説明

織物の製織方法、織物の生産方法、織物の製織のためのコンピュータプログラム及び織物の製織装置

【課題】タオル織物のパイルを均等にしながら、タオル織物の下面の柄織物に柄を描き、タオル織物の下面に柄織物を結合しても、柄織物の柄の色が変化してしまわない。
【解決手段】タオル織物1の経糸5(地糸)の色と、色つきの柄が織られる柄織物2の緯糸4の色とが一致していれば(ステップ05〜07)、タオル織物1の経糸5(地糸)が柄織物2の緯糸4の下に絡み、柄織物2の経糸8がタオル織物1の緯糸3の上に絡んで、タオル織物1の経糸5(地糸)と柄織物2の経糸8とが入れ替わる(ステップ08)。この入れ替わりが所定数以上続くと、この入れ替りが一部キャンセルされる(ステップ11〜12)。この入れ替わりが所定数以上無いと(ステップ15〜16)、近似した色の緯糸4・経糸8の箇所でこの入れ替わりが行われる(ステップ17〜18)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、織物の製織方法、織物の生産方法、織物の製織のためのコンピュータプログラム及び織物の製織装置/織成装置などに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、写真などの画像データを加工処理して、この加工された画像データに基づいて、紋紙を作って織物を織り、この織物に当該画像データに対応した柄・模様・部位・文字を形成するものがある。また、織物の分野では、タオル地(テリークロス)を織る織機も多数存在している。
【0003】
しかしながら、このようなタオル織物で写真などの画像に対応した柄・模様・部位・文字を形成することは難しい。なぜなら、タオル織物にはパイルと呼ばれる、地織と別の織物表面から立ち上がったまたは膨らんだ糸部分が形成されるため、写真などの画像に対応した柄・模様・部位・文字を形成しても、この写真などの画像に対応した柄・模様・部位・文字がぼやけて不鮮明になってしまうからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公平7−62852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、タオル織物において、パイルを一面に形成しながら、他面に写真などの画像に対応した柄・模様・部位・文字を形成して、パイルも画像織りも形成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、例えば、経糸(5、6)と緯糸(3、4)とを織って、しかもこれら経糸(5、6)または緯糸(3、4)にパイル(7)を形成して、タオル織物(1)を織るとともに、多数の色の経糸(5、6)または緯糸(3、4)を織ってこの多数色の経糸(5、6)または緯糸(3、4)に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、これらタオル織物と柄織物とを少なくとも二層で織る装置に対して、
上記柄織物(2)の緯糸(4)に織り込むタオル織物(1)の経糸(5)または緯糸(3)の色と、上記柄織物(2)の各組織(12)に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出する手段(ステップ05〜07)と、 上記タオル織物(1)の経糸(5)または緯糸(3)の一部を柄織物(2)の緯糸(4)または経糸(8)に織り込むにあたり、上記柄織物(2)の緯糸(4)または経糸(8)に織り込むタオル織物(1)の経糸(5)または緯糸(3)の色を、上記柄織物(2)の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは柄織物(2)の緯糸(4)または経糸(8)に対して等間隔ではないとした。
【0007】
また、上記本発明において、タオル織物(1)をパイル(7)の無い、柄織物(2)と同じ表面に柄の形成された織物とすることもできる。このようにすれば、柄織物を二層または三層以上にできる。このような他層の柄織物の柄には、写真のカラー画像のほか、単純な数色の模様の柄のカラー画像が用いられる。
【0008】
さらに、このような他層の柄織物では、最上層の第一相の経糸または緯糸と次の第二層の経糸または緯糸とが入れ替わる。また、最下層の第N相の経糸または緯糸とすぐ上の第(N−1)層の経糸または緯糸とが入れ替わる。
【0009】
また、上記目的を達成するため、本発明は、例えば、多数の色の経糸(5、6)または緯糸(3、4)を織ってこの多数色の経糸(5、6)または緯糸(3、4)に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、しかも柄織物を少なくとも二層で織る装置に対して、
上記一方の層の柄織物の緯糸(3、4)または経糸(5、6)に織り込む他方の柄織物の経糸(5、6)または緯糸(3、4)の色と、上記一方の柄織物の各組織に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出する手段(ステップ05〜07)と、 上記他方の柄織物の経糸(5、6)または緯糸(3、4)の一部を上記一方の柄織物の緯糸(3、4)または経糸(5、6)に織り込むにあたり、この一方の柄織物の緯糸(3、4)または経糸(5、6)に織り込む他方の柄織物の経糸(5、6)または緯糸(3、4)の色を、上記一方の柄織物の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは一方の柄織物の緯糸(3、4)または経糸(5、6)に対して等間隔ではないとした。
【発明の効果】
【0010】
これにより、タオル織物の一面にパイル地を織り込み、他面に写真などの画像に対応した柄・模様・部位・文字を織り込むことができる。また、パイルの色と、画像の柄などの色とを別々に自由に独立に選ぶことができ、一方の色が他方の色によって拘束されない。さらに、柄織物の緯糸に絡む経糸によって画像の柄が不用意に変化してしまうことがない。
【0011】
また、タオル織物用の織機でジャガード織りのような柄織物を織ると、この柄織物は、通常のジャガード織りの織物に比べて立体的に見える。これは、タオル織物用の織機はジャガード織りの織機に比べて、経糸にパイルを形成するため、経糸のテンションが弱く、経糸に一種の緩みが出て、柄織物に立体感が表れるからである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】上下二層に重ねられた、タオル織物1と柄織物2との断面を示す。
【図2】タオル織物1の経糸5(地糸)及び経糸6(パイル糸)の平面、つまり織機で織られるタオル織物1及び柄織物2の各単位組織(完全組織)11及び組織12を示す。
【図3】織物用の画像データ処理装置、画像データ処理方法を実現するための装置、画像データ処理のためのコンピュータプログラムを実行する装置の全体回路を示す。
【図4】タオル織物1の経糸5(地経糸)と柄織物2の経糸8との絡みの入れ替え処理のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(1)織機で織られる上下二層のタオル織物1と柄織物2
図1は、上下二層に重ねられた、タオル織物1と柄織物2との断面を示す。図1は、緯糸3、4の方向に沿って、タオル織物1と柄織物2とを横方向から見たものである。上側のタオル織物1は、経糸5、6と緯糸3とを織り、しかもこれら経糸6にパイル7が形成され、タオル織物1が織られる。経糸5にはパイル7は形成されない、地糸(地経糸)となっている。
【0014】
下側の柄織物2の多数の色の経糸8と緯糸4が織られ、この多数色の経糸8または緯糸4に対応した色相のカラー画像(写真画像)が供給されて、当該カラー画像に沿った柄織物2(写真織り)が織られる。この柄織物2は、ガーゼなどの表面にパイル7のない織物であり、色の柄は柄織物2の下面に織られる。
【0015】
上記タオル織物1の経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)は、緯糸3に絡み(接結され)、タオル織物1が織り込まれていく。この経糸5(地経糸)は、緯糸3所定本、例えば一本上に絡んだ後、緯糸3所定本、例えば一本下に絡む。
【0016】
また、この経糸6(パイル経糸)は、緯糸3所定本または複数本、例えば三本上に絡んだ後、緯糸3所定本、例えば一本下に絡まれる。この経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)と緯糸3の下への絡み位置は、緯糸3一本ずつずれている。
【0017】
上記経糸6(パイル経糸)の、上記緯糸3三本の上に絡んでいる(接結されている)部分は、タオル織物1の上にループ状に上方へ膨らんでパイル7が形成される。このパイル7が形成される、経糸6(パイル経糸)が上に絡む緯糸3の本数は、三本ではなく二本でもよい。
【0018】
また、経糸5(地経糸)が上に絡む緯糸3の本数は、一本ではなく二本でもよい。この場合でも、経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)と緯糸3の下への絡み位置は、緯糸3一本ずつずれている。
【0019】
この経糸6(パイル経糸)は、後述するように、白色と黒色とがあり、この白色の経糸6(パイル経糸)と黒色の経糸6(パイル経糸)とは、緯糸3二本ずつずれている。この白色の経糸6(パイル経糸)と黒色の経糸6(パイル経糸)とは、間に黒色または白色の経糸5(地経糸)一本を挟んでいる。
【0020】
上記経糸5(地経糸)は、後述するように、白色と黒色とがあり、この白色の経糸5(地経糸)と黒色の経糸5(地経糸)とは、緯糸3二本ずつずれている。この白色の経糸5(地経糸)と黒色の経糸5(地経糸)とは、間に黒色または白色の経糸6(パイル経糸)一本を挟んでいる。
【0021】
上記下層の柄織物2の経糸8は、後述するように、白色と黒色とがあり、この白色の経糸8と黒色の経糸8とは、緯糸3一本ずつずれている。この経糸8の白と黒との配置は、上記タオル織物1の経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)の白黒の配置と上下一致している。
【0022】
上記経糸5(地経糸)には、パイル7は形成されず、上層のタオル織物1の緯糸3に絡みながら、下層の柄織物2の緯糸4の下側にも絡む/織り込まれる(入れ替わる)。この絡みは、柄織物2の下面に描かれる柄の色に影響のない単位組織(完全組織)12で実行される。したがって、この絡み個所(入れ替わり個所)は、緯糸4の等間隔/等本数ごとにはならない。
【0023】
この絡み/織り込み(入れ替わり)個所では、上記柄織物2の経糸8が、上層のタオル織物1の緯糸3の上側に絡む/織り込まれる(入れ替わる)。つまり、柄織物2の経糸8とタオル織物1の経糸5(地経糸)とが相互に入れ替わることになる。これにより、上層のタオル織物1と下層の柄織物2とがしっかりと連結され一体的に織り込まれる。
【0024】
なお、経糸8が上に絡む緯糸4の本数は、一本ではなく二本でもよいし、また経糸8が下に絡む緯糸3の本数は、一本ではなく二本でもよい。この場合でも、経糸8と緯糸4の下への絡み位置は、緯糸4一本ずつずれている。
【0025】
(2)織機で織られるタオル織物1及び柄織物2の組織11
図2は、タオル織物1の経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)の平面、つまり織機で織られるタオル織物1及び柄織物2の組織11及び単位組織(完全組織)12を示す。この経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)は、白色と黒色との二色二本で一組となる。以下これを単位組織(完全組織)12と組織11との中間の組組織13と呼ぶ。
【0026】
この一組の経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)の組組織13の隣の経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)の組組織13では、白・黒の配列が、黒・白の配列に入れ代る。さらに隣の経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)の組組織13では、白・黒の配列にさらに入れ代り、さらに隣の経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)の組組織13では、黒・白の配列にさらに入れ代る。
【0027】
このように、この経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)の組組織13の白色と黒色との色の順番は、経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)の組組織13ごとに順次一つずつ入れ代ることになる。
【0028】
しかし、経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)の組組織13のパイルと地糸との順番は、経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)の組組織13ごとに順次入れ代ることはない。また、経糸6(パイル経糸)は組組織13つまり白色と黒色との経糸5、6群の中で同じ順番位置に配置され、経糸5、6群にわたって等間隔に配置される。
【0029】
したがって、経糸5(地経糸)は、組組織13ごとに白色になったり、黒色になったりし、組組織13の経糸5、6の群ごとに順次一つずつ色が入れ代ることになる。同様に、経糸6(パイル経糸)は、組組織13ごとに白色になったり、黒色になったりし、組組織13の経糸5、6の群ごとに順次一つずつ色が入れ代ることになる。
【0030】
すなわち、経糸5(地経糸)と経糸6(パイル経糸)との各組組織13において、各隣り合う組組織13の隣接する色同士は同じ色になるように配置・配列される。このような色の入れ代りは1つずつではなく、2つずつ、3つずつ、4つずつ、…等でも、同様にパイル7の色を自由に選んで、パイル7を緯糸3方向に沿って均一/均質にできる。
【0031】
このような配列によって、パイル7を形成する、白色と黒色との経糸6(パイル経糸)が、交互に並ぶことになる。これにより、経糸6(パイル経糸)を等間隔にして、パイル7を均一に形成できる。経糸5、6を3本おきで白色の糸を選べば、パイル7の色を白色にできる。経糸5、6を3本おきで黒色の糸を選べば、パイル7の色を黒色にできる。
【0032】
これ以外の本数おきで経糸5、6を選ぶと、白黒混在した灰色となる。このとびとびの間隔の経糸5、6の本数を変えると、この混在する白黒の割合が変わって、灰色の白みが強くなったり黒みが強くなったりする。
【0033】
黒色の経糸6(パイル経糸)によるパイル7を、白色の経糸6(パイル経糸)によるパイル7に対する割合を多くすれば、黒色に近い灰色となり、逆にすれば白色に近い灰色となる。すなわち、パイル7の色を、白色、黒色、これらの中間の種々の色相/色階調の灰色など、種々選ぶことができる。
【0034】
これがもし、通常の入れ代りのない白・黒、白・黒、白・黒、………の配列なら、パイル7を形成する経糸6(パイル経糸)は、白一色または黒一色になり、パイル7の色を任意に選べない。ここで、経糸6(パイル経糸)を等間隔にしない、例えば隣同士の経糸6(パイル経糸)と間に二本空けた経糸6(パイル経糸)とが混在すれば、種々の灰色も可能となる。しかし、パイル7は緯糸3、4方向に沿って均一にはならない。
【0035】
この経糸5(地経糸)と経糸6(パイル経糸)とは、3色以上の配列でもよい。この場合、3色のとき、白の経糸5(地経糸)、黒の経糸5(地経糸)、赤の経糸6(パイル経糸)/黒の経糸5(地経糸)、赤の経糸5(地経糸)、白の経糸6(パイル経糸)/赤の経糸5(地経糸)、白の経糸5(地経糸)、黒の経糸6(パイル経糸)となる。この場合、赤は白及び黒以外の色でよく、オレンジ橙YR、黄Y、緑G、青B、紫Pなどでもよい。
【0036】
さらに、4色のとき、白の経糸5(地経糸)、黒の経糸5(地経糸)、赤の経糸5(地経糸)、黄の経糸6(パイル経糸)/黒の経糸5(地経糸)、赤の経糸5(地経糸)、黄の経糸5(地経糸)、白の経糸6(パイル経糸)/赤の経糸5(地経糸)、黄の経糸5(地経糸)、白の経糸5(地経糸)、黒の経糸6(パイル経糸)/黄の経糸5(地経糸)、白の経糸5(地経糸)、黒の経糸5(地経糸)、赤の経糸6(パイル経糸)となる。この場合、赤及び黄は白及び黒以外の色でよく、オレンジ橙YR、緑G、青B、紫Pなどでもよい。
【0037】
このような場合でも、上記柄織物2の緯糸4に織り込むタオル織物1の経糸5、6の色は、複数の色からなり、この複数色の経糸5、6の各色の順番は、複数色の経糸5、6の群ごとに順次入れ代っていくといえる。また、経糸6(パイル経糸)は組組織13つまり複数色の経糸5、6群の中で同じ順番位置に配置され、経糸5、6群にわたって等間隔に配置されるといえる。
【0038】
このような色の入れ代りは1ずつではなく、2つずつ、3つずつ、4つずつ、…等でも、同様にパイル7の色を自由に選んで、パイル7を緯糸3方向に沿って均一/均質にできる。この場合には、パイル7の色は、上記3色の場合には、黒、白、赤のいずれかまたはこれらの混合色となり、上記4色の場合には、黒、白、赤、黄のいずれかまたはこれらの混合色となる。
【0039】
また、経糸6(パイル経糸)は、上記3色の場合には、二本おきではなく、一本おき、三本おき、…などでもよく、上記4色の場合には、三本おきではなく、一本おき、二本おき、四本おき、…などでもよい。この場合でも、パイル7の色を任意に選び、パイルを緯糸方向に沿って均一/均質にできる。
【0040】
上記タオル織物1の緯糸3は、全て白色の一色/同一色となっている。これにより、パイル7の隙間から見えるタオル織物1の地色が均一色になる。この緯糸3の色は、黒色またはその他の色の一色/同一色でもよいし、白色と黒色とが交互に並んでもよいし、後述する柄織物2の緯糸4のように、白、黒、赤、橙、黄、青、緑、紫のように多色でもよい。
【0041】
タオル織物1の緯糸3の色が、柄織物2の緯糸4と同じ色で同じ配列であれば、これにより、タオル織物1と柄織物2との柄がそろって、デザイン的に優れる。また、後述するタオル織物1の緯糸3と、柄織物2の緯糸4とがどこで入れ替わっても、柄織物2の下面の柄の一部の色が不用意に変化しない。
【0042】
次に下層の柄織物2の経糸8は、上記タオル織物1の経糸5、6と同じく、白、黒、黒、白、白、黒、黒、白と配置される。これにより、タオル織物1と柄織物2との柄がそろって、デザイン的に優れる。また、タオル織物1の経糸5(地経糸)の絡み/織り込みと柄織物2の経糸8の絡み/織り込みとがどこで入れ替わっても、この入れ替わった単位組織(完全組織)12の柄織物2の下面の色が不用意に変わってしまうことがない。
【0043】
柄織物2の緯糸4の色は、白、黒、赤R、オレンジ橙YR、黄Y、緑G、青B、紫Pの8色が配置される。この緯糸4のうち、どの色の糸をどれだけ下面に絡ませる/織り込むかによって、種々の色を出して、カラー画像データ(カラー写真データ)に応じた柄が、柄織物2の下面に織り込まれる。
【0044】
上記柄織物2の経糸8とタオル織物1の経糸5(地経糸)とが相互に入れ替わる個所では、タオル織物1の上に柄織物2の経糸8が表れているし、柄織物2の下にタオル織物1の経糸5(地経糸)が表れる。
【0045】
このような入れ替わる個所は、図2では、一つの組織11につき、4か所あるが、さらに3か所、4か所、5か所、6か所、7か所、8か所、…と多くてもよいし、さらに1か所、組織11が2つに1か所、組織11が3つに1か所、組織11が4つに1か所、…と少なくてもよい。
【0046】
また、このようなれ替わる個所の長さは、緯糸3または緯糸4の1つ分であったが、2つ分、3つ分、4つ分、…というように、もっと長くてもよい。図2では、パイル7の個所では升目が三つ繋がって一つになっており、これが経糸6(パイル経糸)ごとに、緯糸3二つずつずれていく。
【0047】
この柄織物2の緯糸4の色は、白色、黒色またはその他の色の一色/同一色でもよいし、白色と黒色とが交互に並んでもよい。柄織物2の経糸8の色は、白、黒、赤、橙、黄、青、緑、紫のように多色でもよいし、白・黒、白・黒、白・黒、白、黒の配列でもよいし、白色、黒色またはその他の色の一色/同一色でもよい。
【0048】
上記の入れ替わる箇所における柄織物2の糸の色は、上述のように経糸5(地糸)の色と同じであるが、この入れ替わる柄織物2の糸は、緯糸4が下面に露出するとされていて、緯糸4による色の場合と、経糸8が露出するとされていて、経糸8による色の場合とのふた通りがある。
【0049】
図1の例では、緯糸4による色の場合に入れ替わるが、タオル織物1の製織順と柄織物2の製織順とがひとつずつずれれば、経糸8による色の場合に該当することになる。
【0050】
上記組織11、組組織13または単位組織(完全組織)12の糸の単位は上記のものに限られず、タオル織物1の緯糸3が三本、四本、…、柄織物2の緯糸4が三本、四本、五本、六本、七本、九本、…などでもよい。
【0051】
以上のように、上記柄織物2の緯糸4に織り込まれる、上記タオル織物1の経糸5(地経糸)の色は、上記黒と白のほか、赤と緑、黄と紫、青と橙のように、明度、色相または彩度がほぼ正反対の複数の色が選択される。これにより、柄織物2で織られる柄の明度、色相または彩度がいろいろ変化しても、タオル織物1の経糸5(地経糸)を柄織物2の柄(写真織り)の中で目立たないように織り込むことができる。
【0052】
以上のように、上記タオル織物1の経糸5(地経糸)及び柄織物2の経糸8は複数の色からなり、両織物1、2の単位組織(完全組織)11において、タオル織物1の経糸5(地経糸)の複数色の配置と柄織物2の経糸8の複数色の配置とは一致している。これにより、柄織物2の織りで形成される柄(写真織り)の経糸8を別のタオル織物1の経糸5(地経糸)で置き換えて入れ替えても目立たず、同じ柄を保持できる。
【0053】
上記のようなカラー画像データは、縦及び横に渡たる多数の画素/ドットから成っている。この多数の画素の一つ一つにつき、色の三属性の色相データ、明度データ、彩度データが数値化されて記憶される。
【0054】
色相データは赤R、オレンジYR、黄Y、緑G、青B、紫P、黄緑GY、青緑BG、青紫PB、赤紫RPなどの有彩色の色合いを示し、所定ビット数例えば8ビットで256色が表され、本実施形態では8色の色合いであらわされる。明度データは、色の明るさ/暗さの度合いを示し、所定ビット数例えば6ビットで8×8=64段階の明度が表される。彩度データは、色の鮮やかさの度合いを示し、3ビットで8段階の彩度が表される。
【0055】
上記織機で織られる柄織物2の経糸8は、例えば白と黒とが交互に配置される。上記柄織物2の緯糸4は、例えば赤R、オレンジ橙YR、黄Y、緑G、青B、紫P、白、黒の8色が配置される。
【0056】
この8色は上記色相データの8色の色合いに対応している。このような各色の糸が各単位組織(完全組織)11/各組組織13/各組織12で表(下側)に多く出るとその色が強くなり、各単位組織(完全組織)11/各組組織13/各組織12で裏(上側)に多く隠れるとその色が弱くなる。これらの色の強弱が各色ごとに織られて上記色相及び彩度があらわされる。
【0057】
したがって、上記色相データは、これら8色の糸が各単位組織11/各組組織13/各組織12で表に出る量、つまり紋紙データに反映される。また、上記彩度データは、これらの各色の一つの色の糸において、当該糸が各単位組織11/各組組織13/各組織12で表に出る量、つまり紋紙データに反映される。よって、彩度データは色相での一部もなす。
【0058】
しかし、織物において彩度データは色相データとは別の機能もある。例えば青緑の色を出すには、上記緑と青の糸が各単位組織11/各組組織13/各組織12で表(下側)に出され、他の色の糸は裏(上側)に隠される。この緑の糸と青の糸とは、1本ずつ表に出ても、4本ずつ表に出ても、8本ずつ表に出ても、同じ青緑の色となるが、彩度は異なり、1本から8本になるにしたがって、彩度は高くなり、上記彩度データも大きくなる。これが上記色相とは別の彩度データの独自の機能である。
【0059】
また、経糸8の黒が各単位組織11/各組組織13/各組織12で表(下面)に多く出ると暗く明度が下がり、各単位組織11/各組組織13/各組織12で裏(上面)に多く隠れると明るく明度が上がり、経糸の白が各単位組織11/各組組織13/各組織12で表(下面)に多く出るとさらに明るく明度が上がり、各単位組織11/各組組織13/各組織12で裏(上面)に多く隠れると暗く明度が下がる。したがって、上記明度データは、この黒と白の糸が各単位組織11/各組組織13/各組織12で表に出る量、つまり紋紙データに反映される。
【0060】
上記8ビット256色の色相データの下位データを切り取る、例えば上位5ビット32色に色相を粗くすると、織物の経糸8本及び緯糸8本、4×8=32組織に対応できる。ここで経糸8は白1本と黒1本とで一単位なので、表せる色の数では経糸8本は4単位とされる。上記明度データ、彩度データは、上記のビット数でも、上記の白黒8本の経糸8及び8色の緯糸4に対応できるが、下位データが切り取られてもよい。
【0061】
上記8ビット256色の色相データの下位データを切り取る、例えば上位4ビット16色または3ビット8色に色相を粗くすると、上記カラー画像データの各領域/各柄が、より広い範囲にわたって同じ色/同じ色相に変換される。
【0062】
このようなカラー画像データに基づく柄織物2の織り方は、特願2009−240896に詳しく記載されている。本件特許出願には、この特願2009−240896の明細書及び図面すべてが記載されているものとする。
【0063】
(3)上下二層のタオル織物1及び柄織物2の製織方法/生産方法
このようなタオル織物1と柄織物2(ガーゼなど)との二層の織物を織る織機は公知である。しかし、念のため以下に簡単に上記図2を参照して説明する。
【0064】
タオル織物1の経糸5、6と柄織物2の経糸8とは、それぞれ交互に、一方が他方の間に入るように、織機28の筬などに配置される。そして、タオル織物1の経糸5、6と柄織物2の経糸8とが、筬によって交互に引き上げ/引き下げられて、緯糸3、4が打ち込まれる。このとき、タオル織物1の緯糸3と柄織物2の緯糸4とはそれぞれ交互に順番に、経糸5、6または経糸8の間を打ち込まれる。
【0065】
この経糸5、6、8の筬による引き上げ/引き下げは、以下のようにして実行される。柄織物2の経糸8の間に緯糸4が打ち込まれるとき、タオル織物1の経糸5、6、はすべて上へ引き上げられて、タオル織物1の経糸5、6に誤って柄織物2の緯糸4が打ち込まれないし、タオル織物1の緯糸3が誤って柄織物2の経糸8に打ち込まれない。
【0066】
タオル織物1の経糸5、6の間に緯糸3が打ち込まれるとき、柄織物2の経糸8はすべて下へ引き上げられて、柄織物2の経糸8に誤ってタオル織物1の緯糸3が打ち込まれないし、柄織物2の緯糸4が誤ってタオル織物1の経糸5に打ち込まれない。このようなタオル織物1の緯糸3の打ち込みと、柄織物2の緯糸4の打ち込みとは、順次交互/交代で実行される。
【0067】
なお、経糸6(パイル糸)については、緯糸3が三回打ち込まれる間、引き上げられたままとなる。このとき、経糸6(パイル糸)が緩められて余分に繰り出されて、パイル7が形成される。この場合、緯糸3が経糸5、6方向から押されてまたは叩かれて、隣り合う緯糸3どうしが重なり合って、パイル7が形成されてもよい。
【0068】
タオル織物1の経糸5(地糸)と柄織物2の経糸8とが入れ替わるときには、以下のように制御/処理される。柄織物2の緯糸4が打ち込まれるとき、タオル織物1の経糸5(地糸)は引き上げられないで引き下げられる。これにより、タオル織物1の経糸5(地糸)が柄織物2の緯糸4の下に絡む/織り込まれる。
【0069】
この次に、タオル織物1の緯糸3が打ち込まれるとき、柄織物2の経糸8は引き下げられないで引き上げられる。これにより、柄織物2の経糸8がタオル織物1の緯糸3の上に絡む/織り込まれる。このようにして、タオル織物1の経糸5(地糸)と柄織物2の経糸8とが入れ替わる。
【0070】
なお、緯糸3、4は、タオル織物1用と、柄織物2用とに分けられて、上下二層に分かれて配置される。経糸5、6、8も、タオル織物1用と、柄織物2用とに分けられて、上下二層に分かれて配置されて、タオル織物1と柄織物4とが分けて織られてもよい。
【0071】
そして、タオル織物1で、それぞれ緯糸3と経糸5(地糸)及び経糸6(パイル糸)とが織り込まれていき、同時に柄織物2で、それぞれ緯糸4と経糸8とが織り込まれていく。
【0072】
上述のタオル織物1と柄織物2との糸の入れ替わりは、経糸5、8の間で行われるが、代わりに緯糸3、4の間で入れ替わりが実行されても良い。この場合、緯糸3、4が入れ替わる個所で、タオル織物1の緯糸3が引き下げられ、柄織物2の緯糸4が引き上げられる。
【0073】
そして、タオル織物1の緯糸3が引き下げられるとき、タオル織物1及び柄織物2の経糸5、6、8が全て引き上げられる。また、柄織物2の緯糸4が引き上げられるとき、タオル織物1及び柄織物2の経糸5、6、8が全て引き下げられる。この場合、後述する図4のフローチャートにおける、経糸5、8に対する処理が緯糸3、4に対する処理に置き換えられる。
【0074】
(4)全体回路
図3は織物用の画像データ処理装置、画像データ処理方法を実現するための装置、画像データ処理のためのコンピュータプログラムを実行する装置、織機制御装置の全体回路を示す。この全体回路は、コントローラ(中央処理演算装置であるCPU、ROM、RAMなど)21を中心に、アドレス信号及びデータ信号が双方向に伝達されるアドレス/データバスライン22を介して入力部23、出力部24、インターフェース部25、情報記憶部26、プログラム/データ記憶部27等と電気的に接続されて構成されている。
【0075】
入力部23は、デジタルカメラなどの撮影装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置などの画像入力装置、キーボ−ド、マウス、タッチパネル、デジタイザなどの文字入力装置などからなっている。画像入力装置からは、織物に柄にする画像データが入力され取り込まれる。この画像データには写真、絵画、文字、図形、記号などの画像データがある。
【0076】
文字入力装置からは、文字のコードデータが入力され、所望のフォント、タイプフェースに応じて画像データに変換され、これが文字画像データとして取り込まれる。この文字入力装置からは、文章データのほか、上記画像データを処理するためのコマンド、設定・指示データ、その他の情報が入力される。
【0077】
出力部24は、ディスプレイ、プリンタなどから構成されており、写真の画像データ、文字の画像データ、柄の織物を織るための、種々の情報の入力画面、制御画面、出力画面などが表示画面に表示/印刷されるなどの出力処理が行われる。
【0078】
インターフェース部25には、外部入力装置と外部出力装置とからなる外部装置が接続される。外部入力装置には、上述のデジタルカメラ、イメージスキャナなどの画像入力装置、画像記憶装置、他のパソコン、自動織機などの織物を織る装置つまり織機8についてのコンピュータなどがある。外部出力装置には、画像記憶装置、他のパソコン、自動織機などの織物を織る装置つまり織機28についてのコンピュータなどがある。
【0079】
このインターフェース部25を通じて、上記画像データのほか、その他のデータ、コマンド、設定・指示データ、その他の情報、プログラムが送受される。このインターフェース部25には、LAN回線、電話回線、インターネット回線なども接続され、同様に上記画像データなどが送受される。
【0080】
上記コンピュータを備えた自動織機などの織物を織る装置(以下織機という)装置つまり織機28は、多数色の糸を織って織物を織る織機であり、この多数色の糸に対応した色相のカラー画像を受信して、当該カラー画像に沿った柄の織物を織る。
【0081】
プログラム/データ記憶部27(内部記憶媒体/手段)はフラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、CD−ROMなどROM等の不揮発性メモリと、RAM、キャッシュメモリ、ハードディスク、磁気カード、磁気ディスク、CD−RAM、DVD(デジタルビデオディスク)等が用いられた一時記憶メモリという大別して2種類の記憶装置(記憶手段)から構成されている。
【0082】
そして、プログラム/データ記憶部27のROMには、織物用の画像データ処理装置(全体回路)で実行されるプログラムや各種処理に使用される汎用データが記憶される。このプログラムは後述するフローチャートに対応している。また、プログラム/データ記憶部27の一時記憶メモリには、プログラム処理中のデータの一時的な蓄積等、つまりワーキングメモリ若しくはキャッシュメモリとして用いられる。
【0083】
また、情報記憶部26(外部記憶補助媒体/手段、補助記憶媒体)は、磁気ディスク、光ディスク、フレキシブルディスク(プロッピィーディスク)、磁気ドラム、磁気テープ、メモリカード、CD−RAM、CD−ROM、DVDなどの大量情報記憶/保存メディアとそれらのメディアへの情報書き込み/読み出し装置等(ドライブ装置、インターフェイス回路)から構成されている。
【0084】
なお、場合によって、織物用の画像データ処理装置は、情報記憶部26のROM内に予め記憶されたプログラムによって単一の処理が行われる専用装置とされ、情報記憶部6に保存されたプログラムが、適宜、プログラム/データ記憶部27のRAM内に呼び込まれて起動される汎用のコンピュータ装置とされる。この場合は、情報記憶部26には、コントローラ21によって実行される基本ソフト(オペレーティングソフト)、システムソフト、応用プログラムを含む各プログラムが保存されている。
【0085】
そして、織物用の画像データ処理装置の電源立ち上げ時、または新たなプログラムの起動時等において、情報記憶部26から読み出され、プログラム/データ記憶部27のRAM等に一時的に保存されると共に、コントローラ21によって実行される。つまり、織物用の画像データ処理装置によって実行されるプログラムが、情報記憶部26に保存されており、適宜読み出されてコントローラ21によって実行される。
【0086】
この場合、新たなプログラムへの変更は、情報記憶部26内に保存されているプログラム自体が置き換えられるか、若しくはプログラムの保存されているCD−ROM、磁気ディスク、フレキシブル磁気ディスク等が交換される(インストール/転送される)ことで行われる。
【0087】
また、プログラム/データ記憶部27のEPROMに保存されたプログラムを専用に実行するコンピュータ装置の場合には、同じように、CD−ROM、磁気ディスク、フレキシブル磁気ディスク等が交換される(インストール/転送される)ことに呼応してEPROM等の書き換えが行われるか、またはROM自体の交換によって達成される。
【0088】
なお、このプログラムの新規置き換えは、場合によって、上記インターフェース部25を通じて、インターネット回線、電話回線、公衆回線またはLAN回線を介して接続されている他のコンピュータなどの外部装置から送られてくる。つまり、コンピュータ装置(全体回路)で実行されるプログラムが、情報記憶部26に対して直接的に交換されたり、インターネットなどの通信網を介して外部装置から送られてきたもので交換されたりする。
【0089】
したがって、場合によって、織物用の画像データ処理装置(全体回路)において実行されるプログラムが、起動の度毎に、外部装置から送られてくる。つまり、織物用の画像データ処理装置の情報記憶部26に応用プログラムが保存されておらず、外部装置から送られてくるプログラムを実行する端末装置の役目のみが、本発明の織物用の画像データ処理装置(全体回路)に与えられる。さらには、外部装置からプログラムとそのプログラムによって処理されるデータが共に送られてきて、そのプログラムによってデータ処理がなされた後、その結果が外部装置に送り返される。
【0090】
また、コンピュータ装置で実行されるプログラムは、場合によって、OSなどの基本プログラムを基に、応用プログラムが実行されるような、一般的なコンピュータシステムによるプログラムであり、OSを含む統一化された一つのプログラムのみが実行される専用のコンピュータシステムである。よって、それらの統一化されたプログラムが外部装置から与えられるし、応用プログラムまたは基本プログラムまたはプログラムの一部のみが外部装置から送られてきて実行される。
【0091】
なお、場合によって、本コンピュータ装置に予め別のオペレーティングシステム、システムプログラム(OS)、その他のプログラムが記憶され、上記プログラムはこれらのOS、その他のプログラムとともに実行される。このプログラムは本装置(コンピュータ本体)にインストールされ実行されるときに、別のプログラムとともにまたは単独で請求項(特許請求の範囲)または末尾の他の発明の効果の各請求項に記載された処理・機能を実行させる。
【0092】
また、場合によって、このプログラムの一部または全部が本装置以外の1つ以上の別装置に記憶されて実行され、本装置と別装置との間には通信手段を介して、これから処理するデータ/既に処理されたデータ/プログラムが送受され、本装置及び別装置全体として、本発明が実行される。これらの通信手段はインターネット通信システムなどである。
【0093】
(5)タオル織物1の経糸5(地経糸)と柄織物2の経糸8との絡みの入れ替え処理
図4は、上記柄織物2の緯糸4に織り込むタオル織物1の経糸5の色が、柄織物2の柄の色と同じ個所を検索して、タオル織物1の経糸5(地経糸)と柄織物2の経糸8との絡み/織り込みを入れ替え、織機の織り方/織成方法/絡み方を制御する処理のフローチャートを示す。
【0094】
まず、イニシャライズ処理が実行され(ステップ01)、上記情報記憶部26、プログラム/データ記憶部27のエラーチェック、その他の初期化が行われる。次いで、上記インターフェース部25に接続されたデジタルカメラまたはスキャナ等の撮影機器からまたは情報記憶部26からカラー画像データが取り込まれる(ステップ02)。
【0095】
そして、このカラー画像データの縦および横の画素数/ドット数が、織る織物の縦及び横の寸法、つまり経糸本数と緯糸本数に合わせて変更される(ステップ03)。この織物の経糸本数は、織物の横幅が複数に分割される場合には、全体の経糸本数が分割された経糸本数が横の画素数/ドット数となる。
【0096】
次いで、このカラー画像データの各画素の色相データが、織る織物の多色糸の色の本数に合わせて変更される(ステップ04)。例えば、この色相データの基本色が10色であり、他色の緯糸楽音8色であれば、色相データの基本色は8色に変換される。
【0097】
そして、上記柄織物2の緯糸4に織り込む、タオル織物1の経糸5(地経糸)の色を読み出し(ステップ05)、上記柄織物2の各組織11の各単位組織(完全組織)12に対応した上記カラー画像の各色を読み出し(ステップ06)、読み出した両色の一致を比較する(ステップ07)。
【0098】
すなわち、上記図2の経糸5(地経糸)の縦のラインに沿った柄織物2の各単位組織(完全組織)12の色データ、つまり上記色相データ(彩度データ)の各画素の中の色が黒色または白色かどうかをチェック/検索する(ステップ05〜07)。図2の左と右から2つ目の白色の経糸5(地経糸)であれば、柄織物2の各単位組織(完全組織)12の色データつまり緯糸4が白かどうか検出される。図2の右と左から2つ目の黒色の経糸5(地経糸)であれば、柄織物2の各単位組織(完全組織)12の色データが黒かどうか検出される。
【0099】
このチェック/検索で、同じ色が発見されれば(ステップ07)、タオル織物1の経糸5(地経糸)と柄織物2の経糸8との絡み/織り込みの入れ替えを示す入れ替えデータを書き込む(ステップ08)。この書き込みは、プログラム/データ記憶部7の織機28の織り/織成を制御するためのデータ、例えば紋紙データに書き込まれる。こうしてタオル織物1及び柄織物2の二層は、互いに強固に連結結合される。
【0100】
この入れ替えデータの書き込みが所定数以上、例えば単位組織(完全組織)12が16個、32個、64個、128個、256個、…以上続いていれば(ステップ11)、この入れ替えデータを消去する(ステップ12)。こうして、タオル織物1の経糸5(地経糸)と柄織物2の経糸8との絡み/織り込みの入れ替えがあまりにも連続して、タオル織物1及び柄織物2の連結強度が強くなりすぎるのが防がれる。
【0101】
以上のように、上記タオル織物1の経糸5(地経糸)を柄織物2の緯糸4に織り込む箇所が、連続して所定数以上続いていれば、この入れ替えの織り込みの一部が行われなくなる。
【0102】
この入れ替えの織り込みの禁止は、緯糸4一つ分ではなく、複数分にわたって実行されてもよい。この場合、ステップ12で入替えデータが過去にさかのぼって複数消去される。なお、このステップ11、12の処理は、場合によって省略されてもよい。
【0103】
また、この入れ替えデータの書き込みが所定数以上、例えば単位組織(完全組織)12が16個、32個、64個、128個、256個、…以上無ければ(ステップ15)、上記黒色の経糸5(地経糸)については、青色、紫色など、黒色に近似した色がチェック/検索される(ステップ16〜17)。
【0104】
また、上記白色の経糸5(地経糸)については、黄色、橙色など、白色に近似した色がチェック/検索される(ステップ16〜17)。これらのチェック/検索元では、すでにチェック/検索された単位組織(完全組織)12が所定数にわたって実行される。
【0105】
このチェック/検索で、近似した色が発見されれば(ステップ17)、タオル織物1の経糸5(地経糸)と柄織物2の経糸8との絡み/織り込みの入れ替えを示す入れ替えデータを書き込む(ステップ18)。この書き込みは、プログラム/データ記憶部7の織機28の織り/織成を制御するためのデータ、例えば紋紙データに書き込まれる。
【0106】
こうして、タオル織物1の経糸5(地経糸)と柄織物2の経糸8との絡み/織り込みの入れ替えが長く無いと、近時した色でこの入れ替えが実行され、タオル織物1及び柄織物2の連結強度が低下するのが防がれる。
【0107】
以上のように、上記タオル織物1の経糸5(地経糸)を柄織物2の緯糸4に織り込む箇所が、連続して所定数以上続かなければ、上記タオル織物1の経糸5(地経糸)の色に近似した、上記柄織物2の柄の色の箇所で上記入れ替えの織り込みが実行される。
【0108】
このステップ15〜18の処理は、場合によって省略されてもよい。また、上記ステップ05〜07の同じ色の糸5、4の検索/入れ替え処理で、このステップ15〜18の処理が同時に実行されてもよい。
【0109】
上記ステップ08、18で書きこまれた、この紋紙データ等の織機28の織り/織成を制御するデータは、上記インターフェース部5を通じて、上記織機のコンピュータに送られる(ステップ20)。これにより、タオル織物1の経糸5(地経糸)と柄織物2の経糸8との絡み/織り込みの入れ替えが実行される。
【0110】
このとき、上述のように、柄織物2の緯糸4が打ち込まれるとき、タオル織物1の経糸5(地糸)は引き上げられないで引き下げられる。これにより、タオル織物1の経糸5(地糸)が柄織物2の緯糸4の下に絡む/織り込まれる。この次に、タオル織物1の緯糸3が打ち込まれるとき、柄織物2の経糸8は引き下げられないで引き上げられる。
【0111】
(6)他の実施の形態(その1)
上述のように、タオル織物1の経糸5と柄織物2の経糸8との入れ替わりの代わりに、タオル織物1の緯糸3と柄織物2の緯糸4の間で入れ替わりが実行されても良い。この場合には、上記ステップ05〜20の処理は経糸5、8ではなく、緯糸3、4で同様に実行される。このような場合でも、緯糸3、4の入れ替わりは等間隔/等本数とはならない。
【0112】
上記タオル織物1のパイル7は形成されず、経糸5(地経糸)と同じように緯糸3に絡んで織り込まれてもよい。そして、タオル織物1の緯糸3は、柄織物2の緯糸4と同じように、8色等の多色の糸に置き換えられても良い。この場合、タオル織物1は柄織物2と同じ柄織物となる。
【0113】
そして、柄織物となったタオル織物1は、上記柄織物2と同様に、上述の図3の回路で、図4のフローチャートに応じたプログラムに応じて、カラー画像に沿った柄織物が織られ、二層の柄織物が織られる。そして、これらの二層の柄織物の間でも、一方の柄織物の経糸の色と他方の柄織物の緯糸との一致または近似が検出され、両柄織物の経糸が入れ替えられる。
【0114】
他方の柄織物の経糸5と一方の柄織物2の経糸8との入れ替わりの代わりに、他方の柄織物の緯糸3と一方の柄織物2の緯糸4の間で入れ替わりが実行されても良い。この場合には、上記ステップ05〜20の処理は経糸5、8ではなく、緯糸3、4で同様に実行される。このような場合でも、緯糸3、4の入れ替わりは等間隔/等本数とはならない。
【0115】
また、上記タオル織物1及び柄織物2、または二層の柄織物は、さらに三層、四層、…でもよい。この場合、図1及び図2の構造及び上述の変形例の二層構造が、図4のフローチャートの処理に基づいて、さらに繰り返されて、三層、四層、…とされる。
【0116】
この場合でも、上述したフローチャートに基づいて、一層目と二層目との間で同色の経糸と緯糸とにつき経糸同士が入れ替わり、二層目と三層目との間で同色の経糸と緯糸とにつき経糸同士が入れ替わり、三層目と四層目との間で同色の経糸と緯糸とにつき経糸同士が入れ替わり、…、していく。
【0117】
そして、このような糸の入れ替わりは、上述のように、経糸どうしだけではなく緯糸同士でも可能である。このような他層の間の層の糸は、番手の大きい目立ない細い経糸/緯糸としてもよい。そうすれば、外側の二層の柄織物の外側の柄に影響を洗えないで、糸の入れ替えを行うことができる。
【0118】
このような他層の各経糸は、それぞれ積層の順番に織機28の筬などに配置される。そして、各層の経糸が、筬によって積層の順番に順次引き上げ/引き下げられて、対応する層の緯糸が順次打ち込まれる。
【0119】
この各層の経糸の筬による引き上げ/引き下げは、以下のようにして実行される。ここでは上から第一層、第二層、第三層の三層の織り方を説明する。第三層の経糸の間にこの第三層の緯糸が打ち込まれるとき、残りの第二層及び第一層の経糸はすべて上へ引き上げられて、第三層の経糸に誤って他の層の緯糸が打ち込まれないし、第三層の緯糸が誤って他の層の経糸に打ち込まれない。
【0120】
第二層の経糸の間に緯糸が打ち込まれるとき、第三層の経糸はすべて下へ引き下げられ第一層の経糸はすべて上へ引き上げられて、第二層の経糸に誤って他の層の緯糸が打ち込まれないし、第二層の緯糸が誤って他の層の経糸に打ち込まれない。
【0121】
第一層の経糸の間に緯糸が打ち込まれるとき、第二層、第三層の経糸はすべて下へ引き上げられ第一層の経糸はすべて下へ引き下げられて、第一層の経糸に誤って他の層の緯糸が打ち込まれないし、第一層の緯糸が誤って他の層の経糸に打ち込まれない。このような各層の緯糸の打ち込みは、各層ごとに順次切り替えられていく。
【0122】
第二層の経糸と第一層または第三層の経糸とが入れ替わるときには、以下のように制御/処理される。第三層の緯糸が打ち込まれるとき、第二層の経糸は引き上げられないで引き下げられる。これにより、第二層の経糸が第三層の緯糸の下に絡む/織り込まれる。
【0123】
この次に、第二層の緯糸が打ち込まれるとき、第三層の経糸は引き下げられないで引き上げられる。これにより、第三層の経糸が第二層の緯糸の上に絡む/織り込まれる。このようにして、第三層の経糸と第二層の経糸とが入れ替わる。
【0124】
またさらに、第二層の緯糸が打ち込まれるとき、第一層の経糸は引き上げられないで引き下げられる。これにより、第一層の経糸が第二層の緯糸の下に絡む/織り込まれる。
【0125】
この次に、第一層の緯糸が打ち込まれるとき、第二層の経糸は引き下げられないで引き上げられる。これにより、第二層の経糸が第一層の緯糸の上に絡む/織り込まれる。このようにして、第二層の経糸と第一層の経糸とが入れ替わる。
【0126】
(7)他の実施の形態(その2)
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々変更可能である。例えば、一般的ではないが、地経糸5、6につき、場合によってパイル7を形成してもよい。これにより、パイル7の均一性を保ちながらパイル7の色の選択の幅が広がる。
【0127】
上記下層の柄織物2の経糸8の白と黒との配置は、上記上層のタオル織物1の経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)の白黒の配置と一致しているが、これが上下一致していなくてもよい。
【0128】
例えば、上層のタオル織物1の経糸5(地経糸)及び経糸6(パイル経糸)は、白、黒、黒、白、白、黒、黒、白、または白、赤、黄、黒、黒、黄、赤、白などと配置され、下層の柄織物2の経糸8は、白、黒、白、黒、白、黒、白、黒、または白、赤、黄、黒、白、赤、黄、黒などと配置される等である。
【0129】
この場合、柄織物2の経糸8とタオル織物1の経糸5(地経糸)とが相互に入れ替わると、経糸5、8の色も入れ代ってしまう。これを避けるため、柄織物2下面のカラー画像に沿った単位組織(完全組織)12の色とタオル織物1の経糸5(地経糸)の色とが同じになるように、入れ替わる単位組織(完全組織)12が選ばれる。
【0130】
また、上記柄織物2の経糸8とタオル織物1の経糸5(地経糸)とが相互に入れ替わる個所では、柄織物2の経糸8がタオル織物1の緯糸3の上に絡まず/織られず、柄織物2の緯糸4の上に絡んで/織られてもよいし、または、タオル織物1の経糸5(地経糸)が柄織物2の緯糸4の下に絡まず/織られず、タオル織物1の緯糸3の下に絡んで/織られてもよい。
【0131】
さらに、パイル7が形成される間隔は地経糸5、6方向及び緯糸3、4方向いづれの方向も等間隔で、糸の一定本数ごとにパイル7が形成される。しかし、一般的ではないが、これを一定間隔にしないこともできる。これにより、パイル7の全体の色を、上述の白、黒、種々の灰色のよりさらに細かい色に設定できるし、パイル7に白、黒、種々の灰色を混在させて白黒写真のような柄を織り込むこともできる。
【0132】
また、経糸5、6だけではなく、緯糸3、4にパイル7を形成してもよい。これにより、経糸5、6のパイル7が等間隔でなくとも、経糸5、6のパイル7の不足個所を緯糸3、4のパイル7で補って、パイル7の密度を均一にすることができる。この場合、緯糸3、4にパイル7を形成するのは難しいため、緯糸3、4を一本ずつ通すごとに、手作業で緯糸3、4にパイル7を形成することになる。
【0133】
さらに、柄織物2の経糸8またはタオル織物1の経糸5(地経糸)が上・下に絡む/織り込まれる緯糸4または緯糸3の本数は、一本ではなく二本、三本、四本以上でもよいし、また経糸8、経糸5(地経糸)または経糸6(パイル経糸)が下・上に絡む/織り込まれる緯糸3または緯糸4の本数は、一本ではなく二本、三本、四本以上でもよい。上記パイル7が形成される、経糸6(パイル経糸)が上に絡む/織り込まれる緯糸3の本数は、三本ではなく二本、一本でも、四本でも、五本以上でもよい。
【0134】
緯糸4の下・上への経糸8の絡み/織り込み位置若しくは経糸5(地経糸)または経糸6(パイル経糸)の緯糸3の下・上への絡み/織り込み位置は、緯糸4または緯糸3一本または二本ずつ以外に、一本ずつ、二本ずつ、三本ずつ、…ずれていてもよい。白色の経糸5(地経糸)と黒色の経糸5(地経糸)とは、緯糸3一本、二本、三本ずつ、…ずれていてもよい。
【0135】
また、柄織物2の経糸8とタオル織物1の経糸5(地経糸)との入れ替わり個所は、緯糸4または3の一定間隔ごとに織られてもよい。この場合、白色の経糸5(地経糸)と黒色の経糸5(地経糸)のうち、柄織物2の下面の柄の明度データに応じて、いずれかが選択されて、柄織物2に絡む/織り込まれる。
【0136】
この場合、明度データがカラー画像データの平均値以上または明度データ全体の中央値以上などの所定値以上であれば、白色の経糸5(地経糸)が選択され、未満であれば、黒色の経糸5(地経糸)が選択される。
【0137】
明度データが上記平均値または中央値などの所定値以上であれば、柄織物2の明度が明るく白色の緯糸4が黒色の緯糸4より多く表(下面)に表れているので、白色の経糸5(地経糸)が選択されて、柄織物2の緯糸4の下に表れても目立たない。
【0138】
明度データが上記平均値または中央値などの所定値未満であれば、柄織物2の明度が暗く黒色の緯糸4が白色の緯糸4より多く表(下面)に表れているので、黒色の経糸5(地経糸)が選択されて、柄織物2の緯糸4の下に表れても目立たない。
【0139】
また、上記柄織物2またはタオル織物1の織られる一つの単位組織11の経糸5、6、8及び緯糸3、4の本数は8本であったが、7本以下でも、6本でも、9本以上でもよいし、経糸5、6、8と緯糸3、4との本数は上記のように同じでも異なっていてもよい。
【0140】
上記経糸5、6、8は白4本黒4本計8本が配置されるが、これは白2本黒2本計4本、または白1本黒1本計2本として処理されても同様である。また、緯糸3、4が6本の場合には、白、黒、赤R、黄Y、緑G、青Bの糸が選ばれる。
【0141】
上記経糸5、6、8は、白と黒のほか、赤R、オレンジ(橙)YR、黄Y、緑G、青B、紫P等の有彩色の多色糸の一部または全部が組み込まれても良く、これらの有彩色の糸の一部のみまたは全部のみでも良いし、白だけ、黒だけでも良いし、上記緯糸3、4は、赤R、オレンジYR、黄Y、緑G、青B、紫P、白、黒の8色のほか、これら以外の色の糸が組み込まれてもよいし、逆にこれらの一部でも良いし、白と黒の糸のみでもよいし、白だけ、黒だけでも良い。
【0142】
上記ステップ01で、取り込まれるカラー画像データが、すでに柄織物2またはタオル織物1の経糸5、6、8及び緯糸3、4と多色糸の色に対応しており、大きさも織物の寸法に合致していれば、図4のステップ03、04の処理は省略される。上記ステップ01〜20の各ステップのいずれか1つまたは複数若しくは全部が省略されてもよい。
【0143】
上記カラー画像データは、有彩色のカラー画像のほか、白黒灰色の画像であってもよい。この場合色相データは、明度データまたは彩度データに置き換えられる。上記織られる織物はジャガード織のほか、コブラン織、ドビー織、タペット織、クランク織、つづれ織、タオル織、レピア織、むしろ織等なんでも良く、織り方/織成方法も平織、綾織り、斜文織、繻子織等なんでもよい。
【0144】
本発明は織機制御装置またはコンピュータなどにおいて実施され得るし、図3の回路は織機に付加/内蔵されて、図4の処理が織機で実行されても良いし、上述の織機は自動織機を指すが、手動織機、半自動織機が含められてもよい。上記各図の回路の機能はソフトウエア(フローチャート)によって実施されても良いし、上記各図のフローチャートの機能はハードウエア(回路)によって実施されてもよい。
【0145】
各請求項記載の発明は、当該発明をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを記憶した媒体、コンピュータプログラムの通信装置(方法)、織機制御装置(方法)としても実現可能である。上記図3の回路のいずれか1つまたは複数若しくは全部が省略されてもよいし、他の均等な手段と置き換えられてもよいし、図4のステップのいずれか1つまたは複数若しくは全部は省略されてもよいし、一部のステップが他のステップと入れ替えられてもよい。
【0146】
(8)他の発明の効果
[1] 多数の色の経糸または緯糸を織ってこの多数色の経糸または緯糸に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、しかも柄織物を少なくとも二層で織る装置に対して、 上記一方の層の柄織物の緯糸または経糸に織り込む他方の柄織物の経糸または緯糸の色と、上記一方の柄織物の各組織に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出し、 上記他方の柄織物の経糸または緯糸の一部を上記一方の柄織物の緯糸または経糸に織り込むにあたり、この一方の柄織物の緯糸または経糸に織り込む他方の柄織物の経糸または緯糸の色を、上記一方の柄織物の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは一方の柄織物の緯糸または経糸に対して等間隔ではないとすることを特徴とする織物の製織方法または生産方法。
【0147】
[2]多数の色の経糸または緯糸を織ってこの多数色の経糸または緯糸に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、しかも柄織物を少なくとも二層で織る装置についてのコンピュータに対して、 上記一方の層の柄織物の緯糸または経糸に織り込む他方の柄織物の経糸または緯糸の色と、上記一方の柄織物の各組織に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出させる処理と、 上記他方の柄織物の経糸または緯糸の一部を上記一方の柄織物の緯糸または経糸に織り込むにあたり、この一方の柄織物の緯糸または経糸に織り込む他方の柄織物の経糸または緯糸の色を、上記一方の柄織物の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは一方の柄織物の緯糸または経糸に対して等間隔ではないとする処理を実行させる織物の製織のためのコンピュータプログラム。
【0148】
[3]多数の色の経糸または緯糸を織ってこの多数色の経糸または緯糸に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、しかも柄織物を少なくとも二層で織る装置に対して、 上記一方の層の柄織物の緯糸または経糸に織り込む他方の柄織物の経糸または緯糸の色と、上記一方の柄織物の各組織に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出する手段と、 上記他方の柄織物の経糸または緯糸の一部を上記一方の柄織物の緯糸または経糸に織り込むにあたり、この一方の柄織物の緯糸または経糸に織り込む他方の柄織物の経糸または緯糸の色を、上記一方の柄織物の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは一方の柄織物の緯糸または経糸に対して等間隔ではないとする手段とを備えたことを特徴とする織物の製織装置。
【0149】
[4]経糸と緯糸とを織って、しかもこれら経糸または緯糸にパイルを形成して、タオル織物を織るとともに、多数の色の経糸または緯糸を織ってこの多数色の経糸または緯糸に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、これらタオル織物と柄織物とを少なくとも二層で織る装置に対して、 上記柄織物の緯糸または経糸に織り込むタオル織物の経糸または緯糸の色と、上記柄織物の各組織に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出し、 上記タオル織物の経糸または緯糸の一部を柄織物の緯糸または経糸に織り込むにあたり、上記柄織物の緯糸または経糸に織り込むタオル織物の経糸または緯糸の色を、上記柄織物の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは柄織物の緯糸または経糸に対して等間隔ではないとすることを特徴とする織物の製織方法または生産方法。
【0150】
[5]経糸と緯糸とを織って、しかもこれら経糸または緯糸にパイルを形成して、タオル織物を織るとともに、多数の色の経糸または緯糸を織ってこの多数色の経糸または緯糸に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、これらタオル織物と柄織物とを少なくとも二層で織る装置についてのコンピュータに対して、 上記柄織物の緯糸または経糸に織り込むタオル織物の経糸または緯糸の色と、上記柄織物の各組織に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出させる処理と、 上記タオル織物の経糸または緯糸の一部を柄織物の緯糸または経糸に織り込むにあたり、上記柄織物の緯糸または経糸に織り込むタオル織物の経糸または緯糸の色を、上記柄織物の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは柄織物の緯糸または経糸に対して等間隔ではないとする処理を実行させる織物の製織のためのコンピュータプログラム。
【0151】
[6]経糸と緯糸とを織って、しかもこれら経糸または緯糸にパイルを形成して、タオル織物を織るとともに、多数の色の経糸または緯糸を織ってこの多数色の経糸または緯糸に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、これらタオル織物と柄織物とを少なくとも二層で織る装置に対して、 上記柄織物の緯糸または経糸に織り込むタオル織物の経糸または緯糸の色と、上記柄織物の各組織に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出し、 上記タオル織物の経糸または緯糸の一部を柄織物の緯糸または経糸に織り込むにあたり、上記柄織物の緯糸または経糸に織り込むタオル織物の経糸または緯糸の色を、上記柄織物の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは柄織物の緯糸または経糸に対して等間隔ではないとする手段とを備えたことを特徴とする織物の製織装置。
【0152】
[7]上記柄織物の緯糸に織り込むタオル織物の経糸の色、または上記一方の柄織物の緯糸に織り込む他方の柄織物の経糸の色は、複数の色からなり、この複数色の経糸の各色の順番は、複数色の経糸群ごとに順次入れ代っていき、 上記タオル織物のパイルが形成される経糸または上記他方の柄織物の経糸は、複数の経糸にわたって等間隔に配置されることを特徴とする請求項3または6記載の織物の製織装置。 これにより、パイルの色を任意に選び、パイルを緯糸方向に沿って均一/均質にできる。
【0153】
[8] 上記複数色の経糸の各色の順番は、複数色の経糸群ごとに順次一つずつ入れ代っていき、 タオル織物のパイルが形成される経糸または上記他方の柄織物の経糸は、この複数色の経糸群の中で同じ順番位置に配置されることを特徴とする請求項7記載の織物の製織装置。 これにより、パイルの色を任意に選び、パイルを緯糸方向に沿って均一/均質にできる。
【0154】
[9]上記柄織物または一方の柄織物の緯糸に織り込まれる、タオル織物または他方の柄織物の経糸の色は、明度、色相または彩度がほぼ正反対の複数の色が選択されることを特徴とする請求項8記載の織物の製織装置。 これにより、柄織物で織られる柄の明度、色相または彩度がいろいろ変化しても、タオル織物の経糸を柄織物の柄(写真織り)の中で目立たないように織り込むことができる。
【0155】
[10]上記タオル織物及び柄織物の経糸または上記他方の柄織物及び一方の柄織物の経糸は複数の色からなり、織物の単位組織において、タオル織物の経糸の複数色の配置と柄織物の経糸の複数色の配置とは一致、または他方の柄織物の経糸の複数色の配置と一方の柄織物の経糸の複数色の配置とは一致していることを特徴とする請求項9記載の織物の製織装置。 これにより、柄織物の織りで形成される柄(写真織り)の経糸を別のタオル織物の経糸で置き換えて入れ替えても目立たず、同じ柄を保持できる。
【0156】
[11]上記タオル織物の経糸を柄織物の緯糸に織り込む箇所、または他方の柄織物の経糸を一方の柄織物の緯糸に織り込む箇所が、連続して所定数以上続いていれば、この織り込みの一部を行わないことを特徴とする請求項10記載の織物の製織装置。 これにより、タオル織物の経糸と柄織物の経糸との絡みの入れ替えがあまりにも連続して、タオル織物及び柄織物の連結強度が強くなりすぎるのが防がれる。
【0157】
[12]上記タオル織物の経糸を柄織物の緯糸に織り込む箇所、または他方の柄織物の経糸を一方の柄織物の緯糸に織り込む個所が、連続して所定数以上続かなければ、上記タオル織物または他方の柄織物の経糸の色に近似した、上記柄織物または上記一方の柄織物の柄の色の箇所で上記織り込みを実行することを特徴とする請求項11記載の織物の製織装置。 これにより、タオル織物の経糸と柄織物の経糸との絡みの入れ替えが長く無いと、近時した色でこの入れ替えが実行され、タオル織物及び柄織物の連結強度が低下するのが防がれる。
【0158】
[13]記柄織物の緯糸に織り込むタオル織物の経糸、または一方の柄織物の緯糸に織り込む他方の柄織物の経糸は、上記パイルを形成せず、地経糸であることを特徴とする請求項8記載の織物の製織装置。 これにより、パイルが引き込まれて小さくなったり無くなったりすることがない。
【0159】
[14]上記請求項3、6、7、8、9、10、11、12または13の織物の製織装置で織られたタオル織物及び柄織物または少なくとも二層の柄織物。 これにより、タオル織物及び柄織物の二層で強固に連結結合されて織られた織物を提供できる。
【産業上の利用可能性】
【0160】
タオル織物のパイルを均等にしながら、タオル織物の下面の柄織物に柄を描き、タオル織物の下面に柄織物を結合しても、柄織物の柄の色が変化してしまわない。タオル織物1の経糸5(地糸)の色と、色つきの柄が織られる柄織物2の緯糸4の色とが一致していれば(ステップ05〜07)、タオル織物1の経糸5(地糸)が柄織物2の緯糸4の下に絡み、柄織物2の経糸8がタオル織物1の緯糸3の上に絡んで、タオル織物1の経糸5(地糸)と柄織物2の経糸8とが入れ替わる(ステップ08)。
【0161】
この入れ替わりが所定数以上続くと、この入れ替りが一部キャンセルされる(ステップ11〜12)。この入れ替わりが所定数以上無いと(ステップ15〜16)、近似した色の緯糸4・経糸8の箇所でこの入れ替わりが行われる(ステップ17〜18)。
【符号の説明】
【0162】
1…タオル織物、2…柄織物、
3…緯糸(タオル織物)、4…緯糸(柄織物)、
5…経糸(タオル織物の地経糸)、
6…経糸(タオル織物のパイル経糸)、
7…パイル、8…経糸(柄織物)、
11…単位組織(完全組織)、
12…組織、13…組組織、
21…コントローラ(CPU、ROM、RAMなど)、
22…アドレス/データバスライン、23…入力部、
24…出力部、25…インターフェース部、
26…情報記憶部、27…プログラム/データ記憶部、
28…織機(外部装置)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の色の経糸または緯糸を織ってこの多数色の経糸または緯糸に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、しかも柄織物を少なくとも二層で織る装置に対して、
上記一方の層の柄織物の緯糸または経糸に織り込む他方の柄織物の経糸または緯糸の色と、上記一方の柄織物の各組織に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出し、
上記他方の柄織物の経糸または緯糸の一部を上記一方の柄織物の緯糸または経糸に織り込むにあたり、この一方の柄織物の緯糸または経糸に織り込む他方の柄織物の経糸または緯糸の色を、上記一方の柄織物の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは一方の柄織物の緯糸または経糸に対して等間隔ではないとすることを特徴とする織物の製織方法または生産方法。
【請求項2】
多数の色の経糸または緯糸を織ってこの多数色の経糸または緯糸に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、しかも柄織物を少なくとも二層で織る装置についてのコンピュータに対して、
上記一方の層の柄織物の緯糸または経糸に織り込む他方の柄織物の経糸または緯糸の色と、上記一方の柄織物の各組織に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出させる処理と、
上記他方の柄織物の経糸または緯糸の一部を上記一方の柄織物の緯糸または経糸に織り込むにあたり、この一方の柄織物の緯糸または経糸に織り込む他方の柄織物の経糸または緯糸の色を、上記一方の柄織物の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは一方の柄織物の緯糸または経糸に対して等間隔ではないとする処理を実行させる織物の製織のためのコンピュータプログラム。
【請求項3】
多数の色の経糸または緯糸を織ってこの多数色の経糸または緯糸に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、しかも柄織物を少なくとも二層で織る装置に対して、
上記一方の層の柄織物の緯糸または経糸に織り込む他方の柄織物の経糸または緯糸の色と、上記一方の柄織物の各組織に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出する手段と、
上記他方の柄織物の経糸または緯糸の一部を上記一方の柄織物の緯糸または経糸に織り込むにあたり、この一方の柄織物の緯糸または経糸に織り込む他方の柄織物の経糸または緯糸の色を、上記一方の柄織物の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは一方の柄織物の緯糸または経糸に対して等間隔ではないとする手段とを備えたことを特徴とする織物の製織装置。
【請求項4】
経糸と緯糸とを織って、しかもこれら経糸または緯糸にパイルを形成して、タオル織物を織るとともに、多数の色の経糸または緯糸を織ってこの多数色の経糸または緯糸に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、これらタオル織物と柄織物とを少なくとも二層で織る装置に対して、
上記柄織物の緯糸または経糸に織り込むタオル織物の経糸または緯糸の色と、上記柄織物の各組織に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出し、
上記タオル織物の経糸または緯糸の一部を柄織物の緯糸または経糸に織り込むにあたり、上記柄織物の緯糸または経糸に織り込むタオル織物の経糸または緯糸の色を、上記柄織物の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは柄織物の緯糸または経糸に対して等間隔ではないとすることを特徴とする織物の製織方法または生産方法。
【請求項5】
経糸と緯糸とを織って、しかもこれら経糸または緯糸にパイルを形成して、タオル織物を織るとともに、多数の色の経糸または緯糸を織ってこの多数色の経糸または緯糸に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、これらタオル織物と柄織物とを少なくとも二層で織る装置についてのコンピュータに対して、
上記柄織物の緯糸または経糸に織り込むタオル織物の経糸または緯糸の色と、上記柄織物の各組織に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出させる処理と、
上記タオル織物の経糸または緯糸の一部を柄織物の緯糸または経糸に織り込むにあたり、上記柄織物の緯糸または経糸に織り込むタオル織物の経糸または緯糸の色を、上記柄織物の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは柄織物の緯糸または経糸に対して等間隔ではないとする処理を実行させる織物の製織のためのコンピュータプログラム。
【請求項6】
経糸と緯糸とを織って、しかもこれら経糸または緯糸にパイルを形成して、タオル織物を織るとともに、多数の色の経糸または緯糸を織ってこの多数色の経糸または緯糸に対応した色相のカラー画像を供給して、当該カラー画像に沿った柄織物を織って、これらタオル織物と柄織物とを少なくとも二層で織る装置に対して、
上記柄織物の緯糸または経糸に織り込むタオル織物の経糸または緯糸の色と、上記柄織物の各組織に対応したカラー画像の色との一致または近似を検出し、
上記タオル織物の経糸または緯糸の一部を柄織物の緯糸または経糸に織り込むにあたり、上記柄織物の緯糸または経糸に織り込むタオル織物の経糸または緯糸の色を、上記柄織物の柄の色と同じまたは近似した色の箇所で織り込み、この織り込みは柄織物の緯糸または経糸に対して等間隔ではないとする手段とを備えたことを特徴とする織物の製織装置。
【請求項7】
上記柄織物の緯糸に織り込むタオル織物の経糸の色、または上記一方の柄織物の緯糸に織り込む他方の柄織物の経糸の色は、複数の色からなり、この複数色の経糸の各色の順番は、複数色の経糸群ごとに順次入れ代っていき、
上記タオル織物のパイルが形成される経糸または上記他方の柄織物の経糸は、複数の経糸にわたって等間隔に配置されることを特徴とする請求項3または6記載の織物の製織装置。
【請求項8】
上記複数色の経糸の各色の順番は、複数色の経糸群ごとに順次一つずつ入れ代っていき、
タオル織物のパイルが形成される経糸または上記他方の柄織物の経糸は、この複数色の経糸群の中で同じ順番位置に配置されることを特徴とする請求項7記載の織物の製織装置。
【請求項9】
上記柄織物または一方の柄織物の緯糸に織り込まれる、タオル織物または他方の柄織物の経糸の色は、明度、色相または彩度がほぼ正反対の複数の色が選択されることを特徴とする請求項8記載の織物の製織装置。
【請求項10】
上記タオル織物及び柄織物の経糸または上記他方の柄織物及び一方の柄織物の経糸は複数の色からなり、織物の単位組織において、タオル織物の経糸の複数色の配置と柄織物の経糸の複数色の配置とは一致、または他方の柄織物の経糸の複数色の配置と一方の柄織物の経糸の複数色の配置とは一致していることを特徴とする請求項9記載の織物の製織装置。
【請求項11】
上記タオル織物の経糸を柄織物の緯糸に織り込む箇所、または他方の柄織物の経糸を一方の柄織物の緯糸に織り込む箇所が、連続して所定数以上続いていれば、この織り込みの一部を行わないことを特徴とする請求項10記載の織物の製織装置。
【請求項12】
上記タオル織物の経糸を柄織物の緯糸に織り込む箇所、または他方の柄織物の経糸を一方の柄織物の緯糸に織り込む個所が、連続して所定数以上続かなければ、上記タオル織物または他方の柄織物の経糸の色に近似した、上記柄織物または上記一方の柄織物の柄の色の箇所で上記織り込みを実行することを特徴とする請求項11記載の織物の製織装置。
【請求項13】
上記柄織物の緯糸に織り込むタオル織物の経糸、または一方の柄織物の緯糸に織り込む他方の柄織物の経糸は、上記パイルを形成せず、地経糸であることを特徴とする請求項8記載の織物の製織装置。
【請求項14】
上記請求項3、6、7、8、9、10、11、12または13の織物の製織装置で織られた織物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−137260(P2011−137260A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298793(P2009−298793)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【特許番号】特許第4528354号(P4528354)
【特許公報発行日】平成22年8月18日(2010.8.18)
【出願人】(596078669)株式会社丸山タオル (1)
【出願人】(309018939)有限会社サン・オリオン (2)
【Fターム(参考)】