説明

織機の駆動手段とワープビームとの間に取外し可能な結合を有する織機

ワープビーム(2)及びそのための駆動手段(3)、特にワープビーム歯車を備え、ワープビーム(2)がワープビームフランジ(2.2)を有し、ワープビームフランジ(2.2)と駆動手段(3)の間に取外し可能な結合が設けられ、駆動手段(3)が織機(1)の駆動側支枠(4)に支承され、ワープビーム(2)、ワープビームフランジ(2.2)及び駆動手段(3)が共通の回転軸(5)に配置されている織機(1)。駆動手段(3)はねじによってワープビームフランジ(2.2)と結合され、空欠部及び駆動手段(3)の穴を貫いてワープビームフランジ(2.2)にねじをねじ込み及びねじ戻すことができるように、支枠(4)は空欠部(4.1)を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワープビーム及びそのための駆動手段、特にワープビーム歯車を備え、ワープビームがワープビームフランジを有し、ワープビームフランジと駆動手段の間に取外し可能な結合が設けられた織機に関する。
【背景技術】
【0002】
機械的に又は液圧により起動される平歯又は軸歯クラッチを備えたこの種の織機は周知である。例えば切換え可能な平歯クラッチによって駆動トルクが伝達される解決策が欧州特許EP1057912及びドイツ特許DE19724150により知られている。高いたて糸張力で製織するときの高い駆動トルクの遊びのない連続的伝達は補助安全要素によって得られる。いずれの解決策にも費用のかかる構造と複雑な操作という欠点がある。このためワープビーム交換のための所要時間が長くなり、不適切な操作により機械及び製品を損傷する危険がある。
【0003】
ワープビームと駆動手段を結合するための周知の軸歯クラッチは、継手が遊びなしで働かない欠点がある。このため、運転中にたて糸張力が無秩序に変化し、それとともに織物品質が損なわれる。欧州特許EP0666345に記載された解決策では、ワープビームシャフトの軸歯とワープビーム歯車を相互に締め付ける補助締め付け部材によってこの欠点を取り除いているが、この解決策は費用のかかる構造になってしまう欠点がある。伝動結合の切断の都度、駆動ピニオンに対してワープビーム歯車を軸方向に移動することから、もう一つの欠点が生じる。駆動ピニオンとワープビーム歯車の間のこの移動可能な結合は歯部にある程度の初期遊びを必要とし、しかも若干の磨耗を被る。即ち欧州特許EP0666345による解決策でも永続的に遊びの無いトルク伝達は保証されない。
【0004】
さらに平歯又は軸歯クラッチによる上記の構成はすべて比較的多くのスペースを必要とする。このことは織機のなるべく小さな幅員を求めるという努力に逆行するものである。
【0005】
スペースをとらない解決策として、出願人は、織機で例えば歯車の形の駆動手段をワープビームシャフト又はワープビーム管に直接螺着し、ワープビーム交換のつど歯車をワープビームとともに織機から取り外すことを既に実現している。ところがこれはワープビームのその後の輸送を困難にする。さらに輸送中及び新しいワープビームへのワープビーム歯車の交換時にワープビーム歯車の歯を損傷する危険がある。古いワープビームから新しいワープビームへのワープビーム歯車の交換は、追加の作業費用のほかに、取扱いの際に係員がゆるんだ重いワープビーム歯車で負傷する危険もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明の根底にあるのは、コンパクトで安定な構造を有し、高い負荷が可能な、永続的に遊びのないワープビームへのトルク伝達を保証し、大きな重いワープビームの簡単な交換を可能にする上記の種類の織機を提供するという課題である。またワープビーム交換の際に操作の手落ちの結果起こる人的及び物的損害を本発明により防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は請求項1及び5の特徴を有する織機によって解決される。好ましい改良が各従属請求項で規定される。
【0008】
それによれば、駆動手段、とりわけワープビーム歯車は請求項1及び5に基づき単数又は複数のねじによってワープビームと結合され、その際ねじは支枠の空欠部を介して操作される。ここで空欠部とは、例えばあらゆる形及び大きさの穴及び貫通部並びに支枠の側部切り込みを意味する。ねじの個数と寸法は、駆動手段からワープビームフランジへの確実な、遊びのないトルク伝達が保証されるように設計されている。支枠の空欠部を貫いて行うねじの操作は、支枠に対する駆動手段の非常に密接した配置、それとともにコンパクトな構造を可能にする。コンパクトな構造は一方では取り付けスペースを節減し、他方では駆動装置の安定性を高める。特に高速織機では振動傾向が最小化される利点もある。ワープビームのねじ止めとねじ戻しは支枠の外側から行うことができる。これは内側からの操作よりはるかに簡単かつ安全である。駆動手段は駆動側の支枠に支承される。ワープビームが駆動手段に螺着されているならば、駆動手段を介して、ワープビームの駆動側を支枠に支承することもできる。支枠への駆動手段の安定した長寿命の支承のために、上記の密接した配置が有利である。特に駆動手段のワープビームへの螺着を解放したとき、駆動手段と支点の間の軸方向間隔が小さいので、軸受が吸収する力も比較的小さいからである。
【0009】
本発明によれば、駆動手段として歯車を使用した場合、ワープビーム交換の際も駆動側の歯車のかみ合いは不変である。このことは歯部の狭い公差を可能にし、歯が受ける摩耗は小さい。それがまたこの部位でも永続的にほぼ遊びのないトルク伝達を保証する。製造の際に、歯車相互の軸方向移動を許すが、周方向の遊びを最小化するという費用のかかる製造上の処置は不要である。
【0010】
1本のねじしかない構成では、駆動手段に偏心に配置された穴にねじを受け、ワープビームフランジはワープビームフランジ及び駆動手段と連動する少なくとも1個の別の部材により共通の回転軸に心合わせして固定される。この部材は例えば位置合わせボス又は位置合わせピンである。
【0011】
ワープビーム交換を簡単にするために、発明の好ましい実施態様ではワープビーム側の支えが駆動手段にこれと協働するように配置される。支えを例えば1対の支持軸受として形成することができ、取付けのときも取外しのときも、ワープビームが駆動手段と結合されていなければ、ワープビームがこの支持軸受で支えられる。この暫定的軸受は、とりわけワープビームの取り付けの際に、ワープビームフランジのねじ穴を駆動手段の穴に対して整列させ、その上でねじをねじ込むことを容易にする。ワープビームの大きな重量にかかわらず、ワープビームは回転運動可能な支持軸受の上で僅かな力消費で回転させることができる。従って例えば別個の軸受台の形の暫定的補助軸受装置はもはや必要でない。ワープビーム交換が簡単かつ安全に行われるために、駆動手段及び駆動側の支枠に標識を設けることが好ましい。上記の支えがワープビームを保持する位置をとると、標識が係員に表示される。支持ころがり軸受の場合は、これは例えば下側の位置であり、この位置でワープビームは支持ローラの上にある。標識は視覚的に検出される標識及び電子標識のいずれでもよい。電子標識は例えば織機の制御部と信号伝送するように結合されたセンサにより検出される。駆動手段がワープビームの取り付け及び取外しに適した位置にあると、センサが制御部に信号を送る。そこで制御部は例えば制御卓上で係員に適当な表示を発生することができる。視覚的に検出される標識は、駆動手段がワープビームの取付け及び取外しに適した位置にあるとき、様々な場所から明確に認識できるように、織機に取り付けることが好ましい。
【0012】
別の好ましい構成によれば、さらにワープビーム交換の操作の手落ちを防止するために、共通の回転軸の周りに配置された駆動部材がワープビーム交換に適した角度位置にあるときだけ、結合を解くことができ、そして螺着することができるようになっている。一方、適当な角度位置は支えの配置によって決まる。
【0013】
駆動手段に貫通穴を非対称に配置した穴配置図と支枠の空欠部の同様な配置及び駆動手段と支枠の小さな間隔によって、好ましい防止策が得られる。支枠の空欠部が例えばねじ頭部より僅かに大きな直径しかない貫通穴として形成され、支枠のこの貫通穴が駆動手段の穴と同じ穴配置図に従って配置されるならば、駆動手段の穴配置図が支枠の穴配置図と互いに一致する角度位置にあるときだけ、ねじをねじ込み及びねじ戻すことができる。この角位置で支えはワープビームを保持する位置にある。この場合非対称配置として様々な種類の非対称が考えられる。例えば穴がすべて中心回転軸に対して等しい間隔で、但し異なる相互の角で配置された配置、又は例えば中心回転軸に対して異なる間隔で、しかし等しい相互の角で配置された穴、又は例えば中心回転軸に対して異なる間隔かつ異なる相互の角で配置された穴が挙げられる。偏心に配置されたただ1個のねじを有する本発明の構成では、駆動手段の穴が支枠に適当に形成された空欠部に正確に対向するときだけ、支枠及び密接して配置された駆動手段を貫いてワープビームフランジにねじをねじ込み及びねじ戻すことが可能であることによって、上記の防止策を実現することが好ましい。
【0014】
発明の別の好ましい実施態様ではワープビームフランジに駆動手段の穴より多くのねじ穴が配置されている。駆動手段に穴が非対称に配置された場合でも、ねじ穴の適当な配置によってワープビームフランジ及びワープビームを共通の回転軸に対して複数の角位置で取り付けることができる。こうして取付けの際に新しい重いワープビームを適当な角位置に回す距離が少なくてすむ。駆動手段に偏心に配置された穴を有する本発明の場合、ワープビームフランジの複数のねじ穴によって同様な簡易化が得られる。
【0015】
共通の回転軸に対してワープビームを心合わせするために、単数又は複数のねじが精密ねじとして作製されている。
【0016】
上記の種類の織機でワープビーム交換するときに操作の手落ちによって起こる損傷は、発明の別の有利な実施態様によって回避される。それによれば少なくとも1個のねじの頭部は支枠の空欠部より小さい。ねじを有する駆動手段が支枠に近接して配置されているから、ねじ込まれていないねじの頭部はすべて必然的に支枠の空欠部の中に突出する。駆動手段のそれ以上の回転運動を必ず阻止するのに十分なだけ、ねじ込まれていないねじがそれぞれ当該の空欠部の中に突出するように、ねじと連動するエネルギー蓄積手段、特に圧縮ばねが各ねじに配置されている。圧縮ばねは、ねじをそのねじ込み方向と逆向きに支枠の空欠部の中へ押しやる。そのために圧縮ばねは駆動手段の穴の内面の段部に支えられる。しかしねじ込んでないねじが圧縮ばねによって駆動手段から完全に押出されることを防止するために、ねじはロッキング部材、例えば止め輪によってロックされる。ロッキング部材は、駆動手段に設けられたリミットストップ、例えば駆動手段の各穴の内周に配置されたはめ込みスリーブと協動して、少なくとも1個のねじを所定の末端位置に保持する。ねじ込まれていないねじは、このようにしてエネルギー蓄積手段によってそれぞれリミットストップに押し付けられ、この所定の位置に保持される。
【0017】
各ねじは駆動モータのトルクに耐えるように設計されている。即ちねじ込まれていないねじは支枠の各空欠部の内側に接することによって、ワープビームの駆動を阻止するのである。特にモータに設けられる遮断保安器が、阻止の際にモータを切断する。そうでなければねじ込んでないねじと部分的にしか固定してないワープビームによる運転で生じるであろう織機及び製品の損傷が、こうして回避される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明及び生じるその他の利点を以下に実施形態に基づいて詳述する。
【0019】
4個のねじと支枠4の4個の空欠部4.1を有するワープビーム2の駆動側の側面図を図1に示す。上記の種類の織機1にはワープビーム2とワープビームを駆動するモータ7が設けられている。空欠部4.1とねじ6は非対称の穴配置図に従って配置されている。支枠4の空欠部4.1を貫いて駆動手段3のねじ6の頭部が見える。駆動手段3の図示の角位置で、ねじ6をねじ込み及びねじ戻すことができる。駆動手段6のその他のどの角位置でも、それが不可能である。その場合はすべての又はどのねじ6も支枠4の空欠部4.1を貫いて出し入れすることができないからである。
【0020】
図2によれば、ワープビーム2は、主として、ワープビーム管2.1と、ワープビームフランジ2.2と、ワープビーム管上に配置されて図示しないたて糸のための側部制限として利用されるワープビーム側板2.3とからなる。図2には駆動側のワープビーム側板2.3しか示されていない。ワープビームフランジ2.2は、ワープビーム管2.1と一体に形成することができ、又は別個に製造された部材としてワープビーム管と固定的に結合することができる。別個に製造されたワープビームフランジ2.2は種々の形状のワープビーム管2.1の使用を可能にし、その場合それぞれのワープビーム管に適応したワープビームフランジ2.2をアダプタ部材として利用することが好ましい。また図2は駆動側の支枠4に固定されたモータ7を示している。モータ7は、図示しないモータピニオンを介して、歯車として形成された駆動手段3を駆動する。駆動手段3はワープビームフランジ2.2に螺着され、一方、ワープビームフランジ2.2はワープビーム管2.1に固定的に結合されている。図2の実施形態では支え8は駆動手段3の脇に固定された支持軸受として形成されている。この図では2個の支持軸受のうちの1個しか見えない。第2の支持軸受は、見える支持軸受の後方で、回転軸5に対して等しい間隔で駆動手段3に固定されている。2つの支持軸受は共同でワープビームフランジ2.2のための受け台をなす。ワープビーム2が取付け及び取外し位置にあるが、駆動手段3に螺着されていないときは、支え8によって保持される。とりわけワープビーム2を取り付けるときは、支持軸受8による仮支えが好都合である。ワープビーム2を僅かな力消費でその回転軸の周りに回転し、ねじ6のねじ込みに適した角位置に持ってゆくことができるからである。
【0021】
図3はワープビーム駆動装置の組立部材の図1、C−C線に沿った断面図を示す。駆動手段3はねじ6によってワープビームフランジ2.2と結合されている。この実施形態においては、ワープビームフランジ2.2は、別個に製造されて、ワープビーム管2.1に螺着により固定された部材である。この場合、駆動手段3、ワープビームフランジ2.2及びワープビーム管2.1は共通の回転軸5の周りに配置されている。また図3はワープビームフランジ2.2、駆動手段3及び支枠4の相互の密接した、場所をとらない配置を示す。この配置はねじ6のねじ込み及びねじ戻しのための支枠4の空欠部4.1によって初めて可能になる。
【0022】
図4は駆動手段3とワープビームフランジ2.2の間のねじ継手の1つの拡大部分図を示す。支枠4の空欠部4.1及び駆動手段3の穴3.1を貫いて、ねじ6がワープビームフランジ2.2に螺着される。このようにして、ワープビーム2は、駆動手段3に固定的に結合され、そして切り離される。図示の構成でねじ6はそれぞれねじの軸部の周囲に配置された圧縮ばね9を介して、駆動手段3と連動する。圧縮ばね9は穴3.1の内面の段部3.3に支えられ、ねじ込んでないねじ6をねじ込み方向の逆向きに、さらに支枠4の空欠部4.1の中へと押しやる。ねじ6が圧縮ばね9によって駆動手段3の穴3.1から完全に押出されることがないように、ねじ6は止め輪10によってロックされる。ねじ6の軸部の周囲に配置された止め輪10は、駆動手段3の穴3.1に圧入した、リミットストップとしてのはめ込みスリーブ11に支持されることによって、ねじ6の移動距離を制限する。止め輪10及びはめ込みスリーブ11のこの配置は、ねじ込まれていないねじ6の例えば振動による脱落も防止する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】ワープビームの駆動側の側面図を示す。
【図2】駆動部材を備えたワープビームの駆動側の図を示す。
【図3】ワープビームの駆動部材の図1、C−C断面による断面図を示す。
【図4】図3の拡大詳細図Dを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワープビーム(2)及びそのための駆動手段(3)、特にワープビーム歯車を備え 、ワープビーム(2)がワープビームフランジ(2.2)を有し、ワープビームフランジ(2.2)と駆動手段(3)の間に取外し可能な結合が設けられ、駆動手段(3)が織機(1)の駆動側支枠(4)に支承され、ワープビーム(2)、ワープビームフランジ(2.2)及び駆動手段(3)が共通の回転軸(5)に配置され、駆動手段(3)が少なくとも2個のねじ(6)によってワープビームフランジ(2.2)と結合されるように、少なくとも2個の穴(3.1)が駆動手段(3)に設けられるとともに、少なくとも2個のねじ穴(2.4)がワープビームフランジ(2.2)に設けられた織機(1)において、
空欠部(4.1)及び駆動手段(3)を貫いてワープビームフランジ(2.2)にねじをねじ込み及びねじ戻すことができるように、支枠(4)が空欠部(4.1)を備えていることを特徴とする織機。
【請求項2】
駆動手段(3)及び支枠(4)に標識(3.2、4.2)が設けられ、ワープビーム側で駆動手段(3)にこれと協働するように配置された支え(8)が、ワープビーム(2)を保持する位置をとると、それを上記の標識が表示することを特徴とする請求項1に記載の織機。
【請求項3】
ワープビーム側で駆動手段(3)にこれと協働するように配置された支え(8)がワープビーム(2)を保持する位置をとるときだけ、ねじ(6)をねじ込み及びねじ戻すことができることを特徴とする請求項1に記載の織機。
【請求項4】
駆動手段(3)の穴(3.1)が非対称な穴配置図に従って配置され、支枠(4)の空欠部(4.1)も上記の穴配置図に従って配置されており、駆動手段(3)の穴(3.1)が支枠(4)の空欠部(4.1)と向き合い、かつ支え(8)がワープビーム(2)を保持する位置をとる角度位置に駆動手段(3)があるときだけ、ねじ(6)をねじ込み及びねじ戻すことができるように、駆動手段(3)が支枠(4)に近接して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の織機。
【請求項5】
ワープビーム(2)及びそのための駆動手段(3)、特にワープビーム歯車を備え、ワープビーム(2)がワープビームフランジ(2.2)を有し、ワープビームフランジ(2.2)と駆動手段(3)の間に取外し可能な結合が設けられ、駆動手段(3)が織機の駆動側支枠(4)に支承され、ワープビーム(2)、ワープビームフランジ(2.2)及び駆動手段(3)が共通の回転軸(5)に配置され、駆動手段(3)がねじ(6)によってワープビームフランジ(2.2)と結合されるように、駆動手段(3)に穴(3.1)が、ワープビームフランジ(2.2)に少なくとも1個のねじ穴(2.4)が回転軸(5)に対して偏心した位置に配置された織機(1)において、
空欠部(4.1)及び駆動手段(3)を貫いてねじ(6)をワープビームフランジ(2.2)にねじ込み及びねじ戻すことができるように、支枠(4)が空欠部(4.1)を備えていることを特徴とする織機。
【請求項6】
駆動手段(3)及び支枠(4)に標識が設けられ、ワープビーム側で駆動手段(3)にこれと協働するように配置された支え(8)がワープビーム(2)を保持する位置をとると、それを上記の標識が表示することを特徴とする請求項5に記載の織機。
【請求項7】
ワープビーム側で駆動手段(3)にこれと協働するように配置された支え(8)がワープビーム(2)を保持する位置をとるときだけ、ねじ(6)をねじ込み及びねじ戻すことができることを特徴とする請求項5に記載の織機。
【請求項8】
駆動手段(3)の穴(3.1)が支枠(4)の空欠部(4.1)と向き合い、かつ支え(8)がワープビーム(2)を保持する位置をとる角度位置に駆動手段(3)があるときだけ、ねじ(6)をねじ込み及びねじ戻すことができるように、駆動手段(3)が支枠(4)に近接して配置されていることを特徴とする請求項5に記載の織機。
【請求項9】
ワープビーム(2)が駆動手段(3)とワープビームフランジ(2.3)の間で共通の回転軸(5)に関して複数の角度位置で駆動手段(3)に螺着されるように、多数のねじ穴(2.4)がワープビームフランジ(2.2)に配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の織機。
【請求項10】
少なくとも1個のねじ(6)が密着ねじとして形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の織機。
【請求項11】
少なくとも1個のねじ(6)が支枠(4)の空欠部(4.1)の中に突出して共通の回転軸(5)の周りの所定の回転角を超える駆動手段(3)の回転運動を阻止するように、支枠(4)の空欠部(4.1)が形成され、駆動手段(3)と支枠(4)の間の間隔が定められ、ねじ込んでない状態の少なくとも1個のねじ(6)にエネルギー蓄積手段(9)が作用することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の織機。
【請求項12】
少なくとも1個のねじ(6)がねじ込み方向と逆向きに所定の末端位置までしか移動できないように、少なくとも1個のねじ(6)にロッキング部材(10)が配置され、駆動手段(3)にリミットストップ(11)が配置されていることを特徴とする請求項11に記載の織機。
【請求項13】
ロックした場合に駆動モータ(7)のトルクに耐えるように、各ねじ(6)の寸法が定められていることを特徴とする請求項12に記載の織機。
【請求項14】
モータ(7)が遮断保安器を備え、ロックした場合にこの遮断保安器によってモータ(7)が切断されることを特徴とする請求項13に記載の織機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−539335(P2008−539335A)
【公表日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−508065(P2008−508065)
【出願日】平成18年3月29日(2006.3.29)
【国際出願番号】PCT/DE2006/000552
【国際公開番号】WO2006/116959
【国際公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(591021578)リンダウェル、ドルニエ、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング (28)
【氏名又は名称原語表記】LINDAUER DORNIER GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【Fターム(参考)】