構成としては、例えば、枠体の長辺側壁面を長手方向に伸縮可能な構成とするものがある。この種の構成としては、図7(b)に示すように、枠体を二分割してなるコ字形の半枠部102a,102bを向かい合わせに連結するものであり、近接する長辺側壁面123a,123b,124a,124bを重ねた状態で締着する構成としたものが考えられる。そして、締着位置はそれぞれの貫通孔109a,109bを選択することにより、枠体の長さ寸法を自由に設定することができるものである。この種の枠体を使用する場合、縁石ブロックBの底部に楔状先端部を十分に侵入させ、当該縁石ブロックを十分に上昇させた後、ジャッキおよびケーシングを撤去するに際して、切欠部が設けられている半枠部をジャッキ収容部が設けられている半枠部から分離させ、当該切欠部を含む半枠部のみを撤去することにより、縁石ブロックBの周辺が開放することとなるから、その後の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】撤去装置に係る本発明の実施形態を示す説明図である。
【図2】縁石ブロックとケーシングとの関係を示す説明図である。
【図3】撤去装置の実施形態の作動態様を示す説明図である。
【図4】撤去方法にかかる本発明の実施形態を示す説明図である。
【図5】撤去方法にかかる本発明の実施形態を示す説明図である。
【図6】撤去装置にかかる他の実施形態を示す斜視図である。
【図7】撤去装置にかかる他の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0047】
1 油圧ジャッキ
2 ケーシング
3,4 切欠部
6 スペーサ
11 シリンダ部
12 ロッド部
13 楔状先端部
14,15 ホース連結部
21,22 箱体両端面
23,24 箱体側面
26 ジャッキ収容部
28 反対路面設置部
31,41 係止部
51 連結金具
52 モルタル容器
B 縁石ブロック
G 路面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楔状先端部を有するジャッキと、このジャッキを包囲しつつ撤去すべき縁石ブロックの両側路面に跨って設置可能なケーシングとからなる縁石ブロック撤去装置であって、上記ケーシングは、上記ジャッキを収容するジャッキ収容部と、このジャッキ収容部の一端面によって構成されるジャッキ支持面と、上記ジャッキ支持面の反対端面の近傍において上記縁石ブロックを部分的に係止する係止部とを備えたケーシングであることを特徴とする縁石ブロックの撤去装置。
【請求項2】
前記ケーシングは、略長方形の箱型形状に成形され、その側壁のうち前記ジャッキ収容部と前記係止部との中間において、撤去すべき縁石ブロックとの間に十分な間隔が保持される切欠部を設けてなるケーシングである請求項1記載の縁石ブロックの撤去装置。
【請求項3】
前記ジャッキは、シリンダ部と、先端に楔状の先端部を有す得るロッド部とで構成され、前記ケーシングの外方に設置される油圧装置により操作される油圧ジャッキである請求項1または2記載の縁石ブロックの撤去装置。
【請求項4】
油圧ジャッキと、このジャッキを包囲しつつ撤去すべき比較的長尺な縁石ブロックの長手方向に対して直交方向に向かって該縁石ブロックの両側路面に跨るように設置可能なケーシングとからなる縁石ブロック撤去装置であって、上記油圧ジャッキは、シリンダ部と、先端に楔状の先端部を有するロッド部とで構成された油圧ジャッキであり、上記ケーシングは、長方形の箱形状の底面を開放してなる本体部と、上記ロッドの進退方向を横向きにして上記油圧ジャッキを配置できるジャッキ収容部と、このジャッキ収容部を構成する一端面によって上記シリンダ部の基端を支持してなるジャッキ支持面と、上記ジャッキ支持面の反対端面の近傍において上記縁石ブロックを部分的に係止する係止部と、上記ジャッキ収容部と係止部との中間における側面を切り欠いてなる切欠部とを備えたケーシングであることを特徴とする縁石ブロックの撤去装置。
【請求項5】
請求項1記載の縁石ブロックの撤去装置を使用する縁石ブロックの撤去方法であって、前記ケーシングを縁石ブロックの両側に跨るように設置し、そのケーシングに設けられている係止部を上記縁石ブロックの下端縁に当接させ、上記ケーシングのジャッキ収容部内にジャッキを横向きかつ楔状先端部を上記縁石ブロックに向かって配置し、ジャッキを操作してその楔状先端部を上記縁石ブロックの下端に侵入させることを特徴とする縁石ブロックの撤去方法。
【請求項6】
請求項2記載の縁石ブロックの撤去装置を使用する縁石ブロックの撤去方法であって、前記ケーシングの切欠部が縁石ブロックとの間に所定の間隙を有しつつ該縁石ブロックを横断させて該ケーシングを該縁石ブロックの両側に跨った状態で設置し、かつ、上記ケーシングの係止部を上記縁石ブロックの下端縁に当接させ、上記ケーシングのジャッキ収容部内に前記ジャッキを横向きかつ楔状先端部を上記縁石ブロックに向かって配置し、該ジャッキを操作してその楔状先端部を上記縁石ブロックの下端に侵入させることを特徴とする縁石ブロックの撤去方法。
【請求項7】
請求項3又は4記載の縁石ブロックの撤去装置を使用する縁石ブロックの撤去方法であって、前記ケーシングの切欠部が縁石ブロックとの間に所定の間隙を有しつつ該縁石ブロックを横断させて該ケーシングを該縁石ブロックの両側に跨った状態で設置し、かつ、上記ケーシングの係止部を上記縁石ブロックの下端縁に当接させ、上記ケーシングのジャッキ収容部内に油圧ジャッキを横向きかつロッド部の先端を上記縁石ブロックに向かって配置し、該油圧ジャッキを操作してその楔状先端部を上記縁石ブロックの下端に侵入させることを特徴とする縁石ブロックの撤去方法。
【請求項8】
前記ジャッキ収容部の一端面とジャッキまたはシリンダ部との間にスペーサを設け、上記ジャッキの楔状先端部またはロッド部の先端部による侵入状態に応じてジャッキの位置を調整するものである請求項5ないし7のいずれかに記載の縁石ブロックの撤去方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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