説明

縮合アミノジヒドロピリミドン誘導体

環AがC6〜14アリール基などであり、Lが−NRCO−などであり(式中、Rは水素原子などである)、環BがC6〜14アリール基などであり、XがC1〜3アルキレン基などであり、Yが単結合などであり、ZがC1〜3アルキレン基などであり、R、R及びRがそれぞれ独立して水素原子などであり、R、R、R及びRが独立して、水素原子、ハロゲン原子などである一般式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物は、Aβ産生阻害効果又はBACE1阻害効果を有し、Aβに起因し、アルツハイマー型認知症に代表される神経変性疾患のための予防薬又は治療剤として有用である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物
【化1】


[式中、
環Aは、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から6員のヘテロアリール基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する9員から10員のベンゾ縮合ヘテロ環式基であり、
Lは、単結合、酸素原子、式−NRCO−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)、式−NRSO−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)、式−NR−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキレン基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルケニレン基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルキニレン基であり、
環Bは、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC3〜8シクロアルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基であり、
Xは、単結合、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜3アルキレン基であり、
Yは、単結合、−NR−(式中、Rは、水素原子、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である)、酸素原子、硫黄原子、スルホキシド又はスルホンであり、
Zは、単結合、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜3アルキレン基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を有してよいC2〜3アルケニレン基であり、
及びRはそれぞれ独立して、水素原子、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールカルボニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキルスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリールスルホニル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基であり、
、R、R及びRは独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルコキシ基、置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する3員から10員の炭素環式基、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基であり、又は
及びRは一緒に、式(II)
【化2】


(式中、Y、Z、R及びRは上記で定義されているのと同じであり、Qは酸素原子、メチレン基又はエチレン基である)
で表される環を形成し、
ここで、置換基群αは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、C1〜6アルキルチオ基、C6〜14アリール基、C6〜14アリールオキシカルボニル基、C6〜14アリールカルボニル基、シアノ基、C3〜8シクロアルコキシ基、C3〜8シクロアルキル基、C3〜8シクロアルキルチオ基、スルホニルアミノ基(ここで、スルホニルアミノ基は、C1〜6アルキル基で任意選択により置換されている)、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルケニル基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC2〜6アルキニル基、1個又は2個のC1〜6アルキル基で任意選択により置換されているカルバモイル基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルコキシ基、置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基、及び置換基群βから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基からなり、
ここで、置換基群βは、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6アルキル基、C3〜8シクロアルキル基及びオキソ基からなる]。
【請求項2】
Xが置換基群αから選択される1個から2個の置換基を任意選択により有するメチレンである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
【請求項3】
Yが酸素原子である、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
【請求項4】
Zが単結合である、請求項1から3までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
【請求項5】
Lが単結合、式−NRCO−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)、又は式−NRSO−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)である、請求項1から4までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
【請求項6】
Lが式−NRCO−(式中、Rは、水素原子、又は置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC1〜6アルキル基である)である、請求項5に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
【請求項7】
環Aが置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有するC6〜14アリール基である、請求項1から6までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
【請求項8】
環Bが置換基群αから選択される1個から3個の置換基を任意選択により有する5員から10員のヘテロ環式基である、請求項1から7までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
【請求項9】
化合物が、
N−(3−(2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(3−(2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド;
N−(3−(2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(3−(2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(フルオロメトキシ)ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(3−(2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−エトキシピラジン−2−カルボキサミド;
N−(3−(2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;
N−(3−(2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−シアノピコリンアミド;
N−(3−(2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−クロロピコリンアミド;
N−(3−(2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド;
N−(3−(2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピコリンアミド;
N−(3−(2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)ピコリンアミド;
N−(3−(2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピコリンアミド;
N−(3−(2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド;
N−(3−((4aS,5R,7aS)−2−アミノ−3,5−ジメチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(3−((4aS,5R,7aS)−2−アミノ−3,5−ジメチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド;
N−(3−((4aS,5R,7aS)−2−アミノ−3,5−ジメチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メチルピラジン−2−カルボキサミド;
N−(3−((4aS,5R,7aS)−2−アミノ−3,5−ジメチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メチルピコリンアミド;
N−(3−((4aS,5R,7aS)−2−アミノ−3,5−ジメチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド;
N−(3−((4aS,5R,7aS)−2−アミノ−3,5−ジメチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−シアノピコリンアミド;
N−(3−((4aS,5S,7aS)−2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−5−(トリフルオロメチル)−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド;
N−(3−((4aS,5S,7aS)−2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−5−(トリフルオロメチル)−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド;
N−(3−((4aS,5S,7aS)−2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−5−(トリフルオロメチル)−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メチルピコリンアミド;
N−(3−((4aS,5S,7aS)−2−アミノ−3−メチル−4−オキソ−5−(トリフルオロメチル)−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−シアノピコリンアミド;
N−(3−((4aS,5S,7aS)−2−アミノ−3−エチル−4−オキソ−5−(トリフルオロメチル)−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド;及び
N−(3−((4aS,5R,7aS)−2−アミノ−3−エチル−5−メチル−4−オキソ−3,4,4a,5,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−d]ピリミジン−7a−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド
から選択される、請求項1から8までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
【請求項10】
化合物が以下の立体化学を有する、請求項1から9までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物。
【化3】

【請求項11】
活性成分として請求項1から10までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその溶媒和物を含む医薬組成物。
【請求項12】
アミロイドβタンパク質の産生を阻害するための、請求項1から10までのいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物又は請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項13】
ベータ部位アミロイドβ前駆体タンパク質開裂酵素1(BACE1)を阻害するための、請求項1から10までのいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物、又は請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項14】
神経変性疾患を治療するための、請求項1から10までのいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物、又は請求項11から13までのいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項15】
神経変性疾患がアルツハイマー型認知症又はダウン症候群である、請求項14に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩若しくはその溶媒和物又は医薬組成物。
【請求項16】
アミロイドβタンパク質の産生を阻害、及び/又はアルツハイマー型の認知症及びダウン症候群などの神経変性疾患を治療若しくは予防する方法であって、前記状態を患うヒト対象に、請求項1から10までのいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩又は請求項11から13までのいずれか一項に記載の医薬組成物の治療的又は予防的有効量を投与することを含む上記方法。
【請求項17】
神経変性疾患の治療又は予防用薬物の製造のための、請求項1から10までのいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。

【公表番号】特表2012−533602(P2012−533602A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−521034(P2012−521034)
【出願日】平成22年7月21日(2010.7.21)
【国際出願番号】PCT/EP2010/060586
【国際公開番号】WO2011/009897
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(506137147)エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社 (215)
【Fターム(参考)】