縦長物品の製造方法
【課題】縦長物品を高速で製造することができる縦長物品の製造方法を提供すること。
【解決手段】縦長に形成された本体11と、該本体11の一面側に形成され且つ該本体11の長手方向Lに延び且つ該本体11の幅方向Sに並列配置された複数の接着剤塗布部12,12・・・を有する縦長物品の製造方法であって、長手方向Lを搬送方向として搬送される前記本体11を、該搬送方向に対して90度回転させて、その幅方向Sを搬送方向として接着剤塗布部形成手段30へ搬送し、該接着剤塗布部形成手段30により複数の前記接着剤塗布部12,12・・・を、該本体11の幅方向一側部から他側部へ向けて順次形成する。
【解決手段】縦長に形成された本体11と、該本体11の一面側に形成され且つ該本体11の長手方向Lに延び且つ該本体11の幅方向Sに並列配置された複数の接着剤塗布部12,12・・・を有する縦長物品の製造方法であって、長手方向Lを搬送方向として搬送される前記本体11を、該搬送方向に対して90度回転させて、その幅方向Sを搬送方向として接着剤塗布部形成手段30へ搬送し、該接着剤塗布部形成手段30により複数の前記接着剤塗布部12,12・・・を、該本体11の幅方向一側部から他側部へ向けて順次形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば生理用ナプキンのような、縦長に形成された本体と、該本体の一面側に形成された接着剤塗布部とを有する縦長物品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッドなどの吸収性物品は、縦長に形成されており、その衣類当接面側(非肌当接面側)には、該吸収性物品をショーツ等の下着に固定するための粘着部が設けられている。この粘着部は、通常、吸収性物品を個装する包装材や剥離シートなどのシート状部材によって被覆されており、吸収性物品の使用時には、該シート状部材の長手方向一端部を指で摘んで該吸収性物品の長手方向に沿って引き剥がすことにより露出され、使用される。
【0003】
しかし、粘着部を構成する接着剤が例えば、吸収性物品の長手方向と直交する幅方向に延びる接着剤塗布部を有し、且つ該接着剤塗布部が該長手方向に所定間隔を置いて複数配置されている塗布パターンで塗布されている場合に、該粘着部全体を被覆しているシート状部材を上記のように吸収性物品の長手方向に沿って剥離すると、接着剤塗布部とシート状部材との間が断続的に剥離し、この断続的剥離によって剥離音が発生する。吸収性物品を使用する場面の中には、例えば、生理用ナプキンをトイレや更衣室等で交換する際、ショーツからナプキンを剥がす音が周囲に聞こえると剥離音が気になる場合がある。
【0004】
本発明者らの検討によれば、このような剥離音は、粘着部を構成する接着剤を、包装材又は剥離シートの剥離方向と平行な塗布パターンで塗布することにより低減することができることがわかった。即ち、接着剤が、「吸収性物品(図3では生理用ナプキン)1の長手方向Lに延びる接着剤塗布部12を有し、且つ該接着剤塗布部12が該長手方向Lと直交する幅方向Sに所定間隔を置いて複数(図3では4本)配置されている塗布パターン」で塗布されていることは、剥離音の低減に有効である。この塗布パターンは、接着剤塗布部12を、シート状部材の剥離方向(ナプキン1の長手方向L)に沿って連続的に形成することによって、上述した断続的剥離の防止を図ったものである。
【0005】
従来、前記のように、縦長物品の表面に該物品の長手方向に延びる接着剤塗布部を形成しようとする場合は、図12に示すように、縦長物品11’をその長手方向Lを搬送方向として塗布手段90に供給し、該搬送方向を維持した状態で該塗布手段90により接着剤を塗布することにより、長手方向Lに延びる接着剤塗布部12を形成する方法が採られてきた(例えば特許文献1参照)。また、特許文献2には、このような接着剤塗布法を採用した吸収性物品(生理用ナプキン)の製造方法が開示されており、具体的には、縦長のナプキンをその長手方向を搬送方向として供給し、該搬送方向を維持した状態で該ナプキンを3つ折りし、更に熱溶融フィルムを介して接着剤を塗布することにより、図3に示す如き接着剤の塗布パターンを形成している。
【0006】
しかし、図12に示すような接着剤塗布方法、即ち、接着剤の塗布対象物である縦長物品をその長手方向を搬送方向として接着剤塗布手段へ供給して接着剤を塗布する塗布方法は、縦長物品の長手方向を搬送方向としているため製造ラインが長くなり、最終製品(縦長物品に接着剤塗布部が形成されたもの)の製造に時間がかかるという問題があった。
【0007】
【特許文献1】特開2005−336638号公報
【特許文献2】特開平8−215623号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って本発明の目的は、縦長物品を高速で製造することができる縦長物品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、縦長に形成された本体と、該本体の一面側に形成され且つ該本体の長手方向に延び且つ該本体の幅方向に並列配置された複数の接着剤塗布部を有する縦長物品の製造方法であって、長手方向を搬送方向として搬送される前記本体を、該搬送方向に対して90度回転させて、その幅方向を搬送方向として接着剤塗布部形成手段へ搬送し、該接着剤塗布部形成手段により複数の前記接着剤塗布部を、該本体の幅方向一側部から他側部へ向けて順次形成する縦長物品の製造方法を提供することにより、前記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の縦長物品の製造方法は、縦長物品を高速で効率よく製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の縦長物品の製造方法を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
先ず、本発明の第1実施形態の製造方法で製造される生理用ナプキン(縦長物品)について説明する。
【0012】
図1には、本発明の第1実施形態で製造される生理用ナプキンの個別包装品の斜視図、図2には、図1に示す個別包装品の展開状態における肌当接面側(表面シート側)を示す平面図、図3には、図1に示す個別包装品における生理用ナプキンの非肌側当接面(裏面シート側)を示す平面図が示されている。
第1実施形態の製造方法で製造される生理用ナプキン(縦長物品)1は、図1に示すように、最終的には、該ナプキン1をシート状部材2によって包装してなる個別包装品10とされる。
【0013】
ナプキン1は、縦長に形成された本体11と、該本体11の一面側(非肌当接面側)に形成され且つ該本体11の長手方向Lに延び且つ該本体11の幅方向Sに並列配置された複数(第1実施形態では4本)の接着剤塗布部12,12・・・とを有している。幅方向Sは、長手方向Lと直交する方向である。第1実施形態においては、接着剤塗布部12は細長の長方形形状を有しており、複数の接着剤塗布部12,12・・・は本体11の幅方向Sに所定間隔を置いて配置されている。接着剤塗布部12は、ナプキン1をショーツ等の下着に固定するためのものである。
【0014】
接着剤塗布部12の長手方向の長さは、好ましくは5〜50cm、更に好ましくは10〜40cmである。
接着剤塗布部12の幅方向の長さは、好ましくは1〜30mm、更に好ましくは2〜25mmである。
複数の接着剤塗布部12,12・・・の間隔(ピッチ)は、好ましくは1〜90mm、更に好ましくは2〜45mmである。ここでいう間隔(ピッチ)は、隣り合う接着剤塗布部12,12間の隙間、即ち、未塗布部の幅である。
【0015】
本体11は、肌当接面を構成する表面シート13、非肌当接面を構成する裏面シート14、及び両シート13,14間に介在された液保持性の吸収体15を具備している。肌当接面は、着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌当接面は、着用時にショーツ等の下着側(着用者の肌側とは反対側)に向けられる面である。
【0016】
シート状部材2は、個別包装品10の外面を形成し、ナプキン1の包装材、接着剤塗布部12の保護材として機能するものであり、本体11よりも大きい長方形形状を有している。シート状部材2は、本体11の非肌当接面側(裏面シート14)の面に形成された複数の接着剤塗布部12,12・・・に対して剥離可能に接着されており、本体11の非肌当接面側の全面を被覆している。シート状部材2の幅方向に沿う一方の端縁には、感圧接着式の公知のタブテープ3が設けられている。
【0017】
表面シート13、裏面シート14、吸収体15、接着剤塗布部12の形成材料(接着剤)、シート状部材2(包装材)としては、従来の生理用ナプキンにおいて、それぞれ材料として用いられている各種公知の材料等を、特に制限なく用いることができる。表面シート13としては、例えば、不織布や開孔フィルム等の各種液透過性のシート材を用いることができる。裏面シート14は、液不透過性でも液透過性でも良く、例えば、透湿性を有しない樹脂フィルムや、微細孔を有し、透湿性を有する樹脂フィルム、撥水不織布等の不織布、これらと他のシートとのラミネート体等を用いることができる。吸収体15としては、解繊パルプ等の親水性繊維からなる繊維集合体又はこれに高吸収性ポリマーを保持させたもの等を用いることができる。接着剤塗布部12を形成する接着剤としては、ホットメルト接着剤などを用いることができる。シート状部材2としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等の樹脂からなるフィルム、不織布、紙、SMS不織布を基材シートとして片面又は両面に剥離処理を施したもの、あるいはこれらを適宜貼り合わせてなるシート材、基材シートに剥離紙又は剥離フィルムを貼着させたものなどを用いることができる。
【0018】
個別包装品10を使用する際には、図1に示す状態からタブテープ3を摘んで引っ張り、両側部2a,2aの封止部を引き剥がして図2に示す展開状態とする。そして、この展開状態からシート状部材2を長手方向Lに沿って剥離し、図3に示すように、複数の接着剤塗布部12,12・・・を露出させる。このシート状部材2の剥離時においては、複数の接着剤塗布部12,12・・・が図3に示すような特定のパターンで形成されているため、即ち、本体11の一面側に該本体11の長手方向Lに延び且つ該本体11の幅方向Sに並列配置された複数の該接着剤の塗布部12,12・・・が形成されるように、接着剤が塗布されているため、剥離音が効果的に低減されている。次いで、ナプキン1を、複数の接着剤塗布部12,12・・・を介してショーツのクロッチ部上に固定する。こうしてナプキン1を下着に装着して使用することができる。
【0019】
次に、本発明の縦長物品の製造方法の第1実施形態を、上述したナプキン1(縦長物品)の製造方法に基づき図面を参照しながら説明する。
図4(a)には、本発明の第1実施形態の製造方法の概略工程図が示されており、図4(b)には、図4(a)に示す(1)〜(4)それぞれにおける中間製造品の平面図が示されている。
【0020】
第1実施形態の製造方法では、本体11に上述した複数の接着剤塗布部12,12・・・を形成する手段として、図4において符号30で示す接着剤塗布部形成手段を用いる。接着剤塗布部形成手段30は、一面が剥離処理された長尺のシート状部材2’を搬送する搬送手段(図示せず)と、該シート状部材2’の剥離処理面2a’に接着剤Bを塗布する接着剤塗布手段40と、一対の加圧ロール70,70とを具備している。
【0021】
図5には、接着剤塗布手段40の一例を示す概略図(断面図)が示されている。図5に示す接着剤塗布手段40は、いわゆるロータリースクリーン型の塗布装置であり、接着剤Bの塗布時に長尺のシート状部材2’の剥離処理面2a’に当接される塗布ロール41と、シート状部材2’の剥離処理面2a’と反対側の面を外周面で支えるバックアップロール42と、搬送されるシート状部材2’の上流側でバックアップロール42に入る前の該シート状部材2’でのしわの発生を防止するエキスパンダロール43とを備えている。塗布ロール41、バックアップロール42及びエキスパンダロール43それぞれは、円筒状部材で形成されて軸を中心に回転する。
【0022】
塗布ロール41は、該塗布ロール41のロール周面(外周面)を形成し、断面形状が環状のスクリーンマスク44と、該スクリーンマスク44を支持する環状の支持枠45と、接着剤Bを吐出するノズル46と、スクリーンマスク44に対するノズル46の押圧力を調整する加圧装置47と、配管48を介してノズル46に接着剤Bを補給するポンプ49とを具備している。
【0023】
塗布ロール41のロール周面には、図6に示すように、該塗布ロール41の軸方向A(図5において紙面と垂直方向)に延びる接着剤供給部44aが、該塗布ロール41の周方向Rに沿って複数形成されている。第1実施形態においては、塗布ロール41のロール周面を形成するスクリーンマスク44に、接着剤供給部としての開孔44aが複数形成されている。ノズル46から吐出された接着剤Bは、開孔44aを通過してシート状部材2’に塗布されることにより、本体11上にて接着剤塗布部12とされる。従って、接着剤塗布部12の形状は、開孔44aの形状によって決まる。第1実施形態においては、開孔44a(接着剤供給部44a)は、細長の長方形形状を有しており、本体11に形成される接着剤塗布部12と同一形状を有している。
【0024】
スクリーンマスク44に形成された複数の開孔44a,44a・・・は、一の本体11に対して施される接着剤Bの塗布パターン(複数の接着剤塗布部12,12・・・の形成パターン)に対応したパターンB1が、塗布ロール41の周方向Rに沿って所定間隔を置いて複数形成されてなるパターンB2で形成されている。複数の開孔(接着剤供給部)44a,44a・・・が斯かるパターンB2で形成されていることにより、接着剤Bの塗布時にはシート状部材2’の剥離処理面2a’に該接着剤Bが、該パターンB2と同じパターンで、即ち、該シート状部材2’の幅方向に延びる複数の該接着剤Bの塗布部が該幅方向と直交する方向(シート状部材2’の長手方向あるいは搬送方向)に所定間隔を置いて配されている塗布パターンで塗布されることになる。
【0025】
一対の加圧ロール70,70は、本体11と長尺のシート状部材2’とを接着剤Bの塗布部を介して重ね合わせてなる積層体を加圧して、該本体11と該シート状部材2’とを圧着させるものである。加圧ロール70は、例えば、円筒状の鋼鉄等からなる金属製ロールの外周をシリコンゴム等からなる樹脂層で被覆して構成されたものであり、図示しない駆動装置により軸を中心に回転する。一対の加圧ロール70,70間の間隔は任意に設定可能であり、前記積層体に対する圧力(ニップ圧)は該間隔の調整により行なわれる。
【0026】
第1実施形態の製造方法においては、図4に示すように、先ず、別途形成された縦長の本体11を、搬送手段(図示せず)によって、その長手方向Lを搬送方向として方向変換装置20へ供給する。本体11は、上述した表面シート13、裏面シート14及び吸収体15を用い、常法に従って製造することができる。
【0027】
次いで、長手方向Lを搬送方向として搬送されてきた本体11を、方向変換装置20によって該搬送方向に対して90度回転させて、その幅方向Sを搬送方向として接着剤塗布部形成手段30へ供給する。接着剤塗布部形成手段30では、本体11はその搬送方向を維持した状態で、一対の加圧ロール70,70のうちの方向変換装置20寄りの加圧ロール70によって一対の該加圧ロール70,70間へ搬送される。
【0028】
一方、本体11の搬送に合わせて接着剤塗布部形成手段30を稼動させると、搬送手段(図示せず)によって長尺のシート状部材2’が一対の加圧ロール70,70へ向けて引っ張られて搬送されると共に、接着剤塗布手段40の塗布ロール41(スクリーンマスク44)が駆動装置(図示せず)によってその周方向に回転される。シート状部材2’が引っ張られることにより、該シート状部材2’が連続的に繰り出され、該シート状部材2’がエキスパンダロール43の外周を通過してバックアップロール42の外周に順次移動する。この移動に伴ってエキスパンダロール43及びバックアップロール42も回転する。
【0029】
そして、塗布ロール41を周方向に回転させつつ搬送中のシート状部材2’に当接させた状態で、接着剤供給部(開孔)44aから該シート状部材2’に接着剤Bを供給することにより、前記塗布パターンB2で該接着剤Bを該シート状部材2’に塗布する。こうして、接着剤塗布手段40により、搬送中のシート状部材2’の剥離処理面2a’に接着剤Bが所定の塗布パターンで塗布される。長尺のシート状部材2’は、接着剤Bが塗布された部位から順次一対の加圧ロール70,70間へ搬送される。
【0030】
次いで、本体11とシート状部材2’とを、該シート状部材2’の接着剤Bの塗布部が該本体11と対向するように重ね合わせた状態で一対の加圧ロール70,70間のニップ部を通過させることにより、シート状部材2’に塗布された接着剤Bを本体11に転写させる。このときのニップ圧、ニップ幅及びシート状部材2’(本体11)の通過速度は、接着剤Bや本体11の種類等に応じて適宜調整すればよく特に限定されないが、上述の如き構成の生理用ナプキンを製造する第1実施形態においては、ニップ幅は好ましくは1〜15mm、更に好ましくは2〜12mmであり、ニップ圧は好ましくは1〜20kN/m、更に好ましくは2〜10kN/mであり、通過速度は好ましくは15〜200m/分、更に好ましくは60〜150m/分である。こうして、接着剤塗布部形成手段30により複数の接着剤塗布部12,12・・・が、本体11の幅方向一側部(本体11の幅方向両側部のうち、一対の加圧ロール70,70間を最初に通過する側部)から他側部へ向けて順次形成され、本体11と複数の接着剤塗布部12,12・・・とを有するナプキン1(縦長物品)が製造される。
【0031】
第1実施形態は、複数の接着剤塗布部12,12・・・が形成された本体11を、その幅方向に折り目が付くように折り畳む工程を備えている。この折り畳み工程では、公知の折り畳み装置(図示せず)により、本体11をその幅方向に折り目が付くように折り畳む。具体的には、図2に示す如き展開状態(但し、この折り畳み前においてはタブテープ3は存在していない)から、図7に示すように、本体11(ナプキン1)をシート状部材2と共に、該本体11の幅方向に折り目Xが付くように表面シート13側に3つ折りする。尚、第1実施形態では、長尺のシート状部材2’をナプキン1の一単位毎に切断する前に、前記折り畳み工程を行っており、図7に示す如くナプキンの一単位毎に折り畳み工程を行っていないが、第1実施形態における折り畳み方法は図7に示すものと実質的に同じである。
【0032】
次いで、こうして折り畳まれた状態の長尺のシート状部材2’における、本体11(ナプキン1)の両側縁から幅方向外方に位置する所定箇所を、エンボス加工等の公知の接合装置(図示せず)により封止する。これにより、個別包装品10におけるシート状部材2のシールされた両側部2a,2aが形成される(図1参照)。次いで、折り畳まれたシート状部材2’の幅方向端縁部を、テープロール(図示せず)から所定長さに切断されて供給されるタブテープ3で止着する。
【0033】
次いで、公知の切断装置(図示せず)により、長尺のシート状部材2’をナプキン1の一単位毎に該シート状部材2’の幅方向に沿って切断する。これにより、図1に示すようなナプキン1の個別包装品10が得られる。
【0034】
第1実施形態の縦長物品(生理用ナプキン)の製造方法によれば、接着剤の塗布対象物である縦長に形成された本体11を、その幅方向Sを搬送方向として接着剤塗布部形成手段30へ搬送し、該接着剤塗布部形成手段30により複数の接着剤塗布部12,12・・・を、該本体11の幅方向一側部から他側部へ向けて順次形成するようにしているため、縦長の本体11をその長手方向を搬送方向とした状態で複数の接着剤塗布部12,12・・・を形成する場合に比して、製造ラインの短縮化、製造時間の高速化が図られ、より短時間で効率よく縦長物品を製造することができる。また、第1実施形態の縦長物品の製造方法によれば、該製造方法を実施するための設備(製造ライン)が短くて済むため、製造現場の省スペース化が図れる。
【0035】
以下、本発明の縦長物品の製造方法の他の実施形態について説明する。以下の実施形態については、上述した第1実施形態の製造方法と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、第1実施形態の製造方法についての説明が適宜適用される。
【0036】
図8には、本発明の第2実施形態の製造方法で使用する接着剤塗布手段40の概略図(断面図)が示されている。図8に示す第2実施形態の接着剤塗布手段40は、いわゆるグラビア型の塗布装置であり、塗布ロール41、バックアップロール42及びエキスパンダロール43の他に、塗布ロール41の下方に配置され給液パン50内の塗布液(接着剤B)に浸かったグラビアロール51と、ブレード52とを備えている。第2実施形態の塗布ロール41は、金属製の円筒状部材で形成されて軸を中心に回転する。第2実施形態の塗布ロール41のロール周面(外周面)には、該塗布ロール41の軸方向に延びる接着剤供給部としての溝部(図示せず)が複数形成されている。この複数の溝部の形成パターンは、図6に示した第1実施形態の塗布ロール41における複数の開孔44a,44a・・・の形成パターンと同一である。接着剤Bの塗布時には、給液パン50から、グラビアロール51を介して塗布ロール41に液付けされた接着剤Bの塗布液は、その過剰分がブレード52でかき落とされた後、バックアップロール42と共に走行する長尺のシート状部材2’に塗布される。こうして、接着剤塗布手段40により、搬送中のシート状部材2’の剥離処理面2a’に接着剤Bが上述した所定の塗布パターンで塗布される。
第2実施形態の縦長物品の製造方法によっても、上述した第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0037】
図9には、本発明の第3実施形態の製造方法で使用する接着剤塗布手段40の概略図(断面図)が示されている。図9に示す第3実施形態の接着剤塗布手段40は、いわゆるダイコータ型の塗布装置であり、バックアップロール42及びエキスパンダロール43の他に、ダイコータ60を備えている。ダイコータ60は、本体11に形成される接着剤塗布部12の形状に対応した形状を有する吐出口61を備えている。即ち、吐出口61は、図10に示すように、細長の長方形形状を有しており、本体11に形成される接着剤塗布部12と同一形状を有している。
【0038】
ダイコータ60の内部にはポケット62及びスロット63が形成されている。ポケット62は、ダイコータ60の幅方向(搬送中のシート状部材2’の幅方向)にその断面形状をもって延長された塗布液(接着剤B)の液溜め空間で、その有効延長の長さ(ポケット62のダイコータ60の幅方向と平行な方向の長さ)は、通常、塗布幅と同等か若干長めに調整されている。ポケット62への塗布液の供給は、該塗布液を貯蔵する供給タンク(図示せず)から供給ポンプ(図示せず)によってなされる。スロット63は、ポケット62から被塗布物であるシート状部材2’への塗布液の流路である。
【0039】
第3実施形態においては、接着剤Bの塗布時には、図9に示すように、吐出口61の長手方向(紙面と垂直方向)と搬送中のシート状部材2’の幅方向(紙面と垂直方向)とを一致させた状態で、該吐出口61から接着剤Bを間欠的に吐出させる。接着剤の間欠吐出は、例えば、図示しない塗布弁のON/OFFのタイミングを制御することによって行なうことができる。この接着剤の間欠吐出により、複数の接着剤塗布部12,12・・・を本体11の幅方向Sに所定間隔を置いて配置させることができる。こうして、接着剤塗布手段40により、搬送中のシート状部材2’の剥離処理面2a’に接着剤Bが上述した所定の塗布パターンで塗布される。
第3実施形態の縦長物品の製造方法によっても、上述した第1実施形態と同様の効果が奏される。特に第3実施形態は、第2実施形態と比較して、接着剤の塗布量の変更を機械部品の変更を行なうことなくできるため、接着力の制御の範囲が広いという利点を有している。
【0040】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば、前記実施形態では、本体11に形成される接着剤塗布部12は、細長の長方形形状(所定幅を有する直線状)であったが、該接着剤塗布部12は縦長の本体11の長手方向Lに延びるように形成されていればよく、図11の(A)〜(F)に示すような形状であってもよい。図11に示す接着剤塗布部12の形状は、点線状(A)、千鳥点線状(B)、波線状(C)、台形状(D)、三角形状(E)、凹凸状(F)である。
【0041】
また前記実施形態では、本発明の適用例の一つとして下着に固定して用いられる吸収性物品である生理用ナプキンを挙げたが、本発明は他の縦長物品にも同様に適用できる。例えば生理用ナプキンと同様に下着に固定して用いられる吸収性物品であるパンティライナー、失禁ライナー、失禁パッド等、あるいは発熱組成物を包装袋に封入してなる温熱シート等にも本発明を適用できる。該温熱シートとしては、例えば本出願人の先の出願に係る特開2006−271963公報に記載されているものが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1実施形態の製造方法で製造される縦長物品としての生理用ナプキンの個別包装品の斜視図である。
【図2】図1に示す個別包装品の展開状態における肌当接面側(表面シート側)を示す平面図である。
【図3】図1に示す個別包装品における生理用ナプキンの非肌側当接面(裏面シート側)を示す平面図である。
【図4】(a)は、本発明の第1実施形態の製造方法の概略工程図であり、(b)は、(a)に示す(1)〜(4)それぞれにおける中間製造品の平面図である。
【図5】図4に示す接着剤塗布部形成手段を構成する接着剤塗布手段の一例を示す概略図である。
【図6】図5に示す接着剤塗布手段を構成する塗布ロールの周面の一部を示す平面図である。
【図7】縦長物品であるナプキンをシート状部材と共に折り畳む過程を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態の製造方法で使用する接着剤塗布手段の一例を示す概略図である。
【図9】本発明の第3実施形態の製造方法で使用する接着剤塗布手段の一例を示す概略図である。
【図10】図9に示すダイコータをその吐出口側から見た底面図である。
【図11】本発明に係る接着剤塗布部の形状の実施形態を示す平面図である。
【図12】(a)は、縦長物品に接着剤を塗布する際の従来の塗布方法を示す概略工程図であり、(b)は、(a)に示す各工程における縦長物品の上面図である。
【符号の説明】
【0043】
10 生理用ナプキンの個別包装品
1 生理用ナプキン(縦長物品)
11 本体
12 接着剤塗布部
13 表面シート
14 裏面シート
15 吸収体
2 シート状部材
3 タブテープ
20 方向変換装置
30 接着剤塗布部形成手段
2’ 長尺のシート状部材
2a’ 長尺のシート状部材の剥離処理面
40 接着剤塗布手段
41 塗布ロール
44a 接着剤供給部(開孔)
60 ダイコータ
61 ダイコータの吐出口
70 加圧ロール
B 接着剤
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば生理用ナプキンのような、縦長に形成された本体と、該本体の一面側に形成された接着剤塗布部とを有する縦長物品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッドなどの吸収性物品は、縦長に形成されており、その衣類当接面側(非肌当接面側)には、該吸収性物品をショーツ等の下着に固定するための粘着部が設けられている。この粘着部は、通常、吸収性物品を個装する包装材や剥離シートなどのシート状部材によって被覆されており、吸収性物品の使用時には、該シート状部材の長手方向一端部を指で摘んで該吸収性物品の長手方向に沿って引き剥がすことにより露出され、使用される。
【0003】
しかし、粘着部を構成する接着剤が例えば、吸収性物品の長手方向と直交する幅方向に延びる接着剤塗布部を有し、且つ該接着剤塗布部が該長手方向に所定間隔を置いて複数配置されている塗布パターンで塗布されている場合に、該粘着部全体を被覆しているシート状部材を上記のように吸収性物品の長手方向に沿って剥離すると、接着剤塗布部とシート状部材との間が断続的に剥離し、この断続的剥離によって剥離音が発生する。吸収性物品を使用する場面の中には、例えば、生理用ナプキンをトイレや更衣室等で交換する際、ショーツからナプキンを剥がす音が周囲に聞こえると剥離音が気になる場合がある。
【0004】
本発明者らの検討によれば、このような剥離音は、粘着部を構成する接着剤を、包装材又は剥離シートの剥離方向と平行な塗布パターンで塗布することにより低減することができることがわかった。即ち、接着剤が、「吸収性物品(図3では生理用ナプキン)1の長手方向Lに延びる接着剤塗布部12を有し、且つ該接着剤塗布部12が該長手方向Lと直交する幅方向Sに所定間隔を置いて複数(図3では4本)配置されている塗布パターン」で塗布されていることは、剥離音の低減に有効である。この塗布パターンは、接着剤塗布部12を、シート状部材の剥離方向(ナプキン1の長手方向L)に沿って連続的に形成することによって、上述した断続的剥離の防止を図ったものである。
【0005】
従来、前記のように、縦長物品の表面に該物品の長手方向に延びる接着剤塗布部を形成しようとする場合は、図12に示すように、縦長物品11’をその長手方向Lを搬送方向として塗布手段90に供給し、該搬送方向を維持した状態で該塗布手段90により接着剤を塗布することにより、長手方向Lに延びる接着剤塗布部12を形成する方法が採られてきた(例えば特許文献1参照)。また、特許文献2には、このような接着剤塗布法を採用した吸収性物品(生理用ナプキン)の製造方法が開示されており、具体的には、縦長のナプキンをその長手方向を搬送方向として供給し、該搬送方向を維持した状態で該ナプキンを3つ折りし、更に熱溶融フィルムを介して接着剤を塗布することにより、図3に示す如き接着剤の塗布パターンを形成している。
【0006】
しかし、図12に示すような接着剤塗布方法、即ち、接着剤の塗布対象物である縦長物品をその長手方向を搬送方向として接着剤塗布手段へ供給して接着剤を塗布する塗布方法は、縦長物品の長手方向を搬送方向としているため製造ラインが長くなり、最終製品(縦長物品に接着剤塗布部が形成されたもの)の製造に時間がかかるという問題があった。
【0007】
【特許文献1】特開2005−336638号公報
【特許文献2】特開平8−215623号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って本発明の目的は、縦長物品を高速で製造することができる縦長物品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、縦長に形成された本体と、該本体の一面側に形成され且つ該本体の長手方向に延び且つ該本体の幅方向に並列配置された複数の接着剤塗布部を有する縦長物品の製造方法であって、長手方向を搬送方向として搬送される前記本体を、該搬送方向に対して90度回転させて、その幅方向を搬送方向として接着剤塗布部形成手段へ搬送し、該接着剤塗布部形成手段により複数の前記接着剤塗布部を、該本体の幅方向一側部から他側部へ向けて順次形成する縦長物品の製造方法を提供することにより、前記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の縦長物品の製造方法は、縦長物品を高速で効率よく製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の縦長物品の製造方法を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
先ず、本発明の第1実施形態の製造方法で製造される生理用ナプキン(縦長物品)について説明する。
【0012】
図1には、本発明の第1実施形態で製造される生理用ナプキンの個別包装品の斜視図、図2には、図1に示す個別包装品の展開状態における肌当接面側(表面シート側)を示す平面図、図3には、図1に示す個別包装品における生理用ナプキンの非肌側当接面(裏面シート側)を示す平面図が示されている。
第1実施形態の製造方法で製造される生理用ナプキン(縦長物品)1は、図1に示すように、最終的には、該ナプキン1をシート状部材2によって包装してなる個別包装品10とされる。
【0013】
ナプキン1は、縦長に形成された本体11と、該本体11の一面側(非肌当接面側)に形成され且つ該本体11の長手方向Lに延び且つ該本体11の幅方向Sに並列配置された複数(第1実施形態では4本)の接着剤塗布部12,12・・・とを有している。幅方向Sは、長手方向Lと直交する方向である。第1実施形態においては、接着剤塗布部12は細長の長方形形状を有しており、複数の接着剤塗布部12,12・・・は本体11の幅方向Sに所定間隔を置いて配置されている。接着剤塗布部12は、ナプキン1をショーツ等の下着に固定するためのものである。
【0014】
接着剤塗布部12の長手方向の長さは、好ましくは5〜50cm、更に好ましくは10〜40cmである。
接着剤塗布部12の幅方向の長さは、好ましくは1〜30mm、更に好ましくは2〜25mmである。
複数の接着剤塗布部12,12・・・の間隔(ピッチ)は、好ましくは1〜90mm、更に好ましくは2〜45mmである。ここでいう間隔(ピッチ)は、隣り合う接着剤塗布部12,12間の隙間、即ち、未塗布部の幅である。
【0015】
本体11は、肌当接面を構成する表面シート13、非肌当接面を構成する裏面シート14、及び両シート13,14間に介在された液保持性の吸収体15を具備している。肌当接面は、着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌当接面は、着用時にショーツ等の下着側(着用者の肌側とは反対側)に向けられる面である。
【0016】
シート状部材2は、個別包装品10の外面を形成し、ナプキン1の包装材、接着剤塗布部12の保護材として機能するものであり、本体11よりも大きい長方形形状を有している。シート状部材2は、本体11の非肌当接面側(裏面シート14)の面に形成された複数の接着剤塗布部12,12・・・に対して剥離可能に接着されており、本体11の非肌当接面側の全面を被覆している。シート状部材2の幅方向に沿う一方の端縁には、感圧接着式の公知のタブテープ3が設けられている。
【0017】
表面シート13、裏面シート14、吸収体15、接着剤塗布部12の形成材料(接着剤)、シート状部材2(包装材)としては、従来の生理用ナプキンにおいて、それぞれ材料として用いられている各種公知の材料等を、特に制限なく用いることができる。表面シート13としては、例えば、不織布や開孔フィルム等の各種液透過性のシート材を用いることができる。裏面シート14は、液不透過性でも液透過性でも良く、例えば、透湿性を有しない樹脂フィルムや、微細孔を有し、透湿性を有する樹脂フィルム、撥水不織布等の不織布、これらと他のシートとのラミネート体等を用いることができる。吸収体15としては、解繊パルプ等の親水性繊維からなる繊維集合体又はこれに高吸収性ポリマーを保持させたもの等を用いることができる。接着剤塗布部12を形成する接着剤としては、ホットメルト接着剤などを用いることができる。シート状部材2としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等の樹脂からなるフィルム、不織布、紙、SMS不織布を基材シートとして片面又は両面に剥離処理を施したもの、あるいはこれらを適宜貼り合わせてなるシート材、基材シートに剥離紙又は剥離フィルムを貼着させたものなどを用いることができる。
【0018】
個別包装品10を使用する際には、図1に示す状態からタブテープ3を摘んで引っ張り、両側部2a,2aの封止部を引き剥がして図2に示す展開状態とする。そして、この展開状態からシート状部材2を長手方向Lに沿って剥離し、図3に示すように、複数の接着剤塗布部12,12・・・を露出させる。このシート状部材2の剥離時においては、複数の接着剤塗布部12,12・・・が図3に示すような特定のパターンで形成されているため、即ち、本体11の一面側に該本体11の長手方向Lに延び且つ該本体11の幅方向Sに並列配置された複数の該接着剤の塗布部12,12・・・が形成されるように、接着剤が塗布されているため、剥離音が効果的に低減されている。次いで、ナプキン1を、複数の接着剤塗布部12,12・・・を介してショーツのクロッチ部上に固定する。こうしてナプキン1を下着に装着して使用することができる。
【0019】
次に、本発明の縦長物品の製造方法の第1実施形態を、上述したナプキン1(縦長物品)の製造方法に基づき図面を参照しながら説明する。
図4(a)には、本発明の第1実施形態の製造方法の概略工程図が示されており、図4(b)には、図4(a)に示す(1)〜(4)それぞれにおける中間製造品の平面図が示されている。
【0020】
第1実施形態の製造方法では、本体11に上述した複数の接着剤塗布部12,12・・・を形成する手段として、図4において符号30で示す接着剤塗布部形成手段を用いる。接着剤塗布部形成手段30は、一面が剥離処理された長尺のシート状部材2’を搬送する搬送手段(図示せず)と、該シート状部材2’の剥離処理面2a’に接着剤Bを塗布する接着剤塗布手段40と、一対の加圧ロール70,70とを具備している。
【0021】
図5には、接着剤塗布手段40の一例を示す概略図(断面図)が示されている。図5に示す接着剤塗布手段40は、いわゆるロータリースクリーン型の塗布装置であり、接着剤Bの塗布時に長尺のシート状部材2’の剥離処理面2a’に当接される塗布ロール41と、シート状部材2’の剥離処理面2a’と反対側の面を外周面で支えるバックアップロール42と、搬送されるシート状部材2’の上流側でバックアップロール42に入る前の該シート状部材2’でのしわの発生を防止するエキスパンダロール43とを備えている。塗布ロール41、バックアップロール42及びエキスパンダロール43それぞれは、円筒状部材で形成されて軸を中心に回転する。
【0022】
塗布ロール41は、該塗布ロール41のロール周面(外周面)を形成し、断面形状が環状のスクリーンマスク44と、該スクリーンマスク44を支持する環状の支持枠45と、接着剤Bを吐出するノズル46と、スクリーンマスク44に対するノズル46の押圧力を調整する加圧装置47と、配管48を介してノズル46に接着剤Bを補給するポンプ49とを具備している。
【0023】
塗布ロール41のロール周面には、図6に示すように、該塗布ロール41の軸方向A(図5において紙面と垂直方向)に延びる接着剤供給部44aが、該塗布ロール41の周方向Rに沿って複数形成されている。第1実施形態においては、塗布ロール41のロール周面を形成するスクリーンマスク44に、接着剤供給部としての開孔44aが複数形成されている。ノズル46から吐出された接着剤Bは、開孔44aを通過してシート状部材2’に塗布されることにより、本体11上にて接着剤塗布部12とされる。従って、接着剤塗布部12の形状は、開孔44aの形状によって決まる。第1実施形態においては、開孔44a(接着剤供給部44a)は、細長の長方形形状を有しており、本体11に形成される接着剤塗布部12と同一形状を有している。
【0024】
スクリーンマスク44に形成された複数の開孔44a,44a・・・は、一の本体11に対して施される接着剤Bの塗布パターン(複数の接着剤塗布部12,12・・・の形成パターン)に対応したパターンB1が、塗布ロール41の周方向Rに沿って所定間隔を置いて複数形成されてなるパターンB2で形成されている。複数の開孔(接着剤供給部)44a,44a・・・が斯かるパターンB2で形成されていることにより、接着剤Bの塗布時にはシート状部材2’の剥離処理面2a’に該接着剤Bが、該パターンB2と同じパターンで、即ち、該シート状部材2’の幅方向に延びる複数の該接着剤Bの塗布部が該幅方向と直交する方向(シート状部材2’の長手方向あるいは搬送方向)に所定間隔を置いて配されている塗布パターンで塗布されることになる。
【0025】
一対の加圧ロール70,70は、本体11と長尺のシート状部材2’とを接着剤Bの塗布部を介して重ね合わせてなる積層体を加圧して、該本体11と該シート状部材2’とを圧着させるものである。加圧ロール70は、例えば、円筒状の鋼鉄等からなる金属製ロールの外周をシリコンゴム等からなる樹脂層で被覆して構成されたものであり、図示しない駆動装置により軸を中心に回転する。一対の加圧ロール70,70間の間隔は任意に設定可能であり、前記積層体に対する圧力(ニップ圧)は該間隔の調整により行なわれる。
【0026】
第1実施形態の製造方法においては、図4に示すように、先ず、別途形成された縦長の本体11を、搬送手段(図示せず)によって、その長手方向Lを搬送方向として方向変換装置20へ供給する。本体11は、上述した表面シート13、裏面シート14及び吸収体15を用い、常法に従って製造することができる。
【0027】
次いで、長手方向Lを搬送方向として搬送されてきた本体11を、方向変換装置20によって該搬送方向に対して90度回転させて、その幅方向Sを搬送方向として接着剤塗布部形成手段30へ供給する。接着剤塗布部形成手段30では、本体11はその搬送方向を維持した状態で、一対の加圧ロール70,70のうちの方向変換装置20寄りの加圧ロール70によって一対の該加圧ロール70,70間へ搬送される。
【0028】
一方、本体11の搬送に合わせて接着剤塗布部形成手段30を稼動させると、搬送手段(図示せず)によって長尺のシート状部材2’が一対の加圧ロール70,70へ向けて引っ張られて搬送されると共に、接着剤塗布手段40の塗布ロール41(スクリーンマスク44)が駆動装置(図示せず)によってその周方向に回転される。シート状部材2’が引っ張られることにより、該シート状部材2’が連続的に繰り出され、該シート状部材2’がエキスパンダロール43の外周を通過してバックアップロール42の外周に順次移動する。この移動に伴ってエキスパンダロール43及びバックアップロール42も回転する。
【0029】
そして、塗布ロール41を周方向に回転させつつ搬送中のシート状部材2’に当接させた状態で、接着剤供給部(開孔)44aから該シート状部材2’に接着剤Bを供給することにより、前記塗布パターンB2で該接着剤Bを該シート状部材2’に塗布する。こうして、接着剤塗布手段40により、搬送中のシート状部材2’の剥離処理面2a’に接着剤Bが所定の塗布パターンで塗布される。長尺のシート状部材2’は、接着剤Bが塗布された部位から順次一対の加圧ロール70,70間へ搬送される。
【0030】
次いで、本体11とシート状部材2’とを、該シート状部材2’の接着剤Bの塗布部が該本体11と対向するように重ね合わせた状態で一対の加圧ロール70,70間のニップ部を通過させることにより、シート状部材2’に塗布された接着剤Bを本体11に転写させる。このときのニップ圧、ニップ幅及びシート状部材2’(本体11)の通過速度は、接着剤Bや本体11の種類等に応じて適宜調整すればよく特に限定されないが、上述の如き構成の生理用ナプキンを製造する第1実施形態においては、ニップ幅は好ましくは1〜15mm、更に好ましくは2〜12mmであり、ニップ圧は好ましくは1〜20kN/m、更に好ましくは2〜10kN/mであり、通過速度は好ましくは15〜200m/分、更に好ましくは60〜150m/分である。こうして、接着剤塗布部形成手段30により複数の接着剤塗布部12,12・・・が、本体11の幅方向一側部(本体11の幅方向両側部のうち、一対の加圧ロール70,70間を最初に通過する側部)から他側部へ向けて順次形成され、本体11と複数の接着剤塗布部12,12・・・とを有するナプキン1(縦長物品)が製造される。
【0031】
第1実施形態は、複数の接着剤塗布部12,12・・・が形成された本体11を、その幅方向に折り目が付くように折り畳む工程を備えている。この折り畳み工程では、公知の折り畳み装置(図示せず)により、本体11をその幅方向に折り目が付くように折り畳む。具体的には、図2に示す如き展開状態(但し、この折り畳み前においてはタブテープ3は存在していない)から、図7に示すように、本体11(ナプキン1)をシート状部材2と共に、該本体11の幅方向に折り目Xが付くように表面シート13側に3つ折りする。尚、第1実施形態では、長尺のシート状部材2’をナプキン1の一単位毎に切断する前に、前記折り畳み工程を行っており、図7に示す如くナプキンの一単位毎に折り畳み工程を行っていないが、第1実施形態における折り畳み方法は図7に示すものと実質的に同じである。
【0032】
次いで、こうして折り畳まれた状態の長尺のシート状部材2’における、本体11(ナプキン1)の両側縁から幅方向外方に位置する所定箇所を、エンボス加工等の公知の接合装置(図示せず)により封止する。これにより、個別包装品10におけるシート状部材2のシールされた両側部2a,2aが形成される(図1参照)。次いで、折り畳まれたシート状部材2’の幅方向端縁部を、テープロール(図示せず)から所定長さに切断されて供給されるタブテープ3で止着する。
【0033】
次いで、公知の切断装置(図示せず)により、長尺のシート状部材2’をナプキン1の一単位毎に該シート状部材2’の幅方向に沿って切断する。これにより、図1に示すようなナプキン1の個別包装品10が得られる。
【0034】
第1実施形態の縦長物品(生理用ナプキン)の製造方法によれば、接着剤の塗布対象物である縦長に形成された本体11を、その幅方向Sを搬送方向として接着剤塗布部形成手段30へ搬送し、該接着剤塗布部形成手段30により複数の接着剤塗布部12,12・・・を、該本体11の幅方向一側部から他側部へ向けて順次形成するようにしているため、縦長の本体11をその長手方向を搬送方向とした状態で複数の接着剤塗布部12,12・・・を形成する場合に比して、製造ラインの短縮化、製造時間の高速化が図られ、より短時間で効率よく縦長物品を製造することができる。また、第1実施形態の縦長物品の製造方法によれば、該製造方法を実施するための設備(製造ライン)が短くて済むため、製造現場の省スペース化が図れる。
【0035】
以下、本発明の縦長物品の製造方法の他の実施形態について説明する。以下の実施形態については、上述した第1実施形態の製造方法と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、第1実施形態の製造方法についての説明が適宜適用される。
【0036】
図8には、本発明の第2実施形態の製造方法で使用する接着剤塗布手段40の概略図(断面図)が示されている。図8に示す第2実施形態の接着剤塗布手段40は、いわゆるグラビア型の塗布装置であり、塗布ロール41、バックアップロール42及びエキスパンダロール43の他に、塗布ロール41の下方に配置され給液パン50内の塗布液(接着剤B)に浸かったグラビアロール51と、ブレード52とを備えている。第2実施形態の塗布ロール41は、金属製の円筒状部材で形成されて軸を中心に回転する。第2実施形態の塗布ロール41のロール周面(外周面)には、該塗布ロール41の軸方向に延びる接着剤供給部としての溝部(図示せず)が複数形成されている。この複数の溝部の形成パターンは、図6に示した第1実施形態の塗布ロール41における複数の開孔44a,44a・・・の形成パターンと同一である。接着剤Bの塗布時には、給液パン50から、グラビアロール51を介して塗布ロール41に液付けされた接着剤Bの塗布液は、その過剰分がブレード52でかき落とされた後、バックアップロール42と共に走行する長尺のシート状部材2’に塗布される。こうして、接着剤塗布手段40により、搬送中のシート状部材2’の剥離処理面2a’に接着剤Bが上述した所定の塗布パターンで塗布される。
第2実施形態の縦長物品の製造方法によっても、上述した第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0037】
図9には、本発明の第3実施形態の製造方法で使用する接着剤塗布手段40の概略図(断面図)が示されている。図9に示す第3実施形態の接着剤塗布手段40は、いわゆるダイコータ型の塗布装置であり、バックアップロール42及びエキスパンダロール43の他に、ダイコータ60を備えている。ダイコータ60は、本体11に形成される接着剤塗布部12の形状に対応した形状を有する吐出口61を備えている。即ち、吐出口61は、図10に示すように、細長の長方形形状を有しており、本体11に形成される接着剤塗布部12と同一形状を有している。
【0038】
ダイコータ60の内部にはポケット62及びスロット63が形成されている。ポケット62は、ダイコータ60の幅方向(搬送中のシート状部材2’の幅方向)にその断面形状をもって延長された塗布液(接着剤B)の液溜め空間で、その有効延長の長さ(ポケット62のダイコータ60の幅方向と平行な方向の長さ)は、通常、塗布幅と同等か若干長めに調整されている。ポケット62への塗布液の供給は、該塗布液を貯蔵する供給タンク(図示せず)から供給ポンプ(図示せず)によってなされる。スロット63は、ポケット62から被塗布物であるシート状部材2’への塗布液の流路である。
【0039】
第3実施形態においては、接着剤Bの塗布時には、図9に示すように、吐出口61の長手方向(紙面と垂直方向)と搬送中のシート状部材2’の幅方向(紙面と垂直方向)とを一致させた状態で、該吐出口61から接着剤Bを間欠的に吐出させる。接着剤の間欠吐出は、例えば、図示しない塗布弁のON/OFFのタイミングを制御することによって行なうことができる。この接着剤の間欠吐出により、複数の接着剤塗布部12,12・・・を本体11の幅方向Sに所定間隔を置いて配置させることができる。こうして、接着剤塗布手段40により、搬送中のシート状部材2’の剥離処理面2a’に接着剤Bが上述した所定の塗布パターンで塗布される。
第3実施形態の縦長物品の製造方法によっても、上述した第1実施形態と同様の効果が奏される。特に第3実施形態は、第2実施形態と比較して、接着剤の塗布量の変更を機械部品の変更を行なうことなくできるため、接着力の制御の範囲が広いという利点を有している。
【0040】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば、前記実施形態では、本体11に形成される接着剤塗布部12は、細長の長方形形状(所定幅を有する直線状)であったが、該接着剤塗布部12は縦長の本体11の長手方向Lに延びるように形成されていればよく、図11の(A)〜(F)に示すような形状であってもよい。図11に示す接着剤塗布部12の形状は、点線状(A)、千鳥点線状(B)、波線状(C)、台形状(D)、三角形状(E)、凹凸状(F)である。
【0041】
また前記実施形態では、本発明の適用例の一つとして下着に固定して用いられる吸収性物品である生理用ナプキンを挙げたが、本発明は他の縦長物品にも同様に適用できる。例えば生理用ナプキンと同様に下着に固定して用いられる吸収性物品であるパンティライナー、失禁ライナー、失禁パッド等、あるいは発熱組成物を包装袋に封入してなる温熱シート等にも本発明を適用できる。該温熱シートとしては、例えば本出願人の先の出願に係る特開2006−271963公報に記載されているものが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1実施形態の製造方法で製造される縦長物品としての生理用ナプキンの個別包装品の斜視図である。
【図2】図1に示す個別包装品の展開状態における肌当接面側(表面シート側)を示す平面図である。
【図3】図1に示す個別包装品における生理用ナプキンの非肌側当接面(裏面シート側)を示す平面図である。
【図4】(a)は、本発明の第1実施形態の製造方法の概略工程図であり、(b)は、(a)に示す(1)〜(4)それぞれにおける中間製造品の平面図である。
【図5】図4に示す接着剤塗布部形成手段を構成する接着剤塗布手段の一例を示す概略図である。
【図6】図5に示す接着剤塗布手段を構成する塗布ロールの周面の一部を示す平面図である。
【図7】縦長物品であるナプキンをシート状部材と共に折り畳む過程を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態の製造方法で使用する接着剤塗布手段の一例を示す概略図である。
【図9】本発明の第3実施形態の製造方法で使用する接着剤塗布手段の一例を示す概略図である。
【図10】図9に示すダイコータをその吐出口側から見た底面図である。
【図11】本発明に係る接着剤塗布部の形状の実施形態を示す平面図である。
【図12】(a)は、縦長物品に接着剤を塗布する際の従来の塗布方法を示す概略工程図であり、(b)は、(a)に示す各工程における縦長物品の上面図である。
【符号の説明】
【0043】
10 生理用ナプキンの個別包装品
1 生理用ナプキン(縦長物品)
11 本体
12 接着剤塗布部
13 表面シート
14 裏面シート
15 吸収体
2 シート状部材
3 タブテープ
20 方向変換装置
30 接着剤塗布部形成手段
2’ 長尺のシート状部材
2a’ 長尺のシート状部材の剥離処理面
40 接着剤塗布手段
41 塗布ロール
44a 接着剤供給部(開孔)
60 ダイコータ
61 ダイコータの吐出口
70 加圧ロール
B 接着剤
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦長に形成された本体と、該本体の一面側に形成され且つ該本体の長手方向に延び且つ該本体の幅方向に並列配置された複数の接着剤塗布部を有する縦長物品の製造方法であって、
長手方向を搬送方向として搬送される前記本体を、該搬送方向に対して90度回転させて、その幅方向を搬送方向として接着剤塗布部形成手段へ搬送し、該接着剤塗布部形成手段により複数の前記接着剤塗布部を、該本体の幅方向一側部から他側部へ向けて順次形成する縦長物品の製造方法。
【請求項2】
前記接着剤塗布部形成手段が、一面が剥離処理された長尺のシート状部材を搬送する搬送手段と、該シート状部材の剥離処理面に接着剤を塗布する接着剤塗布手段と、一対の加圧ロールとを具備しており、
前記接着剤塗布手段により、搬送中の前記シート状部材の前記剥離処理面に前記接着剤を所定の塗布パターンで塗布し、該塗布パターンは、該シート状部材の幅方向に延びる複数の該接着剤の塗布部が該幅方向と直交する方向に所定間隔を置いて配されている塗布パターンであり、
次いで、前記本体と前記シート状部材とを、該シート状部材の前記接着剤の塗布部が該本体と対向するように重ね合わせた状態で一対の前記加圧ロール間を通過させることにより、該シート状部材に塗布された該接着剤を該本体に転写させる請求項1記載の縦長物品の製造方法。
【請求項3】
前記接着剤塗布手段が、前記接着剤の塗布時に前記シート状部材に当接される塗布ロールを具備しており、該塗布ロールのロール周面に、該塗布ロールの軸方向に延びる接着剤供給部が、該塗布ロールの周方向に沿って複数形成されており、
前記塗布ロールを周方向に回転させつつ搬送中の前記シート状部材に当接させた状態で、前記接着剤供給部から該シート状部材へ前記接着剤を供給することにより、前記塗布パターンで該接着剤を塗布する請求項2記載の縦長物品の製造方法。
【請求項4】
前記接着剤塗布手段が、前記接着剤塗布部の形状に対応した形状を有する吐出口を備えたダイコータを具備しており、
前記吐出口の長手方向と搬送中の前記シート状部材の幅方向とを一致させた状態で、該吐出口から前記接着剤を間欠的に吐出させることにより、前記塗布パターンで該接着剤を塗布する請求項2記載の縦長物品の製造方法。
【請求項5】
複数の前記接着剤塗布部が形成された前記本体を、その幅方向に折り目が付くように折り畳む工程を備える請求項1〜4の何れかに記載の縦長物品の製造方法。
【請求項1】
縦長に形成された本体と、該本体の一面側に形成され且つ該本体の長手方向に延び且つ該本体の幅方向に並列配置された複数の接着剤塗布部を有する縦長物品の製造方法であって、
長手方向を搬送方向として搬送される前記本体を、該搬送方向に対して90度回転させて、その幅方向を搬送方向として接着剤塗布部形成手段へ搬送し、該接着剤塗布部形成手段により複数の前記接着剤塗布部を、該本体の幅方向一側部から他側部へ向けて順次形成する縦長物品の製造方法。
【請求項2】
前記接着剤塗布部形成手段が、一面が剥離処理された長尺のシート状部材を搬送する搬送手段と、該シート状部材の剥離処理面に接着剤を塗布する接着剤塗布手段と、一対の加圧ロールとを具備しており、
前記接着剤塗布手段により、搬送中の前記シート状部材の前記剥離処理面に前記接着剤を所定の塗布パターンで塗布し、該塗布パターンは、該シート状部材の幅方向に延びる複数の該接着剤の塗布部が該幅方向と直交する方向に所定間隔を置いて配されている塗布パターンであり、
次いで、前記本体と前記シート状部材とを、該シート状部材の前記接着剤の塗布部が該本体と対向するように重ね合わせた状態で一対の前記加圧ロール間を通過させることにより、該シート状部材に塗布された該接着剤を該本体に転写させる請求項1記載の縦長物品の製造方法。
【請求項3】
前記接着剤塗布手段が、前記接着剤の塗布時に前記シート状部材に当接される塗布ロールを具備しており、該塗布ロールのロール周面に、該塗布ロールの軸方向に延びる接着剤供給部が、該塗布ロールの周方向に沿って複数形成されており、
前記塗布ロールを周方向に回転させつつ搬送中の前記シート状部材に当接させた状態で、前記接着剤供給部から該シート状部材へ前記接着剤を供給することにより、前記塗布パターンで該接着剤を塗布する請求項2記載の縦長物品の製造方法。
【請求項4】
前記接着剤塗布手段が、前記接着剤塗布部の形状に対応した形状を有する吐出口を備えたダイコータを具備しており、
前記吐出口の長手方向と搬送中の前記シート状部材の幅方向とを一致させた状態で、該吐出口から前記接着剤を間欠的に吐出させることにより、前記塗布パターンで該接着剤を塗布する請求項2記載の縦長物品の製造方法。
【請求項5】
複数の前記接着剤塗布部が形成された前記本体を、その幅方向に折り目が付くように折り畳む工程を備える請求項1〜4の何れかに記載の縦長物品の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−136642(P2008−136642A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−325442(P2006−325442)
【出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】
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