説明

繊維強化プラスチック成型品の製造方法および繊維強化プラスチック成型品

【課題】強度を向上した繊維強化プラスチック成型品の製造方法および繊維強化プラスチック成型品を提供する。
【解決手段】本発明の繊維強化プラスチック成型品10の製造方法は、以下の工程を備えている。天然繊維と第1の樹脂とを含む第1のシートを準備する。第1のシートの表面に、第1の補強繊維と第2の樹脂とを含む第2のシートを配置し、かつ第1のシートの裏面に、第2の補強繊維と第3の樹脂とを含む第3のシートを配置する。第1、第2および第3のシートの第1、第2および第3の樹脂を硬化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維強化プラスチック成型品の製造方法および繊維強化プラスチック成型品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、竹などの天然繊維を補強材として利用した強化プラスチックが考えられている(たとえば特許文献1)。特許文献1には、竹繊維シートの表面を熱可塑性樹脂層で覆った状態で圧縮成形することにより、竹繊維強化プラスチックの成型品を製造していることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−176642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の竹繊維として、天然の竹をそのまま開繊することにより長繊維として加工した場合、得られる竹繊維は長さも太さも極めて広い範囲に分散してしまう。このため、それらの繊維に安定した補強材としての効果を期待することは困難であった。したがって、上記特許文献1の製造方法により製造される竹繊維強化プラスチックの強度が低いという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、強度を向上した繊維強化プラスチック成型品の製造方法および繊維強化プラスチック成型品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の局面における繊維強化プラスチック成型品の製造方法は、以下の工程を備えている。型の内部に、天然繊維と、天然繊維を挟む第1および第2の補強繊維とを配置する。型の内部に樹脂を注入する。樹脂を硬化する。
【0007】
本発明の他の局面における繊維強化プラスチック成型品の製造方法は、以下の工程を備えている。天然繊維と第1の樹脂とを含む第1のシートを準備する。第1のシートの表面に、第1の補強繊維と第2の樹脂とを含む第2のシートを配置し、かつ第1のシートの裏面に、第2の補強繊維と第3の樹脂とを含む第3のシートを配置する。第1、第2および第3のシートの第1、第2および第3の樹脂を硬化する。
【0008】
本発明の繊維強化プラスチック成型品は、心材と、第1の補強層と、第2の補強層とを備えている。心材は、表面と、表面と反対側の裏面とを有し、かつ天然繊維と第1の樹脂とを含んでいる。第1の補強層は、心材の表面を覆い、かつ第1の補強繊維と第2の樹脂とを含んでいる。第2の補強層は、心材の裏面を覆い、かつ第2の補強繊維と第3の樹脂とを含んでいる。
【0009】
本発明の繊維強化プラスチック成型品の製造方法および繊維強化プラスチック成型品によれば、安定性に欠ける天然繊維を含む心材の表面および裏面に、安定した第1および第2の補強繊維を含む第1および第2の補強層を形成することができる。これにより、第1および第2の補強層を補強材とすることができるので、心材を補強材とする必要がない。したがって、強度を向上した繊維強化プラスチック成型品を製造することができる。
【0010】
上記一および他の局面における繊維強化プラスチック成型品の製造方法において好ましくは、第1および第2の補強繊維は、可燃性の有機繊維である。
【0011】
また、上記繊維強化プラスチック成型品において好ましくは、第1および第2の補強繊維は、可燃性の有機繊維である。
【0012】
これにより、繊維強化プラスチック成型品が廃棄物になったときに、難処理物となることを抑制できる。このため、環境負荷の小さな繊維強化プラスチック成型品を実現することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上より、本発明の繊維強化プラスチック成型品の製造方法および繊維強化プラスチック成型品によれば、強度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態1における繊維強化プラスチック成型品を概略的に示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態3における繊維強化プラスチック成型品を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
【0016】
(実施の形態1)
図1を参照して、本発明の一実施の形態における繊維強化プラスチック成型品について説明する。図1に示すように、本実施の形態における繊維強化プラスチック成型品10は、心材11と、第1の補強層12と、第2の補強層13とを備えている。
【0017】
心材11は、表面11aと、表面11aと反対側の裏面11bとを有し、かつ天然繊維と第1の樹脂とを含んでいる。第1の補強層12は、心材11の表面11aを覆い、かつ第1の補強繊維と第2の樹脂とを含んでいる。第2の補強層13は、心材11の裏面11bを覆い、かつ第2の補強繊維と第3の樹脂とを含んでいる。第1の補強層12は、繊維強化プラスチック成型品10の表面10aに位置し、第2の補強層13は、繊維強化プラスチック成型品10の裏面10bに位置し、心材11は、繊維強化プラスチック成型品10の内部に位置している。
【0018】
心材11を構成する天然繊維は、竹、麻、こうぞ、三椏、ココナッツ、バナナ、ケナフなどの植物性の天然繊維、羊毛などの動物性繊維などを用いることができ、竹を用いることが好ましい。竹を用いる場合には、意匠的に優れたものになる。天然繊維の太さは、たとえば竹繊維を用いる場合には、20μm〜200μm程度である。
【0019】
第1および第2の補強層12、13を構成する第1および第2の補強繊維は、心材11を構成する天然繊維よりも曲げ強さが大きい。このような第1および第2の補強繊維として、たとえば有機繊維を用いることができる。なお、第1および第2の補強繊維は、同じであっても、異なっていてもよい。
【0020】
ここで、上記「曲げ強さ」は、たとえば精密万能試験機((株)島津製作所のAG−100KNG)による3点曲げ試験により測定される。
【0021】
また、第1および第2の補強繊維は、可燃性であることが好ましい。言い換えると、第1および第2の補強繊維は、焼却残渣が発生しないことが好ましい。このような第1および第2の補強繊維として、たとえばガラス繊維を除く有機繊維を用いることができる。有機繊維としては、ビニロン、ポリエチレンなどを用いることができる。ビニロン、ポリエチレンなどの有機繊維は、安定的に安価で入手可能である。第1および第2の補強繊維が可燃性である場合、ガラス繊維などの無機成分が焼却残渣として発生することを抑制できる。このため、難処理物の発生を抑制して、第2および第3の樹脂とともに、燃料として燃やすことができる。したがって、環境への負荷を低減することができる。
【0022】
また、環境への負荷を低減する観点から、第1および第2の補強繊維は、焼却温度が高くなり過ぎない(焼却温度が焼却炉を損傷しない程度の温度以下である)ことが好ましい。また、同様に、第1および第2の補強繊維は、焼却に際し、有毒物質を発生しないことが好ましい。
【0023】
第1および第2の補強繊維は、人工的に製造される化学繊維である。化学繊維は、一般的に長さおよび太さのばらつきが小さく、強度および伸度のばらつきが天然繊維に比較して小さい。このため、第1および第2の補強層12、13は、安定した強度および伸度を有することができるので、繊維強化プラスチック成型品10の性能のバラツキを小さくすることができる。
【0024】
第1および第2の補強繊維としては、無機繊維であるガラス繊維を用いてもよいが、有機繊維を用いることが好ましい。用いることのできる有機繊維としては、たとえばビニロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、アクリルニトリル、レーヨン、芳香族ポリアミド(たとえばノーメックス(登録商標))などが挙げられる。
【0025】
第1および第2の補強繊維の太さは、たとえばビニロン繊維(日本バイリーン製、クラレ製、またはユニチカ製)を用いる場合には14μmであり、ポリエチレン繊維(東洋紡製)を用いる場合には12μmである。なお、この第1および第2の補強繊維の太さは一例であり、これらの補強繊維よりも太いもの、または細いものを用いることもできる。
【0026】
心材11を構成する第1の樹脂、第1の補強層12を構成する第2の樹脂、および第2の補強層13を構成する第3の樹脂は、特に限定されず、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを用いることができ、熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂等を用いることができる。
【0027】
また、第1、第2および第3の樹脂は、透明であることが好ましい。透明であると、心材11を構成する天然繊維が内部に配置されていることが見えるので、意匠的に優れたものになる。なお、第1、第2、および第3の樹脂は、同じであっても、異なっていてもよい。
【0028】
続いて、本実施の形態における繊維強化プラスチック成型品の製造方法について説明する。本実施の形態では、ハンドレイアップ(hand lay up)成型法により繊維強化プラスチック成型品を製造する。
【0029】
まず、天然繊維と第1の樹脂とを含む第1のシートを準備する。第1のシートは、たとえば天然繊維に第1の樹脂が含侵されている。このような第1のシートは、たとえば予め綿打ち機などにより天然繊維が平面的に分散され、ある程度均質な厚さに成型された資材(たとえば不織マット、不織布)、連続繊維からなる長繊維不織布、織物、編物などを用いることができる。天然繊維および第1の樹脂は、上述した材料を用いることができる。
【0030】
次に、第1のシートの表面に、第1の補強繊維と第2の樹脂とを含む第2のシートを配置し、かつ第1のシートの裏面に、第2の補強繊維と第3の樹脂とを含む第3のシートを配置する。第2および第3のシートは、たとえば第1および第2の補強繊維に第2および第3の樹脂が含侵されている。第2および第3のシートを構成する第2および第3の補強繊維は、予めバインダー、ステッチなどにより相互に緊結されていてもよく、予め網目状に織られていてもよい。第2および第3の補強繊維、第2および第3の樹脂は、上述した材料を用いることができる。
【0031】
第1および第2の補強繊維の表面処理および太さを調整することにより、光の透過性を確保することが好ましい。つまり、第1および第2の補強繊維は、後述する硬化する工程後に、視覚的に第1、第2および第3の樹脂と同化し、ほとんど見えなくなることが好ましい。この場合、天然繊維を透過させることができるので、意匠性を向上することができる。
【0032】
次に、第1、第2および第3のシートの第1、第2および第3の樹脂を硬化する。これにより、第1、第2および第3のシートを一体に成型することができる。
【0033】
以上の工程を実施することにより、図1に示す繊維強化プラスチック成型品10を製造することができる。このように製造された繊維強化プラスチック成型品10は、意匠性を有する天然繊維を中央部に配置し、強度を有する第1および第2の補強繊維を表面10aおよび裏面10bに配置することができる。
【0034】
(実施の形態2)
本実施の形態における繊維強化プラスチック成型品は、実施の形態1における図1と同様である。なお、本実施の形態では、第1、第2および第3の樹脂は同じである。
【0035】
続いて、図1を参照して、本実施の形態における繊維強化プラスチック成型品の製造方法について説明する。本実施の形態では、レジントランスファーモールディング(resin transfer molding)成型法により繊維強化プラスチック成型品10を製造する。
【0036】
まず、型の内部に、天然繊維と、天然繊維を挟む第1および第2の補強繊維とを配置する。つまり、型の内部に、下から順に、第2の補強繊維、天然繊維、および第1の補強繊維を配置する。天然繊維、第1の補強繊維、および第2の補強繊維は、実施の形態1と同様である。
【0037】
次に、型の内部に樹脂を注入する。樹脂は、実施の形態の第1、第2および第3の樹脂と同様である。
【0038】
次に、樹脂を硬化する。これにより、天然繊維、第1の補強繊維、および第2の補強繊維を樹脂を介して一体に成型することができる。
【0039】
以上の工程を実施することにより、図1に示す繊維強化プラスチック成型品10を製造することができる。
【0040】
(実施の形態3)
図2を参照して、本発明の一実施の形態における繊維強化プラスチック成型品について説明する。図2に示すように、本実施の形態における繊維強化プラスチック成型品20は、基本的には、図1に示す繊維強化プラスチック成型品10と同様の構成を備えているが、心材11が複数の層21〜23を含んでいる点において異なっている。
【0041】
具体的には、本実施の形態における繊維強化プラスチック成型品20は、複数の層21〜23を含む心材11と、第1の補強層12と、第2の補強層13とを備えている。心材11を構成する複数の層21〜23は、同じであっても、異なっていてもよい。
【0042】
本実施の形態における繊維強化プラスチック成型品20の製造方法は、基本的には、実施の形態1と同様であるが、第1のシートを複数準備する点において異なっている。複数の第1の層は、同じであっても、異なっていてもよい。なお、本実施の形態では3枚の第1のシートを準備している。
【0043】
ここで、第1のシートおよび第1のシートにより形成される心材11は、3枚(3層)に限定されず、2枚(2層)であってもよく、4枚(4層)以上であってもよい。
【0044】
また、第1および第2の補強層12、13は、繊維強化プラスチック成型品20の表面20aおよび裏面20bに位置していれば、1層であっても、複数の層(図示せず)であってもよい。第1および第2の補強層12、13が複数の層の場合、複数の層は同じであっても、異なっていてもよい。
【0045】
(実施の形態4)
本実施の形態における繊維強化プラスチック成型品は、実施の形態3における図2と同様である。なお、本実施の形態では、第1、第2および第3の樹脂は同じである。
【0046】
本実施の形態における繊維強化プラスチック成型品の製造方法は、実施の形態3と同様であるが、天然繊維と、第1および第2の補強繊維とを配置する工程において異なっている。
【0047】
具体的には、型の内部に、下から順に、第2の補強繊維、複数の天然繊維、および第1の補強繊維を配置する。
【実施例】
【0048】
本実施例では、天然繊維を含む心材と、この心材の表面および裏面に形成された第1および第2の補強層とを備えた繊維強化プラスチック成型品を製造することの効果について調べた。
【0049】
(本発明例1)
本発明例1では、実施の形態2の製造方法により、繊維強化プラスチック成型品を製造した。具体的には、型の内部に、天然繊維と、天然繊維を挟む補強繊維とを配置した。天然繊維として、竹繊維を用い、補強繊維として、ビニロン繊維を用いた。竹繊維の含有率は、3%であった。
【0050】
次に、型の内部に、不飽和ポリエステル樹脂を注入した。次に、不飽和ポリエステル樹脂を硬化した。これにより、天然繊維と不飽和ポリエステルとを含む心材と、心材の表面および裏面に形成されたビニロン繊維と不飽和ポリエステル樹脂とを含む第1および第2の補強層とを備えた繊維強化プラスチック成型品を製造した。この繊維強化プラスチック成型品の厚さは、7.0mmであった。
【0051】
(本発明例2)
本発明例2は、基本的には本発明例1と同様に繊維強化プラスチック成型品を製造したが、型の内部に2層の補強繊維をそれぞれ配置した点および竹繊維の含有率において異なっていた。その結果、心材と、心材の表面および裏面に形成された、2層の第1および第2の補強材を備えた繊維補強強化プラスチック成型品を製造した。この繊維強化プラスチック成型品の厚さは2.5mmであった。また、竹繊維の含有率は、30%であった。
【0052】
(比較例1)
比較例1は、基本的には本発明例1と同様に繊維強化プラスチック成型品を製造したが、天然繊維を配置しなかった点において異なっていた。その結果、ビニロン繊維と不飽和ポリエステル樹脂とを含む第1および第2の補強層のみを備えた繊維強化プラスチック成型品を製造した。この繊維強化プラスチック成型品の厚さは7.0mmであった。
【0053】
(比較例2)
比較例2は、基本的には本発明例1と同様に製造したが、補強繊維および竹繊維を含んでいない点において異なっていた。つまり、型に、不飽和ポリエステル樹脂のみを注入して成型品を製造した。このプラスチック成型品の厚さは8.0mmであった。
【0054】
(比較例3)
比較例3は、基本的には本発明例1と同様に製造したが、竹繊維の含有率、およびビニロン繊維の代わりにガラス繊維を用いた点において異なっていた。その結果、ガラス繊維と不飽和ポリエステル樹脂とを含む第1および第2の補強層のみを備えた繊維強化プラスチック成型品を製造した。この繊維強化プラスチック成型品の厚さは6.0mmであった。また、竹繊維の含有率は30%であった。
【0055】
(測定方法)
本発明例1、2、比較例1〜3について、曲げ強さおよび弾性率を測定した。曲げ強さおよび弾性率は、精密万能試験機((株)島図製作所のAG−100KNG)を用いて、3点曲げ試験により測定した。その結果を下記の表1に示す。
【0056】
【表1】

【0057】
(測定結果)
表1に示すように、本発明例1および2は、天然繊維を含まない比較例1、および、天然繊維と補強繊維とを含まない比較例2よりも曲げ強さおよび弾性率を向上することができた。
【0058】
また、本発明例1と、比較例1とから、竹繊維は強度が低いものの、竹繊維を含む心材をさらに備えた本発明例1は比較例1よりも強度を向上することができた。つまり、竹繊維を含んでいても、強度の低下がなく、かつ意匠的に優れたものを実現できた。
【0059】
また、本発明例2と、比較例1、2とから、竹繊維を多く含んでいても、強度を向上できることがわかった。
【0060】
さらに、本発明例1、2と、比較例3とを比較すると、ガラス繊維の強度が高いため、比較例3は本発明例1、2よりも強度が高かった。しかし、比較例3の中心部に、天然繊維を含む心材をさらに形成した本発明例を製造すると、この比較例3よりも強度を向上できると考えられる。
【0061】
以上より、本実施例によれば、天然繊維を含む心材と、この心材の表面および裏面に形成された第1および第2の補強層とを備えた繊維強化プラスチック成型品を製造することにより、強度を向上できることが確認できた。
【0062】
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、各実施の形態および実施例の特徴を適宜組み合わせることも当初から予定している。また、今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0063】
10,20 繊維強化プラスチック成型品、10a,11a,20a 表面、10b,11b,20b 裏面、11 心材、12 第1の補強層、13 第2の補強層、21 層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
型の内部に、天然繊維と、前記天然繊維を挟む第1および第2の補強繊維とを配置する工程と、
前記型の内部に樹脂を注入する工程と、
前記樹脂を硬化する工程とを備えた、繊維強化プラスチック成型品の製造方法。
【請求項2】
天然繊維と第1の樹脂とを含む第1のシートを準備する工程と、
前記第1のシートの表面に、第1の補強繊維と第2の樹脂とを含む第2のシートを配置し、かつ前記第1のシートの裏面に、第2の補強繊維と第3の樹脂とを含む第3のシートを配置する工程と、
前記第1、第2および第3のシートの前記第1、第2および第3の樹脂を硬化する工程とを備えた、繊維強化プラスチック成型品の製造方法。
【請求項3】
前記第1および第2の補強繊維は、可燃性の有機繊維である、請求項1または2に記載の繊維強化プラスチック成型品の製造方法。
【請求項4】
表面と、前記表面と反対側の裏面とを有し、かつ天然繊維と第1の樹脂とを含む心材と、
前記心材の前記表面を覆い、かつ第1の補強繊維と第2の樹脂とを含む第1の補強層と、
前記心材の前記裏面を覆い、かつ第2の補強繊維と第3の樹脂とを含む第2の補強層とを備えた、繊維強化プラスチック成型品。
【請求項5】
前記第1および第2の補強繊維は、可燃性の有機繊維である、請求項4に記載の繊維強化プラスチック成型品。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−235737(P2010−235737A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−84489(P2009−84489)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(505392949)CIEN株式会社 (5)
【出願人】(503027931)学校法人同志社 (346)
【Fターム(参考)】