説明

織ネームおよびその製造方法

【課題】従来レベル以上に鮮明で細かな文字や柄を表現することが可能な特別な織ネームを提供する。
【解決手段】経糸、緯糸、および柄糸からなる織ネームであって、前記織ネームは、5,7または8枚朱子織りを基本組織とし、経糸密度が240〜380本/inch、緯糸密度が85〜120本/inchであり、且つ、前記織ネームに用いられる糸が全てポリエステルフィラメントからなる原着糸であり、さらに、前記経糸に、単繊維繊度が0.8〜3.0デシテックス、単糸繊度が25デシテックス以下のポリエステルマルチフィラメント原着糸から構成され、下記式(1)〜(3)を満たす諸撚双糸を用いて製織されてなることを特徴とする織ネーム。
(1)諸撚双糸の繊度≦55デシテックス
(2)2000≦上撚の撚係数≦7000
(3)1400≦下撚の撚係数≦7000

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維製品の表示等に使用する織ネームおよびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
衣料や寝具等の繊維製品には、製造・販売元や取り扱い方法、使用素材を明確にするために、これらを表示するラベルが取り付けられている。その表示ラベルの中でもメーカーブランドや商品ブランドの象徴を目的として、刺繍柄やジャガード織のように手間を掛けた織ネームと呼ばれる高級表示ラベルがある。
【0003】
従来、織ネームには、染色の鮮明性、織物としたときの生地のソフト感や寸法安定性の良さから、ビスコースレーヨンや銅アンモニアレーヨンなどの再生セルロースが使われてきた。また、近年では、機械的強度が高く、コスト的にも有利なポリエステルマルチフィラメントも用いられるようになってきている。
【0004】
上記織ネームでは、地糸と異種の柄糸で刺繍を施したり、ジャガード織りにすることによって文字や柄の浮き出しを行っている。これらの文字や柄を鮮明に保つために、その素材として染色堅牢度に優れるポリエステルマルチフィラメントの原着糸(以下、原着糸と言う)が用いられることもあるが、ポリエステルマルチフィラメントを使用した織ネームは風合いが堅いため、特に婦人衣料、インナーウェアなどの非常に柔らかい薄地製品に適用したときに、織ネームの堅さや肉感が商品と合わない場合がある。また、より高級感を出すために、柄の輪郭を鮮明にでき、さらに細かな柄が表現できる織ネームが要望されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、その目的は、従来レベルでは表現できなかった鮮明で細かな柄や文字を表現できる織ネームおよびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の織ネームは、経糸、緯糸、および柄糸からなる織ネームであって、前記織ネームは、5,7または8枚朱子織りを基本組織とし、経糸密度が240〜380本/inch、緯糸密度が85〜120本/inchであり、且つ、前記織ネームを構成する糸が全てポリエステルフィラメントからなる原着糸であり、さらに、
前記経糸に、下記要件を満足する諸撚双糸を用いて製織されてなるところに要旨を有する。
【0007】
前記諸撚双糸は、単繊維繊度が0.8〜3.0デシテックス、単糸繊度が25デシテックス以下のポリエステルマルチフィラメント原着糸から構成され、下記式(1)〜(3)を満たす。
(1)諸撚双糸の繊度≦55デシテックス
(2)2000≦上撚の撚係数≦7000
(3)1400≦下撚の撚係数≦7000
【0008】
これらの規定を満たす諸撚双糸を用いることで、豊かな柄の表現力を有する織ネームが得られる。
【0009】
また、前記諸撚双糸に施した上撚および下撚の撚係数の比が、0.2≦上撚係数/下撚係数≦2.1であることが好ましい。
【0010】
前記経糸および緯糸に用いる原着糸が、カーボンブラックを1.0〜10質量%の範囲で含むものであることが好ましい。
【0011】
本発明に係る製造方法は、経糸、緯糸、および柄糸からなる織ネームを製造する方法であって、前記経糸として、単繊維繊度が0.8〜3.0デシテックス、単糸繊度が25デシテックス以下のポリエステルマルチフィラメント原着糸の単糸を、下記式(2)および(3)の撚係数となるように下撚りおよび上撚りを施して得られる、繊度が55デシテックス以下の諸撚双糸を用い、前記緯糸および柄糸には、ポリエステルマルチフィラメントからなる原着糸を用い、
ジャガード織機により、5,7または8枚朱子織りを基本組織とし、経糸密度が240〜380本/inch、緯糸密度が85〜120本/inchとして製織するところに要旨を有する。
(2)2000≦上撚の撚係数≦7000
(3)1400≦下撚の撚係数≦7000
【発明の効果】
【0012】
本発明の規定を満たす諸撚双糸を経糸に使用して製織した織ネームは、風合いが柔らかく、文字や柄が鮮明で細かな柄の表現力を有し、染色堅牢度にも優れた高級織ネームを提供することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、織ネームとしたときに従来レベル以上に鮮明で細かな柄を表現できる諸撚双糸を得るには、該諸撚双糸の撚り数と繊度との関係が重要であることを見出し、本発明を完成した。
【0014】
文字や柄が鮮明で細かな柄を表現できる高級織ネームを作るためには、該諸撚双糸の繊度が55デシテックス以下であることが好ましい。繊度が55デシテックスより大きいと諸撚双糸が太くなり、細かな柄を表現するのが難しくなるからである。好ましくは55デシテックス以下であり、より好ましくは50デシテックス以下である。
【0015】
前記諸撚双糸を構成するポリエステルマルチフィラメントの単糸繊度は25デシテックス以下であることが好ましい。単糸繊度が25デシテックスを超える単糸に下撚りおよび上撚りを施して得られる諸撚双糸は、その繊度が55デシテックスを超えるため、上述したように、細かな柄を表現することが困難となるからである。より好ましくは22デシテックス以下である。
【0016】
さらに、諸撚双糸とする単糸の単繊維繊度は0.8〜3.0デシテックスであることが好ましい。単繊維繊度が3.0デシテックスを超えると、織ネームとしたときの風合いが硬く、柔らかい薄地商品に使いづらくなり、高級感も得られない。好ましくは2.8デシテックス以下であり、より好ましくは2.5デシテックス以下である。また、単繊維繊度が0.8デシテックス未満であると、繊維表面での光の乱反射が急激に増加し、着色の際に、着色顔料の含有量を増やしても黒や紺などの濃色で深みのある色を表現することができない。より好ましくは1デシテックス以上である。
【0017】
織ネームとしたときの柄や文字が鮮明で表現力豊かな本発明の諸撚双糸を得るためには、上記繊度の規定を満たし、且つ、ポリエステルマルチフィラメントの単糸に撚り係数が1400≦下撚の撚係数K≦7000となる範囲で下撚りを掛け、撚り係数が2000≦上撚の撚係数K≦7000となる範囲で上撚りを掛けて双糸とすればよく、上撚と下撚の比率が0.2≦上撚係数/下撚係数≦2.1の範囲であるものが好ましい。ここで、撚り係数とは、撚り係数=撚り数(T/m)×√繊度(デシテックス)で表される値のことである。たとえば、単糸繊度が22デシテックスであるポリエステルマルチフィラメントから諸撚双糸を作製する場合には、単糸に600〜1000T/mの下撚(撚り係数2814〜4690)を掛け、上撚は500〜1000T/m程度の撚り(撚り係数3316〜6633)を掛ければ良い。
【0018】
上撚りおよび下撚りの撚係数の値が上記範囲を超えると、得られる諸撚双糸のバランスが悪くなり、織物を製織するために経糸を巻き取る際にトルクが強くなり整経が困難となる。このような諸撚双糸で織ネームを作成すると、出来上がった織ネームの全体がカールして見栄えが悪くなる。
【0019】
上述した糸の撚りはダブルツイスター撚糸機で掛けるのが好ましい。ダブルツイスター撚糸機を用いることで、生産性がより高まるからである。また、ノットのない、長い(例えば19万m以上)諸撚双糸を得ることができ、織機稼働率を高めることができる。これに対してイタリー撚糸機はダブルツイスター撚糸機に比べて生産性が低く、巻き量の制約等もあることから、得られる諸撚双糸のノットのない長さは9万m程度である。
【0020】
本発明の諸撚双糸に用いるポリエステルマルチフィラメント原着糸を構成するポリエステルレジンは、通常の衣料用に用いられるポリエステルが使用可能である。ポリエステルの中でも、エチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し成分とするものが好ましく、具体的には、構成単位100モル%中、エチレンテレフタレート単位が90モル%以上であることが好ましい。より好ましくは95モル%以上である。
【0021】
上記ポリエステルに共重合させる成分としては、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、アジピン酸などの芳香族または脂肪族ジカルボン酸や、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族または芳香族ジオールなどが挙げられ、これらを重合させる方法には公知の方法が採用できる。
【0022】
本発明の諸撚双糸には、紡糸工程前の段階で紡糸原料に顔料を添加することにより、染色された状態で紡糸される原液着色繊維から作られた原着糸を用いるのが好ましい。原着糸は使用による変色や褪色が少なく、後工程で染色された繊維に比べて染色堅牢度が優れているからである。
【0023】
前記顔料としては、カーボンブラック、アントラキノン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、ペリレン系、ペリノン系、縮合アゾ系、チオインジゴ系、二酸化チタン・酸化鉄系などが挙げられる。なかでもカーボンブラックが最も好ましい。これらの顔料の添加時期については特に限定されないが、原料乾燥から製糸までの任意の段階で行えばよい。
【0024】
前記顔料は、原着糸中の含有量が1.0〜10質量%の範囲となるように混合するのが好ましい。顔料が1.0質量%未満の場合、この原着糸で織ネームを製織したときに織ネームの隠蔽性が低下し、折り返し縫製部が透けて見えたり、例えば衣類本体の生地が透けて見えたりするため品位が良くない。より好ましくは1.5質量%以上である。また、顔料の添加量が10質量%を超えると経済的に不利であるのは勿論のこと、製糸操業性が著しく悪化する。より好ましくは9質量%以下である。
【0025】
尚、該原着糸の沸水中における熱収縮率は低いほど好ましいが、製織前に液熱または湿熱セットを行う際には、熱収縮率が10%以内であれば問題なく使用できる。
【0026】
本発明では、諸撚双糸を、織ネームを製織する際の経糸とする。経糸を諸撚双糸にすることによって、生地の屈曲性が良くなり、製品の織ネーム端部を折り返して、衣料などへの縫い付けるときの作業が効率良くできるからである。緯糸については折り返さないため、双糸としなくてもどちらでも良い。
【0027】
本発明において織ネームに用いる緯糸や柄糸には、従来用いられてきたポリエステルフィラメントなどが使用できる。しかし、織ネームに用いる糸全てを原着糸とした方が、文字や柄をより鮮明にでき、表現性が広がって高級感が得られやすいため好ましい。
【0028】
本発明の、諸撚双糸を用いて製織する織ネームは、従来の細巾織物の製法に基づいて製造でき、たとえばジャガード織機などを用いて製造する場合は、5,7または8枚朱子織りを基本組織として製織される。織り密度は経緯ともできるだけ高密度である方が、柄を細かくするためには望ましい。なお、本発明は55デシテックス以下の諸撚双糸を使用するものであるため、織物の密度を高くすることができる。本発明の織ネームの密度としては、経糸密度が240〜380本/inch、緯糸密度は85〜120本/inchの範囲が好ましい。より好ましくは経糸密度が300〜380本/inchであり、緯糸密度は90〜120本/inchである。
【実施例】
【0029】
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。なお、評価の方法は次に示すとおりである。
【0030】
1)柔らかさ
風合い判定の熟練者3名により風合いを判定した。特に柔らかさの比較を行い、非常に柔らかいものを◎、柔らかいものを○、やや硬いものを△、硬いものを×と評価した。
【0031】
2)柄の細かさ
出来上がった織ネームの単位面積あたりの組織点数を測定し、柄の細かさの基準とした。なお、組織点とは、出来上がった織ネームにおいて経糸が表面に現れている点をいう。
【0032】
3)洗濯堅牢度
JIS L0844 A−2法に準じて、洗濯堅牢度を測定した。添付白布として綿およびポリエステルを使用した。評価はJISL 0801によって行った。
【0033】
4)摩擦堅牢度
摩擦試験機II型(学振形)を用い、JIS L0849−1996に準じて、乾燥および湿潤試験を行い、評価は上述した洗濯堅牢度と同様にして評価した。
【0034】
5)乾熱処理に対する染色堅牢度
JIS L0879の方法に準拠し、乾熱処理機により180℃×3分間の処理を行い、上述した洗濯堅牢度と同様の方法で評価した。添付白布は、綿・ポリエステルを使用した。
【0035】
6)織機稼働率
織機1台で織ネームを10日間製織したときの織機稼働率を下式によって求めた。
織機稼働率(%)=(稼動時間/240時間)×100
【0036】
実施例1
ポリエチレンテレフタレートレジンにカーボンブラックを混練し、20質量%のカーボンブラックを含有する固有粘度0.62のマスターチップを作製した。このマスターチップとカーボンブラックを含有しないポリエチレンテレフタレートレジンのチップとを、カーボンブラック含有量が1.5重量%となるように混合し、溶融押出紡糸機によって、紡糸温度290℃、引き取り速度1600m/分で溶融紡糸してポリエステルの未延伸糸を作製した。
【0037】
得られた未延伸糸を150℃に設定したホットプレートで加熱しながら、延伸撚機によって、延伸速度650m/分で2.65倍に延伸し、単糸繊度22デシテックス9フィラメント(単繊維繊度:2.4デシテックス)の黒原着糸を得た。
【0038】
次いでダブルツイスター撚糸機によって、得られた黒原着糸にS撚りで撚り数900T/mの下撚を施した後、リングツイスター撚糸機にて2本合撚し、Z撚りで撚り数250T/mの上撚を与えて1000gの双糸を作製した。さらにこの双糸に、ダブルツイスター撚糸機によってZ撚りで撚り数350T/mの撚りを掛けて、上撚りの合計を600T/mとした。これをチーズ染め用にソフト巻きに巻き返した後、135℃×30分間の高圧液熱処理にて収縮防止処理を施した。このとき得られた諸撚双糸の繊度は44デシテックスで、長さは19.1万mであった。尚、このときの上撚係数は3979、下撚係数は4221であった。
【0039】
この諸撚双糸を経糸として部分整経のクリールに直接用いた。緯糸のうち、地となる糸には経糸と同じ諸撚双糸を使用し、柄糸にはカーボンブラックの替わりに黄色の顔料を用いて製糸した単糸繊度22デシテックス9フィラメントの原着糸を使用した。細巾ジャガード織機を用い、これらの糸で5枚朱子ベースの織ネーム生地を作製した。得られた織ネーム生地の評価結果を表1に示す。
【0040】
このときの製織性は非常に良く、織機稼働率は95%と生産性が高かった。この織ネームの経糸密度は330本/inch、緯糸密度は95本/inchである。また、風合いが柔らかく、柄の細かさは6720個/inch2であり、豊かな柄の表現力の織ネームが得られた。また、実施例1で示した諸撚双糸以外でも、本発明の規定を満たす諸撚双糸を用いた織ネームは風合いが柔らかく、文字や柄が鮮明で細かな柄の表現力を有し、染色堅牢度にも優れていることを確認している。
【0041】
比較例1
固有粘度が0.62であるポリエチレンテレフタレートのセミダルレジンを用い、溶融押出紡糸機を使用して紡糸温度290℃、引き取り速度1600m/分で溶融紡糸してポリエステルの未延伸糸を作製した。得られた未延伸糸を150℃に設定したホットプレートで加熱しながら延伸撚糸機を用いて、延伸速度650m/分で2.65倍に延伸して、単糸繊度56デシテックス18フィラメントのポリエステルフィラメント(単繊維繊度:3.11デシテックス)を得た。
【0042】
得られたフィラメントを従来の製造方法によって諸撚双糸とした。まず、イタリー撚糸機にてS撚りに900T/mの下撚りを掛け、200g巻きのボビンを作製した後、これを双糸としてイタリー撚糸機でZ撚りに600T/mの上撚りを掛けて200gの諸撚双糸とした。これを綛とりして分散染料で135℃で30分間の染色を行った。このとき、地糸は黒色に、柄糸は黄色に染色した。これら2色の先染糸を各々3本ずつ連結しながらボビン繰りしてノットが2個内在する600gのボビンを作製した。この糸のノット間の長さは1.56万mであった。得られた諸撚双糸の繊度は112デシテックスで、長さは約4.68万mであった。尚、このときの上撚り係数は6349であり、下撚り係数は6734であった。
【0043】
得られた諸撚双糸を用いて実施例1と同様の方法で織ネームを作製した。しかし、この整経ビームには経糸ノットが多数存在するため、経糸切れや織機の停止回数が多く、織機稼働率は82%と生産性が低かった。織り上げた生地の経糸密度は、235本/inch、緯糸密度は75本/inchであった。この織ネームは従来の織ネーム同様、風合いが硬く、また柄の細かさは3775/inch2と粗く柄の表現力は見劣りした。評価結果を表1に示す。
【0044】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
経糸、緯糸、および柄糸からなる織ネームであって、
前記織ネームは、5,7または8枚朱子織りを基本組織とし、経糸密度が240〜380本/inch、緯糸密度が85〜120本/inchであり、且つ、
前記織ネームを構成する糸が全てポリエステルフィラメントからなる原着糸であり、さらに、
前記経糸に、単繊維繊度が0.8〜3.0デシテックス、単糸繊度が25デシテックス以下のポリエステルマルチフィラメント原着糸から構成され、下記式(1)〜(3)を満たす諸撚双糸を用いて製織されてなることを特徴とする織ネーム。
(1)諸撚双糸の繊度≦55デシテックス
(2)2000≦上撚の撚係数≦7000
(3)1400≦下撚の撚係数≦7000
【請求項2】
前記諸撚双糸に施した上撚および下撚の撚係数の比が、0.2≦上撚係数/下撚係数≦2.1である請求項1に記載の織ネーム。
【請求項3】
前記経糸および緯糸に用いる原着糸が、カーボンブラックを1.0〜10質量%の範囲で含むものである請求項1または2に記載の織ネーム。
【請求項4】
経糸、緯糸、および柄糸からなる織ネームを製造する方法であって、
前記経糸として、単繊維繊度が0.8〜3.0デシテックス、単糸繊度が25デシテックス以下のポリエステルマルチフィラメント原着糸の単糸を、下記式(2)および(3)の撚係数となるように下撚りおよび上撚りを施して得られる、繊度が55デシテックス以下の諸撚双糸を用い、
前記緯糸および柄糸には、ポリエステルマルチフィラメントからなる原着糸を用い、
ジャガード織機により、5,7または8枚朱子織りを基本組織とし、経糸密度が240〜380本/inch、緯糸密度が85〜120本/inchとして製織することを特徴とする織ネームの製造方法。
(2)2000≦上撚の撚係数≦7000
(3)1400≦下撚の撚係数≦7000


【公開番号】特開2008−214849(P2008−214849A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−117496(P2008−117496)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【分割の表示】特願2002−43671(P2002−43671)の分割
【原出願日】平成14年2月20日(2002.2.20)
【出願人】(000003160)東洋紡績株式会社 (3,622)
【出願人】(502062906)有限会社タニグチ (1)
【Fターム(参考)】