説明

耐引掻耐擦傷性軟質エチレンエラストマー組成物

改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を付与する軟質エチレンエラストマー組成物であって、軟質エチレンエラストマー成分と組成物の軟度を大幅に落とさず組成物の光沢を上げずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を組成物に付与する有効量の充填剤、好ましくはマイカ、シリコーンおよび相容化剤を含む組成物が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟質エチレンエラストマー組成物の分野に関し、詳しくは、改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を示す軟質エチレンエラストマー組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車外装部品の製造は、自動車外面に良好な耐衝撃性、耐引掻性および耐擦傷性の特性を提供する硬質エチレンエラストマー化合物を伝統的に含んでいた。これらのエチレンエラストマーは、大部分のポリプロピレン、より少量のゴム強化剤(EPDMゴムまたはEPRゴム)およびタルクなどの充填剤を含む。
【0003】
より最近、軟度を高めた化合物が開発されてきた。「軟質エチレンエラストマー化合物」と呼ばれるこれらの化合物は、組成物の主成分としてポリエチレンプラストマーおよび副成分としてポリプロピレンを有する。任意に助剤とともに少量の有機過酸化物を添加すると、化合物の溶融レオロジー特性を変え、よって化合物の耐熱性および加工特性を改善し、化合物の軟質特性を提供する。
【0004】
軟質エチレンエラストマー化合物の例は、米国特許公報(特許文献1)および1998年7月30日発行のヘック(Heck)らによる(特許文献2)で開示されている。これらの特許出願は本明細書に引用して援用する。米国特許公報(特許文献1)および(特許文献2)には、エチレンαオレフィン(EAO)ポリマーまたはEAOポリマーブレンドとポリプロピレンホモポリマーおよびプロピレン/エチレン(P/E)コポリマーから選択される少なくとも1種の高融点ポリマーを含むレオロジー調整された実質的に無ゲルのエチレンエラストマー組成物が開示されている。この組成物は、少なくとも20の剪断低粘性化指数(STI)、レオロジー調整のない組成物の溶融強度の少なくとも1.5倍の溶融強度(MS)、レオロジー調整のない組成物の固化温度より少なくとも10℃高い固化温度(ST)およびレオロジー調整のない組成物の上方使用温度(UST)限界より少なくとも10℃高い上方使用温度限界の4つの特性の少なくとも3つを有する。
【0005】
エチレンエラストマーのEAOポリマーまたはEAOポリマーブレンドは、この成分50〜90重量%、好ましくは65〜85重量%の量で存在する一方で、高融点ポリマーは、好ましくは50〜10重量%、より好ましくは35〜15重量%の量で存在する。
【0006】
米国特許公報(特許文献1)および(特許文献2)には、レオロジー調整された実質的に無ゲルの熱可塑性エラストマー組成物を調製する方法であって、有機過酸化物による処理を含む方法およびこれらの組成物を用いる物品の製造も開示されている。
【0007】
耐引掻性および耐擦傷性を必要とする自動車内装および他の用途について、軟質エチレンエラストマー組成物は高分子の柔らかい性質のゆえに欠点があった。
【0008】
【特許文献1】米国特許第6,506,842号明細書
【特許文献2】国際公開第98/32795号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
結果として、耐引掻性および耐擦傷性の特性が改善された軟質エチレンエラストマー組成物製造用化合物を提供することが依然として必要とされ続けている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様によると、軟質エチレンエラストマー成分と、組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量の充填剤とを含むことを特徴とする組成物が提供される。
【0011】
本発明の一態様によると、軟質エチレンエラストマー成分と、組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量の充填剤および相容化剤とを含むことを特徴とする組成物が提供される。
【0012】
本発明のもう一つの態様によると、軟質エチレンエラストマー成分と、組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量の充填剤およびシリコーンとを含むことを特徴とする組成物が提供される。
【0013】
本発明のもう一つの態様によると、軟質エチレンエラストマー成分と、組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量の充填剤、シリコーンおよび相容化剤とを含むことを特徴とする組成物が提供される。
【0014】
本発明の更なる態様によると、軟質エチレンエラストマー成分と、組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量のマイカおよび相容化剤とを含むことを特徴とする組成物が提供される。
【0015】
本発明の更なる態様によると、軟質エチレンエラストマー成分と、組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量のマイカおよびシリコーンとを含むことを特徴とする組成物が提供される。
【0016】
本発明のなお更なる態様によると、軟質エチレンエラストマー成分と、組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量のマイカ、相容化剤およびシリコーンとを含むことを特徴とする組成物が提供される。
【0017】
本発明の好ましい実施形態は、組成物を調製する方法および組成物から二次加工された少なくとも1個のコンポーネントを有する製造物品も含む。
【0018】
本発明の組成物は多くの有利な特性を有する。特に、本発明の組成物は、組成物の軟度を大幅に低減せずに耐引掻性で耐擦傷性である。本組成物は光沢が低い物品の製造ももたらす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
好ましい実施形態において、本発明において用いられる軟質エチレンエラストマー成分は、全エチレンエラストマー組成物を基準にして約50〜約95重量%のエラストマー性エチレンポリマーまたはEAOポリマーブレンドと約5〜約50重量%の高融点ポリマーを含むレオロジー調整されたエチレンエラストマー組成物である。
【0020】
エチレンエラストマー組成物中で用いるために適するエラストマー性エチレンポリマーには、インターポリマーおよびジエン変性インターポリマーが挙げられる。例証的なポリマーには、エチレン/プロピレン(EP)コポリマー、エチレン/ブチレンコポリマー(EB)コポリマー、エチレン/オクテン(EO)コポリマー、エチレン/αオレフィン/ジエン変性(EAODM)インターポリマーおよびエチレン/プロピレン/ジエン変性(EPDM)インターポリマーが挙げられる。より特定の例には、ダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Company)によって製造された「アタン(Attane)(商標)」などの超低密度線状ポリエチレン(ULDPE)、三井石油化学工業(Mitsui PetroChemical Company Limited)によって製造された「タフマー(Tafmer)(商標)」、エクソン・ケミカル・カンパニー(Exxon Chemical Company)によって製造された「イグザクト(Exact)(商標)」などの均質に分岐した線状EAOコポリマー、ならびにダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Company)から入手できる「アフィニティ(Affinity)(商標)」ポリマーおよびデュポン・ダウ・エラストマーズ(DuPont Dow Elastomers L.L.C)から入手できる「エンゲージ(Engage)(登録商標)」ポリマーなどの均質に分岐した実質的に線状のEAOポリマーが挙げられる。
【0021】
好ましいEAOポリマーブレンドには、0.85〜0.92g/cc、特に0.85〜0.90g/ccのASTM D−792に準拠して測定された密度および0.01〜30、好ましくは0.05〜10g/10分の(ASTM D−1238(190℃/荷重2.16kg)に準拠して測定された)メルトインデックスまたはIを有する均質に分岐した線状エチレンコポリマーおよび実質的に線状のエチレンコポリマーが挙げられる。これらの実質的に線状のエチレンコポリマーまたはインターポリマー(「SLEP」としても知られている)は特に好ましい。
【0022】
更に、酢酸ビニルから誘導された0.5〜50重量%の単位を含むエチレン酢酸ビニル(EVA)などの種々の官能化エチレンコポリマーも適する。EVAポリマーを用いる時、0.01〜500、好ましくは0.05〜50g/10分のIを有するEVAポリマーは好ましい。
【0023】
好ましいSLEPには、ダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Company)およびデュポン・ダウ・エラストマーズ(DuPont Dow Elastomers L.L.C)によって製造された「エンゲージ(Engage)(登録商標)」ポリオレフィンエラストマーおよび他のポリマーが挙げられる。
【0024】
軟質エチレンエラストマー成分中で有用な高融点ポリマーは、好ましくは、プロピレンのホモポリマー、プロピレンとエチレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィンとのコポリマーである。このポリマーは、ホモポリマーとコポリマーのブレンド、有核ホモポリマーまたは有核コポリマーであってもよい。このポリマーは、更にホモポリマーとコポリマーの有核ブレンドであってもよい。α−オレフィンは好ましくはエチレンである。コポリマーはランダムコポリマーまたはブロックコポリマーあるいはランダムコポリマーとブロックコポリマーのブレンドであってもよい。高融点ポリマーは、0.3〜60g/10分、好ましくは0.8〜40g/10分、より好ましくは1〜35g/10分のメルトインデックス(MFR)(230℃および荷重2.16kg)を有するポリプロピレンホモポリマーおよびポリエチレンコポリマーから好ましくは選択される。
【0025】
好ましいエラストマー性エチレンポリマーまたはEAOポリマーブレンドおよび高融点ポリマーのより詳細な説明は、米国特許公報(特許文献1)および(特許文献2)に示されている。これらの特許出願は本明細書に引用して援用する。
【0026】
軟質エチレンエラストマー成分は、好ましくはゲルレベルの低いレオロジー調整された組成物であり、それは組成物が真の熱可塑性挙動を維持することを可能にする。
【0027】
軟質エチレンエラストマー成分は、好ましくは、米国特許公報(特許文献1)および(特許文献2)に記載された方式で適する有機過酸化物で処理される。本発明の目的のために用いられるこうした適する有機過酸化物は、120℃で少なくとも1時間の半減期を有する。例証的な過酸化物には、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−ジイソプロピルベンゼンを含むとともに「バルカップ(Vulcup)(商標)」という商品名でゲオ・スペシャルティ・ケミカルズ(Geo Specialty Chemicals)から入手できる一連の加硫剤および重合剤、過酸化ジクミルを含むとともに「ディカップ(Di−cup)(商標)」という商品名でゲオ・スペシャルティ・ケミカルズ(Geo Specialty Chemicals)から入手できる一連の薬剤、アトフィナ・ノース・アメリカ(Atofina,North America)によって製造されたルペロックス(Luperox)(商標)過酸化物、またはモウリー・ケミカル・カンパニー(Moury Chemical Company)によって製造された「トリゴノックス(Trigonox)(商標)有機過酸化物が挙げられる。
【0028】
適する他の過酸化物には、過酸化ジクミル、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジ(t−アミルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジフェニルヘキサン、ビス(α−メチルベンジル)ペルオキシド、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエートおよびビス(t−ブチルペルオキシ)−ジイソプロピルベンゼンが挙げられる。
【0029】
過酸化物は、比較的低い分子量を有するタイプI極性助剤などの好適な助剤とともに用いてもよい。このタイプの助剤の例は、SR−350という商品名でサートマー(Sartomer)によって販売されているトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)である。「リコン(Ricon)(登録商標)」という商品名でサートマー(Sartomer)によって販売されている1,2−ポリブタジエンなどのタイプII低極性助剤も有用でありうる。助剤の添加は、レオロジー調整されたエチレンエラストマー化合物の特性を改善することが可能であるか、またはレオロジー調整の同じレベルを遂行するのに必要とされる過酸化物の量を減らすことが可能である。
【0030】
本発明において用いられる過酸化物対助剤の好ましい比は約1:1〜約1:4過酸化物対助剤の範囲内であるが、特定の用途に応じて異なってもよい。
【0031】
レオロジー調整されたエチレンエラストマー組成物の好ましい特性のより詳細な説明は、米国特許公報(特許文献1)および(特許文献2)に示されている。これらの特許出願は本明細書に引用して援用する。より好ましくは、本発明の組成物は、20〜110の間(剪断率が1秒−1での溶融粘度対1006秒−1での溶融粘度の比である「カイネス(Kayeness)」キャピラリーメルトレオメータを用いて計算されたもの)のSTI、1.5以上のMS、75〜145℃の間のST(冷却後最初のピークの結晶化温度を測定するために示差走査熱分析を用いて計算されたもの)および50〜160℃の間のST(3℃/分で室温から温度を傾斜させて浸透プローブがサンプルに600マイクロメートル浸透する温度を決定するサーマルメカニカル分析を用いて計算されたもの)を有する軟質エチレンエラストマー成分を有する。
【0032】
軟質エチレンエラストマー成分は、軟質エチレンエラストマー成分の耐引掻性および耐擦傷性の特性を改善するために有効量の充填剤と組み合わされる。充填剤は、マイカ、タルクまたはクレーなどの板状充填剤であってもよい。あるいは、軟質エチレンエラストマー成分は、硬質充填剤、球状充填剤または活性アルミナなどの伸長充填剤と組み合わしてもよい。
【0033】
最も好ましくは、軟質エチレンエラストマー成分は、有効量の充填剤マイカと組み合わされる。マイカは、好ましくは325メッシュの湿式粉砕マイカである。好ましくは、白雲母マイカが用いられるか、あるいは金雲母マイカが用いられる。
【0034】
充填剤は、全組成物の約1〜約20重量%、好ましくは約2〜約15重量%の間、より好ましくは約3〜約12重量%、更により好ましくは約4〜約10重量%の量で存在する。
【0035】
充填剤は、改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を得るために相容化剤と組み合わせてもよい。
【0036】
本発明の組成物への充填剤および相容化剤の添加は、コンパウンド製造中に軟質エチレンエラストマー成分に直接添加することによるか、または好ましくは事前製造マスターバッチを通して添加することによってもよい。マスターバッチを用いる場合、マスターバッチは好ましくは充填剤、相容化剤およびベース樹脂から構成され、その中で、相容化剤は全マスターバッチ組成物の約1〜約20%を構成する一方で、充填剤は全マスターバッチ組成物の約10〜約90%を構成する。好ましくは、マスターバッチは、約5〜約15%の相容化剤および約30〜約60%の充填剤を含む。
【0037】
相容化剤は、好ましくは、無水マレイン酸グラフト「エンゲージ(Engage)(登録商標)」または相当メタロセンポリエチレンプラストマー、無水マレイン酸グラフトエチレンプロピレンコポリマー、無水マレイン酸グラフトエチレンプロピレンジエンモノマー、無水マレイン酸グラフト低密度線状ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト極低密度ポリエチレンまたは無水マレイン酸グラフトポリプロピレンを含む官能基化ポリオレフィンである。相容化剤は、軟質エチレンエラストマー成分への充填剤の粘着力を高めるのを助けるかぎりではカップリング剤として機能する。相容化剤は充填剤に結合する極性部分を有し、非極性部分は、充填剤と軟質エチレンエラストマー成分との間の有効な粘着力を確保するために軟質エチレンエラストマー成分に混和性である。本発明の好ましい組成物において、相容化剤は、組成物の約0.1%〜約10重量%、好ましくは約0.25%〜約7重量%を構成する。
【0038】
マスターバッチ中のベース樹脂は、好ましくは、「エンゲージ(Engage)(登録商標)」ポリオレフィンプラストマー、線状低密度ポリエチレン、極低密度ポリエチレンまたはエチレンプロピレンコポリマーなどのキャリア樹脂である。マスターバッチ中のベース樹脂がエチレン酢酸ビニル、あるいはエチレンとメタクリル酸またはアクリル酸のコポリマーなどの官能化樹脂である場合、官能化樹脂は、ある程度相容化剤として挙動することが可能である。マスターバッチ中のベース樹脂は、典型的には組成物のエラストマー性エチレンポリマーと混和性である。
【0039】
好ましくは、マスターバッチ中で用いられる相容化剤およびベース樹脂の溶融粘度は、良好な分散を確保するために軟質エチレンエラストマー成分の溶融粘度と似ているか、または軟質エチレンエラストマー成分の溶融粘度より多少低いのがよい。
【0040】
本発明の組成物中で用いるために適するマイカマスターバッチの例は、カップリング剤(相容化剤)として12%の無水マレイン酸官能化樹脂、30%のマイカおよび適するポリエチレンキャリア樹脂を含む。
【0041】
本発明の組成物およびマスターバッチは、請求された本発明を逸脱しないで追加の添加剤を含んでもよい。これらの添加剤には、レオロジー調整されなかったEAO、プロセス油、可塑剤、特殊添加剤および顔料が挙げることが可能である。特殊添加剤には、難燃剤;酸化防止剤;表面張力調整剤;粘着防止剤;潤滑剤;有機金属、イソスタゾロン、有機硫黄およびメルカプタンなどの抗微生物剤;フェノール性物質、第二級アミン、ホスファイトおよびチオエステルなどの酸化防止剤;第四級アンモニウム化合物、アミンおよびエトキシル化化合物、プロポキシル化化合物またはグリセロール化合物などの帯電防止剤;加水分解安定剤;脂肪酸、脂肪族アルコール、エステル、脂肪族アミド、金属ステアレート、パラフィンワックスおよび微結晶ワックス、シリコーンおよびオルト燐酸エステルなどの潤滑剤;微粒子または粉末状固形物、石鹸、ワックス、シリコーン、ポリグリコールおよびトリメチロールプロパントリステアレートまたはペンタエリトリトールテトラステアレートなどの複合エステルなどの離型剤;顔料、染料および着色剤;o−フタレート、アジペートおよびベンゾエートなどの二塩基酸(または無水物)と1価アルコールのエステルなどの可塑剤;有機錫メルカプチド、チオグリコール酸のオクチルエステルおよびカルボン酸バリウムまたはカルボン酸カドミウムなどの熱安定剤;ヒンダードアミン、o−ヒドロキシ−フェニルベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ,4−アルコキシエンゾフェノン(alkoxyenzophenone)、サリチレート、シノアクリレート(cynoacrylate)、ニッケルキレートおよびベンジリデンマロネートおよびオキサルアニリドなどの紫外線安定剤;ならびにゼオライト、モレキュラーシーブおよび他の既知の脱臭剤が挙げられる。好ましいヒンダードフェノール酸化防止剤は、チバ・ガイギー(Ciba−Geigy Corp.)から入手できる「イルガノックス(Irganox)(商標)」1076酸化防止剤である。
【0042】
追加の充填剤も本発明の組成物とともに有用でありうる。こうした充填剤には、カーボンブラック、ガラス、炭酸カルシウムなどの金属炭酸塩、硫酸カルシウムなどの金属硫酸塩、タルク、クレーまたはグラファイト繊維を挙げることが可能である。これらの充填剤は、組成物に更なる耐引掻性および耐擦傷性を付与することが可能である。
【0043】
追加の添加剤を用いるならば、追加の添加剤は、典型的には全組成物重量を基準にして約45%未満の量で存在する。その量は、有利には、約0.001〜約20%、好ましくは約0.01〜約15%、より好ましくは約0.1〜約10%である。
【0044】
最も好ましくは、シリコーン添加剤は、強化された耐引掻性および耐擦傷性の特性を提供するために組成物に添加される。シリコーンは、0.10〜2.50%、好ましくは0.20〜1.00%、最も好ましくは0.25〜0.6%の量で添加される。組成物に添加されるシリコーン添加剤の量は組成物中の充填剤の量より少ない。
【0045】
組成物に添加されるべきシリコーンの量は、添加されるべきシリコーンの流体粘度に応じてある程度異なる。流体粘度は25℃で測定された標準粘度である。好ましくは、ポリジメチルシロキサンなどのより高い分子量のシリコーンは、少なくとも1,000CSt、好ましくは少なくとも10,000CStの流体粘度で添加してもよい。シリコーンはマスターバッチとして添加してもよいか、または純粋液体として注入してもよい。マバスターバッチの形態を取る場合、シリコーンは、シリコーンの流体粘度に応じてマスターバッチの典型的には約10〜約50%を構成する。
【0046】
シリコーンは押出機の供給口に添加してもよい。しかし、組成物中で潤滑剤として機能するシリコーンは、好ましくは押出機内の下流で溶融軟質エチレンエラストマー成分に添加される。
【0047】
充填剤がマスターバッチとして添加される場合、マスターバッチと軟質エチレンエラストマー成分の両方は、同時に押出機も供給口に添加してもよい。軟質エチレンエラストマー成分は、マスターバッチに加えて、その個々の成分において添加してもよい。あるいは、マスターバッチは、軟質エチレンエラストマー成分が溶融した後に溶融した軟質エチレンエラストマー成分に直接添加してもよい。
【0048】
充填剤を軟質エチレンエラストマー成分に充填剤の純粋形態で添加する場合、充填剤は、相容化剤が軟質エチレンエラストマー成分に既に添加された後、または少なくとも同時に好ましくは添加される。但し、他の順序は可能である。
【0049】
供給口への添加は、供給口中の成分のブリッジを防ぐのに十分冷たい温度に供給口を保つことを必要とする。組成物の後続の加工は、約180〜220℃、好ましくは約190℃〜約210℃の温度で混合することにより行われる。
【0050】
押出プロセスの終わりに、溶融ポリマー押出物は、ペレットに切断できるように固化される前に低温に冷却しなければならない。溶融ポリマー押出物は水中で切断され、水温は約30℃以下、好ましくは15℃以下で維持するのがよい。
【0051】
「ファレル(Farrel)」連続ミキサ、一軸スクリュー押出機または二軸スクリュー押出機およびバスコニーダを含め、本発明の組成物を製造するために多くのタイプの混合装置を用いてもよいことは当業者に対して明らかであろう。
【0052】
本発明の組成物は、エラストマー組成物を加工するための多くの従来の手順のいずれか一つを用いて部品、シートまたは他の形態などの製造物品に成形してもよい。組成物は、フィルム、多層積層物または押出シートに引くか、1つまたは複数の有機基材または無機基材とともにコンパウンディングするか、電気器具または消費者製品のためのノブ、ハンドルなどの物品に射出成形するか、異形押出品のために用いるか、あるいは被覆布地または他のフィルムおよびシート用途のために用いることが可能である。組成物は、自動車内装部品、自動車外装部品、ソフトタッチグリップを有する消費者製品およびソフトタッチ表面を有する民生機器の製造において有用でありうる。他の用途も可能であり、当業者の知識内である。
【0053】
本発明の組成物は、他の軟質エチレンエラストマー成分を基準として驚くべく改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を有する。組成物は、光沢の低い物品の製造においても有用である。
【0054】
以下の実施例は本発明を例示するが、本発明を限定しない。
【実施例】
【0055】
(実施例1)
用いたすべての組成物を190〜210℃の間の加工温度で二軸スクリュー押出機(L/D38:1またはL/D50:1)で製造した。押出量は350RPMのスクリュー速度で約150lb/時であった。切断用水が約11〜14℃で冷たく保たれた水中ペレタイザーを用いて溶融物をペレット化した。マイカマスターバッチを供給口に添加した。シリコーンマスターバッチを溶融ポリマーへの側方供給として押出機のある程度下流で添加した。
【0056】
従来の加工手段を用いて組成物をエンボスシートに成形した。エンボスシートは深い毛しぼを有し、黒く着色されていた。シートの各々のエンボス側の以下の特性を試験した。それを表2に記載している。
(a)一定荷重下(1秒)でのシート素材のショアA硬度をASTM D2240−00に準拠して試験した。
(b)光沢計を用いる60度の角度での%光沢をASTM D523に準拠して試験した。
(c)Ford FLTM BN108−13に記載された5指引掻試験を用いて引掻度を試験した。ここで、5の測定は、最も激しい引掻線を示し、1の測定は、目視可能な引掻線をシート上で検出できないことを示す。1、2、3、6および7ニュートン力を用いて引掻および擦傷を試験した。
【0057】
試験されたシートの中で、「対照」サンプルは、本願特許出願人から市販されているアドバンテック(Advantech)8800A(商標)と呼ばれる非変性組成物である。この組成物は以下の成分を含む。
(a)一次成分として「エンゲージ(Engage)(登録商標)」8100および二次成分として「エンゲージ(Engage)(登録商標)」8842を含む低密度「エンゲージ(Engage)(登録商標)」樹脂の混合物74.53重量%
(b)荷重2.1kgを用いて230℃で12g/10分のメルトインデックスを有するポリプロピレンホモポリマー樹脂22.97重量%
(c)20%有機過酸化物/5%シリカ/75%ポリプロピレンを含む「ブル・カップ(Vul−Cup)(登録商標)20P(ゲオ・スペシャルティ・ケミカルズ(Geo Specialty Chemicals))2.5重量%
【0058】
サンプルAはマイカマスターバッチを含んでいた。マスターバッチの組成は、カップリング剤(相容化剤)としての12%無水マレイン酸官能化樹脂、30%マイカおよび「エンゲージ(Engage)(登録商標)」8100であった。マイカは最終組成物の7重量%を構成していた。
【0059】
サンプルB、CおよびDは、マイカマスターバッチ添加剤およびシリコーンマスターバッチ添加剤を含んでいた。サンプルA、B、CおよびDの組成を以下に記載している。
【0060】
【表1】

【0061】
【表2】

【0062】
サンプルAは、最良の組み合わせ耐引掻擦傷性と光沢の特性を有していた。組成物の軟度は、組成物中へのマイカマスターバッチの添加によって大幅には減少しなかった。シリコーンの添加も組成物の軟度を維持しつつ耐引掻耐擦傷性が改善された組成物をもたらした。試験した組成物の各々は、光沢の低いシートをもたらした。
【0063】
(実施例2)
シートを予熱し、それを形物に成形することにより、アドバンテック(Advantech)8800A(商標)ベース樹脂、7%マイカおよび0.50%シリコーンを含むシート(サンプルC)を物品に熱成形した。Ford FLTM BN108−13に記載されたように5指引掻試験を用いてシートのエンボス側の耐引掻性および耐擦傷性を熱成形物品に対して試験した。ASTM D523に準拠して、光沢計を使用してシートのエンボス側の%光沢も角度60度で熱成形物品に対して試験した。
【0064】
シートを上部熱盤と下部熱盤との間に置くことにより「センコープ(Sencorp)」熱成形装置を用いて熱成形を行った。上部熱盤の温度は507°Fであり、下部熱盤の温度は580°Fであった。シートを80〜120秒にわたり予熱し、その後、18秒にわたり熱成形した。
【0065】
【表3】

【0066】
熱成形シートは、5および7ニュートンの力下で試験した時、非熱成形シートと同じ耐引掻性および耐擦傷性を有し、対照シートに対して優れた耐引掻性および耐擦傷性の特性を有していた。10ニュートンで、熱成形シートは非熱成形シートに比べて改善された耐引掻性および耐擦傷性、および対照シートに対して優れた結果を示した。熱成形シートの光沢は、非熱成形シートの光沢と比べた時に若干増加したが、マイカおよびシリコーンを含まない熱成形された対照シートの光沢より低かった。
【0067】
(実施例3)
低粘度射出成形組成物を190〜210℃の間の温度で二軸スクリュー押出機(L/D50:1)で調製した。押出量は350rpmのスクリュー速度で約150lb/時であった。約10〜14℃の水温を有する水中ペレタイザーを用いて溶融物をペレット化した。供給口で添加することによりマイカマスターバッチを組成物に添加した。シリコーンマスターバッチも溶融ポリマーへの側方供給として押出機のある程度下流で添加することにより組成物に添加した。
【0068】
50rpmのスクリュー速度および約27℃の型温度を用いて、組成物を198〜216℃の溶融温度でエアバッグドアに射出成形した。
【0069】
Ford FLTM BN108−13に記載された5指引掻試験を用いてエアバッグドアの耐引掻性および耐擦傷性を試験した。ここで、5の評点は、最も激しい引掻線を示し、1の測定は、目視可能な引掻線を観察できないことを示す。7ニュートン力を用いて引掻および擦傷を試験した。
【0070】
「対照」組成物は以下の成分を含んでいた。
a)74.25重量%の「エンゲージ(Engage)(登録商標)」樹脂8130
b)2.1kg荷重を用いて230℃で12g/10分のメルトインデックスを有するポリプロピレンホモポリマー(有核であり、帯電防止特性を含む)24重量%
c)20%有機過酸化物/5%シリカ/75%ポリプロピレンを含む「バルカップ(Vul−cup)(登録商標)」20P(ゲオ・スペシャルティ・ケミカルズ(Geo Speciality Chemicals))マスターバッチ1.75重量%
【0071】
サンプルAは、最終組成物中に「対照」組成物および6.8重量%のマイカならびに0.5重量%のシリコーンを含んでいた。サンプルA中で用いられたマイカマスターバッチの組成は、カップリング剤(相容化剤)として12重量%の無水マレイン酸官能化樹脂、30重量%のマイカおよび「エンゲージ(Engage)(登録商標)」8100を含んでいた。
【0072】
【表4】

【0073】
マイカおよびシリコーンの添加は、「対照」サンプルと比べて引掻およ擦傷の特性の大幅な改善をもたらした。
【0074】
こうして実施例を用いて詳しく記載してきた本発明の種々の実施形態、変形および修正は当業者に対して明らかであろう。本発明は、添付した請求の範囲内に入るこうしたすべての変形および修正を包含する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟質エチレンエラストマー成分と、組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量の充填剤とを含むことを特徴とする組成物。
【請求項2】
軟質エチレンエラストマー成分と、組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量の充填剤および相容化剤とを含むことを特徴とする組成物。
【請求項3】
前記充填剤が全組成物の約1〜約20重量%、好ましくは約2〜約15重量%、より好ましくは約3〜約12重量%、最も好ましくは約4〜約10重量%を構成することを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記充填剤が板状充填剤であることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記充填剤がマイカ、タルクまたはクレーからなる群から選択されることを特徴とする請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記充填剤が硬質充填剤、球状充填剤または伸長充填剤であることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
【請求項7】
前記充填剤が活性アルミナであることを特徴とする請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
軟質エチレンエラストマー成分と、組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量のマイカおよび相容化剤とを含むことを特徴とする組成物。
【請求項9】
前記マイカが全組成物の約1〜約20重量%、好ましくは約2〜約15重量%、より好ましくは約3〜約12重量%、最も好ましくは約4〜約10重量%を構成することを特徴とする請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記相容化剤が前記組成物の約0.1〜約10重量%、好ましくは約0.25〜約7重量%を構成することを特徴とする請求項2、8または9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
前記軟質エチレンエラストマー成分が少なくとも1種のエラストマー性EAOポリマーまたはEAOポリマーブレンドと、ポリプロピレンホモポリマーおよびプロピレン/エチレンコポリマーから選択される少なくとも1種の高融点ポリマーとを含むレオロジー調整された低ゲル熱可塑性エラストマー組成物であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
前記エラストマー性EAOポリマーまたはEAOポリマーブレンドが前記軟質エチレンエラストマー成分の約50〜約95重量%を構成し、前記高融点ポリマーが前記軟質エチレンエラストマー成分の約5〜約50重量%を構成することを特徴とする請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記レオロジー調整が特性の組み合わせを提供するのに十分なレベルの過酸化物を用いて過酸化物誘導され、前記過酸化物が、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−ジイソプロピルベンゼン、過酸化ジクミル、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジ(t−アミルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジフェニルヘキサン、ビス(α−メチルベンジル)ペルオキシド、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエートおよびビス(t−ブチルペルオキシ)−ジイソプロピルベンゼンから選択される有機過酸化物であることを特徴とする請求項11または12に記載の組成物。
【請求項14】
前記過酸化物とともに少なくとも1種の好適な助剤を更に含むことを特徴とする請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
レオロジー調整されなかったEAO、プロセス油、可塑剤、特殊添加剤および顔料からなる群から選択される少なくとも1種の添加剤を更に含むことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
前記特殊添加剤が、難燃剤;酸化防止剤;表面張力調整剤;粘着防止剤;潤滑剤;有機金属、イソスタゾロン、有機硫黄およびメルカプタンなどの抗微生物剤;フェノール性物質、第二級アミン、ホスファイトおよびチオエステルなどの酸化防止剤;第四級アンモニウム化合物、アミンおよびエトキシル化化合物、プロポキシル化化合物またはグリセロール化合物などの帯電防止剤;加水分解安定剤;脂肪酸、脂肪族アルコール、エステル、脂肪族アミド、金属ステアレート、パラフィンワックスおよび微結晶ワックス、シリコーンおよびオルト燐酸エステルなどの潤滑剤;微粒子または粉末状固形物、石鹸、ワックス、シリコーン、ポリグリコールおよびトリメチロールプロパントリステアレートまたはペンタエリトリトールテトラステアレートなどの複合エステルなどの離型剤;顔料、染料および着色剤;o−フタレート、アジペートおよびベンゾエートなどの二塩基酸(またはそれらの無水物)と1価アルコールのエステルなどの可塑剤;有機錫メルカプチド、チオグリコール酸のオクチルエステルおよびカルボン酸バリウムまたはカルボン酸カドミウムなどの熱安定剤;ヒンダードアミン、o−ヒドロキシ−フェニルベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ,4−アルコキシベンゾフェノン、サリチレート、シアノアクリレート、ニッケルキレートおよびベンジリデンマロネートおよびオキサルアニリドなどの紫外線安定剤;ならびにゼオライト、モレキュラーシーブおよび他の既知の脱臭剤からなる群から選択される1つまたは複数の添加剤を含むことを特徴とする請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記特殊添加剤がシリコーンであることを特徴とする請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記シリコーンがポリジメチルシロキサンであることを特徴とする請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記シリコーンが前記組成物の約0.1〜約2.5%、好ましくは約0.2〜約1.0%、最も好ましくは約0.25〜約0.6%を構成することを特徴とする請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
軟質エチレンエラストマー成分と組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量の充填剤およびシリコーンとを含むことを特徴とする組成物。
【請求項21】
前記充填剤が全組成物の約1〜約20重量%、好ましくは約2〜約15重量%、より好ましくは約3〜約12重量%、最も好ましくは約4〜約10重量%を構成することを特徴とする請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
前記充填剤が板状充填剤であることを特徴とする請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記充填剤がマイカ、タルクまたはクレーからなる群から選択されることを特徴とする請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
前記充填剤が硬質充填剤、球状充填剤または伸長充填剤であることを特徴とする請求項21に記載の組成物。
【請求項25】
前記充填剤が活性アルミナであることを特徴とする請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
軟質エチレンエラストマー成分と組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量のマイカおよびシリコーンを含むことを特徴とする組成物。
【請求項27】
前記マイカが全組成物の約1〜約20重量%、好ましくは約2〜約15重量%、より好ましくは約3〜約12重量%、最も好ましくは約4〜約10重量%を構成することを特徴とする請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
前記シリコーンが前記組成物の約0.1〜約2.5%、好ましくは約0.2〜約1.0%、最も好ましくは約0.25〜約0.6%を構成することを特徴とする請求項20〜27のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項29】
前記シリコーンがポリジメチルシロキサンであることを特徴とする請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
軟質エチレンエラストマー成分と、組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量の充填剤、シリコーンおよび相容化剤とを含むことを特徴とする組成物。
【請求項31】
前記充填剤が全組成物の約1〜約20重量%、好ましくは約2〜約15重量%、より好ましくは約3〜約12重量%、最も好ましくは約4〜約10重量%を構成することを特徴とする請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
前記充填剤が板状充填剤であることを特徴とする請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
前記充填剤がマイカ、タルクまたはクレーからなる群から選択されることを特徴とする請求項32に記載の組成物。
【請求項34】
前記充填剤が硬質充填剤、球状充填剤または伸長充填剤であることを特徴とする請求項31に記載の組成物。
【請求項35】
前記充填剤が活性アルミナであることを特徴とする請求項34に記載の組成物。
【請求項36】
軟質エチレンエラストマー成分と、組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量のマイカ、相容化剤およびシリコーンとを含むことを特徴とする組成物。
【請求項37】
前記マイカが全組成物の約1〜約20重量%、好ましくは約2〜約15重量%、より好ましくは約3〜約12重量%、最も好ましくは約4〜約10重量%を構成することを特徴とする請求項36に記載の組成物。
【請求項38】
前記相容化剤が前記組成物の約0.1〜約10重量%、好ましくは約0.25〜約7重量%を構成することを特徴とする請求項30〜37のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項39】
前記シリコーンが前記組成物の約0.1〜約2.5%、好ましくは約0.2〜約1.0%、最も好ましくは約0.25〜約0.6%を構成することを特徴とする請求項30〜38のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項40】
前記シリコーンがポリジメチルシロキサンであることを特徴とする請求項39に記載の組成物。
【請求項41】
前記軟質エチレンエラストマー成分が少なくとも1種のエラストマー性EAOポリマーまたはEAOポリマーブレンドとポリプロピレンホモポリマーおよびプロピレン/エチレンコポリマーから選択される少なくとも1種の高融点ポリマーとを含むレオロジー調整された実質的に無ゲルの熱可塑性エラストマー組成物であることを特徴とする請求項20〜39のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項42】
前記エラストマー性EAOポリマーまたはEAOポリマーブレンドが前記軟質エチレンエラストマー成分の約50〜約95重量%を構成し、前記高融点ポリマーが前記軟質エチレンエラストマー成分の約5〜約50重量%を構成することを特徴とする請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
前記レオロジー調整が特性の組み合わせを提供するのに十分なレベルの過酸化物を用いて過酸化物誘導され、前記過酸化物が、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−ジイソプロピルベンゼン、過酸化ジクミル、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジ(t−アミルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジフェニルヘキサン、ビス(α−メチルベンジル)ペルオキシド、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエートおよびビス(t−ブチルペルオキシ)−ジイソプロピルベンゼンから選択される有機過酸化物であることを特徴とする請求項42に記載の組成物。
【請求項44】
前記過酸化物とともに少なくとも1種の好適な助剤を更に含むことを特徴とする請求項43に記載の組成物。
【請求項45】
請求項2、8、30および36のいずれか1項に記載の組成物を調製する方法であって、
a.充填剤、相容化剤およびベース樹脂を含むマスターバッチを調製する工程、
b.約180℃〜約220℃、好ましくは約190℃〜約210℃の混合温度で前記マスターバッチを軟質エチレンエラストマー組成物と混合する工程および
c.前記混合温度より低い第2の温度で工程(b)の組成物をペレット化する工程
を含む方法。
【請求項46】
前記相容化剤が官能基化ポリオレフィンであることを特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記ベース樹脂がエチレンエラストマーであることを特徴とする請求項45または46に記載の方法。
【請求項48】
前記相容化剤が前記マスターバッチの約1〜約20重量%、好ましくは約5〜約15重量%を構成することを特徴とする請求項45〜47のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
前記充填剤が前記マスターバッチの約10〜約90重量%、好ましくは約30〜約60重量%を構成することを特徴とする請求項45〜48のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
前記充填剤が板状充填剤であることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記充填剤がマイカ、タルクまたはクレーからなる群から選択されることを特徴とする請求項50に記載の組成物。
【請求項52】
前記充填剤がマイカであることを特徴とする請求項51に記載の組成物。
【請求項53】
前記充填剤が硬質充填剤、球状充填剤または伸長充填剤であることを特徴とする請求項49に記載の組成物。
【請求項54】
前記充填剤が活性アルミナであることを特徴とする請求項53に記載の組成物。
【請求項55】
前記組成物にシリコーンを添加する工程を更に含む請求項45〜54のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
前記シリコーンが前記組成物の約0.1〜約2.5%、好ましくは約0.2〜約1.0%、最も好ましくは約0.25〜約0.6%を構成することを特徴とする請求項55項に記載の方法。
【請求項57】
前記シリコーンがポリジメチルシロキサンであることを特徴とする請求項56に記載の方法。
【請求項58】
請求項1〜44のいずれか1項に記載の組成物を調製する方法であって、
a.約180℃〜約220℃、好ましくは約190℃〜約210℃の混合温度で約1〜約20%、好ましくは約2〜約15%、より好ましくは約3〜約12%、最も好ましくは約4〜約10%の充填剤を軟質エチレンエラストマー組成物に添加する工程および
c.前記混合温度より低い第2の温度で工程(a)の組成物をペレット化する工程
を含む方法。
【請求項59】
前記軟質エチレンエラストマー組成物が相容化剤を含むことを特徴とする請求項58に記載の方法。
【請求項60】
工程(a)において、前記充填剤の前または前記充填剤と同時に前記相容化剤を前記軟質エチレンエラストマー組成物に添加することを特徴とする請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記組成物にシリコーンを添加する工程を更に含むことを特徴とする請求項58に記載の方法。
【請求項62】
前記シリコーンが前記組成物の約0.1〜約2.5%、好ましくは約0.2〜約1.0%、最も好ましくは約0.25〜約0.6%を構成することを特徴とする請求項61項に記載の方法。
【請求項63】
前記シリコーンがポリジメチルシロキサンであることを特徴とする請求項62に記載の方法。
【請求項64】
請求項1〜44のいずれか1項に記載の組成物から二次加工されたその少なくとも1個のコンポーネントを有する製造物品であって、自動車内装部品、自動車外装部品、ソフトタッチグリップを有する消費者製品およびソフトタッチ表面を有する民生機器からなる群から選択されることを特徴とする物品。
【請求項65】
請求項1〜44のいずれか1項に記載の組成物から二次加工されたその少なくとも1個のコンポーネントを有する製造射出成形品であって、エアバッグドアまたは他の自動車内装用途において用いられることを特徴とする射出成型品。
【請求項66】
請求項1〜44のいずれか1項に記載の組成物から二次加工されたその少なくとも1個のコンポーネントを有する製造物品であって、自動車内装用途において用いられることを特徴とする物品。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟質エチレンエラストマー成分と、組成物の軟度を大幅に低減せずに改善された耐引掻性および耐擦傷性の特性を前記組成物に付与する有効量の充填剤およびシリコーンとを含むことを特徴とする組成物。
【請求項2】
相容化剤を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記充填剤が全組成物の約1〜約20重量%、好ましくは約2〜約15重量%、より好ましくは約3〜約12重量%、最も好ましくは約4〜約10重量%を構成することを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記充填剤が硬質充填剤、球状充填剤または伸長充填剤であることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記充填剤が活性アルミナであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記充填剤が板状充填剤であることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
【請求項7】
前記充填剤がマイカ、タルクまたはクレーからなる群から選択されることを特徴とする請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記充填剤がマイカであることを特徴とする請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
前記マイカが湿式粉砕マイカであることを特徴とする請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記マイカが325メッシュの湿式粉砕マイカであることを特徴とする請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記シリコーンが全組成物の約0.1〜約2.5%、好ましくは約0.2〜約1.0%、最も好ましくは約0.25〜約0.6%を構成することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
前記シリコーンが少なくとも1,000CSt、好ましくは少なくとも10,000CStの流体粘度を有するより高い分子量のシリコーンであることを特徴とする請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記より高い分子量のシリコーンがポリジメチルシロキサンであることを特徴とする請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記相容化剤が全組成物の約0.1〜約10重量%、好ましくは約0.25〜約7重量%を構成することを特徴とする請求項2〜13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
前記相容化剤が官能基化ポリオレフィンであることを特徴とする請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記相容化剤が無水マレイン酸でグラフトされたポリオレフィンであることを特徴とする請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記相容化剤が無水マレイン酸でグラフトされたEAOポリマーであることを特徴とする請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記軟質エチレンエラストマー成分が少なくとも1種のエラストマー性EAOポリマーまたはEAOポリマーブレンドと、ポリプロピレンホモポリマーおよびプロピレン/エチレンコポリマーから選択される少なくとも1種の高融点ポリマーとを含むレオロジー調整された低ゲル熱可塑性エラストマー組成物であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
前記エラストマー性EAOポリマーまたはEAOポリマーブレンドが前記軟質エチレンエラストマー成分の約50〜約95重量%を構成し、前記高融点ポリマーが前記軟質エチレンエラストマー成分の約5〜約50重量%を構成することを特徴とする請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記レオロジー調整が特性の組み合わせを提供するのに十分なレベルの過酸化物を用いて過酸化物誘導され、前記過酸化物が、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−ジイソプロピルベンゼン、過酸化ジクミル、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジ(t−アミルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジフェニルヘキサン、ビス(α−メチルベンジル)ペルオキシド、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエートおよびビス(t−ブチルペルオキシ)−ジイソプロピルベンゼンから選択される有機過酸化物であることを特徴とする請求項18または19に記載の組成物。
【請求項21】
前記過酸化物とともに少なくとも1種の好適な助剤を更に含むことを特徴とする請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
レオロジー調整されなかったEAO、プロセス油、可塑剤、特殊添加剤および顔料からなる群から選択された少なくとも1種の添加剤を更に含むことを特徴とする請求項1〜21のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項23】
前記特殊添加剤が、難燃剤;酸化防止剤;表面張力調整剤;粘着防止剤;潤滑剤;有機金属、イソスタゾロン、有機硫黄およびメルカプタンなどの抗微生物剤;フェノール性物質、第二級アミン、ホスファイトおよびチオエステルなどの酸化防止剤;第四級アンモニウム化合物、アミンおよびエトキシル化化合物、プロポキシル化化合物またはグリセロール化合物などの帯電防止剤;加水分解安定剤;脂肪酸、脂肪族アルコール、エステル、脂肪族アミド、金属ステアレート、パラフィンワックスおよび微結晶ワックス、シリコーンおよびオルト燐酸エステルなどの潤滑剤;微粒子または粉末状固形物、石鹸、ワックス、シリコーン、ポリグリコールおよびトリメチロールプロパントリステアレートまたはペンタエリトリトールテトラステアレートなどの複合エステルなどの離型剤;顔料、染料および着色剤;o−フタレート、アジペートおよびベンゾエートなどの二塩基酸(またはそれらの無水物)と1価アルコールのエステルなどの可塑剤;有機錫メルカプチド、チオグリコール酸のオクチルエステルおよびカルボン酸バリウムまたはカルボン酸カドミウムなどの熱安定剤;ヒンダードアミン、o−ヒドロキシ−フェニルベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ,4−アルコキシベンゾフェノン、サリチレート、シアノアクリレート、ニッケルキレートおよびベンジリデンマロネートおよびオキサルアニリドなどの紫外線安定剤;ならびにゼオライト、モレキュラーシーブおよび他の既知の脱臭剤からなる群から選択される1つまたは複数の添加剤を含むことを特徴とする請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
請求項1〜23のいずれか1項に記載の組成物を調製する方法であって、
a.約180℃〜約220℃、好ましくは約190℃〜約210℃の混合温度で充填剤およびシリコーンを軟質エチレンエラストマー組成物に添加する工程および
b.前記混合温度より低い第2の温度で工程(a)の組成物をペレット化する工程
を含む方法。
【請求項25】
前記組成物に相容化剤を添加する工程を更に含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記充填剤を事前製造されるマスターバッチとして添加することを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記充填剤および相容化剤を事前製造されるマスターバッチとして添加することを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記充填剤が全組成物の約1〜約20重量%、好ましくは約2〜約15重量%、より好ましくは約3〜約12重量%、最も好ましくは約4〜約10重量%を構成することを特徴とする請求項24〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記充填剤が硬質充填剤、球状充填剤または伸長充填剤であることを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記充填剤が活性アルミナであることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記充填剤が板状充填剤であることを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記充填剤がマイカ、タルクまたはクレーからなる群から選択されることを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記充填剤がマイカであることを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記マイカが湿式粉砕マイカであることを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記マイカが325メッシュの湿式粉砕マイカであることを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記シリコーンが全組成物の約0.1〜約2.5%、好ましくは約0.2〜約1.0%、最も好ましくは約0.25〜約0.6%を構成することを特徴とする請求項24〜35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
前記シリコーンが少なくとも1,000CSt、好ましくは少なくとも10,000CStの流体粘度を有するより高い分子量のシリコーンであることを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記より高い分子量のシリコーンがポリジメチルシロキサンであることを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記相容化剤が全組成物の約0.1〜約10重量%、好ましくは約0.25〜約7重量%を構成することを特徴とする請求項25〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
前記相容化剤が官能基化ポリオレフィンであることを特徴とする請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記相容化剤が無水マレイン酸でグラフトされたポリオレフィンであることを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記相容化剤が無水マレイン酸でグラフトされたEAOポリマーであることを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項43】
請求項1〜23のいずれか1項に記載の組成物から二次加工されたその少なくとも1個のコンポーネントを有する製造物品であって、自動車内装部品、自動車外装部品、ソフトタッチグリップを有する消費者製品およびソフトタッチ表面を有する民生機器からなる群から選択されることを特徴とする物品。
【請求項44】
請求項1〜23のいずれか1項に記載の組成物から二次加工されたその少なくとも1個のコンポーネントを有する製造射出成形品であって、エアバッグドアまたは他の自動車内装用途において用いられることを特徴とする射出成型品。
【請求項45】
請求項1〜23のいずれか1項に記載の組成物から二次加工されたその少なくとも1個のコンポーネントを有する製造物品であって、自動車内装用途において用いられることを特徴とする物品。

【公表番号】特表2006−503970(P2006−503970A)
【公表日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−501487(P2005−501487)
【出願日】平成15年10月21日(2003.10.21)
【国際出願番号】PCT/CA2003/001599
【国際公開番号】WO2004/037916
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】