説明

肥料散布装置

【課題】肥料散布時に簡単に作業条件を設定可能であり、各肥料ごとの繰出し量を容易に把握して精密な散布量を確保することのできる肥料散布装置を提供する。
【解決手段】肥料散布装置2に電動作動部20により変更自在なシャッタ部25が設けられていて、シャッタ部25は開口量を変更する制御部を備え、肥料の流量は肥料散布装置2とは別に設けた肥料流動性測定装置5により測定された流量物性情報が付加された流量であり、肥料流動性測定装置5は、肥料投入用ホッパ50に投入された肥料が落下する落下時間と落下した肥料の質量から流動性指数値を計算する演算部を備え、肥料散布装置2の制御部と肥料流動性測定装置5が通信回線で接続可能で、測定データは通信回線を介して制御部に取り込みできる肥料散布装置による。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタ等の走行車に連結されて使用される肥料散布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、肥料散布装置で肥料を散布する場合、希望する単位面積当たりの肥料の散布量を決めて、これに基づいて走行車の走行速度と肥料散布装置からの肥料の繰出し量を計算して決定し散布が行われる。この場合、計算作業が煩わしいため予め設定された散布量早見表などを使用して作業条件を決定していた。また、肥料の繰出し量を変更するシャッタを電動で操作可能として、作業中の車速を計測しながら一定の散布量となるようにシャッタを自動制御により開閉する技術も公知である。
例えば特開2004−321163号公報(従来技術1)に記載の肥料散布機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−321163号公報(従来技術1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のように、散布都度計算して条件を決定する作業は煩わしく、散布量早見表などを使用して作業条件を決定するが、散布する肥料は多種多様で、それぞれシャッタ開口部からの繰出し量は厳密には異なる。散布量早見表などにおいては予め肥料の状態を例えば大粒状と小粒状及び粉状のように大まかに分類して各肥料ごとに測定したデータを基に簡易的に暫定的な流量により条件を算出していた。しかし、前記のように厳密には肥料の種類ごとにシャッタ開口部からの繰出し量は異なるため、単位面積当たりの散布量は意図した散布量と必ずしも一致しない場合がある。近年作物への無駄な肥料の投入を抑えることにより、生産コストの削減や残留肥料成分による環境への影響の配慮等から、肥料の精密な散布が要望されるようになっている。
【0005】
このため、実際の散布作業前に散布装置に肥料を投入して肥料の繰出し量を測定して行うことで、より精密な散布量を確保できるが、散布装置には測定用の装備がされていないため、測定は容易に行えない問題がある。
【0006】
このため本発明は、このような問題を解決すべく行われたもので、肥料散布時に簡単に作業条件を設定可能であり、各肥料ごとの繰出し量を容易に把握して精密な散布量を確保することのできる肥料散布装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、肥料を収納するホッパと、該ホッパ底部の開口から前記肥料を繰出し、圃場を移動しながら施肥を行う肥料散布装置において、ホッパ底部の開口部には開口量を電動作動部により変更自在なシャッタ部が設けられていて、シャッタ部は、使用する肥料の流量と単位面積当りの施肥量と肥料散布装置の移動速度及び散布幅を含む入力情報に基づいて、ホッパ底部の開口量を前記電動作動部を作動させ変更する制御部を備え、前記使用する肥料の流量は肥料散布装置とは別に設けた肥料流動性測定装置により測定された散布肥料ごとの流量物性情報が付加された流量であり、該肥料流動性測定装置は、上方が開放した肥料投入用ホッパと、該ホッパ底部には開口部が設けてあり、該開口部を開閉するシャッタと、該シャッタを開閉操作するレバーと、該シャッタが開放され開口部から投入された肥料が落下しているか否かを検出する検出手段と、該検出手段の信号により検出された肥料の落下時間と落下した肥料の質量から肥料の流量又は流動性指数値を自動計算する演算部を備え、前記肥料散布装置の制御部と肥料流動性測定装置が通信回線で接続可能で、肥料流動性測定装置で測定された肥料の流量又は流動性指数値データは通信回線を介して制御部に取り込みできることを特徴とする肥料散布装置を提案する。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、肥料散布装置のシャッタ部の開口部から繰出される肥料の種類ごとの物性により異なる繰出し量を正確に容易に把握して実際の散布作業を行えるため、肥料の散布精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】トラクタに装着した状態の肥料散布装置の一例を示す側面図
【図2】本例の肥料散布装置のシャッタ電動作動部を示す斜視図
【図3】電動作動部の配線図
【図4】本発明の実施例の肥料流動性測定装置の正面図
【図5】本発明の実施例の肥料流動性測定装置の平面図
【図6】本発明の実施例の肥料流動性測定装置の断面した正面図
【図7】肥料流動性測定装置のシャッタ板の作動説明図
【発明を実施するための形態】
【0010】
この発明に利用される肥料散布装置の一例を図1乃至図3に基づいて説明する。図1は走行装置であるトラクタ1に装着された肥料散布装置2を示したものである。本例の肥料散布装置2は水平回転する散布用円板部により肥料を拡散散布するブロードキャスターを示しているが、他の肥料散布装置である揺動するスパウトにより散布するブロードキャスターや、幅広のホッパから肥料を落下させて散布するライムソワータイプであっても本発明は適用できる。
【0011】
1はトラクタで、この後方に設けられた農作業機装着部に、肥料散布装置2が装着されている。肥料散布装置2前方部には、制御ユニット3が配設され、その下方には電動作動部20が設けてあり、該電動作動部20を作動させることにより、肥料散布装置2の散布量を調節するシャッタの開閉を行う。また、トラクタ1の座席近傍には、操作部4が設けてあり、トラクタ1の運転者が操作部4を操作して肥料散布装置2の制御ユニット3に信号を送り電動作動部20を作動させる。各操作部4や制御ユニット3へはトラクタ1のバッテリー10からハーネス40によりそれぞれ接続されて電気が供給されている。操作部4と制御ユニット3との間は通信ケーブル42で連結され信号を送信しているが、無線により信号のやり取りを行ってもよい。電源は前記トラクタ1のバッテリーを使用せず別に設けてもよい。
【0012】
本例の肥料散布装置2は、前方部にトラクタ1に装着する為の装着部21を有し、この装着部21に支えられたフレーム22に、上方が開放されていて肥料が投入されるホッパ23が設けられ、ホッパ23下方底部には、水平方向にスライドすることで重合する孔の大きさを調節して肥料の落下量を調節するシャッタ部25が設けてあり、さらに、その下方にトラクタ1からの動力で水平回転する散布用円板部を設けシャッタ部25から落下した肥料を拡散散布するように構成された散布部24が設けられている。
【0013】
制御ユニット3はフレーム22前方上方部に設けられ、その下方部にモータにより作動する電動作動部20が配置されていてシャッタ部25のシャッタ板250を開閉作動させる。電動作動部20は、図2に示すピニオンギヤ201を備えた電動モータ200により作動され、該ピニオンギヤ201に噛合して前後方向に回動するギヤプレート202と該ギヤプレート202に連結されたシャッタロッド204とにより構成され、該シャッタロッド204の他端にはシャッタ板250から延びるシャッタアーム205が連結されている。電動モータ200を正転逆転させることによりギヤプレート202が回動してこれに連結されたシャッタロッド204が前後に移動してシャッタ板250を水平方向に回動させ、ホッパ底板251とシャッタ板250に開口させた散布孔の重合量を調節して肥料の散布量を調節する。ギヤプレート202の回動軸には回動量を検知するポテンショメータ203が設けてあり、回動量を検知することによりシャッタ板250の散布孔の開口量情報が制御部に伝達される。
【0014】
図3は肥料散布装置2の配線図で、トラクタ1側に設けられる操作部4及び肥料散布装置2側に設けられる制御ユニット3には、トラクタのバッテリー10が導通されていて、操作部4の操作指示により制御ユニット3の制御部がリレーを開閉し、これに連結された前記電動作動部20が作動して、シャッタ部25の散布孔が開閉される。ポテンショメータ203は、ギヤプレート202の回動量を検知して制御部に信号を送ることでシャッタ板250の開放量の情報を得ることができる。トラクタ1に乗車した作業者は、操作部4を操作してシャッタ開度を設定するとともに、トラクタ1の走行速度を選択して作業を行う。
【0015】
操作部4には、制御部に指示入力するスイッチ類と表示部が設けてあり、操作部4に単位面積当りの散布量と走行速度及び散布幅を入力すると、シャッタ部25のシャッタ板250の開口量が演算されて表示されるとともに設定され、散布開始スイッチを押すと設定された開口量にシャッタ板が自動開放される。シャッタ板250の開口量は、予め測定して設定された基準肥料のシャッタ板250の各開度ごとの流量値に対応比較して決められる。この場合、基準肥料と異なる性状の肥料を散布すると、流量値が当然異なる場合があるため、同じ開度でも散布量が異なることになり、制御部の各開度ごとの流量値を散布する肥料の流量値に補正する必要がある。このため、本発明では肥料散布装置2とは別に設けた肥料の流動特性を測定する装置である肥料流動性測定装置5で測定された肥料の流動性指数値データを演算部に採用して実際の散布肥料の流量値に補正するものである。電動作動部20は、電動モータ200による作動に限らずに電動シリンダ等によってシャッタ板250を回動させるような構造でもよい。
【0016】
図4乃至図7において、肥料散布装置2とは別に設けた肥料流動性測定装置5について説明する。肥料流動性測定装置5は、上方が開放した肥料投入用ホッパ50と、該ホッパ底部には落下口500が設けてあり、該落下口500を開閉するシャッタ51と、該シャッタ51を開閉操作するレバー511と、該シャッタ51が開放され落下口500から投入された肥料が落下しているか否かを検出する検出手段52と、該検出手段52の信号により検出された肥料の落下時間と落下した肥料の質量から肥料の流動性指数値を自動計算する演算部53が設けられ、演算部53には結果を表示する表示部530を備え、前記肥料散布装置2の制御部と肥料流動性測定装置5の演算部53とが通信回線で接続可能で、肥料流動性測定装置5で測定された肥料の流動性指数値データは通信回線を介して制御部に取り込みができる。流動性指数値とは、予め測定した基準肥料の流量値に対する測定した肥料の流量値との割合を示した指数である。通信回線は、有線によりお互い通信用接続カプラ43を設けて接続することにより取り込む。または、無線通信によりデータを送信することも可能である。
【0017】
肥料投入用ホッパ50は、縦方向の円筒状で上方が開放され下方が逆円錐状に絞られ、その下方端に円形の落下口500が設けられている。本例においては、肥料投入用ホッパ50の径が140mm、落下口径が35mmとして設けられている。また、肥料投入用ホッパ50の側面には測定時に装置を持つための取手54が左右にそれぞれ設けられている。
【0018】
前記落下口部分には、落下口500を開閉するためのシャッタ51が設けられていて、該シャッタ51は水平方向の板状のシャッタ板510とこれを操作するレバー511で構成されていて、シャッタ板510は水平方向の板状で、肥料投入用ホッパ50底部に縦方向に設けた回動軸512を中心に水平方向に回動することにより、シャッタ板510に設けた落下口500と同形状の孔を落下口500に重合または移動させて落下口500を開閉する。シャッタ51を操作する前記レバー511は、シャッタ板510から肥料投入用ホッパ50と平行に垂直に肥料投入用ホッパ50の側方に延設されて設けてあり、前記肥料投入用ホッパ50の側面に設けた取手54側に引き寄せるように取手54とともに握ると、シャッタ板510が水平方向に回動して落下口500が開放される。落下口500を閉めるときはレバー511を逆方向に回動させる。
【0019】
図7は、肥料流動性測定装置5の下方から見た状態のシャッタ板510の作動状態を示したもので、(a)は落下口500が開放された状態であり、(b)は閉じられた状態を示してある。シャッタ板510にはホッパ側の落下口500と同形状の孔514が設けてあり、該孔を落下口500と重合させると開放状態となる。シャッタ板510に固着されたレバー511を取手54側に引き寄せると、シャッタ板510が回動軸512を支点として水平回動して落下口500と孔514が重合して開放状態となる。シャッタ板510と肥料投入用ホッパ50側とにスプリング513が掛け渡されていて、取手54側に引き寄せたレバー511を放すと、スプリング513によりシャッタ板510が戻されて落下口500と孔514の重合が解除されて落下口500が閉じられ、(b)の状態となる。
【0020】
前記シャッタ51の下方部には、肥料が落下しているか否かを検出する検出手段52が設けてあり、検出手段52は、肥料が落下すると水平方向のアーム回動軸522により上下方向に回動するセンサアーム521とセンサアーム521の回動を検知する近接センサ520とにより構成され、前記センサアーム521のアーム回動軸522は平面視落下口500より外側にオフセットした位置に設けられ、アーム回動軸522を中心にセンサアーム521の落下口側の回動端側は、落下口500から落下する肥料の落下方向を塞ぐ状態の板状となっていて、一方の回動端には近接センサ520のスイッチマグネット52bが設けてあり、肥料が落下するとセンサアーム521の落下口側が肥料の重量で下方に回動するとともに、他方端のスイッチマグネット52bが上方に回動する。スイッチマグネット52bが上方に回動すると、肥料投入用ホッパ50底部に設けた近接センサのスイッチ本体52aがスイッチマグネット52bを検知してONとなり、肥料が落下している信号を送る。肥料がなくなり落下が停止すると、自重によりセンサアーム521の落下口側が上方に回動するとともに、他端のスイッチマグネット52bが下方に回動して、近接センサ520のスイッチ本体52aから離れてスイッチがOFF状態となる。
【0021】
肥料投入用ホッパ50の正面側方には、前記検出手段52によって検出された肥料の落下開始から終了までの信号により、流動性指数値を自動計算する演算部53が設けられていて、演算部53には結果を表示する表示部530が設けられている。演算部53は検出手段52の信号から落下時間を割り出して流量を演算する。流量(kg/分)は落下した肥料の重量(kg)÷時間(分)で算出され、肥料の重量は予め演算部53にインプットしておき、入力されている重量分の肥料を肥料投入用ホッパ50に入れて測定する。本例の場合2kgとしている。肥料の重量は演算部53に別途入力して演算するようにプログラムを構成してもよい。演算部53は内蔵された電池や外部に設けたバッテリー等を電源として作動する。
【0022】
演算部53には演算結果を表示する表示部530が設けられていて、演算結果を確認することができる。また、演算結果は肥料散布装置2の制御ユニット3側に有線又は無線によりデータを送信可能であり、演算結果により散布する肥料の流動性指数が肥料散布装置2の制御部に送られ、予め設定してある基準肥料による各開度ごとの流量値を補正して肥料散布装置2の散布量を調節するシャッタの開閉を行う。演算結果のデータは、測定した流量値を取り入れて、肥料散布装置2側で流動性指数を演算してもよいが、予め測定した基準肥料の流量を基準に、これとの流量の違いの比率を表した流動性指数でもよい。
【0023】
肥料流動性測定装置5で測定するには、予め決められた重量分の肥料を肥料投入用ホッパ50上方の開放部から投入して、演算部53の電源スイッチを入れ、肥料投入用ホッパ50の両側面に設けた取手54を持って水平に持ち上げ、シャッタ板510のレバー511を取手54側に引き寄せるように取手54とともに握ると、ホッパ内の肥料が落下する。落下するとセンサアーム521が回動して検出手段52が感知して時間が計測され始め、落下が終了するとセンサアーム521の回動により計測が終了して、演算部53が自動的に流動性指数を演算して、表示部530に結果を表示する。表示されたデータは、肥料散布装置2の制御部と肥料流動性測定装置5とに設けた有線又は無線による通信手段により送信することで、肥料散布装置2の制御部に流動性指数が取り込まれる。
【0024】
肥料散布装置2の制御部には基準肥料のシャッタの各開度ごとの流量がインプットされていて、流動性指数値により各シャッタの開度ごとの流量を実際に散布する肥料の流量に補正する。流量が送信されるようにした場合は肥料散布装置2側に流動性指数値の演算プログラムを設ければよい。例えば、本例においては300g/秒を1として、これに対する流量の比率を算出して流動性指数値としている。
【0025】
肥料散布装置2の制御部は、流量(kg/分)=単位面積当りの散布量(kg/10a)×肥料散布装置の散布幅(m)×走行速度(m/分)の計算により流量を算出して、これに対応する前記流動性指数で補正されたシャッタ開度が選択され、散布スイッチが押されると電動作動部20が作動して、選択されたシャッタ開度にシャッタ板250が開かれる。
【0026】
本例においては、取扱い性を簡易にするため散布幅は経験値により肥料の状態が大粒状・小粒状・粉状の3段階に分類してそれぞれ11m・7m・6mに予め設定していて、大粒状・小粒状・粉状の性状を入力すると前記散布幅が自動的に演算に組み込まれるようになっている。さらに段階を細かく分類してもよく、散布幅を都度任意に入力するようにしてもよい。
【0027】
また、走行速度は、走行装置であるトラクタ1側からの情報やGPSからの情報を取り入れて演算するようにしてもよく、リアルタイムに速度情報を取り入れて速度の変化に対応してシャッタ開度を調整しながら散布するように制御すると、さらに精度のよい散布が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
この発明は、トラクタ等の走行機後方に装着されて使用される肥料散布装置の散布作業を精度よく行うために利用される。
【符号の説明】
【0029】
1 トラクタ
10 バッテリー
2 肥料散布装置
20 電動作動部
200 電動モータ
201 ピニオンギヤ
202 ギヤプレート
203 ポテンショメータ
204 シャッタロッド
205 シャッタアーム
21 装着部
22 フレーム
23 ホッパ
24 散布部
25 シャッタ部
250 シャッタ板
251 ホッパ底板
3 制御ユニット
4 操作部
40 ハーネス
41 カプラ
42 通信ケーブル
43 通信用接続カプラ
5 肥料流動性測定装置
50 肥料投入用ホッパ
500 落下口
51 シャッタ
510 シャッタ板
511 レバー
512 回動軸
513 スプリング
514 孔
52 検出手段
520 近接センサ
52a スイッチ本体
52b スイッチマグネット
521 センサアーム
522 アーム回動軸
53 演算部
530 表示部
54 取手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
肥料を収納するホッパと、該ホッパ底部の開口から前記肥料を繰出し、圃場を移動しながら施肥を行う肥料散布装置において、ホッパ底部の開口部には開口量を電動作動部により変更自在なシャッタ部が設けられていて、シャッタ部は、使用する肥料の流量と単位面積当りの施肥量と肥料散布装置の移動速度及び散布幅を含む入力情報に基づいて、ホッパ底部の開口量を前記電動作動部を作動させ変更する制御部を備え、前記使用する肥料の流量は肥料散布装置とは別に設けた肥料流動性測定装置により測定された散布肥料ごとの流量物性情報が付加された流量であり、該肥料流動性測定装置は、上方が開放した肥料投入用ホッパと、該ホッパ底部には開口部が設けてあり、該開口部を開閉するシャッタと、該シャッタを開閉操作するレバーと、該シャッタが開放され開口部から投入された肥料が落下しているか否かを検出する検出手段と、該検出手段の信号により検出された肥料の落下時間と落下した肥料の質量から肥料の流量又は流動性指数値を自動計算する演算部を備え、前記肥料散布装置の制御部と肥料流動性測定装置が通信回線で接続可能で、肥料流動性測定装置で測定された肥料の流量又は流動性指数値データは通信回線を介して制御部に取り込みできることを特徴とする肥料散布装置。

【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図1】
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【図3】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−90547(P2012−90547A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−239354(P2010−239354)
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【出願人】(000171746)株式会社ササキコーポレーション (192)
【Fターム(参考)】