説明

縒線装置

【課題】運転中の素線張力を精度良く測定し、各素線張力を一定にして縒線を製造できる縒線装置を提供する。
【解決手段】円形の回転盤1aの縁に等間隔に配置した複数の周回ボビン3から送出される各素線4を、それぞれ摺動自在に支持する複数のプーリ6と、
各プーリ6毎に、当該プーリ6にかかる荷重を計測して出力するロードセル5とを備え、
各素線4を纏めて1本に縒り合わせる縒線装置100において、
各ロードセル5毎に回転盤1aの1回転につき当該ロードセル5の出力値を等間隔にN回サンプリングし、サンプリングした値をN個づつ移動平均する重力補正手段142を有する中央演算部14を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数個の周回ボビンに巻き掛けられた素線を、送出しつつ周回ボビンを芯線の周囲に公転させることで、一本の縒線を製造する縒線装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の縒線装置では、縒り合わせ後の縒線の表面凹凸形状や破断強度、曲げ剛性等の品質を均一化するために、縒り合わせ前の素線の張力や線速を計測し、巻出し回転速度やモータトルクを制御することで、素線張力を均一化している。
例えば、特許文献1、2、3、5では、巻き取り張力をダンサーローラまたはロードセルを用いて測定し、駆動モータを制御する。特許文献4では、周回ボビンや巻取りドラムの重量を予測し、周回ボビンの回転速度を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平2−62464号公報(1頁左段4行〜13行)
【特許文献2】特開平11−116142号公報(1頁9行〜11行)
【特許文献3】特開昭61−269812号公報(1頁6行〜10行)
【特許文献4】特開昭59−1791号公報(3頁右段39行〜44行)
【特許文献5】特開平10−244339号公報(4頁右段13行〜18行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような縒線装置にあっては、仮に静止状態での素線張力の均一化を図っても、周回ボビンへの素線巻き掛け状態によって運転中の素線張力が増減するために、運転中の素線張力を計測することが必要とされる。
製造する縒線の径が太くなると、個々の素線の重量と、これを支えるプーリも大きくなりロードセルに作用する重力が大きく影響する。
【0005】
そして、重力は、ロードセルの出力に対して、回転盤と共に回転するロードセルの位置によって、正となったり負となったりする変動値として影響するので、ロードセルによる正確な素線張力の検出を困難にする。
縒線装置の運転中に素線張力が不均一になると、縒線の破断強度等の品質が不均一となり、縒線の全長にわたって均等な品質の保証をすることが難しくなるのであるが、変動する重力が出力データに影響すると、各素線張力の不均一が発生した場合に初期徴候を把握することが困難であるという問題があった。
【0006】
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、運転中の素線張力を精度良く計測し、各素線張力を一定にして縒線を製造できる縒線装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る縒線装置は、
円形の回転盤の縁に等間隔に配置した複数の周回ボビンから送出される各素線を、それぞれ摺動自在に支持する複数のプーリと、
各プーリ毎に当該プーリにかかる荷重を計測して出力するロードセルとを備え、
各素線を纏めて1本に縒り合わせる縒線装置において、
各ロードセル毎に回転盤の1回転につき当該ロードセルの出力値を等間隔にN回サンプリングし、サンプリングした値をN個づつ移動平均する重力補正手段を有する中央演算部を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明に係る縒線装置は、
各ロードセル毎に回転盤の1回転につき当該ロードセルの出力値を等間隔にN回サンプリングし、サンプリングした値をN個づつ移動平均する重力補正手段を有する中央演算部を備えたものなので、
周期性の振幅をもった重力による素線張力に対する影響を排除できる。
これにより、素線張力を監視する閾値幅を狭く設定でき、より精密に各素線4にかかる素線張力の変動を監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態1に係る縒線装置100の側面図である。
【図2】図1の縒線装置100を視座Aから見た模式図である。
【図3】動作中の縒線装置100のロードセル5に作用する遠心力と、重力と、素線張力の分力のベクトルを示す模式図である。
【図4】本発明の実施の形態1における素線張力T0の算出手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態1におけるロード出力値等のグラフである。
【図6】本発明の実施の形態1に係る縒線装置100の素線張力制御のフローチャートである。
【図7】縒線装置100の各素線の補正後の素線張力の移動平均を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る縒線装置の素線張力制御のフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態2に係る縒線装置の、各素線の補正後の素線張力の移動平均を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る縒線装置100の側面図である。
図2は、図1の縒線装置100を視座Aから見た模式図である。
複数ある回転盤の一つである回転盤1aにとりつけられた複数のクレイドル2に、それぞれ周回ボビン3が搭載されている。
【0011】
それぞれの周回ボビン3からは、素線4がロードセル5に固着されたプーリ6に摺動自在に支えられ、ボイス7へと架張されている。
図2に示すように、クレイドル2は、個々の素線4の糸縒りを戻すための装置であり、個別に、回転盤1a上に、素線4の縒り戻し方向に自転可能に取り付けられている。
そして、回転盤1aはコアロープ9と同芯に回転するので、周回ボビン3は素線4を送出する方向に回転しながら、素線4の縒り戻し方向にもクレイドルを介して回転し、更に、回転盤1a〜1cの回転によって、コアロープ9の周囲を公転することになる。
【0012】
ボイス7では、巻出しドラム8から送出されるコアロープ9を中心に、複数の素線4が縒り合わされて縒線10となる。
1本になった縒線10は、巻取ドラム11へと巻き取られる。
【0013】
また、ロードセル5は、回転盤1bの回転に伴う重力と遠心力の影響を受けながら、プーリ6を介して得られる素線4の張力による負荷を、同じく回転する別の回転盤1c上の配電盤12に設置されたロードセルアンプ13を通じて電圧信号として出力する。
電圧信号は、配電盤内のAD変換器15でデジタル変換された後、無線送信機16を通じて無線受信機17に送信され、中央演算部14に送られる。
【0014】
中央演算部14は、取り込まれたロードセル負荷から、縒線装置100の回転盤1bの回転による遠心力と、素線4とプーリ6の質量による重力の影響を補正した素線張力を演算する。
【0015】
図3は、作動中の縒線装置100のロードセル5に作用する遠心力と、重力と、素線張力の分力のベクトルを示す模式図であり、図1に示す縒線装置100を側面から見た模式図である。
図4は、素線張力T0の移動平均を求める計算のフローチャートである。
以下、図4に沿って、素線張力T0の移動平均値を求めるフローを説明する。
【0016】
回転盤1bの内側に向かう負荷をロードセル5の正出力、外側に向かう負荷を負出力とする。
素線張力の分力Tは、回転方向に関係なく回転盤1bの内側方向に働く。
一方、ロードセル5の出力に影響する遠心力RCFは、縒線装置100の回転速度ωと、質量Nと、回転半径Rに対して次式で表され、回転盤1bの回転時は常時円周外側に働く。
まず、縒線装置100の回転速度ωを取得する。(S001)
次に、ロードセル5の出力を取得する。(S002)
中央演算部14の遠心力補正手段141において次式によりロードセル5の出力に影響を与える遠心力RCFを算出する。(S003)
【0017】
【数1】

【0018】
ここで質量Nは、ロードセル5に接続されているプーリ6及びこのプーリ6に負荷される素線4の質量の合計である。
この質量Nは、あるロードセル5が回転盤1bの最上部に位置する時に、周回ボビン3と巻取ドラム11間における素線4にまったくテンションをかけない状態で測定したロードセル5の出力によって求められる。
【0019】
仮に、一定張力、一定速度ωで回転盤1bが回転した場合、回転速度ωの二乗に正比例した分、ロードセル5の出力は負側にオフセットされることになる。
この遠心力による影響は、式1からも分かるように、回転速度ωが一定の場合は、常に一定である。
【0020】
次に、重力の影響を説明する。
重力による影響の補正演算は、中央演算部14の重力補正手段142が担当する。
重力は、縒線装置100の回転に関係なく鉛直方向に働くため、図3の位置(1)においてはロードセル5の正出力となり、位置(3)ではロードセル5の負出力となり、位置(2)と(4)ではロードセル5の出力に影響を与えない。
回転角をθとすると、ロードセル5の出力に影響するオフセット量Goffは、先述の質量Nと重力係数gで次式のように表される。
【0021】
【数2】

【0022】
すなわち、仮に一定張力で回転盤1bが等速回転した場合、ロードセル5の出力はサインカーブを描くことになる。サインカーブを描く場合、当該サインカーブと同一周期で移動平均を取るとその値は0となるので、重力の影響を除いたロードセル出力の移動平均Lを取得できることになる。(S004)
【0023】
次に、遠心力及び重力の双方の影響を加味した場合のロードセル5の出力Lは、次式で表される。
【0024】
【数3】

【0025】
ここで、縒線装置100の回転盤1bの回転速度ωが一定の場合に、回転の一周期分で移動平均をとることを考えると、sinθの移動平均値が0になることから、ロードセル出力値Lの移動平均値から次式のように素線張力の分力Tの移動平均値を算出できる。(S005)
【0026】
【数4】

【0027】
それぞれの素線4の素線張力は、各々の周回ボビン3に取り付けられたロードセル5で計測しているので、各素線4について、回転盤1bの一回転につき各ロードセル5の出力値をN回サンプリングし、そのデータを順次N個ずつ移動平均すると良い。
【0028】
仮に、75rpmで回転している縒線装置100について、20Hzで計測した場合は、1回転0.8secにつき0.05sec毎に計測データをサンプリングしてデジタル変換し、計16点のデータを順次移動平均することになる。
【0029】
以上のように、まず、縒線装置100の回転速度ωから遠心力によるオフセット量を算出し、これを加算することで遠心力の影響を補正することができる。
さらに、縒線装置100の一周期分に対して所定の回数、各ロードセル5の出力をサンプリングし、これを移動平均すれば、各素線4にかかる重力の影響を補正した素線張力の分力Tを得ることができる。
【0030】
分力Tから素線張力T0を算出する係数kは、素線4のプーリ6に対する巻き掛け角によって異なる。
係数kは、装置毎に異なるが、例えば図1の周回ボビン3を滑車に交換し、錘を素線4に釣り下げ、その時にロードセル5から出力される値と、錘の重さから実験的に算出できる。
これにより、縒線装置毎に、係数kを容易に取得できる。
従って、分力Tの移動平均値から素線張力T0の移動平均値を次式によって算出できる。(S006)
【0031】
【数5】

【0032】
図5は、これまで説明した素線張力のグラフであり、それぞれ、以下の値の変化を時系列で示すものである。
a1:補正なしのロードセルの出力の値。
a2:遠心力の影響を補正した素線張力。
a3:重力の影響を補正した移動平均素線張力。
a4:遠心力と重力の影響を補正した移動平均素線張力。
重力の補正をしないでロードセル出力値を使う場合(a1、a2)、グラフがサインカーブを描くので、個々の素線張力について2本の太線間で示すような制御用の閾値幅を設定すると、異常と判断されてしまう。
しかし、重力補正後の移動平均グラフ(a3、a4)を利用する場合は、制御用により狭い閾値幅を設定できる。
これは個別の素線4についても、複数の素線4全体についての閾値幅の設定についても言えることである。
【0033】
次に、上述のように求めた各素線4の素線張力T0の移動平均を利用して、各素線張力を制御する方法を図を用いて説明する。
図6は、中央演算部14による縒線装置100の素線張力制御のフローを示す図である。
最初に、全ての素線4の補正後の素線張力の移動平均値を算出する。
次に、全ての素線の中から、最大値(Max)、最小値(Min)、最大値と最小値との差(Range)を算出する。
Rangeの値が所定の閾値幅を超える場合は各素線の周回ボビンのブレーキを制御して張力の均一化を図る。
これを繰り返し実行する。
【0034】
以下、具体的に説明する。
図7は、4本の素線4の、重力及び遠心力による影響を補正した素線張力T0の移動平均を示す図である。ここでは各素線4の素線張力T0の移動平均グラフをa4〜d4とする。
【0035】
中央演算部14は、移動平均グラフa4〜d4を元に、これらの各素線張力を制御する。
図7のWで示す幅は、各素線張力移動平均値の許容範囲(最大値−最小値)すなわち、閾値幅を示している。ある時刻における4本のグラフの最大値と最小値の差がW以下であれば異常無しとし、最大値と最小値の差が閾値幅Wを越えた場合は異常と判断する。
この場合には、ブレーキ制御手段143は、配線18を通じて各周回ボビン3のブレーキを制御し、各素線張力を均一にする。
また、閾値幅を複数設けて、所定の閾値幅を超えた場合は、中央演算部14のブレーキ制御手段143が縒線装置100を自動停止させるようにしても良い。
【0036】
このように、本発明に係る縒線装置100によれば、周期性の振幅をもった重力による素線張力に対する影響を排除できる。
これにより、素線張力を監視する閾値幅を狭く設定できるので、より精密に各素線4にかかる素線張力の変動を監視することができる。
【0037】
また、遠心力の補正も併用すると、各素線張力から遠心力と重力の影響を排除した真の素線張力の移動平均を算出できる。
【0038】
また、各素線張力の移動平均の最大値、最小値の差が閾値幅を超えて変動した場合に、自動的に周回ボビン3間での素線張力を均一に調整又は縒線装置100を停止でき、縒り合わせ後の縒線品質を均一にすることができる。
【0039】
なお、上述の説明では、素線張力の自動調整、自動停止について述べたが、閾値判定後に警報をならし、作業者に素線張力の調整を促すようにしてもよい。この場合は、自動調整による画一的な調整ではなく、作業者による様々な調整をすることができる。
【0040】
また、ロードセル5の電圧出力を配電盤12内のAD変換器15でデジタル変換し、無線送信機16を通じて無線通信をしているが、中央演算部14を配電盤12内に設置することにより信号線で通信を行ってもよい。この場合、回転盤1c上に設置されるため張力値を作業者が確認しにくくなるが、有線通信により信頼性の高い通信を行うことができる。また、縒線装置100のスリップリングを通じて通信を行ってもよい。この場合は、改造が大掛かりになるために既存の設備を改造することは困難であるが、安定した通信が可能であり、かつ張力値を作業者が確認しやすいという利点がある。
【0041】
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2に係る縒線装置100の素線張力制御のフローを示す図である。
最初に、全ての素線4の補正後の素線張力の移動平均値を算出する。
次に、全ての素線の中から、最大値(Max)、最小値(Min)、最大値と最小値との差(Range)を算出する。
最大値が所定の閾値を越える場合は縒線装置100の回転を停止する。
Rangeの値が所定の閾値幅Wを超える場合は各素線の周回ボビンのブレーキを制御して各素線張力の均一化を図る。
これを繰り返し実行する。
【0042】
以下、具体的に説明する。
図9は、本発明の実施の形態2に係る縒線装置100の、各素線4の重力及び遠心力による影響を補正後の素線張力の移動平均を示す図である。
実施の形態1に係る縒線装置100の制御との違いは、個別の素線4の素線張力の移動平均値が、予め設定した閾値ULを超えた場合にも、該当する周回ボビン3の素線送出スピードを制御、又は縒線装置を停止する機能を備えた点である。
【0043】
図9に示すように、実施の形態1、図7の場合に比べて、早い段階(Pの位置)で、1本の素線dの補正後の素線張力の移動平均値が上限閾値ULを越えている。
この場合、4本の素線張力の内、移動平均値が最大であるd4の値と、最少であるC4の値の差が、閾値幅Wを越えていなくとも、ブレーキ制御手段143は、当該素線4の周回ボビン3のブレーキを緩める等して各素線4の素線張力の均一化を図る。
また、閾値を複数設けて、所定の閾値を超えた場合は、ブレーキ制御手段143が縒線装置100を自動停止させるようにしても良い。
【0044】
本発明の実施の形態2に係る縒線装置によれば、実施の形態1の効果に加えて、より安全に各素線4の素線張力を制御し、製品の均質化、縒線装置100の健全運用を図ることができる。
なお、本実施の形態では、閾値として個別の素線4の素線張力の最大値を用いたが、最小値と併用しても良い。
【0045】
実施の形態3.
実施の形態1〜2では、縒線装置の回転数を実測値として計算に使用した。
本実施の形態3では、これを定数として取り扱う。この場合は、中央演算部14に回転数を作業者が入力又は選択できる機能を設ける。
作業者が入力した、縒線装置を定常運転させるときの回転数を元に遠心力の補正を行うことになる。
【0046】
ただし、縒線装置の回転数が定常状態に遷移するまでの間、すなわち、運転開始直後と運転停止直前では、設定されている遠心力補正と現実の遠心力の乖離が生じる。
このため、張力を制御する機能は縒線装置が、定常運転状態に遷移後に開始するように設定する。
このようにすることで、縒線装置の回転数を実測する設備がない縒線装置においても簡便に本発明を実施することができる。
【符号の説明】
【0047】
1a,1b,1c 回転盤、3 周回ボビン、4 素線、5 ロードセル、
6 プーリ、14 中央演算部、141 遠心力補正手段、142 重力補正手段、
143 ブレーキ制御手段、100 縒線装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円形の回転盤の縁に等間隔に配置した複数の周回ボビンから送出される各素線を、それぞれ摺動自在に支持する複数のプーリと、
各前記プーリ毎に当該プーリにかかる荷重を計測して出力するロードセルとを備え、
前記各素線を纏めて1本に縒り合わせる縒線装置において、
各前記ロードセル毎に前記回転盤の1回転につき当該ロードセルの出力値を等間隔にN回サンプリングし、サンプリングした値をN個づつ移動平均する重力補正手段を有する中央演算部を備えた縒線装置。
【請求項2】
前記中央演算部は、前記回転盤の回転により当該ロードセルの出力値に影響する遠心力を補正する遠心力補正手段を有する請求項1に記載の縒線装置。
【請求項3】
前記遠心力は、前記プーリの質量と、前記プーリにかかる前記素線の質量とを要素として算出する請求項2に記載の縒線装置。
【請求項4】
前記重力補正手段による補正後の各素線の素線張力の移動平均値を元に、各前記周回ボビンの回転スピードを制御するブレーキ制御手段を備えた請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の縒線装置。
【請求項5】
前記ブレーキ制御手段は、前記遠心力の影響を補正後の各素線の素線張力の移動平均値を元に、各前記周回ボビンの回転スピードを制御する請求項4に記載の縒線装置。
【請求項6】
前記ブレーキ制御手段は、前記補正後の各素線の素線張力の移動平均値を取得する度に、全ての素線の直近の前記移動平均値の中から最大値と最小値を取得し、前記最大値と前記最小値の差が所定の閾値幅を超えた場合に、前記回転盤を停止する請求項4又は請求項5に記載の縒線装置。
【請求項7】
前記ブレーキ制御手段は、いずれかの素線の素線張力の移動平均値が、所定の閾値を超えた場合に、前記回転盤を停止する請求項4乃至請求項6に記載の縒線装置。
【請求項8】
前記ブレーキ制御手段による制御は、前記回転盤が定常回転数にあるときにのみ作動する請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載の縒線装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−211404(P2012−211404A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−76932(P2011−76932)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】